我 が 國 景 気 変 動 の 一 分 析
︵ 五
︶
−N at io na l Bu re au o f Ec on om ic R es ea rc hの
方 法 に よ る 景 気 循 環 と 實 質 賃 銀 波 動 の 諸 関 係 の 研 究
− 吉 田 靖 彦
日 次 一︑ 実質 賃銀 指数 の作 成
二︑異質賃銀指数の特殊循環
三︑景気循環と実質貨銀波勤
四︑ む す
l び
︑賓
貸賃
銀指
数の
作成
A︑異質焦銀指数作成上の問題点
ナショナル.ピ一︷︒Iの方法によって異質賃銀の時系列を分析するにあたって︑先づ本稿で使用した実質賃銀の時系列の性格を明にせねばならない︒
本稿で使用した実質賃銀の時系列の源泉食料は商工省調﹁冥放定銀指数﹂と日銀調﹁東京小売物佃指数﹂である︒
両者を大正十年1大正十二年三ケ年平均〝−00に換算し︑後者で前者をデフレttL︑指数化した後︑季節変動
我が 国景 気変 動の 一分 析︵ 五︶
/ 一〇一
経 営 と 経 済
O
を除去して使用した︒
然し︑両指数の性質からして︑作成された指数を理論的に厳密な実質賃銀指数とするには程遠い乙とである︒
それは︑本指数作成上の被除数である﹁実質賃銀指数﹂が一人当り賃銀牧入(司
h w m o s s
ロ‑
m ω )
を表す指数であっ
て︑経済理論上の単位時間当り又は単位作業量当りの賃銀率でないことである口の
第二に︑デフレーク1の日銀調﹁東京小売物価指数﹂が︑小売庄にゐける販売価格であって︑治費者がその最終治
安のために直接購入する価格から作成される泊費者物価指数と類似してはいるが必宇しも同じでたいととである︒
第三に︑理論上︑厳密た実質賃銀指数を作成するためには︑指数作成に当って︑被除数である貨幣賃銀指数とヂ ブレーダーであるC・P・‑(泊費者物価指数)又は生計費指数は同一対象の労働家計を使用すべき乙と乙れであ るロめ 乙れらの点からみて乙Lで用いた実質賃銀指数は理想的なものにははるかに遠いが︑月次指数として︑又︑時間的a
に遡及してとりうる源泉の指数がたいため︑止む怠くーとれら両指数を採用したのである口
然し︑以上の欠点はあるにせよ︑第一次接近として︑有用な役割は果すと考えられる︒B︑グラフと数値表
以下は各指数のグラフと数似表である白
実質賃銀指数のグラフは︑昭和六年を山とし︑かたりの急勾配をもク趨勢をともなう循環を視察によって見ること︑
が出
来る
︒
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我が国長先変動の一分析(五)一O
一 一
一
経 営 と 経 済
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一O四
商工省調第一表貨幣賃銀指数(大正10‑12年三ヶ年平均=100)?と│一月│二月│三月l四月│五月│六月│七月│八月│九月l十月│十一月│十二月
1919(大正8)53.0 53.8 54.7 55.6 56.9 59.8 65.3 71.4 74.9 80.7 83.3 87.5 1920(ゲ9) 86.4 89.0 93.2 96.9 95.8 94.1 94.1 92.5 92.7 94.1 92.5 93.6 1921(ゲ10)95.0 95.0 94.0 95.0 9.1,.0 94.0 95.0 95.0 96.0 98.0 100.0 101.01 1922 (ゲ11)101.0 101.0 102.0 102.0 103.0 103.0 103.0 102.0 102.0 104.0 104.0 102.0 1923(ク12)100.0 101.0 10L.0 101.0 101.0 102.0 102.0 102.0 102.0 103~0 103.0 104.0 1924(ゲ13)103.2 103.6 103.6 103.9 104.0 1ひ:1..2104.3 103.9 104.4 104.3 104.6 104.8 1925 (ゲ14)103.3 103.3 103.9 103.8 103.0 102.6 102.1 102.0 102.1 