近 藤 中 浜
功 隆
目 次
は じめ に
第1章 医療 提 供体 制 の現状 と課 題 第2章 医療 従 事者 の資 質 の向上
(1)医 療 の量 か ら質へ の転換 (2)医 師 の イ ンター ン制度 の復 活 (3)医 療従 事 者 の免許 更新 制度 の新 設 (4)正 看護 婦 の教 育年 限 の引 き上 げ (5)准 看 護婦 制度 の廃 止
第3章 診療 情 報 の提 供
(1)イ ンフ ォー ム ド ・コ ンセ ン ト (2)医 療情 報 の 開示
第4章 医療 過 誤 (1)医 療過 誤 の事例 (2)医 療事 故 の調査 (3)医 療過 誤 訴訟 の増加 (4)医 療事 故 防止 の取 り組 み 第5章 診療 報酬 の不 正 請求
(1)診 療報 酬 の請 求 と審査 (2)不 正 青求 の事 例
(3)不 正請 求 に対 す る取 り組 み
(4)不 正 青求 の 防止(以 上 前号)
第6章 医療 制 度改 革の ア ンケ ー ト調査(以 下 本号) (1)調 査 の方 法 と結 果
(2)調 査結 果 の分析 お わ りに
〔85〕
第6章 医療 制 度 改 革 の ア ンケ ー ト調 査
(1)調 査 の 方 法 と 結 果
わ が 国 は,国 民 皆 保 険 制 度 をい ち早 く実 現 させ,今 日で は,こ の皆 保 険 制 度 が 深 く国民 の 生 活 に 定 着 して い る。 しか し現 在,医 療 保 険 を 取 り巻 く環 境 は大 変 厳 しさ を増 し,国 民 皆 保 険体 制 を堅 持 して い くに は,医 療 保 険 制 度 の 「抜 本 改 革 」 は避 け て 通 れ な い 国民 的 緊 急 課 題 と な っ て い る。
政 府 与 党 は2000年 度 の 「医療 保 険 制 度 改 革 」 に つ い て は,高 齢 者 医療,薬 価 基 準,診 療 報 酬,医 療 供 給 体 制 を抜 本 的 に 見 直 す こ と を 国民 に 約 束 を した に も か か わ らず,部 分 的改 革 に終 止 し,国 民 か ら 「場 当 た り的改 革 」 で あ る と して 厳 しい 批 判 を 受 け た。
そ の 後,厚 生 省(現 在 は 厚 生 労 働 省)は,2002年 度 の 実 施 を 目途 に,① 薬 価 制 度,② 診 療 報 酬 体 系,③ 高 齢 者 医 療 保 険 制 度,④ 医療 提 供 体 制 の4本 柱 につ い て 「医療 保 険 制 度 抜 本 改 革 案 」を検 討 中 と な っ て い た(本 ア ンケ ー ト実 施 時)。
政 府 が 医療 保 険 制 度 改 革 の 実 施 に あ た っ て重 要 な こ とは,「 改 革 の 内 容 」 が 国 民 の ニ ー ズ に応 え た もの で な け れ ば な らな い こ とで あ る。 急 速 な 高 齢 化 の 進 行 に伴 う医 療 費 の 増 加 は 避 け られ な い が,単 に医 療 費 の 抑 制 面 の み に捉 わ れ た 改 革 で あ っ て あ っ て は 国 民 の 納 得 は得 られ な い 。 社 会 保 障 の 一 環 と して の 医 療 保 険 制 度 の 「抜 本 改 革 」 は,国 民 の健 康 と生 活 に直 接 か か わ る重 要 な 問題 で あ
り,国 民 的 合 意 の 下,解 決 を図 らな け れ ば な ら ない 課 題 で あ る。
こ れ まで,第1章 で は 「医療 提 供 体 制 の 現 状 と課 題 」,第2章 で は 「医 療 従 事 者 の 資 質 の 向 上 」,第3章 で は 「診 療 情 報 の 提 供 」,第4章 で は 「医 療 過 誤j, 第5章 で は 「診 療 報 酬 の不 正 請 求 」 を論 述 して きた 。 本 章(第6章)で は,第 1章 か ら第5章 ま で の論 述 中,「 医 療 制 度 改 革 」 で 特 に重 要 と思 わ れ る 問 題 点 を取 り上 げ,21世 紀 に向 け て,わ が 国 の 医 療 制 度 は如 何 に あ るべ きか につ い て 世 論 の見 解 を求 め る こ と を 目的 に ア ンケ ー トを 実 施 した もの で あ る 。
(a)調 査 の 方 法
① ア ンケ ー トの 配 布 と回 収
依 頼 者 に は,ア ンケ ー トの 趣 旨 及 び 内 容 を説 明 の 上,ア ン ケ ー ト用 紙 と 受 取 人 住 所 氏 名(筆 者 宛)記 載 の 返信 切 手 を貼 った 封 筒 を配 り,郵 送 に よ
る 回収 方 法 で 実 施 した 。
② 調 査 対 象
小 樽 市 内,札 幌 市 内 に居 住 す る18歳 以 上 の男 女 の 方 で,医 療 従 事 者(医 師 ・薬 剤 師 ・臨 床 検 査 技 師 ・診 療 放 射 線 技 師 ・看 護 師 ・保 健 師 ・助 産 師 ・ 医 療 事 務 係 職 員 ・看 護 学 校 職 員),労 働 組 合 関 係,寺 院 住 職,議 会 議 員, 社 会 福 祉 関 係 者,医 療 福 祉 関 係 者,医 療 機 関 に 通 入 院 な どの 経 験 者,老 人 保 健 制 度 適 用 者,有 識 者 な ど を主 と して 対 象 と した 。
③ ア ン ケ ー ト調 査 期 間:平 成12(2000)年7月11日 〜8月10日 ア ン ケ ー ト依 頼 総 数:161部
ア ン ケ ー ト 回 答 数:161部(回 収 率100%)
(b)ア ン ケ ー トの 内 容 と 結 果
〈質 問1>あ な た の 年 齢 で 該 当 す る 項 目 を 選 択 し て 下 さ い 。
(i)18歳 〜39歳(ロ)40歳 〜59歳 の60歳 〜69歳
(35名21.7%)(70名43.5%)(31名19.3%) (;)70才 以 上
(25名15.5%〉
〈質 問2>「 医療 保 険 制 度 」 の改 革 につ い て お 聞 き し ます 。
① あ な た は,現 在 の 「医療 保 険 制 度 」 につ い て,ど う 思 い ます か 。 (イ)満 足 し て い る(ロ)ま あ まあ 満 足 して い る の 不 満 足 で あ る
(5名3.1%)(72名44.7%)(52名32.3%)
←)少 々 不 満 足 で あ る*無 回 答 (31名19.3%)(1名0.6%)
② ① での とω に答 えた 人 は,何 が 不 満 足 か につ い て ご意 見 が あ っ た らお 聞 か せ 下 さい 。
(合計50人 が 意 見 を述 べ,そ の 主 な 内容 は後 述)
③ 現 在,厚 生 省 が2002年 度 を 目 途 に 医 療 保 険 制 度 の 「抜 本 改 革 案 」 を 検 討 し て い る こ と に つ い て,あ な た は 知 っ て い ま す か 。
α)知 っ て い る(ロ)な ん と な く 知 っ て い る ㈲ 聞 い た こ と が あ る (33名20.5%)(36名22.4%)(41名25.5%)
