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量子 力 学 の 基礎
自然科学教育研究室 斎 藤 一 之
序 本論文は定式化せずに言及出来る理論の範囲内に止める。
論者の理論は出発点より他の学説とは著しく異なり,為に他の理論の立揚よりの批判は 不可能である。然しながら論者の理論は新しい考へ方の可能な事実を示し故に科掌方法 論,教育学,哲学等に影響を及ぼすと確信する。
§1に論者の理論が従来の如何なる理論とも異なる事を示し,§2に於て素粒子の重畳 性の績を述ぺ,§3に於ては臆の素粒子を・pi畦のFcrmi粒子のみにて言己述する 条件を調ぺた。§4に於て交換関係に就て記述し,§5に於てschr6dingerの運動方程 式をやや新しい方法で出した。§6に於て不確定性原理に就いて言及した。§7で歴史的 立揚の意味を述べた。§8で常数Mに対して新しい素粒子θが附随する事を示した。
省本論文に於ては内外両宇宙の相互作用によるParameter 5と絶対時間Sを区別した。
§1論者の理論の特質
例へば或るde−sitter spaceの5次元の理論の特質は一般相対論と同一の立揚 即ち G)五次元線素4τの自乗4τ2は物理的不変量である。
(2)物理現象は五次元空間に於て閉ぢて居ると云ふ所にある。
論者の理論に於ても相対論的4次元時空と絶対時間,空聞を合せた8次元空聞に於て線素 なる概念は存在する。然しながら線素はunobservableであり,対置的定義の如何により 結果が変化する。従つてこの揚合線素の自乗は対置的定義の如何により不変量にも可変量 にも成り得る事に注意する必要がある。実際観測標準時空から他の観測標準時空への移動 の際には,4次元時空,或は5次元時空での線素の自乗は物理的不変量である。4次元時 空の際は我々の実験がこの事を証明して居るし,5次元時空では定義を適当に取れば線素 の自乗を不変量になし得る。一方運動方程式は一つの標準時空を定め,その時の単位で他 の時空(観測時空ではない)の運動を記述するのである。この時に絶対空間を相互に同一 とする対置的定義に於ては8次元線素4τ2は物理的不変量ではない。論者は運動方程式に 重点を置き,従つてづτ2を二義的に考へて居る。換言すれば運動方程式の変換性をより多
くする為には4♂が可変量となり得るのである。
次に内部宇宙は閉ぢて居ないから論者の8次元空聞を用ひても物理現象は閉ぢて居な
い。さて広島の波動幾何学に於ては遠方の現象にunobservableなるひろがりが恒存する 事を示した偉大なる試みである。波動幾何学は波動函数を使用して居るが,波動函数は確 かにそれ自身unobservableである・然しこの学説は遠方の現象は遠くなればなる程不明 瞭度が大きくなる事を無視して居る。論者の理論はこの現象を生のまま表はして居る。
これを要するに論者の理論は近方と遠方との違ひは本質的なものである事を留意し,且 っ8次元空間に於て自然は閉ぢて居ず,運動方程式自身を重要視して4τ2を二義的に見る と云ふ特長を有して居る。これは全く新しい理論であると確信する。
§2素粒子の重畳性
Pa「am・t・…の時の内部宇宙の完全Vec…系囲、(・。),…且。(・。)…とし,外部宇 宙の完全VCC…系を瓦(・・)・−A・(・・)…とすると一繊・内外醇宙の・・つれかに存す る状態B(5。)は
B(SO)=:αμ41(5の+一・+σ必・(∫・)+…+∂μ41(5・)+…+∂。ん(5。)+…(2D
と書ける。今内部宇宙の状態C(So)がParameter 5でC(s)になつたとすると
C(5)=A1(5・)・1+…凪・(・・)…+…+恥・)晶+・一砥(・。)4計……(2.2)
と書ける・(2・2)式は内・外宇宙の相互作用の結果C(・)は五1(・。〉・曾ん(,。)_の 『
ンで記述出来ない事を示す・故に・41(50)… 為(50>・・に対応する内部宇宙のVector
A*(5・)…君。*(5。)… を考へるならば
C(5)こA・(・・)・1+…礁(・・)・・+…+君1・(…)4、+…+五。・(・。)4。+…・《2.3)
と書傭が出来る・一般に・・識(・・)蹄(・・)…取・。)と表をまされる.(23)式は。。
の時君1* ° A・・*…は存在しなかつたのがP・・am・・…の時生じた事を意味する.我々 は内部宇出にのみ重点を置くならば標準空聞と云ふ感知する事の出来ない状態が存在して その標準空間には無数の・41*…・4。*一・のVectorが内存すると考へるであらう。Parametcr 5・からP・・em・ter・に移動する際にこの塩*等が出たり入つたりすると解釈すれば
(23)式の解釈を容易になし得る事を知る。論者は従つて内部宇宙に標準空聞が存在しそ の内に無数の・41*…ん*…なるVector状態が存在すると記述する。従つてParameter 50の標準空間Z(∫o)は
Z(∫・)一{五1*(・の・A・*(・・)…聯(・・)}………一・一…《24)
と書く事が出来る。・4。*は塩と全く異質のものである。標準空間Z(5のは内外両宇宙 の相互作用の結果として記述されると云ふ本質を重視する。Parameter 5〔,では.4芝*(So)…
∠傷*(So)…は存在しないから
ん*(・・)Z(・・)こん薯く(・・){ム1*(・・)…孟。・(・。)…}こ0・………・・………(2.5)
と記述する。内部宇宙の任意の状態を表はす必要にして充分なVector群を素粒子と名付
70 茨城大学教育学部紀要第五号
ける。
今或る素粒子のVectorをφとすると(2.3)式より
φ(・)叩φ(・。)+Σσ森(・、))+Σ∂。φ。*(・・)+∂φ*(…)……一一(2・6)
但しφ。は素粒子のVectorとする。
ギリシヤの哲入ヘラクレイトス曰く「万物は流転し・万物は変化する」・実に(2・3)(2・6)
式は彼の言の具体化した式である。さて今迄の本節の説明を公式化する事を以下に述べ
る。
自然がParamcter s。でκ、,κ2…ズπにB、 B2…β。の質点がある状態を{B,(κ1・So)+
β2(XL) )SO)十…十βπ(筋,5の}z(5})で表はす。即ち
[蝉U・。の自然一一{βρ、・、,)+B・α・,・・う+峠B・(κ謝}Z(・・)一… (27)
今Z(Sのの標準空間でBl(ズ150)β2(κ2,5ののみに着目すれば
[公準2コ{B、(ズ1,・。)+B,(窪,,5,)}Z(・。)−B、(ズ、,・・)Z(・・)+B・(κ・…)Z(・・)…… (2・8)
[公準3]複素数σ,状態C(κ,50)・Operaterα(50)に対して