102.4 102.5 102.2 1926(昭和治)102.1 102.6 102.8 102.8 103.4 103.2 102.7 102.2 101.7 102.7 102.4 102.2 1927(ク2) 100.9 101.2 101.3 101.4 101.2 101.4 101.0 100.6 100.9 101.5 101.8 101.6 1928(ク3) 101.1 101.4 101.9 101.9 102.0 102.2 101.3 101.4 101.8 102.4 101.9 102.5 1929(ゲ4) 101.8 101.9 102.3 102.1 102.2 101.7 101.5 100.9 101.0 100.7 99.7 99.4 1930(ク5) 98.0 97.2 97.0 96.4 96.2 95.1 93.8 92.7 92.3 91.6 90.5 90.3 1931(ゲ6) 87.9 87.7 87.1 86.4 86.1 85.7 85.2 85.4, 84.8 81.2 83.9 83.9 1932(ゲ7) 83.2 83.3 83.3 83.1 83.0 82.6 82.0 81.7 8l.9 82.3 82.1 83.1 1933(ク8) 82.1 82.3 82.5 82.4 82.2 82.4 82.2 82.0 82.6 82.0 82.5 82.9 1934(ク9) 82.2 82.3 82.5 82.8 82.6 82.2 82.0 81.0 81.4 82.5 83.0 85.0 1935(ク10)82.4 83.0 83.8 83.8 83.7 83.0 82.6 82.1 83.1 83.3 84.0 B5.4 193行(ゲ11)82.2 82.9 83.7 83.5 82.9 83.5 82.9 82.5 83.5 83.7 85.1 86.4 1937(グ12)84.0 85.5 87.2 87.9 83.6 89.1 89.0 88.3 88.9 90.1 90.4 91.9 1938(ク13)90.8 91.6 92.7 93.0 93.1 94.2 94.2 94.0 95.0 95.8 97.4 100.2 1939 (ゲ14)98.5 100.8 102.9 103.7 104.5 105.8 106.1 106.7 109.6 111.1 111.8 109.7
部:長田南~点制癒Q1忠実(同)10同
組組Al~型組 自主艮調第二表 10K
東京小買物価指数(大1E10ー12年三ヶ年平均=100)│三¥ゴ」一月│二月│三月│四月│五月│六月│七月│入月│九月│十月│十一月l十二月│
1919(大正8)86.1 88.1 93.6 97.4 109.7 1l5.7 119.6 1920(ゲ9) 121.6 131.1 126.1 119.4 110.1 108.4 106.4 104.7 103.8 10,1..9 100.7 1921(ゲ10)98.3 97.4 69.7 101.] 101.2 98.3 99.4 102.3 105.4 106.8 105.91 1922(ゲ11)106.4 108.1 10B.1 111.5 101.4 101.7 101. 7 99.40 97.1 95.9 93.2 1923(ク12)93.5 95,1 95.1 97.1 94.3 94.1 93.9 98.7 10l.8 C9.2 98.6 1924(ゲ13)97.4 95.4 94.7 96.6 93.8 92.3 93.7 95.n 98.3 99.9 99.5 1925(ゲH)99.9 97.1 96.3 94.9 92.8 92.0 93.0 94.0 94.2 93.5 92.5 1926(昭和元)91.6 89.1 88.4 88.2 86.6 85.7 85.1 85.0 84.8 82.9 82.2 1927(ゲ2) 81,1 83.9 83.7 83.3 82.3 81.9 80.8 81.7 81.9 81.1 80.9 1928(ゲ3) 80.6 80.0 79.5 79.3 78.'1 78.2 79.4 80.7 81.8 8l.6 82.4 1929(ゲ4) 81.5 80.9 81.3 80.6 79.6 78.8 77.41 77.4. 