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選択肢を附した物語完成法

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(1)

選択肢を附した物語完成法

著者 川村 幹

雑誌名 紀要

巻 13

ページ 105‑125

発行年 1958‑12

URL http://id.nii.ac.jp/1118/00001078/

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止

http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

(2)

選択 肢 を 附 した物 語 完 成 法

川 村 蕗

私 ほ 目下 拙 考 の選 択 肢 を 附 した 物語 完成 法 の作 成 ,施 行 , 研 究 に没 頭 し て居 るの で あ る が , そ の 作 成 を 初 め て 思 い 立 った の ほ , 昭和 2 6年 1 月 の こ とで あ った 。 そ して2 9年 迄 の 4 年 間 の 結果 ほ , 東 京大 学教 育 心 理 学 専 門課 程 修 士 論 文 に ま とめ た。 そ れ以 後 の ものほ , 昨 年及 び 本 年 の 日本 心 理 学 会 , 日本応 用心 理 学 会 の計 4 回 の大 会 にお い て 報 肯 し た 。 今 度

ほ , こ れ らの も の を と りま と め て 考 察 し, 論 述 した い と 思 う。 使 用 した 選 択 肢 を 附 した 物 語晃 成法 は ,2 7年 6 月 に 一応 の ものが 完 成 し, 更 に3 2 年 10 月 に 別個 の もの が成 立 した 。 そ

し て こ の 2 著 聞 に は , 作 成 の 動 機 乃 至 目 的 に お い て , 若 干 こ と な る もの が あ った 。 修 士 論 文 に と り ま と め た 結 果 は , 勿 論 27 年 6 月 に 完 成 した 物 語 完 成 法 に よ る もの で あ っ て , そ の 研 究 の 目的 ほ , そ の 冒 頭 に 示 した ご と くで あ る。

即 ち , L .L .T b u r s to n e(194 8)は p r o je c tiv e metbodについて,杜)その術語が世間 的に通 用 す る,知 られ受 け い れ られ た 観 念 も し くは心 理 学 者全 般 が理 解 し得 る新 しい観 念 に移 さ れ る こ と。(2 ) 客 観 的 に SC O r in g さ れ る こ と 。 桝 説 明 が 信 頼 し得 る こ と。 実 験 の証 拠,心 艶 学 の理 論 が 示 され ね ば な らぬ と語 る。 これ は確 か に現 下 の p r O jec tiv e m e t b o d の研 究 に お い て 重 大 な 欠 陥 と な っ て 居 る も の で あ り, 本 研 究 の 目 的 は , こ の 欠 陥 を い く ら かで も補 い た い気 特 に よ って立 て られ た 。 物語 完 成法 に選 択 肢 を 附 す る こ とほ , そ の統 計 的処 理 を な さ しめ ,客 観 化 に役 立 つ わ け で あ る等 と述 べ て 居 る。

しか し私 ほ ,現 在 は , いわ ば も っ と謙 虚 な らざ る を得 な い。 私 の現 在 の研 究 ほ , おそ ら く将 来 に お い てか よ うな 目的 を も った 全 般 的 な p r o je c tiv e metbodの研究に役立つこ とで あ ろ う。 しか し現 在 私 ほ, 私 の選 択 肢 を 附 した物 語 完成 法 に没 顔 して居 る の であ る。

修士 論 文 に示 した 目的 へ の道 は, そ の後 に お い て 開 か れ る こ とで あ ろ う。

と ころ で この際 使 用 した 物 語 完 成 法 は ,稲 尾 の 第 1 型 で あ るが ,各 問 題 の各 選 択 肢 は , いず れ も物 語 の主 人 公 の行 動 の 1 型 を 示 す。 た だ し配 列 の順 序 ほ r a n d o m に並 べ た も の であ る。 型 とは ,斗 主 人 公 の要 求 が 満 足 され るか そ れ が 不 可 能 な時 は直 ち に代 償 行 動 が 行

*心理 学 担 当

−105−

(3)

ほれ る 場 合 ケ ネ通 常 道 徳 使 命 義 務 と よ ば れ る も の を 守 る こ と に よ り 行 動 が 行 わ れ る 場 合

(前 の 場 合 に は この場 合 を 除 く)ク , †一 応 fr u s tr a tio n に お ち い るが fr u s t r a t io n p r o c e s s か ら m o t iv a t io n p r o c e s $へ 復 帰 す る 場 合 ク , や 丘Ⅹa t i o n の 場 合 .a g g r e s $io n の場 合 ク , も r e g r e s s io n の 場 合 , a n X ie ty の 場 合 ク , 冬 r e s ig n a tio n の 場 合 ク , 冬 人 生的 価 値 そ の も の の r e S ig n a tio n に な った 場合 ク , 斗 一 応 m o tiv a tio n processへの 復帰 が 生 じ な が ら しか も 人 生 的 価 値 そ の も の の r e S ig n a t io n に な る場 合 ク の そ れ ぞ れ の 場合 を 1 型 とす る も の であ っ て, 便 宜 上 そ れ ぞ れ の型 に番 号 を附 す る。 即 ち上 の1 0 の場 合 の型 の番号 を ,順 次 ,仕) ,(勿, ㈱ ,(幼, 糊 , ㈱ ,細 ,恒) ,㈹ ,但) , とす る。 以 下 こ の番 号 を用 い る こ と に す る。

修 士 論 文 の集 団 的 結 果及 び 主 要 な 仮 説

修 士 論 文 で あ つ か った物 語 完成 法 の集 団 的被 験 者 ほ, 束 京 大 学 々生 2 60 人 (27 年 6 月18 日 よ り同 年 10 月 1 日迄 の 間 に 施 行 ), 束 京 女 子 大 学 々生 16 5人(2 8 年 10 月 3 0 日 よ り2 9年 7 月3 0 日迄 の闇 に施 行 ), 津 田 塾大 学 々生 9 5人 (2 8年 5 月下 旬 よ り6 月 下 旬 に施 行 ) で あ った 。 この東 京 大 学 々生 は , こ とご と く男 子 で あ る。叉 東 京 女子 大 学 々生 と津 田塾 大 学 々生 に つ い て は , 選 択 肢 の 選 択 とそ の 大 学 に 所 属 す る こ と と が 関 係 が あ るか ど うか ズ2 検 定 に よ り 検定 し て み た と こ ろ , い ず れ の 問 題 に お い て も独 立 で あ る とみ な せ た 。 よ っ て これ らは 同 一母 集 団か らの棟 木 と してあ つ か った 。得 られ た結 果 の ,最 も適 当 と して選 択 した 選 択 肢

の頻数 を ,表 1 ,表 2 ,表 3 に示 す 。

この結果 に対 して立 て られ た 仮 説 申, 特 に 重要 な ,且 以 後 の研究 に 関係 あ る ものを あげ る。 仮 説 の番 号 ほ必 ず し も修 士 論 文 に立 てた 時 の番 号 と一致 しな い叉 多 少異 る。

表 1 東 大 学塵 の選 択 した選 択 肢 の頻 数

忘蒜 \ ヱご i 什 l ⇔

㈹ 軸

帥‡ 印う

m

㈱ 糾

㈲ 糾

㈹ 計

92 24 4 1 0

1

49 23 8 9 36 2 56

43 6

14

59

1 2

39 8 22 38

1 1

2 52 53

12

52 9

1

67

1 2

24

1 2 1 2

2 54

13 19

22

5 1

49 60

18

0 9

15

2 56

2 3

2 1

1 5

40 32 59 5

12 16

26 2 49

1 7

8 52

14

4 60 60

10 10 2 1

2 56

5 1

6

19

65

1 0 1 2 19

22

2 1

23 2 48

33

12

44 2 4 2 0 2 5

1 8

22

14

32 2 44

17

4 1 12 10

7 24 5 24 64 46 2 50

7 く)

