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小学生・中学生のテレビ視聴の実態と

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Academic year: 2021

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白  幡  悦  子

§1 はじめに

わが国にテレビが登場したのは1953年(昭・28)であった。以後,1960年に は設置台数が500万台を越え,1962年には1000万台に達し,チャンネル数,放 送時間,国民がテレビに時間を消費する程度のいずれにおいても,今やアメリ

カと並ぶテレビ大国の地位を占めるにいたっている。テレビの急速な普及とと もに「テレビっ子」,「テレビ人間」などの用語も登場した。「テレビっ子」に ついては「一般的には,生まれたときから自分の生活環境の中にテレビがある という状況の中で育った子どもをさす。」(新・教育心理学事典,1977)とさ れ,上記の設置台数の推移から,「1955年以降に生まれた子どもが,テレビっ子 ということができ」(同上)るとすれば,現在の子どもたちは皆テレビっ子とい うことになる。他方,多田は「テレビっ子」について「一般には,非常に長時 間テレビを視聴している子どものことを言う。ヒンメルワィト(Himmelweit,

H.T⊃らは,放課後から就寝までの時間の半分以上をテレビの前ですごす子 どもとしているが,わが国では,平日の平均視聴時間が3時間をこえる子ども をさす場合が多い。一方,これとは別に,最近ではテレビっ子を,テレビの視 聴時間が過重で,その影響を強く受け,ものの見方,考え方において,敏速 性,模倣性,直観的・映像的などの特徴が著しく,また性格,態度においても 受動的である現代っ子の特色を表わす言葉として用いる場合もある。」との注 釈を付しているyいわゆる「テレビっ子」の心理学的特1生ないし問題点につい ては,それがテレビ視聴とどの程度因果的関係があるか,科学的・実証的根拠 に否定的な論評(例えば,新・教育心理学事典,「テレビの影響」の項参照)

もあるが,上記のごとき特性が,現代っ子気質の少なくとも一面として認めら れ,更にそれがテレビ時代という背景と無縁ではないという見方が多い事実は 否めないところであろう。

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2

さて,テレビという媒体のもつ特徴・利点を生かし,それを狭義の教育現場 だけでなく,生涯学習の有力な手段としようとの試みや努力は早くからすすめ られてきた。(とくに前者に関わる実践活動としての,放送教育研究会全国大

会は今年で33回をかぞえた。)      q 現在,テレビがわれわれ日本人の生活環境の中で大きな側面を占めている事

実は否定しえない。そうしたテレビの影響,とりわけ精神面への影響について は,研究の視点・方法上で多くの克服すべき問題を残してはいるが,テレビの 存在力が大きい以上,それを生かした多面的な教育プログラムの開発が望まれ るのも当然である。

筆者は,放送文化基金の助成研究「テレビ放送による創造性教育のための基 礎研究」 (代表者,今井四郎北大教授)に参与する機会をえた。この共同研究 は,創造性開発の必要性に鑑み,情報媒体としてのテレビの機能を生かした創 造性教育のプログラム開発を展望しつつ,そのための基礎研究を目的として企 画されたものである。筆者は,「……現在のテレビ放送には,ともすれば視聴 者に画一化と受動性をもたらしやすい等の,創造性教育にとってマイナス要因 を伴なうことも否定できない」(放送文化基金:研究報告書より,1983.3)と

の認識から「能動的視聴条件に関する問題を主に社会心理学的観点から検討す         2)る」課題を分担したが,本稿はそのなかでの調査研究の一部を報告するもので

ある。

さて,テレビによる創造性教育の有効性を高めるためには,能動的な視聴態 度を促進することが重要な前提となることはいうまでもない。それにはまず,

子どもたちが実際に体験しているテレビ視聴の実態を知ることが必要であろ う。しかしながら,いかにして能動的な視聴態度を育成し,身につけさせるか の方途を探るにあたり,ほぼすべての子どもが日常生活一とくに家庭で一 において,かなりの時間テレビに接触し,その影響を受けている現状を考えれ ば,いわゆる学校放送の場  教室場面一での視聴状況を捉えるだけでは不 十分であると思われる。さらに言えば,かりに,質的に高度な教育放送の番組 が編成され,適切に統制された視聴場面において,「テレビの見方」の訓練を うける機会を与えられたにしても,現実には,それよりはるかに多くの時間と 頻度でテレビに接触するのは家庭においてであり,その視聴習慣は,ある場合