78.5 76.9 74.7 1930(ゲ5) i4.1 71.1 70.6 69.3 67.9 66.5 65.8 65.7 63.9 61.8 60.8 1931(ゲ6) 60.7 60.7 60.8 60.2 58.4 58.3 58.3 58.3 56.4 56.7 58.6 7) 60.5 58.8 58.4 57.4 56.7 57.4 60.1 61.0 61.7 63.6 1933(ゲ8) 64.5 62. 62.5 62.5 61.9 62.4 62.8 63.9 64.4 65.0 64.8 1934,(ゲ9) 64.2 64.5 64. 65.0 69.9 64.4 64.2 64.5 65.1 65.4 65.0 65.3 1935(ゲ10)65.7 65.8 65. 65.1 65. 1 64.6 65.1 66.2 67.7 67.1 67.5 67.8 1936(ゲll)68.3 69.3 99. 69.6 69.8 68.7 68.6 69.3 69.6 64.1 69.2 70.8 J937(ク12)74.0 74.31 74. 74.9 74.9 74.7 75.] 75.7 77.4 78.0 78.4 79.4 193B(ゲ]3)80.4 8そ.983. 86.1 86.1 85.8 86.8 88.5 89.0 90.5 91.3 92.3 1939 (ク14)92.0 93.2 92. 94.5 96.3 96.0 96.3 97.0 101.8 102.3 102.7 104,7
第三表寅質賃銀指数(p山・T谷)二\~I一月|二月|三月|四月|五月|六月|七月|八月|九月|十月|十一月|十二月
1920(大lE9) 72.4 71. 71.3 77.2 83.7 85.0 86.2 1921(ゲ10)97.9 P 99. 97.1 95.7 93.6 91.1 94.8 94.9 1922(ゲ11)96.2 95. 95.0 94.8 T 93.0 99.8 99.5 99.6 1923(ク12)108.3 P 109. 106 8 106.6 104.6 106A 109.6 107.9 1924(ゲ13)107.3 108. 129.2 110.] 107.2 109.3 P 111.2 110.2 1925(ゲ14)104.7 105. 107.6 108.2 109.1 ]08.8 106.2 109.0 1926(昭和元)112.8 114. 116.0 116.7 117.8 107.4 118.0 119.3 1927(ゲ2)P 125.7 123. 121.3 121.5 122. ] T 121.4 121.5 123.8
1928(ゲ3)126.7 127. 123.0 128.6 P 129.2 128.1 127.7 1929(ゲ4)126.2 127 127.1 126.0 127.3 126.0 127.0 129.7 1930(ク5)133;6 134. 137.0 136.9 139.4 138.3 139.3 140.2 1931(ゲ6)146.1 14<5. 144、1142.5 143.6 144.9 144,.3 145.8 1932 (ゲ7)138.8 139. 140.8 141.7 142.7 142.1 ]4,2.8 141.6 1933(ゲ8)128.6 130. 132.0 132.2 132.1 131.3 130.3 129.9 1934 (ゲ9)129.3 ]28. 127.7 127.8 127.9 125.8 1935 (ゲ10)126.7 128.9 1~9.1 p 129.2 126.7 125.11 123.3 1936(ゲ11)121.7 120.8 120.9 119.9 119.4 119.7 119.01 118.3 1937(ヶ]2)114.8 116.3 117.6 117.8 118.6 117.5 116.7 1938(ク13)142.2 111 8 111 1 108.4 103.7 108.0 106.7 105.5
