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遺留分 遺留分とは 一定の親族 ( 配偶者 子 親等直系尊属 ) に残しておかなければならない遺産の割合です 特に遺言を作成する場合は 遺留分に注意する必要があります なお 遺留分を侵害された相続人には 遺留分に相当する部分の取り戻しを請求 ( 遺留分減殺請求 ) することが認められています [2]

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今から始めたい相続への準備

坂本和則

相談部 東京相談室

木本 泉

相談部 大阪相談室 相続における遺産分割は、相続人の間で話し合い、互いに納得したうえで行われること が多いと思います。一方で、分割する財産をめぐり、相続人同士で争いになるケースも あります。 今回は、遺産分割を行う際に思わぬトラブルの発生を避けるため、生前に検討や準備を しておいたほうがよいと考えられる事項を解説します。 2014.2.3

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1. 相続への準備を始めるにあたって

自分が亡くなった後、相続人の間で遺産をめぐる争いが生じることなく、遺産分割がスムーズに行わ れるように、生前に可能な対策を講じておくことは大切です。そのための準備として、まず「相続人」 と「財産」について検討を行うことから始めます。

[1]「相続人」との関係で検討すべきこと

相続人との関係で検討すべきことは、各相続人が納得したうえで遺産分割が行われるように、環境を 整えておくことではないでしょうか。そのためには、日ごろから相続人となる子などに対して、財産の 処分についての自らの考え方を伝えておくことも重要です。また、分割協議の際に問題となることがあ る「特別受益」「寄与分」「遺留分」の各内容を理解して、相続人に不公平感を抱かせないようにする などの配慮も必要です。 特別受益 特別受益とは、被相続人から特別に受けた利益です。具体的には、「遺贈を受けた 財産」のほか、「被相続人の生前に婚姻や養子縁組、生計の資本として特に譲られ た財産で相続財産の前渡しと見られるもの」などが該当します。特別受益に該当す る財産は、分割協議の際に相続財産に加えられることになっています。 寄与分 寄与分とは、被相続人の財産の維持や増加に特別に寄与した相続人に、法定相続分 に加えて、その寄与した事情に応じて一定の財産を取得させる制度です。例えば、 被相続人の療養看護を相続人が行ったことにより、療養看護費用を支払わないで済 んだ場合、その費用にあたる部分が対象となります。

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遺留分 遺留分とは、一定の親族(配偶者、子、親等直系尊属)に残しておかなければなら ない遺産の割合です。特に遺言を作成する場合は、遺留分に注意する必要がありま す。なお、遺留分を侵害された相続人には、遺留分に相当する部分の取り戻しを請 求(遺留分減殺請求)することが認められています。

[2]「財産」に関して検討すべきこと

まず、財産を確認することから始めます。忘れていた保険や預金などの財産を新たに発見することも あり、基本的なことですが非常に重要です。具体的には、通帳や保険証券、不動産の権利証書などで、 それと併せて手元に実印や銀行印などもあるかを確認しましょう。 財産を確認していくと、分割が簡単なものと容易でないものとについて、それぞれどのような状態に なっているかがわかってきます。また、相続税を納付する際には、ある程度の金銭が必要となることな どを踏まえ、確認した財産について、以下の観点から見直すことも必要でしょう。 資産の組み替え 現在所有している財産のなかに、分割することが困難なものや、相続人の間で分割 や遺留分をめぐって問題が生じる可能性があるものが含まれている場合は(例えば 不動産など)、必要に応じて売却するなどして金銭に替え、分割しやすくしておくの も1つの方法です。 債務の整理 相続財産には、借金や保証債務といったマイナスの財産が含まれていることもあり ます。マイナスの財産については、相続後に誰が負担するのかが問題となり、相続 人の間で話し合いがまとまらない事態も想定されます。そこで、生前に整理するこ とが可能な借入や保証債務は、できる限り整理しておくことが望ましいといえます。 納税資金の確保 相続税を納付する必要がある場合は、相続した割合に応じて各相続人が、原則とし て金銭で納付することになります。そこで、相続人が納税用の資金を改めて工面し なくても済むように、納税のための金融資産を用意しておくことも必要です。

2. 分割案の検討

[1]どの財産を、誰に渡すか

どの財産を、誰に渡すか――それを検討する際には、相続人ごとの事情を考慮します。また、納税や 葬儀などの費用も考えて、必要なときに直ちに使えるように、預金などの金融資産を残しておく(また は死亡保険金を活用する)ことも必要でしょう。 相続人 相続財産 配偶者 配偶者の老後の生活の安定のため、自宅や金融資産を中心に渡すよう検討します。 また、配偶者が亡くなった後の相続発生時に生じる相続人の税負担などを考慮し、 将来値上がりすることが予想される財産は子に、そうでない財産は配偶者に、それ ぞれ分割して渡します。

