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(1)

首都圏の低炭素化水循環システムの検討

社団法人

日本水道工業団体連合会

坂本弘道

(2)

1.事業の概要

2.首都圏の概要

3.上水道事業概況(首都圏)

4.二酸化炭素排出量の概況

5.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

6.実現に向けたロードマップと将来の課題

7.おわりに

も く じ

※本調査研究は、経済産業省の委託を受け(社)日本水道工業団体連合会が実施したものである

(3)

1-1 二酸化炭素排出量に関する国の動向

1990年を基準年とし、

2020年までに

「25%削減」

を鳩山総理が明言

※国連地球温暖化サミットスピーチより(9月22日)

■削減目標に関する国の動向(2020年までの中期目標の推移)

サミットでの発表の様子

1. 事業の概要

(4)

1. 事業の概要

「平成20年度 首都圏

における低炭素化を

目標とした水循環システム実証モデル事業」

~低炭素社会に向けた技術シーズ発掘社会システム実証モデル事業

(経済産業省)

■目

首都圏を対象モデルとして、現行の

水道システム

水循環システム

を見直すシミュレーションを実施し、

環境負荷低減につなげ、

低炭素社会構築に向けた

基礎資料を作成

する。

1-2 事業採択

※ 首都圏 :

1都6県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、群馬県、栃木県)

■目

首都圏における

水道システムの温室効果ガス削減

60~80%

を目標とする。

(基準年:2005年

目標年2050年)

(5)

1. 事業の概要

■基本的方針

低炭素化社会の構築を目指した視点

での事業(調

査・研究)である。

□本事業は、現行の行政区域に捉われず、

広範的な

条件で行う

ものである。

□よって、現行の水道システム、水循環システムはこ

れまでの社会条件のもとで最適かつ効率的に実施

されてきたものであり、本事業において係る

既往の

システムの是非を問うものではない

1-2 事業採択

(6)

首都圏水循環検討委員会

の設置

検討委員会の模様

1. 事業の概要

1-3 事業の実施体制

委員会

開催年月日

主な議題(意見招請内容)

第1回

平成21年

6月22日

・水循環システム全般

・低炭素化全般

第2回

平成21年

9月30日

・シミュレーションモデル

・エネルギー最適化案

第3回

平成21年

12月22日

・エネルギー最適化案

・CO2排出量削減結果

・とりまとめに向けて

第4回

平成22年

3月2日

・リスク対応方針

・代替水資源の活用方針

・ロードマップと将来の課題

・とりまとめに向けて

■委員会は全4回開催

■委員会メンバー

・水道学識者

・下水道学識者

・河川学識者

・農業用水学識者

・経済学識者

・民間企業

■オブザーバー

・国

・自治体

(7)

1. 事業の概要

(8)

2. 首都圏の概要

北海道

22.9%

東 北

17.3%

首都圏

10.0%

信 越

6.6%

北 陸

2.9%

中 部

7.7%

関 西

7.4%

中 国

8.7%

四 国

5.2%

九 州

10.7%

沖 縄

0.6%

全国計

377,914

(km

2

全国ブロック別行政区域面積構成比(H17年)

北海道

4.4%

東 北

7.5%

首都圏

33.2%

北 陸

2.4%

中 部

11.8%

関 西

16.4%

四 国

3.2%

九 州

10.5%

中 国

6.0%

信 越

3.6%

沖 縄

1.1%

全国計

127,768

(千人)

全国ブロック別総人口比(H17年)

首都圏

地形図分布

首都圏面積

約3.7万km

2

首都圏人口

約4,840万人

首都圏は、日本の

全人口約33%

を占

めている。

首都圏の地勢は、中央に関東平野

が広がり、北西側は山岳地帯、東

南側は太平洋に面している。

(9)