(備考)(1) l実収賃銀(商工省調)+東京小売物価指数(日銀詞)i x 100とし算定(11)両指数共大IE10年一12年三ヶ年平均=100に換算(]I)季節変動修正
訴も回*~~武闘部Q11お~(同) 89.1 94,4, 93A 93.6! 94.6 103.2 107,5 108.41 108.6
103.9 T 101.6 103.81 104.7 109.8 106.5 104.7iT 104.3 109.2 109.1 109.6 109.7 120.2 12L5 123.5 123.5 124.1 124.3 125.5 124.8 126.7 125.6 124.9 T 123.6 131.1 128.7 129.6 132.3 141.1 H3.7 146.1 147.7 ]4,6.1 p 149.7 148.0 142.4 136.9 135.3 133.1 129.9 128.9 127.7 127.1 125.8 126.5 127.7 ]29.4 ]23.3 124.5 124.4 125.2
120.9 121.5 123.0 121.2
115.5 115.9 115.3 114.9
107.3 106.3 106.7 107.8
10‑¥1
経
色
と 経 済
一O入
(註
)︹
1)
ι
経営と経済﹂第六十七号﹁我が園長気変動の一分析(四)﹂参照︒
(2
)
統計学辞典﹁東洋経済社﹂﹁賃銀統計﹂参照︒
二︑賞質賃銀指数の特殊循環
A︑特殊循環の決定
特殊循環の決定︑殊にその転換点決定の一般法則にクいては先に述べたので︑乙
では改めて言及したいの口t λ
実質賃銀の時系列が︑今迄分析した時系列と若しく呉なる点は︑次の事実である︒
第一図の視察によって︑実質賃銀の時系列が︑景気循環の拡張期に下降し︑その牧結期に上昇する傾向をもクこと
がわかる︒
との様に︑景気循環に対し相反的運動の経路左池るものを逆循環(古
40円宮仏ミ己ゆ)とよび的︑基準日附と特殊循
環のグイミシグの対応をしらべる場合に︑特別の注意を払う必要がある︒
逆循環の場合は︑普通の循環の場合と追って︑基準日附の﹁山﹂と特殊循環の﹁谷﹂と︑叉前者の﹁谷﹂と︑後者
の﹁山﹂との対応を定めるのである口
特殊循環が︑普通の循環であると︑逆循環であるとを問はや︑対応を決定する場合︑次の三つの判定基準によって
註される例口
( a )
︑特殊循環の転換点
(S
)
と基準循環の転換点
(R
)
の聞に他の基準循環の転換点が介入し訟いこと判︒
(b
)
︑特殊循環の転換点
(S
)
と基準循環の転換点
( R )
の間に他の特殊循環の転換点が介入しないとと︒
更に
︑
( a )
︑
(b
)
を補足する判定基準として︑
( c )
︑ある特殊循環の転換点
(S
) が ︑
(a
V(
b)
を満是し︑しかも︑基準循環の転換点
( R )
の反対側に
(a
) ︑
(b
) を満足する別のSがある場合︑R
から三ヶ月以上乗離したいという条件を満足する
Sを採択する例︒
以上の判定基準によって生宇る対応したい循環は余剰循環(認可
ω
ミ己ぬ﹀として︑グイミシグ︑期間の計算から
第四千を Sl:特殊循環ぐ官質賃銀〉のタイミング期間
基の準タ循イ環ミのン谷グ基準循環の山グ 侃環運動の期間(月数)
特殊循環の のタイミン 特殊循環
附 リF ド リ戸ド 超基担準の循月環数 期 分間 の
日 ( 一 ) 基 準 Lー)基 準 特殊循環 百 比
と と 循 環
ラYグ 循 環 ラ ア グ
t
│循環山一谷一山 l+)の谷の(+) の山の 循 環
牧縮 拡 匡
の の 日 附 全体 全体
月 数 日 附 月 数
(1) 1I'¥2)‑"'^1 (il) 1'''(4) (5) (8) (9) (10)1(11) (12)1(13)
% 1 ‑ 2 % 1 ....." ...... ‑・・......... ‑・・・・・...... ‑・・......... ...... ......
