• 検索結果がありません。

環境別溜池泥土の研究 XIII 平田池の微細土粒-香川大学学術情報リポジトリ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "環境別溜池泥土の研究 XIII 平田池の微細土粒-香川大学学術情報リポジトリ"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

145 第14巻欝2号(1963) 環境別溜池泥土の研究 ⅩⅠⅠⅠ平田他の微細土粗

玉 置 贋 彦,梅 田

裕 既報(4)の香川県木田郡山田町十河にある平田池濫ついて,コアによる泥土の滞積状況調査につづき,速報でほこ の溜池泥土の微細土粗について得た結果を報薯する小 工 歳料の調製 泥土は溜池内9個所より,コアを得た地点で,19占1年7月24日Ekman・BiI・ge採泥器に・より採取し,これを風乾 後,径2mmのふるいでふるいわけ,その風乾細土を供試した Ⅱ 実験方法および実験結果 供試泥土の化学分析および微細土粒の粒径分析は既報(1「2)の方法によった.得られた結果に閲し,化学分析につ いて−,泥土の化学的組成を第1表に,また粒径分 析についでは風致細土百分中粒径1恥以下の粗手 盛を第2表に,分散液5Dml中の糧径1ロー−2ノム,2〃以 下の微細土泣鼻を第5表に示す Ⅱ 考 察 筋1表より供試泥土の強熟減鼠は8・87−17…75% の範囲庭あり,試料No.9を除いてその他の試料 はいずれも10%以上の他を示している T・−N愚ほ.0巾28−OL占8%の範囲にあり,試料No・ 5,9はやや少い.C盈は255−る・02%,腐植畠ほ 4.08一−9…占4%の範囲にあり,試料No9はC鼻, 腐植庭とも最低値を示している.このように試料 No.9は強熟減鼠,T−N盈,C塁および腐植患で 最低値をもつことほ,この試料が余水I故に近い地 点より得たものであるこ.とを考慮する場合,この 溜池が増水の瞭溢れ出る水の患および流速が,こ の個所における泥土の滞積に閲し,その化学的組 成に密接な膨響をもつことな「示すことが考えられ る.すなわち余水吐により溜池外に流出する水に ほ.この溜池内で鐘産された微細有機質泥土粒が けん親して含まれ,余水の流失に伴ってこれが 溜池外に流出する罠が,溜池内のこの地点で滞積 する鼻に比較して多いことが,泥土の化学的組成 を変化させてこいるものであろう.このことは試料 第1表 泥土の化学的組成 第2表 風乾細土百分中粒径10Jム以下粒子鼻 (註)A:水分散 B:アンモニヤ水加用分散 NOり9採取地長岡様余水吐に近接している試料 No.5採取地点において:も考えられるところであり,事実第1表に示す試料No.5の値は試料No・9についで強熟減 鼠 T−N鼠 C患および腐植愚の個が低いことから,これを推察することができる..つぎに炭素率は81・41−9・81の範 囲にあり,潜池泥土の炭素率としてはやや広い値を示している,以上のことよりこの溜池の泥土ほT」−N,Cに・閲し

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

(2)

