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木質バイオマスエネルギー 利用推進協議会のご案内

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(1)

木質バイオマスエネルギー利用のポイント

平成27年7月

一般社団法人 日本木質バイオマスエネルギー協会

川越裕之

(2)

一般社団法人 日本木質バイオマスエネルギー協会について

 2012年7月、木質バイオマスのエネルギー利用に関係する団体、個人を会員 とする「木質バイオマスエネルギー利用推進協議会」を設立。  林業、林産業の健全な発展に資する、バランスのとれた、木質バイオマスエネ ルギーの原料調達及び利用を総合的、戦略的に推進。  2015年6月、木質バイオマスのエネルギー利用に関する期待の高まりととも に、エネルギー利用の更なる発展を図るため、「一般社団法人 日本木質バイ オマスエネルギー協会」とした。 【 会 長】 熊崎実 筑波大学名誉教授 【活動内容】  木質バイオマスエネルギー利用の関係事業化促進のための提言・提案の策定  再生可能エネルギー固定買取制度に対する適切な対応方策の検討  木質バイオマスエネルギー利用促進における個別技術の課題の整理と対応方策の検討  木質バイオマスエネルギー利用の事業関係者ほか関連事業者の連携協調・意見交換の促進  木質バイオマスエネルギー利用に関する情報の調査・収集整理と情報発信  木質バイオマスエネルギー利用促進のためセミナー等の開催、普及啓発活動 素材生産業 木質バイオマス燃料製造業 林業、製材業等 ペレット、チップ 製造業等 建機メーカー 燃料製造装置メーカー 金融機関 商社 エンジニアリング コンサルティング 【会 員】 88団体・44個人・124自治体

(3)

1.日本の森林資源と木材供給

2.木質バイオマスエネルギーの特徴

3.木質バイオマスの燃料別動向

4.固定価格買取制度における木質バイオマス発電

の現状

5.木質バイオマス熱利用の基礎知識

6.木質バイオマス熱利用事業におけるポイント

7.木質バイオマス熱利用事例

8.国の支援制度

CONTENTS

(4)

 戦後の荒廃した国土を再生するため植林を推進し、また、薪から石油・ガスへ のエネルギー転換に伴い、薪炭林の天然林を人工林に転換  成長の早いスギ、ヒノキ等の針葉樹を植林  人工林の成長によって、我が国の森林資源は毎年8千万m3増加

1-1. 我が国の森林資源

1,329 1,414 1,388 1,430 1,502 1,540 1,591 1,702 1,781 1,859 558 665 798 1,054 1,361 1,598 1,892 2,338 2,651 3,042 1,887 2,079 2,186 2,484 2,863 3,138 3,483 4,040 4,432 4,901 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 S41 S46 S51 S56 S61 H2 H7 H14 H19 H24 1966 1971 1976 1981 1986 1990 1995 2002 2007 2012 百万㎥ 年 森林蓄積の状況 天然林、その他 人工林

(5)

 木材供給量は、1996年以降、年々減少し、一時期は、ピーク時の5割強まで 落ち込んだが、近年は増加傾向で、2013年は約7万5000m3  国産材の供給量も同じく、1986年以降、年々減少していたが、2010年以降 増加。  近年、国産材の供給量は下げ止まり傾向にあり、木材供給量全体の減少に伴い、 自給率は改善傾向。2013年の自給率は28.6%

1-2. 木材供給量と自給率

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2013 自給率(%) 供給量(千㎥) 年 木材(用材)供給量と自給率 国産材 輸入材 用材自給率

(6)

 木材の素材(丸太)価格は、1980年以降、年々低下  素材価格低下に伴い、国産材供給量も低下

1-3. 木材価格

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2013 木材価格(円/㎥) 国産材供給量(千㎥) 年 木材価格と国産材供給量の推移 国産材 スギ中丸太 スギ正角(厚10.5cm,幅10.5cm,長3.0m)