には学校放送の教育効果を減退せしむることも懸念されるのである。そこで,

前記の共同研究の終極目的からすれば非常に迂遠な道のりではあるが,まず,

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家庭での子どものテレビ視聴の実態を,テレビへの態度を含め,調査すること にした。また,子どもの家庭でのテレビ視聴に対しては,両親・家族の関わり 方が大きな影響をもつと考えられるので,同時に親を対象に,子どものテレビ 視聴についてほぼ対応する調査を実施した。さらに,創造1生教育,ないし能動 的視聴態度の促進という問題との関連から,教師に対象の子どもたちについ て,その創造性,自発性,能動性などに関して評定を依頼し,それらの結果と 子どものテレビ視聴状況との間にどのような関連性があるかを見ようとした。

しかし,この最後の部分,すなわち教師の評定による創造性とテレビ視聴との       3)

ヨ連についての部分は鈴木の報告にゆずり,本稿では,小学校高学年生および 中学生を対象に実施したテレビ視聴の実態と,親のテレビ観(テレビへの意見

・態度)に関する調査結果を報告することにする。

本調査の実施にあたっては,3小学校,2中学校の御協力を頂いた。回答者 の児童・生徒諸君,父兄の方々,担当の先生方に厚く御礼申しあげたい。また 結果の集計には北大の須藤昇氏の御協力をあおいだ。ここに感謝の意を表す

る。

§2 調査の内容と対象

今回の調査では,子どもとその親を対象に,それぞれ調査票を構成した。子 ども対象の調査票は,テレビ視聴の実態を,1)視聴頻度,2)視聴時間,3)好 む番組,4)視聴時間や番組の内容について親たちからうける規制や指導,5)テ

レビを視ることでえられるメリット,6)読書やスポーツなどと比較してテレ ビ視聴の相対的選好度などの面から探るべく構成されている。親対象の調査票 は,上記1)から4)までを内容とする部分は子どもへの設問とほぼ対応させ,

(親に対しても,子どもの視聴頻度や時間を問うており,これは選好番組など        、

ノついても同様である。)加えて,テレビ(視聴)の功罪,テレビ(視聴)へ の意見・態度,伸展させたいと思う(子どもの)能力面およびテレビ視聴との 関係などを内容とした設問群からなっている。

対象は表1に示したように,3小学校の4,5,6年の児童と,2中学校の 1,2,3年の生徒およびその親(大部分は母親が回答)である。親・子の照 合が可能であった979組の回答結果を有効資料とした。対象校の選定にあたっ ては調査実施の便を考慮し,かつ地域的特異性による制約が少ないよう配慮し た。実施は,子どもたちには学校で,親たちには子どもが持帰った調査票に家

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4

庭で記入してもらい,学校を通じて 表1:回答者群別一覧

回収した。実施時期は昭和57年6月 学 校・学年別 小中校・学年別

から7月にかけてであった。 学校 学年 人数(組) 学校 学年 人数(組)

回答者の属性をみると(表2),平 45 74 W0

45 177

均家族数は小。中学生とも4.8人, P49 ッ胞数の平均は同じく3・4人,当該

磐小

6小計 76

Q30

学校

6小計 184

T10 の子どもの出生順位は第1子が47.5 4 82 1 158

%,第2子が3&7%(小・中学生ほ レ同率)で,家庭の職業は給料生活

谷西小 56小計 69

V4 Q25

中学校

23小計 148

P63 者が68.4%,自営(自由)業12.4% 4 21 小:中竺52:48S69 が主要なものであり,ここでも小・ 6 34

中学生の間にほとんど差はみられな 小計 55 男女・小中校別

1 76 男女 学校 人数(組)

