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漸増荷重による圧密試験法についての実験的研究 (1) 標準圧密試験法との比較-香川大学学術情報リポジトリ

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全文

(1)

香川大学農学部学術報告 漸増荷重による庄密試験法についての実験的研究

(1)標準圧密試験法との比較

横 瀬 広 司,斉 藤

実 172 (1)ま え が き

粘土層の圧密現象を知るために現在,−L般紅用いられている試験方法ほTERZAGⅢの−▲次圧密理論紅もとずいで,

側方変形を拘束し鉛通力向のみで一・次元的紅圧縮を行こなういわゆる標準圧密試験法である.. 実際の粘土層でほ有限な幅の載荷がある場合のように,側方への土の押し出しが生じ,変形が三次元的な状態となる ものも考えられるので三次元的な圧密を考慮した取扱いが望ましい場合もあるが,そ・の現象ほきわめて復姓で,これら を忠実に実験室で閂現することほ困難な状態なので,多くの場合,変形が鉛迫力向のみに生ずると仮定し−・次元的な試 験を行こない解析しているい この標準圧密試験法は荷重を段階的に増加し,各荷重をそれぞれ24時間一・定に.保持して圧 密の各常数を決定するものであるい しかし自然界の沈泥の滞積過程,構造物の建設中の状況などのように.,連続的に.荷 重が増大する形式も存在し,このような荷重のもとでの粘土層では圧密の過程も異なると考えられる. この漸増荷垂下の圧密現象にL関しての研究としてほ,沈澱滞積紅よって層厘が連続的に.増加する粘土層を扱った GIBSON の研究(1),連続的増加荷重による沈下曲線は荷重のかかりはしめと同時でなく,ある遅れをもった後紅定速度 ) の荷重変化関係と平行して進行するとして漸増荷重のもとでの圧密理論式を誘導したdeJossELiNdcJoNG の研究(2 があり,更にこれに.よる結果を標準試験の結果と比較して,より大な値に.なることを示し,現地での連続的な荷重増加 での圧密解析に普通の段階法での結果を用いることは不適当であることが指摘された.. また,圧密の各常数を再検討して,底面の間げき水圧を考慮した定率漸増の圧密試験な提案した網干らの研究(3)に.よ ると,その縫果は標準法との相関性が大であり,試験の自動化,急速化も可能なことを示した. LowEら(4〉ほ,これとは別に,完全飽和の野外状況を実験室で再現するため三軸圧縮試験に用いられるパックプレツ レヤーの原理を適用した動水コウ配を制御した圧密試験法を提案した. 試料檻加わるひずみ率を−・定にして行なうものとしては,適当なひずみ速度を実験的に」検討したCROWFORD($),底 面で測定される間げき圧と平均間げき圧の関係を示したWAliLSとde GoDOY(6)などの研究がある. SMIIH ら(7)ほ更にこれを発展させひずみ制御式圧密試験の理論式を示し,これを制仮のカオリン,モン・モリロナイ トなどの調整材料や自然状態試料に・通用し,その成果を示した・ 以上の定率漸増載荷蛮法,動水コウ配制御法,ひず鼻制御法による各方法に共通して言えることは,(1)現在標準圧密 試験に用いられている装置を部分的紅改良すれば利用できる.(2尉界に用いる平均間げき水圧は底面での間げき圧を測 定しその低から推定するい(3)この方法湛より試験の自動化,迅速化が可能なこと,などが特色である.故に漸増荷重に・ よる圧密試験法を検討するとき,この方法が実際現地での連続的荷窪増加のもとでの庄密現象を実験室に忠実紅再現す るものであることの他檻,この実験方法の簡便さから,現行の試験法の急速化,更に.,これに代るべき試験法となり得 るか否かも検討の大きな問題点である. 本文ほ主として後者に屈点をおき,現行のいわゆる標準圧密試験法との相互関係を検討することによって漸増荷塵圧 密試験法を考察した結果であるり (2)圧 密 過 程 載荷鼠によって生しる圧密沈下量については半対数紙上の圧密曲線e−logpの関係が−・定圧力以上で感線となるの で圧力poにおける間げき比をeo,pl(=po+Ap)に.おけるものをelとすると

el=e。−C。Logl。旦土空−

pu で求められるい ここに.C。は圧縮指数 (1)

