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合併教室の音響特性
大島静夫・佐藤武治
AcousticCharcteristics of aCombinedRoom
ShizuoOhshima
TakejiSato
(昭和49年10月31日受理)1. ま蓑がき
A B C D E F G H I
本校合併教室において拡声装置を用いた講話は聞きと
りにくい等の障害が生じている。 この件に関し,学生課
より調査依頼があり,音響特性の基本的測定を行なったのでその結果を報告する。
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2. 音響特性
部屋の音響効果を最終的に伴定する方法として言葉の 明瞭度試験,了解度試験が行なわれる。この結果は残響 時間,音圧分布,反響,騒音など多くの要素を総合した
結果を表わすデーターであり,重要な意味を持つ。しかし発音者及び受聴者の慣れの問題や,方言の問題もあ る。そのため音響特性としては,騒音,音圧分布,残響 時間を測定しデーターを検討することを主体とした。
(1)合併教室内騒音
室内の音響効果の良否は室内騒音の程度で強く左右さ れる。また室の用途により騒音の許容度にも差異があ る。合併教室等の講義を主体とした静かさを必要とする 室では,室内の騒音レベルが40ホン(A), NC値で30 以下なることが推奨されている。
本校は工業地帯,大通り等の騒音は受けず,全窓開放 時も中心値で38ホン(A)であり,騒音に関し問題がな い。但し未測定であるが冬期間は季節風の影響を受け窓 の振動による騒音は相当高くなることが予想される。
(2)定常状騒音圧分布
明瞭度分布と比較的近似しているといわれる白色雑音
を用い音圧分布を測定した。測定点は図1に構成図は図
2に示した。
拡散音場における音圧分布の計算式は
SPL=PWL+,0,。g"(号鶚+f) (')
R==て禺丁 (2)
昭和50年2月
図1 音源設置位置及び測定位置
白色雑音発生器
マイク
スピーカ
帝域フィルタ 指示計
図2音源分布測定の構成図
SPL:室内平均の音圧レベル R:室定数
PWL:音源のパワーレベル α:吸音率 Q"Ip :指向性係数である。計算式による相対値音圧分布は周波数別の測定 結果と共に図3に示す。図3は計算機のLPを近似的に 実寸縮尺したもので最大6回の重ね打ちにより音圧の高 低を示した。音圧は高い方が濃く,各濃淡は2dBキザミ
である。
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(c) 125Hz
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(9) 2KHz
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(。) 250Hz
(h) 4KHz
図3定常状態音圧分布
秋田高専研究紀要第10号
合併教室の音響特性
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計算値によるものと実測値とを比較し異常な点を指摘
すると分布の凸凹がある。側壁の上昇は,壁の凸部による影響と考えられ, 1dBキザミのものでは,壁の凸部と 一致する各所にゑられる。また125Hz,250Hzで象らる 低域におけるバラツキは(3)式で示される部屋の固有 周波数による定在波の影響が大きい。
るがここでは, KUNDSONIの示した512Hzにおける値
を基準とした。 この値と実測値とを比較すると,人数が 足りない場合は,残響時間が長すぎるが, 80名ほど在席 時は適当な長さであることがわかる。 またその周波数特 性も良好なものが得られている。
f=六〆(‑f)'+(S)'TW (3) L−hマイク
L,M,N:室の辺長 1,m, n : 0, 1, 2, 3,………
(3)式より縮退の発生周波数を求めると, 200Hz以下で は,下記の通である。
同一周波数2回
89.6, 95.0, 127.5, 147.9, 153.2 170.6, 172.3, 179.2, 190.6, 192.2 194.8, 198.3
同一周波数3回
85.0, 120.2, 141.7, 165.2, 170.0 175.2
同一周波数6回 190.1
500Hzにおける中央の音圧低下は,組織的であり反射 の影響か,定在波の影響と考えられる。しかし音源から
の距離の関係を考えると反射の影響と推定できる。(3) 残響時間
残響は室の音響効果を左右する重要な現象であること は古くから着目されており,残響時間の好ましい周波数 特性についても種々の提案がある。音源も各種のものが
考えられているが, ここでは競技用ピストルを用い,図4に示す構成で,図2のA1,C5,E2,G6,H3の5 点で測定しその平均値より求めた。測定結果は図5に示 す。
部屋の残響時間は理論的に(4)式より求められる。
0. 162V
T= ‑SIoge2 (1−訂 (4)
‑ zSidi
α=可百r (5)
V:室の体積 S :室の表面積
Si :材料別の表面積
図中の80名在室時の計算は(4)式に実測の残響時間Tを
代入し, 万を求め, (5)式の2Sidiに人間の吸音力を加算し再度αを求め,その万を(4)式に代入して求めたもので ある。
会話,講演など話声の明瞭に聞きとれることが要求さ れる部屋では残響時間が短いことが望ましい。用途に応
じた最適残響時間と室容積の関係は,種々提唱されてい
昭和50年2月
ピストル
気割
−1
幣域フィルタ 高速度記録計
図4 残響時間測定の構成図
陣計1
$$橘 卿劉帥 閉開閉 窓窓窓 全全全
○●①
3.0
0
●l
rbn■〃〃硯秤時間TSく
推奨値
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l(X〕
図5 ビス
周波数『 (HZ)
トル音による残響時間測定
ロ
ロ ロ ロ ■ ロ ■ ロ ロ ロロ ロ ロ ロ ロ
j川川卜
1次反射の影響 図6
(4)反 馨
継続時間の非常に短い直接音と1次反射波との時間差 が音の行路差で17m,約50mS以上あるとエコーとして感
一一
空
二 茸 ー
一
ー
一、 一
〜
=
一
ー ー一一
大島静夫・佐藤武治
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ずる・今音源と壁面とを決定すると1次反射波との行路
差が17mなる点の軌跡が求められる。 これは回転双曲面 となり,合併教室の場合の影響領域を図6に示す。この 1次反射波が17m以上になる壁面は後方壁面の承であり他の壁面からの 次反射波は17m以下の音の行路差であ
り反響には関与しない。
3. まとめ
以上の測定結果より
①残響時間はほぼ適当である。
②反射波の影響は後壁面より受ける。
③定常状態音圧分布は2, 3異常な点が指摘できる が,特に異常な分布とは言えない。
④室内騒音は適性値以下である。
との結果を得た。まえがきに述べた障害は室の形状(図 7参照)から種々の要因が考えられるが,本報告におけ る測定結果からは,後壁の反射の影響が大であることが 推定できる。今後何らかの対策が実施された場合は,比 較検討したい。
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図7 合併教室構造
4. 謝 辞
貴重なる測定器の貸与,その他援助を賜わった本校奥
山教授,門脇助教授,高橋講師,柳原講師,尾形技能員5年電気工学科湊君に心から感謝致します。
参考文献
建築音響工学ハンドブック, 1968
音響設計, 1972
騒音防止設計・ 1, 1973 騒音防止設計・2, 1973
秋田高専研究紀要第10号
雪ロ
梱
鱒魏︾鵡鰯域騨平燕謝萄
、弓