1 1

1 3

2 9

1 6

1 7

2 8 4

3

つ 一

つ ム 1

3

5 2

ー106−

(4)

l

表2 東 女 大 学 生 の選 択 した選 択 肢 の頻 数

表音\⊥、旦 、空i

㈱ 糾

㈲ 佃

㈹ 計

H l 肖 73

13

7 8 0 37

14

1

0 8

1 6 1

37 7 7 33 8 28 2 8

1 7 15 1 6 2

肖‡ 帥 ‡ 斡 ■l 59

5 40 3

1

40

1

12

0 2 1 6 3

4

1 1

3

6 1 1 6

3 7

6 2

6

1 る

1 6 2

25 22

10 14 1 4

38 2 2

12

20

1 5 9

6

10

58 3 2 47 30

1

0 6 1 6 3

32 4 9 64 4

18

12

3 5

12

1 6 3

㈹! 叫

3 1

6 40

16

4 24 3 4 9

2 1

1 5 8

3 3 3 4 1 3

1 2 1

0 6 25 55

1 6 1

0 ノ

3

0 ノ

Q ノ 3

2

っ ム

L U

l

4

0 ノ

4

3

4

′ 0

0

衷3 津 弥 塾学 生 の選 択 した選 択 肢 の頻 数

■㌧ 択

選 肢 楓 ﹂

紳 斡 内 軸 ㈹ 餉 ㈹

㈱ 糾

㈲ 榊

㈱ 佃

㈹ 計

44

つ ム

q ノ

′ L U 8

4

0

0

4

つ ん

l

4 3

5 7

4 5

1

1

2

8

3

つ ム

7

0 ノ

l   l

へノ

○ ノ

4

7 0 2 0 8 5 3 1 3 3

2

1

1

0 ノ

2

0

2

′ 0

3

′ 0

4

3

4

1 3

っ ム

0 ノ

7

4

8

5

7

n O

つ ム

っ ム

8

∠ U

l

7

8

8

7 ▲

5 1 4 4 0

つ ム

つ ム

2

3

4

9

1

5

U

4

5

7

3

4

5

3 3

q ノ

/ h

︶ l

′ L U

つ ム 5

5

3

つ ん

3

8

1

1 1

1

1 −

− 8

5

5

1

3

0

3

1

1

3

1

2

0

︶ 5

5

9

つ ム 9

1

3

2

′ 0

2

4

1

︿ U ノ

〔 Ⅰ〕 集 団 的 にみ る とき, 被 験 者 の多 くは , 多 くの S itn a tio n に お き, 実 際 に行 い考 える こ と に お い て , 適 応 的 反 応 を な す 。

〔 Ⅱ〕 実 際 に行 い考 えた 適 応 的 反 応 ほ , 問 題 に対 して 刺 戟 反応 汎 化 を なす 。

〔 Ⅱ〕 実 際 に行 い衰 えた こ との問 題 に対 す る刺 桟 反 応汎 化 に対 して は分 化 が 成 立 す る。

こ れ 以 後 の 研 究 を 先 ず これ ら の 仮 設 の 験 証 と し て み る と き , そ れ は ど うい う こ とに な る だろ うか 。 な お 修 士 論 文 で 立 て た , 〃 フ ラス トレ ー シ ョ ン 反 応 は 汎 化 し な い ク と−

t

い う仮 説 は, M a ie r 自身 に お い て も 明 白 な も の で な く, 汎 化 を 刺 戟 汎 化 の み に 限 っ て 言 った も の とみ られ る。 < M a ie r (1 9 5 6 ) ,M a ie r an¢Ellen(1955)>従って,これほここで撤回し

てお く 。

仮 説 の 験 証 ( 1 )

(5)

32 年 5 月 の 日本 応 用 心 理 学 会 第 23 回 大 会 の発 表 に お い て あ つ か った ,高 校 生 300 人 に修 士論 文 の時 と同 様 な物 語 完 成 法 を 施 行 した 結 果 ほ ,次 の 通 りで あ った。 この施 行 に あ た っ ては ,問 題 の臼 , 肖 , 碑 , 軸 , 帥 のみ を ぬ き出 して行 った。 そ の結 果 は ,表 4 ,表 5 の 通

りで あ る。

表4 男 子 高校 生 の選 択 した選 択 肢 の 頻 数 表5 女子 高 校生 の選 択 した選 択 肢 の頻 数

㌫遍\ \ 竺 l

仙 物

㈱ 糾

㈹ 計

45

ハ訓

′ h

州 u

l

1 003

d

4

川 0■

l

l

u

︵ ∠

4

d

7

つ ム

15

m J l

5

d

l 1

エ U

4

41

0

0

/ 4

q

/ 0

︵ ∠

l   l

▲ 7

▲ 3 つ ム 4

つ ム 1

1

1

つ ム 5

1 7

4 4

5 1

7

3 1

8

U

つ ム

l 3

1

051

/ L U

7

4

つ ム 3

8

0

2

8

8

8 1

1

1

つ ム 5

4

1

㈱ 糾

㈹ 計

( ⇒ 52

9 2 6 5 33 2 6

1 1 14

1 4 0

0 0

8

/ h

0

4

3

0

1

卜 7

0

3

つ ム

5 2

3 1

14

4

1

2

8

8

つ ム 0

0

7

▲ 0

2 4

っ ム

l

︵ ノ

つ ム

4

1

1 3 1

′ h

︶ 1 8 1

7 ∠

5 8 1

5

つ ム

つ ム

1

4

1

4

2

1

1

1

3

つ ム 5

8

4

1 1

つ ム

l   l

′ 0 4

1

この集 団的 結 果 を , 男 子 高 校 生 女 子高 校 生 を別 の集 団 と一 応 考 え ,そ の 間 ,及 び これ ら と, ̄ 東京 大 学 々生 , 東 京 女 子 大 学 々生 及 び 津 田 塾大 学 々生 との 聞 の比 較 をみ る。 まず 男 子 高校 生 と女 子 高佼 生 の選 択 肢 の選 択 に差 が あ るか ど うか , ズ2 挽 定 に よ り検 定 して み る。

糾,(勿, ㈱ ;梯 , ㈱ ,(幼 ;の ,㈱ を そ れ ぞ れ − ま とめ に し, 2 × 5 分 割 に し て検 定 す る。

こ の 仕 方 は 以 下 に お い て も 同 じで あ る 。 次 の 表 の 通 りで あ る 。 表6 男子 女 子 高 校 生 間 の選 択 肢 選択 の羞

の検 定

集 団 間

男子 女 子 高 校生

.ク

l 問 題 t   X 2 i ♪ 肖

⇔ 鱒 軸 内

2 , 0 4 8

3 ,15 3

3 ,2 12 9 ,2 12

8 , 3 6 5

>. 50

>. 30

>. 20

< . 05

< . 05

即ち肖 ,斡 ,斡 に ほ な く, 脚 , 0 0 に お い て は差 あ り と い え る 。 よ っ て 同 様 に し て , 表

7 の選 択 の差 の検 定 を求 めた 。

表7 男子 女 子 高校 生 と大 学 生 間 の選 択 肢 選 択の羞 の検 定

集団 ‡問 ズ望

窟校 生 と東 大 生 高校 生 と女 子大 生 高校 生 と大 学 生

高校 生 と東 大 生 高校生 と女 子 大生 男高 生 と東 大 生 男高 生 と女 子 大 生 女高 生 と東 大 生 女高 生 と女 子 大 生 男高 生 と東 大 生 男高 生 と女 子 大 生 女高 生 と東 大 生 女高 生 と女 子 大 生

⇔ 斡 鱒 軸 脚 脚 脚 帥

㈲ 帥 0 0

91,

019!