146 香川大学應学部学術報告 第5表 分散液5D皿1中の微細土粒層 賓栄養ないし中栄 養の塾に属するも のであり,したが ってこの溜池内で のGyttjaの生産ほ 既報(3)の坂瀬他 の場合よりさらに 劣ることが知られ る..つぎに第2表 より風乾細土百分 中温径10〟・以下の 微細土粒盈は,無 機部分濫ついて, その分散比が2.80 −9.85の範囲にあ (註)A:水分散 B:アンモニヤ水加用分散 り.これは.溜鞄泥土の醸機土線分散比として比較的大きい値である..したがってこの溜池内で泥土の生成,発達には, この溜池が存在する洪積台地よりの流入水が池内へ搬入する微細洪積粘土粒が密接な関係をもっていることが知られ る.このことは水分散の無機微細土粒屈が5.28−8りる0%であるこ.とに比較して,アンモニヤ水加用分散のそれが15…42 −57.15%と著しく増大することからも明らかなところである.そしてこの種の微細麺機土粒に関しては第5衰に示 すように,粗径2〃.以下部につき試料NO.5,占,7,8においてその分散比が著しく大きく,このことはまた第5 表に示す粒径2什以下の有機微細土粗の分散比の大きいことと共に,この溜池内ではこれらの微細土堪による滞泥作 用が進行していることが知られ,しかもこれは潜池内で流入水ロ,取水樋管あるいは余水吐などの影響をうけること の少い部分,すなわちこの潜池の中央部より西側の地底で行われていることが認められる. 1V =摘 要 香川県木田郡山田町十河紅ある・平田他の泥土について−強熟減盟,T一札 C,腐植,炭素率および微細土瓶に関し て調査し,つぎの結果を得た. (1)供試泥土の強熟減盟は8.87−17.75%,T−NO..24一口.占8%,C2.弱−るリ02%,腐植4−08−9..占4%,炭索率8.41− 9.81の範囲である. (2)供試泥土の風乾細土百分中の粒径10〃・以下の微細土粗品の分散比は無放部分2い8ロー9・85,有機部分5㊥94・−8・る7で ある. (3)以上よりこの溜池の泥土の生成,発達は滞泥作用によって行われており,その泥土はT−N,C紅閲し貪栄養 塾ないし中栄養塾に属するものである. 引 用 文 献 (1)玉露脛彦,梅田 裕:香川大農学報,9,94(1957ト (3)−,仙鵬 :同上,14,51(19占2). (2)…】「 − :同上,11,20る(1959). (4)−,− :同上,14,54(19る2).

Studies on reservoir deposits

XIII Fine particles of Hirata reservoir deposits

Takahiko TAMAt(Iand Yutaka UMEDA

Summary Pursuing the former studies,the chemicalcomponents azld the amo11nt Of fine particles (belowIOFん)of Hirata reservoir deposits were determined and thefo1lowing re$ultswere obtained:

(3)

147 第14巻第2号(1963)

(1)The amo11ntOflossonignitionrangesfrom8.87%to17.75%,tOtalnitrogen content fromO・24% to o.68%,Carbon content from2.55%to6.02%,humus content from4・08% to9・64%and carbon n抽・OgenI・atio fIOm8.41:1to9.81:1.

(2)Thedispersion coefficient ofinorganic fine particles(belowlOp)ranges from2.81to9・85and that of organic fine particles(belowlOp)from5.94to8.67.

(3)F工0Ⅱ1uPper王eSults theIeSerVOir deposit forming processin this reservoir belongs to“organic depositfornlng prOCeSS=。Theseresez・VOir deposits belong to oligotrophic typewithIegard to nitrogen

and caIbon ¢Ontent.

(Received October51,1962)

参照

関連したドキュメント

Electron microprobe analysis B and Auger electron spectroscopy C of the coccoid indicated iron-rich cell wall of carbon-rich cell... of cell envelope by

全国の 研究者情報 各大学の.

Peipei Zhang, Takeshi Kinoshita, Hiroko Kushiyama, Sofya Suidasari, Norihisa Kato, Takashi Suda: Vitamin B6 prevents IL1  production through inhibition of NLRP3

2008 ) 。潜在型 MMP-9 は TIMP-1 と複合体を形成することから TIMP-1 を含む含む潜在型 MMP-9 受 容体を仮定して MMP-9

東北大学大学院医学系研究科の運動学分野門間陽樹講師、早稲田大学の川上

郷土学検定 地域情報カード データーベース概要 NPO

海洋技術環境学専攻 教 授 委 員 林  昌奎 生産技術研究所 機械・生体系部門 教 授 委 員 歌田 久司 地震研究所 海半球観測研究センター

関谷 直也 東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター准教授 小宮山 庄一 危機管理室⻑. 岩田 直子