~;f! l- E}~ !J-~,iJ:1 ‑・・.,. ...... ‑ 3 ,%
Q 15 91 24
+11 +10 561 44
花 8-14J全 3-~~4 十 8 1~~3 ...... ‑・・... 8 91 17
ちら 4_1?~4-~'~7 ‑・・... ...... ..・... ...... 51 24 29
‑ 2 ‑ 8 22 78
~~7-g;J 7-g~8 O l}~R 十 2 "}~!7 51 11 16
町}f.!s‑l川 で':!S 一l ';l~n 十 6 今合1 ‑11 1 ~S !l 71 34 41 ‑11 +17 + 6 171 83 hHn一軒~4一号{l5 ‑ 8 ~':~n ‑ 5 ];イ..ー5 34 91 43 ‑11 ‑ 3 ‑14 79 21
十 州 ‑4.3
平 均 12.3 16.0 28.3 ‑7.3 +5.8 一司.543.5 56.5
平 均 偏 差 3.8 8.1 8.7 9.3 3.8 8.~ 9.5 24 24
我が国景気変動の一分析(五) は除くのである︒
今︑﹁実質賃銀指数﹂の時系列が﹁逆循環﹂
である乙とを念頭におきたがら︑乙れらの判定 基準に従ってみてゆくと︑この時系列の大正十 二年(一九二三)二月︑同十二年十月の谷︑及 大正十三年(一九二四)十二月の谷︑昭和二年
(一九二七)一月の山とは対応する基準日附の
ない余剰循縦である乙とがわかる口
B
︑特殊循環のグイミシグ︑期間 以下の分析に於いて︑既に︑その分析技術に
ついては︑﹁我が国景気変動の一円分析﹂(一)
(三)︑(四)に詳しく述べたのであらためて
解説しない︒主として分析の結果︑符られた顕
著た事実にクいて述べたい︒
今︑基準日附とのり1
ド︑
一ブ
ヅグ
を見
るに
︑
一般に︑との特殊循環の﹁谷﹂が︑基準日附の
﹁山﹂に先行する傾向をもク乙とである︒
乙れは︑実質賃銀指数算定の場合︑ー被除数で
ある賃銀指数が実牧賃銀指数(日ロ品認︒同
J S m o
gg
口 問一
ω ) であるため賃銀率固有の性格である
価格に比べての硬直性を一不さないのであるう︒一O九
経 営 と 経 済
特殊循環(賃質賃銀〉の振幅
特殊循環の日附 1殊を前m中環心のとす三mるヶ相月(平対4)特均 振 中富 月 別 の 振 幅 山一谷一山
l 習 │ : │ 替 下 降 │ 上 丹 │ 帯 下 降 │ 上 井131F
(1) (5) 1 (6) (8) I (9) 1 (
?~l_一 r}~!)-~~a
12.614.88011 1 0.1 L4 0;6
99.~ 112.~1 2.2
白。 ~3 ー_1I}λ!J a_~~ゴ4 107.1 7.01 11. 0.6 0.8 0.71
~24ー_1~:3 4-%7 101.2 96.11 114.211 5.1 17.91 23. 1.0 0.7 0.81
177 一f}~7 一%8 105.9 103.~ 109.~1 2.1 5.8f 7.9 0.4 0.5 0.51 97.5 94.71112.111 2.8 17.41 20.2 0.4 0.5 1%1一%4‑‑%5 113.1 95.998.1117・2 2.21 19.4i 0.2 0.51
平 均 111叫 開811臥 211 叶 10.51 叫i
平 均 偏 差 4.31 3.1! 叫 4.711 0.2 0.1
l 加 宣 平 均 11
第 五 表 S2:
一 一
O
とれは既に︑分析(四)に言及したと乙ろである︒
循環運動の期間にづいては︑実質賃銀の特殊循環は
余剰循環左除いても︑一般景気循環よりも︑その﹁牧
綿期間﹂にクいて著しく短い(平均七・三ヶ月短い)︒
又︑﹁拡張期間﹂にクいては︑昭和三年(一九二八)
十二月から︑昭和六年(一九三一)十月に到る期間に
乙の特殊循環は︑景気循環の﹁牧縮期間﹂(昭和四年
十一月から昭和六年四月まで)上りも︑実に十七ヶ月
も長い乙とは特筆に航する︒
世界大不況のとの期間に︑実質賃銀は︑激しい上目升
を示したのである︒
乙れは現象的には第一図に見る様に︑貨幣賃銀より
も小売物価の上り激しい低落に上るものと解されるが
その背後には実は当時の不況に上る鹿用の減少︑従っ
て不熟練工の陶汰による限界賃銀費用の明下げによっ
ているのではたいかと考えられる︒
然し︑乙れをたしかめるためには︑当時の雇用︑賃
銀の事情にクいて更に多くの実証研究をまたねばなら
左い
︒
c︑特殊循環の振幅