(2)

第21巻 通巻第48号(1970) また圧密に要する時間については漸増的に荷重が加わることによって粘土 層中に接じる変位が鉛直方向のみの一次元的であると仮定して求めちれた T王ほZAGHI群論の誘導手順(8)にもとずいて漸増載荷荷重による圧密の過程 を考えることによって∵求められる 均一・な飽和粘土層中紅図…1に凍すような断面積A,博さdzの小部分な とり体積変化鼻dVを考える.dt時間に∴おける圧縮ひずみ忍をd占とす ると 173 A

已]工乙≡

ー ■■− ク︼ Z+dz面 !・−÷(た 図−1 Soilelementの模式図

AV=dE(A・dz)=dt(A。dz)

z面とZ+dz面の流入と流出蔑の差dQが収縮蔑となり,間げき水および土粒子の圧縮性ほ土粒子で構成される構 造屑組みの変形に比べで無視できるものとすると(図−1のⅤは見かけの流速) ∠Qニ・dz・A・肛 dQ=dVであるから ・13) ∂占 _ ∂u ∂t ∂z 粘土層中の水の流れがDARCY公式紅従うとすれほ 笠ニー惹(k・意) 透水係数kが圧密中一膚であるとすれば j阜_===._−k■【壁旦【 ∂t ∂z2 いま水の単位体積重畳をγ−,土中の一点でのピ志ノリーター水頭をhとするとγi′ジ・h=uであるから ∂占_ k ∂2u (7j ∂t γ材 ∂z2 uは単位時間当りの過剰間げき水圧 圧縮が一朝的に.行なわれるものとし,いま粘土の有効応力pがもとの低からdpだけ増加したとき減少した圧縮ひず 魂の轟:が舶とすれば体積圧縮係数mりは m℃= これから(6)式を讃せ変えると k

▼二..一−H一】肝−一】トー更生=_CJ聖 ∂p_

∂z2 ∂t mγ・γ柑∂z2 Cが=一で圧密除数と呼ばれる0 圧密させる圧力peは p¢=p」−u これが圧密期間中紅一・定であるとすれば ∂ ∂l (p一トu)=0 ∂u ・∂p=_∬.. ∂t ∂t

(3)

174 であるから(9)式ほ =C払 香川大学農学部学術報告 これがTERZAGHIの圧密方程式である・漸増荷重方式においても(9)式までほ同様と考.えられる.間げき比一圧力 の関係ほ直線的であることが漸増荷重方式の圧密の場合にも成立するとすれぼ,後述のe−Logpの関係(図−5) CRAWFOVD(5)が同じ粘土試料でも各段階Klよる戟荷時間紅よってe−Logp曲線が如何なる変化をするかを検討した 図−2の関係,とくにその勾配であるC¢にほはとん ど影響しないとする考え方に.基礎をおっているNoI・・ tbeyらの提案した急速圧密試験法(3)の結果が標準試 験法からのものと良い相関にあること,更に定率漸増 載荷法での実測結果と標準法の結果を比較した図−3 の結果などから検討すると,恥を圧密期間中漸増荷 重による附荷荷重であるとすれば,恥値がu値に.比 較して極めて大きな他に.なるときは,いわゆる塑性変 形,土粗了,水の圧縮性などの問題も生じ,各々の仮 定が成立しなくなるので,その大きさ,つまり,附加 する荷重やひずみが加わる速度にかなりの制限をつけ れば,圧縮の初期,実際的には間げき水圧が,連続圧 縮の荷藍に圧倒されない時期であれば,連続載荷時に おいてもp。が一・定に近いと仮定できると考えられ る. p〆=p一十u+pェ… (14) 故に =−一一一 (15) (9〕式を用いて ▼=C“・ (16)

0.5 1

5 10

有効圧力タ(也/cm2)

図−・2 載荷時間の相違匿よる圧縮曲線の変化 (CIaWf0Ⅰ■d) −・定であるとの範囲ほ実験的 に・決定する必要があり,SMITIi ら(7板よればひずみ率は液性限 界ムWとC8の関係を用いてて れを推定することが出来ると述 べており,網干ら(S)ほ速くても 遅くてもいけないとして毎分 OnO5晦/適程度が普通の沖潰粘 土に.適当であるとしている. このことから,現地の連続的 増加荷頚下の圧密の挙動を解析 するためでなく圧密の諸常数を 決定する急速法,更に標準法に 代る方法として使用する場合に はp¢を小さくする我荷の方法を, (予庄0.35kgノcm2) 図−3 大分空港上のe−logp′曲線 また圧密初期でuの値がpェより充分大なる期間の測定値を用いて解析することが