←)知 ら な い*無 回 答
(32名19.9%)(19名11.7%)
④ 医療 保 険 制 度 の 「抜 本 的 改 革 」 の 必 要 性 につ い て,あ な た は ど う思 い ま す か 。
(イ)必 要 で あ る(ロ)あ る程 度 必 要 で あ る ㈲ 必 要 な い (74名46.0%)(52名32.3%)(7名4.3%)
ω ど ち らで も よい ㈲ 分 か ら な い*無 回 答 (1名0.6%)(17名10.6%)(10名6.2%)
〈質 問3>医 療 費 抑 制 の 面 か ら,老 人 医 療 保 険 制 度 に つ い て お 聞 き します 。 急 速 な 高 齢 化 の 進 行 に伴 い,国 民 医 療 費 は毎 年 増 加 を続 け,そ の 中 で も 特 に老 人 医 療 費 の 増 加 は著 し く,国 民 総 医 療 費 の3分 の1を 占 め て い る の が 現 状 で す 。 医療 費 抑 制 の 面 か ら,あ な た は,現 在 の 「老 人 保 健 制 度 」 の 見 直 しに つ い て ど う考 え ます か 。
α)現 在 の 老 人 保 健 制 度 を他 の 医療 保 険 制 度(現 行 の老 人 保 健 制 度 は, 政 府 管 掌 健 保 ・組 合 健 保 ・共 済 組 合 ・国民 健 保 な どの 保 険 者(保 険 給
付 を行 う者)は,老 人 保 健 制 度 に対 し,老 人 の 医療 費 を負 担(拠 出) す る こ と に よ り各 保 険 制 度 の経 営 が 財 政 難 に陥 っ て い る の が現 状)か
ら切 りは な し,老 人保 健 制 度 を独 立 した組 織 に制 度 を改 め,他 の 保 険 財 政 の圧 迫 を な く した 方 が よい 。
(54名33.5%)
(ロ)老 人 医療 費 抑 制 の た め に は,現 在 の老 人 保 健 制 度 の 適 用 年 齢 を70歳 か75歳 に 年 齢 を引 き上 げ た方 が よい 。
(3名1.9%)
㈲ 今 後,益 々 増 加 す る 高 齢 者 が 「寝 た き り状 態 」 や 「病 気 」 に か か ら な い よ うに,加 齢 に対 応 した健 康 診 査 ・食 事 ・健 康 教 育 ・運 動 ・老 人 訪 問 看 護 な ど に重 点 をお い た保 健 予 防 策 こそ,高 齢 者 の 医療 費 の 抑 制 に つ なが る 。
(72名44.7%)
(二)日 本 が 世 界 一 とな っ た 平 均 寿 命 の伸 び の 背 景 に は,医 療 保 険 の 普 及 の 寄 与 が大 き な要 因 で あ る。 高 齢 者 に か か わ る 医療 費 の増 加 は や む を 得 な い。 老 人 医 療 費 は 全 額 公 費 負 担 す る よ う に老 人 保 健 制 度 を改 革 す べ き で あ る 。
(32名19.9%)
㈱ そ の他 (0名0%)
〈質 問4>「 国 民 医療 費 」 に つ い て お 聞 き します 。(複 数 回 答)
国 民 医 療 費 は 毎 年 増 加 を続 け,平 成10年 度 に は,29兆8251億 円 と過 去 最 高 を 更 新,平 成11年 度 に は30兆 円 を超 え る もの と見 込 まれ て お り(平 成11 年 度 厚 生 白書),各 医 療 保 険 制 度 の 財 政 状 況 は大 変 厳 しい 状 況 に あ りま す が,こ の状 況 を打 開す る に は,あ な た は ど う した ら よい と思 い ます か 。
(イ)保 険財 政 の 健 全 性 の 維 持,財 政 悪 化 防 止 の 点 か ら,従 来 以 上 に保 険 料 の 引 上 げ や 医 療 費 の 患 者 己負 担 の 引上 げ も止 む を得 な い 。
(247名 中9名)
(ロ)保 険 財 政 の 悪 化 の 主 原 因 は老 人 医 療 費 で,本 格 的 な 高 齢 化 到 来 に伴 い,さ らに増 加 す る 老 人 医 療 費 を ど の よ うに 国 民 で 公 平 に負 担 しあ っ て 行 くべ き か,「 老 人 医 療 費」 につ い て は 国 民 全 体 で 取 り組 むべ き課 題 で あ る。
(247名 中81名)
の 保 険 財 政 悪 化 原 因 の 中 に は,医 療 機 関 に よ る 「過 剰 診 療 」 や 診 療 報 酬 の 「不 正 請 求 」 等 も含 まれ,ま ず こ の こ と を解 決 しな け れ ば,国 民 に加 重 な 負 担 の み を求 め て も 国民 は 納 得 しな い 。
(247名 中104名)
←)世 界 一 の 長 寿 国 だ か ら,高 齢 者 に か か る 医療 費 の増 加 は仕 方 な い 。 各 医 療 保 険 制 度 か ら の拠 出 金(老 人 医療 へ の負 担 金)を な く し,老 人 医 療 に つ い て は 国庫 負 担 を 大 幅 に引 き上 げ る 。
(247名 中53名)
〈質 問5>「 医 療 の 質 」 に つ い て お 聞 き し ます 。
① 新 しい 時 代 の 「医 療 サ ー ビス 」 で,こ れ か らの 医療 は 「量 」 か ら 「質 」 へ の転 換 が 必 要 と言 わ れ て い ま す が,こ の こ と につ い て あ な た は ど う考 え ます か 。
(イ)医 療 費 が 相 当 高 く な っ て も 「量 」 か ら 「質 」 へ の 医 療 政 策 の 転 換 が 必 要 で あ る 。
(9名5.6%)
(ロ)医 療 費 が 多 少 高 くな っ て も 「量 」 か ら 「質 」 へ の 医 療 政 策 の 転 換 が 必 要 で あ る 。
(111名68.9%)
の 医 療 の 「質 」 は現 在 の ま ま で よい か ら,医 療 費 が現 在 よ り安 くな っ た 方 が よ い 。
(37名23.0%)
⇔ 現 状 の ま まで よ い 。 (4名2.5%)
㈱ 分 か らな い 。 (0名0%)
② 患 者 が 「質」 の 良 い 医療 機 関 や 医 師 を選 択 し,医 師 の 医 療 行 為 を 患 者 が 評 価 す る新 しい 時 代 に入 っ た と言 わ れ て い ま す が,あ な た は こ の こ と
につ い て ど う思 い ます か。
(イ)患 者 が 「質」 の 良 い 医療 機 関や 医 師 を選 択 し,医 師 の 医 療 行 為 を評 価 す る の は 当 た り前 の こ とで あ る。 そ の た め に も医 療 機 関 は 医療 情 報 の 「開 示 」 を積 極 的 に 行 い,医 療 機 関 同 士 が 競 争 し合 い,「 医 療 サL ビ ス の 質 」 を 高 め る こ とが 大 切 で あ る。
(136名84.5%)