かった。 2 70 /」、学 258

回答者の家庭にテレビの「ない」

烽フはゼロで,平均所有台数は1.74

一中 3小計 81

Q27

男子

中学

ャ計 225 S83 台,58%は2台以上を所有している

ェ,そのうち約%が子ども専用のテ

那珂 12 82

V8

女子 小学

?w

252 Q44

3 82 小計 496

レビをおいていると答えている。こ 小計

242 男:女=49:51 れらのテレビは当該の子どもの誕生 合   計   979(組)

以前からあったものが殆ど(95.2%) 注)山田小5年は,親・子の照合不能のため集計

      より除外。であるから,テレビははじめから彼       水戸一中・常磐小は水戸市内,那珂一中・菅

らの生育環境の一部をなしていたわ 谷西小は水戸市の北部に隣接する那珂郡那珂町 けである。       所在山田小は県北の久慈郡水府村所在の学校。

§3調査の結果

1)テレビ視聴状況

視聴状況を表3−1によってみると,親の回答と子どもの回答とでは幾分く いちがいがみられる。すなわち,視聴頻度の点では「殆ど見ない」としたもの は子どもの回答の方が僅かに多く,「毎日見る」は逆に少ない。相対的に頻度 は親の回答での方が高くなっているが,視聴時間となると,全般的に子どもの 方が長時間視聴しているように回答している。特に小学生においてこの傾向は 著しく,1日当りの視聴時間が「4時間をこえる」というものは%に達してい

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表2:回答者の属陸とTV保有状況

小学生 中学生 全体 小学生 中学生 全体

家族数 平均 4.8 4.8 4.8人 な  し 0.0 0.0 0.0

レンジ 2〜9 2〜9 2〜9 T 1 台 44.1 39.9 42.1

どもの数 平均 3.4 3.4 3.4 V 2 40.6 48.4 44.3

レンジ 2〜7 2〜7 2〜7 3 12.5 8.5 10.6

当該の 第1子

@2

46.5 R8.6

48.6 R8.8

47.5%

R&7

有台 45 以上 1.2

P.0 2.6 O.4

1.8 O.7 3 11.2 9.2 10.2

NA α6 0.2 0.4

4 3.1 L9 2.6 平均所有台数 1.74 1.75 1.74

出生順  5

mA

0.4 O.2

0.0 P.5

0.2 O.8

≠ど  な   し

?閨i年数不明)

78.5 O.6

80.3 O.4

79.4 O.5

給料生活者

̲    業 70.6

Q.0 66.1

Q.3

68.4%

Q.1

も専用

あり(S50以前から)

?閨iS51〜55)

5.3 W.7

5.6 X.0

5.4 W.8 商   業 7.1 10.7 8.8 TV あり(S56以降) 4.9 3.6 4.3

自営(自由)業 12.0 12.8 12.4 NA 2.0 1.1 1.5

技能・労務 4.9 4.7 4.8 どもの誕生以前から 95.5 94.9 95.2 そ の 他 1.2 1.1 L1 同学令前から 1.6 1.7 1.6

無    職 0.4 0.4 0.4 同 学令 後 0.8 1.1 0.9

NA 2.0 1.9 1.9 NA 2.2 2.4 2.3

来この欄の比率はTV所有台数不明者(NA)を除いた人数に対するもの

る。本調査では視聴時間を,登校前,下校後(夕食まで),夕食後の時間帯に わけ,それぞれ,どのようなジャンルの番組を何時間(分)視るかを問い,そ れを合計して1日の視聴時間とみなした。これは「1日に何時間位テレビを視

るか」とたずねる場合よりも,より実態を反映するし,従って正確を期しうる と考えたうえでの設問形式であったが,結果として視聴時間は多少長くカウン トされたかもしれない。子ども専用のテレビがあると答えた親は186人であっ たが,このうち「毎日見る」ものについて視聴時問をしらべると,予想どおり,

長時間視聴の割合が高く,平均視聴時間も若干長くなっている。(表3−2)