α{β1α1,、。)+β,(XL・ ,SO)}Z(・。)こσβ1(ズ。・・)Z(・・)+αβ・(κ・…)Z(・・)一…一・(22)
α(、。){Bμ、5〔1)+B、(κ,,・。){Z(・。)一疏(・・)β、(κ1,・・)Z(・・)+α(・・)B・(κ・…)α・・)(2・10)
C(X,SO){B、(κ1,50)+β,(κ2,50)}Z(50)=Cα,So)β・(κbso)Z(50)
+C(XJSo)B,α,,・。)z(・。)・………一…・・…・・…・………・・…(2・11)
[公準4]今φ、,φ2が同一種類の粒子とすれば
φ1(κ。、。)z(・。)一φ,(κ,,・。)z(・。)C(κ,,ズ1)………・…・一…一… (2・12)
舶然即ちβ1B,…β。…の質点が全部静止して居る時は時間紛概謙ま存在しないが全 部の質点が等速直線運動をして居るのと区別がつかない。我々はこの揚合絶対空間の等速 直線運動でcomp6nsatcすると仮定する。この仮定のもとで
[仮定1]外力が考へられない時は内部宇宙に於て絶対時間8が考へられる・
[公準5]外力が考へられない時は
BI(κ1,S)Z(S)一・B1α。S。)Z(S。)一一…・・一一…一…(2・13)
今φ。を素粒子とすれば
[公準6]φ。(S。)・(S。)一αφ。(S。)Z(S・)………一・・……・…・一・・…… (2・14)
今Soでφb…φ。…のみが存在する時は
[蝉7コφ㎜・(S。)Z(S。)−0−一・……・・・………・一…・…・……・…・一 (2・15)
次に外力が存在する場合には時間 の概念が存在し得る。
[公準8] 外力の作用のもとでは
β、(、)Z(・)一Σ・β。(・。)Z(・。)………一・……・…一…・…(2・16)
但しjB1,…Bゼ・がParameter soの時κ…才ゼ・にあつたのが5の時ズ、 …κ。ノ…に移し
たとする。
[公準i9] 今B1 (ズ1一ズ1),・・8〆(ぎ〆一編)…等のc−numbcrを考へ
B1(Xl/5)Z(∫)=Σo。β。 (κ。 イ。)B。(∫。)Z(50)・……一一…・・(2.17)
と(2.16)式を書き換へ得るとする。
φ。(50)がφπ(のに外力の作用をも受けて変換されれば
[公準10コ φ鼠編5)Z(5)==Σαπ(冨一ぎ?、)φη(50)σπ(5−50)Z(50)・・…・一・・……(2.18)
ここで砺α・ 一筋)はc−numberα。(s−So)は実際には絶対空間の坐標にも関係する q−numberであるとする。
[仮定2] Z(5)=Z(50)……・……・・…………・・…・………・・……・…(2.]9)
と書く事が出来る,と仮定する。すると
[定理1コ 仮定2] の条件で
φ乃( ノXn,5)=ΣσηL(翫.一ズ帆)φm(50)砧馳(s−50)…・一………(2。20)
となる。
[仮定3コ 5=∫十お ………・…・………・………(2.21)
と置く事が出来る・外力が定まれば上式の如きちSの分解は一義的に定まると仮定する。
換言すれば運動状態が外力により或は広義に測定装置による作用等により指定されるな らば(2・21)式の分解は決定すると仮定する。勿論この決定を知るには理論との対比が必 要であり先験的に分解を決定する法則は存在しないであらう。
[定理2] φπ( Xn,5)=Σ砺(編ノー筋,彦)φη(So)…………・一………(2.22)
と書く事が出来る。但しσ%(編Lκ。,のはc−numberφπ(So)はq−numberである。
[仮定4] φη(So)=φη(X,γ, Z, Sのと置きうる。
「仮定5] 対置的定義如何により
φ。(Xn,!s)=・c−number×φπα〆,のと置き得ると仮定する。
§3素粒子の意味
今(x,.y,z,彦)で・pin去の素粒子鵡あろちSのの満足する耀式を(巌+の .
×・4。(x,ツ,21,ち;So, X, Y, Z)・=0(3.1)とする。但しκ,ツ,z,!は相対論的坐標S,X,γ,Z
は絶対時聞空間とする。上式の静止質量κをzeroとする交換を行う為にノ4。α,y,2, ;S,
X,}7,Z)こZ㌦(x,y,2, t)θαs」Bn(x,Y,z)(3.2)とする。(3.1)式を
(γ峨一詣)A・(x・y・・z・・t;s・x・Y・z)一・一(町と置くと これが(3.1)式と等しい為には
ム(x5Y,z,t;s,x,Y,z)=ノ1。(κ,ッ,客,の8一γ5陀sjB。(X,γ,Z)………・…・…………(3.3)
72 茨城大学教育学部紀要第五号 ㌃ ニなる。
(3.3)式はs=s。の時には4。α,ツ,2,ちε・x,γ,z)一五。個ツ,乞のθ一噛疏σぐ・γ,2り
(3.3) となる。(3.3),(3.3γ式は各々S及び8・)を観測標準状態とした揚合である・換
言すればズ(s),ッ(S),Z(8),薮8),κとズ(SO)ッ(ε0)Z(80)彦(80),κとに各々苅置的定
義で等値を定める事を意味する。従つて線素4τ2は物理的不変量である。今8{,の状態を基準の状態としてSの状態を記述すれば(3・3)式は
ノ17乃(x(s)ツ(ε)乞(S) (S))θ一Y5 κ8 Bη(X,】r,2r,) ・… 。… 一・・・・… 一・・ (33a)
但し上式に於て絶対空闇の等値は対置的定義で定める・(3・3a)式に於て炉十ツ2一ト22−一 o響十S2は物理的不変量ではない。何故ならが十ヅ十ゴー6響=0の時Sは絶対時間であ るから娯+y2+22−6響+S2は任意の正の値を取り得るから,又同式は4次元相短坐標の みに関してもinvariantな関係はない。実際(3・3a)式は静止質量が8の変化につれ変
化する事を示して居るから(γ!♂キ1)。
以上を要約すると,波動幽数・4。(s)は4次元空間或は5次元空間(κ・ツ・乞・ち5)に関 しては運動学的見地より見ればinvariantではない。従つて∠4。(s)は絶対空間の廻転に のみ不変性を有する。
意の積で表はされる。従つて任意のspinのVectorが可能でありこれを制限する原則は・
一般には存在しない。原来素粒子はParameter 5が変化すれば他の任意の素粒子の生成 消滅が附随するから素粒子ムは
ム(5)=Σ!1己(5{))…A。、(5。)…ん*(s・)…A(5・)一…・………(3・4)
と云ふ変化を行ひ原理上linearな結合で表はす事は出来ない。従つて任意のspinの素 粒子が有ると云ふ仮定のもとで素粒子の質量等を決定しようとすると次の困難に出会ふ。
G) 任意の状態は素粒子の波動函数の一次結合だけでは表はせなく2次・3次……等の 結合が表はれる。これはnon−lincarな多体問題である!!