大正十年二月から昭和十年五月に到る六クの循環の
1ft質賃銀の特殊循環型
特殊循環の日附
第 六 表 83:
山一谷一山
。
ヴとJl白一色1':!!!‑ーちとlH :i!:,2(S‑....i.ー̲10,(,:23 ‑ iιー7{'ニl4
均 (1)
玉F
我が国長気変動の一分析(五)
偏 差
その平均依はV
字型の典型的な逆循環
(E S2
・
0品
︒可
︒目
︒﹀
の型
態を
とる
︒ とれはまさに貨幣賃銀の特殊循環型に対し︑対
照的である口
視察に便たらしめるため︑次にそれをグラフに
示す
︒
中︑はじめの五クの循環はいづれも上昇の振幅が 下降のそれに比べて犬︑但し第六呑目の循環では
下降の振幅が︑上昇のそれよりはるかに大きい︒
次に︑実質賃銀の特殊循環の振幅は︑貨幣賃銀 の振幅よりも大きい(十六・二に対し九・五) とれは一式うまでもなく︑デフレ1グーである小
売物価指数の振幅が︑犬伝るためである白
又︑月別の振幅も実質賃銀の特殊循環の振幅が
0・六に対し︑貨幣賃銀のそれは0・三で︑とれ
も前者がはるかに大きい︒
D
︑実質賃銀の特殊循環型 均平
経'営
と 経 済 う有三回実苛笥認のH9fi.Jl4h拘宇W1'患
T主ー七
110ト(縫10.1‑~12.2)
tlfCLJL告
丸117・ea,7l) i崎i
q古}
E
︑段階別変化率
特殊循環型から段階別変化率は次の表の数値をとる︒
実質賃銀の特殊循環の段階別変化率は︑﹁牧縮﹂﹁拡張﹂局面共︑その平均値は貨幣賃銀のそれ上り大きい︒
4斗 占
J
‑ h υ
(但しElwu段階は﹂.で貸幣賃銀の4より絶対依に於いて小)
第七表の下関の数字は循環に介入する不規則迩勤の強弱の程度を示すものである例︒
貨幣賃銀の特殊循環の場合が中位の不規則運動の介入を一不すに対し︑実質賃銀の場合︑強位の不規則運動の介入在示すのである口
(註 ( ) 1)
長崎大学経済学部五十周年記念論文集﹁我が国景気変動の一分析﹂参照
(2
︺﹀・司・回口百凶ω
ロ色 沼伊 丹の
Z=
・ 冨 g
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Fo
FE
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PH
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(4 )( a)
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味す
ると
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環の
場合
︑特
殊循
環の
﹁山
﹂と
基準
日附
の﹁
山﹂
(あ
るい
は特
殊循
環の
第 七 表S:特殊循環(賀質賃銀)の段階別平均変化率
特殊循環の日附 平均変化率
山一谷一山 (1) ちら 1 一 r}ft !.1一~,~;!
叫‘~'2 3同_1(~~3-ー ?γ~ 益 ‑0.81 ‑0.3 0.01 ‑1.9,1 +1.11 +1.41 0.01 +0.7
~~ニZιーー12ウ2.4-ー 1ラ'27 ‑2.21 0.0:1 +0.61十0.51 +0.91 +0.8
れ-同r-<}S7-ー pづ~8 ‑0.71 ‑1.7
% 8 ‑1 ~~8-1%n ‑0.31 ‑‑0.4 ‑0.61 ‑0 十0.41+0.71 + 0.51 +0.4
1%31‑対%.1‑ら7イao ‑0.81 ‑0.7 ‑0.31 ‑0 十0.5十0.71 +0.21 ‑0.1 平 均 11‑0.61‑吋 ‑ 叫 ‑0.4<11十 州 +1.01 +叫 +0.3
平 均 偏 差 11 O ・511 0.3
加 宣 平 均 1 1
11
平 均 間 隔 3.8 3.8 2.3 3.1 5.0 5.0 3.1
我が国長気変動の一分析(五)
一堂金運塾塑盟ー=7.5%(強位の不規則連動)
特殊循環期間
﹁谷﹂と基準日附の﹁谷﹂と
の間に︑他の基準日附の﹁山
﹂﹁谷﹂が介入しないことで
ある
︒ (b )
も
( a )
の場合
の類推によって理解される︒
(5 )・
・司・回口吉田伶宮山k r
Ho yo
・=
FE
WH
f
ロ∞但し︑との
( C )
の基準は余り厳格に失ずるの
で︑後に緩和されている︒
(6)﹁経告と経済﹂第六十七号
﹁我が国長気変動の一分析(
四)﹂ー
一一一
一