(4)

籍21巻 通巻艶48弓(1970) 175 要求される.このような近似的醤数を求める場合にほ(13)式の解を利用できると考えられる.n3)式の解は (17) u=貰(▼志帯sin芸一′一一−dz)(sin首)e ̄芋■聾 nは整数,uOほt=0に.如ける間げき水圧 Hほノ排′水晶さ. (3)実 験 材 料 祇鳥市内の繊維団地建設予定地の土で地表下12nO仇∼1297几のシ∵/ウォールチュ−プにて採取した乱されない試料

であるい 自然間げき・比e=1…48,自然含水比W。≡52.3%硬性限界WL=62・2%塑性限界Wp=30tr5%,真比菰

Gぎ=2,792,砂分7、5%,シルト分82.5%,粘土分10%のジル十賀ロ−・ムに・区分されるものである・ (4)実 験 方 法

圧密試料の設置ほ標準試験法に用いる装鼠で,JIS規格に従って行ったぃ圧密箱ほ固定リング軌試料径60仰花,試料高

さ20郡の両面排水方式,連続荷遷の我荷ほ最低速度0…010Cm/minの一朝圧縮試験機(丸東型製)の我荷装置を利用したn

初期速度(装置の変速計でセットした速度で当然のことながら試料の性質によって試験中はより速度が低下しかつ変

化する)は0.010em/min∼0.070Cm/minの範囲で7種類のテストを行なった… プル−ビングリングの限界から鞠/ぷ

紅達すれほ載荷を中止したため,ほとんどのものが1時間以内に終了した小また同時に段階的増加荷盈方式の標準法と

急速法による圧密試験も行ない,連続塑のものと比較した. (5)標準法との比較(表・−1) 荷重強さpと圧縮した時間の関係 を図−−4に示したが,この内圧縮を 中断し,問げき水圧の回復を待って 後,圧縮を再開したものも開始後あ る期間を経れば連続して圧縮した テストシリーズのものと同じ傾向に なることが注目され,この方法を急 速法として利用しない場合に・は,圧 縮と回復を交互にくり返すことによ って,圧縮速度を変更する事も可能 になりより精度の高い結果が得られ ると考えられる. 間げき比eと荷重強さpの関係は 図−5に示したが0・030Cm/minの 場合を除いて,段階圧密の曲線より グラフ上で右方にデー・クー・があり急 速法程度の栢度を目的とするなら ば,比較的遅い本試料でほ0.020c潤 /min以下の圧縮速度でテストを行 なえば良いようである. 沈下鼻dと圧密時間tの関係を図 −6に示したが連続的戟荷と段階的 破荷の問にはかなりの相違がある・ 今これを(14)式成立のときの仮定にも とずいて,未だ連続俄荷的な荷蛮に よる影響で間げき水圧の挙動が圧倒 されていない初期の部分を用いて解 衷−1漸増荷重圧密試験による圧密偽数 圧密係数 遜/SeC l,.44×10 ̄3 1.40×10 ̄3 1.50×10−3 2.21×10■B 2.53×10【3 2.60×10 ̄3 1.89×10【3 初期圧縮速度 . c椚/min 圧縮指数

321一

昭爪弥さか︵惚︶ 11‡欄l嘲.りt(min) 図−4 圧縮速度別の時間と荷重関係 (※ 圧縮をし中断し変相が停止した後再圧縮したもの)

(5)