5 , 6 3 4

1 3 ,6 16

6 6 , 6 5 6

3 4 ,8 7 1

2 3 , 7 0 0

5 1 ,0 6 3 1 5 ,5 9 4

2 6 , 9 8 3 9 , 3 6 3

4 ,10 4 3 7 ,7 3 1

6 , 4 9 7

< . 01

>. 20

< . 0 1

< . 0 1

< . 0 1

< . 0 1

< . 0 1

< . 0 1

< . 0 1

< . 05

>. 20

< . 0 1

< . 05

−108−

(6)

束 京 大 学 々生 と壌 京 女 子 大 学 々生 及 び津 田 塾大 学 々生 間 に ほ, 肖 を除 き差 が み られ る。

なお 頻 数 の 関 係 で , 担) ,(軌 (朝 と細 ; (¢ と㈹ , 但)を 一 ま とめ に し て , 2 × 4 分 割 , 2 × 3 分割 に した 蓼 含 もあ る。

次 に 仁) ,(句,㈱ の選 択 に つ い て , C .R . 法 を用 いれ ば , 表 8 , 表 9 の通 りに 集 団 間で 選 択 がこ と な る 。

表 8 高 校生 と大 学 生 間 の選 択 肢(1 ) , 晩) ,(叫選択 の羞 の検 定 集′ 団 間

盲頂 丁蒜

高校 生 と大 学 生

⇔ 斡 軸 帥

7 .5 6

3 . 4 7

7 .5 6 4 .3 9

3 . 3 9

< . 0 1

< . 0 1

< . 0 1

< . 0 1

< . 0 1

表9 男子 女 子高 校 生 間 の選択 肢(1) ,

(乳 ¢ゆ選 択 の 差 の検 定 集団 間 l 問 題 i c・R ・

男子 女 子 高校 生

⇔ 肖 鱒 軸 軸

1 .2 1

0 .0 0 1

0 .1

1 .48 2 . 84

>. 20

>. 99

>. 90

>.10

< . 0 1

東 京 大 学 々生 と帝京 女 子大 学 々生 及 び津 田 塾大 学 々生 とで は , 脚 を 除 き有 意 の 差 あ り,

い づ れ も東 京 女 子 大 学 々生 及 び 津 田塾大 学 々生 に お い て大 で あ る。 叉 表 8 に お い て ほ いづ れも高 校 生 にお い て大 で あ り,表 9 で ほ ,帥 に お い て女 子 高 校 生 に お い て大 で あ る。

これ らの結 果 を , 修 士 論 文 の仮説 の験 証 と して考 え てみ よ う。 先 づ この よ うな 問 題 に対

する思 考 と実 際 に 行 っ た こ と考 え た こ と の 間 の分 化 が , 女 子 よ り も 男 子 , 高 校 生 よ り も大

学生 に お い て よ り成 立 す る も の で あ る と の , 新 しい 仮 説 を 立 て て み れ ば , 糾 ,(勿, 細 の選

択の結 果 は , 仮 説〔 ∬ 〕及 び〔 Ⅱ 〕の 証 明 と考 え られ る。 そ し て こ の 新 に 立 て た 仮 説 に よ れ ば ,

束京 大 学 々生 は ̄ 東京 女 子 大 学 々生 及 び津 田塾大 学 々生 よ りも, これ らの間 置 に お い て,高

校生 との 間 に差 異 を示 さなけ れ ば な らず , 叉大 学 生 間 の この 2 集 団 間 の差 異 よ りも,高 校

生の男子 女 子 間 に お い て は差 異 が 示 され な い とい うこ とに な る。 大 学 生 の この 2 集 団 聞 の

差異 は ,田 を の ぞ い て見 られ る のに 対■ し, 高校 生 の 男子 女 子 間 に お い てほ , 脚 , 帥 に み ら

れるの み で あ る。 叉 表 7 に見 られ る通 り, 東京 大 学 々生 は東 京 女 子 大 学 々生 及 び津 田 塾大

学々生 よ りも明か に高 校 生 に対 して差 異 を示 して居 る。 即 ち東 京 女 子大 学 々生 及 び津 田塾

大学 々生 は ,肖 及 び軸 に お い て, そ れ ぞ れ高 校 生 ,男 子 高 校 生 との聞 に差 あ りとい え な い

のに ,東 京 大 学 々生 は , いず れ の場合 に お い て も差 あ りとい え る ので あ る。 薪 に立 て られ

た仮 説 は 証 明 さ れ た とい え よ う。 た だ し こ の 仮 説 は , 仮 説〔 Ⅱ〕,〔 Ⅱ 〕と こ と な り, む しろ

帰 納 的 に え られ た 経 験 的 な も の , 経 験 され る 事 実 に つ い て の 一 般 命 題 と い う こ とが 出

来よ う。< 中 村(1 95 2 )> これ ら 仮 説 ほ 厳 密 で な い に し て も 。

(7)

仮 説 の 験 証( 2 )

昭 和3 2年 10 月 よ りは修 士 論 文 の時 用 い た もの と別 個 の物語 完 成 法 を 用 い て居 る。 そ れ は 5 問 題 か ら成 り, 「 これ 迄 小 説 を 書 い て 居 て , そ の 結 末 を こ れ か ら つ け る 」 と い うほ か に ,

「 あ な た が 主 人 公 で あ る な ら ば 」, 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な らば ど れ が 望 ま し い か 」, 「 こ の 主 人 公 が 実 際 に 存 在 した な ら」, 「 この主 人 公 が 実 際 に 存 在 した な ら, そ の場 合 あ なた ほ この 主 人 公 が ど うな る こ と が 望 ま し い か 」 の 4 の 質 問 を 出 す も の で あ る 。出 す 順 序 ほ r a n d o m で あ る。 こ の 作 成 に あ た っ て は , こ の よ うな 質 問 を 出 し得 る た め の 改 訂 は も ち ろ ん , そ の 他 能 ふ るか ぎ りの, 問 題 ,選 択 肢 の改 訂 を試 みた の で あ って, 仙 ま =主 人 公 の要 求 が満 足 され る場 合 ,㈹ は り社 会 的価 値 へ の a g g re S S io n を伴 う r e sig n a tio n の 場合 , ㈱ は 死 を 思 うよ うな re s ig n a tio n の 場 合 と な っ た 。 更 に 唱 Ⅹa t io n の 場 合 は , こ れ らの 型 を分 類 す るの に基 準 とな った M a ie r の f r u s tr a tin g の考 え 方 が ,

(a) in s o lu b le   p r o b l e m

(b) p ressu re   b r o m   b e b i n d 糾 b a r r ie r s preventing escape

仏 ) p e r $is t e n t   o r   s e v e r e   p u n i s b m e n t

(e ) c o n s iste n c y   o r i n c o u s i s t e n c y   o f   r e s u l t s   t h a t c o n f l i c t   w i t h   e n p e c t a − t i o llS

が っ け 加 わ っ た も の に な っ た < M a ie r   a n d   E l l e n ( 1 9 5 5 ) > の で , こ れ に 応 ず る よ う に 変 え られ た。 稲 尾 の第 2 型 で あ る。

な お この物 語 完 成 法 に お い て も,選 択 肢 配 列 の順 序 は r a n d o m に並 べ た もの で あ って , 次に配 列 の番 号 と選 択 肢 の型 の番 号 とを対 比 してお く。 表 10 で あ る。

東 大 教 養 学 部 学生 24 人 に これ を施 行 した 結 果 は ,極 め て 明瞭 な もの で あ った 。

先 づ 例 え ば 「 小説 と して」 の場 合 の選 択 肢 の選 択 と「 あ なた が 主 人 公 で あ る な らば 」 の 場合 の選 択 肢 の選 択 とが 一 致 す るか ど うか を ,各 問題 ご とに 均 してそ の平 均 を み た 。 「 小 説与 し て 」 と他 と の 選 択 の 一 致 の 平 均 は , い づ れ も他 の 6 の 平 均 よ り も 小 で あ る。 最 も 一 致す る もの は, 「 あ なた が主 人 公 で あ るな らば どれ が 望 ま しいか 」 と「主 人 公 が 存在 した な らば ど れ が 望 ま し い か 」 の 聞 で あ り, 次 に 一 致 す る も の は , 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な らば 」 と , 「 主 人 公 が 存 在 し た な らば ど れ が 望 ま し い か 」 及 び 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な らば ど れ が 望 ま し い か 」 と の そ れ ぞ れ の 間 の 選 択 で あ る 。

一 110 −

(8)