(7)

 木材の利用用途は、パルプ・チップ用が最も多く、次いで、製材用材、合板用材  製材用材の自給率は43%と木材全体の自給率よりも高く、その他の用途の自給 率は用材全体の自給率よりも低い

1-4. 木材の利用用途

自給率 製材用材

42.2%

パルプ・チップ用材

17.1%

合板用材

29.0%

その他用材

17.0%

用材全体自給率

28.6%

製材用材, 37.9% パルプ・チップ 用材, 40.2% 合板用材, 14.9% その他用材, 4.9% しいたけ原木, 0.5% 薪炭材, 1.6% 木材の利用用途(平成25年) 木質利用用途別 自給率 (平成25年度)

(8)

 木質バイオマスエネルギーは、「薪」、「ペレット」、「チップ」の3種類に 分けられる

2-1. 木質バイオマスエネルギーの燃料特性

チップ

 製造が容易  かさが高い  乾燥が不可欠  火力調整が難しい  自動供給が困難  小規模燃焼に適  特別な製造装置と技 術が必要  形状寸法がほぼ一定  乾燥燃料 (M≦10%)  高いかさ密度 (BD>650kg/m3)  ハンドリング性良  自動供給が容易  火力調整が容易  小~大規模燃焼に適  製造は比較的容易  形状・寸法が多様  広い水分分布 (M:20~60%)  低いかさ密度 (BD<300kg/m3)  自動供給が可能  細かい火力調整不可  燃焼装置が複雑・大型  中~大規模燃焼に適 【 各 エ ネ ル ギ ー の 特 徴 】 (資料出所)沢辺攻氏(大槌町木質バイオマス利用勉強会(2014年4月18日)資料

ペレット

(9)

2‐2. 木質バイオマスのカスケード利用

カスケード利用のイメージ  木質バイオマス発電に おいて、重要となるの が「燃料調達」  燃料調達において、木 質バイオマスの有効な 収集体制として、木質 バイオマスを多様な形 態で活用する「カス ケード利用」のシステ ムを作る必要がある。  「カスケード利用」と は、1本の樹から、家 や数の原料となる製材 や集材、紙の原料とな る低質材、ボイラー等 の燃料となる木質バイ オマス等、最後まで余 すことなく使い尽くす ことを指す。

(10)

 製材工場等の残材、建築廃材の大半は既に利用済み

 未利用間伐材等はほとんど未利用。間伐材は、用材利用価値が低い上、収集・ 運搬コストを要することから、利用が進んでいない

 国産の製材用材の供給量が増加すれば、製材工場等残材の増加も想定される

(11)

 熱の利用方法としては、発電、熱利用、熱電併給等が行われている。  利用方法別の利用効率で比較した場合、現状では、発電利用では、最大25% である一方、熱電併給や熱利用を行うと、40~85%まで上がる。

2-4. 木質バイオマスエネルギーのポテンシャル

(資料出所)バイオマス活用基本計画(農林水産省、平成22年)

木質固形

燃料

エネルギー

変換設備

利用方法

ペレット

○暖房

チップ

ストーブ

○暖房/冷房 ○給湯 ○加熱・加温 ○電力供給 熱風・温水・蒸気 電気 ○熱電併給 CHP

利用効率

60~85%

60~85%

40~70%

25%

熱 電気

(12)

燃料費がかかる

⇒ 商取引が発生し、地元経済活性化

きめ細かい運営管理が必要

⇒ 雇用創出

森林整備など自然環境に良い影響を与える

新たに燃料供給体制(素材生産業者、燃料供給会社との連携)を構築

することが必要

⇒ 人為的な条件で、燃料調達量や燃料価格の変動が発生

燃料輸送が必要

⇒ 輸送範囲や輸送方法が事業性を左右

2-5. 木質バイオマスエネルギー利用の特徴

(13)