茨城県(県南) 12 77,451 76971 80970 222 茨城県(県西) 21 21,277 20736 60020 164 茨城県(鹿行) 11 18,534 17448 24881 68 茨城県(県中央) 13 15,651 14922 97983 268 10 53654 147 茨城県 310,667 317508 870 0 栃木県(北那須) 2 10,107 7472 12113 33 栃木県(鬼怒) 10 10,595 13123 94928 260 31 145453 399 栃木県 245,843 252494 692 0 群馬県 4 44,983 51615 112015 307 群馬県(新田山田) 2 7,935 8221 40318 110 群馬県(県央第二) 5 18,699 11724 69952 192 群馬県(東部地域) 6 8,234 8163 30219 83 17 60556 166 群馬県 298,145 313060 858 0 埼玉県 66 671,165 669891 875588 2399 3 13690 38 埼玉県 877,103 889278 2436 0 九十九里地域水道企 3 39,410 39410 43558 119 北千葉広域水道企業 8 127,076 144401 462972 1268 東総広域水道企業団 4 9,492 9425 19626 54 君津広域水道企業団 4 44,691 25882 43018 118 印旙郡市広域市町村 10 18,035 18029 53252 146 南房総広域水道企業 8 10,612 10606 33599 92 7 21009 58 千葉県 657,155 677034 1855 0 東京都 1600562 1600562 4385 3 40618 111 東京都 1,641,180 1641180 4496 0 神奈川県内広域水道 4 539,746 539746 1095938 3003 16 102849 282 神奈川県 1,139,801 1198787 3284 0 峡北地域広域水道企 1 7,400 2977 5458 15 峡東地域広域水道企 4 87 12609 35 16 93220 255 山梨県 110,216 111287 305 301 5,280,110 1,701,093 注)平成17年度水道統計より作成。 注)複数の用水供給から受水している上水道は受水量が最大である用水供給に計上している。 注)事業数15以上はボックスを着色している。 茨城県 栃木県 群馬県 茨城県(県南) 茨城県(県西) 茨城県(鹿行) 茨城県(県中央) 栃木県(北那須) 栃木県(鬼怒) 群馬県 群馬県(新田山田) 群馬県(県央第二) 群馬県(東部地域) 10事業 12事業 21事業 11事業 13事業 2事業 5事業 31事業 埼玉県 埼玉県 4事業 2事業 5事業 6事業 17事業 66事業 3事業 水道用水供給 上水道 千葉県 九十九里地域 北千葉広域 君津広域 東総広域 南房総広域 印旛広域 3事業 8事業 4事業 4事業 10事業 8事業 7事業 山梨県 東京都 神奈川 県 東京都 3事業 神奈川県内広域 4事業 16事業 峡東地域広域 峡北地域広域 1事業 4事業 16事業 首都圏

図1 首都圏の水道事業の概況

1,841

1,453

543

1,414

4,413

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

茨城県(県南) 茨城県(県西) 茨城県(鹿行) 茨城県(県中央) 茨城県 末端のみ 栃木県(北那須) 栃木県(鬼怒) 栃木県 末端のみ 群馬県 群馬県(新田山田) 群馬県(県央第二) 群馬県(東部地域) 群馬県 末端のみ 埼玉県 埼玉県 末端のみ 九十九里地域水道企業団 北千葉広域水道企業団 東総広域水道企業団 君津広域水道企業団 印旙郡市広域市町村圈組 南房総広域水道企業団 千葉県 末端のみ 東京都 東京都 都水以外・除く島 神奈川県内広域水道(企) 神奈川県 末端のみ 峡北地域広域水道企業団 峡東地域広域水道企業団 山梨県 末端のみ

受水量

自己水

一日平均給水量(千m3/日)

3.上水道事業概況(首都圏)

金町浄水場取水塔

相模大堰

出典:水道統計(H17)

上位4つの大規模水道事業体

(関連

水道事業体を含む)で

首都圏全体

一日平均給水量の

75%

を占めている。

(10)

3.上水道事業概況(首都圏)

