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第 章総則第 節準則との関係. 水路測量業務準則第 8 条に基づき この施行細則を定める 第 節要旨. 測量に先立ち海図 水路誌 水路通報 港湾計画図及びインターネット等により現地の状況を把握するとともに 必要な資料を収集し 検討を加えて実施計画を作成し 関係機関に周知を図り 測量が適正かつ効率的に

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水路測量業務準則施行細則 昭和58年4月27日 保水海第 13号 保水海第 28号(61.3.14)一部改正 保水海第175号(1.9.14)一部改正 保水沿第 31号(5.3.10)一部改正 保水沿第 45号(6.2.25)一部改正 保水沿第107号(11.7.1)一部改正 保水沿第146号(12.10.25)一部改正 保水沿第201号(14.3.29)一部改正 保海海第 98号(22.9.17)一部改正 保海海第253号(26.3.31)一部改正 目 次 第1章 総 則 第2章 港湾測量、航路測量及び沿岸測量 第1節 原点測量 第2節 高低測量 第3節 空中写真測量 第4節 岸線・地形測量 第5節 水路測量に伴う験潮 第6節 海上位置測量 第7節 水深測量 第8節 底質調査 第9節 地名調査 第10節 測量成果の作成 第11節 測量資料の作成 第12節 航空レーザー測量 第13節 海底地形調査及び海底地質調査 第3章 地磁気測量 第1節 海上磁気測量 第2節 航空磁気測量 第3節 測量成果 第4章 重力測量 第1節 海上重力測量 第2節 測量成果 第5章 海洋測量及び大陸棚調査 第1節 海上位置測量 第2節 水深測量及び海底地形調査 第3節 海底地質調査 第4節 海上磁気測量 第5節 海上重力測量 第6節 資料の処理 第7節 測量成果の作成 第6章 衛星測地観測 第1節 人工衛星レーザー測距観測 第2節 人工衛星電波観測 第3節 観測成果

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第1章 総 則 第1節 準則との関係 1.水路測量業務準則第8条に基づき、この施行細則を定める 第2節 要旨 1.測量に先立ち海図、水路誌、水路通報、港湾計画図及びインターネット等により現地の状況を把握 するとともに、必要な資料を収集し、検討を加えて実施計画を作成し、関係機関に周知を図り、測量 が適正かつ効率的に進められるように努めるものとする。 2.測量に使用する機器は、あらかじめ点検を行い、必要なキャリブレーションを行っておくものとす る。 3.外業及び内業について、その実施者は関係資料、原稿、成果等に氏名を記載しておくものとする。 4.水路測量標(恒久標識)を設置する場合は、あらかじめ必要な手続を行うものとする。 5.測量中に船舶の航行に支障があると判断される浅所を発見した場合は、その水深及び位置を、当該 海域を管轄する海上保安本部及び海上保安(監)部署等並びに関係先に通知するものとする。 6.測量実施計画書の様式は、別表第1のとおりとする。 7.報告書等の様式は、次のとおりとする。 (1) 報告書の様式は、別表第2 (2) 審査報告書の様式は、別表第3 8.報告書に添付する測量成果目録の様式は、水路測量の種類によって、次表のとおりとする。なお、 目録の右上に作業名、調査年月を必ず記載するものとする。 水路測量の種類 測量成果目録の様式 港湾測量、航路測量及び補正測量 別表第4 沿岸測量 別表第4又は別表第5 航空レーザー測量 別表第6 海洋測量及び大陸棚調査(外注するものを除 く) 別表第7 地磁気測量 別表第8 重力測量 別表第9 その他の測量 別表第4又は別表第5に準ずる 注:空中写真測量のみを実施した場合の様式は別表第10 9.水路測量等に使用する電子計算機のプログラム(以下「電算プログラム」という。)は、海洋調査 課長又は環境調査課長の承認を得て使用するものとする。 第2章 港湾測量、航路測量及び沿岸測量 第1節 原点測量 1.設標図に用いる記号は、次表のとおりとし、番号等を付記するものとする。 記 入 す る 原 点 名 記 号 等

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地理院基準点に設置した標旗 公共基準点 〃 上記以外の 部外機関の基準点 〃 海上保安庁基準点 〃 標 旗 多角節点 GNSS節点 白塗標 自然物標、建造物 △・A △・K △・B △・H ○・F ○・T ○・G ・標形の略示 ○ ・標名の頭文字 注:記号に付する番号は、時計回りとする。 2.基準点の位置を決定する場合は、最小目盛りが10秒以下、気泡管の公称感度が30秒/目盛り以下の経 緯儀またはトータルステーション(以下「TS」という)並びにGNSS測量を用いて行うものとす る。 3.基準点の位置を決定する場合を除き、最小目盛りが20秒以下、気泡管が40秒/目盛り以下の経緯儀又 はTSを用いて三角測量及び多角測量を行うことができる。 4.補助点及び物標のうち図解による交会法で位置を決定するもの(以下「図解交会点」という。)の 測定には、六分儀を用いることができる。 5.陸上から補助点等の位置を決定し難い場合は、沖掛り法によることができる。 6.距離測定に用いる機器は、必要な精度を考慮して選定するものとする。 7.測距儀を用いる場合は、5mm+5ppm×Dより測定精度の高い機器を使用するものとする。ただし、D は測定距離とする。 8.三角測量を行う場合の選点は、原則として三角形の内角が20度以上、140度以下となるように行うも のとする。 9.多角測量は、次のとおり行うものとする。 (1) 路線の両端を、座標が既知の点に結合するように行う。 (2) 多角路線は、前項の既知の点間をできるだけ直線状に連結するように選び、単路線長は努めて5 キロメートル以内となるようにする。これを超える路線長については、A型、H型、X型、Y型 等の多角網を構成するように選点する。 10.GNSS測量は、次のとおり行うものとする。 (1) GNSS測量機は、搬送波の位相を観測できるものを使用する。 (2) 測点の選点は、周囲に高圧電線、電波塔及び構造物等の衛星電波の受信に妨げとなる場所を避 ける。 (3) 観測方法は、2点以上の同時観測による干渉測位方式とし、観測時間、データ収録間隔につい ては、次表を標準とする。 また、準則第13条に示す基準GNSS測量及び補助GNSS測量における観測方法は、次表の 区分により実施するものとする。 GNSS測量の観測方法 観測方法 観測時間 データ 収録間隔 使用衛星数 区 分 GPS衛星 GPS衛星及びGLONASS 衛星の組合せ ※4 スタティック 法 ※1 60分以上 30秒以下 4衛星以上 5衛星以上 基準GNSS測量 短縮スタティ ック法 20分以上 15秒以下 5衛星以上 6衛星以上 基準GNSS測量 キ ネ マ テ ィ ック法 10秒以上 ※2 5秒以下 5衛星以上 6衛星以上 補助GNSS測量 RTK法 10秒以上 ※3 5秒以下 5衛星以上 6衛星以上 補助GNSS測量