この傾向は子どもの回答にあってよりみられるところから,専用テレビをもつ 子どもたちは,親が考えているよりも長時間視聴し,それが全般に子どもの視 聴時間の回答が親のそれより長かったことの理由の一つかも知れない。ともあ れ,1日の平均視聴時間としては,ほぼ3時間前後という結果がえられたわけ で,対象となった子どもたちの生活時間の配分のうえで,睡眠時間や在校時間

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6

表3−1:TV視聴状況(親一子)

小  学  生 中  学  生

4 5 6 1 2 3 全 体

殆ど見ない 0.6 0.7 0.5 0.6 0.0 0.7 2.5 1.1 0.8%

毎日は見ない 2.8 6.7 3.3 4.3 8.2 9.5 4.9 7.5 5.7 頻 毎日見る 96.0 91.3 96.2 94.5 91.8 89.9 92.6 91.5 93.1 NA 0.6 1.3 0.0 0.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.3

1時間以内 7.1 9.3 3.4 6.3 12.4 7.5 7.3 9.1 7.7

2 〃 〃 24.9 27.9 28.4 27.0 37.9 39.1 35.8 37.5 32.0 3 〃 〃 34.9 39.1 29.0 33.9 30.3 34.6 29.8 31.5 32.8

時間

4 〃 〃 24.3 16.2 25.5 22.5 1翫9 10.6 17.2 14.7 18.8

4時間をこえる 8.9 7.4 13.6 10.2 3.4 8.3 9.3 7.0 8.7

NA(時間数不明) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.7 0.2 0.1

平均視聴時間 2.6 2.4 2.8 2.6 2.1 2.3 2.4 2.3 2.5時間 殆ど見ない 1.1 0.7 0.5 0.8 1.3 1.4 2.5 1.7 1.2%

毎日は見ない 6.8 6.7 3.8 5.7 16.5 8.1 3.7 9.4 7.5 頻 毎日見る 92.1 92.6 95.7 93.5 81.6 90.5 93.3 88.5 91.1 1

劇NA 0.0 0.0 0.0 0.0 0.6 0.0 0.6 0.4 0.2

丁噸以内視12  

4.9 P3.5

9.4 Q0.2

3.4 P0.8

5.7 P4.5

4.7 R8.8

2.2 Q3.9

4.0 Q3.0

3.6 Q8.2

4.7 Q0.8

聴 3〃 〃 19.7 23.2 21.1 21.2 30.2 32.8 32.9 32.0 26.2

蕎4〃〃 15.4 21.1 30.7 22.6 18.6 23.9 23.6 23.1

( 4時間をこえる 41.1 24.6 32.4 33.1 6.2 14・9111・8 11.1 22.9 NA(時間数不明) 5.5 1.4 1.7 2.9 1.6 1.4 2.2

咀_平均視聴時間 3.3 2.8 3.3 3.2 2.3 2。迦 2・6L2・9時間

米1 日当り視聴時間は「毎日見る」と答えたものについての結果。

を除いた1日の可処分時間中,テレビ視聴が占める比率はかなり高いものと思

われる。

      4)

ツ少年白書57年版に「テレビ視聴時間」に関するデータが紹介されている。

そこで青少年白書所載の結果を,一応平均的なものと考えて,本調査の結果と 比べてみたのが表3−3である。われわれの結果のうち小学校4年の分を除 き,さらに「毎日は見ない」ものと,毎日見ているが「時間数不明(NA)」の もの,および「殆ど見ない」と答えたものを同表の右側の欄,すなわち「(視 聴時間が)決っていない・全くテレビを見ない」に該当するものとして作表し た。同白書の資料となった総理府広報室の調査の設問形式がどのようなもので

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表3−2:子ども専用のTVがある家庭での視聴時間(親一子)

小  学  生 中  学  生

4   5 6 1 2 3 全  体

1時間以内 4.9 12.0 0.0 5.1 13.0 3.6 0.0 5.0 5.0%

2 〃 〃 17.1 8.0 9.1 12.1 30.4 39.3 31.0 33.8 21.8 3 〃 〃 41.5 44.0 30.3 38.4 26.1 25.0 27.6 26.3 33.0 4〃 〃 29.3 24.0 39.4 31.3 26.1 】7.9 17.2 20.0 26.3 4時間をこえる 7.3 12.0 21.2 13.1 4.3 14.3 20.7 13.8 13.4 NA(時間数不明) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 3.4 1.3 0.6 平均視聴時間 2.7 2.8 3.3 2.9 2.4 2.6 2.8 2.6 2.8時間