(2) 一つの素粒子と他の素粒子の交換関係が不明である。
(3) 一般の素粒子の運動方程式,相互作用が不明である。
従つてこの困難な事は甚大である。
本節では以下素粒子がParamemetcr soから5に移つた際にそれをspi蝿のVector 及び常数の一一次結合で表はされる条件を求めよう。以下簡単の為spin毒のfcrmi粒子を
φπで表はす。任意の素粒子 1
ム(5)=θΩ(s−s°)A。(5。)=Σ 五己(5の轟*(sの…砺(5・)…
z,η葛,…P
を考へるに,これはParameter 5〔}の時のノ4ρ(50)等がん(50)・4鵬*(50)…の操作により
∠4。(5)に関与する事を示す。物理的に見て・4,.(∫)に関与するSoの素粒子が∠4。(5。)の
みではあり得ないから次の事が判明する。[公準月塩(5)=θΩ(ε一30)五,、(Sの=Σん(5∂砺(∫o)…ん(50) とする。
z,7 し…刀
[定義1]任意の5の時のA。(s)を表現するに必要にして充分なム、(50)…ん、(5。)…
・41*(∫{〕)…∠4。*(5〔1)…を素粒子と名付ける。
[公準2]或る一つの・4。(のを表現するのに総ての素粒子が必要である。
[定理1]・4η(s)はParameter s〔}の時の素粒子の積の和で表はされる。
[仮定1]spin O,1等のbose粒子spin量等のfermi粒子はspin憲の粒子の積の和で 表はす事が出来る。
旧来の量子力学ではvirtualなPhotonとvirtua1なelcctron, positron対とは本質的 な違ひがあつた。実際前者はVacuum Polarizationを与へない。論者の揚合virtualな Photon例へばParameter 51(51キ5,51キ50)のPhotonの波動画数を%(51)とすれば φ協(5DはParameter soのPhotonのみではなく,electron及びPositronの波動画数
を含む事が出来る。従つて[仮定1]は論者の立揚に於てのみ正当であり得るのだ!!
[仮定11] 砺φπ=0 φ諮φη=0 ………・一・………・・一………(5)
φ。の2次形式は次の如く書く事が出来る。
Σα漁一Σσセ(φεφ杜卿の+Σσ誓σ靴φ乞φrφ・φの一・…(6)
φπ*の2次形式は同様に
Σ・耽φ・輝一Σ゜
?iφ・*φ許φ・・φ・*+Σ゜誓cκ店(φ・*φ・*一醐)……(7)
伽φκ*の双一次形式は
Σ娠φ謝+Σ娠φ猷一Σ暫砺(嫉・+姦・φの+Σ娠許(鹸・一醐
……… i8)
[定義11]
』
P:灘:鵬1:蠕1::灘:璽:蹴器二灘;:1:}・《9)
と定義する。
(5)式でφ。φ%こ0砺*φπ*=0故に(9)式より
∂@,の;δ*@,の・=6@,π)=6*(π,勿=0 ………・……・…・……(10)
φκ=θΩ 80例 φ葛=θΩ 80娠 と置けるから
φ乞φ海=・θΩ 3・φκφFO=φ陀φF∂(i,k)=o(麺)
74 ・茨城大学教育学部紀要 第五号
対称的に∂*(i,k)=o*(餉)・=0 となる。
[定理2]次類)=o(魏)=δ*σ,の=o*(麺)十〇 今標準空間をZ(5。)で表はせば φz*Z(5。)=0
一 一噌
]つて [定理3]∂(頗)Z(30)=−o(晒)Z(So)である・
一
m仮定3]δ(i,k)Z(50)=9(晒)Z(sの になるとする
但し9(i,k)はc−numbcrと仮定する・[結論1]任意のφ(S)は
.
モ(s)Z(s)=(Σα。φπ+のZ(s。)…………・一………・・…・・…∵(11)
とφ乞及びc−numberの一次結合で表はし得る。
上式にはκ,ツ,乞, が陽に含まれて居ないがκ,y,2,オが含まれても変化する部分は e.numbcrのみであるから上の結論は如何なる揚合も正しい・
さて(11)応の物理的意味如何 (11)式はφ(5)はParameter soのφ・よりの寄与 がα.であり標準空間Z(∫o)よりの寄与が0であると云ふ事である。
換言すればφ、がφ(のになる割合はσ,、に関係して居ると解釈される。α…oは複素 数であり得る§2の[仮定2]より(11)式は
φ(5)=Σσπφη十〇・…・一一…・…・・………・一・一一・………・・・…(12)
と書く事が出来る。
α.を求める方法如何,本論文に於てはφ。*φ。=1とする事は出来ないからHille」t spacc を用ひる事は不可能である。全く歴史的方法で砺を決定すぺきである。さて(11)式 に於けるZ(∫o)よりの寄与6は素粒子の種類により異なるぺきではないから[仮定4]
=o(5−So)即ちoは5−Soのみに依存するc−numberである。換言すれば[結論1]の 6はo(s−50)なるc−numberである。外力の存在する時は勿論oは外力の画数として
変化する。
[仮定5] 外力,相互作用の無視出来る極限に於てはφπ(5)=α(5−5・)φπ(So)+o(5−So)
と仮定する。但しσ,oはc−number。[結論1]は常識に反して居るように見える・自然 に於てφ乞*等が存在し得るのはどう解釈するか,これは標準空間の取り方に依存するので ある。今κ1,κ2,…編…点がParameter 50の標準空間の点であつたとすると,これを各 々ズb…κゼ・点のみが標準空間である次の画数の積で表はす
[仮定6] ψ(XIXL °Xn°・ ;So)=ψ(κbso)ψ(豹,5の…ψ(編,5の …・・…一………(12)
今1瓢諜欝濫ll瓢1漏)}}……・…・・…(13)
とする。即ちψ乙即は{}の中のφ己*φ。、*…φρ*を取り除いたものとする。
φ (Xiso)ψ (窪函∫o)=こ0 φz*(オ乞So)ψ (2∫函50)キ0 ・… 。・。・・… 。・・… 。・・一・… (14)
従つてψ (Xl;s);θ偽ψ(κ1;5)なるなる変換画数の研究をすれば任意のφ〜・ドを調査する事 が出来る。
[結論1U 現実のφz*(s)を研究するにはθΩz8なる変蜘画数を研究すればよい。
今駈才2…翫点にそれぞれφ1*φ2*…φ,。*が存在して居るとする。これを記述するに適
した空間ψ〔〕は
ψo=ψ1(X1)ψ2(才2)…ψ盟(才,瓦)ψ(才㎜+1)・………・…・………・・…・…… (15)
. である。