(ロ)医 師 の 「医療 行 為 」 を患 者 が 評 価 す べ き で は な い し,医 療 機 関 同 士 の 競 争 シス テ ム の 導 入 は 必 要 な い。
(0名0%)
㈲ 医 療 の 「質 」 は,医 師 に 対 す る信 頼 度 が 厚 く,医 師 の経 験 が 豊 富 で あ れ ば,特 に 「質 」 につ い て 問 う こ と は な い。
(13名8.1%)
←)現 状 の ま ま で よい 。 (1名0.6%)
㈱ 分 か ら ない 。 (11名6.8%)
③ 医 療 の 世 界 は 閉鎖 的 で ブ ラ ッ ク ボ ッ クス と も言 わ れ,医 師 は患 者 を1 人 の 人 間 と して の 見 方 よ り物 的 な見 方 が 強 か っ た よ う に思 わ れ て き ま し た が,あ な た は この 点 につ い て どの よ う に感 じて い ます か 。
ω 全 く そ の 通 り で あ る と 思 う 。 (23名14.3%)
(ロ)医 師 に よ っ て 差 異 は あ る が,一 般 的 に そ の 通 り で あ る と思 う 。 (118名73.3%)
の そ う と は 思 わ な い 。 (18名11.2%)
←)分 か ら な い 。 (2名1.2%)
④ 医 療 の 「質 」 で 最 も重 要 な こ とに 「イ ン フ ォ ー ム ド ・コ ンセ ン ト(医 師 の 説 明 と患 者 の 同 意)」 が あ りま す 。 日本 の 医 療 は 閉 鎖 的 で,医 師 は 患 者 の承 諾 な しに 一 方 的 な 医 療 行 為 を押 し売 りす る傾 向 が 強 い と も言 わ れ て い ます が,あ な た は 「イ ンフ ォー ム ド ・コ ン セ ン ト」 につ い て ど う 思 い ま す か 。
(イ)「 イ ン フ ォー ム ド ・コ ン セ ン ト」 は,医 師 が 病 名 や 病 状 を簡 単 に説 明 す る だ け で な く,「 検 査 法 」 や 「治 療 法 」 に複 数 の 選 択 肢 を つ け, そ の効 果 を患 者 に説 明 し,患 者 の 同 意 を得 るべ き で あ るか ら,絶 対 に 必 要 で あ る。
(149名92.5%)
(ロ)「 イ ン フ ォ ー ム ド ・コ ンセ ン ト」 は多 少 必 要 で,医 師 は病 名 や 病 状 を簡 単 に 説 明す る程 度 で よい 。
(3名1.9%)
の 医 師 は 「医 の倫 理 観 」 を も っ て い る はず だ か ら,患 者 は医 師 を信 頼 さ え して い れ ば 「イ ン フ ォー ム ド ・コ ンセ ン ト」 は必 要 ない 。
(2名1.2%)
←)必 要 と も不 必 要 と も,ど ち ら と も言 え な い 。 (4名2.5%)
㈱ 分 か らな い 。 (3名1.9%)
<質 問6>医 療 費 の 患 者 自己 負 担 に つ い て 質 問 し ます 。
健 康 保 険 法 や 老 人 保 健 法 の 改 正 等 で,患 者 が 支 払 う医 療 費 の一 部 自 己負 担 額 は増 え ま した が,あ な た は 医療 費 の 支 出負 担 増 を どの 程 度 感 じて い ま す か 。
(イ)大 き く負 担 を感 じて い る。' (64名39.8%)
(ロ)多 少 負 担 を 感 じて い る。
(69名42。9%)
の あ ま り負 担 を感 じな い 。 (24名14.9%)
←)全 く負 担 を 感 じて い ない 。 (4名2.4%)
<質 問7>「 過 剰 診 療 」 と診 療 報 酬 の 「不 正 請 求 」 に つ い て,あ な た の 意 見 をお 聞 き します 。
① 「過 剰 診 療 」 に つ い て
α〉 過 剰 な検 査 や 薬 剤 の 過 剰 投 与 な ど を行 うの は,「大 部 分 の 医 療 機 関」
で あ る よ う に 思 う。
(95名59.0%)
(ロ)過 剰 な検 査 や 薬 剤 の 過 剰 投 与 な ど を行 うの は,「 一 部 の 医 療 機 関」
で あ る よ う に 思 う。
(56名34.8%)
の 過 剰 な検 査 や 薬 剤 の 過 剰 投 与 な ど は,「ま っ た くあ りえ な い」と思 う。
(3名1.8%)
←)分 か ら な い 。 (7名4.4%)
② 診 療 報 酬 の 「不 正 請 求 」 につ い て
α)不 正 請 求 を 行 う の は 「ご く一 部 の 医 療 機 関 」 で あ る よ う に思 う。
(50名31.0%)
(ロ)不 正 請 求 は 新 聞 な どの 報 道 以 外 で も程 度 差 こそ あ れ 「相 当 数 の 医 療 機 関」 が 行 っ て い る よ う に思 う。
(102名63.4%)
の 不 正 請 求 は新 聞 な どの 報 道 以 外 は 「全 くな い 」 と思 う。
(1名0.6%)
←)分 か ら な い 。 (8名5.0%)
〈質 問8>医 療 制 度 抜 本 改 革 に つ い て は,国 民 の合 意 と国 民 が 望 む改 革 で な け れ ば な らな い と思 い ます が,あ な た の 貴 重 な ご 意 見 を一 言 で
もお 聞 か せ くだ さい 。
こ の 質 問 に つ い て は,合 計70人 か ら,現 行 の 医 療 制 度 の 問 題 点 や 今 後 の 医療 制 度 抜 本 改 革 につ い て 意 見 が 寄 せ られ た(そ の 主 た る 内容 につ い て は 後 述)。
(c)上 記 の 〈質 問2>で,「 医 療 保 険 制 度 改 革 」 に対 す る質 問 中,「 不 満 足 で あ る」 と 「少 々不 満 足 で あ る」 と 回 答 した人 の 不 満 足 の 主 た る 内容 は 以 下 の 通 りで あ る 。
・こ れ まで ,政 府 の 「医療 保険制 度」の改革 は,国 民 の要求 に応 えてい な い部 分 が 多 く不 満 で あ る 。 安 心 して 老 後 を生 き る た め に も 「高 齢 者 医 療 保 険 制 度 」 に よ っ て十 分 な保 障 を 受 け られ る よ う に改 革 を検 討 して 欲 し
い 。
・こ れ まで の わ が 国 の 「医療 保 険 制 度 」 は,時 の 政 府 高 官 ・政 府 与 党 ・日 本 医 師 会 ・医薬 業 界 な どの 利 益 圧 力 集 団 に牛 耳 られ,国 民 不 在 の 改 革 で あ っ た 。今 年 の改 定 も こ れ ま で と 同様 で あ っ た。現 行 の 「医 療 保 険 改 革 」
に は,大 き な不 満 を感 じて い るが,2002年 度 の抜 本 改 革 は 国 民 的論 議 が 絶 対 必 要 で あ る。
・医 療 保 険 制 度 の見 直 し は,医 師 会 ・医 薬 業 界 等 の 既 得 権 維 持 を 目的 に し た 制 度 見 直 しで あ り,国 民 の ニ ー ズ を 反 映 した もの と は な っ て い な い 。
