管理費を上手に節約する方法
1.改善することによってできた削減 管理会社の変更やマンション総合保険の見直しなどによる。 → 管理委託費や保険料の削減 2.競争の原理によって出来た節約 大規模修繕に伴う設計監理者や施工業者の選定による。 → 委託料や工事費の削減 3.交渉によって出来た節約 分譲会社と施工会社への調査と補償要求による。 → 建築後の修理箇所の費用削減 4.適切な管理によって回避した無駄金 定期清掃や植栽剪定の書類不備確認による → 清掃・剪定費用の返金 5.理事会の継続性について 管理組合の問題解決について → 管理組合の任期の継続や専門委員会を設置する。 ○●○●管理組合2 1.改善することによってできた削減 (1)管理会社の変更により削減された管理委託費 管理委託費比較表 836,400 週5日 15時間/週 派遣清掃1名 1日3時間 週2日 12時間/週 派遣清掃2名 1日3時間 日常清掃 141,600 年4回 同 600,000 年4回 エントランス:床 ワックス・ ガラス洗浄 アプローチ: 洗浄 定期清掃 ☆77,700 年1回 108,000 年1回 受水槽清 掃 170,400 24時間 同 24時間 火災・満減水・住 居非常 機械警備 70,800 年6回 同 360,000 年12回 ポンプ点検等含む 建物・設 備点検 24時間 専有部含む 共用部のみ 緊急対応 ☆818,400 随時 月例報告 1,116,000 随時 月例報告 事務管理 金額 頻度 内容 金額 頻度 内容 B社(新契約) A社(現行) 項目
3,016,545 3,559,500 合計 143,645 169,500 消費税 2,872,900 3,390,000 計 (上記建物・設備点検の中で作動確認) 42,000 年12回 自動ドア保守 82,400 年2回 同 84,000 年1回 剪定・施肥 ・消毒 植栽管理 ☆534,000 年12 回 同 876,000 年12回 フルメンテ エレベーター 保守 ☆141,200 年2回 204,000 年2回 消防設備点検 金額 頻度 内容 金額 頻度 内容 B社(新契約) A社(現行) 項目 ・アンダーラインが入った数字が安くなった項目。 ・☆印が大幅に安くなった項目。 ・トータルで542,955円の削減。
4 ② 上記の診断結果を考慮し、見積を現行のC社と新たにD社に取ったところ、現行の 保険会社C社5年積立保険(当時4年目)を解約した場合の損失金額を計算したとしても、 D社はC社より一年あたりの保険料が39,708円安く、C社の解約損失金は26,740円で、 C社、D社の保険料差額より少なく、かえって得する計算になるため、C社積立保険を 4年で解約しD社5年掛け捨て保険に切り替えた。 (2)マンション総合保険の見直しにより削減された保険料 ① ファイナンシャルプランナーによる「積立マンション総合保険」診断の結果 ・主契約が再調達価格の100%になっているが付保割合を60%まで下げても問題はなく、 その分保険料が安くなる。又再調達価格が適正であるかを検討。 ・汚損破損の補償がない (突発的な事故による破損・汚損事故を保障・ガラスやエントランス内の破損しかな い) ・共用部分・専有部分の水漏れ原因調査費用の補償がない。 (水漏れ事故などの原因調査費用の補償) ・災害緊急費用の補償がない (火災や爆発などの事故により損害を受けた場合、その復旧にあたり必要かつ有益な費 用を負担した場合に支払われる。)
保障内容と保険料の対比表 194,035円 4年:年間流出金額 147,642円 187,350円 5年:年間流出金額 738,210円 936,750円 実際の払込金額 738,210円 997,550円 保険料合計 1,000千円 水濡れ原因(占有個室) 1,000千円 水濡れ原因調査 30,000千円 49,220円 30,000千円 個人賠償 30,000千円 損施設賠償(占有個室) 30,000千円 25,110円 30,000千円 損施設賠償 40,510円 水漏れ損害 738,210円 (付保割合60%) 882,710円 (付保割合 100%) 主たる契約 保険料 契約金額 保険料 契約金額 345,303千円 405,100千円 再調達価格 D社(5年掛け捨て)新契約 C社(5年積み立て)現行 見積比較及び再調達価格の差額による保険料の差額 90,140円 79,390円 35,900千円 59,797千円 差 額 739,260円 738,210円 207,200千円 345,303千円 829,400円 817,600円 243,100千円 405,100千円 5年掛捨て保険料 E社 D社 保険金額 (付保割合60%) 再調達価格
6 (3)白熱球を電球型蛍光灯に変更 電気使用量及び電気料金対比表 電球型蛍光灯購入費:25,250円(12w25個・20w4個) ・集会室冷蔵庫1台設置 集会室電灯使用 約350時間/年 ・パソコン、プリンター等 ・集会室エアコン使用 ・防犯カメラ9基設置 ・4個交換(6月) ・6個交換(8月) 22,500円 315,984円 95% 14,676kwh 19年度 [7月集会室使用開始] 電灯使用約270時間/年 ・パソコン、プリンター等 ・集会室エアコン使用 ・防犯カメラ9基設置 ・15個交換(2月) ・4個交換(8月) 28,897円 309,637円 92% 14,278kwh 18年度 338,534円 15,475kwh 17年度 17年度対削減 金額 実 績 17年度 対比 実 績 備 考 電気使用料金 電気使用量 年度 ・18年度7月からの集会室使用で新たに電気使用量が増加したにもかかわらず削減されている。
