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丸亀市本島の野鳥雑録(1981~1988)-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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香川生物(Kagawa Seibutsu)(15・16):87−90,1989

丸亀市本島の野鳥雑録(1981∼1988)

金 関 正 彦

〒763−02 丸亀市本島町泊18 丸亀市立本島小学校

Miscellaneous Notes of Birds at HonjimaIsland,Marugame−Shi

Masahiko KANESEKI,HoTdima PriTnarツSchool,18 Tbmari,

ガ07ちメ乙mα−一成0,〟αr乙‘gαme76∂−・02,和α花 が,人人は,特に,からすを追うでもなく,憎 んだりもしない。 育雛中の鳥は,彼等に,かなりの害を被る。私 は,無事に巣立つ事例の方がめずらしいのでほ ないかと想像している。人家に避雛しているス ズメやツ/くメの巣もたんねんに巡回して雛を掠 める機会をねらう。きわめて執拗,熱心で,そ の成功率は高い。 ムクドリの成鳥が一癖にくわえ去られるのを見 た。キジバトを食べているのも見た。 巣ほ,同一一のものを補修し,続けて使うから, 年年大きなものになって行く。抱卵,育雛中ほ, 彼等も人並にきわめて神経質に.なるが,ここで ほ,からすに危害を加える力のある動物はいな いから,はとんど全部が無事に巣立っていると 思う。 ○ ムクドリ 個体数多い。百葉箱の天井裏(地上19m) にまで営巣するので,巣箱をかけてやっている。 巣箱は,場所の条件を問わず,すべてを,直ち に.,利用する。人口過密で,深刻な住宅難であ ることが察せられる。前述の,成鳥がからすに 襲われた事例ほ,巣箱の内と外とで,その争奪 をしている最中のできごとであった。 小規模ながら,特有の集団飛行も見せてくれ る。 ○ スズメ 彼等も住宅難なのであろう。ムクドリ用の巣 箱を使うし,ツバメの巣を占拠して営巣する。 このためだと思うが,’84年ごろまで,毎年, 体育館の廟を使っていたコシアカッパメは,つ は じ め に 「探鳥」ということばは,いつごろからはや り出したものであったろうか。今,盛りである。 しかし,私にほ,わざわざ「探鳥」に出向く気 分も,時間も,持ち合わせがない。通勤の途次, 行きずりに日にするもの,耳にするもの,それ L・か鳥に接する機会ほない。きわめてずさんな ものではあるが,気分にゆとりのある時にほ記 録をとった。その材料をもとに,よもやま話ふ うに記してみる。 観察地について 私の通勤路ほ,角山,青の山の南を通る坂出 丸亀間の草道と,丸亀・本島間の航路.本島泊 の船付場から本島小学校まで徒歩5分ほどの島 内の道とである。 本島ほ,東西4lm,南北35血l,海抜100∼ 200mの丘陵から成る。瀬戸内にごくふつうの, 花崗岩を,ウバメガシ,アベマキ,ヤマモモな どがおおい ,申し訳ほどの水田と,やや本格的 な畑とが,少少広がっている。そのような島で ある。 丸亀・坂出間の似たような環境に較べると, 鳥の種額も,個体数も多いように思う。そして, 鳥の人を避けようとする度合ほ低い。 本島の常住看たち ○ ハシブトガラス,ハシボソガラス 彼等の食料ほ豊かであり,徒党は大きく,天 敵がないから,傍若無人で,横柄な暮らしをし ている。その暮らしぶりは,見て飽きない。折 折の畑作物や果実,養殖え.びの被害ほ,島の小 規模な産業にとってほ甚大なものであるはずだ −87−

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姿を見ることほめったにないが,棲息の密度 高い。めすぼかりの集団が車道を横断している のに出会ったことがある。茂みから次次と現れ, 反対側の茂みに次次と消えて行く。あっけに・と られていたので確かな数でほないが,少く見て 8羽,多分,12羽の集団であった。 1羽だけでいるおすを見ることの方が多い。 ○ アオサギ 県下で,アオサギが年年増えているように思 う。ここ,本島でも,83年ごろまではめったに 見ない鳥であったが,いつの間にか,あまりめ ずらしくほない鳥になった。 近隣の住人 ○ カワラヒワ 常住者なのかも知れないのだが,いつでも見 かけるということはない。学級園のヒマワリは 満足にたねの採れたことがない。夕方,早朝, 授業中など,庭に人気がなくなると,ひとつの ヒマワリに数羽の割でとりついている。黙然と, ひとつぶも残さずに∴食べ尽くして■しまう。 ○ イソヒヨドリ 丸亀・福島港では時時見かける。本島にほ常 住していそうなものだが,めったに見ない。 ,84年9月,2回仏),’86年10月7日(劉,’88年7 月27日(8)等,数回のみ。 ○ かいばと いたるところに野生化した大群がいて,めず らしくもない鳥だが,本島にはいない。’84年 10月1日,1羽が畑に降りていた。’86年9月 23日,30∼40羽の群が,高空を飛び過ぎて行っ た。この2回だけ,本島で,このはとを見た。