表10 選択 肢配 列 の番 号 と選 択 肢 の型 の番 号

題儲 け引 型の番可i 問 題 牒 u引 型の番可き 問 題 暦 引 型の番号

糾 物

㈱ 仙

㈱ 糾

㈲ 朋

㈹ 物 山 側

㈱ 糾

㈱ 佃

㈹ 他 山 仙

り 物

㈱ 仙

㈲ 伯 I

㈲ 物

㈱ 仙

㈲ 仙

㈲ 山 物

㈱ 叫

㈲ 如 拙 糾 糾

㈲ 佃

m 物

㈱ 糾

㈲ M

㈹ 物

㈹ 糾 糾 糾

更に 問 題別 に主 人 公 が f r u st r a t io n に お ち い る選 択 肢 の選 択 を み れ ば , 「 / ト説 と して」

の 場 合 は , Ⅱ を の ぞ い て は , い ず れ の 問 題 に お い て も , 他 の 場 合 よ り も大 で あ る 。 Ⅱ に お いて も , 「 主 人 公 が 存 在 し た な ら ば 」 と同 数 で あ っ て , そ の 他 の 場 合 よ りは 多 い 。 叉 「 主 人公 が 存 在 し た な ら ば 」 も , そ の 他 の 3 場 合 と比 較 す る と , い ず れ の 問 題 に お い て も大 と なっ て居 る。

こ う し た 結 果 を 考 え て み れ は , 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な ら ば 」 と 「 あ な た が 主 人 公 で ある な ら ば どれ が 望 ま し い か 」 と 「主 人 公 が 存 在 し た な ら ば どれ が 望 ま し い か 」 と の 3 場 合の 間 の 一 致 が 大 き く, しか も これ らに お い て f r u s tr a tio n の 選 択 肢 の 選 択 が 小 で あ る こ とは ,e X p e C ta tio n s と結 果 の不 一 致 , 叉 解 決 し得 る問題 場 面 に お け る C O m p u ls io n を示 す も の で な く , fr u s tr a t io n の 選 択 肢 へ の 丘Ⅹa tio n を 示 す も の で も な い か ら , 叉 被 験者 は や は り これ らか ら , 「 あ な た 」 に わ ず らわ さ れ て 居 な い と考 え られ , 抑 圧 さ れ た も

の を 想 像 し得 な い か ら, fr u s tr a tio n が 被 験 者 自体 に 生 じ て 居 る とほ 思 え な い 。一こ の 被 験者 に お い て は , 「小 説 と し て 」 が 願 望 と も現 実 と も ち が う も の を 意 味 し て 居 た と. い う こ と が 出 来 る だ ろ う。 表 1 1か ら表 16 ま で に これ らを 示 す 。

−111−

(9)

表1 1 質 問間 の 選択 肢 選 択 の 一致 不 一 致 の平 均(1)

質問 間

小説 と し て と主 人 公 な ら ば パ、説 と し て と主 人 公 な ら 望 ま し い

小説 と し て と主 人 公 が 存 在 した な ら

バ、説 と し て と主 人 公 が 存 老 した な ら望 ま し い

4

つ ム 4

5 5 5 5

/ h

8

/ L

U

8 9 8 8

主人 公 な らば と主 人 公・な ら 望 ま し い

主人 公 な らば と主 人 公 が 存 在 し た な ら 主人 公 な らば と主 人 公 が 存 在 し た な ら望 ま し い

つ ム

/ 0

4

9 7 9

8 4

/ 0

4

∠ U

4

1 1 1

主人 公・な ら 望 ま し い と主 人 公 が 存 在 し た な ら

主人 公 な ら 望 し い と主 人 公 が 存 衣 した な ら 望 ま し い

6 .2

1 2 .4

1 7 .8

1 1 .6

主人 公 が 存 在 し た な ら と主 人 公・が 存 衣 し た な ら 望 ま し い l 5 . 8 l 18 . 2

表12 / J、 説 と し て の 場 合 の 選 択 し た 選 択 牌 の頻 数(1)

表蒜 \\空 事 I t Ⅱ i Ⅱ l Ⅳ

一 Y

m

㈹ 糾

㈲ 脚

01

3 i

0

− ′

1

0

1

4

1

2

5

4

つ ん

9 i 5 0

4 4 3 2 0 0 5 4

つ ん

3

1

i

0

つ 山 0

/ 0

1

3

1

0

0

1

2 4

/ 0

0

4

つ ム 0

3

/ O

1

4

1

3

2 4

8

5

i

1

つ ム 1

つ ム 1

つ 一 つ ム

つ ム

/ 0

2 4

表14 主 人 公 な ら 望 ま しい の 場 合 の 選 択 した 選択 肢 の頻 数(1 )

蒜諒\、空 い !Ⅱ l Ⅱ i Ⅳ い

山 側

㈹ 糾

㈲ 糾

㈱ 計

1 … ‡ 2 2

0 0 0

1

0

1

2 4

0

4

4

つ ん

l

1

0 0

1

0 2 0 2 4

51

i

0

8 1 1 3 0

0 0 5 0 2 4

81

i

7 0 1

1

O   l つ ん 0 2 1 0 4

2 81\−ケ

2

4

つ ム

l

0

0

3

0

つ ム 1

0

4

2

表13 主 人 公 な らば の 場 合 の 選 択 した 選 択 肢 の頻 数(1)

選 沢 汲 間 工J Ⅱ I Ⅱ j Ⅳ 1 Y

m

㈱ 糾

㈲ の

㈱ 計

81

1

5 3 0 3 0 0 0 3 0 0

1

巨24 41

i

7 3 4 3 0 1 3

つ 山 0

つ 4 ム

9

i

3

3

3

5

3

0

0

つ ム 5

0

4

つ 山

1 享 ‡ 1 3

2

1

2 3 2 0 2 4

1 三‡ 1 7

1

0

1

2 2

1

2 4

表15 主 人 公・が 存 在 し た な ら の 場 合 の 選 択 した選 択 肢 の頻 数(1 ) 開

選釈 放 山 側

㈱ 佃 糾

㈱ 計

41

i 5

3

/ D

つ ム

l

O   l

′ 0 0 0

2 4

Ⅱ: Ⅱ l Ⅳ f   V

0 ノ

\し ・・ 1− − ノ

′ b   l つ ム 0 つ ム 1 8 1 3 0

2 4

∠ U

1

3

つ ム 3

7

0

3

つ ム 3

0

2 4

8

L

l

5 3 0 3 3 3 0 3 3 1

2 4

つ ム

l

\1 ト ・ − ノ

0

1

1

0

1

1

4

つ ム 3

1

1

2 4

211

(10)

次 に 18 歳 か ら2 2 歳 にわ た る10 人 の女 子 被 験者 (短大卒 ,大 学 1 年 ,高校卒 ,高校 3 年) に施 行 した結 果 をみ よ う。 例 えば 「小 説と し て 」 の 場 合 の選 択 肢 の 選 択 と I −  ̄ ぁ な たが 主 人 公 で あ るな らば 」 の場 合 の選 択 肢 の選 択 とが 一致 す るか ど うか を ,各 問 題 ご と に 出 し て そ の 平 均 を も と め た 。

「小 説 と して 」 の他 との一 致 ほ ,「主 人 公 が存 在 した な らば ど れ が 望 ま し い か 」 と を 除き , い づ れ も 他 の 6 平 均 よ り も 小 い 。 叉

表16 主 人 公 が 存 在 し た な ら 望 ま しい の 場 合 の選 択 した 選択 肢 の頻数(1 )

\禦い

Ⅱi l t   V

( 1 )

( 2 )

( 5 )

( 3 )

( 4 )

( 6 )

( 7 )

( 8 )

1 … ‡ 2 2

0 0 0 0 0 2 0 2 4

1 董 ‡ 1 9

0

1

2 0 0 0 2 4

享 ‡ 1 3

2 3 0 0 0 6 0 2 4

1 喜‡ 1 8

3

1

1

0

1

0 2 4

1 蔓 † 1 8

1

1

0 0

1

2 2 4

「 主 人 公 が 存 在 し た な らば ど れ が 望 ま し い か 」 と の 一 致 ほ , 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な ら ば_ 」 と「 主 人 公 が 存 在 し た な ら ば 」 と の 一 致 , 及 び 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な ら ば 」 と

