Japanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation
理 学 療 法 学 第
32
巻 第4
号173
〜
176
頁 〔2005
年 )基
調
セ
ミナ
ー
福祉 住 環 境 整備
に
お け
る
理 学
療
法
士
の
役 割
*金
沢
善 智
* * は じ め に2
{X
}0
年4
月に始まっ た介 護 保険 で あ る が,
3
年 経っ た今,
「
利用者
の重 症 化一
とい う新 た な 課 題 が 示 されて い る。
その重 症 化の主な原因 が 「廃用 性 症 候 群 」であ り,
その予 防や改 諱 を 担う専 門家と して の理学療法
lr
CPT
) に,
利用者
のみ な らず.
介 護 保 険における在 宅ケア の専
門家
や行
政 サ イ ドか らの期待
の 声 を頻 繁に耳にする。
そのよう な廃 用 性 症 候 群の予 防 等に関 す る期 待と同 じ く,
利 用者 を 取 り 巻 く住 環 境 整 備に関 する助 言者 と し ても,
我々PT
に対 する期 待は大 きい、
,
今,
在 宅ケ アの福 祉 用 具導
入 や住 宅 改修
に おい て,
介護支援専
門 員や福 祉
用 具専
門 相 談 員,
建 築 施工 事業 者 と と もに 利 用 者 を 訪 問 しての直 接 指導
を望 む声
が大 き くなっ てい る])。
ま た
,
今 後10
年 間 を 見 据 え た と き,
「団 塊 の 世 代」とい う巨 大 な 人口 の塊が介 護 保 険 世 代と な る。 こ の前 後の世代の 人冂よ り も,
約30
% も多い団 塊の世 代が中 学 校に入学し始め た とき に校 舎が大 幅に不 足 した事 実21 と同 じように,
こ の世 代 を高 齢 者 関 連 施 設で支 えるために は,
施 設の人 幅 増 が 求め られる。
し か し,
現 実 的に は そ の よう
な施 設を建 設し て維持
する こ と は.
行 政におい ても困 難である。 よっ て,
こ の団塊の世代 を中 心と す る今 後の 高齢社 会を支 える た め に は,
健 康 増 進 と障 害予防・
介護 予 防 を前提 と し た 「在 宅 生活支 援 」が 必要不 可欠と な るも の と考え る。
今 後 ま す ま す,
訪 問 理 学 療 法 や 住 宅 改 修 指 導,
福 祉 用 具適合 指 導な ど に おい て,
PT
は期 待さ れ るで あ ろう。
本 稿では,
住 宅 改 修 指 導 や 福 祉 用 具 適 合 指 導 などに お ける,
大 まか な サー
ビス の流 れ やPT
の役 割,
そ れ らサー
ビス の 目 的 な どにつ い て述べ てい る。
また,
本 稿におい ては 以 ド.
介 護 保 険に よ る サー
ビスを中心 とす
る,
在
宅の利用者
に対 する住
宅 改 修お よ び福 祉用具 導入 な ど に よっ て行わ れ る仕 環境 整備全 般 を 「福 祉 住 環 境 整 備 」とする。
福 祉 住 環 境 整 備 が必 要 とな
る理 由
個 人 差 は ある が,
成 人になっ た 以 後の多 くは 年 齢 を重 ねる ことに反 比 例し て,
体の諸 機 能が落 ち込ん でい く。
落 ち 込んだ *Role
of
Physica
亅Therapists
in
House
Adaptation
toSet
・
home
Care
Clients
林
弘 前 大 学医学 部 保 健 学 科
(〒
036
−
SsG
・
t
青森 県弘前 市 本 町66
−
D
Yoshinori
Kunazawa
,
PT
.