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ネットワーク 型RTK法 10秒以上 ※3 1秒 5衛星以上 6衛星以上 補助GNSS測量 ※1 基線長が10キロメートルを超える場合、2周波のGNSS測量機を使用し、観測時間は120分以上とし、使用衛星数をGPS衛星は5衛 星以上、GPS衛星及びGLONASS衛星の組合せは6衛星以上とすること。 ※2 10エポック以上のデータを取得すること。 ※3 FIX解を得てから10エポック以上のデータを取得すること。 ※4 GPS衛星及びGLONASS衛星をそれぞれ2衛星以上用いること。 (4) GNSS衛星のヘルス(Health)情報が良好で、高度角は仰角15度以上とする。 (5) 三角網で展開したGNSS測量において、基線長は、1周波型のGNSS測量機を使用する場 合は、努めて10キロメートル以内となるようにし、2周波型を使用する場合は30キロメートル以 内となるようにする。 (6) 多角測量に準じて展開したGNSS測量においても、単路線長は前項に準じた距離以内になる ようにする。また、基準GNSS測量を行う場合は、努めて既知点間の同時観測を行うこととす る。ただし、電子基準点を使用する場合は、この限りではない。 (7) キネマティック法、RTK法及びネットワーク型RTK法により補助GNSS測量を行う場合は、基 準点、補助基準点及び主要補助点を用いて2周波のGNSS測量機を使用することとし、観測実 施の前後に既知の基準点上において測定値を点検する。また、基線長については、ネットワーク 型RTK法を除き努めて500メートル以内とする。 (8) 電子基準点を使用して基準GNSS測量を実施する場合において閉合差が大きくなる場合など 解に影響をおよぼす恐れがあるときは必要に応じセミ・ダイナミック補正を考慮するものとする。 (9) 日本測地系と世界測地系の変換は、海上保安庁海洋情報部が作成した経緯度変換プログラムM GC2000Aを使うものとする。なお、歪みなしの場合は、別表第11に示す計算式によるものとす る。 (10) GNSS測量は、GNSSデータを解析ソフトに与え、解析結果を導出するものとする。その際、 出力されるドキュメント等により解析結果の整合性を確認するものとする。 11.辺長測量を行う場合の選点は、三角測量の場合に準ずるものとする。 12.補助点、物標等の位置を交会法で決定する場合は、3線以上の位置の線によるものとし、その交角 は図解法の場合には30度以下、計算法の場合には20度以下とならないよう留意するものとする。 13.経緯儀による水平角の測定は、次のとおり行うものとする。 (1) 原則として方向観測法とする。 (2) 測定は、1対回以上とする。 (3) 1対回とは経緯儀の望遠鏡を順方向及び逆方向での測定をいう。2対回以上の測定は、180°を 対回数で割った角度で行うこととする。 (4) 図解交会点の測定は、望遠鏡の順の位置のみで行うことができる。 (5) 10秒読み又は20秒読みの経緯儀を用いる場合に、一巡の測定後、最初の視準目標を再び測定し て、その読みの差が最小目盛りの2倍を超えるときは、新たに、その対回の測定を行わなければ ならない。また、10秒読みより精度の高い経緯儀を用いた場合で、20秒を超えたときも同様とす る。ただし、図解交会点については、この限りでない。 14.経緯儀による鉛直角の測定は、1対回行うものとする。 15.距離の測定は、図解交会点を除き、2回以上行い、測定値には使用機器ごとに、次の補正を行うも のとする。 (1) 測距儀を使用する場合は、気象補正及び平均水面への投影補正 (2) 鋼製尺を使用する場合は、温度、傾斜等の補正 16.基準三角測量で実施する測点の次数は、地理院三角点に基づいて決定する測点を一次点とし、一次 点以上の測点に基づいて決定する測点を二次点とする。以下、同様に次数を定めるものとする。

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17.基準多角測量で実施する測点の次数は、地理院基準点に基づいて構成する多角網を一次多角網とし、 これによって決定する節点を一次節点とする。また、一次節点以上の測点に基づいて構成する多角網 を二次多角網とし、これによって決定する節点を二次節点とする。以下、同様に次数を定めるものと する。 18.基準GNSS測量で実施する測点の次数は、地理院基準点に基づいて決定する測点を一次点とし、 一次点以上の測点に基づいて決定する測点を二次点とする。以下、同様に次数を定めるものとする。 19.地理院基準点以外の既設基準点に基づいて決定する測点の次数は、その既設基準点の次数に基づい て定めるものとする。 20.新設基準点の次数は、3次を超えないものとし、その次数を経緯度表に記載するものとする。 21.真方位測量は、次のとおり行うものとする。 (1) 観測は、4対回以上とする。 (2) 太陽の観測は、原則として、太陽が東西圏付近にある場合に行うものとし、点対称の象限ごと に望遠鏡の順及び逆の位置で行う観測を1対回とする。 (3) 垂直軸の傾きの補正に必要な測定を行う。 22.船舶速力試験標の見通し線の平行の度合いの検査は、直接測定により行うものとする。 23.2つ以上の導標、導灯等による指導線の方位は、導灯等の座標差による方位を見通し線上において 確認し、見通し線上の2箇所以上において直接測定を行うものとする。 24.水路測量標(恒久標識)を設置する場合は、地盤堅固で、将来の測量にも有効に利用できる場所を 選ぶものとする。 25.原点計算は、次のとおり行うものとする。 (1) 計算式は、別表第11の計算式集に示す。ただし、これによれない場合は、他の計算式によるこ とができる。 (2) 計算は、電子計算機を使用し、定められた電算プログラムで行う。ただし、計算に必要な電算 プログラムが作成されていない場合又は電子計算機が使えない場合を除く。 (3) 計算は、次表に掲げる桁まで算出する。 座標及び高さ 経緯度 角度 辺 長 センチメートル位 1/1,000秒位 秒位 センチメートル位 (4) 電子計算機による計算終了後、入力データの照合及び計算結果の検討を十分に行う。 (5) GNSS測量による基線解析結果の採用基準は、基線解析でフィックス解(整数解が決定され たもの)が得られたもののみとし、かつ、最も数多く得られた整数解と次に多い整数解の出現す る比率が3倍以上、標準偏差が5センチメートル以下のものとする。 26.主要な航路標識、顕著な物標、主要な補助点等で定点として将来も利用できるものについては、で きる限り座標値及び経緯度値を算出するよう留意するものとする。 27.原点図は、座標原点及びそれを通る子午線を基準とする10センチメートル間隔の格子点を記入して おくものとする。 28.原点図に記入する原点等の位置は、赤色の点で示し、その記号及び着色は、次表のとおりとする。 記 入 事 項 記 号 着 色 原 点 補 助 点 座 標 原 点 設標図の記号に準ずる。 ただし、補助点を除く。 赤 〃 青

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直 角 格 子 メートルの尺度 又は 〃 赤 29.測定事項は、測角簿等に記入し、所定の計算を行い、測点等の座標、経緯度、高さ等の値を一覧表 とし、計算資料と合わせて原点計算簿を作成するものとする。 30.原点計算簿の作成は、次のとおり行うものとする。 (1) 用紙の大きさは、日本工業規格A列4番とし、製本は左とじとする。 (2) 原点計算資料は、与点名、求点名、単位(度、分、秒、メートル)、計算の平均、その他の説 明事項等を明確に記入し、校正を十分に行う。 (3) 資料等のつづり順は、目次、原点直角座標値表、経緯度値一覧表、高低一覧表及び計算項目に 従った原点計算資料、その他の資料とし、三角連絡図、多角路線図、GPS連絡図を添付する。 第2節 高低測量 1.間接水準測量による高さの測定は、高さが既知の3箇所以上の点を基準にして行うものとする。 2.GNSSを利用した間接水準測量は、高さが既知の点と測点との同時観測による干渉法とし、0.01 メートル位まで測定するものとする。 3.海面から高さを直接測定する場合は、日又は時刻を変えて3組以上行うものとする。測定は5分又 は10分ごとに行うものとし、3回以上の測定を1組とする。ただし、水上岩については、1組以上行 えばよいものとする。 4.海岸線の近傍にある測点、灯台、水上岩等で高さ10メートル未満のものは、できる限り海面から直 接測定を行うものとする。 5.高さの計算及び測定は、0.01メートル位まで行うものとする。 6.間接水準測量の計算に用いる距離は、測定又は原点計算によって算出した値とする。ただし、これ が得られない場合は、図上から求めることができる。 7.測点の高さを表示する位置は、水路測量標(恒久標識)の上面とする。 8.測定事項は、設標記事、測角簿、岸測簿等に記入し、所定の計算を行い、高低一覧表を作成し、原 点計算簿にまとめておくものとする。 第3節 空中写真測量 2-3-1 対空標識 1.対空標識は、拡大された空中写真上で確認できるように空中写真の撮影縮尺又は地上画素寸法等を 考慮して、その大きさ、形状、色等を選定するものとする。 2.対空標識は、その天頂から45度以内に遮へい物のない場所に設置するものとする。 3.対空標識の設置予定点が標識の設置に不適当な場合は、離心して設標するものとする。ただし、こ の場合、必要な離心要素を測定しておくものとする。 4.対空標識を設置した場合は、対空標識点明細表及び対空標識点配置図を作成しておくものとする。 2-3-2 撮 影 1.空中写真の撮影縮尺は、1/20,000を標準とする。 2.撮影飛行中は、偏流の修正、航空写真機の傾き及び撮影間隔に留意するものとする。