1時間以内 2.5 0.0 3.0 2.0 4.5 0.0 0.0 1.3 1.7%

2 〃 〃 10.0 12.0 0.0 7.1 36.4 20.0 14.3 22.5 14.8 3 〃 〃 17.5 12.0 9.1 13.3 22.7 33.3 28.6 28.8 21.0 4 〃 〃 20.0 44.0 39.4 32.7 27.3 33.3 35.7 32.5 32.6 4時間をこえる 45.0 32.0 48.5 42.9 4.5 13.3 21.4 13.8 28.2 NA(時間数不明) 5.0 0.0 0.0 2.0 4.5 0.0 0.0 1.3 1.7 平均視聴時間 3.5 3.4 3.8 3.6 2.5 3.0 3.2 2.9 3.3時間 注)子ども専用のTVがある186名中「毎日見る」と答えたものについての結果

表3−3:視聴時間 一青少年白書との比較一       %

時間

30分未満 30分〜

@ 1時間

1時聞〜

@2時間

2時間[隔  3時閣

     1決まって

R醐肚圏テレ     1を見ない

A B A B A B A B A B A B

小学生 3.4 0.9 12.9 4.8 34.1 五4.1 28.2 20.7 工7.2 52.3 4.3 7.2

5年 3.2 1.3 13.2 7.4 34.1 18.8 28.7 21.5 16.6 42.3 4.2 8.7 6年 3.5 0.5 12.6 2.7 34.0 10.3 27.7 20.1 17.7 60.3 4.4 6.0 中学生 3.8 0.9 18.2 2.6 36.4 25.0 24.0 28.4 12.0 30.8 5.6 12.4 1年 6.0 0.0 19.9 3.8 35.2 31.8 23.0 24.8 11.2 2α4 4.6 19.1 2年 2.0 0.0 16.1 2.0 35.6 2コ.6 25.4 29.7 14.2 35.1 6.7 11.5 3年 3.5 2.5 18.6 1.8 38.6 21.5 23.5 30.7 10.6 3α8 5.3 6.7 注)「青少年白書」57年版P.29「テレビ視聴時間」の表にならって作成。数値は%。

A:「青少年白書」所載の数値(資料出所総理府広報室「子供の意識に関する世論調査」

昭57年)

B:白幡らの調査結果(子どもの回答による)

「決まっていない」には「毎日は見ない」ものと「毎日見ているが時間数不明」のもの を含めた。「全ヌテレビを見ない」は「殆ど見ない」と答えたものをかぞえた。

(8)

8

あったかつまびらかでないので,われわれの結果とのストレートな比較には問 題を残すと思われるが,われわれの対象となった子どもたちの視聴時間は,よ くいわれるような,平日で約2時間(最も視聴時間の多い小学校5・6年生で)

という程度ではないことだけはたしかなようである。一般に,テレビ視聴時間 は小学校高学年で最も長くなり,中学生になると一時的に減少するが,1日の

可処分時間のなかでテレビ視聴が占める比率となると中学生の方が高いという    5)

w摘がある。われわれの調査でも,中学生の視聴時間は小学生よりも,平均で

0.3〜0.5時間(1日当り)すくなくなっているが,絶対的な時間数の減少は,       6)あるいは生活時間の内容的単調化でおきかえられているのかもしれない。

2)好まれる番組

子どもたちが最も好んで視る番組名を3つずつあげさせた結果(表4)によ ると,上位を占めたのは漫画(アニメーションを含む),ドラマ,ヴァラエティ であって,比率に多少の差はあっても,これらが上位であることは親・子の回 答,また小・中学生の場合とも共通している。ただ,漫画をあげた比率は小学