ME
,
PhD
:Iltrusa
瓦i
University
Scbeei
ofHealth
Sciences
キー
ワー
ド:住 宅 改 修,
福 祉 用 具,
訪 問琿学 療 法 結 果,
何 らかの介 護 が 必 要とな り,
そのような 人たち を 「要 支 援 高 齢 者一
1 と呼ぶ場 合 もある。
また,
人 生 半 ばで体に障 害 を持 っ て し ま う 人 もい る。
その人 た ちのこ と を1
一
身 体 障 害 者一
…も し くは 「肢 体 不 自由 者 」 など と呼ぶ。
こ のような 呼び方には違 和 感 を覚 えるが,
いず れにせ よ,
要 支 援 高 齢者 は 徐々に,
身 体 障 害 著の多
くは突 然に,
そ れまで不 白山さを 感じ ること な く暮ら し続け てきた自宅が 「生 活 する ことが困難
な住居」へ と変 化 を 遂 げる。
そして,
福 祉 住 環 境 整 備が 必要と な る。
住 居は当 然,
「その住 居で暮ら す 人 た ち」の た め に 建て ら れ てい る はずである が,
構 法 的にはそ うではない部 分 が 多 く見 ら れ る3〕
.
、
住 居 に 限 らず,
この世の ほ と ん どの建 物は,
架 空の 「若 く 頑 強,
かつ,
健 康 な人 た ち一
,
が 暮 らすことを前 提に建てら れて い る。
こ の ような 建築関 係者の み に都 合の よい,
頑 強 で健 康な 架空の人間の こ と を,
以 下,
「ご都合 イメー
ジ 人 間一
2 と呼ぶ凹
,
こ のご都 合イメー
ジ 人間は当然では あ る が,
歳 を と ること も な い上に病 気で具 合が悪 くなることもない。
事 故や病 気で体に障 害 を持つ こ ともない。
ご都 合 イメー
ジ人 間は,
出 入 りrl
に大 き な段
差が あ り,
ト イ レ が狭
小 だとし ても,
全 く置
に な らない n し たがっ て,
建 築 関 係 者が どの よう な建 物を建
てた と しても
,
ご都 合イメー
ジ 人 間 は全 く不自 山 を 感じ ること な く,
そ れ ら建 物 を利 用することが できるの である。
我々 人 間の多 く は 若い と き,
ご 都 合 イ メー
ジ 人 間 に 近い,
ま た は そ れ 以 上の身 体 機 能を 持っ て お り,
そ して その身体 機 能 が 未 来 永 劫,
高い レベ ルで縒 持 されるものなのであれ ば問 題は ない。
しか し,
現 実の我々は.
加 齢と伴に徐々 に身 体 機 能が落 ち込み,
病 気で具 合 が 悪い 時 もあ り,
事 故や病 気で体に障 害 を持
つ こともあ る。
し た がって,
人間が ご都
合イメー
ジ 人 間 か ら か け離れ た時に,
住 居が 「生活す る こ と が 困難な 住 居 も し く は 「凶器 」に変わ ることに な る。
これ らの こと は,
住 居が 生活を営み.
人 生 を送る場で あ り,
道 具である とい う視 点 から離 れ,
建 築技 術や経 済 性の みが優 先 さ れ続 けてきたことによって起こっ ている災 難 と も 言 え.
ご都 合イメー
ジ人間ばか りを考
える ように し てきた,
建 築の罪 悪で あると考
える。
この罪 悪 を払 拭 する た め にも.
福 祉 住 環 境 整 備 が必 要とされる の である。
バ リ ア フ リー
デ ザ
イ ンと
ユ ニ バー
サルデ ザ イ
ン につ いて 福 祉 住 環 境 整 備に おい て 重要な概 念は「
バ リ アフリー
デ ザ N工 工一
.
Eleotronio LibraryJapanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation
174
理 学 療 法 学 第32
巻 第4
号 図1
漫 性 関 節 リ ウマ チ者の スロー
プ 登坂時のイメー
ジ イン」である。
住 居 などの建 物に限 り,
バ リ ア フリー
デザ イン を定 義づけ するならば.