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3.撮影したフィルムには、撮影地域名、撮影年月日、その他必要事項を記入しておくものとする。 4.撮影後、コース等を記載した標定図及び撮影データを記載した撮影記録を作成しておくものとする。 2-3-3 空中三角測量 1.写真の標定に必要な点、補助点、物標等については、写真像の点刻を行うものとする。ただし、機 械法の場合は、この限りでない。 2.点刻は、偏心のないように行うものとし、点刻孔の写真座標の測定は、0.001ミリメートル位まで行 うものとする。 3.解析法においては、電子計算機を用いて写真の標定に必要な計算を行うものとする。 4.空中三角測量の単一コース長は、10モデル以内を標準とする。 5.標定点は、準則第11条第4項から第6項で規定する測点とし、その数は、10モデル当たり7点以上 とし、コース内に均等に配置するものとする。 2-3-4 図 化 1.図化は、モデルごとに行い、これを編集して岸線地形図を作成するものとする。 2.図解法により図化を行う場合は、偏歪修正を行った写真を使用するものとする。 3.図化の範囲は、海岸線及びその付近とし、地形及び航海目標となる顕著な地物に重点をおいて描画 するものとする。 2-3-5 現地照合 1.図化した岸線地形図は、現地において海岸線の位置、形状及び海岸の性状並びに地物等について図 化内容の確認を行い、現状と異なる部分については、補測を行うものとする。 2.補測は、岸線地形図に記入された原点又は海岸線の突角を基準にして行うものとし、実測した部分 を海図図式に従って墨入れしておくものとする。 3.物標の標高は、航海目標等の顕著なものについて測定を行うものとする。ただし、高さが既知のも のについては、この限りでない。 4.海図に記載のない橋梁等が船舶の可航域の上空に存在する場合は、可航高の測定を行うものとする。 第4節 岸線・地形測量 1.海岸線の測量を記帳式(GNSS測量を含む)により実施する場合は、原点の位置、岸線の形状及 び種別等を明確にした見取図を岸測簿に描画しておくものとする。その縮尺は1/1000~1/5000を標準 とする。 2.岸測点、物標等の位置は、原則として3線以上の位置の線の交会によるか、多角方式又はGNSS 測量により決定することができる。ただし、位置の線の交角は30度以下とならないよう留意するもの とする。 3.岬の先端、小島、岩礁等は、接線法を併用して、その位置、形状及び大きさの把握に努めるものと する。 4.海岸線付近の干出物のうち、顕著なものは、その位置、形状及び高さを測定しておくものとする。 5.低潮線は、努めて低潮時に、その位置、形状及び砂、泥等の種別の確認を行うものとする。 6.既存資料を利用する場合は、現地の状況とよく照合し、海岸線の位置、形状及び海岸の性状の確認

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を行い、現状と異なる箇所を実測するものとする。 7.空中写真を利用できる場合は、写真上に原点、突角等を刺針し、これらの点を基点として、海岸線 等を描画するものとする。 8.人工衛星画像を利用する場合は、位置誤差及び解像度が図の編集に必要な精度を満たすものを使用 することとし、画像上の原点、突角等について刺針や座標付与を行い、これらの点を基点として海岸 線等を描画するものとする。 9.夜間の航海目標に適する目標物(灯光)は、その位置を測定するほか灯色及び形状を調査しておく ものとする。 10.岸測図の着色は、次表のとおりとする。 記入事項 着 色 実測部分(干出部を除く) 実測部分(干出部に限る) 現行海図又は旧測量原図若しくは旧電子測量原図 から採用した部分 空中写真、人工衛星画像又は部外資料から採用し た部分 黒 茶 緑 青 第5節 水路測量に伴う験潮 1.測量地に常設の験潮所がある場合は、これを利用することができる。 2.自記験潮器(以下「験潮器」という。)は、次のいずれかの性能を有するものとする。 (1) アナログ記録方式は、縮率が1/40以上、紙送り速度が12ミリメートル/時以上のもの (2) デジタル記録方式は、精度がフルスケールの±0.5%以内、集録間隔は、5分間を超えないもの とし、潮高の表示が、1センチメートル以下の細かいもので、記録する時間を含む数秒間のデー タを平滑化して記録することができるもの 3.副標(験潮柱)は、験潮所の付近に設置し、設置直後と撤去前に基本水準表等との高低差を求め、 その変動を監視するものとする。 4.副標の目盛は、1センチメートル位までの潮高を読み得るものとする。 5.験潮器の自記ペンの示す時刻又は集録機器の記録される時刻の遅れ、進み及び験潮器と副標との潮 高比較は、できる限り1日1回以上観測して記録しておくものとする。 6.観測基準面及び験潮記録の縮率、潮高伝達の遅れ等に起因する潮高の誤差は、次の方法により求め るものとする。 (1) 観測基準面及び潮高の誤差は験潮器と副標との比較観測(相次ぐ高低潮を含む連続観測を2回 以上)によって、これを求め、改正するものとする。比較観測の測定間隔は10分ごとを標準とし、 高潮時及び低潮時のそれぞれ前後30分間については5分ごとに測定するものとする。 (2) 比較観測により求めることが困難な場合には、水中に没した状態での験潮器の上げ下げによる 方法(Z0の2倍または2メートルのうち大きい深度まで、0.5メートルごとに行う)により求める ことが出来る。この方法による場合の観測は、測深実施期間の前後2回とし、荒天等でやむを得 ず一時撤去する場合は、撤去の前と再設置後速やかに行うものとする。 7.圧力計測に半導体圧力センサー以外の水温補正を必要とするものを使用する場合は、設置場所付近 の水温を、気圧補正を必要とする絶対圧力式の験潮器を使用する場合は、設置場所付近の気圧を、1 時間ごとに記録しておくものとする。 8.常設の験潮所を利用する場合は、基本水準標等と験潮器錘測基点との高低差を求め、測量期間中、

