• 検索結果がありません。

c − IN/IYC 結合夕ンノヾク質AMY 一1 の機能解析

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "c − IN/IYC 結合夕ンノヾク質AMY 一1 の機能解析"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

博 士 ( 薬 学 ) 古 澤   誠

     学位論文題名

c ―MYC 結合夕ンパク質 A/IY −1 の機能解析 学位論文内容の要旨

  c‑myc遺伝子は,トリレトロウィルスMC29のもつ発癌遺伝子v‑mycに対応する細胞遺伝 子として同定された.その遺伝子産物であるc‑Mycは,多くの癌細胞で発現が亢進してい るというだけでなく,正常細胞においても,増殖,分化,アポトーシスなどに様々なかた ちで関与しており,細胞の運命を司る重要な因子であることが示唆されている.このよう なc‑Mycの多機能性は,Maxをはじめとした,他のタンパク質との複合体生成によって説 明 さ れ て お り , 現 在 ま で に い く っ か のc‑Myc結 合 タ ン パ ク 質 が 報 告 され て いる   当研究室ではc‑Mycのさらなる機能解析を目的として,yeast two‑hybrid systemを用いた スクリーニングにより,c‑Mycと結合するタンパク質としてAMY‑1 (Associate of c‑Myc)を クローニングした,その後の研究によりAMY‑1はc‑MycのE‑boxを介した転写を増強する ことを明らかにしている.しかし,AMY‑1の細胞内における機能については未だ不明な点 が多く存在する.

  そこで本研究では,AMY‑1の転写調節機構の解析,AMY‑1結合タンパク質の単離と機能 解析 ,AMY‑1の赤血球分化に対する影響の検討,そしてAMY‑1欠損マウスの作成を試み     ´

た.  ´

  AMY‑1は血球系の細胞において高発現している.c‑MYCは血球分化を負に制御している ため,AMY‑1も血球分化に何らかの影響があるのではないかと考えられた,そこで造血肝 細胞からAMY‑1の強制発現株を樹立し,赤血球分化に対する影響を検討した.その結果,

c‑MYCと は 反 対 にAMY‑1は 赤 血 球 分 化 を 促 進 す る こ と が 明 ら か に な っ た .   またAMY‑1は先に述べたようにc‑MYCの発現量によって,その細胞内での局在を変え,

c‑MYCの機能を増強していると考えているが,細胞周期のなかでS期の占める割合はわず かである.そこでS期以外で細胞質に存在するAMY‑1にも別の機能があるのではないかと 考え,Yeast two‑hybrid法を用いてAMY‑1と結合するタンパク質を探索した.その結果,

S‑AKAP84/149,AKAP95をは じ めと し たAKAPフ ァ ミリ ー が多 数 得 られ た .AKAP (A Jinase△nchor Erotein)は,シグナル伝達において重要なキナーゼであるPKAと結合し,リ ン酸化の「足場」として重要な役割を担っている,AKAPファミリーがAMY‑1結合タンパ ク質 として多数得られたことより,AMY‑1がPKAによるりン酸化のシグナル伝達系に関 与している可能性が考えられた.AMY‑1は精巣特異的に発現が認められ,AMY‑1トランス ジェニックマウスはオスに不妊の傾向が見られており,AMY‑1の精子形成過程での関与を 考えている.得られたAKAPのうちS‑AKAP84は精巣特異的に発現していることが報告、さ

(2)

れ て お り ,AMY‑1と 発 現 パ タ ー ン が 類 似 し て い た . そ こ でS‑AKAP84とAMY‑1の 相 互 作 用について解析を進めた.yeast内,加vitrDプルダウンアッセイ,加vfv〇免疫沈降法におい てAMY‐1とS・AKAP84の 結 合 を 確 認 し た. さ ら にS.AKAP84は 精 子ネ ックの ミト コン ド リアに局在することが報告されていたため,AMY‐1もそこに局在するのではないかと考え,

螢 光 抗 体 を用 い た 細 胞 , 組 織 染 色 を 行っ た.そ の結 果AMY‐1とS‐AKAP84は 共に 精子 ネ ックに局在することが明らかになった.