従つてψ。は素粒子の存在及び位置に全く依存し素粒子の生成消滅に於て決定的なる変 化をする・これに反し標準空間ψは数学的には一応不変であるが物理的には自然が普通 の安定せる粒子で占めて居て反粒子が存在しない揚合のVacuumと了承出来る。反粒子 は外部宇宙の影響によると考へるからこの立揚は全面的には非難さるべきではない。標準 空間をこの様に解釈するならば電子等と同様な…つの実体と考へる事が出来る。標準空間
{φ1*…φ*…φπ*…}のφ己*が飛びだした時は{φ1*・φ凹*φz+1*φ。*・う=ψzは実験的にφε と解釈すべきである実際には動揺があるから、
φ乙κこθΩ sψ乙 ………・… …・・… ………・・… ・…… …・……・・…・………… (16)
となる。
さて本論文の標準空聞はDirac氏のoriginalなVacuumの定義とは違ふ事を注意す る必要がある・本論文に於ては内部宇宙に存在する∠4ビ・∠4。…なる状熊に附随した状態 として内外両宇宙の相互作用の表はれの標準空間があると定義されて居る。これに反し Dirac氏のVacuumはVacuumのみが存在し得るのである。
次に水素原子の問題を考へるに電子が最低軌道の時にspin毒とするとφφ*なる光子を 吸収してspin量とspin善の重聾ψ巷となり,電子は次の軌道に移る。従つて水素原子
内の電子はspin壱・岩・…憲+n…なる任意のスピンを取り得る。然るにspinは8次元空 o
ヤに於て不変の性質であるから(κ,y,ぎ,の空間に於て何等不変性なく絶対空間に関して 不変なる波動画数に就てもspinは変化しない。従つて
[定理4]原子の揚に於ては電子陽電子より積のみで造られる粒子は光子のみである。
spin豊等の波動画数は只或る物理状態を表はすにすぎない。
今水素原子の解法を書き直すと
ψ毒=φψ量=φげドφ+φψダφφ*φφ*φ+φφ*φ+φ一………一・(18)
但し醤はspin毒母の重ね合さつた状態とする。ψ暑…等も同楼な意味とする。する と電子全体としての波動画数は
76 茨城大学教育学部紀要 第五号
ψ=αψ壱十6ψ多十〇ψ暑十 ・……・・…・一・…・・一…・…・…… 一…・・…… ……・・(19) じ
として暢,ψ凱ψ彗… の一次結合で表はし得る。
最後に本節の交換関係φδφ誘+φκ*φF5σ,のは計算が一義的である目的で設定された
事を強調する。 ,
§4交換関係に就て
古典力単に於ては運動量ρと座標κとは交換する。即ち
Pκ一κρ=0 ・・・・・・・… 。・。・・・・・・… 。・・… 。・・・・・・・・・・・・・… 。一・・・・・・・… 。・・・・・・・・… (4・1)
量子力学に於てはρκ一才ρ=一魏(42)が成立する。
[定義1]餌一ψ=ρ(・+4s)廊)所(・+商ρ(・)一・一・一一……一・・(4・3)
と置く。
今対置的定義でκ(s十ゐ)=κ(5)とする。unobservableな変化に対しては妖5十45)=
κ(5)と対置的定義をするのは我々の慣例である。observableな変化に対しては次の二つ
の立揚がある。
(1)obscrvableな変化を外力と云ふ原因に帰す。即ちこの揚合には外力の存在は Parameter 5を変化さす事は無い。
(2)observablcな変化をその点の状態が変化したと云ふ立揚である・即ちParame一 ter sより5十ゐに周囲及び考へて居る点がunobserbablcな変化をナる。次に考へて居
る点が5十451に変化したと云ふ記述である。押測に掛るのはf(ゐ一4のである。
さて(4.3)式は
Pκ一κρ=P(s十ゐ)κ(5)一κ(5+ゐ)P(5)寄P(s+45)κ(・)一ズ(5)P(5)
={P(s+ds)−P(s)}κ(s)+P(s)ズ(s)一κ(s)P(s)
今P(s) x(s)一κ(5)P(5)=C(ρ,5)と置くと上式は
ρ
欄:識訂(P,s)=カ(ゐ)鵬脚}(44) ●但し P(s十45)=θ鋤P(s) …・・………・・……・…・・…(45)
とする。
今Parameter 5の時に他の質点の運動量P1(8)を考へて見るに
P1(s十ds)−P、(5)=(θΩ・・)P、(s)=五(45)P・(s)・…・・………(4・6)
であるから総ての質点に対して∫、(ds)はconstantと考へられるであらう。何故ならば s→3十45に際して(4.6)式が成立し八4のは総ての質点に共通して居るから・従つて 爪4S)=6と対置的定義を行う。故に
[P,x]_・=P(s十ds)κ(s)一κ(5+4のP(5)〜∂P(5)κ(s)+・(ρ・s)……(47)
と置く事が出来る。
今或る質点の運動を決定する方程式を(但し外力は存在しない)
17(P,x)=.π(1)(s),κ(5));0 … 。・… 。・。… 。・・・・… 。・… 。… 一・。・・。・・。・… 一・ (4.8)
とする。
他の質点の任意の運動量をP1とすると
1牙(P1(5),才(5))こ0 ・・・・・・・・・・・・・・… ・… 。・・… 。・。。。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (4.9)
今Parameter 51でP,(s)=P(51)粥1(5)=粥(5Dとすると(4.9)式は
1ノ(1)(51),κ(51))こ0 ・… 一・・・・・・・・・・・・・・・・・… 。・・。・・… 。・・・・… 一一・・・・・・… (4.9)ノ
となる。
本節(1)の立揚より(4.9)式より(4.9γ式に移り得る事は正確である。
(47)式より
1)(5且十45)κ(5豊一十一45)1)(51)〜∂ρ(51)κ(51)十む(ρ,51) 。・・・・・… 。・。・・。… 一・ (4.10)
(4.10式)は
1)1(s十ds)κ(s)一κ(5十4s)1)1(s)〜∂1)1(s)ズ(5)十〇(ρ15) ・・。・・。・・… 。 (4.11)
に等しい。
今 1)(51)ズ(Sl)=プ「(ρ,s1)==プてρ,s)=:σ, C(ρ,51)=C(ρ,s)=6 ・・… 一… 。・ (4.12)
と対置的定義をすれば
[P,x]一=σ∂十{フ ・・・・・・・・・・・… 一。・・・… 一・・一・・・… 。一・・。・。・・・・・・・・・・・… 一・・・… (4.13)
となる。