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観測基準面の変動の有無を観測するほか、第6項(1)で定める比較観測を行うものとする。 9.測量区域内に潮高改正量が0.1メートル以上の差を生ずる水域がある場合は、改正区分を考慮し、必 要があれば2箇所以上で験潮を実施するものとする。 10.毎時の潮高及び測深実施期間中の10分ごとの潮高を験潮記録から読み取り、その値を験潮簿に記入 するものとする。 11.平均水面等の高さは、3箇年以上点検されていないもの及び直近の調査で、準則第42条による値と 0.1メートル以上の差がある場合については、測量の都度、検査して使用しなければならない。 12.平均水面は、当該測量期間の験潮資料を用いて算出するものとする。ただし、当該測量期間以外の 資料であっても、測量地の平均水面の点検に利用できる験潮資料がある場合には、できるだけそれら を用いるものとする。 13.平均水面の点検に当たり、測量地の短期平均水面の算出に使用する験潮データ(副標観測値も含 む)は、必ず平滑化(スムージング)を行った値を使用し、基準となる験潮所(以下「基準験潮所」 という)と使用する験潮所(以下「測地験潮所」という)の平均する潮高の期間と間隔は必ず一致さ せるものとする。 14.基準験潮所は常設験潮所のうち、原則として験潮器が恒久施設内に設置されており、管理状態が良 いと認められる験潮所とし、測地験潮所と日平均の変化が同等のものを使用するものとする。 15.前項の管理状態が良いと認められる条件は、験潮基準面が一定に保たれており、定期的に同時験潮 などで導通状態の管理を行い、かつ基本水準標との間の水準測量を定期的に実施しており、その結果 が準則第43条の制限値を満たしていることである。 16.短期平均水面の算出に使用する比較期間は、日平均較差が周期性を持っている場合などに比較期間 が測量期間程度では不足するおそれがあるので、計画段階で過去のデータを確認しておくものとす る。 17.準則第43条第1項ただし書の規定による地理院水準点に準ずる水準点は、次のとおりとする。 (1)測量法第42条の規定により成果が公表されている水準点 (2)国土地理院水準点又は前号の水準点のいずれかに閉合している地方整備局、北海道開発局、沖縄 総合事務局、気象庁又は地方公共団体の水準点 18.準則62条に規定する簡易な観測とは、次のとおりとする。 (1)測量地付近に常設の験潮所がない場合には、測量地付近との潮高改正量の差が0.1メートル以内の ところにある験潮所を使用することができる。ただし、測量地付近と日値平均の変化が従前に同 等のものである検証が行われているものに限る。 (2)測量地に基本水準標等がある場合には、副標観測を行って潮高改正量を求めることができる。た だし3カ年以上点検されていないもの及び直近の調査で準則第42条による値と0.1メートル以上の 差がある場合については、これによることはできない。 第6節 海上位置測量 2-6-1 測定の方法 1.海上位置測量(以下「海上測位」という。)に使用する機器は、六分儀、経緯儀、測距儀、GNS S測量機等とする。 2.海上測位機器の使用にあたっては、水域の区分の精度を確保できるものを使用するものとする。 2-6-2 測定作業 1.測量船の誘導は、次の各号に留意して行うものとする。 (1) 直線誘導の基点とする誘導点列は、原点に結合しなければならない。 (2) 直線誘導の方向(測深線の方向)を設定するための基準目標は、原則として誘導距離より遠距 離にあるものを選定する。 (3) 基準目標又は測深機の種類を変更した場合、又は誘導点列が曲折する場合は、その境界となる

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測深線を十分重複させなければならない。 (4) 直線誘導に使用する光学機器は、10秒読み以上の経緯儀とする。ただし、誘導距離が600メート ルまでは六分儀を、3,000メートルまでは20秒読み経緯儀を使用することができる。 (5) 誘導距離又は誘導角は、当該測深線の誘導開始時及び終了時に点検する。 (6) 測深誘導簿には、測深区域名、測深線番号、基準目標、基準目標の方向角、誘導距離、誘導角 その他必要事項を記載する。なお、測距儀等の印字記録が、測深誘導簿に記載すべき事項を満た している場合は、当該記録を測深誘導簿に代えることができる。 (7) 電子計算機システムによる誘導では、設定パラメータを確認する。 2.測深図は、海上測位に必要な原点等を原点図から転写して作成するものとする。 3.誘導を行う場合は、あらかじめ計画測深線及び切り線を次の要領で測深図に記入しておくものとす る。 (1) 計画測深線は、インク等で記入し、その番号を余白に記載する。 (2) 前号の測深線が直線で、その図上距離が使用する分度儀の半径より長い場合は、弧弦法等によ り記入する。 (3) 切り線は、インク等で記入し、余白部に角度又は距離を適当な間隔で記載する。 4.測位装置は、毎日の測量に先立ち、位置の点検を行うものとする。 5.音響測深中の海上測位は、次のとおりとする。 (1) 測位間隔は、200メートル以下、又は図上2センチメートル以下 (2) 測量船が速力を変えた場合は、等速になるまで測位間隔を狭くする。 6.測定した位置(以下「海上測位点」という。)は、原則として測定の都度、測深図に記入するもの とし、その要領は次のとおりとする。 (1) 海上測位点は「・○」で示し、この間を直線、円弧等で結び10個ごとに番号を付し、割り込み 位置には測深線に直交する「-」印を記入する。 (2) 測深線の間隔が密なために、海上測位点を「・○」で記入できない場合は、「・」で記入する か、大縮尺の測深図又は方眼紙を使用して記入する。 (3) 割り込み位置の採用は、測量船が直線上又は誘導により円弧若しくは双曲線上を航走している 場合とし、これ以外の場合は、海上測位点間を破線又は点線で結ぶ。 (4) 測深線と次の測深線との間は、破線又は点線で結び、測量船の進行方向を矢符で示しておく。 7.測距儀及びGNSS測量機の印字記録には、測深線番号、測位番号その他必要事項を記載するもの とする。なお、当該記録が測深簿に記載すべき事項を満たしている場合は、当該記録を測深簿に代え ることができる。 8.デジタル方式で海上位置を集録する場合及び電子計算機システムを使用して測深図(航跡図を含 む)を作成する場合は、前項までの規定によるほか次の各号によるものとする。 (1) 集録項目は、測位(XY座標又は経緯度値)、年月日、時刻、その他必要な事項とする。 (2) 測深図の作成は、描画範囲に留意し、記入精度を保つ。 第7節 水深測量 2-7-1 測深機器の基本性能 1.港湾測量、航路測量及び沿岸測量に使用する単素子音響測深機、多素子音響測深機(以下「シングル ビーム音響測深機」という)及びスワス音響測深機は、次表に示す基本性能を有するものとする。 (1) シングルビーム音響測深機基本性能表 区 分 仕 様 水深31メートル未満 水深31~100メートル未満 水深100メートル以上 発振周波数 90~230キロヘルツ 30~230キロヘルツ 10~230キロヘルツ 送受波器の指向角 (半減半角) 8度以下 15度以下 紙送り速度 20ミリメートル/分以上 10ミリメートル/分以上

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仮定音速度 1,500メートル/秒 記録方式 発振線及び反射強度が判別できる手法による 最小読取り目盛 最小目盛の1/2が水深100メートル未満では0.1メートル位ま で、100メートル以上では1メートル位まで読み取れるもの (2) スワス音響測深機基本性能表 マルチビーム音響測深機 区 分 仕 様 水深31メートル未満 水深31~100メートル未満 水深100メートル以上 発 振 周 波 数 70キロヘルツ~455キロヘルツ 26キロヘルツ~455キロヘルツ 10キロヘルツ~455キロヘルツ レ ン ジ 分 解 能 5センチメートル以下 仮 定 音 速 度 1,500メートル/秒 測 深 ビ ー ム 方 式 クロスファンビーム 測 深 ビ ー ム 幅 1.5度以下×1.5度以下 2度以下×2度以下 インターフェロメトリ音響測深機 区 分 仕 様 発 振 周 波 数 100キロヘルツ~500キロヘルツ レ ン ジ 分 解 能 5センチメートル以下 仮 定 音 速 度 1,500メートル/秒 受 信 素 子 数 4個以上 注:ただし、上記性能以外の機器を用いる場合は、個別に「告示別表二」に示す測定又は調査の方 法における基準を満たすことを確認するものとする。 2-7-2 測深の方法 1.シングルビーム音響測深機等における測深の方法は、次のとおりとする。 2.シングルビーム音響測深機のうち2素子以上の送受波器を使用して面の測深を行う音響測深機を多 素子音響測深機という 3.未測深幅とは、測深線に沿って音波の指向角外にある海底面で、誘導測深の場合は、船位誤差(偏 位量を含む)を加えた幅とする。 4.多素子音響測深機を使用して測深する場合は、原則として斜測深を併用することとし、斜測深用の 送受波器の指向角(半減半角)が3度以内のものを使用し、斜角は指向角の中心までとし20度を超え てはならない。 5.使用する音響測深機は、毎秒4回以上の発振が可能であり、発振間隔は水深及び指向角を考慮して 決定する。また、デジタル測深機については発振毎にデジタル出力するものか、内部処理ソフトによ りデジタル出力間隔内で最浅水深値を選択する機能を持つものを使用する。 6.音響測深機の送受波器を舷側等に臨時に設置する場合は、測深時の速力で送受波器が振動せず、か つ、回転しないように設置するものとする。 7.漁港域を除く着岸施設の前面水域は水域の区分にかかわらず、密度の高い間隔で実施するように努 めるものとする。