金町浄水場取水塔

相模大堰

特に利根川・荒川水系を水源とする

浄水場は

標高10m以下の低い位置で稼働

されている

首都圏における主な水道水源の配置状況

八ツ場ダム9.11 下久保ダム14.90 奈良俣ダム6.21 草木ダム 6.52 浦山ダム4.10 滝沢ダム4.60 渡瀬遊水池2.50 霞ヶ浦導水 4.49 北千葉導水9.41 埼玉合口2期 4.26 利根中央 3.81 思川開発1.82 荒川調整池 3.50 矢木沢ダム6.75 小河内ダム13.20 宮ヶ瀬ダム 15.05 宮ヶ瀬ダム 15.05 霞ヶ浦開発 7.79 利根川河口堰 18.76 川治ダム3.98 房総導水路 1.80 湯西ダム2.03 三保ダム 20.95

城山ダム10.52

酒匂川

相模川

多摩川

荒川

江戸川

利根川

神流(かんな)川

鬼怒川

渡良瀬川

吾妻川

相模ダム10.34

水資源開発基本計画説明資料(国土交通省HP)において水源名が明示されている ものを示した。同資料では、小規模なものは「その他」としてまとめて整理されており、 これらの水源は示していない。

思川

数値は開発水量

(単位:m

3

/s)

相模大堰

利根川

荒川

多摩川

相模川

酒匂川

:ダム

:取水点位置

:浄水場

:ポンプ

:配水池

標高

10m

100m

0m

50m

(11)

4-1 日本国内の排出量概況

世界のCo2排出量(2004年)

アメリカ

22%

ロシア

6%

中国

18%

日本

5%

インド

4%

ドイツ

3%

その他

29%

オーストラリア

1%

フランス

2%

メキシコ

2%

イタリア

2%

韓国

2%カナダ

2% イギリス

2%

約265億トン

出典:水道事業における環境対策の手引き(平成13年)

4.二酸化炭素排出量の概況

出典:エネルギー・統計要覧(2007年版)

日本国内の電力使用量の使用割合(H13)

・世界の二酸化炭素排出量のうち、日本の水道が占める割合は、

第4位の5%

・また、日本国内の電力使用量の使用量のうち、

水道が占める割合は0.8%

(12)

2

4-2 上水道事業の排出量について

表1:下水道協会誌

2009/No.564

vol.46

「下水道における省エネ対策」

グラフ:「地球環境時代の水道」より

項目

年間電力量

年CO2排出量

出典

水道施設・水道事務所からの電力量

約80億kWh

約300万t-CO2

H18 水道統計

下水(処理場・ポンプ場)からの電力量

約71億kWh

約265万t-CO2

H18 下水道統計

日本のゴミ焼却から回収している電力量

約71億kWh

約265万t-CO2

H20環境/循環型社会白書

上水道事業からのCo2排出に関するデータ

水道事業における電力使用量

は、

下水道事業とほぼ同等

水道事業の電力使用量の

うち、

ポンプが8割以上

占める

配水

ポンプ

25.8%

送水

ポンプ

31.4%

取水

ポンプ

23.8%

4.二酸化炭素排出量の概況

(13)

2

4-2 首都圏水道事業体における排出量(CO

2

総排出量)

図・グラフともに:H17

水道統計より作成

首都圏内の都県のCo2総排

出量は日本全国でも上位

を占める

都道府県別Co2総排出量ランキング

4.二酸化炭素排出量の概況

0 200000 400000 600000 800000 1000000 1200000

北海道

東北

首都圏

信越

北陸

中部

関西

中国

四国

九州

沖縄

総二酸化炭素排出量(t-Co)

首都圏水道事業が排出する電力

使用量起源のCo2は、

全体の約33%

となっている

年間約100万t-Co2以上排出

(14)

4-3 首都圏水道事業体における排出量(配水量1m

3

当たりCO

2

排出量)

図・マップともに「H17

水道統計より作成

首都圏内事業体 給水人口規模別

二酸化炭素排出量(H17)

133,955

85,012

194,996

73,613

576,406

1,063,981

389,618

674,363

229

218

232

150

187

197

185

205

0

200,000

400,000

600,000

800,000

1,000,000

1,200,000

~5万 5~10 万 10~ 25万 25~ 50万 50万 ~ 合計 自己 水源 のみ 受水 +自己水源 総二酸化 炭素排出量( t-C o 2)