σ∂十〇==1診1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 一・・・・・・・・・・… 。・・・・・・・・… 。・。… 。・一・・ (4.14)
と置けば
[p,a]_=乃1 ・・・… 。。・・・・・・・… 。・。・… ・■一・。。一… 。。・… 。・・。・。・一・。・。・・。・。・… 。・・。。。・(4.15)
となる。
従つて(4コ5)式の私は運動量の如何に無関係でs及び4sのみの函数である。これよ り次の事が判明する。上式の成立には
(1) x(s十ds)=濯(5),云(ゐ)=∂
(2) プてρ,5)==プ(ρ,51)こ=α 6(ρ,s1)=o(ρ,5)=o
なる対置的定義が必要である。
以.ヒの仮定により同一の形式の運動方程式を満足する質点即ち静止質量が異なり外力の 存在しない揚合には畠をconstantと考へてよい。然しながら異なる運動方程式に従う
粒子に関しては私は異なり得る事は明瞭である。次にφ。φπ*=φbπ*φπ*φ。=φわ、と置く
とφoπ*,φ伽は各々spin O及びspir11の重聾せるbose波動画数である。78 茨城大学教育学部紀要 第五号
さて
η+φ枷=ゴφπ=φδπη_ η+φ,z==φπη_=:一ゴφ〜)陀
。・・・・・・・・・・・・・・・・・…@(4.16)
φわ,3くη.=一づφ,、*=η一φわ。*φ。*η.=∫φわ,・*=η一φ・・*
Bosc粒子の交換関係は
[φ、。,φ、。*].=(φ、。(5+45)φ、。*一φ、訳5+45)φ・。(5)…一…一・・………(4・17)
である。
然るに
φ伽(s十ds)=θΩ(・一ε・)φひ,、(∫。)=6Ωノs・φわ,、(S・)=Σα・・φゐ・・
十Σ∂}島φb肌*十ΣoηLφ,π十Σ4り几φ?π*………・・……・・…一(4・18)
φひ。*(s十ds)二θΩ(・一・・)φδ。*(5。)=θΩ 3・φひ。*(5・)=Σα・砺・*
+Σ∂隅φ襯+Σ・論*+[ζ4。、φ,。………(4・18)
(4.18),(4.18)ノを(4.17)に代入すれば
[φbn,φbn*].=Σσ。(φわ、。φ扁く一φb,,、*φ、。)+Σδ,・(φわ…*φ…*一φb・・φの
一つΣo㎜η±(φ1、mφbn*+ ¢b,n*φbn)寂Σ磁η干(φ謎φ謹十φ伽φ面 (4・19)
同様にして
[φ。,φπ)]+=φπ(5+ゐ)φ。*(5)十φ,る*(5十ゐ)φπ(5)
=Σσ,。!ゼη±(φ伽φδ,、*一φわ,。*φわ,、)+Σ∂,。 勿干(φδ,。㌦*一φ伽φわ・・)
+Σo,。!η±η不(φ猟φb。*+φ伽φひの一Σ4、、/η年η±(φひ,。*φゐ。*+φわ,,、φ伽)
々[φわ。,φひ。*]_づη羊 _..._............。。_......._.........・・一・・一・・・… 。・ (4.20)
即ち [φπφπ*]+=[φ醜,φ伽*]_吻羊==φ碗φ協*η_一φ伽*φ伽η+ ……… (4.21)
(4.21)式を見ればbose粒子群φひ.に就て交換関係を定めれば対応的にfermi粒子に も交換関係が成立する事が分る。尚(4.19),(4.20)両式より素粒子の交i換関係はその素 粒子のみならず全体の素粒子の相互関係に於てのみ意味を有する事を注意する必要があ
る。
次に [φ、,、,φ、。]一一φ、。(・+4・)φ、。一φ・。(・+4・りφ・・(・)−0・・一………・(4・22)
[φ、。*,φ伽*]一=0 ・………一一・一…一一………・…・・(4・23)
[φ。,φ。コ.=2φ。(s+4s)φ。(5)キ。………・・……・………一……・(4・24)
同様に
[φn*,φn*]+=2φη*(∫十4s)φπ*(5) 。・・。。・・一・・・・・・・… 。・・・・・・・・・・・・・・・・・・… (4.25)
今ψb*=φφ*φφ* ψFφ*φφ*φ とすれば
[ψわ,ψb*]_==ψδ(5+45)ψb*(5)一ψわ*(ε十45)ψo(5)==(…)φφ*φφ*一( )φ*φφ*φ
… 。・… 。。・・・・・… (4.26)
上式はφ,φ*の積として5次又はそれ以上の次数が表はれる。
論者はこの事実より旧来の量子力学の交換関係を疑問視するのである。実に決定的に常 数乃1は素粒子が異なれば一般には異なるのである!!波動函数は3次元絶対空聞に於て 廻転に対して不変であるから任意の波動函数はφ1等のspin巻の波動函数の積で表はさ れる。(4・26)式により交換関係が複雑になる事と光子はspin 1とspin zeroのbose 粒子の重聾であるべきである事より論者は第3節の立揚を取る事とした。実際陰電子陽電 子の消減により光子が生ずる。自然は光子のspin 1の部分とspin Oの部分を区別する 事は出来ないのである。
最後に本節の交換関係(広義)は全く測定の誤差に関係しds=0なる時に第3節の交i換 関係になるものではなく,それとは独立でもある事を強調する。
§5第3節,第4節に関する例題
[A] Schr6dinger運動方程式の出し方
古典力学に於てはcnergy E,運動量ρの間には次の関係がある。
2易P』E……一一・一…・…………・一・一・・………一……(5.1)
(5.1)式は周囲の大多数の物体を基準として,これに対しての質点の変化を記述した揚合
である。
Parameter soの時の標準状態に対しては,質点の運動は
1
Q廊、))P (・・)=E(・・)・………一・…・・………一・一・・…(52)
で表はされる。Parameter 5の時の運動をs。の標準状態で記述すれば
2疹(、)μ(・)−E(・)……・…・・………・……・・一一・・一一(53)
となる。さて第4節より
[P(s)−P(5。)コ妖5。)=乃一6(ρ,5)=乃
即ち [P(5)−P(50)]κ(50)=乃 ………・・…・……… 一……g・・(5.4)
と置き得る。これから
P(・)−P(恥)+乃激
σ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・… 。… 一・・一・・・・・・・・・・・・・・・・・… (5.5)
d(・)−E(恥)+乃音
と置き上式を(5.3)式に代入すれば
2読、){P(50)+壕卜E(飾)+乃一告……・…一…・一・(56)