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8.構造物、障害物等の撤去跡については、撤去されたことを確認し得る密度とする。 9.サンドウェーブの分布範囲の概略を調査する場合の測深線間隔は、200~300メートルとする。 10.錘測等は、係留船舶が密集している水深4メートル以下の泊地等で音響測深機を装備した測量船が 水深の測定を実施することが特に困難な場合に限り行うことができる。 11.錘測を行う場合に使用する索、測鉛等の規格は、次のとおりとする。 (1) 錘測索又は測深尺は伸縮が少なく切損しにくい材質のもので、水深を0.1メートル位まで測定で きる深度マークを付したもの (2) 錘測索に取り付ける測鉛は、重さ2キログラム以上のもの 12.スワス音響測深機における測深の方法は次のとおりとする。 13.スワス音響測深機の精度は、第7節第1項第2号の基本性能を満たすとともに次の精度を満たすも のとする。 (1) システム構成機器の精度は次表のとおりとする。 システム構成機器 測定精度 出力間隔 レーテンシー 測位装置 水平位置の誤差の限度1メートル ※ 0.1秒以内 パッチテストによる 方位測定装置 0.5度以内 0.1秒以内 0.1秒以内に補正 動揺センサー ロール、ピッチ 0.05度以内 0.05秒以内 0.05秒以内に補正 ヒーブ 5センチメートル以内 水中音速度計 0.06メートル/秒 1メートル毎以内 ※ただし固定点における測位精度とする (2) ビームの動揺補正精度は各ビームの測深精度が「告示別表二」の精度内に補正されていること。 (3) ビームフォーミングによる測深精度は砂地の平坦な海底を利用して測量船を停船させ200ピング 以上を取得し、そのビーム毎の水深の平均から標準偏差を算出し、標準偏差の2倍(誤差)の値が 「告示別表二」の精度以内であること。 14.システム構成機器のオフセット値はあらかじめシステム構成機器の計測原点に対する相対位置(水 平位置、鉛直位置)の測定は1㎜位まで測定するとともに送受波器の各種バイアスの測定を実施してお くものとする。 15.送受波器の各種バイアスの測定(以下「パッチテスト」という。)は、次によることとする。 (1) ロール及びピッチの動揺が原則±2メートル以下の海況において、ロールバイアスの測定については 平坦な海底での同一測深線で往復測深を行い、その相互の計測値からロールバイアス値を0.1度以 上で算出するものとし、ピッチバイアスの測定については直線的な浚渫溝や海底にある人工構造 物を利用して測深線を設定し、往復測深を行い、その相互の計測値からピッチバイアス値を0.5度 以上で算出するものとする。また、このとき4ノット以下及び7ノット以上の2種類の船速で測 定を実施し、船速による変化をあらかじめ把握するものとする。 (2) ヨーバイアスの測定は、海底にある人工構造物等を目標物として、片舷側のビーム幅が100%重 複するように平行した測深線を同一方向に航走してデータを取得し、その相互の計測値の差から ヨーバイアス値を0.5度以上で算出するものとする。 (3) 時間遅れ(レーテンシー)の測定は、直線的な浚渫溝や海底にある人工構造物上を4ノット以 上及び7ノット以上で各一往復の測深を行い、捉えたターゲットの位置ズレ及び位置の変化の比 率から0.1秒以内で算出することとする。 (4) 送受波器が船底に装備されて、システム構成機器の変更及び設置条件に変更がない場合は、事 前に実施したパッチテストにより決定したバイアス値を使用してもよいものとする。 2-7-3 測深作業 1.測深は、海上模様ができる限り平穏なときに実施するものとし、特に掘下げ区域及び岩礁区域で

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は、波浪のある場合を避けるものとする。 2.音響測深記録の濃度は、測深中一定に保つように留意するものとし、音響測深により得られる海底 記録は、鮮明に記録させるよう努めるものとする。 3.多素子音響測深機による水深は、直下測深記録から採用するものとする。ただし、斜角の振角が5 度以内の斜測深記録は水深として採用することができる。 4.スワス音響測深機による水深は、方位、動揺、音速、音線屈折等の補正を行うものとする。また、 シングルビーム音響測深機についても努めて行うものとする。 5.スワス音響測深機を使用する場合で、次の水域においては、原則としてシングルビーム音響測深機 を併用するものとする。 (1) 1a級以上の水域 (2) 岩礁が存在する水域 (3) 海草(海藻)が存在する水域 (4) 潜堤、水没くい、海底管及びその他海底構造物が存在する水域 (5) 魚礁、沈船、沈鍾及びその他障害物が存在する水域 6.スワス音響測深機とシングルビーム音響測深機の周波数が干渉する場合は、干渉するシングルビー ム音響測深機の素子を発振させない状態で併用するものとする。 7.着岸施設前面の側傍測深を実施する場合は、岸壁等の防舷物の至近から沖側について行うものとす る。その範囲は防舷物外端直下から、沖側30メートル又は着岸最大船舶の船幅の1.5倍のうち広い範囲 まで行うものとする。ただし、最も岸寄りの測深は、防舷物外端の直下から、その沖側1メートル以 内の所までを確実に捉えるように行うものとし、最浅部を確認するために複数回実施する。この場合 シングルビーム音響測深機にあっては、岸壁側に位置する送受波器の外向きの斜測深記録は使用しな い。また着岸施設至近は、錘測による確認も努めて行うものとする。 8.サンドウェーブの存在する区域では、測深線方向を峰線又は谷線にできる限り直交するように設定 して測深を行うものとする。ただし、スワス音響測深機による場合はこの限りでない。 9.斜測深に直下測深より浅い傾向の記録が認められた場合は、直下測深によってその部分の補測を行 うものとする。なお、サンドウェーブの分布範囲の概略を調査する場合については補測の限りでな い。 10.音響測深記録紙に記載する事項は、次のとおりとする。 (1) 測深区域名、測深線番号、測位番号、測定値(角度、距離等)、補再測の実施月日及び測位番 号、5~10分ごとの時刻及び各レンジの深度(多素子の場合は、記録紙の始めに各送受波器の記 録順及び斜角) (2) 船の動揺、風、うねり、波浪の状況及び航跡横切り等の参考事項 11.測深簿に記載する事項は、測深月日、測深区域、測深線番号、測深(位)番号、時刻、測定値(角 度、距離等)、補再測の実施月日、測位番号のほか、船の動揺、風、うねり、波浪の状況及び航跡横 切り等その他必要な事項とする。 12.計画した測深区域以外であっても、浅所又は異常な記録が現れた場合は、必要な補測を行うものと する。ただし、現行海図又は旧測量原図若しくは旧電子測量原図にそれが記載されている場合にはこ の限りでない。 13.測深区域内の現行海図に記載されている暗礁、沈船、堆等については、確認のための測量を行い、 その結果発見できない場合は、その不存在又は著しく水深の異なることを確認できる調査を実施する ものとする。 14.錘測を行う場合は、0.1メートル位まで読み取り、底質の判別を併せて行うものとする。 15.新しく発見した浅所、沈船、魚礁等については、最浅部の位置、水深及び底質を確認するものとす る。