ご都 合イメー
ジ人間のた めに建てら れ て し ま・
フた 現存
の建 物 を,
適1
’
ll工夫し,
要 支 援 高 齢 者や身体 障 害者,
妊 婦,
幼
児な ど にも安 全に使い やす くするための 考 えや 技 術の こ とであると考 える。
し か し,
こ の バ リアフ リー
デ ザ インは.
1一
万を、ン:てれ ば,
他 方 が 立 た ず 」 とい う よ う に,
具 体 化 す る 場 合 に は 非 常 に 難 し い面が あ る。
例を挙げ れ ば,
あ る店の前 に2
段の 階 段 が あ り,
車いすの利 用 者 が 来 店 しや すいよ うに,
段 羔 解 消の ため にスロー
プを設置し たとする、
、
その ス ロー
プを,
関 節リ ウマ チ に罹 患 し,
かつ,
足 関節が巾間位で強直 状 態の者が歩 行で の登 坂 をす ることによ1
・
〕,
図1
の ように,
足関節
に自重が加わ り,
怪 我に 発展 する可 能性がある。
車いす 利 用 者た め に 良 か れ と思 わ れ る ことが,.
一
部の関節リ ウマ チ者に は,
不 適切 な 福 祉 住 環 境 整備 となる こ ともあ るttち な み に,
歩行
可能
な関節
リウマチ者
に は,
段 差 〔蹴 上 げ) の小 さい階段の方 がよい場 合が多い」
1。 この他 にも視 覚 が不 自 由 な 者のた め に設 置 した点 字ブロ ックの 凹 凸 な どが身体 障 害 者に は危 険であっ た り,
聴 覚 が 不 自 山 な 人のため に 設 置 し たフラッ シコ.
装 置 な ど が,
精 神に障 害 を持つ 者 を過 剰 に 刺 激 し た り とい う よ う に,
福 祉 住 環 境 整 備 に 苫慮す る 場 面 も 少 な くない。
しか し.
PT
として様々な 障 害を持つ 者た ちの 立場に 立 ち,
バ リ ア フ リー
デ ザ インを駆 使 するこ とで生 まれ るノ ウハ ウを積 み 上 げ る こ と に よっ て.
よ り多 くの入々 にとっ て,
安 全かつ 使 いやすい建物に な るであ ろう。
これ ら終わ りなき 「バ リアフ リー
デザ イン の積み重ね一
が,
真
のユ ニ バー
サル デ ザ イン につ な がるもの であると確 信して い る.
し た がって,
ユ ニ バー
サル デ ザ インと は,
終わ :1
な き理想 形であ り,
我々が 追求し続け な け れ ば な ら ない,
そ して永 遠に到 達 する こ とのない 「崇 高 な 目標 」 で あ る と考
える,
、
例えば,
「ラ イター
」である。
これは戦 争で 片 側L
肢を失っ た切 断 者た ち が.
…マ ッチ を す るこ と が で き な くなっ た」という能 力 障 害に応え たバ リア フ リー
デ ザ インで あ る.
,
し か し,
現 在ライター
は,
切 断 音の みならず,
多 くの人々 の 冂常 生 活に欠か せ ない 道具と なっ てい る、
バ リア フリー
デザ インがユ ニ バー
サルデザ インへ と進化 し た 最もよい 例 で あろ う・
,
我 が 国 に おい て は,
「価 格 〔100
円 ラ イター
)1
とい う 面に 対して もバリアフ リー
化 を 行っ た が、
今 後,
さ ら に 改 良の余地 が多々残 さ れ てい る。
どのよ う な 住 居 を は じ め と す る 建物や福 祉 用 具 も,
こ のマ ッチ か らライ ター
へ の進 化の ようにして いか な けれ ば な らないと考 える。
福 祉 住 環境 整備
の 目標
福 祉 用 具は 生活に便 利であるか ら導 人 する もの で は ない、
.