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事業後継者 株式や事業に使用している不動産などを優先して渡します。 (事業承継対策としての相続は手続きなどが特殊なため、今回は詳細を割愛します) 子など 遠方に暮らしている子や、地元と関係の薄い人には、地元にある土地などの不動産 を渡しても、その管理が負担となることもあるので、換金性の高い金融資産などを 渡すほうが無難です。

[2]分割検討表の作成

ここまでの内容を参考に、次のような表を作成して財産の分割案を検討します。そうすることによっ て、各相続人に割り当てる財産が、自ら意図している配分バランスと一致しているかどうかが確認でき ます。 (千円) 内訳(どの財産を、誰に渡すか) 種類 内容 合計金額 配偶者 子A 子B 預貯金 公社債 投資信託 有価証券 株式(ゴルフ会員権)ほか 生命保険金(注) 退職金、その他 金融資産等の小計(①) 自宅 事業用 土地・借地権 貸宅地(借地権)ほか 家屋 自用(貸家) 不動産の小計(②) 自社株 会社への貸付金 事業用資産 事業用資産ほか 事業用資産の小計(③) 相続時精算課税適用財産(④) 資産合計(①+②+③+④=⑤) 借入金 負債合計(⑥) 純資産(⑤-⑥) 注:生命保険金は、受取人の財産となるため、遺産分割の対象となる相続財産には含みません。

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3. 遺産分割をめぐる諸問題への対応方法

[1]遺言の活用方法

「分割検討表」を作成するなど相続財産の分割案ができたならば、次は自らが意図したとおりの遺 産分割が行われるように、環境を整える必要があります。そのためにも前述のとおり、日ごろから相 続人に対して遺産分割についての自らの考え方を伝え、理解を促しておくことが重要です。しかし、 ただ単に口頭で考え方を伝えるだけでは、場合によっては誤解を招く可能性もあります。そこで、遺 産分割の方法に自分の意思を正しく反映させたい場合や、次のような意向がある場合などは、「遺言」 を作成することが有効です。 法定相続分でない 割合で分割したい 原則として、遺言がなければ、相続人の間で話し合って遺産分割をします。ただし、 それぞれの財産について渡したい人を決めているのであれば、遺言に明記すること で、法定相続割合によらない分割を行うことができます。 法定相続人以外の 人たちにも財産を 残したい 「世話になった人に財産の一部を渡したい」「菩提寺に先祖代々の墓の管理をお願 いするため寄付をしたい」「卒業した学校や社会福祉法人などに財産を役立ててほ しい」など、法定相続人以外の人たちに財産を渡したい場合は、遺言で指定するこ とができます。また、信託銀行などに財産を管理・運用してもらうための信託設定 についても、遺言で行うことができます。 そのほか相続の方 法や身分に関する 自分の意思を伝え たい 遺言を作成することによって、遺留分の減殺請求を受けた場合は減殺の順序や割合 を指示したり、生前に行った贈与について相続時に調整すること(遺贈の持ち戻し) を免除したり、5年間遺産分割を行うことを禁止するなど、相続の方法を指定する ことができます。また、遺言を執行する人(遺言執行者)も指定できます。さらに、 相続人の身分について、特定の人を相続人から廃除したり、未成年の相続人に親権 者がいない場合に後見人を指示したり、婚外の子を認知することも可能です。

[2]生前贈与の活用方法

遺産分割時に相続人の間で争いが生じそうな財産が含まれている場合や、生前に事業の後継者に株 式や事業の運営に必要な資産を承継する場合などは、「贈与」を活用する方法もあります。贈与税は 相続税に比べ納税額が割高になる場合が多いですが、次のような場合は、遺産分割の対策として有効 に活用できることもあります。 自ら法定相続人以 外の人たちに財産 を渡したい 法定相続人以外の人は、遺産分割協議に参加することができません。そこで遺言を 作成し、法定相続人以外の人に財産を渡す方法もありますが、自らの生前にその意 思を示したいのであれば、生前贈与を行なうことで法定相続人以外の人にも財産を 渡すことができます。

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先祖伝来の不動産 などを守ってくれ ているかを確認し たい 先祖伝来の不動産など、後世まで残してもらいたい財産があっても、相続人が被相 続人の意思を引き継いで守ってくれるとは限りません。また、相続が発生してしま うと、状況を確認したくてもできなくなります。そこで生前贈与を利用することで、 少なくとも自分が生きている間は状況を確認でき、また受贈者(相続人)に自分の 考え方を伝える時間を確保することもできます。 財産を渡すのに最 もよいタイミング で渡したい 贈与を活用することで、例えば子や孫が自宅を建てる場合の資金援助をはじめ、将 来値上がりが予想される財産や賃貸マンションといった収益物件の移転などを、適 切なタイミングで行なうことができます。 内容は2013年8月30日時点の情報に基づいて作成されたものです。 本情報は、法律、会計、税務等の一般的な説明です。個別具体的な法律上、会計上、税務上等の判断や対策などについては専門家(弁 護士、公認会計士、税理士等)にご相談ください。また、本情報の全部または一部を無断で複写(コピー)することは著作権法上での例外 を除き、禁じられています。

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