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16.浅所の位置は、3線以上の位置の線の交会によるか、又は2回以上の測定を行うものとする。 17.測深区域及び至近にある浮標、漁具等は、その位置及び形状を測定しておくものとする。 18.浮標の位置は、当該浮標の振れ周りの半径及び測定時の海況を勘案して測定し、位置を決定するも のとし、灯浮標については告示位置との偏位を確認するものとする。 19.低潮線、干出物等については、低潮時における状態を確認しておくものとする。 20.干出物等のうち顕著なものは、その位置、形状及び高さを測定しておくものとする。 21.常時波浪のある海岸の至近で、測量船が接近し難い水域の測深は、可能な範囲にとどめることがで きる。 22.測深値及び測位値を検査するため、各測深線と直交する照査線を設定し、測深を行うものとする。 23.沈船、魚礁、サンドウェーブ等の位置及びその範囲を把握するための調査には、サイドスキャンソ ナーを併用することができる。 24.デジタル方式で音響測深記録を集録する場合は、前項までの規定によるほか次の各号によるものと する。 (1) 集録項目は、水深、月日、時刻、その他必要な事項とする。 (2) 集録間隔は、原則として1秒間隔とし、0.01メートル位まで集録する。 なお、この場合、1秒間で最浅水深を選択する機能を持つものとし、もしもこの機能がないもの を使用する場合は、アナログ記録で浅所の確認を行わなければならない。ただし、任意の集録間 隔で、最浅水深及び位置を自動選択する機能を持つ電子計算機システムを使用する場合は、これ によらなくてもよいものとする。 (3) 音響測深記録と測位記録の時刻は、事前に整合しておく。 (4) アナログ測深記録を監視し、適宜、発振出力や最小・最大水深制限機能を調整してS/N比の 良い記録を収集するよう努める。 (5) アナログ測深記録に「デジタル集録確認マーカー」が記録される機種については、他の海底記 録に重複及びスケールアウトしないようにし、鮮明に記録させるよう努める。 25.スワス音響測深機による測深作業は、前項(2,3,8から10、14、16、22から24項を除く)までの規定 によるほか次の各号によるものとする。 (1) 現地作業における測深精度を検証するため、起伏のある海底の海域において、左右ビームが100 %重複するように2本の平行な測深線及びそれに直交する方向にも同じような2本の測深線(井桁 のような測深線)を走行(以下「井桁走行」という)し、1日1回以上データを取得するものと する。ただし送受波器が船底装備となっている場合は、測量作業毎に最低1回の実施でよいもの とする。 (2) リアルタイムビーム画面を監視し、信号雑音(S/N)比の良い記録(A/D変換した点列の水深プ ロファイルが示す各点のコントラストが良く、平坦な海底で連続する点列が乱れない状態)を取 得するよう送受信信号及び近距離反射低減機能(TVG)、自動利得制御(AGC)、しきい値(スレ ッシュホールド)等の各種機能を調整する。 (3) トンネル効果防止のため、直下ビームを半径とする円弧状に点列がでないようにする。 (4) ノイズが多い場合、原因調査及び再測を検討する。 (5) 海底付近の魚群や海草と海底の判断のための測量海域の特徴(魚礁や生け簀の近傍、底質状況 等との関連)を把握するよう努め、ディスプレイ上の各種測深状況と比較、検証する。 (6) 岩礁等の最浅部捕捉状況と補再測を検討する。なお、浅所の確認は補再測を含め可能な限り極 低速で複数回実施するものとする。ただし、機器が損傷するおそれがあるような極浅海域につい てはその限りではない。 (7) 岩盤域の自然海底又は海底障害物等を測深する場合は、浅所部の判断のため、サイドスキャン 機能を併用するものとする。ただし、その機能がない機種についてはこの限りではない。 2-7-4 音響測深の異状記録等に対する処置 1.海底記録の不明瞭な箇所及び浮遊物か、器械的雑音か、海底の突起であるか判別が不明な異状記録 については、再測を実施するものとする。ただし、海底からの突起した異状記録のうち、次の各号に 該当するものについては、その水深を採用し、再測、判別等の処置を省略できる。

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(1) 比高が0.5メートル以下のもの (2) 局部的な凹所に存在し、その水深が周囲の海底より深いもの 2.異状記録が前項ただし書以外の海底突起である場合は、その最浅部の位置及び水深を測定し、測鉛 等により判別を行うものとし、その突起物が底質と異なる物体で、物体名が確認された場合はその物 体名を、確認できない場合は「eO」(extraneousObject)を当該測深記録に傍記しておくものとす る。 3.シングルビーム音響測深機による最浅部の水深は、直下測深記録から採用するものとする。 2-7-5 水深の改正 1.音響測深値に対する器差及び水中音速度の改正は、バーチェック法又は音速度計によるものとする。 ただし、これらによれない場合は、所用の測定を行って別表第11に示す海水中の音速度計算式を用い て算出するものとする。バーチェック法以外の方法による場合でも喫水の確認は行わなければならな い。 2.バーチェックに使用する深度索は、使用状態に近い張力をかけ、鋼製尺で測定して深度マークを次 の要領で付し、点検を行っておくものとする。 (1) バーの反射面を基準にして、深度32メートルまでは2メートルごとに、32メートル以上は5 メートルごと (2) バーの反射面から各深度マークまでの長さには、深度32メートルまでは2.5センチメートル以上、 これを超える深度については5センチメートル以上の誤差があってはならない。 3.バーチェックは、次の各号により行うものとする。 (1) 1日1回、原則として測深着手前に当日の測深海域又はその付近で、当日の測深予定の最大水 深に近い深度まで実施する。 (2) 音響測深機のベルト及びペンの調整又はそれらの交換を行った場合は、その都度実施する。 (3) 送受波器の底面を基準として30メートルまでは2メートルごと、30メートル以上は5メートル ごとの深度でバーを記録させ、バーの上げ下げについて行うほか送受波器の喫水を確認する。 (4) 多素子音響測深機の場合は、直下測深の送受波器のうち主たるものについてバーチェックを実 施する。そのほかについては、喫水の確認についてのみ行う。 4.バーチェックによる結果は、原則として次のとおりに処理して水深改正に用いるものとする。 (1) バーの記録深度が、すべて±0.05メートル以内で合致する読取りスケール(以下「パーセント ・スケール」という。)を選定する。 (2) 前号の状態で合致させたパーセント・スケールの0メートル線の位置を実効発振線とし、これ を基準として〔潮高改正量-送受波器喫水量〕を記録紙上に求めて、この位置を実水深基準線と する。上式の値が負となるときは、実水深基準線を実効発振線の上方に求める。 (3) 選定したパーセント・スケールの0メートル線を実水深基準線に合わせて水深を読み取り、そ れを記録紙の当該位置に記載する。 (4) +20メートル、+40メートル等の各レンジについても、前述と同様の方法により、それぞれの 実効発振位置を決定して水深改正を行う。 (5) 全深度について単一のパーセント・スケールで処理できない場合は、適当な区間に分けてそれ ぞれに合致するスケールを選定して使用する。 (6) バーチェックに長時間を要した場合、又はパーセント・スケールの選定ができない場合は、各 深度を0パーセントのスケールで読み取った値を方眼紙の上に展開し、それらの点を平均的に通 る直線を描いて、実効発振位置の偏差量及び適正なパーセント・スケールを求める。 5.錘測を実施した場合は、当日の作業終了後に索の伸縮を検査し、深度1メートルごとの改正量を1 センチメートル位まで測深簿に記載しておくものとする。 6.錘測により測得した水深には、索及び潮高の改正を行うものとする。 7.音速度計による測定は次によるものとする。 (1) 測深区域の水深、海水温度、塩分濃度を考慮し、水中音速度計等により、測深日ごとに1回以上、 1メートルごとの水中音速度を測量区域の努めて最大水深まで測定し、記録を保存する。 (2) 使用する水中音速度計の精度は、1年に1回以上の頻度でSTD、CTD又はバーチェック法等によ り検証するものとする。