・高 齢 者 医 療 ・薬 価 ・診 療 報 酬 な ど現 在 の 保 険 制 度 の 体 系 に不 満 足 で あ る 。 個 人 負 担 の 軽 減 を図 り,診 療 報 酬 体 系 の見 直 し を行 う必 要 が あ る 。
・老 人 医 療 費 の 抑 制 策 を と っ て も
,介 護 保 険 制 度 に 移 行 す る だ けで あ っ て 根 本 的 に は 財 政 面 で何 ら解 決 す る もの で は な い。
・医 療 改 革 は,国 民 中 心 で は な く,日 本 医 師 会 との 妥 協 点 を め ぐっ て 進 め られ て きた 。
・自己 負 担 を 増 や す 前 に 保 健 予 防 に もっ と力 を入 れ るべ きだ 。患者本 人の 自己 負 担 が 増 え,高 す ぎ る 。 元 の1割 に も どす べ きで あ る 。 自 己負 担 を 考 え な い で 医 療 を受 け た い。 自衛 隊 の経 費 を節 減 し,老 人 医療 費 に まわ す べ き で あ る 。
・病 院 にか か っ た 時 の本 人 負 担 や 家 族 負 担 が 大 きい。 本 人 の 医療 費 は 過 去 実 施 した よ う に,10割 給 付 に戻 す べ きだ 。 国民 不 在 の 医療 で,政 府 に 対
し怒 りを感 じ る。
・医 療 費 ・健 康 保 険 の掛 け金 が 高 く年 金 生 活 者 に とっ て 負 担 が 大 き く,今 後 の 生 活 に不 安 を感 じ る。
・患 者 一 部 負 担 で,薬 価 を含 め た 医 療 費 支 払 の 内容 が 不 明 確 で 国 民 に は よ く分 か らな い 。
・医 療 保 険財 政 の 経 済 効 率 の み を追 い ,老人 の在 院 日数 を短 くす る ことは, 患 者 に とっ て 疑 問 で あ る。 ま た,現 在 の 医 療 保 険 制 度 で は,看 護 が 評 価 され て い な い 。 現 行 制 度 の ま まで は,今 後 益 々 「医 療 の質 」 の 低 下 を き た す と思 わ れ る。
・現 在 の 医療 保 険 制 度 の 診 療 報 酬 体 系 で は,保 険 適 用 外 の 診 療 科 目が 相 当 あ り(未 収 載),こ れ ら の 治 療 患 者 の 医 療 費 の 家 計 に 与 え る 経 済 的 影 響 は 大 変 で あ る。
・薬 代 が 高 く,さ ら に別 払 い(調 剤 薬 局)は 患 者 負 担 が 大 き く,不 満 で あ る 。
・現 在 の 医療 保 険 制 度 が 入 院 の 長期 化 を助 長 して お り,セ ル フ ケ ア 能 力 を 低 下 させ て い る。
・ベ テ ラ ン 医 師 も初 心 者 の 医 師 も,現 在 の診 療 報 酬 体 系 に お い て は,医 療 点 数(料 金)が 同 じで あ る こ とは,お か しい 。 患 者 本 人 の 自 己負 担 が 増 え,高 す ぎ る 。 以 前 実 施 して い た1割 負 担 に戻 す べ きで あ る。 自衛 隊 の 経 費 を 節 減 し,老 人 医 療 費 に ま わ すべ きで ある 。
(d)上 記 の 〈質 問8>で,「 医 療 保 険 制 度 抜 本 改 革 」 に つ い て の 意 見 内 容 は 下 記 の 通 りで あ る 。 総 計70名 が 意 見 を述 べ たが,以 下 で は そ の 一 部 に つ い て 記 述 す る 。
・政 府 の今 後 の 「医療 保 険 改 革 」 は こ れ まで の よ うに 「改 悪 」 に な らな い よ う にす べ きで あ る 。 日本 医 師 会 や 他 の圧 力 団体 に 屈 せ ず,長 期 的展 望 に 立 っ て の抜 本 的改 革 が 必 要 で あ る。
・医療 機 関 に よ る 「医療 過 誤 」 や 「不 正 請 求 」 に対 す るペ ナ ル テ ィ ー に 問 題 が あ る。 通 常 「食 中毒 」 が 発 生 し た場 合,死 亡 に つ なが らな くて も3
日間 の 業 務 停 止 が な され て い る の に,医 師 に よ る完 全 な医 療 ミス で 「死 亡 事 故 」 や 「不 正 請 求 」 が 発 覚 して も,医 師 につ い て は 平 常 通 りの 診 療 を 続 行 させ て い る の は不 思 議 で あ る 。 「不 正 請 求 」 は違 法 な 手 段 に よ っ て お 金 を得 る もの で あ り,「 詐 欺 罪 」 と して 取 扱 うべ き で あ る 。
・どん な立 派 な 改 革 案 が で き て も,そ れ を運 用 す る医 療 機 関 の職 員 次 第 で 良 く も悪 く もな る。 医療 機 関 の職 員 は,患 者 や 国 民 か ら信 頼 さ れ る よ う
に,モ ラ ル の 向 上,技 術 の 向 上 に心 が け て欲 しい 。
・現 在 の 医 療 保 険 制 度 の下 で の 健 全 経 営 は難 しい と思 わ れ る。 患 者 が 望 む
「良 質 の 医 療 」 を実 現 す る に は,患 者 が 少 々 高 い 医療 費 を払 っ て も よ い か ら,そ の病 院 に か か りた い と思 う よ う な病 院 に体 質 を変 え な け れ ば な ら ない 。 ま た 患 者 も医療 に対 す る意 識 改 革 を 図 らな け れ ば な らな い 。
・医 師 が 一 人 で 診 療 して い る と ころ は大 変 良 い と思 うが,大 きな 病 院 に な る と医 師 の 「質 」 も悪 く,過 剰 診療 や 薬 剤 の 過 剰 投 与 も多 い。
・最 近 は,医 療 ミス が 多 発 して お り 「医 療 過 誤 」 で 死 亡 す る ケ ー ス が 相 次 ぎ,病 院 に行 きた くて も怖 い 気 が し て行 け な い 。
・日本 も諸 外 国 並 み に 医 師 免 許 に対 して は 人命 を扱 う性 格 上,医 師 免 許 更 新 を 実 施 し,更 新 時 講 習 制 度 を設 け,常 に 一 定 レベ ル を維 持 させ るべ き
で あ る。
・政 府 が 唱 え る 「抜 本 改 革 」 が 果 た して 国民 の 合 意 を得 られ る 内容 に な る の か 疑 問 で あ る 。 真 の 改 革 を 目指 す な ら,と りわ け 「老 人 医 療 制 度 」 の 徹 底 した 見 直 し と 「イ ン フ ォ ー ム ド ・コ ンセ ン ト」 の シス テ ム化 を強 く 望 む もの で あ る 。
・診 療 報 酬 につ い て は,二 重 帳簿 を作 って 「不 正請求」 をして いる病院が あ る 。 カ ル テ な ど は厳 し くチ ェ ッ クす べ きだ 。
