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Academic year: 2021

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(1)

小児の救急疾患

小児科

山本 浩継

(2)

今日のテーマ

• 小児の特徴

• PALS ~ABCDE approach~

• 見逃してはいけない小児疾患

• Off the job training

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• しかし、成人で多いのは心原性の心肺停止! • 小児CPAの原因は呼吸原性(気道閉塞)が多い

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小児の死亡原因

年齢 第1位 第2位 第3位 第4位 第5位 死因 死亡数 死 因 死亡数 死 因 死亡数 死 因 死亡数 死 因 死亡数 0歳 先天奇形及び 染色体異常 489 周産期に特異的 な呼吸障害等 193 乳幼児突然 死症候群 82 不慮の事故 67 妊娠期間等に関 連する障害 43 1~4 不慮の事故 101 先天奇形及び染色体異常 80 悪性新生物 49 肺 炎 38 心 疾 患 31 5~9 不慮の事故 87 悪性新生物 55 心 疾 患 14 先天奇形及び染色体異常 13 その他の新生物 11 10~14 不慮の事故 93 悪性新生物 63 自 殺 42 心 疾 患 28 その他の新生物 13 年 齢 第1位 第2位 第3位 第4位 第5位 死因 死亡数 死 因 死亡数 死 因 死亡数 死 因 死亡数 死 因 死亡数 0歳 先天奇形及び 染色体異常 427 周産期に特異的 な呼吸障害等 148 乳幼児突然 死症候群 58 不慮の事故 46 胎児及び新生 児の出血性障 害等 42 1~4 先天奇形及び 染色体異常 82 不慮の事故 50 悪性新生物 37 肺 炎 33 心 疾 患 26 5~9 悪性新生物 52 不慮の事故 38 その他の新生物 13 10~14 悪性新生物 53 不慮の事故 28 自 殺 21 心 疾 患 14 先天奇形及び染色体異常 10 死亡数:人口10万対 : 2010年厚生労働省統計

(7)

小児の呼吸器系の特徴

• 舌が大きく舌根沈下にて上気道閉塞をきたしやすい • 生後4~5ヶ月までの乳児は口呼吸ができず鼻呼吸 が主体なため、軽度の鼻汁でも気道閉塞おこしやす • 後頭部が大きく、仰臥位にすると気道が狭くなる • 気道は細く、粘膜の浮腫により気道狭窄おこしやすい • 酸素消費量は成人の2倍以上と多いが、機能的残気 量が少なく容易に低酸素に陥る • 呼吸筋は容易に呼吸筋疲労を生じる

(8)

小児の特徴 臨床的意義 頭部が大きい 頚椎は前方に屈曲しやすく、 気道閉塞を起こしやすい 鼻孔が小さい 閉塞しやすい 舌が大きい 気道閉塞を起こしやすい 挿管操作のじゃまになりやすい 喉頭は第3~4頚椎レベルで、 直型ブレードが有効 成人(C4~C5)より高い 喉頭蓋は長く柔らかく、Ω型 声帯は前下方に傾斜している 声門下の輪状軟骨部分が一番狭い カフなしチューブで密閉可能 (成人では声門部が最狭部) 声門下の輪状軟骨部分の粘膜は弱い 浮腫を起こしやすい 8歳未満はカフなしチューブが適切 気管が短い チューブ先端位置の安全域が狭い 適切な位置からずれやすい

(9)

PALS

(pediatric advanced life support)

• 目標:救命 → 後遺症の(少)ない救命

• BLSからの救命の連鎖(昔の話) → より質の高い医療へ • 後遺症を減らすには・・・ 脳保護!

• 呼吸/循環障害による二次性脳損傷を防ぐ • 臓器(特に脳)へ酸素をしっかり届ける

• 酸素運搬能(DO₂:oxygen delivery) = CaO₂×CO • CaO₂ = 1.34×Hb×SaO₂+0.003×PaO₂

(10)

①Hbを高くする ⇒RCC輸血 ②SaO₂(SpO₂)を高くする ⇒O₂投与 ③PaO₂を高くする ⇒O₂投与

④CO(cardiac output)を上げる ⇒カテコラミン/volume

酸素をしっかり届けるには?

酸素運搬能(DO₂:oxygen delivery) = CaO₂×CO CaO₂ = 1.34×Hb×SaO₂+0.003×PaO₂

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(12)

酸素解離曲線

右方シフト CO2↑ [H+]↑ 体温 2,3-DPG↑ CO₂が溜まったり、ア シドーシスになったり 、発熱すると、解離曲 線が右方へシフトす る ⇒末梢組織に届く 酸素飽和度は低くな るが、HbはO₂を放し やすくなる

(13)

ABCDE approach(1)

• A(Airway):声が出ているか 分泌物でゴロゴロ言ってないか(→吸引) 吸気時の喘鳴はないか(→下顎挙上) • B(Breathing):多呼吸・陥没呼吸の有無 呼吸パターン(シーソー呼吸・不規則性) 聴診(stridor・wheezesなど) SPO2(酸素化の指標、換気は不明) →酸素投与

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ABCDE approach(2)

• C(Circulation):末梢の脈触れは? 脈は速い、遅い?

