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医薬品添加剤 医薬品添加剤の供給者管理 一般社団法人日本医薬品添加剤協会専務理事木嶋敬二 第 17 改正日本薬局方製剤総則による医薬品添加剤 添加剤は 製剤に含まれる有効成分以外の物質で 有効成分及び製剤の有用性を高める 製剤化を容易にする 品質の安定化を図る または使用性を向上させるなどの目的で用

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(1)

医薬品添加剤の供給者管理

一 般 社団 法 人 日 本医 薬品 添 加剤 協 会 専 務 理事 木嶋 敬 二

医薬品添加剤

第17改正日本薬局方製剤総則による医薬品添加剤

「添加剤は、製剤に含まれる有効成分以外の物質

で、有効成分及び製剤の有用性を高める、製剤化

を容易にする、品質の安定化を図る、または使用

性を向上させるなどの目的で用いられる。製剤に

は、必要に応じて、適切な添加剤を加えることが

できる。ただし、用いる添加剤はその製剤の投与

量において薬理作用を示さず、無害でなければな

らない。また、添加物は有効成分の治療効果を妨

げるものであってはならない。」

使用前例のある医薬品添加剤

1394品目(医薬品添加物事典2016)内JP,

JPE, 局外規, 食添, 外原規の公定書収載944

品目(殺虫剤にのみ使用される成分114品目)

現在

JP: 295品目

JPE: 492品目

医薬品添加剤

添加剤GMPに関する問題点

 医薬品の製剤添加剤として使用量が多く、医薬品の品質に大きな影響 を与えるが、添加剤製造におけるGMPが省令等には規程されていない。  医薬品品質保証の観点から、医薬品添加剤の中では原薬に関する監査 が優先され、添加剤については、十分な監査が出来ていない製薬企業 が多くあると言われている。  調達・流通のグローバル化により、想定外の不良品が混在する恐れが 生じてきた。  添加剤企業において医薬品添加剤の取扱い比率が低く、添加剤企業側 の対応が十分でない場合もある。 第143回レギュラトリーサイエンス エキスパート研修会 PIC/S GMPガイドラインへの対応について 長江先生の資料より引用

(2)

医薬品添加剤メーカーの供給業者としての適格性の例

ー医薬品の品質確保のために重要と考えられる事項ー

1. 医薬品製剤化のために使用される医薬品添加剤とし

て必要な物性や機能性の恒常的な確保されているか

•入荷添加剤の受入試験及び使用状況等の評価(製薬

メーカー側の「照査」結果による)

2. 安全性が確保されている

•原材料の管理状況

•使用原材料に不適切なものはないか?

•有機溶媒、残留溶媒の適切な管理

•不純物等混入について適切な管理

医薬品添加剤メーカーの供給業者としての

適格性の例

3. 製造管理の適切性 •製造指図と記録が適切な実施・保管 •製造に必要な設備・機器の設置 •トレーサビリティの確保(製造記録の記載状況等) •異物混入の防止 •包装・表示の適切性 •適切なサンプリング、試験、評価の適正な実施 4. 適切な品質システム •知識・技能を有する責任者の管理 •出荷管理(製造記録・試験記録・逸脱等の確認) •自己点検、教育訓練、文書管理等の適切性

医薬品添加剤GMP自主基準

〈自主基準2016 〉公表

平成28年8月2日に、日本医薬品添加剤協会会長

から厚生労働省医薬・生活衛生局 監視指導・

麻薬対策課課長により医薬品添加剤GMP自主基準

を改訂した旨が公告された。

同8月2日に自主基準2016及び関連質疑応答集が

日本医薬品添加剤協会ホームページで公表され

た。これを受けて平成28年8月24日付け厚生労働

省医薬・生活衛生局 監視指導・麻薬対策課事

務連絡がPMDA及び各都道府県衛生主管部(局)

宛てに発出された。

医薬品添加剤GMP自主基準適合審査会(GAB)

GABは2005年に医薬品添加剤GMP自主基準の

実施状況を客観的に評価するために発足し

たthird partyである。

医薬品添加剤製造する企業についてGMP実

施状況を評価し「認定」することにより添

加剤メーカーの信頼性を高めることを目的

としている。

(3)

目的:

本システムに参加する医薬品製造販売業者及び

医薬品製造業者(合わせて参加企業という)と

GABとが、GABが作成する「審査報告書」を共

有するためのシステムを構築し、医薬品添加剤

製造業者(薬添業者)の監査負荷を軽減するこ

とを目的とする。また、このシステムを運用す

ることにより、薬添業者における薬添GMPの実

施状況のレベルアップを図り、もって医薬品の

品質の向上が図られることを目的とする。

医薬品添加剤GMP監査情報共有システム(略称:「薬添情報共有システム」 英文名:Pharmaceutical Excipients GMP Audit Sharing System (PEGASS)

医薬品添加剤GMP監査情報共有システム(略称:「薬添情報共有システム」 英文名:Pharmaceutical Excipients GMP Audit Sharing System (PEGASS)

背景: 平成25年8月30日付の医薬品GMP施行通知に「原料等の供給 者管理」が「製品の品質管理のために必要な業務」として追 加された。このことにより、医薬品添加剤の供給者を含めた 原材料等の供給者を適切に管理することが、医薬品製造業者 が製造する医薬品の品質確保に必要であることが示された。 薬添業者の製造する医薬品添加剤は複数の医薬品製造販売業 者及び医薬品製造業者が使用する物であることが多く、監査 が薬添業者並びに製薬企業のそれぞれにとって負荷となって いる。 GABは「医薬品添加剤GMP自主基準」に準拠し、薬添業者の 要請により審査員をその製造所に派遣して薬添GMP監査を実 施している。 医薬品添加剤GMP監査情報共有システム(略称:「薬添情報共有システム」 英文名:Pharmaceutical Excipients GMP Audit Sharing System (PEGASS)

PEGASS:

先の目的及び背景を達成するために;

1)PEGASSへの参加企業(製薬メーカー)

からの依頼を受けGABが国内の添加剤メー

カーの医薬品添加剤製造所の薬添GMP監査

を行い、その監査結果を参加企業へ開示す

る。

医薬品添加剤GMP監査情報共有システム(略称:「薬添情報共有システム」 英文名:Pharmaceutical Excipients GMP Audit Sharing System (PEGASS)

PEGASS 業務フロー 医薬品添加剤GMP自主基準適合審査会 (薬添GMP審査会) (薬添GMP審査会委員長)注1 監事 薬添GMP審査委員会 (委員長、審査委員、 審査員、審査員補) 事務局 (事務局長) 薬添GMP適合認定業務 担当 (対象:医薬品添加剤企業) 注2 その他事務業務 担当 薬添情報共有システム業務 担当 (対象:製薬企業と医薬品添加剤企業)注3 アドバイザリー委員会 申 請 審 査 員 異 議 受審企業 認定 報告書 GAB 業務フロー 注1薬添GMP審査会委員長は薬添GMP審査委員会の委員長を兼務

(4)

医薬品添加剤GMP監査情報共有システム

業務規程

アドバイザリー委員会:本委員会は医薬品企業を代表す る参加企業及び医薬品添加剤メーカーを代表する委員の 若干名から構成される。 薬添情報共有システムに参加、退会:参加は無償、退会 は任意 費用負担: 「個別のGMP監査」ごとに費用は按分する。 医薬品添加剤メーカーとの間で独自に取り決めている 事項等に係る特定の項目、品目について確認する場合 はスポンサー企業は事務局と協議して決定した費用を 負担する。

医薬品添加剤GMP監査情報共有システム

業務規程

アドバイザリー委員会

当委員会は医薬品製造販売業者、医薬品製造

メーカーを代表する参加企業の担当者及び医

薬品添加剤メーカーを代表する委員の若干名

からなる。

委員長は委員の互選により選任。

委員会はPEGASSに関し、GABに対して監査

を実施する。

医薬品添加剤GMP監査情報共有システム

業務規程

審査員:

薬添GMP審査会が制定している審査員研修を

受け、認定された中から、薬添GMP審査会委員長が選

任する(1年ごとの更新)。GMP監査の対象となる医

薬品添加剤製造業者の承諾が得られることを条件に、

製薬企業は、従業員をオブザーバーとして参加させる

ことができる。必要に応じて秘密保持の念書を提出す

る。

計画:

対象企業及び対象品目の候補につき3社以上の

参加企業委が監査を希望している対象企業について、

監査の受け入れの可否、受け入れ日程及び対象品目に

つき協議する。また、一つの対象企業の1回の薬添

GMP監査での対象品目は最大3品目までを原則とする。

医薬品添加剤GMP監査情報共有システム

業務規程

監査報告書等の開示: 1. 監査報告書、関連資料の原本は事務局保管、報告書は対象 品目ごとに作成。 2. 契約細則により「監査報告書の写し→対象となるスポン サー企業に開示 3. 委員長は監査報告について開示後1カ月以内に対象となる スポンサー企業から質疑受付と応答を行う。質疑応答終了、 必要に応じてスポンサー企業と協議の上、最終化後スポン サー企業に送付。 監査報告書の写しの開示を受けた参加企業は、当該企業にお ける業務遂行の目的で監査報告書等の写しを利用するととも に、当局及び自己の提携先に開示することができる。また、 監査報告書等の写しを、子会社・関連会社に開示することが 出来る。