「 主 人 公 が 存 在 し た な ら ば ど れ が 望 ま し い か 」 と の 一 致 と と も に , これ ら 3 者 に つ い で 小 い。 文 一 致 が 最 も大 き い も の は , 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な らば ど れ が 望 ま 、 し い か 」 と

「 主 人 公 が 存 在 し た な ら ば どれ が 望 ま し い か 」 で あ る。 し か し 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な らば 」 と 他 と の 一 致 は 今 度 は 小 く, 「 主 人 公 が 存 在 し た な ら ば 」 よ り も 小 く な っ て 居 る。

更 に 問題 別 に主 人 公 が f r u s tr a tio n にお ち い る選 択肢 の選 択 を み れ ば ,「小 説 と して 」 の場 合 は , 肛 及 び Ⅳ で は , 他 の 場 合 よ り も選 択 が 大 で あ る 。 Ⅰに お い て は , 「 あ な た が 主 人公 で あ る な ら ば 」 よ りも 小 で あ り, 「主 人 公 が 存 在 した な らば 」 と等 し い 。 他 よ りは大 であ る 。 1【 に お い て は , 「あ な た が 主 人 公 で あ る な らば _ 」 と等 し く, 他 よ り も大 で あ る 。

Ⅴに お い て は ,「主 人 公 が 存 在 した な らば 」 よ りは 小 で あ り, 他 よ りは 大 で あ る 。「 あ な た が主 人 公 で あ る な らば 」 と 「主 人 公 が 存 在 した な らば 」 とを 比 較 し て み る と , Ⅰ, Ⅱ で は

「 あ な た が 主 人 公 で あ る な らば 」 の 方 が 大 で あ り, Ⅱ , Ⅳ で は 等 し く, Ⅴ で ほ 「 主 人 公 が 存在 した な らば 」 の 方 が 大 と な っ て 居 る 。 他 の 2 場 合 は , い ず れ も これ ら の 3 者 の 場 合 よ

り も 選 択 が 小 で あ る 。

「 あ な た が 主 人 公 で あ る な ら ば 」 と 2 の望 ま し い 場 合 の 選 択 の 一 致 が 小 で あ る こ と , し

かも「 あ な た が主 人 公 で あ る な らば 」 の場 合 の f r u st r a t io n の選 択 肢 の選 択 が大 で あ る

ことほ ,前 の場 合 とほ逆 に, e X p eC ta tio n s と結 果 の不 一 致 , 解 決 し得 る問題 場 面 に おけ

る C O m p u ls io n を 示 す も の と考 え 得 る の で は な い か 。これ ら被 験 者 自体 に fr u s tr a tio n

が生 じ て 居 る とい っ て よ か ろ う。 叉 所 謂 抑 圧 と い う こ と を 考 え て み れ ば , これ は , 「 あ な

(11)

たが 主 人 公 で あ る な らば ど れ が 望 ま し い か 」 と 「 主 人 公 が 存 在 し た な らば ど れ 声ミ 望 ま し い か」 と の 一 致 が 大 で あ る こ と , 「 あ な た が 主 人 公 で あ る な らば 」 の 場 合 の f r u s tr a t io n の選 択 肢 の 選 択 が , 「 主 人 公 が 存 在 した な らば 」 の 場 合 の選 択 よ り も む し ろ 大 で あ る こ と から し て , 考 え 得 な い で あ ろ う。

か よ うに これ ら被 験 者 に お い て も , や は り 「小 説 と し て 」 が 願 望 と も 現 実 と も ち が .うも のを 意 味 し て 居 た と い う こ とが 出 来 る で あ ろ う。 しか も こ の こ と, 及 び 東 大 教 養 学 部 の、 被 験者 に お け る この よ うな結 果 は , 仮 説〔 Ⅱ〕と矛 盾 す る もの では な い。 東大 教 養学 部 の被 験 者に対■ して は仮 説〔 Ⅱ 〕が 考 え られ , 10 人 の女子 被 験 者 自体 には , 多 く f r u st r a t io n が 生 じて 居 る と考 え られ , こ の 場 合 汎 化 す べ き適 応 的 反 応 が 存 在 し な い と考 え られ る か ら で あ る。 要 す る に これ ら の 結 果 ほ , 仮 説〔 Ⅱ 〕の 証 明 と さ れ る で あ ろ う。.表 17 か ら表 22 ま で に 10 人の女子 被 験 者 の ものを 示 す 。

表 17 質 問 間 の選 択 肢 選択 の一 致不 一致 の平 均(到

質問 間 致l 不

バ、説 と し て と主 人 公 な らば バ、説 と し て と主 人 公 な ら望 ま し い

〃、説 と し て と主 人 公 が 存 在 した な ら 小説 と し て と主 人 公 が 存 在 し た な ら 望 ま し い

主人 公 な ら ば と主 人 公 な ら望 ま しい 主人 公 な ら ば と 主 人 公 が 存 在 し た な ら 主人 公 な ら ば と主 人 公 が 存 哀 し た な ら望 ま し い 主人 公 な ら望 ま しい と主 人 公 が 存 暮 した な ら

主人 公 な ら望 ま し い と主 人 公 が 存 在 し た な ら望 ま し い

∠ U

∠ U

つ ん

1 3 1 3

4

つ 叫 つ ム

3 3 3

つ ム 4

5

∠ U

主人 公 が 存 在 した な ら と主 人 公 が 存 在 し た な ら望 ま しい

4 4 8

8

− /

8

′ 0

6 .6 6 .8 6 .8

4 .8 3 .6

6

表18 /ト説 と し て の 場 合 の 選 択 した 選

択 肢 の頻 数 物

蒜計 空空い

( 1)物 神 その 他

8 2

ⅡI Ⅱ I Ⅳ i   Y

4 6

1

9 4 6

5 5

表2 0 主 人 公 な ら望 ま し い の 場 合 の 選 択 した選 択 肢 の頻 数 物

表意\警 l

( 1 )(勿 ¢印

その 他

工l Ⅱ l Ⅱ l Ⅳ

1 0

0

8 3

7

1 0

0

Ⅴ1 0

0

表19 主 人 公 な ら ば の 場 合 の 選 択 し た 選択 肢 の頻 数(勿

蒜窟で い i Ⅱl Ⅱ Ⅳl   Y

( 1 )(封 8 吻

その イ也

4 6

2 8

4 8 2

表2 1 主 人 公 が 存 在 した な ら の 場 合 の 選 択 した選 択 肢 の頻 数(封

蒜か警 i

( 1 )(2 ) 仁ゆ

その 他

ー114−

8 2

Ⅱl Ⅱ

6 4

2 8

Ⅳl   Y

6 4

4

6

(12)

この10 人 の女 子 被 験 者 の結 果 ほ ,被 験 者 自体 に fr u st r a tio n が 生 じ て 居 る と考 え られ る時 に も , 仮 説〔 Ⅱ 〕が 証 明 さ れ た こ と にな る。

吏 に上 述 の ご と き実 験 ,処 理 に よ って,

表2 2 主 人 公 が 存 在 し た な ら望 ま し い の 場 合 の選択 した 選 択 肢 の頻 数(勿

蒜訂\竿l I

( 1 )(勿 伽カ

その 他

1 0

0

Ⅱt Ⅱ

9

1

5 5

Ⅳl   Y

9

1

9

1

仮説〔 Ⅰ〕が験 証 され , 叉 この よ うな 実験 ,処 : 堅 の結 果 , 「小 説 と して 」 の場 合 「 あな た が 主人 公 であ る な らば 」の場 合 , 「あ な た が主 人 公 で あ る な らば どれ が望 ま しい か」の 場合 , 「主 人公 が 存在 した な らば どれ が 望 ま しいか 」 の場合 の いず れ に おい て も,選 択 肢 の選 択 が , f r u s t r a tio n に お ち い る も の に お い て 小 で あ る な ら ば , 仮 説〔 Ⅱ〕が 証 明 さ れ る こ とは 明 かで あ る 。