80 茨城大学教育学部紀要第五号
となる。
今 誌)一蜘1+δ症誌)一藷+藷鴛誘…一《57)
と置くと,(5.6)式は
[2滋r2裁)+縦論+・・ヨ(P2(So)+聯+乃(P縣)一募
+轟P㈲)]−E㈲+磯
上式に(5.2)式を代入しδ粥,乃の2次迄とれば
滅う乃{P(嶋+音P畔轟詔価)+薫)轟
一2謙訂〃{Pω農+一妾P価)}+舞鶏P価)一磯……(58)
今δ鵬乃を同次の無限小とすれば上式の解は二組ある・以下粥(s。)・=m,P(5。)=ρと略
記する。
ω 蓋暴一纂乃(P−a°一.一一+審ρ)+望P一乃÷
……
i5.9)2義乃(P妾+妾ρ)一矩一・
(5.9)の両式より
蓋轟一磯・・一・…・…・………一・…・・……一・…・…・・(5.10)
が導き出される。
(52)式はParmeter 50の標準状態に対しての運動の記述であるから,この標準状態 をψこのψに対して質点があると云ふ状態をφとすれば(5・10)式は
銑暴φψ一暗φψ・一…・…一・……一・…・…一………(5.11)
となる。
さて我々は基準状態と云ふ言葉を対象物をも含んだ自然そのものであると考へる。即ち 勉個の物体π個の太陽,」個のProton等々があるときそのものずばりを基準状態と定
義する。 も
[定義]基準状態とは自然そのものの状態を云ふ。
そうすると基準状態をψとすると
鑑鼻ψ一磯ψ………一・一…一・・…一・……一・……(511γ と云ふ運動方程式が出る。ψの内,主として変化するのは今考へて居る質点の状態である
事は明瞭である・実際(5・2)式は基準状態の内の考へて居る質点のみを記述して居る。従 つて(51Dノ式のψの中変化するのは質点のみであると考へてよい。本項の基準状態の 定義によつて初めて%個の質点系の古典力学の運動方程式から導き出された(511γ式 の方程式はやはりπ個の質点系の状態を記述すると云ふ事が出来る。
(の 次の一組の解は
か鴎+蕩ρ}一纂P一磯
…………(5,12)
p鼻聯乃{P一農+音ρ}+(麓戸一・
である。
上式より
蕩轟ψ一磯ψ・…・一・・一一・一・...……….….……,(513)
が出る。
(5・13)式はParametcr 50で静止質量zcroの質点の運動方程式である。従つて(58)
式の解として(5.11)・(513)の両方存在する。都合により今項では(5.13)式の解に就 ての吟味はしない。さて普通の量子力学の教科書の如くψを解釈するならば(511γ式 のかはりに
ゴ碍ψ一一缶轟ψ……一・……一……...………(511の
となるべきである・この揚合には(5.11) 式の をゴ と置き換へれば(5」1a)式とな る・従つて(5・11γ式の は実はParameter 5と解釈すべきであらう。
( )次にPotential y1が存在する時は如何
1Q頭、)P (・)=E(・)一・一………一……・……(514)
今Paramcter 5の時Potential y、が作用したとする。71の作用によりParametcr s がゴに変化する。今γ1の中この変化に関与する部分を7,とする。
γFγ+7・…一……一一……・・一…………・…・……・一(5.15)
と書ける。 一
すると
1Q廊)P (5!)+7−E(の……一……・・…・・……一……・…・・(516)
上式は
2癒)醜)−E¢)一γ・・……・…・一……一・・…・一一(517)
82 茨城大学教育学部紀要 第五号
と書ける。故に
E(5ノ)一「V−E(SO)一乃岳と置く事が出来る・
上式は
E(ポ)一恥)+y+乃訂……・・…………・……・・…・………(518)
式となる。
故に観測に掛るPotential yが存在する揚合(5・11) 式に対応して
蓋募,ψ一yψ一乃書「ψ・・………・…・…・…・・…一・・一(5.19)
式が導き出される。以上を要約すると次の如し。
5。(叉は5)の標準状態で5(叉は5ノ)の状態を記述すると云ふunobservablcな真の 運動方程式を我々のこの節の記述で言ひ表はすならばこれが即ち(5・1γ)式(或は(5・19)
式)になると云ふ結論を得る。(5コ9)式に関しては注意が必要である・
G)γ,=0の揚合
(5.10)式の≠を髭と置けばschi6dingerの式と一致する・
(2)y2キ0の揚合
形式的に(5.19)式の をゴ +Sと置き得る。Sは状態をunobservableな意味で変 化させる事を表はすParameterで論者はこのSを絶対時間と定義ナる。すると
蕩一姦+蓄・…・一一・……一………・………一……・…(52°)
となし得る事も明瞭である。
さて以上の事は確率流の保存が保証されると考へられる揚合には本節の彦を髭と置き 換へ,保証されない揚合には彦を舜十∫と置き換へなければならない事を示す。
[B] 電磁揚に関するdishnssion
第3,4節に於て電磁揚は絶対空間に於てspin 1とspin zeroの重合したものである事 を述ぺた。spin 1の状態は3次元Vectorであるし, spin zeroの状態はscalarで表は せる事は明瞭である。従つてこの性質はinvariantであるから古典的3次元空間ズ,ッ, z と時聞∫の表示に於てもspin 1のVectorとspin Oのscalarとして観測される。さ てこの現象を統一的に記述すれば4次元空間の4元Vectorとして述ぺる事が可能に見え る。この立揚は全く特殊相対論的記述に外ならない。論者はこれに就てParametcr soの 時の電磁揚がParamgter Sの時に(5〔}で見て)やはり電磁場になる場合にのみ歴史的記 述としても上の考へは正しい事を指摘する,さて電磁場のVector Potentialを・4とす
れば
臥(め一一}綱……・・…………・・一・・一一_...….(521)
上式の意味はParaneter soの標準空間ψ(εo)を基準として測定した揚合には
囲・(・・)ψ(・・)一一揚ブ。(・・〕ψ(・.)一…・…,・一…………(522)
となりParametcr 5の標準空間ψ(5)に於ては
[囲・(・)ψ(・)一一↓ブ。(・)ψ(・)一一一…一….._.….…(523)
となる事を意味する。但し標準空聞としてはφ携φ・㌶く…φη*… で真空が全部占有された