0

50

100

150

200

250

配水 量1 m 3 あた り 二酸化炭 素排出量( g-Co 2 /m 3) 総二酸化炭素排出量(t-Co2) 配水量1m3あたり二酸化炭素排出量(g-Co2/m3) 1.1倍

給水人口規模の小さい水道

事業体

の方が

エネルギー効

率は悪い

傾向にある

低地部など地形的に比較的平坦な地

域の単位当たり二酸化炭素排出量の

数値が大きい傾向にある

4.二酸化炭素排出量の概況

1.4倍

(15)

(参考)身近な例との比較

○風呂の水(50リットル)を洗濯に使い回した場合

日本国内の全家庭が、毎日実施した場合

約29万t-Co

2

/年

の削減

出典:環境省「(家庭からの二酸化炭素排出量算定用)排出係数一覧」2006年6月

首都圏上水事業体の電力使用からの年間排出量

約100万t-Co

2

例えば・・・

4.二酸化炭素排出量の概況

(16)

5-1 事業の目標

2050年において、首都圏における水道システムの

総二酸化炭素排出量削減60~80%

を目標とする」

2005年

(基準年)

発生量

2050年

(目標年)

Co2発生量

総Co2排出量の削減

<検討の条件>

・エネルギー起源(電力使用のみ

)の二酸化炭素を対象とする

・継続的な活動(ランニングエネルギー)を対象にし、建設など(イニシャルエネルギー)は対象としない

活動量の削減

水道システム

による削減

炭素含有量の

削減

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

(人口減少に伴う

配水量削減)

(本事業の主要対策)

(電力あたりの

炭素含有量削減)

×

×

(17)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

5-2 将来対策案における視点とイメージ図

浄水場

(緩速ろ過)

浄水場

(高度浄水処理)

ダム

下水処理場

新設浄水場

配水池

地下水

○浄水場位置の変更

 (浄水場の統廃合含

む)

○浄水場の効率管理

○再生可能エネルギー

○新技術の採用(高効

率など)

ダム

下水処理場

配水池

配水池

浄水場

(急速ろ過)

配水池

配水池

P P P

配水池

ダム

○水源ダムの相互融通、容

量調整

○取水地点の変更

○農水の利用

○漏水対策

○地下水、雨水、下水

再生水、工水の利用

雨水

位置エネルギー による配水 太陽光パネルの 設置 小水力発電

P

工水

高度処理水

小水力発電

P

小水力発電

P

小水力発電

P

P

2005年

2050年

○水道システムの広域化

(18)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

5-3 水道システムによる対策

(1)結果とりまとめ(電力使用量)

■将来(2050年)首都圏電力使用量合計

(人口減少⇒現況水道システム継続)

約22億kwh/年

■将来(2050年)首都圏電力使用量合計

(人口減少⇒エネルギー最適化案)

約7億9千万kwh/年

■現況(2005年)首都圏電力使用量合計

(現況水道システム)

約27億2千万kwh/年

【2005年からの削減率

71%減

【人口減少による削減率

19%減】

【水道システムによる削減率

64%減

仮に2050年の電力排出係数が2005年に比

べ30%削減されると、二酸化炭素総排出量は

80%の削減

となる。

※ランニングエネルギー(電力使用量)のみでの算出結果

■取水・浄水場位置の変更(上流化)

□位置エネルギーの活用

□取水原水清浄化による浄水処理方式の簡素化

■高効率機器の採用

■再生可能エネルギーの活用(太陽光発電・小水力発電)

■中小水道事業体の広域化

【本事業で考慮した水道システムにおける対策案】

■人口減少(配水量の減少)

【本事業で考慮した活動量の削減項目】

(19)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

5-3 水道システムによる対策

(1)結果とりまとめ(電力使用量)