要 約

本 論 文 ほ ,修 士論 文 で た て た主 要 な仮 説 の験 証 を報・告す る こ とを 主 とした もの で あ る。

資料 は修 士 論 文 以 後 4 回 の学 会 に お い て発 表 した も のを , 用 い た。 そ して, 「実 際 に行 い 考え た適 応 的 反応 は , 問題 に対■ して 刺戟 反応 汎 化 を な す 。」及 び 「実 際 に行 い 考 え た こ との 問題 に対す る刺 俄 反応 汎 化 に対 して ほ分 化 が成 立 す る。」とい う2 仮 説 が証 明 され た 。 な お 前者 の仮 説 の他 の証 明 ,叉 「集 団 的 に み る とき, 被 験 者 の多 くは ,多 くの S itn a tio n に おき ,実 際 に行 い考 え る こ とに お い て ,適 応 的 反 応 を な す 。」とい う仮 説 の験証 の方法 も明 かに な った 。前 の 2 仮 説 の証 明 に あ た ってほ ,新 に 「 問題 に対 す る思 考 と実 際 に行 った こ と考 え た こ と の 問 の分 化 が , 女 子 よ り も男 子 , 高 校 生 よ り も大 学 生 に お い て よ り成 立 す る もの で あ る 。」と の仮 説 を た て た が , これ も証 明 さ れ た 。

文 献

M a ie r,N . R . F .1956 F ru s tra tio n T h eo ry :R esta tem e n t   a n d   E x t e n s i o n . P s y c b o l ・ R e v ・ , 6 3,3 7 0 − 38 8

M a ie r , N . R . F . , a n d Ellen,P.1955The E庁ect of Tbree Reinforcement Patterns on P o s it io n a l S te r e o ty p e s .A m e r .J .P s y c h o l. ,6 8 ,8 3 − 9 5

T llu rStO n e, L . L . 1948 T h e   R o r s c b a c h i n   P s y c h o l o g i c a l S c i e n c e . J . a l m o r m . s o c ・ P s y c b o l. ,4 3 ,4 7 1− 4 7 5

中村 克己 1952 論理 学科学方法論,教養全書

選 択 肢 を附 L た物 語 尭 成法 第 1 型

学 部 科 額 会

下 の 各 開 に つ き , 各 々 の 答 の 内 最 も適 当 な 答 に は ◎ を , 次 に 適 当 な答 に ほ ◎ を , 次 に 適 当 な 答 に

(13)

は○ を , 夫 々 の 上 に つ け て 下 さ い 。

〔 注 意 〕 貴 方 が こ れ 迄 小 説 を 書 い て い て , そ の 結 末 を こ れ か ら つ け る の だ と云 うつ も りに な っ て , 適 当 な 答 を 探 し て 下 さ い 。

1 彼 は 三 年 半 一 口 も 口 は き か な か っ た が 愛 しつ ゞ け た 女 が , 結 婚 し た と い う し ら せ を 受 け ま し た 。

(1 ) 彼 は 深 い 悲 し み に 落 入 っ た が , そ の 昔 し み に 耐 へ な が ら, 彼 は も っ と偉 大 な も の へ 向 っ て そ の 情 熱 を 捧 げ よ う と決 意 し, 彼 の こ の 報 い られ な い 愛 は , 永 久 に 清 らか な も の と して 自 分 の 胸 の う ち だ け に し ま っ て お い た 。

(封 彼 は そ の 知 ら せ を 受 け る と酒 を 坤 っ た 。 鎗 扱 と し て街 を 行 く と , 暗 い 街 角 か ら濃 い ル ー ジ ュ

の 女 が 彼 を 招 い た 。 そ の ま ゝ彼 は 彼 女 に 伴 は れ , 醜 い 欲 情 の 一 夜 を 過 し た 。 翌 朝 目 覚 め た 時 の

彼 は , 自 己 険 悪 に 死 ぬ は か りだ っ た 。

(3 ) そ の 報 せ は , 彼 に と っ て 臓 腑 が ゑ ぐ り と ら れ る や う な 悲 惨 な 出 来 事 で あ っ た 。 しか し 例 へ 彼 女 が 何 時 ま で も 結 婚 しな く て も , 彼 ほ 彼 女 に結 婚 を 申 込 む 様 な 性 格 的 な 強 さ が な い こ と は よ く

判 っ て ゐ た 。 3 年 半 彼 女 を 愛 しつ ゞ け た こ とが 彼 の 唯 一 の 慰 め で あ っ た 。

拝) 彼 は 目 の 前 が 真 暗 に な っ た や う に 悲 しん だ 。 彼 の 人 生 の 生 甲 斐 は 彼 女 と の 結 婚 で あ っ た 。 し

か し彼 に は 死 ぬ こ と も 出 来 な か っ た 。 欺 き の うち に 為 す る こ と も な き 日 々 が 過 ぎ て 行 っ た 。

(5 ) 人 生 の 生 き が ひ , 小 さ な 自分 の 人 生 の 目梗 と して ゐ る 彼 女 の 結 婚 を 知 っ た 彼 は , 人 世 の 無 情

を 悟 り, ほ か な く こ の 世 を 去 っ た 。

(6 ) 彼 は 深 く欺 き 悲 しん だ 。 そ の 耳 に 入 っ た の ほ , 彼 女 が や が て 離 婚 し た と の 曝 で あ っ た 。 彼 は

あ ま りに 彼 女 を 買 ひ 被 っ て ゐ た こ と に 気 付 い た 。 人 世 に さ 程 清 い も の の な い こ と を 悟 っ た 彼 は , も 卑 内 気 な 少 年 で は な く な っ た 。

(7 ) 彼 ほ 悲 歎 を 忘 る べ く勉 学 に 励 ん だ 。 一 か ど の 名 声 を か ち え た 時 , 硯 は れ た の ほ き ら び や か に 着 飾 っ た 彼 女 で あ っ た 。 彼 女 は 彼 女 も 彼 に 思 ひ を 寄 せ て い た こ とを 語 っ た 。 彼 ほ 彼 女 に 従 っ た 。

2 人 は 駈 落 の 相 談 を し た 。 約 束 の 時 間 に 彼 女 は 姿 を 見 せ な か っ た 。 彼 は 列 車 に 運 ば れ て い っ た 。

(8 ) 彼 は 遠 く近 く彼 女 の 噂 を き くに つ け , 煩 悶 , 時 に は あ て の な い 望 み を 抱 き , 時 に は 絶 望 を く り返 し, 世 間 か ら 見 離 さ れ 孤 独 且 陰 惨 な 一 生 を 遂 げ る 。

彼 は ほ っ と し た 。 愛 し つ ゞけ た と は い へ 果 して 彼 女 が 最 善 の 女 で あ っ た ら うか 。 最 初 は 怯 ぢ て だ っ た ら うが , 後 に ほ む し ろ そ れ 故 に 積 極 的 に 口 を き く気 に は な れ な か っ た の だ 。 未 知 の 世

界 の歓 楽 ほ彼 を 磨 い て居 た 。

㈹ 彼 ほ そ の 時 激 しい 怒 りに 駆 ら れ た 。 しか し 急 激 な 興 奮 か ら覚 め る と所 詮 彼 女 へ の 愛 は 其 の 愛

情 の 域 に 入 る も の で は な か っ た こ と に 気 付 き恥 ぢ 入 っ た 。

2 彼 女 は 虚 栄 の 為 に 夫 に 隠 れ て 莫 大 な 借 財 を し ま した 。 初 め の 内 は 夫 に も 気 付 か れ ず 着 飾 る の を

喜 ば れ て ゐ ま し た が , 次 第 に 不 審 を 抱 か れ , 借 財 を 発 見 さ れ て し ま ひ ま した 。

(1) 夫 は 強 くな じ っ た が 彼 女 に は 夫 に 素 直 に わ び る と い ふ 気 は な く , や ぶ れ か ぶ れ に な っ て , 半 ば 狂 人 の 様 に 家 を 出 て し ま っ た 。

物 夫 は 無 気 味 な 沈 黙 を 守 っ た 。 彼 女 は 不 安 に 戦 き な が ら, 進 ん で 打 明 け る 気 持 に も な れ ず 1 日