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(3) 第1号の記録を使用して測定位置及び音速度の改正ファイルを作成する。 8.後処理により編集が不可能な機種は水中音速度を測定ごとにその実測値を1メートルごとに入力す る。 9.音速度改正については平坦な海底記録を得られる場所で直下と両端の記録を結ぶ線が直線的になっ ているか検証を行い、音速度改正が正しく行われているかを確認するものとする。 10.第9項の結果、十分なスワス幅を取得できていないと判断する場合は、再度第7項から前項までの 処理を行うものとする。 11.スワス音響測深機における喫水の測定は送受波器の設置変更を行ったごとに実施する。ただし、送 受波器を船底に装備している測量船については、燃料、清水の搭載量を考慮し、バーチェック法又は 巻き尺、喫水目盛りの確認により喫水を測定し、図面上の値と測定値を比較、検証すること。 2-7-6 資料整理 1.シングルビーム音響測深機の音響測深記録の水深の読み取りは、次のとおりとする。 (1) 水深は、資料整理の段階ではすべて0.1メートル位まで記載する。 (2) 浅い水深を優先し、自然海底の場合は、海底地形も表現できるよう行う。 (3) 波浪の影響により海底の音響測深記録が凹凸を呈した場合、砂泥質の自然海底に限って、海底 記録の相隣れる凸(浅)部と凹(深)部との水深差が1メートル以内のときは、その1/3を凸部の 水深に加えた値を海底の水深とすることができる。 (4) 読み取り間隔は、測深図上10ミリメートル以内を標準とするが、掘下げ法線及び浅所の付近に ついては、その範囲を把握できる間隔とする。 2.デジタルの水深データのノイズ除去は、三次元地形画像処理ソフト、水深データを水深に応じて色 分けした図面またはこれに代わるものにより、異常な水深の点検を行うことにより判断する。 3.錘測による水深は、必要な改正を行った後、端数を切り捨て、0.1メートル位まで算出するものとす る。ただし、干出となる場合は端数を切り上げるものとする。 4.音響測深記録から読み取った水深及び錘測による水深等は、デジタル測量成果に取りまとめ、十分 に検討、校正を行うものとする。 5.現行海図又は旧測量原図若しくは旧電子測量原図に記載されている浅所、障害物について、その不 存在を確認した場合は、その調査資料を取りまとめておくものとする。 6.シングルビーム音響測深機の音響測深記録の表紙には、別表第12により所要事項を記載するものと する。 7.サンドウェーブが存在する場合は、次の要領でサンドウェーブ分布図を作成するものとする。 (1) 縮尺は、分布範囲のほとんどを包含する最大縮尺海図と同一とし、付近の海岸線、経緯度線等 を記入する。ただし描画範囲の矩形の長辺が25㎝を超える場合はその次に大きい縮尺の海図と同 一とする。 (2) 分布する範囲を紫色破線で記載する。 8.サンドウェーブ分布図は測量報告書に綴じるものとする。 9.電子計算機システムを使用して水深自動集録処理する場合は、前項までの規定に準じて処理するも のとする。 10.スワス音響測深機の処理において、すでにバイアス値が決定している場合を除き、パッチテスト用 編集データより、送受波器の各バイアスを算出し、各バイアス値を決定する。 11.スワス音響測深機で取得した水深の編集は次のとおりとする。 (1) RAWデータファイルに喫水改正、オフセット補正、潮高改正及び水中音速度改正を行う。 (2) 各ファイルの測位、方位、動揺データが正常に取得されていることを確認する。 (3) スワス音響測深機の記録がシングルビーム音響測深機の記録(ただし多素子音響測深機の場合

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は直下記録に限る)と比較して、水深の差が「告示別表二」の精度内にあるかどうかの検証を行 う。 (4) 井桁走行により取得したデータの縦方向の測深線の左右ビームが重複する区域のデータを1~ 2メートルのメッシュで最浅値をグリッド化し、横方向の測深線のデータも同様にグリッド化を 行い、この二つを比較して水深差を算出し、その値が告示102号の精度内にあるか検証を行う。 (5) 各ファイルの計測ファイルは有効測深幅外の記録を除去するとともに、補測及び再測記録等と 比較検討を行い、ノイズ、異常記録の検討処理を行う。また必要に応じてシングルビーム測深機 の記録との比較も行う。ノイズや異常物の記録と判断した場合は、「ノイズ・異常物記録リスト 」としてとりまとめ、必要なら記録をPDFファイル等に保存しておく。 (6) 平坦な海底の記録で、水深断面が直線的でなく両外側ビームの水深が中央付近を中心に同じ比 率による曲線的でないか確認を行う。この場合、水中音速度改正に原因があることが多いので、 入力値の見直しをする必要がある。 (7) 平坦な海底の記録で、水深断面が斜め(隣接測深線との等深線の接合がノコギリの歯のように なる。)になっていないか確認を行う。この場合、ロールバイアス補正に原因があることが多い ので、入力値の見直しをする必要がある。 (8) 平坦な海底の記録で、作業船の進行方向に波状に凹凸になっていないか確認を行う。この場合、 ヒーブバイアス補正に原因があることが多いので、入力値の見直しをする必要がある。 (9) 隣接測深線との水深が進行方向に一定量のずれがないか確認を行う。この場合は、システムの 時刻設定や測位装置のレーテンシーに原因があることが多いので、入力値等の見直しをする必要 がある。 (10) 測位誤差、動揺センサーの不具合、システムの不具合及びオフセットの誤差は測深精度に影響 を及ぼすため、不自然な記録があった場合は原因追求に努めるものとする。 12.前項各号の処理を施したデータをXYZ形式のデータファイルを作成し、このデータファイルから、 5メートル以下の大きさの最浅水深値を代表とするXYZ形式のメッシュデータファイルを別途作成 し、保存する。なお、このときの水深の水平位置は最浅水深の測定位置とし、メッシュの中央等には しないものとする。 13.前項で作成したXYZ形式のメッシュデータファイルを使用して、水深処理ソフト等により1メー トル間隔及び30.5メートルの等深線(以下「オートコンター」という)を作成するものとする。 14.第12項で作成したXYZ形式のメッシュデータファイルを使用して、水深処理ソフト等により3次 元画像ファイルを作成するものとする。 15.第13項で作成したオートコンターファイルや3次元画像ファイルにより隣接測深線との整合、測深線 両端のコンターの接合状態等を確認し測深精度を検証するものとする。 第8節 底質調査 2-8-1 採取又は測鉛を用いた判別 1.底質を採取する場合は、採泥器を用いて行うものとする。 2.採取した底質試料は、乾燥させて約100立方センチメートルのアクリル製の容器に入れ、所定の事項 を記載した底質カードを容器の外側に貼りつけるものとする。 3.測鉛を用いた判別(以下「底質判別」という。)は、測鉛の底面に工業用びん付け油等を塗り、そ の付着物及び付着状況により判別するものとする。 4.サンドウェーブが存在する場合は、その区域内の底質を採取するものとする。 5.底質判別の結果に基づき底質の分布を確認する場合には、サイドスキャンソナー等の記録を活用す るものとする。 6.底質採取及び判別した位置は、測深図等に記入し、地点番号を付記するものとする。 7.底質を採取した場合は、底質採取記録及び底質採取地点図を次の各号により作成するものとする。 (1) 底質採取記録 イ 緯度、経度、水深、底質記号等を別表第14により作成する。 ロ 水深は、水深図から採用することができる。