 木質ペレットの国内生産量は年々増加  温泉、社会福祉法人、ビニルハウス、地方自治体庁舎・関連施設等で、木質ペ レット温水ボイラを導入  生産量が年間100~1,000トン程度の小規模のペレット生産工場が約6割 (地域レベルの地産地消モデル)

3-1. 国内における木質ペレットの現状

3,800 6,018 21,538 24,901 29,920 36,444 50,693 58,243 78,258 98,184 110,092 5 10 16 29 38 47 63 75 85 108 109 120 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 0 20 40 60 80 100 120 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 生産量(右軸) 施設数(左軸) (施設数) (トン) (速報値) (年度)

(14)

 木質チップは、紙・パルプ用、木質ボード、家畜敷料などのマテリアル利用の他、 エネルギーに利用  木質チップの生産量は、近年改善傾向  素材(原木)と残材系の原材料の割合は45:55程度、林地残材の利用はごく わずか

3-2. 国内における木質チップの現状

2 139 2,235 2,276 2,368 2,676 2,398 2,408 2,376 2,554 2,610 2 198 2,188 2,275 2,182 1,913 1,689 1,839 1,722 1,663 2,006 58 67 66 100 104 108 133 145 193 142 1 388 1,515 1,282 1,244 1,104 934 1,027 1,390 1,451 1,694 5 782 6,005 5,899 5,894 5,797 5,129 5,407 5,633 5,861 6,452 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 量(千t) 年 チップ生産量とその原材料

(15)

 薪の販売量は近年増加  近年、温泉で薪ボイラの導入が進む  長野県が2009年度に行った調査では、県内の4%の世帯が薪ストーブや薪風 呂を利用しており、一定の需要がある  宮城県、鹿児島県、福島県といった地域で販売量が多い

3-3. 国内における薪の現状

37,384 33,071 36,052 45,116 50,782 85,481 87,760 62,071 85,136 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 90,000 100,000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 生産量(積層㎥) 年 薪生産量

(16)

 木質バイオマス発電は、固定価格買取制度導入前から、建築廃材を中心に、 50件弱、415MW導入されている。  固定価格買取制度導入後は、一転して未利用木質、一般木質を中心に102件、 1,697MWが認定されており、発電量はバイオマス発電の8割強を占めている。

4-1. 固定価格買取制度 導入状況

再生可能エネルギー 発電設備の種類 固定価格買取制度導入前 固定価格買取制度導入後 導入量 (千kW) 導入件数 (件) 導入量 (千kW) 導入件数 (件) 認定容量 (千kW) 認定件数 (件) 太陽光(住宅) 4,687 1,199,334 2,951 674,489 3,519 793,571 太陽光(非住宅) 260 9,663 13,308 249,406 68,102 763,080 風力 2,529 331 256 35 1,566 207 中小水力 208 182 44 85 378 273 地熱 1 1 3 9 15 33 バイオマス 1,132 236 224 95 2,027 290 木質バイオマス 415 47 114 22 1,697 102 未利用木質 10 7 69 13 363 50 一般木質 74 10 41 7 1,322 48 建築廃材 332 30 4 2 11 4 (出典)資源エネルギー庁公表資料より、協議会が作成(H27年3月末時

(17)

5‐1.木質バイオマス燃料と化石燃料(熱利用系)

 木質バイオマス燃料は、化石燃料に比べて、燃料価格は安いが、ボイラー、燃 料投入、貯蔵設備等の設備投資額が高い。  木質バイオマス燃料は、設備補助金を活用でき、投資回収年数を短縮化できる。 (設備補助率1/2、1/3) ボイラー 導入事例 設備投資額 (20万kcal/h級) 燃料価格 (到着重量ベース) 燃料価格 (dry発熱量ベース) A重油 - 500万 90円/L 2,300円/kJ 木質ペレット 豊富 3,000万 35円/kg 2,200円/kJ 木質チップ やや豊富 5,000万 4,000円/m3 1,500円/kJ 薪 少ない 2,000万 10円/kg 800円/kJ (注)設備投資額は、設置場所、配管、貯蔵施設、燃料の水分率等により大きく 変動する。