首都圏全体 電力使用量削減推移

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

300,000

間電力使

用量

全工程合計 その他 浄水システム 配水ポンプ 送水ポンプ 導水ポンプ 全工程合計 110,577 90,801 78,519 その他 4,898 4,898 4,898 4,898 浄水システム 30,758 25,375 18,988 18,988 配水ポンプ 88,942 74,619 65,775 47,292 送水ポンプ 81,342 67,076 51,043 36,700 導水ポンプ 66,172 47,754 23,309 16,759 現況 (2005年) 人口減少 (水量減 少) 取水・浄 水場位置 の変更 高効率機 器採用 太陽光発 電 小水力発 電 中小事業 体広域化 【参考】

対策項目別電力使用削減量 (首都圏全体)

0万kwh 10,000万kwh 20,000万kwh 30,000万kwh 40,000万kwh 50,000万kwh 60,000万kwh 対策項目 年間電力 使用量 中小規模水道事業体 大規模9事業体等 中小規模水道事業体 0万kwh 12,905万kwh 12,337万kwh 2,158万kwh 12,282万kwh 大規模9事業体等 0万kwh 39,484万kwh 55,708万kwh 27,040万kwh 11,903万kwh 19,775万kwh 現況(2005 年) 人口減少(水 量減少) 取水・浄水場 位置の変更 高効率機器 採用 太陽光発電 小水力発電 中小事業体 広域化【参 考】

各要因・対策の削減効果割合(首都圏全体)

27%

20%

7%

10%

6%

30%

人口減少(水量減少)

取水・浄水場位置の変更

高効率機器採用

太陽光発電

小水力発電

中小事業体広域化【参考】

水道システム内の努力では、

「取水・浄水場位置の上流化」

「高効率機器採用」

による削減効

果の割合が高い

ただし、

中小規模水道事業体

のみでは「広域化」

による削

減効果が大きい

(20)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

5-3 水道システムによる対策

(2)結果とりまとめ(概算事業費)

大規模水道9事業体等 概算事業費(建設費)

0

50,000

100,000

150,000

概算事業費(億円)

小水力発電

太陽光発電

配水施設

送水施設

浄水施設

導水施設

取水施設

小水力発電

62

0

太陽光発電

2,817

0

配水施設

88,380

88,637

送水施設

20,019

12,730

浄水施設

12,596

14,925

導水施設

795

7,550

取水施設

206

81

エネルギー最適化案

現況継続案

大規模水道9事業体 年間電力費

0

50

100

150

200

250

年間電力費(億

円/年)

年間電力料金(億円/年)

79

220

エネルギー最適化案

現況継続案

※現況継続案とは、2005年(現況)の水道システムを

2050年(将来)まで継続させた場合の案である。

建設費は「エネルギー最適化案を新

設した場合」と「現況継続案の全施

設を1回更新したと仮定した場合」

とで、

ほぼ同額の費用

となる。

12.5兆円

12.4兆円

電力使用料金(維持管理)は、「エネ

ルギー最適化案」の方が「現況継続

案」に比べ、

約1/3に削減

される

※上記概算事業費は、大規模水道9事業体のみを対

象とした費用である。

(21)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

(3)対策案一例(

取水地点・浄水場位置の上流化、浄水場の統合

5-3 水道システムによる対策

相模川

浄水場

多摩川

浄水場

荒川上流

浄水場

利根川中流

浄水場

江戸川

浄水場

●取水地点・浄水場位置を

上流へ変更

●なるべく

流域に沿った配水系統

とし、

6つの浄水場に統合

位置エネルギーの有効活用

による電力

使用量の削減

利根川下流

浄水場

314万m3/日

58万m3/日

91万m3/日

251万m3/日

226万m3/日

112万m3/日

※各浄水場の水量規模は日最大給水量を記載

【今後の検討課題】

○水利権や河川流況への影響

○リスク対応方針(バックアップ・連絡管など)