4年が最も高く,学年がすすむにつれて低下し,中学生では歌謡番組とドラマ

リクエス ト

に好みが移っていく。歌謡番組は視聴者の投書(票)をもとに構成されるベス トテン形式の番組が圧倒的に人気があり,ドラマやヴァラエティもいわゆるア イドル歌手が出演するものや,明らかに若年層をねらった内容のものに人気が あつまる傾向をみせていた。親への質問では,子どもの最も好む番組としてあ げられたもののうち,親も一緒に視聴している番組はどれかも問うたが,回答 に欠落が多く資料となりえなかった。しかし表4の結果をみると,親・子の回 答の順位はよく一致している。これは具体的番組名をジャンル別に分類した結 果なので,同一ジャンルのものが同一番組であるとは言えないが,親・子の回 答(順位)の一致が高かったことは,親も共に視聴していることをうかがわせ る。好まれている番組の放映時間帯は,漫画は別であるが,夜7時〜9時台の ものが大勢をしめていた。

(9)

表4:最も好んで見る番組(親一子)

学  生 中  学  生

4 5 6 1 2 3 全体

ニュース・天気予報など 0.2 0.5 1.0 0.6 0.5 0.5 1.2 0.7 0β%

ニュース。ワイドショー 0.6 1.3 0.8 0.9 2.6 2.2 0.7 1.9 1.3 スポーツ中継 6.6 6.0 8.5 7.1 6.9 9.1 12.8 9.6 8.3 漫 画 40.1 28.8 21.3 30.1 14.7 9.4 12.5 12.2 21.6 歌謡番組 13.4 15.8 20.1 16.5 24.5 28.9 28.7 27.3 21.6 ドラマ 11.0 11.5 12.7 11.7 17.6 22.0 24.6 21.4 16.3 親 ヴァラエティ@  (「8時だよ全員集合」等) 18.0 18.3 20.5 19.0 18.1 15.1 9.2 14.1 16.7 演芸(漫才など) 0.0 0.0 0.2 0.1 0.2 0.5 0.2 0.3 0.2 クイズ番組 5.8 8.3 9.5 8.0 7.8 6.2 6.0 6.7 7.4 科学・学術番組 2.1 5.3 3.0 3.3 3.6 2.7 1.4 2.6 3.0 ドキュメンタリー 2.1 3.8 1.0 2.2 2.4 3.5 2.4 2.7 2.4 そ の 他 0.2 0.2 1.4 0.6 1.2 0.0 0.2 0.5 0.6

NA 4.5 6.0 3.8 4.7 5.7 4.1 6.7 5.5 5.1

ニュース・天気予報など 0.2 0.0 0.6 0.3 0.5 0.2 0.4 0.4 0.3 ニュース。ワイドショー 0.4 1.2 0.6 0.7 2.3 0.7 1.6 1.5 1.1 スポーツ中継 7.2 5.3 8.4 7.1 6.9 7.3 8.4 7.6 7.3 漫 画 35.0 31.6 21.4 29.0 15.6 12.6 16.9 15.1 22.4 歌謡番組 18.4 18.0 21.0 19.2 24.1 23.0 19.7 22.2 20.7 ドラマ 10.4 10.1 14.8 11.9 23.2 28.2 32.8 28.1 19.6 子 ヴ・ラシ醗よ全員集合」等) 19.0 17.5 22.9 20.0 16.3 19.2 12.4 15.9 18.1 演芸(漫才など) 0.0 0.0 0.0 0.0 0.2 0.0 0.0 0.1 0.0 クイズ番組 4.8 9.2 6.0 6.6 5.7 3.8 2.9 4.1 5.4 科学・学術番組 1.4 4.1 2.6 2.7 2.1 2.6 2.0 2.2 2.5 ドキュメンタリー 2.7 2.8 α9 2.1 2.1 1.9 2.9 2.3 2.2 そ の 他 0.4 0.2 0.8 0.5 0.9 0.5 0.0 0.5 0.5

NA 3.4 0.7 0.5 1.6 2.5 0.7 0.6 1.3 1.4

注)回答は具体的番組を3つずつ挙げさせたもの。各ジャンルの比率は各群の回答数に対する もの。NA欄の数値は全く回答しなかったもので比率はそれぞれの群の人数に対するもの。