そ して,
住 宅 改修は家屋 を変 えれ ばよい とい うこ とで は ない。
福 祉 住 環 境 整備は,
利用者 とその介 護 者の 「生活 を,
そ し て 人 牛を変 える (11fi
]ヒ させ る )一
ために行 うサー
ビ スで あ る と考
え る.
し た が・
っ て,
重要な点は,
「どの よう なベ ッ ド を入れ て,
どの よう な手 す りを 取 り付け,
どの ように段 差 を 解 消 したのか 」 とい うこと で は な く,
そのよ う な 福 祉 住 環 境 整 備 に よっ て 「利 用K
’
と その ご家 族の 生 活 〔人 生 } が どの ように 改善し たのか」 とい う こ と で あ る と考え る.
,
以 下,
症例を持っ て説 明す る、
.
八氏 (78
歳,
男 性 )は脳 卒 中に よる左 片 麻 痺であ り,
介 護 者である妻 〔74
歳 }と一
.
人暮らしであっ た.
,
現 在のA
氏は オ ム ツを着 用し,
床に敷か れた 布団 で寝たき り状 態であっ た、
,
約2
ヶ月 前に おける 入院 時に は,
ベ ッ ド か ら独 力で立 ち上 が り,
手
すり を使 用して廊 卜.
を安 定して歩 行し,
独 力に て排 泄 動 作 を行って い た;
.
しかし,
退 院 した 自宅に は.
ベ ッ ドと 手す り は な く,
ト イレは 和式で あっ た。
も ち ろ ん,
病 気 に な る前は 何 の 不自 山 も な く暮ら し てい た 自 宅であっ た が,
体の少 しの 障害 と家 屋の不 備のために.
「オム ツを して,
寝 た き り」の生 活 と なった.
規 在の身 体 状 況 も,
椅 子か ら であれば 立 ち ヒが る ことが”f
能であ り,
手 す りを 指示 し ての 歩行
が 可能で あっ たtt
/
痴呆
な ど の症 状 も皆無 で あ るA
氏 か らの最 初の一
言が 防「・
く,
死 に た い1
で あっ た、
、
「オム’
ソ の 中で用 を足 すの は気 持 ちが悪い、
、
情 け ない/
.
/
耐 えら れ ない、
、
し か し,
その こ と 以 上 に,
1:妻に ) オ ム ツを変え てもらうこ と が苦 痛だ)/
そ して,
その時に妻の た め 息を聞 くのが,flll
より もつ らい 。」と言 うこ とであっ た。 また,
A
氏は妻へ 負 担 を か け ない よ う にす る た めに,
な るべ く寝てい るように し てい た。
・
冂の大半 を 「天井 を 見て過ごす冂々」に.
A
氏 は 絶 望 してい たので あっ た。
住宅 改修 と福祉 用 具 に 関 す る 説 明 を し
,
介護 保険を 最 大 限 利用 した福祉住 環境 整備が行わ れ た、
,
行わ れ た サー
ビスは,
i
電 動 介護 用ベ ッ ドの貸与,
廊下へ の手 す り設 置,
トイレ壁 へ の手 す り設 ]1
,
和 式 便 器の 洋 式 化 (図2
:改 修 前,
図3
: 改 修 後〕 であっ た、
,
A
氏は.
理学 療 法 上 指 導に よ る福 祉 住 環 境 整 備 後の動 作 練 習 直後 か ら,
独力で ト イレへ の移動を含めて排 泄 動作 が 自 立 し,
普 通の ド着を着け る よ う に なっ た、
、
福祉 住環境 整 備 に よっ てA
氏は,
絶望 が希望に変わ り,
妻 も 介護 負担が少なくな り.
た め 息 が 消 え.
笑顔 も出るようになっ た,
.