  精 子ネ ック ミト コンド リア は精 子の 運動 に重 要で ある と考 えられており,運動にはPKA か ら の シ グナ ル が 不 可 欠 で あ る と 考 えら れてい る. そこ で,AMY‐1がPKAに 与え る影 響 をAMY.1の強 制 発 現 系 を 用 い て 検 討 した .細胞 にAMY‐1を強 制発 現さ せ,PKAの 活性 を 測定 した とこ ろ, 活性は 約30%低 下し,S−AKAP84とPKAの結合性も大幅に低下したため,

AMY‐1がPKAを 競 合 的 に 阻 害 し て いる こと が明 らか にな った .AMY‐1トラン スジ ェニ ツ ク マ ウ ス に不 妊 傾 向 が み ら れ た の は ,AMY‐1の 過剰 発現 によ ってPKAからの シグ ナル 伝 達に異常が起きたためと考えている.

  こ のよ うにAMY‐1は細 胞, 細胞 周期,組織特異的に非常に興味深い機能をもったタンパ ク質 であ るこ とを 明らか にし た. そこでAMY‐1の細胞,組織特異的な発現がどのように制 御さ れて いる のか に興味 をも ち,AMY‐1遺伝子の転写調節機構について解析した.マウス の脾 臓の ライ ブラ リーよ ルマ ウスAMY‐1遺伝子を単離し,転写開始点をプライマしェクス テン ショ ン法 によ り決定 した ,次 にプロモータ領域の各種欠失変異体を作製し,下流にル シ フ ェラ ーゼ 遺伝子 を連 結し ,転 写活 性を 測定 した .そ の結 果, マウ スAMY‐1遺 伝子 は Splに よっ て基 本転 写が なさ れて いて,血球系の細胞などではさらにGA1、A1転写因子がコ アク チベーターとして働いていることが明らかになった.GA1、A1は精巣でも働いているこ と が 報告 され ている ため ,精 巣や 血球 系細 胞でAMY.1が 高発 現し てい るのはSp1とGAlA1 が協調して転写を活性化しているためと考えられた.

  こ のよ うにAMY‐1は赤 血球 分化 促進,精子の運動性への関与が明らかになっており,生 体内 において非常に重要なタンパク質であると考えられた.しかし,これらはinvitroや細 胞内 レベ ルで の結 果から 生体 内のAMY‐1の機能を推測しているに過ぎない,ジーンターゲ ティ ング 法は 胚性 肝細胞 を用 い, 遺伝的手法を利用して,マウス生体内で遺伝子機能を直 接解 析す るこ とが 出来る 方法 とし て有効である.そこで最後にAMY‐1の生体内での機能を 探る ため ジー ンタ ーゲテ ィン グに よるAMY‐1ノックアウトマウスの作製を試みた.まず,

転写 調節 機構 解析 の時に 得た マウ スAMY‐1遺伝子の全塩基配列を決定した.その結果,マ ウ スAMY・1遺 伝 子 は15kbに わ た っ て おり ,5っ のエ キソ ンか ら構 成さ れてい るこ とが 明 らか にな った .次 に開始 コド ンを 含む 第一 エキ ソン をNeo耐性 遺伝子に置き換えたターゲ ティ ング ベク ター を作製 し,ES細 胞に 導入 しNeo耐性 クロ ーン を単離した.得られたクロ ーン のう ち,AMY‐1遺伝 子の 位置 で正しく相同組換えを起こしているクローンをサザンブ ロ ッ テ ィ ング に よ り 解 析 し , タ ー ゲ ティ ングア レル をも ったES細 胞を 単離 した ,交 配3 日後 のメ スよ り受 精卵を 取り 出し ,マイクロマニュピレーターを用いて,先に樹立したES 細胞 を8〜16細 胞期 にあ る受 精卵 に導入し,キメラマウス5匹を単離した.キメラマウスに 成長 遅延 や, 行動 の異常 など は観 察されていない.次にこれら得られたへテロマウス同士

(3)

を交配することにより,AMY‑1遺伝子のホモ欠損マウスの作製を試みた,現在までに得ら れたマウスについて先と同様にサザンブロツアイングによルチェックを行ったが,ホモ欠 損マウスは得られていない,原因としてホモ欠損マウスの胎生致死などの要因が考えられ る が , 想 像 の 域 を 出 て お ら ず , 今 後 詳 細 な 解 析 が必 要 で あ る と 考 え て い る .