・わが 国 の 医 療 保 険 制 度 は,破 綻 が 目 に見 え て お り,な ん らか の抜 本 改 革 は必 要 と思 う。 そ の 際 に,相 応 の 国 民 負 担 増 も止 む を得 ない と考 え る。
しか し,長 引 く不 況 に よる 将 来 不 安 や 介 護 保 険 が ス ター トし た ば か りの 今,負 担 の み を 国 民 に求 め るの は酷 で あ り,こ れ ま で以 上 に不 安 が 増 す こ とに な る。 む し ろ,医 療 機 関 の過 剰 診 療 や診 療 報 酬 の不 正 請 求 を 監 視 し,反 社 会 的行 為 に は厳 しい ペ ナ ル テ ィ ー が必 要 で あ る 。
・民 間 の 医 療 機 関 の 関 係 者 は ,先 ず経営 の安定 を優 先す るため 「過剰検査 」
「過 剰 投 薬 」 を 行 い ,時 に は 「不正 請求」 も大 部分 の医療 機 関で行 って い る と思 う。 こ こ に強 力 な メス を入 れ な け れ ば,医 療 費 の 抑 制 に は な ら な い 。 医 療 保 険 制 度 の改 革 は必 要 で あ るが,こ れ に先 立 っ て 医療 費 抑 制 の た め に,こ の こ と を 断 行 す るべ きで あ る。
・私 は70歳 を過 ぎた が ,病 気の経験 は ないが,現 行 の 「医療 保 険制 度」 を
支 え て い る若 年 の 方 に大 きな 負 担 を か けず,全 額 国庫 負 担 に よる 「老 人 医 療 保 険 制 度 」 を確 立 す べ き で あ る 。
・医 師 を 初 め 医療 関 係 技 術 者 の 養 成 教 育 に力 を注 ぎ,人 格 的 に も優 れ た 技 術 者 の 配 置 が 必 要 で あ る 。
・高 齢 者 が 「病 気 」 にか か ら ない よ うに,ま た 「寝 た き り」 に な らな い よ う に,政 府 は予 防 医 療 政 策 や 健 康 増 進 の た め の 諸 施 策 を積 極 的 に 実 施 す れ ば,医 療 費 の抑 制 につ な が る。 さ らに 重 複 診 療 や 過 剰 診 療 を徹 底 的 に 抑 制 す る と と もに,老 人 医療 費 は消 費税 の 一 部 を充 当す べ き と考 え る。
・利 益 を異 常 に上 げ て い る民 間 病 院 や そ の 他 の病 院 が あ れ ば,厳 し く医 療 監 視 をす べ き で,必 ず 診 療 報 酬 の 「不 正 請 求 」 や 「過 剰 診 療 」 が 行 わ れ て い る と思 う。単 純 な 医療 費 の抑 制 に は反 対 で あ る。 国民 の 要 求 は,「 豊 か で 健 康 な 生 活 」 で あ り,そ の 結 果,医 療 費 が 増 大 して も,無 駄 な 公 共 事 業 を な く し て,そ の 分 医療 費 に 回す べ きで あ る 。
・日本 が 今 日,医 療 保 険 制 度 や 年 金 制 度 の社 会 保 障 が確 立 さ れ た の は,国 民 の 努 力 と協 力 が あ っ た か らで あ る。21世 紀 に 向 け て の 医療 保 険 制 度 の 抜 本 改 革(介 護 保 険 も含 め)に つ い て は,国 民 の 同 意 を得 て 国 民 全 体 が 納 得 の い く改 革 が 必 要 で あ る 。70歳 以 上 の 「高 齢 者 医 療 保 険 制 度 」 に つ い て は,無 駄 な支 出 削 減 を 図 り,全 額 公 的 費 用 に よっ て 賄 うべ きで あ る 。
・私 は 通 院 中 の 患 者 で す 。 医 師 の 中 に は,患 者 側 の意 見 を全 く聞 き入 れ な い 医 師 もい る 。 過 剰 な 検 査 が 多 く,た だ機 器 に頼 る 医 師 が 多 い 。 患 者 と い う 「弱 者 」 を 利 用 し た 医 師 で な く,「 患 者 の 身 」 に な っ て 対 処 す る 医 師 で あ っ て欲 しい 。
・医 師 ・医 療 に携 わ る技 術 者 の 資格 は,10年 更 新 制 度 とす べ きで あ る。 ま た 医術 の 進 歩 に よ り長 寿 国 家 に な り,医 療 費 の 増 加 は 当 然 で あ り,過 剰 診 療 や 検 査 漬 け,薬 漬 け を抑 制 す る こ とが 医 療 費 抑 制 につ な が る。
・医療 も 「金 」 本 位 か ら 「思 い や り」 と 「愛 情 」 に本 位 を置 くパ ラ ダ イ ム の構 築 が 必 要 で あ る 。
・知 人 が 先 日,内 臓 に極 小 さ い ポ リー プが で き,医 師 が 「直 ぐに 治 る」 と
い う こ とで ポ リー プ を 除去 した 。 医 師 の 失 敗 で穴 が あ き,そ こか ら細 菌 が 感 染 し,数 ヶ 月 後 に死 亡 した 。 病 院 の 治 療 方 法 の 適 否 に は,納 得 が で
き な い。
・最 近 は 医療 事 故 が 多 発 して い る が,医 師 だ け で な く,看 護 師 の 不 注 意 も 大 きい と思 う。
・私 は病 院 にか か っ た こ と は な い。 周 辺 に は,不 要 の 診 療 を受 け て い る 人 が い る の も保 険 財 政 悪 化 の 原 因 で もあ る 。 ま た,民 間 保 険 会 社 か らの見 舞 金 給 付 を 目的 に 通 院 や 入 院 をす る人 もい る。 医療 機 関 だ け の 問 題 で は な く,患 者 側 に も 「保 険 財 政 」 を悪 化 させ る原 因 もあ る。
・税 制 の 抜 本 改 革 を行 い,社 会 福 祉 の 一 環 と して の 「医 療 保 険」 に税 金 を 多 く使 うべ きで あ る 。
・医 療 は特 別 な職 業 で も特 別 な行 為 で もな い 。神格化 した よりすが りの患 者 意 識 が 「医 療 の不 正 」 と 「医 療 事 故 」 を誘 発 して い る。
・医療 機 関 の体 制 に つ い て は,襟 を正 す こ と は絶 対 に 必 要 と思 うが,医 師 や 医 療 従 事 者 の 教 育 の 段 階 か らの 問 題 で もあ り,医 療 関 係 者 の 再 教 育 が 必 要 で あ る 。
(2)調 査 結 果 の 分 析
く質 問1>ア ンケ ー トへ の 年 齢 別 参 加 状 況 に つ い て
ア ンケ ー トは,18歳 以 上 の 男 女 で,現 在 の 「医 療 制 度 」 につ い て,① あ る 程 度 の 知 識 を有 し,関 心 を 抱 い て い る 人,② 過 去 ま た は 現 在,医 療 機 関 に 関 わ りの あ る人,③ 老 人 保 健 制 度 の 適 用 者 と近 い 将 来 に 同制 度 の 適 用 対 象 とな る人,④ そ の他 有 識 者 な ど を中 心 に 実 施 した。 結 果 的 に は,39歳 以 下 は全 体 の21.7%,40歳 〜59歳 は43.5%,60歳 以 上 の高 齢 者 は34.8%で あ っ た 。