(4)植栽範囲の減少に伴っての植栽剪定費見直し ①大規模修繕工事により植栽の面積が減少するため減額交渉。(管理委託費に含む) ②管理会社へ委託していたが、他の業者見積が安く変更 ③従来の植栽剪定費86,520円、変更後の金額73,500円、13,020円の削減。 2.競争の原理によって出来た節約 (1)大規模修繕工事・ 平成19年秋に実施した大規模修繕工事は、「マンション管理団体」からのアド バイスと資料を参考に、工事着工の2年前に改修委員会5名 を立ち上げ、管理組合主導で取組む。 ①設計監理者の選定(設計監理方式による委託料) ・設計監理者は、「マンション管理団体」に依頼した見積もり参加の案内により、 5社から申込みを受ける。 ・送られてきた、見積書等(会社概要・資格・改修設計の実績・見積金額) を改修委員会及び理事会の合同会議の席で開封し、比較検討の結果B社に決定。
8 A社 1,150,000円 (福岡市周辺での実績がなく見合わせ) B社 1,291,500円 (決定) C社 1,575,000円 D社 1,680,000円 E社 2,100,000円 ②施工業者の選定・施工業者の募集も「マンション管理団体」に依頼、11社 の申込みから5社に絞り込み見積依頼。 ・提示金額の低いF社とG社のヒヤリングを実施。 ・最終的に一番金額が低かったF社に決定。 設計金額 55,650,000円 F社 50,767,500円(決定) G社 51,135,000円 H社 56,175,000円 I社 58,380,000円 J社 68,670,000円
③工事資金借入先の選定(融資条件) 3社から見積を取り、融資条件の確認と対策を講じる。 1)予定借入金額 20,000,000円 ・融資条件 K社 年利率3.35%(滞納率等の融資条件を満たせず) L社 年利率4.00%(滞納率等の融資条件を満たせず) M社 年利率3.45%(融資条件をクリアし総会で承認 2)その後有利な借入れ条件があった場合は変更する 3)最終決定 ・滞納対策、修繕積立金増額(現行1㎡90円から160円に増額)等の改善 を図る。 L社より新たな条件提示 年利率2.69%(有利な条件を得る) 借入金額 17,000,000円(5年返済)
10 (2)防犯カメラ9基設置・O社 1,120,000円(リース契約決定) ・P社 1,333,500円 (3)エントランスの一部を集会室に改造 ・自治会(行事不参加費の積立金)から50万円を拠出、管理組合の負担55万円。 ・Q社 1,050,000円(決定) ・R社 1,411,200円 (4)緊急工事(屋上防水、クラック、爆裂補修、階段漏水工事) ・S社 111,500円(決定) ・T社 161,175円 (5)避難ハッチ11基交換工事 ・U社 809,550円(決定) ・V社 952,980円
3.交渉によって出来た節約 ・エントランス天井補修工事(750,000円) ①築13年目に、エントランス天井の垂れ下がり発見。 ②管理会社から提示された改修見積金額750,000円を上限として、臨時総会 で承認を得る。 ③総会後、他社見積もり依頼と建物診断を依頼した2社から当初建設工事に問題 があるとの指摘。 ④A分譲会社とB施工会社へ調査と補償を要求。 ⑤約10ヶ月後、粘り強い交渉の結果、B施工会社の全額負担で改修工事完了。 4.適切な管理によって回避した無駄金 (1)定期清掃の不備 ①理事長就任直後「定期清掃報告書」にワックス塗布不記載を発見。 ②過去の報告書においても6回分が不記載確認。 ③原因は、清掃担当者の引継ぎミス、及び管理会社の確認ミス。 ④全額77,593円の返金。
12 (2)植栽選定の不備 ①植栽剪定作業報告書に消毒に関する写真報告がなく、 施肥と同じ写真に消毒と記していた。 ②管理会社から、業者は消毒したが写真はないとの報告。 ③施肥の写真に消毒の記述は虚偽の疑いが有り、剪定業者の写真報告は当然 の義務であり、消毒作業は認められない。 ④全額86,520円の返金。 (3)日常清掃業務人員定員不備 ①清掃業務を週5日午前中3時間1名体制から、週2日午前中3時間2名体制に 変更。 ②変更から7ヶ月過ぎた頃から1名の清掃員しか見かけない状況を確認。 ③「日常清掃日報」に1名の名前しか記録されていない日、清掃時間の3時 間も守られていない日があることを確認。 ④該当分207,641円の返金。 ・本3件は、委託された業者、管理会社(フロントマン)の責任は大きいが、 管理組合役員も管理会社任せで、只報告書を受け取るだけ では責任を果たせていなかった。
5.理事会の継続性について ①管理組合役員の任期1年では、問題の解決は困難。 ②管理組合役員の任期は継続性を図るため、最低でも2年とし、その半数交代 以上が望ましい。 ③大きな問題及び複雑な問題がある場合は、専門委員会の設置及び適切なリー ダーを選び問題解決まで再任を妨げず取り組むことが望ましい。 ④当マンションでは管理規約を②の任期に改定し、改定後の役員は2年から5 年の任期を勤めている。