(5)

料金表

個別のGMP監査に参加する参加企業(スポンサー企業)負担分 1) 委託料 下記の基本料金及び事務経費分を合算した金額とする。 基本料金: 1品目目: 500,000円 2品目目以降:50,000円/品目を追加する。 ※本監査1回あたり2日間、審査員2名を要することを前提とする。 事務経費分: スポンサー企業1社あたり20,000円として基本料金に追加する。 ただし、スポンサー企業3社以上を前提とする。 表1.1品目監査の場合のスポンサー企業数と委託料の関係(円) 2) 交通費 審査員の交通費:実費精算 3) 宿泊費 審査員の宿泊費:1万円/泊 ※必要な場合のみ前泊することができる。遠距離の場合(監査終了後 の移動が困難な場合)は、後泊することができる。上記1) ~ 3) により 算出される費用を合算し、スポンサー企業で按分する。

料金表 表1

スポンサー 企業数 基本料金 (a) 事務経費分 (b) 委託料 (a+b) 参考: 1社当たり負担額 3社 500,000 60,000 560,000 187,000 4社 80,000 580,000 145,000 5社 100,000 600,000 120,000 6社以上(n社) 20,000×n 500,000 +20,000×n 500,000/n+ 20,000

費用負担例

例)監査3品目、 スポンサー6社 GAB認定 PEGASS 添加剤企業 参加スポンサー 【6社】負担 認定証希望 (添加剤企業) 品目1 400,000 500,000 品目2 250,000 50,000 品目3 150,000 50,000 事務費用@20000 120,000 審査員2名 2泊3日 交通費(実費) 60,000 60,000 宿泊費@10000 40,000 40,000 日当 15,000 GAB認定、報告書 20,000 認定証(和文) 50,000 50,000 認定証(英文) 30,000 30,000 合計 995,000 820,000 100,000 1社負担 136,667

IPEC Federation Audit and Certification

Programmes

第三者機関監査及び認証プログラム

IPEC Federationによりサポートされる第三者機関

監査及び認証のカギとなる原則?

-スキームとしては、例えば日本における「医薬品

添加剤GMP監査情報共有システム

(Pharmaceutical Excipients GMP Audit Sharing

System: PEGASS」があり、監査は独立した組織

「医薬品添加剤GMP自主基準適合審査会(GMP

Auditing Board for Pharmaceutical Excipients:

GAB)」に委託しており、監査報告書はそのメン

バーが共有するシステムになっている。

(6)

IPEC Federation Audit and Certification

Programmes

第三者機関監査及び認証プログラム

IPEC Federationによりサポートされる第三者機関監

査及び認証のカギとなる利益?

注)

FDAはNSF/IPEC/ANSI363-2014 US National

Standard

1

の作成に参画しており、日本のGABは、

個々の添加剤供給業者及び医薬品企業の依頼に従っ

て、IPEC Japan GMP Guide 2016に基づいた監査を

実施している。

当協会は創立当時から医薬品添加剤の自主基

準作成と実行に力を注いできた。

本日の講演は国際的な基準と既存の国内の自

主基準との整合性を図り、医薬品添加剤GMP

自主基準(2016)を作成し、昨年厚労省

から事務連絡として各都道府県に発出された

内容と、更に医薬品添加剤GMP自主基準適合

審査会(2005年設立)におけるこれまでの

制度に加え、新規に医薬品添加剤監査情報共

有システムについてお話致しました。

結論

1. 平成28年8月24日付 厚生労働省医薬・生活衛生局 監視指導・麻薬対策課事務連絡 PMDA及び各都道府県衛生主管部局宛 2. 医薬品添加剤GMP自主基準(2016)及び関連質疑応答 集 一般社団法人 日本医薬品添加剤協会ホームページ

http://www.jpec.gr.jp

3. PHARM TECH JAPAN Vol33 No.5(2017) April 7(839) 及びVol33 No.7(2017), 47(1291)

4. 医薬品添加剤GMP監査情報共有システムに関する業務規 程(改訂1版) 2016年3月1日 薬添GMP審査委員会

参考資料

参照

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