<質 問2>「 医 療 保 険 制 度 」 の 改 革 につ い て
① 現 在 の 医 療 保 険 制 度 の 「満 足 度 」 に つ い て 質 問 した と こ ろ,「 ま あ ま あ 満 足 し て い る」 の44、7%と 「満 足 して い る 」 の3.1%を 合 わ せ,全 体
の47.8%の 人 が 満 足 して い る と 回答 し,「 少 々不 満 足 で あ る」 が19.3%,
「不 満 足 で あ る」 が32 .3%,無 回答 が0.6%で あ っ た。 「少 々 不 満 足 で あ る」 を含 め て 全 体 の 過 半 数 の 人 が 現 在 の 医 療 保 険 制 度 に対 し 「不 満 足 」 で あ る と回 答 し,「満 足 して い る」と回 答 した 人 は全 体 の僅 か3.1%で あ っ た 。
本 ア ン ケ ー トの 実 施 時 期(平 成12年7月)に お い て,「 医 療 保 険 制 度 抜 本 改 革 」 が 政 治 的 問 題 か ら先 送 り され た 経 緯 が あ り,も し先 送 り され ず に実 施 され て い る な らば,老 人 医療 費 の 負 担 増 を含 め,国 民 全 体 に 大 き な 医療 費 の 増 加 を 強 い る結 果 に な っ た こ とか ら,「 不 満 足 」 と 回答 し た 人 が 相 当 多 か っ た こ とが 推 定 さ れ る 。 い ず れ に せ よ,本 ア ン ケ ー トか ら過 半 数 の 人 が 現 在 の 医 療 保 険 制 度 に不 満 を抱 き,医 療 保 険 制 度 の改 革 を 必 要 と して い る こ とが 分 か る。
② 質 問2で 「不 満 足 」 と 「少 々 不 満 足 」 と回 答 した 人 の不 満 足 の 内容 に つ い て は上 記 の 通 りで あ る が,そ れ らを 要 約 す る と以 下 の 通 り とな る 。
・医 療 費 の患 者 負 担 の 問 題 に 関 す る不 満 足
・高 齢 者 医療,薬 価,診 療 報 酬 体 系 の 問 題 に 関す る不 満 足
・これ ま で の 「医 療 保 険 制 度 」 の 見 直 しは,国 民 の ニ ー ズ に応 え た もの で な く,医 療 費 抑 制 と 日本 医 師 会 ・薬 業 界 の 利 益 に重 点 を お い た見 直
しで,国 民 不 在 の 改 革 で あ っ た こ とへ の 不 満 足
・患 者 の 医療 費 支 払 い にお い て,支 払 い 内 容 が 不 明確 で あ る こ との 不 満 足
③ 厚 生 省 が2002年 度 を 目途 に検 討 し て い る 医 療 保 険制 度 の 「抜 本 改 革 案 」 に つ い て の 認 識 度 につ い て は,「 な ん とな く知 っ て い る」 を含 め,全 体 の42.9%の 人 が 「知 っ て い る」 と回 答 し,厚 生 省 が 行 お う と して い る 医 療 保 険 制 度 の 改 革 案 に対 し て は 関 心 を も っ て い る こ と が 分 か る。 他 方,
「聞 い た こ とが あ る」が25 .5%,「 知 らない」が19.9%,「 無 回答」が11.7%
で あ っ た。
④ 医 療 保 険 制 度 の 「抜 本 改 革 の 必 要 性 」 につ い て は,「 あ る 程 度 必 要 で あ る」を含 め,全 体 の78.3%の 人 が 抜 本 改 革 を必 要 と回 答 し,「必 要 な い」
と回 答 し た人 は 全 体 の4.3%に と ど ま っ た 。
〈質 問3>医 療 費 抑 制 面 か ら 「老 人 医療 保 健 制 度 」 につ い て
国 民 医 療 費 増 加 の 中,老 人 医 療 費 の増 加 は著 し く,医 療 費 抑 制 の面 か ら今 後 「老 人 保 健 制 度 」 の 見 直 しに つ い て 質 問 した と ころ,① 老 人 医 療 費 の 増 加 は,各 保 険制 度 の 財 政 悪 化 の要 因 に もな っ て い る こ とか ら,現 在 の 老 人 保 健 制 度 を 「独 立 し た組 織 」 に改 め た 方 が よい との 回答 者 は33.5%,② 高 齢 者 が
「病 気 や 寝 た き り」 に な らな い よ う に 「健 康 診 査 ・食 事 ・健 康 教 育 ・運 動 ・ 老 人 訪 問 看 護 」 な どに 重 点 を お い た 健 康 予 防 施 策 が老 人 医療 費 の 抑 制 に つ な
が る と回 答 した 入 が44.7%,③ わ が 国 が 世 界 一 の長 寿 国 に な っ た 背 景 に は医 療 保 険 の 普 及 ・寄 与 に よ る もの だ か ら,高 齢 者 に か か る 「医療 費 の 増 加 はや む を 得 な い」 と回 答 した 人 が19.9%,④ 老 人 医 療 費抑 制 の た め に は,現 在 の 老 人保 健 制 度 の 適 用 年 齢 を70歳 か ら75歳 に 引 き上 げ た 方 が よい と回 答 した 人
は全 体 の 僅 か1.9%の3名 で あ っ た 。
以 上 か ら考 察 す る と,老 人 保 健 制 度 改 革 は 単 に老 人 保 健 制 度 適 用 年 齢 を引 き上 げ れ ば よい とい う老 人 医 療 費 の 抑 制 策 の み で は 国 民 は納 得 し ない こ と を ア ンケ ー トは示 して い る 。
〈質 問4>国 民 医 療 費 に つ い て(複 数 回答)
毎 年,増 加 を続 け る 「国 民 医 療 費 」 に よっ て 医 療 保 険 制 度 の財 政 は悪 化 の 一 途 を 辿 っ て い る。 こ の保 険 財 政 の 改 善 策 に つ い て質 問 し た と ころ,① 保 険 財 政 悪 化 の 原 因 の 中 に は,医 療 機 関 に よ る 「過 剰 診 療 」 や 診 療 報 酬 の 「不 正 請 求 」 が 含 ま れ て い る と247名 中104名 が 回答,② 老 人 医療 費 が 保 険 財 政 の悪 化 要 因 と な っ て い る こ と を認 め な が ら も,今 後,本 格 的 な高 齢 化 社 会 の 到 来 に 向 け,増 加 す る 老 人 医療 費 を どの よ う に 国民 で 公 平 に負 担 して行 くべ きか
が 国 民 全 体 で 取 り組 む べ き課 題 で あ る と247名 中81名 が 回 答 して い る。 そ れ 以 外 で は,9名 が保 険 財 政 の 悪 化 防止 の た め に は 「保 険 料 や 患 者 一 部 負 担 」 の 引 上 げ は 止 む を得 な い と回 答 し,53名 が 「公 費負 担 の大 幅 な 引 上 げ」 を望 む と 回答 して い る 。