(4)

学位論文審査の要旨

学 位 論 文 題 名

c − IN/IYC 結合夕ンノヾク質AMY 一1 の機能解析

  発癌遺伝r.産物c‑Mycは,多くの癌荊0胞で発現が亢進しているというだけでなく,正常細胞 においても,増殖,分化,アポトーシスなどに様々なかたちで関与しており,細胞の運命を司 る重要な因子であることが示唆されている.当研究室ではc‑Mycの機能解析を目的とし´て yeast two‑hybrid systemを用いたスクリーニングにより,c‑Mycと結合するタンパク質として AMY1(Associate of c‑Myc)をクローニングした.その後の研究によりAMY‑1はc‑MycのE‑box を介した転写を増強することを明らか にしていろ,しかし,AMY‑Iの細胞内における機能に ついては未だ不明な点が多く存在する,

  そ こで 本研 究で は,AMY‑1の転 写調節機構の解析,AMY‑1結 合タンパク質の単離と機能解 析,AMY‑1の赤 血球 分化 に対 する 影響 の検 討,そしてAMYー1欠損マウスの作成を試みた.

  AMY‑1は 血球 系の細胞において 高発現している.c‑MYCは血 球分化を負に制御しているた め,AMY‑1も血球分化に何らかの影響があるのではないかと考えら れた.そこで造血肝細胞 からAMY‑1の強制発現株を樹立し,赤向.球分化に対する影響を検討した,その結果,c‑MYC とは反対にAMY‑1は赤血球分化を促進することが明らかになった.

  ま たAMY‑1は 先に 述べ たよ うにc‑MYCの発 現量 によ って ,そ の細 胞内 での局在を変え,

c‑MYCの機 能を 増強していると考 えているが,細胞周期のなかでS期の占める割合はわずか である.そこでS期以外で細胞質に存在するAMY‑1にも別の機能があるのではないかと考え,

Yeast two hybrid法 を 用 い てAMY‑1と 結 合 す る タ ン パ ク 質 を 探 索 し た , そ の 結 果 , S‑AKAP84/149,AKAP95を はじ めと したAKAPファ ミリ ーが 多数 得ら れた .AKAP(△Kinase

△ncllor Protein)はIシグナル伝達において重要なキナーゼであるPKAと結合し,リン酸化の「足 場」として重要な役割を担っている.AKAPファミリーがAMY‑1結合 タンノくク質として多数 得ら れた こと より ,AMY‑1PKAによるりン酸化のシグナル伝 達系に関与している可能性が 考え られ た.AMY‑Iは精巣特異的 に発現が認められ,AMY‑1ト ランスジェニックマウスはオ スに 不妊 の傾 向が 見 られ てお り,AMY‑1の 精子形成過程での 関与を考えている.得られた AKAPの う ちS‑AKAP84は 精巣 特 異的 に発 現し てい るこ とが 報告 され てお り,AMY‑1と発 現 パターンが類似してしヽた.そこでS‑AKAP84AMY‑1の相互作用について解析を進めた.yeast 内,in vitroプルダウンアッセイ,加vivo免疫沈降法においてAMY‑1とS‑AKAP84の結合を確

‑ 786 ‑

芳 正

宏 彦

寛  

  敬

賀 田

   

有 松

平 高

授 授

授 授

   

   

教 教

教 教

助 助

査 査

査 査

主 副

副 副

(5)

認し た.さらにS‑AKAP84は精子ネックのミ卜コンドリアに局在することが報告されていたた め,AMY‑1も そこに局 在する のではないかと考え,螢光抗体を用いた細胞,組織染色を行っ た , そ の 結 果AMY‑1S‑AKAP84は 共に 精 子 ネッ ク に 局在 す る こと が 明 らか に な った ,   精・「.ネックミトコン| リアは精fの運動に重要であると考えられており,運動にはPKA らのシグナルが不可欠であると考えられてしヽる.そこで,AMY‑1がPKAに与える影響をAMY‑1 の強 制発現 系を用い て検討 した.細 胞にAMY‑1を強制 発現させ,PKAの活性を測定したとこ ろ,活性は約30%低・tニ.しIS‑AKAP84とPKAの結合性も犬|IJ西に低1ニ.したため,AMYー1がPKA を競 合的に 阻害して いるこ とが明らかになった.AMY‑1トランスジェニックマウスに不妊傾 I向がみられたのは,AMY‑Ij咼乘IJ発現によってPKAからのシグナル伝達に異常が起きたため と考えてしヽろ,