状態とする。
φ・*(s)ψ(φ・*(・),…φ・丼く(・)…(こφ・*)・)砺・*爬・)ψ(φ、*(・)…「ゆ抗編「…φ。*(、)…)_o I 『
・…@。・・・・・・… 。… (5.24)
但し[φz(5)iはφK9)が存在しない意味とする。
P・・m・ter 5・を標準としてP・・am・・…の状態を記述すればψ(・)一ψ(、。)なる条件一_
ナ
刃・(・)一・Ω(ε一s°)』・(・・)………・・…一・・…一…(525)
但しΩはC−numbcrに非ず,(5,25)を(5。23)に代入し
(口・+一鼻)幽姻一一・一ゐ(恥)・・…・……..….…(526)
即ち
隅(・・)+Ω・4(・・)一一÷α(亀・・)ブ。(・。)………・…・一一…(527)
今 4(so)=Σo。φπ*φπと置くと上式の左辺は
口2Σ6・φ・*φ・汁Σδ〃z顧卿φz*φ鴨………一・…………(5.28) の形となる・但し6・・6願等はC−numberに非ず,第3節に於て歴史的立揚より見れば
α・筑の及び(脇踊・Nま各湘対論的不変な空聞ではな・疇を主張したが(527)
(5.28)式はその具体例である。今(5.28)式を電子揚と電磁揚に制限すれば
口・五・(・・)+δ皿(φ*φ)一一号ブ。(・・)
となる事を示す。
上式は・4μ(5。)のみが孤立せず本質的な混合揚の理論となるのである。我々は本例により 光子を素粒子と考へる事が問題を必要以上に複雑化する事を知る。spin巷の波動画数に全 体の現象の基礎を与えなければならない。
(C) Vacuumに就て
84 茨城大学教育学部紀要 第五号
[定義1]標準空間,即ちVacuumとは観測空間の総ての点がφ、*…φπ*…で満ちて 居る状態を云ふ。
今κ1点のVacuumψ(Xl;5)二・ψ(κ1;φ1*…φη*…;5)とすればVacuumψ(5)=ψ(κ、,5)
ψG,の…ψ翫,5)…で表はされる。
[定義2]論者の基準状態とは自然そのものの状態を表はす・
今κ、,…筋、点に各々φ,φ乙*砺が存在しその他の点は標準状態とすれば論者の基準状
態ψ坪 は ψ∬==ψ(κ、,1φ、*1,φ・*…;5)…φ *(5)・ψ(ズ脇;φ1*…φ・η4*φm+1…;5)ψ(才幌+1・…κ・・…
一一1
;5)で表はされる。
のはψ(φ1*…φ .1*φz.1*…)と対立する。
論者のψ〃はφ があれば真空内にφ *がない事と同一である事を主張する。
φ1ψ.亙=0 φ1*ψ。配キ0 φ1(5)ψ∬=・0 φどψ∬十〇
が成立する。
[定i義3]SchwingcrのVacuumψoを次の如く定義す・
φ ψo=φ呂(一)ψoキ0 φ〜1くψoはzero or zeroに非ずとす。
さて論者の立揚によればφzψoキ0であるからψoなるVacuum内にφ〜kを含む・従 つてφz*ψo=0となり全くDirac定義と一致する。
[定理]論者の立場より見ればSchwinwerのVacuumは標準空間とは全く等しく
φ〜*ψo=○でなければならない。
然しながら論者とSchwingcrでは式の形が異なるのは何故かと云ふに出発点の根本的 相違による。Schwingcrでは始めに暗に真空を考へて,それを背景として公式を出しそ れより真空の定義をして居る。論理的には堂々廻りの感がする。論者の揚合は出発点で定 義する事が出来る。量子力学ではHermitianと云ふ事を重要視する。論者の揚合は真空 の定義を出発点でする関係上,一般には物理量はHermitiahではない。論者の揚合真空 ψの対立者ψ*は考へない。
真空は一つにして只一つに限る。従つて量子力学的平均値〈 〉は考へない。実際歴
だ!!
§6量峯力学の不確定性に就て
今 P−・…ぽっ滋)P(50):=:E(50) 一… 一・…
@9・一・・。9・曹.・。・9●●●… (6・1)
P・・am・t…で
Q揚(、)P(・)−E(・)………・……・…・…一…・(a2)
今Parmetar 5の時外力γが作用したと仮定すると
1
Q駕(・)P (3)+γ一E1(・)………・…・・…………・…・…・…_(a3)
1これを
@2顧・1)P2(・1)=E(・1)………・・…・………・・…・…一(6.3)
と書く。
(6・3)式で51→5i の時(6.2)式でε→5・とする。
△P=P(・1!)−P(の△κ一廊・!)イの一…・…………・・……(6.4)
と定義する。(6,4)式より
△P°△κ=[1)(s、/)−P(の][ぎ(51!コー才(5・)コ
=一
mP(5!)−P(・・つコκ(51 )一[P(の一P(・・)コ廊 )=_2乃艮Pら 1△P・△κ1こ2乃 ゜°° ° °° …°5°°° ° °層 … °°…… ° ・ ・・。・… 一・。・・・・・… (6.5)
となる。
(62)式の状態の質点に外力酢朧せたとするとP(・)はP(、1)となる.P(、、)は Pa「amete「5の状態で測定したものである. P・・am・t…で髄直縫動をして臨
(a2)式がP・・am・…5・欝速直灘動をして居ると云ふ(6.3)式になるのである.
質点の状態が本質的に変化したのである・この立揚轍るならば外力のない揚合の耀式 と外力を考へた方程式の運動の違いとして(6.5)式が出る。
さて測定の揚合は嫡と云ふに△P・△勅半分は反作用として騨鯛に与へられる と考へられるから対象物の不確定性は
1△か△才1=乃…一_.._..______..。...._. …・………・…・・(6.6)
となるべきである。
今・纐微鏡を考へて見るに対鋤に顕微鏡の作用による外力γが働らく事は明らカ、
である・量子蝉の教鰭ではこの外力γによる△κ・△ρ鰭へて説明をして居る.
この説明は論者の歴史的立揚による上記の説明に対応して居る。
さて(6・1)式(a2)式はP(・・)とP(・)が同時に測定出来るかの女。くに見えるが
P(s)はP・・am・…S・の戦で測定した量であるから実際の翻量とは異なる.叉 廊)はPa「am・ter S・の靴で記述され瞳であるから夙ρは・b、e,vab1。な鰍で 測定不可能糧である・即ち歴史的言己述ではゆは欄論的時空では決定的な値瞬り 得ない事瞳子力戦同様である・(a3)式のγは翻状態綾化させる原因であり,
例へば装置が対鋤の状態を変化さ世・ぱ,この原因γを外力と考べる.