〈質 問5>「 医療 の 質 」 につ い て
① 新 しい 時 代 の 医 療 サ ー ビス で 「量 」 か ら 「質」 へ の転 換 の 必 要 性 につ い て 質 問 した と こ ろ,① 医 療 費 が 多 少 高 くな っ て も 「量 」 か ら 「質 」 へ 医 療 政 策 の 転 換 が 必 要 で あ る と 回答 した の が68.9%,② 医 療 費 が 相 当 高 くな っ て も 「量 」か ら 「質」へ 転 換 が 必 要 と回 答 した の が5.6%,③ 「質 」 は現 在 の ま ま で よい か ら,医 療 費 が現 在 よ り安 くな っ た 方 が よ い と回 答 した の が23.0%,④ 「分 か らな い 」 と回 答 した の が0%,⑤ 「質 」 「量 」 と も現 状 の ま ま で よい と 回 答 した の が2.5%で あ っ た 。
全 体 の70%以 上 の 人 が 現 在 の 厳 しい 経 済 状 況 の 中 に お か れ て い な が ら,医 療 費 が 高 くな っ て も医 療 の 「量 」 か ら 「質」 へ の転 換 を強 く望 ん で い る姿 が 浮 き彫 り され た結 果 と な っ て い る とい え る。
② 「良 質 な 医 療 機 関 の 選 択 」 と 「医 師 に 対 す る評 価 」 につ い て 質 問 した と こ ろ,① 患 者 が 「良 質 の 医療 機 関 の選 択 」,「医 師 に対 す る 評 価 」 を 当 然 の こ と と し,そ の た め に は,医 療 機 関 は 「情 報 の 開 示 」 を積 極 的 に行 い,競 争 原 理 に よ っ て 「医療 の 質 」 を 高 め るべ きで あ る と回 答 した の が 84.5%,② 医 師 に対 す る信 頼 が厚 く,医 師 の 経 験 が豊 か で あ れ ば,特 に
「質 」 を 問 う こ と は な い と回 答 し た の が8 .1%,③ 現 状 の ま ま で よい, 分 か らな い を 合 わ せ て7.4%,④ 医 師 の 「医 療 行 為 」 を 患 者 が 評 価 す べ
きで ない し,医 療 機 関 同 志 の競 争 シス テ ム は 必 要 な い と回 答 した の は一 人 もい なか っ た 。
③ 医 師 の 患 者 に 対 す る接 し方(こ れ ま で 医 師 は 患 者 を 一 人 の人 間 と して
よ り も 物 の よ う に 見 る 傾 向 が あ っ た こ と)に つ い て 質 問 し た と こ ろ,「 医 師 に よ っ て 差 異 は あ る が,一 般 的 に そ の 通 り で あ る 」 と 回 答 し た の が 73.3%で あ り,「 全 く そ の 通 り で あ る 」 が14.3%,「 そ う と は 思 わ な い 」 が11.2%,「 分 か ら な い 」 が1.2%で あ り,全 体 の87.6%の 人 が,医 師 の 患 者 に 対 す る 接 し 方 に 問 題 が あ る と 感 じ て い る 。
④ 医 療 の 質 の 問 題 で,最 も重 要 と さ れ る 「イ ン フ ォ ー ム ド ・コ ン セ ン ト」
に つ い て 質 問 し た と こ ろ,① 「絶 対 必 要 」 が92.5%,② 「多 少 必 要 」 が 1.9%,③ 「必 要 な い 」 が1.2%,④ 「ど ち ら と も 言 え な い 」 が2.5%,
⑤ 「分 か ら な い 」 が1.9%で あ っ た 。
ア ン ケ ー トの 結 果 か ら,9割 以 上 の 人 は,医 師 が 医 療 行 為 を 行 う に あ た っ て は,「 患 者 に 対 す る 説 明 と 同 意 」 を 得 る こ と を 絶 対 に 必 要 で あ る と 回 答 し て い る 。 医 師 は,単 に 「病 名 」 や 「病 状 」 な ど の 説 明 に 止 め ず, そ の 病 名 に 対 す る 「 検 査 法 」,「 治 療 法 」,「 薬 剤 の 説 明 」,「 セ カ ン ド ・オ
ピ ニ オ ン」 な ど を 詳 し く患 者 に 説 明 し,患 者 の 同 意 を 得 る こ と が 最 も 重 要 で あ る こ と を ア ン ケ ー トは 示 し て い る 。
〈質 問6>医 療 費 の 患 者 自 己負 担 につ い て
健 康 保 険 法 と老 人 保 健 法 の改 正 で 医 療 費 の 患 者 一 部 負 担 が 増 えた こ と につ い て 質 問 した と こ ろ,「 多 少 負 担 を感 じて い る」 が42.9%,「 大 き な負 担 を感 じて い る」 が39.8%,「 あ ま り負 担 を 感 じな い」 が14.9%,「 ま っ た く負 担 を 感 じて い な い 」 が2.4%で あ り,全 体 の80%以 上 の 人 が 現 在 の 医 療 費 に対 す る大 き な負 担 感 を もっ て い る こ とが 分 か る 。
<質 問7>「 過 剰 診 療 」 と 「不 正 請 求 」 につ い て
① 「過 剰 診 療 」 に つ い て の 質 問 に対 して は,① 過剰 な検 査 や 薬 剤 の 過 剰 投 与 は 「大 部 分 の 医 療 機 関」 で 行 わ れ て い る よ う に思 う と回 答 した 人 は 59.0%,② 「一 部 の 医 療 機 関 」 と回答 した 人 は34.8%,③ 過 剰 検 査 や 過
剰 投 薬 は 「ま っ た くあ りえ な い 」と回答 した 人 は1.8%,④ 「分 か らな い 」' と回 答 した 人 が4.4%で あ っ た 。
全 体 の93.8%の 人 が,医 療 機 関 は 多 か れ 少 な か れ 「過 剰 診 療 」 を行 っ て い る と強 い 疑 念 を抱 い て い る こ とが ア ンケ ー トか ら読 み 取 る こ とが で
きる 。
② 診 療 報 酬 の 「不 正 請 求 」 につ い て の 質 問 に対 して は,① 新 聞 報 道 以 外 で も 「相 当 数 の 医 療 機 関」 で 不 正 請 求 が 行 わ れ て い る と 回 答 した 人 が 63.4%,② 「ご く一 部 の 医療 機 関」 で 不 正 請 求 が 行 わ れ て い る と回 答 し た 人 が31.0%,③ 新 聞 報 道 意 外 は 「全 くな い 」が0.6%,④ 「分 か ら ない 」 が5.0%で あ っ た 。
ア ンケ ー トか ら,94.4%の 人 が 医療 機 関 に よっ て 「不 正 請 求 」 が 行 わ れ て い る と思 っ て い る 。 「診 療 報 酬 の不 正 請 求 」 は 犯 罪 で あ り,詐 欺 罪 を構成 す る こ とか ら,政 府 に よ る犯 罪 意 識 の 徹 底 教 育 を 図 り,撲 滅 す る こ とが 重 要 で あ る 。