重 要 なこ と は,
家犀 が変 わ り,
A
さんに適 合し たこと に よっ
て,
A
氏 と妻の生 活が別次 元の ものへ と変わ り,
[Eil・
く死 に たい1
か ら 「もっ と生 き たい」 へ と.
人 生へ の考え が 大き く変わっ た点で あ る。
これこそ が,
我々が日指 さなけ れ ばならない福 祉 住 環 境 整 備の 目標であ る と 考 える、
=
福 祉 住 環 境 整 備とは,
「住 屈 を 変 える技 術で はな く,
利 用 者の生活 (人生)を 変 える 〔向ヒさせる)」 させる考え方 N工 工一
.
Eleotronio LibraryJapanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation
福 祉 住 環 境 整 備に おける 理学 療 法士の役 割
175
図2
住 宅 改 修 前の トイレ1
.
仕 宅 改 修 お よび福 祉 用 具 導 人 意 義の説 明介 護 保 険の 中で は
,
ケ アマ ネによ り事 前に,
住 環 境に起 因 す る 生活 障 害に よ る 大 ま か なニー
ズの抽 出 が 行 わ れ,
今 後 の 生 括 目標が示 されて い る。
し か しそれ は ほ と ん どの場 合.
「.
大 ま かな 大 冂標 」であ り,
PT
はそれ を さ らに専 門 的な観 点か ら評 価・
分析
し.
さ ら に生 活EI
標 を具 体 化 する必 要がある。
作 業と し て は,
「利 用者
本人 お よ び家 族
の 要望の把
握亅
や 「動
線 〔人 が動いた軌 跡 )のチェ ッ クー
,
「動 線ヒの諸 動 作の分 析 」で あ る。
特に諸動 作の分 析 時は,
ロ∫能 な 限 り利 用 者やその 介 護者に普段 の 崖 活 の 通 り に,
実 際 に 動い てもらうこと が欠か せ ない。
こ の 実際の動き を 追っ てい くこ と に よ り,
要 注 意 ポ イン ト (段 差カ 所.
戸フ)開 閉カ所,
ト イレ,
風 呂場,
ベ ッ ド周 辺 な ど ) が 自 然 に浮か び ヒがっ て くる もの であり,
こ の こと を安全 かつ 正確に 行 うた めには,
PT
によ る 監視 や 動 作 介助 が 欠 かせない、
、
さ ら に、
こ の 動 作 分 析 を も とに検 討さ れ る福 祉 住 環 境 整 備の検 剖.
案 は.
利 用者や その家 族に対し て大 きな 説 得 力 と な り,
こ れ に よ りその後の改 修工事
もス ムー
ズ に 運 ぶこと が多
い。
また,
こ の峙にPT
は,
動 作 分 析と同 時 進 行で,
導入 し た方 が よい と 思 わ れ る福祉 用 具 の種 類を,
大 ま か に イメー
ジ できる 必要がある。 特に介 護 保 険 下で は,
住宅 改修に対 する給付
が基 本 的 に生 涯 にLO
万 円であ る などの理 由に よ り,
貸 与 や 年 間10
万 円 まで購 入でき る福 祉 用 具 を効 果 的に利 用す ることで,
住 環 境お よび 介 譲i
環 境 を改 善 するこ とが 重 要であ る.