(10)

10

3)視聴時間・番組への規制や指導

このような視聴状況に対し,それぞれの家庭で,視聴時間や番組について何 らかのコントロールが行なわれているかどうかをみよう。親の回答(表5−1)

によれば,視聴時間の規制を全く行なっていない家庭は,小学生で4a7%,中 学生ではややふえて47.3%である。一方,視聴時間を「決めている」(これは

表5−1:視聴時間・番組への規制や指導(親)

小  学  生 中  学  生 4 5 6 1 2 3 全体 決めている 33.3 39.9 28.2 3a4 34.2 252 228 27.4 30.5%

1日に1時間 α0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

〃 2 〃 27.6 35.6 333 32.1 40.7 3乳8 32.4 37.5 34.5

視聴 〃 3 〃

V 4〃以上

41.4 Q4.1

35.6 Q2.0

39.2 P9.6

38.7 Q2.0

38.9 P1.1

35.1 P6.2

37.8 Q4.3

37.5 P6.4

38.2 P9.6

NA 6.9 6.8 7.9 72 9.3 10.9 5.5 8.6 7.7

子どもが自主的に決めている 21.3 1τ6 24.3 21.3 24」 21.1 22.2 22.5 21.9

間の

1日に1時間 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

〃 2 〃 21.6

11.5 15.9 16.8 21.1 32.3 222 24.8 20.6

〃 3 〃 27.0 34.6 29.5 299 47.4 35.5 33.3 39.0 34.4

〃 4〃以上 40.5 34.6 409 393 10.5 16.1 19.4 15.2 27.4

NA 10.9 19.3 13.7 14.0 21.0 16.1 25.1 21.0 17.6

全く決めていない 4a5 39.9 45.3 42.7 36.1 52.4 53.7 47.3 44.9

NA ag 27 22 26 5.7 14 1.2 2.8 2.7

指導している 35.8 354 37.0 36.1 36.1 26.5 21.0 27B 32.1

子どもが自主的に規制している ε1 6.8 a1 ao 6.3 7石 4.3 6.0 6.0

全く指導していない 55.1 47.6 51.4 51.6 51.9 63.3 70.4 61.9 56.5 NA 4.0 10.2 5.5 6.3 5.7 2.7 4.3 4.3 5.4

何らかの効果があった 0.9 7.5 2.5 3.5 牝8 8.5 4.4 6.9 5.1

規 生活時間が規則的になった 19.1 14.0 1甑2 1帆5 12.1 9.8 10.0 10.8 14.4 勉強の時間がふえた 0.9 1.9 5.0 2.6 0.9 4.9 3.3 2.8 2.7

・指 読書をするようになった 2.6 3.7 0.8 2.3 1.7 0.0 L1 上0 1.7 導 俗悪番組を見なくなった 3.5 11.2 2.5 5.6 6.0 1.2 3.3 3.8 4.8 その他の効果 9.6 10.3 9.2 a6 9.5 ヱ3 8.9 8.7 9.2

別に効果はなかった 32.2 30.8 33.3 32.1 35.3 4乳6 38.9 39.9 35.7 NA 31.3 20.6 27.5 26.6 26.7 20.7 30.0 26.0 26.3

嘲米視聴時間・番組について何らかの規制や指導が行なわれていると答えたものについての結果

(自由画答)。1日に○時間というのは,視聴時間を「決めている」ものの内訳。

(11)