(18)

 木質バイオマス燃料の製造工場の存在が必要 ※燃料の入手可能性に影響  燃料の原料となる木材には、水分が40~60%含まれる(自然状態の性状にばらつき) ※燃焼技術、輸送コストに影響  燃料用に木材を切削すると、密度が小さくなる ※輸送コストに影響

5‐2.木質バイオマス燃料の特徴

木質バイオマス燃料の特徴 ① 木質ペレットは、製造コストの負担があるが、「燃焼性」、「輸送・保管コストの低 減」を重視した燃料 ② 木質チップは、燃焼性や輸送コストに課題があるが、「燃料の入手可能性」、「製造 コストの低減」を重視した燃料 ③ 薪は、燃焼性や管理コストに課題があるが、「製造・輸送・保管コストの低減」を重 視した燃料 各々の木質バイオマス燃料の特徴 木質ペレット 木質チップ 薪 使用用途 エネルギー (発電、熱、家庭用) エネルギー(発電、熱) 製紙用、敷きわら エネルギー (家庭用) 原料 おがくず、製材端材 製材端材、建築廃材 未利用丸太

(19)

5‐3.木質バイオマス燃料の特徴

木質ペレット 木質チップ (製材端材・生チップ) 薪 ○製造技術 難しい↓ 比較的容易↑ 容易↑ 製造者 少ない(100)↓ 多い(1,500)↑ 比較的少ない 燃料価格 高い↓ 比較的安い↑ 安い↑ ○運搬効率 高い↑ 低い↓ 比較的高い 水分率 低い(10%)↑ 高い(40~50%)↓ 比較的高い(30%) 密度 大きい↑ 小さい↓ 比較的大きい ○燃焼技術 低い↑ 高度↓ 比較的高度 水分率 低い(10%)↑ 高い(40~50%)↓ 比較的高い(30%) 設備投資額 比較的大きい 大きい↓ 小さい↑ ○管理技術 低い↑ 比較的高度 高度↓ 品質(水分率等)の変動 小さい↑ 大きい↓ 比較的大きい 自動供給装置 あり あり なし↓ ○地域材利用効果 ない場合が多い(外材) あり あり ○導入事例 多い↑ 比較的少ない 少ない↓ ↑:比較的優位性のある点 ↓:比較的課題のある点

(20)

5‐4.木質バイオマスの熱利用状況

○木質資源利用ボイラーは、製材工場などを中心に、1,700台程度が設置されてお り、最近は、公共施設や温泉施設、農業施設における導入も進んできている。 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 174 273 301 367 396 431 452 478 531 615 838 924 1,218 1,461 1,701 木質資源利用ボイラー数の推移 木質資源利用ボイラー の割合(推計) 木質資源利用ボイラー 6% 化石燃料ボイラー 94%

(21)

5-5. 木質バイオマス熱利用の主な用途・導入先

施設名称 施 設 ・設 備 詳細 教育施設 保育園、小・中学校、野外活動施設、給食センター 暖房・給湯 公共施設 技術・研究・指導施設、学習館、公園施設、集合住宅、交流施設、役場、庁舎、清掃工 場、動物園、美術館、プール、暖・冷房・給湯 老人福祉施設 特別養護老人ホーム、福祉センター、健康センター 暖・冷房・給湯 宿泊施設 交流センター、旅館、ホテル、山荘、温泉宿泊施設 給湯・暖房 日帰り温浴施設 日帰り温浴施設の給湯、浴槽昇温、館内暖房設備 地域熱供給施設 福祉施設、温浴施設、園芸ハウス、公舎暖房・冷房、融雪、家庭・集合住宅給湯・暖房、 医療施設給湯・暖房、給食センター、給湯 、ロードヒーティング等の地域熱供給 一般施設 ゴルフ場、牧場の給湯、暖房 産業用施設 養鰻池昇温、木材乾燥、園芸ハウス、製塩工場 への熱供給 熱利用の主な用途 主な導入先