1 日 を 過 し た 。

(3 ) 彼 女 は 泣 い て 夫 に わ び , 夫 ほ 寛 大 な 心 で ゆ る し, 借 財 の た め 経 済 的 に ほ 苦 しい が 精 神 的 に は 幸 福 な生 活 を送 る。

仙 彼 女 は 言 ひ 合 ひ の 末 家 を 出 , 一 切 の も の を な く し て 初 め て 我 を 折 り, 今 は 1 丈 の 収 入 を も 喜

び , 余 生 を ほ そ ぼ そ と暮 した 。

(5 ) 彼 女 は 泣 い て わ び , ひ た す ら借 財 を な くす た め に 数 年 を 過 す ぐ そ し て投 機 が 成 功 し 巨 万 の 富

を 得 る に 至 る が , そ の 時 知 っ た の は 夫 に 妾 が あ る こ と で あ っ た 。

(6 ) 彼 女 は 夫 を 巧 み に 口説 き , 為 替 を 偽 造 して 急 場 を 逃 れ , 更 に 大 金 を 得 て , 昔 に 優 る 豪 華 な 生

活 を つ ゞ け た 。

− 116 一

(14)

(7) 夫 は 借 財 を 払 っ て くれ る が 彼 女 に 離 婚 を 申 渡 す 。 彼 女 は そ れ を 正 しい 裁 き だ と 悟 り, 日 々悔 悟 の 清 ら か な 生 活 を 送 っ た 。

(8 ) 彼 女 ほ 自 ら の 非 を 悟 り, 罪 深 い 自分 を な く す た め 毒 を 服 み , 今 は 彼 女 を 許 し た 夫 に い だ か れ

な が ら死 ん で 行 く。

(功 彼 女 は 夫 に 答 へ た 。 「 これ が 私 の 生 き る 道 で し た 。 私 か ら虚 栄 を 奪 っ た ら何 が 残 る で せ う。

今 日 か ら も 私 は 続 け ま す 。 借 金 で 首 が ま は らな くな っ て も 。」 と 。

(1 (歩 彼 女 は 離 婚 さ れ 告 発 さ れ , や が て 法 廷 で 裁 か れ る身 と な っ た 。 しか も彼 女 は 一 言 も敢 へ て 抗 弁 し な か っ た 。 虚 栄 に 飽 き , 人 の 心 の 無 情 を 知 っ た 身 に と っ て ほ , も阜 地 位 も名 誉 も護 る に 足

り な い も の で あ っ た 。

3 彼 が 遊 学 を 終 へ て故 郷 に 帰 っ た 時 , 恋 人 は 既 に こ の 世 の 人 で は あ りま せ ん で し た 。

(1 ) 彼 ほ そ の 恋 人 の 死 に よ っ て い は ゆ る偶 の世 界 か ら離 れ , 専 心 自 己 完 成 の 為 学 ん だ 。 限 りあ る

人 の 生 命 は か ね が ね 友 人 の 急 死 な ど に よ り知 ら さ れ て ゐ た 為 ,さ して 悲 し い と は 思 ほ な か っ た 。

(2 ) 彼 ほ そ の 真 に 詣 で 万 射 の 涙 を 注 い だ 。 が , や ゝ あ っ て , 今 は か く彼 女 の 傾 が 眠 底 を 去 来 す る

が , や が て ほ 他 の 人 を 妻 に し な け れ は な ら な い で あ ら う人 世 の 淋 し さ を 覚 え な が ら 立 去 っ た 。

(3 ) 彼 は 遊 学 中 に 他 の 女 と 恋 仲 に な っ て ゐ た 。 彼 は 彼 女 の 死 を 悲 し み もせ ず , 新 な 恋 を 楽 しみ , 一 方巧 み な処 生 術 に よ って着 ミ社 会 的 地 位 を築 い て行 っ た。

彼 は い か に し て も彼 女 の 務 が み た か っ た 。 真 の は と りを う ろ つ い た 未 遂 に 基 を あ ば き , 半 ば 腐 っ た 彼 女 の 死 体 を ほ り お こ し , 抱 き しめ , 愛 撫 した 。

(5 ) 彼 女 は彼 の学 究 生 活 の唯 一 人 の支 持 者 であ った。 彼 女 に死 なれ た 彼 は学 究 生 活 へ の気 力 を失

ひ , 女 々 し い と 常 に 思 ひ な が ら , 無 為 に そ の 日 そ の 日 を 送 っ た 。

(6 ) 遊 学 を終 へ た彼 を 出 迎へ た のほ彼 女 の妹 であ っ た。 彼 女 の死 を 聞 いた彼 は,学 門 の真 理 を探

究 し ょ う と い ふ 志 を 捨 て ゝ遊 楽 筏 へ と 向 ふ の だ っ た 。

(7 ) 彼 ほ 恋 人 の 真 に 日 参 し, 泣 き 明 し た 。 そ して た ゞ悲 しみ を 紛 は せ ん が 為 に 研 究 に ふ け っ た 。

1 年 経 っ た 。 友 人 達 は 恋 人 な ど ゐ な か っ た や うに 振 舞 ふ 彼 の 感 度 を , 不 人 情 な奴 だ と い っ て 非

難 し た 。 彼 も 自 ら本 当 に さ うか も知 れ な い と疑 っ て み る こ と が あ つ た 。

(8 ) 彼 は 全 力 を 研 究 に 注 い だ 。 彼 の 其 価 が 認 め られ た 時 , 彼 ほ 助 力 者 の 教 養 高 い 婦 人 と結 婚 した 。 亡 き恋 人 の 面 影 ほ , こ の や さ し い 婦 人 へ の 愛 を 祝 福 して ゐ る や うで あ っ た 。

(幼 彼 は 学 究 の 道 の 申 に 悲 しみ の ほ け 口 を 見 出 し, 終 生 独 身 を 守 っ た 。

¢ 切 彼 は 只 管 研 究 に 没 頭 し, 業 績 を あ げ , 名 声 を 得 , 篤 学 の 士 と して 仰 が れ た 時 , 突 然 謎 の 死 を 遂 げ る。 そ の 謎 の 死 の 秘 密 を物 語 る と思 は れ る も の は , 破 か れ た 彼 女 の 写 真 だ け だ っ た 。

4 彼 は 革 命 軍 の 1 員 で し た が , 遂 に 措 へ られ て し ま ひ ま した 。 そ し て 首 領 の 在 処 を い へ ば 助 け て

や る と い は れ ま した が 頑 と し て 口 を 割 ら ず 刑 場 に 連 れ て 行 か れ ま し た 。

(1 ) 彼 は 確 か に 生 へ の 執 着 は 捨 て 難 か っ た 。 しか し人 は い づ れ 死 ぬ こ と を 考 へ れ ば , こ れ が 生 命

を 有 効 に 使 ふ こ と で あ っ た 。 彼 ほ 淋 し い 笑 を も ら し 乍 ら刑 場 の 露 と消 え た 。

(到 彼 は 革 命 が 成 就 した 暁 の こ と を 胸 に ゑ が き , 同 時 に 自 分 が そ の 捨 石 の 1 つ と な っ た こ と に ヒ ロ イ ズ ム を 感 じ な が ら, 刑 の 執 行 を 受 け た 。

(3 ) 彼 は 革 命 の 同 志 を 裏 切 っ て 卑 怯 者 の 汚 名 を 受 け る よ り もむ し ろ 死 を 選 ぶ べ き だ と 考 へ , こ れ

が 同 志 へ の 義 務 だ と信 じて 死 ん だ 。

叫 彼 は 死 を 覚 悟 し て ゐ た が , 刑 せ ら れ や う と し た 時 革 命 の 成 就 を 告 げ る 便 が 来 り, 救 は れ た 彼 は群 衆 の熱 狂 的 欧 迎 を 受け る。

(5 ) い よ い よ こ れ で 最 後 だ と な る と, 彼 ほ 堪 へ られ な い 恐 怖 を 感 じ た 。 遂 に 首 領 の 名 を 口 走 っ た が 許 さ れ ほ し な か っ た 。 彼 は 呪 ひ , 喚 き , 悶 え つ ゝ死 ん だ 。