○長距離送水に伴う水質変化の影響

○正確な供給可能量の算定

(22)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

(3)対策案一例(

取水地点・浄水場位置の上流化、浄水場の統合

5-3 水道システムによる対策

関東地方の地表水を水源とする浄水場の浄水処理方式

急速ろ過-緩速ろ過-膜ろ過

粉末活性炭

粒状活性炭

オゾン+粒状活性炭

原水水質の向上に対応した

浄水処理方式の選定による効果の概念

●取水地点上流化に伴い

原水が清浄

されることによる

浄水処理方式

の簡素化

による電力使用量の削減

(23)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

(4)対策案一例(

広域化および施設の統合

5-3 水道システムによる対策

■中小規模水道事業体の広域化の必要性

首都圏内事業体 給水人口規模別

二酸化炭素排出量(H17)

133,955 85,012 194,996 73,613 576,406 1,063,981 389,618 674,363 229 218 232 150 187 197 185 205 0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,000 1,200,000 ~5万 5~ 10万 10~ 25万 25~ 50万 50万 ~ 合計 自己 水源 のみ 受水 +自 己水 源 総 二酸 化炭素 排出 量( t-C o 2) 0 50 100 150 200 250 配水 量1 m 3 あ た り 二 酸 化 炭素排 出量 (g -C o2 /m 3) 総二酸化炭素排出量(t-Co2) 配水量1m3あたり二酸化炭素排出量(g-Co2/m3) 1.1倍

給水人口規模の小さい水道事業体

の方

エネルギー効率は悪い

傾向にある

1.4倍

エネルギー面

事業運営面

中小事業体では以下の課題が挙げられる。

■施設老朽化に伴う更新・再構築

■施設耐震化

■水質問題の多様化・複雑化

■料金収入の伸び悩みによる財政の逼迫

■技術継承

現在、技術職員全体の約半数が50歳以上

2020年頃には全体の半数を占める熟練技術職

員が退職・・

「広域化」に伴い

規模が大きくなるとランニ

ングエネルギー面で有利

になると判断される

中小事業体では上記の課題を単独で対処する

には限界があり、課題解決する方法の一つと

して「広域化」を推進し、

運営基盤の強化を

図る

必要があると判断される

(24)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

5-4 各種代替水資源の活用

水道以外のさまざまな水資源をさらに拡大活用した場合のエネルギー量

を市区町村単位で試算し、

水道と比較

することで、

水資源政策とエネル

ギー量の削減の可能性

についての検討

■ 各種代替水資源

□ 地下水の利用

□ 雨水の利用

□ 下水再生水の利用

□ 工業用水の利用

水資用途と水資源の組

み合わせを市町村単位

で試算して水道以上の

効率を得られるか探る

上水供給による

電力使用量

漏水削減による

電力使用量

各種用途と資源の組み合わせによ

る電力使用量(パターン検討)

水道

再生水

雨水

工水

炊事

風呂

便所

雑用

代替水資源の活用のような分散型

水資源の場合、リスクが少ないた

め、低炭素化以外の効果として

バックアップ効果(地震・水質事

故・管路事故・渇水)も期待

され

(25)

.低炭素化水循環システムの構築に向けた施策

5-4 各種代替水資源の活用

地下水利用が有利

(規制が厳しくない)

雨水利用が有利

水道との最適利用組合せ案

※上記は、各種代替水資源の中で最も電力使用量が少なくなる

水資源を表しており、複数の水資源活用の組合せ案ではない。

代替水資源による電力削減率

現況の水道システム

においても位置エネ

ルギーが他地域に比

べ活用できており、

水道水源も清浄な地

域については効果が

小さい

水道利用のみが有利

位置エネルギー

の活用が比較的

困難な地域

(茨

城、千葉房総・

外房)では効果

的である

水道水源の水質

が比較的良くな

い地域

では代替

水資源の活用が

効果的である

※上記は、「水道システムによる対策」と比較した場合の削減率である

(26)

.実現に向けたロードマップと将来の課題

6-1 基礎フレーム

(27)

.実現に向けたロードマップと将来の課題

6-2ロードマップ一例(

取水地点・浄水場位置の上流化、浄水場の統合

(河川・環境・工水・農水

・下水・エネルギーなど)

