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東京都生鮮食品卸売市場の役割と歴史大正 12 年関東大震災で東京の民営 20 数市場大きな被害 昭和 10 年築地 神田 江東の 3 市場開設し公正な価格定と取引明朗化 価格と品質の安定 市場内の良好な衛生を目指す 中央卸売市場は 江戸 ~ 東京の食文化と巨大都市の食を守り 近代的市場を整備してきた

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Academic year: 2021

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(1)

緊急パネル討論会

『豊洲市場移転に関わる食のリスクコミュニケーション』

2016年12月20日 東京大学農学部フードサイエンス棟

「豊洲市場移転に関わる食の安全

と健康影響について」

関澤 純

NPO法人食品保健科学情報交流協議会・理事長

スライドは「緊急パネル討論会サイト」(*)でご覧頂けます。 引用は関澤のスライドからと記載願います。 * http://www.nposfss.com/cat9/toyosu_1220.html

(2)

東京都生鮮食品卸売市場の役割

と歴史

大正12年 関東大震災で東京の民営20数市場大きな被害 昭和10年築地、神田、江東の3市場開設し公正な価格定と取 引明朗化、価格と品質の安定、市場内の良好な衛生を目指す 中央卸売市場は、江戸~東京の食文化と巨大都市の食を守り、 近代的市場を整備してきたが卸売市場を取り巻く環境に変化あり 食品の大規模国際流通と新たな規制。大手流通業進出、 などのもと世界一の首都圏集散市場の役割を担い生産と 消費の両ニーズに対応した変革が求められる 築地市場は80年を経て、施設老朽化、過密化が著しく、生活者・消費者都民の 視点で再整備し、将来も豊富で新鮮な生鮮食料品を安定供給するため食の安全・ 安心、効率的な物流実現、周辺環境への配慮などの要望に応える必要あり。

(3)

卸売市場で働く人、食品の安全衛生

を支える人たちと、消費者の関わり

築地市場関係業者は(平成27年4月現在) 卸売(水産7/青果3)仲卸(水産641/青果 103)、流通保管・飲食サービス他156、 売買参加者(水産293/青果653)など 食品の安全・衛生を守る人としては 市場衛生検査所:朝4時から早期監視、 通常監視、検査、教育啓発指導のほか 区保健所の食品衛生監視員の指導と助言

(4)

移転先選定の経緯と問題点 昭和 61年 1月: 東京都首脳部会議で築地現地(24ha)で再整備を決定 平成 11 年 11 月: 築地市場再整備推進協議会意見集約で「現在地での 再整備は困難なので移転による整備へと方向転換」 平成 15年 5月: 豊洲新市場基本構想で有害物質が埋立てられた東京ガス工場 跡地(41ha)を移転先に選定 (現都知事は当時の環境大臣) 平成 19年 1月: 「豊洲新市場建設事業の環境影響評価書案」 (*) 提出 *【首都圏の基幹市場の機能】 【食中心の新たな観光名所】 「食の安全・安心」、車両施設内乗り入れ禁止、搬入から搬出まで 閉鎖型施設 ・「コールドチェーン」確保、環境配慮した 市場 ・ 流 通の変化に対応した市場。しかし次の問題が発生!

(5)

平成21年土壌汚染対策法が改正され健康被害の恐れがある特定 有害物質に係る工場・事業所敷地の売買・利用の規制が強化された しかしこの法律では周辺住民等の意見反映の必要は記されてない 実は米国での環境規制の強化が背景に ! (*1) 1980年の米国スーパーファンド法(*1)では有害物質埋め立て地の 環境修復に厳格な「汚染者負担原則」の適用が求められた。 この法律では「地域住民の知る権利(*2)」を法制化し、事故発生時の 危害と緊急対応を予め予測し、自治体の地域住民に対する助言活動 推進の規定ができ、関澤はこの法制化の立役者を日本に招待した。

(*2) Superfund Amendment and Reauthorization Act(SARA) Title III

(6)
(7)

豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家 会議報告書(2008)より:東京都対策前の状況は・・・ (1)予定地を10m 区画に分割4,122 地点の表層土壌、地下水試料を採取し 公定法で分析したら、表層土壌と地下水にベンゼンとシアン化合物を 主に、ヒ素、鉛、水銀、六価クロム、カドミウム汚染を確認。 (2)表層土壌でベンゼンが最高で430mg/L、シアン化合物最高 86mg/L検出 (3)地下水はベンゼンが最高100mg/L、シアン化合物が最高13mg/L検出。 (4)表層土壌で処理基準超過地点割合はベンゼン0.8%、シアン化合物 2.2% (5)地下水環境基準超過地点割合はベンゼン13.6%、シアン化合物23.4% (6)地下水汚染の割合が多いが、全域に高濃度汚染が広がってないと確認

(8)

専門家会議報告書(2008)より 対策イメージ図 ①生涯曝露による健康被害防止、汚染 土壌摂取、汚染地下水等摂取による 曝露、または汚染空気曝露による健康 被害が生じるおそれを継続的に防止。 ②食の安全・安心、揮発ガス(ベンゼン、 シアン化合物)の隙間や亀裂から建物 内侵入による生鮮食料品への影響を 防止と上乗せ的安全策を実施

東京都がとるべき対策の提案

(9)

東京都がとるべき対策提案の詳細 :専門家会議報告書よりーつづき

(10)

東京都による対策後の最近の汚染状況

土壌汚染対策工事完了(2014年)後、予定地201地点調査の

うち、8回目の2016年8~9月青果棟敷地3地点で

ベンゼンの地

下水環境基準の最大1.4倍

(0.014 mg/L。ただし処理前の約1

万分の1に減少した値!)

を初めて検出

さて、ここで問題です??