(6 ) そ し て 彼 は 刑 せ ら れ た 。 別 に 革 命 に 身 を 捧 げ よ う と し て 口 を 割 ら な か っ た わ け で は な い 。 彼 は も と も と生 に 対 し て 興 味 が な か っ た の だ 。

(15)

(7) 目隠 し を さ れ て 銃 口 か ら 一 定 の 距 離 に 立 た さ れ た 時 , 彼 は 主 義 に こ り回 っ て , 若 い 命 を 捨 て

る こ と に 激 しい 疑 問 を 感 じ た 。 そ の 時 銃 口 が 火 を 吹 き , 冷 い む く ろ と な っ て し ま っ た 。

(朝 革 命 の 形 勢 ほ 既 に 非 で あ っ た が , 彼 は 生 命 を 捧 げ る 覚 悟 だ っ た 。 彼 が 刑 せ られ よ う と し た 時

首 領 が 名 の り出 た 。 そ して と も ど もに 刑 せ られ た 。

付 点 後 迄 口 を 割 らず , 死 を 覚 悟 して 居 た が , こ の 時 革 命 軍 ほ 消 滅 し, 首 領 も死 ん だ 知 ら せ が あ り, 彼 は 助 命 さ れ 追 放 さ れ る こ と に な っ た 。 彼 ほ 其 の 後 特 赦 も肯 ん ぜ ず 一 生 自分 を 正 義 の 徒 と

し て 任 じ 通 した 。

仁吻 死 刑 執 行 の 直 前 彼 ほ 最 後 の 猶 予 を 与 へ られ た 。 一 時 逃 れ の た め , 彼 は 首 領 が 既 に 逃 去 っ た 後 の筈 で あ る 場 所 を 教 へ た 。 所 が 何 か の 手 違 い で 首 領 は そ こ に 居 り, 措 へ ら れ , 彼 は 釈 二 枚 さ れ た 。

明 る い 町 に 出 た と き , 彼 は 一山か ら釈 放 さ れ た 喜 び に ひ た っ た 。

5 彼 の 近 所 の 貧 し い 憐 れ な母 娘 は , 強 欲 非 道 な 高 利 貸 に さ い な ま れ , 破 滅 の 一 歩 事 前 に 迄 陥 っ て し ま い ま し た 。

(1 ) 彼 は 丁 度 暮 袋 中 だ っ た 海 員 に 応 募 し, 給 料 を 前 借 し て 匿 名 で 母 娘 に 送 っ た 。 港 へ と 急 ぐ列 車

の 中 で 母 娘 の 喜 ぶ さ ま を 想 像 し て , 彼 ほ ひ と り微 笑 ん で ゐ た 。

担) 彼 は 出 来 る だ け の こ と は し て や りた か っ た 。 彼 の 仝 生 活 を 地 乗 す れ ば 母 娘 を 助 け ら れ た か も

知 れ な い が , 彼 に は 洋 々 た る前 途 が 開 け て ゐ た 。 ;波 は 見 て み ぬ ふ り を し, 母 娘 は 心 中 した 。 そ

の 2 人 を 葬 っ た の は 彼 だ つ た 。

(3 ) 彼 は 何 とか しで 母 娘 を 救 ひ た か っ た 。 しか し高 利 貸 を 面 詰 す る程 の 勇 気 は な か っ た 。 母 娘 の 家 ほ 差 押〈 を受 け た。 そ の夜 , 自己嫌 悪 に 陥 っ た彼 は 酒 場 で酔 ひつ ぶ れ ,帰 途 , 高利 貸 の姿 を

見 る や , 発 作 的 に 殺 し て し ま っ た 。

糾 彼 ほ 母 娘 を 救 ふ 為 友 人 先 輩 に 働 き か け る 。 彼 の 熱 意 と 理 解 あ る 人 々 の 誠 意 とに よ っ て 彼 の 運 動 ほ 功 を 奏 し, 彼 ほ 娘 と結 婚 し, 三 人 に 幸 福 な 日 が 訪 れ る 。

(5 ) 彼 ほ貧 乏 な磯 工 だ っ たが , 母 娘 を救 ふ為 内 聴 迄 したが , そ れ は焼 石 に水 に過 ぎず , 遂 に高 利

貸 を 殺 して し ま っ た 。 彼 は 掃 へ ら れ た が , ど こ ま で も 自 分 の 行 為 を 肯 定 し た 。

(6 ) ; 紋 は そ の 母 娘 を 助 け , 神 様 に 敬 は れ , 一 緒 に 生 活 す る や うに な り, 遂 に 母 娘 を も て 遊 び , そ の 極 に 自殺 す る , そ の 取 調 べ で 分 っ た こ と は , 母 娘 の 同 時 懐 胎 で あ っ た 。

(7 ) 憐 れ な 母 娘 は 彼 の 家 を 訪 れ , 若 干 の 金 を 貸 して も らい た い , で な け れ は 私 達 は 死 ぬ ほ か は な

い と訴 へ た 。 彼 は 冷 然 と し て 「死 な ね ば な らぬ も の は 死 ぬ さ 」 と答 へ た 。

(8) 彼 ほ 金 の カ で 左 右 さ れ る 大 人 の 世 界 を 恨 み , 呪 っ た 。 し か し そ れ は 現 実 の そ の 間 題 に 対 し何

の 力 も な い も の で あ っ た 。 自 分 だ け は こ ん な こ と を しな い と誓 ふ こ と に よ っ て , わ づ か に 精 神 的 辛 さ か ら 逃 れ て ゐ た 。

(少 彼 は 人 世 の 醜 さ矛 盾 と 自 己 の 無 力 と に な や ん だ 。 しか し こ れ が 人 世 な ら , そ れ もや む を 得 な

い と 思 っ た 。 彼 は 正 し く あ る た め に , 何 よ り も先 づ 強 く な り, 社 会 悪 に 対 抗 し得 る地 位 を 得 ね

は な ら ぬ と考 へ た 。 こ の 目 的 達 成 の 妨 に な る 者 は 桁 克 っ け 振 り捨 て ゝ彼 は 立 身 し て 行 っ た 。

仁吻 母 娘 は 困 窮 の 末 , 心 中 し た 。 彼 ほ 自 ら の 無 力 を 欺 き , 大 学 へ 行 き 弁 護 士 に な り, 損 得 を 忘 れ

て 身 命 を 貧 し き も の ゝた め に 捧 げ た 。

6 彼 女 ほ 3 年 前 に 離 れ 去 っ た 恋 人 に ふ と 出 会 ひ ま した 。 彼 は も と の や うに 馴 々 し く話 し掛 け て 来 ま し た 。

(1 ) 彼 女 ほ 彼 に 復 讐 し ょ う と 考 へ た 。 彼 を 引 き つ け , 最 後 の 土 壇 場 に な っ て 捨 て ゝや ら う と 思 っ

た 占 が , 彼 女 の 心 は 次 第 に 変 っ て 行 っ た 。 彼 女 は い つ の 間 に か 彼 の 訪 問 の み を 待 ち こ が れ る や

うに な っ た 。

物 彼 に 対 す る 疑 惑 を と ひ 正 す に は , 彼 女 の 性 格 は あ ま りに も内 気 で あ っ た〔 再 び 会 っ て 話 しか け て 釆 た 彼 に 切 な い 程 の 慕 情 を 感 ず れ ば 感 ず る程 , 彼 を 完 全 に 肯 定 し き れ な い 心 に 寂 し さ と焦 立 を 感 じ て 彼 女 は 彼 か ら 離 れ て 行 っ た 。

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参照

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Altera Nios II フォルダを展開し、Existing Nios II software build tools project or folder into workspace を選択します(図 2–9 を参 照)。.

図表の記載にあたっては、調査票の選択肢の文言を一部省略している場合がある。省略して いない選択肢は、241 ページからの「第 3

[印刷]ボタンを押下すると、印刷設定画面が起動します。(「3.1.7 印刷」参照)

二酸化窒素については、 「二酸化窒素の人の健康影響に係る判定条件等について」 (中 央公害対策審議会、昭和 53 年3月 22