  こ のようにAMY‑.Iは細胞,細胞周期,組織特異的に非常に興味深い機能をもったタンパク 質で あるこ とを明ら かにし た.そこでAMY‑1の細胞,組織特異的な発現がどのように制御さ れて いるの かに興味 をもち ,AMY‑I遺伝子の転写調節機構について解析した.マウスの牌臓 のラ イブラ リーよル マウスAMY‑1遺伝子を単離し,転写開始点をプライマーエクステンショ ン法により決定した,次にプロモータ領域の各種欠失変異体を作製し,下流にルシフェラーゼ 遺伝 子を連 結し,転 写活性 を測定し た.そ の結果, マウスAMY‑1遺伝子はSplによって基本 転写がなされていて,|f11.球系の細JI包などではさらにGATAl転写因子がコアクチベーターとし て働いていることが明らかになった,Gパ「Alは精巣でも働いていることが報告されているた め, 精巣や 血球系細 胞でAMY1が高発現 してい るのはSplとGAlAlが協調して転写を活性化 しているためと考えられた.

この ようにAMY1は赤血球分化促進,精子の運動性への関与が明らかになっており,生体内 において非常に重嬰なタンノくク質であると考えられた,しかし,これらはinvitroや糸I‖胞内レ ベルでの結果からfLf本IqのAMY‐1の機能を+觚淡IJしているに過ぎない,ジーンターゲティング 法は呼性肝細胞を用い,遺伝的手法を利用して,マウス生体内で遺伝子機能を直接解析するこ とが 出来る方法として有効である,そこで最後にAMY‐1の生体内での機能を探るためジーン ター ゲティングによるAMY1ノックアウトマウスの作製を試みた.まず,転写調節機構解析 の時 に得たマウスAMY1遺伝子の全塩基配列を決定した.その結果,マウスAMY‐1遺伝子は 15kbにわたっており,5つのエキソンから構成されていることが明らかになった.次に開始コ ドンを含む第一エキソンをNeo耐性遺伝子に置き換えたターゲティングベクターを作製し,ES 細胞 に導入 しNeo耐 性クロ ーンを単離した,得られたクローンのうち,AMY―1遺伝子の位置 で正しく相同組換えを起こしているクローンをサザンブ口ッティングにより解析し,ターゲテ イン グアレ ルをもっ たES細胞 を単離した.交配3日後のメスより受精卵を取り出し,マイク ロマニュピレーターを用いて,先に樹立したES細胞を8〜16細胞期にある受精卵に導入し,キ メラマウス5匹を単離した.キメラマウスに成長遅延や,行動の異常などは観察されていなぃ.

次に ニれら得られたへテロマウス同十を交配することにより,AMY1遺伝子のホモ欠損マウ スの作製を試みた.現在までに得られたマウスについて先と同様にサザンブロッティングによ ルチェックを行ったが,ホモ欠損マウスは得られていない.原因としてホモ欠損マウスの胎生 致死などの要因が考えられるが,想像の域を出ておらず,今後詳細な解析が必要であると考え ている.

  こ のように ,古澤誠 は精力 的にAMY 1の機能解 析を行ない,多くの成果をあげた.これ ら の 業 績 は 古 澤 誠 に 博 士 ( 薬 学 ) の 学 位 授 与 に 十 分 値 し , 推 薦 す る も の で あ る .     ―787

参照

関連したドキュメント

参考文献 Niv Buchbinder and Joseph (Seffi) Naor: The Design of Com- petitive Online Algorithms via a Primal-Dual Approach. Foundations and Trends® in Theoretical Computer

In the operator formalism, we study how to make noncommutative instantons by using the ADHM method, and we review the relation between topological charges and noncommutativity.. In

TRACG は,オリジナルの原子炉過渡解析コード(TRAC)[1]の GE Hitachi Nuclear Energy

解析モデル平面図 【参考】 修正モデル.. 解析モデル断面図(その2)

※ CMB 解析や PMF 解析で分類されなかった濃度はその他とした。 CMB

Should Buyer purchase or use SCILLC products for any such unintended or unauthorized application, Buyer shall indemnify and hold SCILLC and its officers, employees,

2 次元 FEM 解析モデルを添図 2-1 に示す。なお,2 次元 FEM 解析モデルには,地震 観測時点の建屋の質量状態を反映させる。.

解析結果を図 4.3-1 に示す。SAFER コード,MAAP