どちらが正しいと思われますか? (1)対策前の1万分の1程度とはいえ、一度でも地下水環境基準の 超過が見つかったら健康影響(発がん)の可能性は大きい。 (2)環境基準は人の健康と生活環境保全のため、年間平均値の 目標として設定されており、超過が一度見つかって健康影響 の可能性が大きいと考えにくい。 正解です!パチパチ

(11)

2016年4~5月の空気中ベンゼン平均値は、青果棟(5街区)0.0019mg/㎥、 水産仲卸売場棟(6街区)が0.0012 mg/㎥、水産卸売場棟(7街区).0005mg/㎥ 生涯にわたり人の健康に係る被害が未然に防止されるように十分に安全を見込み 設定する行政上の政策目標 (環境省 https://www.env.go.jp/kijun/) 基準と呼ばれるが規制値ではなく、むしろ指標といえる 東京都環境局平成27年度(2015年4月~2016年4月)の晴海(築地市場周辺) の大気汚染物質モニタリング平均値0.0012 mg/㎥。 なお区部平均値は0.0011 mg/㎥ 最高0.0033 mg/㎥ で、1995年当時の都市 部沿道の平均値は、環境基準の約5倍の0.0148 mg/㎥

でし

た 環境基準とはどのようなものでしょうか? 豊洲敷地と築地周辺の空気(大気)中のベンゼン濃度を見ると

ベンゼンの

大気環境基準は0.003mg/㎥

ですが

(12)

全シアン 検出されないこと 総水銀 0.0005mg/L以下 ヒ素 0.01mg/L以下 ベンゼン 0.01mg/L以下 地下水の水質汚濁に係る環境基準 (70年間2Lの地下水を飲用しても安全とされる値) 土壌の汚染に係る環境基準(地下水の基準が目安) 全シアン 検出されないこと 総水銀 検液につき0.0005mg/L以下 ヒ素 検液につき0.01mg/L以下 ベンゼン 検液につき0.01mg/L以下 検液とは土壌(g)の10倍量 (mL) の水で溶出させた時の濃度

(13)

豊洲敷地201地点の地下水調査の8回目に

1地点でヒ素が環境基準(0.01㎎/L)を超過して

見つかった。この地下水1Lを仮に一度飲んだ時

有害影響(病原菌による食中毒でなく、ヒ素に

よる皮膚がん)

が見られると思いますか?

(1)影響の可能性がある

(2)影響の可能性はない

(3)どちらとも言えない

ヒ素の場合はどうでしょう?

(14)

正解

(2)

(15)

地下水1地点での総ヒ素濃度 検出濃度0.019㎎/Lだったが この地下水1Lを仮に飲むと総 ヒ素を0.019㎎摂取すること になる。地下コンクリートが 新しく地下水pHがアルカリ性 なのでヒ素が溶け出しやすい 条件だった!

解説:

ヒ素は土壌や地

下水など環境中に天然

に存在する元素です

0.0113㎎/日 0.199㎎/日: 主な摂取源は海産物 総ヒ素平均1日摂取量の平均値※ 米からの総ヒ素摂取量※ ※マーケットバスケット方式:市販の食品を無作為に収集 分析し食品ごとの日常の摂取割合で掛け合わせ推計 ほぼ変わ らない値

(16)

空気中の指針値を超える水銀の検出について

水銀の大気中指針値年平均値0.04 μg/m3以下に対し、 9月末と10月初の測定で、青果棟で最高0.28 μg/m3 水産卸売棟で最高0.045 μg/m3が検出された(*)。 指針値は有害性評価データの科学的信頼性に制約がある 場合を含め検討され、大気汚染物質による健康リスク低減 を図る上で、事業者の排出抑制努力の指標機能を果たすと 期待される (環境省) 無機水銀は気化しやすく地下水から気化し閉鎖空間にたまっ たと推定されるが、指針値は70年間毎日吸入して安全と考え られた濃度を年間平均値で表しているので、換気をした場合 の濃度変化を継続的に監視してゆくことが必要とされる。 * μgとは100万分の1gを表す

(17)

移転予定地の

建物内空気と地下水の継続的な

モニタリング結果

から、都の対策以前に検出され

たシアン化合物などの有害物質は、最近の調査

では環境基準の10分の1から半分以下の 検出

または不検出に減少していることが専門家会議

で確認された

その他の有害物質

については?

(18)

結論と提言

(1)食の安全と安心に関し

都民の理解と納得を確保する

ことは最重要で

適切な情報の提供と分かりやすい説明

が望まれる

(2)最近の

データを元に環境基準などとの関係を考える

と食の安全確保は

十分可能と思われ

都のみならず日本の食の安全の信頼確保を重視

した対

応が求められる

(3)現場で働く人々

については

環境基準が人の健康保護を目安に設定さ

ており基準内であれば健康は保護されると言える

(4)今回の混乱は情報提供不足のみならず

市場関係者や消費者の意見を

十分に聞き反映する面での不十分さがあり改善されるべき

で処分第一は職

員を委縮させ率直な提案をしにくくさせる可能性が大きく適切と思われない

(19)

(5)流通・安全を担う

現築地市場、及び移転先関係者が大きな被害を

被り、延期の見通し不明で関係者の意欲と誇りを減退させることは歓

迎できず

適切な対策の提示

速やかにされることが

望まれる

(6)卸売市場の

基本的な役割と、

国際的な食品流通の多様化や規格・

規制の高度化も十分視野に入れた

市場の管理・運営が望まれる。

都民に卸売市場の役割と実情の適切な理解を支援すべきである

(7)今回専門外なので触れないが、

構造物の安定性と施設そのものと

使い勝手及び、アクセスの利便性、震災時の備蓄と供給機能など

は、

別途十分な検討がされるべきである

結論と提言つづき

参照

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