176 香川大学農学部学術報嘗 析するものとすれば,同じ初期速度で,試料を設窟せ ずに行なった結果と傾向の異なる部分での接線を求め これを急速圧密試験法で用いられている沈下曲線上の サイクル当りの縦距hに.相当するものと仮定すれば, 圧密係数C祝が計界できる。0。.010Cm/minと01070cm /min以外の速度のものも同様にして求め表−1に示 した 以上結果から,ScHMERr・MANN(9)が述べ7:いるよ うに試験時間ほ短縮され沈下鼠の算定には利用できる が圧縮指数C。など沈下時間に.関するものほ決定でき ないと考えもあるが,載荷速度の選択,整理法の改変 でかなりの糖度で圧密の諸常数が求められると考えら れる (5)あ と が き 「雄】−) こノ川 5…】… 5d。。 荷苗弥さp(】くg/cm,) ○()02 0002 3 0004 0 9 8 1. − ▲ l き 問げ化 e 図−5 荷重一間げき比曲線 漸増的に荷重が増加する我荷方式による一次元 圧密試験の結果と段階的紅荷韮が加えられる載荷 方式があるJISに.規定された標準試験による結 果をレルト質の多い沖積土を用いて実験的に比較 考察した小 今後,更に種々な性質の土試料を用いて検討さ れなければその実用性についての判定ほ許されな いが,両者へ相関は良いようでありこの方法が標 準試験法の代用としての価値,更に試験時間が比 較的短かいので試験の急速化紅も充分な可能性を 有していると思われる..漸増荷重方式の試験法が 採用されるためにほ,更に試験のための装臥 測 定器具試料の厚さ,間げき圧の挙動の解明,試料 0 0 0 0

u 1 \

\ n 川 1⊥ 2 3 一月﹁ 沈下量d︵‰mm︶ 図−6 沈下.駁と圧密時間の関係 とリングの間の側面摩擦,ニ次圧密,試験結果の 生理方法など多くの問題があり,検討してゆかなければならないものと考えている 本文の作製にあたって,試料の提供,実験室の使用など多くの援助な賜ったK・K土質コンサルタント・仁田工業所 の仁田忠臣所長同所の研究室員,平島諮,島田垂久の諸氏に厚くお礼申し上げます 参 考 文 献

(1)R・E GIBSON:The Progress of Consolidationin a Clay LayerIncreaingin Thickness with Time,

Geoteehmiqllel亜19−58(1958)

(2)佐々木伸:連続増加荷重による圧密の室内実験と考察,土と基礎,11皿,3∼6(1963) 侶)網干寿夫外2名:圧密試験法に関する研究,欝4回土質工学研究発表会講演集,349∼354(1969)

(4)J.LowE,皿.P,F,ZACCHEO,H.S。FELDMAN:Consolidation Testing with Back Pressure,Proc, A.S.C..且SM−569−86(1964)

(5)CB CRAWFORD:Interpretation of the Consolidation Test,Proc.A小SCESM一一5,87−101(1964) (6)H1.E巾WAHLS.NS.,DEGODOY:discussion of‘‘Interpretation of the Consolidation Test”,♪Y・OC,A.

S.CいESM−314−7−152(1965)

(7)R.E,SMITH,H。E,WAHLS:Consolidation under Constant Rate of Strain,PY’OC,A.S.C.E,

(6)

第21巻 通巻第48弓(1970) 17ア

(8)三笠正人二軟鰐粘土の圧密,1−30,日本,鹿島出版会,(1967)

t9)J・Hu ScHMERTMANN:discussionof“1nterpretation ofthe ConsolidationTest”,PY・OC.A.S.C.E.

SM‘−2,131−135(1965)

An EXPERIMENTAL STUDY OF CONSOLIDATION TEST UNDER GRADUALLYINCREASING LOAD

(1)Compared to standard consolidaiton test

HirojiYoKOSE,Minoru SATITO

Summary

Asaturated,undisturbed clay soila complex arr・angement Of solidparticles,held together byinterpa−

rticle forces,Withits voidspaces fillof water,StruCture SO formed resistsconpression and deformation, 1thasaplasticresistanCethatdepend)inmagnitude,Ontherateof compression)in theordinarystandaId

consolidation test,the appliedloadis addedinstantaneously.

Gradual1yincrea9ingload test should providea more realistic evaluation of soilcompres$ibility by

avoiding theimpact and the extremely rapid rate of strain caused byincrementalloading.This test

proposedherein thatwillenable the determination of both rateand magnitude of consolidationina

much shorter period of time than has previously been required usingconventionalprocedures.

In this paper,eXperimentalstudyof consolidation test under graduallyincreasingload are presented・

The dataobtainedin this manner are then compaIed to simiar relationships obtained from conventional

standard cozISOlidation tests.

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