2010 年

2050 年

水道利用者の理解と支持

関係主体

(水 道)

ステークホルダー

(水道利用者等)

ベンチマーク

・ ・ ・ ・ ・

●整備事業の実施

将 来

水道産業界

(民間企業)

●取水位置等の上流化の推進に向けた財政支援制度

の整備・拡充

●広域化の推進

●都道府県・水道事業者への通知・通達

大規模9水道事業体等

(事業実施主体)

(現在)

既設浄水場数 34 箇所

上流

化推進支

更なる取水位置等の上

流化の推進に向けた法

制度・財政支援制度等

の見直し

更なる各省庁間の連携

による水循環・水環境

の活性化

(計画立案 ⇒ 関係機関との協議 ⇒ 事業認可取得 ⇒ 事業実施)

●PPPへの積極的参入

●公からの業務受託による技術・ノウハウの蓄積・継承

●エネルギー損失の少ない管路の開発・低コスト化等

上流での位置エネルギーを有効に活用するための技術革新

更なる取水位置等の上

流化の推進

●各省庁間の連携による水循環・水環境システムの最適化

●現行水利権の調整・見直し

●取水位置等の上流化の推進に向けた財政支援制度

の整備・拡充

2030 年

既設浄水場数 半減

新設浄水場数 3

更なる水道システムの

最適化・低炭素化

改築更新時期に合わせ順次、6浄水場に統合

連携・

調

既設浄水場数 0

新設浄水場数 6

PPP推進

情 報 公 開

●マ

●取

水位置

関の

情報公開

流域ベースでの

「省庁間・水道事業

体の強力な連携」

「事業実施主体の明

確化」

「工業用水」「農業

用水」

の活用検討

(28)

.実現に向けたロードマップと将来の課題

6-3ロードマップ一例(

広域化および施設の統合

あらゆる世代幅広い層を

巻き込んだ

国民運動とし

て展開

することが急務で

ある。(世論を巻き込む

仕組みの構築)

都県・中核都市が牽引者

となり、国と連携・調整

して広域化を推進

(29)

2010 年

2050 年

関係主体

・・・・・

将 来

2030 年

事業体

水道産業界

ステークホルダー

(水道利用者等)

【各種代替水資源の活用(下水再生水利用拡大)】

ベンチマーク

更なる水循環の

最適化・低炭素化

下水再生水利用が有利な 18 市区町村を優先

に、下水再生水利用の促進を図る。

地下水利用の促進

7,764kWh/年

更なる水循環の

最適化・低炭素化

更なる水循環の

最適化・低炭素化

・ 下水再生水有効利用に向けた財政支援制度の整備・拡充

・ 水道利用者の理解と支持

調

更なる水循環の

最適化・低炭素化

・ 技術開発やコストダウンによる下水再生水利用

システムの普及促進

更なる水循環の

最適化・低炭素化

・ 水道、下水道の連携

・ 下水再生水利用システムの導入

・ 下水道システムの再配置も考慮した上下水道システム一体化の検討

.実現に向けたロードマップと将来の課題

6-4ロードマップ一例(

各種代替水資源の活用:下水再生水利用拡大

上下水システムの再配置をあわせての最適化、上

下水一体となった取組み、下水再利用の拡大など

水循環システム全体で検討

していくことが重要

下水再生水利用の促進

7,764kWh/年

(30)

.おわりに

今後は実現に向けての実効性を更に高めるた

め、

今回の研究成果を基礎資料

とし、低炭素化

以外の

他の視点

(リスク・水質・食物など)も組み

込んだ

広域的・総合的な水管理

の研究の深度

化・精緻化が望まれます。

また、あらゆる世代幅広い層を巻き込んだ

国民

運動として展開

することが必要です。そのための

仕組みつくり・

啓発活動

を積極的に実施していく

ことが必要と考えます。

(31)

Fin.

謝辞

本事業にご協力いただいた委員の方々に感謝を申し上げる

とともに、アンケートにご協力いただいた水道事業体関係者

各位に、厚く御礼申し上げます。

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