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(2) 底質採取地点図 イ 海岸線を概略記入する。 ロ 採取地点には、採取地点番号、底質記号及び水深を次の例に従って記載する。 ハ 表題には地方名、図名、縮尺及び調査年月を記載し、図名は「底質採取地点図」とする。 8.底質採取記録及び底質採取地点図は、測量報告書に綴じるものとする。 9.航路・泊地及びその付近の調査において、0.5メートル以上の層厚の浮泥層が確認できた場合は、で きる限り浮泥層の厚さ及びその分布域の調査を行うものとする。 10.浮泥層調査を実施する場合は、音響測深機及び調査用索を用いて、またはそのほかの方法により行 うものとする。 11.調査用索は、錘及び反射板を取り付けたものを用いるものとし、その規格は次の各号のとおりとす る。 (1) 錘は底面積113平方センチメートル、重さ約2.7キログラムの円錐形のもの (2) 反射板は、直径約20センチメートルの金属製の網又は板 (3) 反射板は、浮泥層に没しない位置に取り付け、錘の底面との間隔をあらかじめ測定しておく。 12.浮泥層の厚さの測定は、錘を静かに海底に下ろし、沈下が止まった状態で次の要領により行うもの とする。 (1) 音響測深機により反射板と浮泥層上面を記録し、この間隔を記録から読み取る。 (2) 反射板と錘の底面の間隔から前号の間隔を差し引いて、浮泥層の厚さとする。 (3) 調査中の音響測深記録の濃度は、水深測量時と同一にする。 (4) 浮泥層の調査は、約100メートル間隔で行う。 13.浮泥層調査を実施した場合は、次の各号により浮泥層調査図を作成するものとする。 (1) 縮尺は、海図と同縮尺とする。 (2) 表題には、地方名、図名、縮尺及び調査年月を記載し、図名は「浮泥層調査図」とする。 (3) 海岸線のほか経緯度線を記入し、着色及び記号は海図図式と同等とする。 (4) 浮泥層の厚さは0.1メートル位まで記入する。 14.浮泥調査図は測量報告書に綴じるものとする。 浮泥層の厚さ 索 反射板 浮泥層の上面 錘 No .1

S・M

122 約1.5cm 採取地点番号 底 質 記 号 水 深

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第9節 地名調査 1.地名調査を行う公共の機関等は、市町村役場、港湾・漁港管理者の事務所、漁業協同組合等とする。 2.地名調査の対象は、次に掲げるものとする。 岬、埼、山、河川、島、港湾施設、水上岩、礁、堆、瀬等。 第10節 測量成果の作成 2-10-1 デジタル測量成果 1.デジタル測量成果は、測量した結果を別表第18の点、線、面の各データで表す。 2.LMDファイルはその位置を表すための小数点以下7桁位の度単位の経度、緯度と小数点以下2桁位 の水深で構成し、各地物は、その位置を表すための経度、緯度とその内容を示す属性により構成する こととする。なお属性及び属性値は別表第18によるものとする。 3.デジタル測量成果は一つのフォルダーに格納するものとし、フォルダー等の名称は、原則以下のと おり命名する。 (1) フォルダーの名称は7桁の半角英数字で構成する。 (2) 前号の英数字の構成は、1桁目は年代、2桁目は成果提出海上保安機関、3~4桁目は資料整 理開始年の西暦二桁、5~7桁は暦年単位の3桁の連続番号とする。 (3) 第2号の1桁目の年代の記号は航空レーザー測量以外の測量は「E」、航空レーザー測量は「A 」とし、2桁目の記号は第一~第九管区海上保安本部にあってはそれぞれの管区名称の漢数字を アラビア数字で表すとともに第十管区は「A」、第十一管区は「B」とし、本庁はアラビア数字 の「0」とする。 (4) 第2号の5~7桁目の連続番号は、管区海上保安本部が実施する水路測量(ただし航空レーザ ー測量を除く)が「001」~「099」、海洋測量及びその他の沿岸域の調査(ただし航空レ ーザー測量を除く)が「101」~「199」、大陸棚調査が「201」~「299」、海の基 本図測量、航空レーザー測量が「301」~「399」、火山噴火予知調査及び海底活断層調査 が「401」~「499」、その他の調査が「501」~「599」とする。 4.フォルダーの構成は、別表第19号によるものとし、該当フォルダーに当該測量において作成した 成果及び資料を格納するものとする。 5.第4項でフォルダー内に格納する成果には、第3項の名称を表紙の右上に記載するものとする。 2-10-2 経緯度表 1.経緯度表は、準則第11条第3項、第4項及び第5項に規定する三角点及び多角点並びに第22条の規 定によって経緯度を算出した原点等のほか、座標原点の経緯度等を別表第15により作成するものと する。 2.記載内容は、測点又は物標の名称、位置、標高、測点の次数とし位置については、0.001秒位まで、 標高については0.01メートル位までとする。 3.記載する順序は、座標原点、測点、物標を種別ごとに記載する。 4.経緯度表は2-10-1 第4項及び第5項のとおり処理するものとする。 2-10-3 水路測量標等記事 1.水路測量標(恒久標識)を設置した場合、国土地理院水準点又はこれに準ずる水準点との高低差の 測定を行った場合は、別表第16により水路測量標等記事を作成するものとする。なお、水路測量標 を点検・調査し、同記事の内容に変更が生じた場合は、その都度作成するものとする。 2.前項の水路測量標(恒久標識)を設置した測点のうち、審査の結果、基準三角測量、基準多角測量 及び基準GNSS測量の精度を有すると認められたものは、海上保安庁基準点とする。この場合、当 該記事の「標の種類」欄にその旨を記載しておくものとする。

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3.水路測量標等記事は2-10-1 第4項及び第5項のとおり処理するものとする。 2-10-4 験潮所基準測定成果 1.験潮所基準測定成果は、測地に験潮器を設置した場合、常設験潮所を使用した場合、基本水準標を 設置した場合又は既設の基本水準標の高さを改定する場合には別表第17により作成するものとする。 ただし、常設験潮所を使用した場合であっても、管理状態が良いと認められる基準験潮所で準則第42 条による値並びに直近に作成した験潮所基準測定成果に記載された最低水面との関係に変更がない場 合には、省略することができる。 2.験潮所基準測定成果には、験潮器の観測基準面と副標の零位、最低水面、平均水面、副標の上面、 基本水準標等、国土地理院水準点との高低差、基本水準標等と球分体との高低差、球分体と錘測基点 との高低差、基本水準標等とWGS楕円体高の関係のほか、験潮所位置図等を記載するものとする。 3.験潮所基準測定成果は2-10-1 第4項及び第5項のとおり処理するものとする。 2-10-5 基準面決定簿 1.基本水準標、平均水面、最低水面等に関する観測及び計算資料並びにこれらの説明事項を取りまと めて基準面決定簿を作成するものとする。 2.基準面決定簿の記載内容は、次のとおりとする。 (1) 測地験潮所の時間と縮率の補正について (2) 測地験潮所の短期平均水面について (3) 基準験潮所の平均水面について。ただし使用する平均水面は、原則として直近5カ年以上の年 平均水面の平均とし、このとき使用する各年平均水面は、3ヶ月以上の欠測がない年平均水面を 使用すること。 (4) 基準験潮所との短期平均水面比較による測地験潮所の平均水面の算出について (5) 測地の最低水面について (6) 既設の基本水準標の準則第42条の値と当該測量期間中の観測資料から求めた最低水面との比較 による点検 (7) その他の参考資料 3.基準面決定簿は2-10-1 第4項及び第5項のとおり処理するものとする。 2-10-6 メタ情報記録 1.メタ情報記録は、以下の各項目について作成するものとする。 (1) 成果提出機関(海上保安機関名) (2) 提出年月、年別通し番号 (3) ファイル名 (4) 調査実施期間(調査作業開始日) (5) 調査実施期間(調査作業終了日) (6) 最低水面(複数ある場合は特記事項へ記載する) (7) 使用験潮所 (8) 測位機種(含む測位方法) (9) 測深機種 (10) 調査計画機関 (11) 調査実施機関 (12) 測定基準 (13) 調査区域(経緯度で入力) (14) 特記事項(水路業務法第6条に係わる成果は許可年月日及び許可番号、その他必要な事項) 2.メタ情報記録のファイル名は、デジタル測量成果のフォルダー名と同一の名称とする。 3.同一の測量作業期間において、複数の測量区域が存在する場合(区域毎に測量方法が異なる場合を 含む)及び異なる測量精度を有する区域がある場合は、それぞれの区域毎にメタ情報記録を作成する ものとする。

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