(22)

6-1. 木質バイオマス熱利用 導入の流れ

 導入意義などの検討  利用バイオマスの把握  施設規模の設定  バイオマス収集方法の検討 施設導入に向けての検討 システムの検討 計画の実行  事業体制の構築  立地場所の選定  エネルギー利用方法の検討  経済性の検討  法規制等への対応  資金計画の検討  設計・設置・試運転  リスク対応検討

(23)
(24)

 熱利用施設へ木質バイオマスボイラー導入後において、発生する故障やトラ ブルの8割は、燃料の質が原因となっている。

ボイラトラブルの内容

関係因子

環境汚染物質の排出

    (重金属、ハロゲン類、農薬など)

異物混入による機動停止

原料

出力異常(不足・過多)

水分、形状・寸法

難着火性、不完全燃焼など

水分

燃料補給障害(ブリッジ・詰まり、機動停止)

寸法・形状

伝熱阻害(伝熱管への灰付着)

灰分

燃焼障害(クリンカー)

原料、灰分

原料

6-3. 熱利用施設 導入のポイント➁

(25)

ボイラー の仕様 出力規模 搬送装置 スクリュー スクリュー/ プッシャー プッシャー/コンベア/ クレーン 除塵装置 なし なし/あり あり 高含水率対応 なし なし/あり なし/あり チップの 品質 寸法 小 中 中~大 形状 切削チップ 切削チップ/破砕チップ 水分 乾燥 乾燥~生 乾燥~生 灰分 有害物質による 汚染度 極小 小 中 大  導入した木質バイオマスボイラーにおけるトラブル回避には、ボイラと 燃料の相性が重要となる 数十kW 数十MW 少 多

6-4. 熱利用施設 導入のポイント➂

(26)

品質規格はボイラと燃料との仲人役

(27)

6-6. 木質バイオマス燃料の燃料価値

6.0 0 4.8 3.6 2.4 1.2 高位発熱量 MJ/ k g 高位発熱量 M cal /kg 水分 M %-wb 0 11 25 43 67 100 150 含水率 U %-db 可燃域 不 燃 域 生チップ 湿潤チップ 乾燥チップ 針葉樹木部 広葉樹木部

M>55%のチップは燃料として不適

(28)

原料 幹、全木     Class1 Class2 Class3 未処理工場残材

+

+

+

灌木・枝条・末木等 剪定枝等 化学処理工場残材 (表2参照) 樹皮 化学処理リサイクル材 未処理リサイクル材 チップの種類 切削チップ チップの寸法 P (表3参照) 水分 M (表4参照) 窒素 N w- % dry(1) ― ― 塩素 Cl w- % dry(1) ― ― 砒素 As mg/kg dry ― ― クロム Cr mg/kg dry ― ― 銅 Cu mg/kg dry ― ― 注) 金属、プラスティック類、擬木(合成木材、複合木材)、土砂、石などの異物を含まないこと (1) w- % dry:質量パーセント(乾量基準)

(2) 硫黄 S :≦0.1w- % dry、 カドミウム Cd :≦0.2mg/kg dry、 鉛 Pb :≦50mg/kg dry、 水銀 Hg :≦0.1mg/kg dry、

切削チップまたは破砕チップ A3.0≦3.0% A5.0≦5.0% P16、P26、P32およびP45から選択    ≦40    ≦30    ≦1.0    ≦0.1    ≦4.0 灰分 A (表5参照) w- % dry (1) A1.0≦1.0% A1.5≦1.5% % (湿量基準) M25、M35 から選択 M25、M35、M45およびM55から選択