お わ り に
第6章 で 記 述 した 「医療 制 度 改 革」 の ア ンケ ー ト調 査 は,来 るべ き21世 紀 に お け る わ が 国 の 医 療 制 度 が 「い か に あ るべ きか」 につ い て 世 論 調 査 を実 施 し, 分 析 した も の で あ る。
本 ア ンケ ー トは,① 医療 保 険 制 度,② 老 人 保 健 制 度,③ 医 療 の 質,④ 医 療 費 の 患 者 負 担,⑤ 過 剰 診 療 と診 療 報 酬 不 正 請 求 な ど につ い て 市 民 に 質 問 した もの で あ る 。 ア ン ケ ー トを実 施 す る に あ た り筆 者 が特 に重 視 した 点 は 「医 療 の 質 」 につ い て で あ る 。 これ ま で 政 府 や 日本 医 師 会 は,医 療 制 度 改 革 に対 す る理 念 を も ち な が ら も,積 極 的 に 臨 む 姿 勢 は み られ な か っ た 。
1997(平 成9)年 に は,抜 本 改 革 の4本 柱 で あ る 診 療 報 酬 体 系,薬 価 基 準 制 度,医 療 提 供 体 制,高 齢 者 医療 制 度 に対 す る 医療 制 度 抜 本 改 革 案 は,日 本 医 師
会 の 圧 力 に よ り2002年 度 へ 先 送 り され た。 この こ とに つ い て は,政 府 与 党 と 日 本 医 師 会 が 「医 療 制 度 改 革 」 に つ い て 真 剣 に 取 り組 む姿 勢 が な い と して,国 民 か ら強 い 批 判 を浴 び た と こ ろ で あ る 。
こ う した 状 況 の 中 で,国 民 は 医療 の 現 状 を 踏 ま え,2002年 度 へ 先 送 り され た
「医療 制 度 抜 本 改 革 」が い か に あ る べ きか を真 剣 に考 え ,政 府 の改革案 を見 守 っ て きた 。
2002(平 成14)年7月26日,野 党4党 欠席 の 中 で,参 議 院 本 会 議 で 与 党 の み の 強行 採 決 に よ り改 正 健 保 法 が 成 立 し,2003(平 成15)年4月1日 よ り実 施 さ れ た 。 そ の 内容 は,① 組 合 健 康 保 険 や 政 府 管 掌 健 康 保 険 な ど被 用 者 保 険 の保 険 料 算 定 方 式 を,こ れ ま で の 月 収 か らボ ー ナ ス も含 め た 年 収 ベ ー ス の 「総 報 酬 制 」 に移 行 させ た こ と,② 政 府 管 掌 健 康 保 険 の 保 険 料 率 を年 収 ベ ー ス で現 行 の7。5%
か ら8.2%に 引 き上 げ た こ と,③70歳 以 上 の 高 齢 者 の 医療 費 自己 負 担 を定 率1 割(高 所 得 者 は2割)と し,平 成14年10月1日 か ら実 施 した こ と,④ サ ラ リ ー マ ンな どが 加 入 す る被 用 者 保 険 に お い て,医 療 機 関 の 窓 ロ で払 う負 担 額 を本 人 の場 合,外 来 ・入 院 と も2割 か ら3割(家 族 は入 院 が2割 か ら3割)に 引 き上 げ た こ とで あ る 。
現 行(平 成15年11月 時 点)の 医i療保 険 制 度 は,政 府 与 党 単 独 の 強 行 に よ り成 立 した もの で あ り,国 民 的 合 意 に基 づ く もの と は い え な い。 改 正 健 保 法 の 制 定 時,「 受 診 控 え に よ る健 康 悪 化 の 懸 念 」 が 国 民 の 問 に 広 が り,日 本 医 師 会 も 「患 者3割 負 担 」 は 患 者 の健 康 悪 化 や 病 院 経 営 に 打 撃 を与 え る と して,反 対 声 明 を 発 表 した 。
2002年 度 に実 施 した 「医 療 制 度 改 革 」 は 国 民 の 健 康 を守 る立 場 に立 っ た 改 革 とは ほ ど遠 く,単 に 「医 療 費 の抑 制 」 と医療 保 険 財 政 の 「悪 化 防 止 」 に重 点 を お い た 改 革 で あ り,国 民 や 患 者 に 大 き な負 担 増 の み を求 め る 内 容 で あ っ た 。
国 民 が 政 府 や 日本 医 師 会 に求 め て い る真 の 「医 療 制 度 改 革 」 とは,保 険料 や 医療 費 の 問 題 だ け に 限 らず,医 療 の 質 の 向 上 と医 療 過 誤 ・過 剰 診 療 ・不 正 請 求 の 防 止 で あ る こ と を願 っ て い る の で あ る 。
第4章 で 最 も重 要 な課 題 と して 取 り上 げ た 問 題 は,「 医 療 過 誤 」 で あ る 。 同
章 で は,わ が 国 にお け る 医 療 事 故 の 代 表 例 と し て 「薬 害 エ イ ズ 事 件 」,神 奈 川 県 内 にお け る 「手 術 患 者 取 り違 え 事 件 」 を 初 め と して,重 大 な 医 療 過 誤 の 事 例 を挙 げ,記 述 した 。 日本 の 医 療 に 対 し失 わ れ た 国 民 の信 頼 を 回復 す る た め,筆 者 は6項 目 の 医療 過 誤 防 止 策 を提 示 し,医 療 過 誤 の 減 少 を願 っ て きた の で あ る。
しか し,本 稿 執 筆 中(平 成15年12月)に お い て も医 療 過 誤 は続 発 し,一 向 に減 少 す る様 子 は見 受 け られ な い の が 現 状 で あ る 。 また 医 療 機 関 に よる 診 療 報 酬 や 介 護 保 険 の 不 正 請 求 も跡 を 絶 た ず 発 生 し て い る 。 平 成14年 度 に お け る不 正 請 求 の 総 額 は42億3246万 円 に の ぼ っ た こ とが 厚 生 労 働 省 の指 導 ・監 査 結 果 で 明 らか に な っ て い る(『 北 海 道 新 聞 』 平 成15年12月23日 朝 刊)。
現 在,続 発 中 の 「医 療 ミス 」や 診 療 報 酬(介 護 報 酬 や 医 師 の 名 義 貸 し)の 「不 正 請 求 」 が わ が 国 の 「医 療 の 質 の 低 さ」 を象 徴 して い る とい っ て も過 言 で は な
い 。
国 民 は 医療 の 現 状 を再 認 識 す る と と も に,良 質 な 医 療 の提 供 実 現 の た め 「現 行 の 医 療 制 度 」 に対 し,一 人 一 人 が 意 識 改 革 を 図 る こ とが重 要 で あ る 。
最 後 に,2005年 度 に 向 け,現 在 検 討 中 で あ る 「医 療 制 度 の抜 本 改 革 」 にお い て,老 人 保 健 制 度 を含 め,国 民 の ニ ー ズ に応 え た もの で あ る と と もに 国 民 的合 意 を 得 られ る よ う な 具 体 的 改 革 内 容 を政 府 は 国民 に 提 示 す る こ と を 強 く望 ん で 結 び と した い 。