夏の住人

○ ホトトギス 山本さんの調査でほ,国分台のなわばりが, 数か所であったように憶えている。それを基に して考えると,きわめて桐密な渡来である。 一月中,ひとつ所から声が聞こえて来る。そん な場所が,学校の近くでは,数百メ、−トルの間 隔しか開いていない。 ○ コチドリ 本島小学校管理棟(平屋.)屋上ほ装飾の意味 でか,砂利を敷きつめてある。’84年6月,こ いに,学校には釆なくなってしまった。 適当だと思われる大樹や茂みほふんだんにあ るが,夏から冬へかけての,時に集まる行動は 見られない。実った稲田を跳梁する群の中に・, セキセイインコがその一負となっていたことが あった。 ○ メジロ 個体数多い。動植物豊かなここでほ,人人に 野生保護の意識は乏しく,とりもち,おとりに よるのどかなめじろ描りが行われている。十数 個の籠を壁一面にかけてたのしんでいる家もあ る。 ○・ンジュウカラ せまい地域であるのに,めったに平地にほ降 りて釆ない。日常,通勤の住復に見かけること ほ,年に数回しかない。それは,めずらしく, かなりの積雪があったなど,理由の思い当たる 日であることもある。 ○ ウグイス ,81年から,85年ごろまで,年間をとおして, そこの茂み,ここの茂み,島中のいたる所に・い た。何の放か,,86年ごろから,めっきりと減っ て,地鳴きの季節にほ,ウグイスに気付かない 日が続くようになってしまった。広さの割に渡 来の多いホトトギスとの関連があるように思わ れてならない。今の所,さえずりの季節の歌だ けは,まだまだ豊かである。 ○ モズ 個体数少い。全島に数羽ぐらいしかいないの ではないかと思う。他の鳥のさえずりを上手に 真似る個体が,ここ数年続けて,学校附逓に来 る。物其似をするときほ,くつろいでいる時な のであろう。ひとつ所で長時間動かない。島に はいないヒバリのさえずりが彼の曲目の中にあ るから,間違いなくよそ者である。 メジロの飼養着から聞いたところによると, モズほ,竹寵の中のメジロを盗むそうである。 ○ コゲラ 個体数多い。平地にもよく降りて来る。建物 に近づくような生活はしていないはずだが,ガ ラスに衝突死したことが1皮ならずにある。 ○ キジ −88−

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こでコチドリの雛が解った。別棟2階の教室か らよく見える。継続観察をたのしみに思ってい たら,僻化発見後3日ほどで消えてしまった。 ’85年6月20日,3羽の雛を確認した。21日, 望遠鏡の視野をずらせて,くまなく,何度も探 したが2羽しかいない。22日,皆,いない。 体長3cmにも満たぬ雛が移動できるはずがない。 現場を見ないが,からすのしわざだと思う。’86 年から,コチドリほ見るが,屋上での育雛はし なくなった。 冬の住人 ○ シメ 渡来の季節には数十羽の群が見られるが,あ とは,単独のものが時たま見られるくらいであ る。ガラスに衝突死したものがある。 ○ ツグミ 陸地部と同様,冬中,ぼつぼつと,毎日,ど こででも見られたが,’86年ごろから急に減っ た。今,たまにしか見られない。 ○ シロハラ 個体数多い。いたるところの茂みの中で,人 がいるのかと思うような気配をさせる。植え込 み根本の落ら菓を,毎朝,何か所も掻き広げ散 乱させている。ガラスに衝突死することもある。 ○ ジョウビタキ 個体数多い。一望して,2羽,3羽と見える ことめずらしくないほどいる。 ○ ウミアイサ 数羽から数十羽の群れで遊彗している。本島 の鳥としてはめずらしく警戒心が強く,人の姿 を見ると沖合に向かう。養殖生賛の綱にでもか らまったのであろうか 溺死体らしいめすを入 手したことがある。 ○ ユリカモメ ふつうほ沖合でいるから,島の鳥には数えら れないかも知れない。クルマエビの出荷が終わ りに近づき,養殖池の水位が下がると集まって 来る。 珍 客 ○ コムクドリ ,84年4月24日,ふと見上げたソメイヨシノの のない,初めて見る鳥であった。その後,見な い。 ○ アトリ ’82年4月14日,蚊柱の沸き返るような大群が いた。本島でほ,この一度きりの出会いしかな い。 (⊃ セソダイムシクイ ’85年10月15日,ガラスに衝突死していた。は つぼついるようであるが,私には,確信して識 別ができない。確かなのは,手に取ったこの1 例のみである。 ○ ノゴマ ’81年10月27日,1羽のおすがガラス戸に衝突 死していた。のどの赤の鮮やかさが忘れられな い。生活している姿ほ,見たことがない。 ○ ミヤコドリ 私に.は,初めて見る鳥であった。書物では旅 烏または冬鳥ということなので,4月に入って 姿が見えなくなった日,北へ旅立ったのだと思 った。6月に.,まだ,いるのを見たときにはび っくりした。「尻浜」という所の,300mぐら いの砂浜である。それからは,出向く度に目を 凝らした。釣人やキャンプの人で砂浜がにぎわ う時にほ見えなくなるが,静粛がもどると,ま た,波打際に停んでいる。こうして,夏が過ぎ, 秋の終わるまで滞在した。いつも,同じ砂浜の はぼ同じ所に停んでいた。 あまり,人を警戒しないが,数メ・一日レに近 づくと飛び立って,数十メ血ト」レ離れた所に位 置を変える。旅ができないような傷ついた鳥で はなかったと思う。 この夏,彼ほ,本島の夏鳥であった。 ミヤコドリのいた日−’85年,3月25,29,30日. 6月11,12,20,24日,7月6日,8月31日, 9月6日,11月1日. お わ り に ’81年から’88年までの期間,本島で見られた 鳥を列挙する。 1 日付のあるものほ,観察事例がその日だけ であったことを示す。()書きの数字ほ,その 時の個体数。 栴に2羽がいた。私にほ,図鑑でしか見たこと 2 「殖」と記したものほ,営巣,育雛,巣立 ー89−