品質項目 単位 C;ass 1 Class 2 C;ass 3 Class 4

★ただし、リサイクル材を取 り扱わない工場を除く ★リサイクル材を取り扱う工 場では、脚注の重金属等(2) について随時測定すること

6-7. 燃料用木質チップの品質規格

(29)

7-1.木質バイオマス熱利用事例➀:木材の乾燥(静岡乾燥木材加工センター)

場所:静岡県藤枝市

※木材乾燥機の整備に当たり、

A重油ボイラから木質バイ

オマスボイラへ更新

◆排出権取引に伴うクレジット(国内クレジット制度/現 J-クレジッ

用途:木材乾燥

・木材乾燥を行うために導入

・ボイラにて、水蒸気をおこ

して、乾燥機に送り込む

・A重油ボイラはバックアッ

プ用として、残している。

燃料:チップ

・チップは、静岡乾燥木材加工セ

ンターで 製材用として発生した、

プレーナー屑・おが粉・樹皮・端

材を燃料としている。

【静岡乾燥木材加 工センター】 【乾燥機と木質バ イオマスボイラ】

(30)

7-2.木質バイオマス熱利用事例➁ 施設の冷暖房(真庭市庁舎)

場所:岡山県真庭市

※新庁舎ができた

2010年に導入

※化石燃料によるバッ

クアップボイラはなし

【真庭市庁舎】 【チップボイラ】

用途:冷暖房

・夏季は、低温吸収

冷凍機を用いて、冷

房利用

・冬季は、発生させ

た熱をそのまま利用

燃料:チップ、ペレット

・チップは、真庭市内

で発生した国産材(林

地残材等)から製造。

・ペレットは、地元の

製材所で製造。

(31)

7-3.木質バイオマス熱利用事例➂:ビニールハウスの加温(サングレイス)

場所:静岡県菊川市

・ヒートポンプ38基から木質バイオマスボ

イラ3基に更新

用途:ビニールハウスの加温

・サングレイスで栽培しているトマトの加

温用で使用していたヒートポンプ(電気で

温風を送る機器)を、木質バイオマスボイ

ラに変更

・木質バイオマスボイラにて、温水を作り、

各ビニールハウスに温水を送ることで、ビ

ニールハウスを加温

・バックアップ用にヒートポンプを残す

燃料:ペレット

・ペレットは、外部から購入。

【導入したペレットボイラ】

(32)

7-4.木質バイオマス熱利用事例④:地域熱利用(下川町 一ノ橋バイオマスビレッジ)

場所:北海道下川町

・町営住宅の新設に合わせて、木

質バイオマスボイラを導入

用途:周辺施設の給湯・暖房等

○一の橋地区

人口減少(2000人⇒150人)、

高齢化、地場産業の衰退

○集住化モデル住宅の整備

住宅26戸+各種コミュニティ施設

(共用スペース)

住宅や施設の高断熱化と積雪対策

燃料:チップ

○木質チップによる地域暖房

チップ焚きボイラ 550KW×2基

・チップは、地元で製造。

(33)

7-5.木質バイオマス熱利用事例⑤:給湯(社会福祉法人 自生園)

場所:石川県小松市

・A重油ボイラから木質バイオマス

ボイラに転換

用途:社会福祉法人での給湯

・施設で居住する高齢者等が入浴

する浴場の加温のために、木質バ

イオマスボイラを導入。

・バックアップ用にA重油ボイラ

を残している。

燃料:ペレット

・ペレットは、外部から購入。

◆地元の子供たちを対象に、バイオマス利

活用の啓発普及のための環境教育を実施。

【ペレットボイラ】

(34)

7-6.木質バイオマス熱利用事例⑥:温浴施設での給湯(数馬の湯)

場所:東京都檜原村

・化石燃料ボイラから木質バ

イオマスボイラに更新

用途:温浴施設の加温

・木質バイオマスボイラにて、

温泉を温めて、温浴施設に

て利用。

・バックアップ用にヒートポ

ンプを残す

燃料:薪

・薪は、地元の間伐材を活用。

・薪の生産は、地域のシニア

等に委託。

◆排出権取引に伴うクレジット(J-VER制度/現 J-クレジット制度)