こ の時 は 住 宅 改 修時同様,
PT
は 利 用 者の 身 体 機能 を 最 大1
垠 に 発揮できる福 祉 用具を利用者自 ら が 選 択 で き る よ う に,
適 峙・
適 切 に 忠 言 す る必 要がある。
図3
住
宅改
修後
の トイレ で あ り,
技 術 で あ る とい う こ と を 忘 れ て は な ら ない と考え る。
福 祉 住 環境 整 備
に お け る理 学 療法
士 の役 割
福祉 住 環 境 整 備におい て理 学 療 法土 は,
基本 的に家屋構 造 に関する建 築 学 的 な 専 門 知 識や福 祉 用 具に関 する技 術 的 知 識 は,
さ ほ ど 必要で ない と考
える。
ま た,
福
祉 住 環 境 整 備は,
家 屋構 造やその付 帯 設 備な どの建築 学お よ び福
祉用具 分野 に お け る常 識 をその出 発 点とするべ きで はな く,
あ く までも利 用 者お よびその家 族に おけるニー
ズ吽 活 を 継 続 させる ヒで の 問 題 点! が 出 発点で あ る。
こ のニー
ズ に続い て,
建 築 学上の方 策 を検 討 す るべ き で あ り,
この一
検討の 出 発点1
と 「検 討.
の順 序 」が重 要 で あ る と 考 え る。
ま た.
福 杜 住 環 境 整 備の現 場 で は 建築関 係 者が 主導
するべ きで なく,
ケアマ ネ な どの コー
デ ィネー
トに長 け た専 門 家 を申 心 に 各専 門家 が 意 見 を 言い合い,
い くつ かの案 へ とま とめるよ うにするべ きである。
これ ら各 専 門家の中で も,
我 々PT
が 果 た す 役 割 は 非 常 に 大 きい。
さ ら に,
連 携 する ケ ァ マ ネ や 建 築 関 係 者.
福 祉 用 具.
專門 相談員,
そ し て 利 用者 自 身や その家 族 か らの,
我々PT
に 対 す る 期 待 も 大 きい。
住 宅 改 修 に お け るPT
の役 割は非 常に多い が,
宅 な役 割は 以 ドの3
点で あ る∈1.
2
,
予 後 予 測利 用者の生活 障 害の 原 因の
一
つ と なっ ている身 体障 害
が.
今 後,
改 善さ れ るものなのか、
現 状 維 持 されるものなのか,
悪 化 してい くものか につ い て,
PT
とし ての評 価か ら判 断 し,
そ の情 報 を 建 築 関 係 者 お よ び 福 祉 用 具 専 門 相 談 員 に,
正 確 に伝え ること が 重要であ る。
建築 関 係 者お よ び 福 祉 用 具 専 門 相談員 は、
利 用 者の 「現状態 」を対 象と して,
福 祉 住 環 境 整 備 を 彳∫う とい うことが多々見られる。
その ことによ り,
適 峙 適 切に行わ れ た と思 わ れ る福 祉 住 環 境 整 備が短期 間で,
過 剰 な ものとなっ た り 過 小 な もの と なっ たりす ること が あ る。
PT
が この 予後予測に 関する情 報を示すこ とによ り,
福祉住
環 境 輅備
に よ る効果 が長 期 間に渡るなど,
適 切 なサー
ビス につ ながる。
3
,
モニ タ リングと動 作指 導住
宅 改修
』
1
:事
終r
後に,
計1
酊通 りに住 宅 改 修 が 行わ れて い るのか否か に関 する確 認は.
手
す りの取りfJ
』
け状況 や福
祉用 具 の設 置状 況を確 認 するこ とで終わ りとするので は なく,
必ず,
利 用者に使っ てもらい,
その ときの動 作が改 修 前と比 較してど のように変 化し たのかを動 作 分 析し,
検 証 する必要がある。
こ のこ と を 安 全 かつTF
.
ve
に 行 う 時 に も,
PT
に よ る監 視や介 助が 欠 か せ ない n こ の福 祉 仕 環 境 整備の 効果を確認する作 業が,
ケ アマ ネ や 建 築 関 係 者,
福 祉 用 具 専 門 相 談 員の 自 信 や 反 省 を も た らし,
地 域の中に優 良 な 「福 祉 住 環 境 整 備の担い手」
を育
成 す るものと考 え る ”’
1。
N工 工一
Eleotronio LibraryJapanese Physical Therapy Association
NII-Electronic Library Service
Japanese Physioal Therapy Assooiation