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直後の雛など,繁殖を確認したものである。 3 「漂鳥」などの註ほ,本島に限って見た場 合のことであって,−・般的な用語の意味とほ 異なる。例一漂鳥一採餌などのために,短期 間,本島を訪れていると考えられるもの。 4 「?」を付してあるものは,種の識別,こ とがらの判断に.,確信の持てないものである。 5 「多」「少」ほ,私の主観による棲息数の 多少を表わす。「稀」ほ,まれに見るもの。 6 通し番号○囲みのものほ,衝突死などで, 鳥体を手にとってみる梯会のあったものであ る。 もず科 27 モズ ひよどり科 28 ヒヨドリ せきれい科 からす科 1 ハシブトガラス 多 2 ハシポソガラス 多・殖 むくどり科 3 ムクドリ 多・殖 4 コムクドリ(2)’84424 しぎ科 亜 ヤマシギ?(1)’81.1225 ちどり科 49 シ′ロチドリ? 50 イカルチドリ 51 コチドリ 29 セグロセキレイ 多・殖 30 ハクセキレイ 31キセキレイ 少・漂鳥 つばめ科 32 コシアカッパメ 少・殖 ⑲ ツバメ 殖 34 イワツバメ 稀・旅烏? 殖 はたおりどり科 ⑨ スズメ あとり科 ¢)シメ 7 イカル さぎ科 52 アオサギ 漂鳥 53 クロサギ 稀・漂鳥 54 コサギ 55 チエウサギ 稀・漂鳥 ’85.1;’86.12;他 56 ダイサギ 稀・漂鳥 ’86。9;’8611;他 57 ゴイサギ 58 ササゴイ? 稀・漂鳥 59 ミゾゴイ? 稀・漂鳥 ’8495他 がんかも科 ⑳ ウミアイサ 多 かもめ科 61 アジサ、ン ’84517 62 ユ・リカキメ 多・殖 ⑧ カアラヒワ 9 マヒワ 10 アトリ (大群)’82.4.14 はおじろ科 11 アオジ きつつき科 ⑲ コゲラ かわせみ科 36 カワセミ あまつばめ科 37 アマツバメ ほととぎす科 38 ホトトギス 39 カツコウ 40 ツツドリ はと科 ⑭ キジバト 42 かいばと きじ科 多 漂鳥 稀 多 (1)’87529 (1)’8854 多 漂鳥 ⑲ ホオジロ めじろ科 ⑬ メジロ しじゅうがら科 14 シジュウガラ ひたき科 ⑲ セソダイムシクイ (1)’851015 ⑲ ウグイス 17 ヤプサメ 18 オオヨシキリ 漂鳥 19 セッカ 漂鳥 ㊧ ツグミ 21トラツグミ ?(1)’842.19 ⑳ シロハラ 多 23 イソヒヨドリ 稀 24 ノビタキ?(1)’85417 25 ジョウビタキ 多 ⑳ ノゴマ(81)’81.1027 43 キジ はやぶさ科 44 チョウゲソボウ わしたか科 45 トビ 46 ミサゴ みやこどり科 47 ミヤコドリ 迷鳥 (1)’853.25r−11。1 一90−

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