取引を活用。

(35)

① 全国的な相談・サポート体制 の確立への支援 ・ 相談窓口の設置 ・ 専門家の現地派遣 (小規模発電や熱利用推進のため の長期派遣を含む) ・ 研修の実施 等 <新たな木材需要創出総合プロジェ クト>(27年度予算概算決定額) 1,689百万円の内数 ② 利用推進のために必要な調査 への支援 ・ 小規模な発電や熱利用に 係る調査等を支援し、成果 を全国的に普及 <新たな木材需要創出総合プロジェ クト>(27年度予算概算決定額) 1,689百万円の内数 ① 実現可能性調査への支援 ・各地の施設整備に当たっての採 算性等を判断するための調査実 施等を支援 <森林整備加速化・林業再生対策> (26年度補正予算額) 54,630百万円の内数 ② 新たな加工・利用技術の開発等 への支援 ・熱効率が高い固形燃料、効率 の高い発電システム等の開 発・改良等を支援 <新たな木材需要創出総合プロジェクト> (27年度予算概算決定額) 1,689百万円の内数 ③ モデル的な実証事業への支援 ・モデル地域での効率的な集材 等の運用体制の構築、施設等 の一体的導入の実証事業 <木質バイオマスエネルギーを活用したモデル地域 づくり推進事業(環境省連携事業)> (27年度予算概算決定額) 1,800百万円 ① 木質バイオマス関連施設整備 への支援 ア 資金融通 ・固定価格買取制度(FIT)対象 の発電施設整備に係る資金の 融通 <森林整備加速化・林業再生対策> (26年度補正予算額) 54,630百万円の内数 イ 整備補助 ・熱利用施設や燃料加工施設 等の整備に対し支援 <森林整備加速化・林業再生対策> (26年度補正予算額) 54,630百万円の内数 <森林・林業再生基盤づくり交付金> (27年度予算概算決定額) 2,700百万円の内数 ② 地域協議会等への支援 ・地域協議会の開催等に対す る支援 <森林整備加速化・林業再生対策> (26年度補正予算額) 事業検討に 際しての支援 事業実施 への支援 事業化に 向けた支援

8-1.木質バイオマス関係における林野庁の支援策

(36)

8-2.木質バイオマス利用支援体制構築事業

【目的】 「森林・林業基本計画」に基づいた木質バイオマスの利用拡大に向けて、取組 上の課題解決に向けた支援体制の構築や効率的な加工・利用システムのための 新たな技術開発、木質バイオマス利活用施設等の整備を推進する 当協議会は、林野庁が平成27年度事業『

木質バイオマス利用支援体制構築事

業』

の受託先として、事業を実施。

◎木質バイオマス発電・熱供給・熱電併給推進のための調査支援

◎相談・サポート体制の確立支援

について、

木質バイオマスエネルギー利用推進協議会(=一般社団法人

日本木質バイオマスエネルギー協会)

が実施。

(37)

8-3.相談・サポート体制の確立支援事業(主な支援メニュー)

(1)相談窓口の体制整備

①ヘルプデスク(相談窓口)の設置

②相談受付担当者の常駐

③問い合わせフォームの作成

(2)相談窓口のPR

①ホームページの開設

②相談窓口のPRパンフレットの作成

③出張セミナーの開催

(3)相談窓口によるソリューション提供

①専門委員会による助言と技術交流

②技術者の派遣

③木質バイオマス関連施設の導入サポート資料の作成

④FAQの作成

(38)

一般社団法人 日本木質バイオマスエネルギー協会

東京都港区新橋4丁目30番4号藤代ビル5階

TEL:03-6435-8781 FAX:03-6435-8782

E-mail:mail@jwba.or.jp

参照

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