質問の文脈から,どちらかといえば親が主導的に,と見てよい。)家庭は,小 学生は3㌫4%,中学生では2乳4%である。しかし「決めている」にしても,

その時間は「1時間まで」というのは皆無,「3時間まで」が最も多くて38%

前後,「2時間」が35%弱,「4時間ないしそれ以上」という,実際上,規制し たことになっているのか首をかしげたくなるのが20%前後みられる。(規制時 間数そのものが概して長いことは,実際の視聴時間が長かった今回の結果が決 して過当なものではなかったことを裏づけていよう。)「親としーては規制してい ないが,子どもが自主的に決めている」というのは全体として20%強である が,その時間数は,親が主となって決めている場合に比べて概して長く,とく に小学生では40%近くが,4時間ないしそれ以上となっており,中学生とは対 照的である。この場合「子どもが自主的に」とはいっても,事実上はかなり無 統制に近いものであることをうかがわせる。このことは子どもの回答からも裏 づけられると思う。表5−2によれば,子どもの73%が「決めていない」と答 えている。このうちの4割近くが,親は「子どもが自主的に決めている」と 思っているのである。親の回答で「子どもが自主的に」と答えたものは112名 であるが,このうち子どもの回答と照合可能な104組についてみると,このう ちの67.2%が子どもの方では「決めていない」と答えている。(小4:67・6%,

小5:84.0%,小6:73.2%,中1:48.6%,中2:83.3%,中3:52.9%,

学生計:73.8%,中学生計:60.4%)親の期待。思惑と子どもの実感とでは大 表5−2:視聴時間の規制(子)

小  学  生 中  学  生

4 5 6 1 2 3 全体

T 決めている 30.9 23.1 22.4 25.5 38.7 15.8 30.2 28.5 2ag%

V 1日に1時間 20.4 32.4 26.8 25.6 36.7 21.7 37.5 34.4 3α0

を見 〃 2 〃 37.0 35.3 41.5 38.0 40.0 43.4 25.0 35.1 36.5 〃 3 〃 13.0 14.7 2.4 00.1 1工7 17.4 27.1 18.3 14.2 〃 4 〃以上 18.5 11.8 26.8 09.4 5.0 13.0 4.2 6.1 12.7

間を NA 11.1 5.9 2.4 7.0 6.7 4.3 6.3 01 6.5

決めていない 69.1 76.1 77.6 74.3 613 84.2 6豆8 7L2 73.0

めている

何とも言われない

o言われる NA o70.2 0β28.9 25.0

V3.0 P.8

21.8 V7.5 O.7

25.1 V3.9 P」

379

U2.1

ソ0

31.4 U7.8 O.8

3a4

U6.7 1

O.9 33.4 U5.3 P.2

29.0 U9.9 P」

NA 0.0 0.8 Ob 02 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1

(12)

12

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(13)

分距りがあるようである。そこで,親の主導にせよ,子どもの自主性にせよ,

決められている視聴時間と現実の視聴時間とはどの程度一致しているかをみて

・みよう。表5−3,5−4,5−5にそれらが示されている。親の回答によれ

表5−4:規制時間と実際の視聴時間(子)

規制鞭 1時間以内 2時閤以内 3時間以内 4時間以内 4時間

こえる

平  均 拠ョ時間

小学4年 66.7% 22.2 11.1 1.0時間

5 44.4 33.3 11.1 11.1 1.4

1

6 50.0 50.0 1.0

中学1年 14.3 71.4 7.1 7.1 1.6

2 33.3 66.7 2.0

3 33.3 53.3 13.3 1.3

小 4 40.0 53.3 6.7 2.3

5 45.5 27.3 27.3 2.6

2

6 5.9 35.3 35.3 17.6 5.9 2.4

中 1 40.0 60.0 2.1

2 55.5 22.2 22.2 2.3

3 41.7 50.0 8.3 2.2

小 4 40.0 20.0 40.0 3.6

5 60.0 40.0 3.1

3

6 100.0 3.9

中 1 143 57.1 28.6 2.9

2 50.0 5α0 3.3

3 46.2 38.5 15.4 3.3

小 4 44.4 55.5 4.1

4 5 25.0 75.0 4.3

6 9.1 9.1 45.5 36.4 3.7

中 1 100.0 3.4

2 100.0 44

3 50.0 50.0 3.4

小 4 0.9 12.1 18.1 19.0 50.0 3.8

5 7.8 20.4 21.4 25.2 25.2 2.9

めて

6 0.7 5.9 22.1 33」 38.2 3.6

中 1 3.8 36.7 27.8 22.8 8.9 2.5

ない

2 1.8 24」 33.9 25.0 15.2 2.8

3 1.9 18.5 32.4 31.5 15.7 3.0

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