今 △鮮κ(・)一κ(・・) △P=P(・)−P(・。)とすれば
. 瞳゜△ρ1こ2ゐ一一・一・一一・・…・・一……一一・・一_(a7)
となり上式は外力の無 (6・D式の揚合でも外力の儲する(a3)式の揚合で略々成
86 茨城大学教育学部紀要 第五号
立する。
(6.7)式は考へて居る質点それ自身壱・就て成立し(6・6)式,(6・5)式とは異なる物理 白憶味鮪する事に臆が必要である.外力の存在しない揚合の不繊性即ち(6・7)式
の毒
1△κ・△ρ1=乃
は全く観測不能の量である事}・湖す礫が大切である・量子力劉・於てもかかる観測不 能の量がある事を論者は強調する。何故なら外力の作用なしには観測不能であり,しかも 外力なくとも常に常に 1△κ・△創=乃は成立しなければならないから。
観測に関しての不確定性は全く(6・6)式によることを強調する・
最期に論者の不確定性は全く等号になり不等号にはならぬ事を注意する.
§7歴史的考察の慧味
以上述ぺた体系に於ては歴史的考察により物理学の対象を研究した。今運動量坐標を考 へるにP(SO),κ(5。)を指定してそれらが5の時にP(5),妖s)になると記述した。従 つて駅的に見たP(・),κ(・)はun・b・e・vabl・婦である・然しなカ§らun・b・e・vable
な特長を除いては古典論的なρメと同様に量を知り決定する事が出来る。観測系に於ては κ(、)とκ(、、)とに耀的意味で相等を定める.例へば廊)とκ(・・))は質点が静止し て居る時は相等しく,物指の単位は8と5・で等しいと定義する・P(8)・P(5・)も同様に
して相等を定義する。これが古典論的記述である。
さて歴史的記述による量P(s),ズ(のを用ひて
[P,x]一=P(s+ds)ズ(・)一κ(・+4・)P(・)一…一・一………… ° (7の
を考へる。すると上式は
P(s十ds)κ(・)一・Ω蝋・)P(・)−P(・+4・)κ(・)一ズ(・)P(・)一(・ΩdL1)κ(・)ρ(・)
_P(s十d5)κ(・)−P(・)ズ(・)一(・Ωd8−1)κ(・)P(・)…………(7・2)
但し歴史的記述であるから
P(、)ズ(、)一κ(・)P(・)・…一一一………一・・………・・…一(7・3)
が成立する。
今 一(eΩdS−1)P(のκ(5)=0(ρ,5)と置くと
[P,x]一=[P(s+跳)−1)(の]κ(s)+C(ρ・s)
と(4.4)式になる。従つて第4節のP(5)κ(5)一κ(5)カ(5)=C(カ,5)と云ふ条件で妖5)
=κ(∫十45)と云ふ対置的定義は歴史的立揚よりは
一(、・・一DP(・)κ(・)=・(ρ,・)………一…・…一一・…・・…・……° 6(7・4)
と云ふ事と同等である。
従つて第4節に述ぺた事は全く歴史的記述と同等である。
§8(5」3)式のdiscusion
第5節に於てSchr6dingerに対応する式を求むる際に(5.13)式の余分の解が存在す る事を知つた。Parametcr 50で静止質量zeroの質点がParameter 5でδ彿なる静止 質量をもっ事になるのである。
さて外力γが作用したとする
1
Q彿(、。)P(・・)=E(・・)…・…………一…・・……一一一・一…・(8・1)
1ツ郷。)P2(5・)+γ=E・(・・)…………一…一…一…・・一・一(a2)
を考へる。
今 2漏胸+γ一一2漏P(・)瓦(恥)−E(・)と置くと
(8.2)式は
1Q廊)P2(・)=E(・)………・…・・一・………一・………(a3)
となりyは消失する・上式はSoの時(8」)式を満足する物理状態はsの時(8,3)
式を満足すると云ふ事を意味する。i換言すれば外力7の為にParameter soがParam一 eterεになつたとも言ふ事が出来る。即ち甥(50), E(So)が外力γの為に甥(5), E(5)
になつたと考へられる。さて我々が日常体験するのは外力7が遠方に迄作用し得る力で ある。核力の如く距離が長くなると突然消失する力の揚合には注意が必要である。核力y が突然消失する(即ち考へて居る質点が原子核から遠ざかる)と粥(のは終局的には 砿50)になるであらう。SくSOであるから甥(5)が粥(50)になる時には一般にはδ物=
甥(s)一〃3(5。)なるcncrgyを放出ナるであらう。 δ彿は∬。との差に関係して居る。
Pl3nckの常数乃が光のenergyに関係した如く論者は新しい常数Mを導入しこれ
がδ彿に関係する様にする。新しい素粒子θ,θ*により
θ*θ一θθ*=21グ ・一・。・・・… 一… 。・。・・・・… 。・・。・・・・・・・… 一・・・・・・・・・・・・・… 。… 。 (8.4)
と云ふ交換関係を仮定する。
θ,θ*は電気量をもつては居ないから電子とは異なる素粒子である。水素原子に於ける 電子の振舞と核子に於けるθの振舞が同楼であると仮定すればθ,θ*の複合粒子を考へ
る事が出来る。この詳細は後日発表する。
[結 び]
量子力学は実験の結果を極めて良く説明する唯一の理論であるが他面最も形而上学的性 質をもつた理論である。本論文が幾分でもその形而上学的性質の打破に役立つ結果となる
88 茨城大学教育学部紀要 第五号
ならば幸ひと思つて居る。電磁揚の詳細な検討は他日行う予定である。時間に関しては時 間と空間の構造(皿)で更に記述されるであらう。量子力学に於てはunobservableな量 が表はれるのを逃げる事が出来ない。従つて根本的な見解の相違を批判する事は一一般には 困難である。然しながら論者の重力揚の理論に於ては他の重力揚の理論とは異なり且つ観 測に掛り得る二,三の結論が得られる見込である。この結論は他の重力揚の結論からはど
うしても出てはこない性質のものである。従つてこの結論が実験と合致するや否やで簡単 に論者の理論が生き残るか否やは決定する。実に理論の正否は議論よりも実験と合致する
や否やによる。
1955.10.12
Refcrences
1. Schwinger Phys. Rev.75651.
2.齋藤一之 茨大教育学部紀要 第一号(1951)84 3.齋藤一一之 茨大教育学部紀要 第4号(1954)49 4.齋藤一之 科学方法論