末梢は冷たい、温かい?

CRT(capillary refilling time)は?

→まずは、volume resuscitation(生食 or 乳酸リンゲル) • D(Disability):意識レベルの評価(GCS) 瞳孔チェック・対光反射 四肢麻痺の有無 • E(Exposure):体温観察、保温 感染徴候、Sepsis(敗血症診療ガイドライン)?

(15)

①Hbを高くする ⇒RCC輸血 ②SaO₂(SpO₂)を高くする ⇒O₂投与 ③PaO₂を高くする ⇒O₂投与

④CO(cardiac output)を上げる ⇒カテコラミン/volume

酸素をしっかり届けるには?

酸素運搬能(DO₂:oxygen delivery) = CaO₂×CO CaO₂ = 1.34×Hb×SaO₂+0.003×PaO₂

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Septic Shock ~Timing of Antibiotics~

Septic shockでの死亡率は56.2%

低血圧出現から30分以内に適切な抗生剤投与が開始 されれば、82.7%が生存。1時間以内なら79.9%

以後は1時間遅れる毎に7.6%ずつ生存率が低下する

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O₂投与

• 原則は高流量酸素投与で開始

• ただし、急性期後は漫然と高濃度酸素投与を行わない

心肺停止蘇生後の患者でICU入室後24時間以内のPaO₂の値で検討 (Normo = 60~300mmHg)

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初期輸液

5%TZ:約80ml

生理食塩水:約250ml

5%Alb:500~750ml

RCC輸血:1L

1Lの輸液投与を行った際 に血管内の留まる水分量 1号液はブドウ糖によって等浸透圧となってはいるが、 糖は投与後すぐに代謝されるため、機能的には低張液 →①血管内容量の補充には不向き ②大量投与により低Na血症の危険性 ③大量投与による高血糖で浸透圧利尿による血管 内容量のさらなる低下の危険性

(19)

Volume resuscitationでの膠質液

Bolus輸液を要するような循環不全の ある患者を4%Alb群(3497人)と細胞外 液群(3500人)に無作為割り付け 28日生存率・入院期間などに有意差な し • 原因が頭部外傷に限定して解析すると 4%Alb群(231人) 、細胞外液群(229人) 28日生存率・2年後の生存率共にAlb群の 方が予後不良

SAFE study(N EnglJ Med 2004;350:2247-56) SAFE-TBI(N EnglJ Med 2007;357:874-84)

(20)
(21)

Aのtrouble:急性喉頭蓋炎

• 細菌感染(大部分はH.influenza type B:Hib)による • 喉頭蓋が腫脹し、気道狭窄を来たす

• 2~6歳に多い(3歳がピーク)

(22)

急性喉頭蓋炎

• 症状は発熱・咽頭痛・吸気性喘鳴・流涎

• クループ(声門下喉頭炎)とは異なり、嗄声は

少ない

• 呼吸困難があるため、自然とsniffing position

• ポイントは

泣かせない・

刺激しない

• 確実な気道確保が最優先、ルート確保のrisk

が高ければ、吸入麻酔で鎮静

• 治療は抗菌薬投与

(23)

Bのtrouble:急性細気管支炎

• 3歳以下(特に乳児)に多い

• 原因としては、RS virusが50%以上

• 症状は、鼻汁・咳・呼気性喘鳴(rhonchus)

• RS virus迅速抗原検査あり

• 胸部X-p上は喘息と同様に肺の過膨張所見

• 治療は対症療法(去痰薬・気管支拡張薬など)

(24)

急性細気管支炎

• 3ヶ月未満の児では

、無呼吸発作

を来たす

• 先天性心疾患児や低出生体重児では重症化

しやすい

• 発症予防/軽症化目的に抗RS virus抗体(シナ

ジス)の筋注を流行期に行う(高価なので、保

険適応は限定、生後6~24ヶ月)

• 死亡率は1%未満だが、high risk児では10%

程度

(25)

Cのtrouble:心筋炎

• 原因はウイルス性が2/3(エンテロウイルスな

ど夏場に多い)

• 症状は非特異的で、

胃腸炎症状のみ

の事も

• 不整脈・心機能低下による心不全など重篤な

症状を来たす

• 検査は、成人の心筋梗塞に準じる

• 治療はγグロブリンやステロイドなどを行うが、

evidenceのあるものはない

• 循環作動薬やECMOなどの補助治療が主体

(26)

Dのtrouble:急性脳症

• 症状としては、発熱・痙攣重積/群発

• 原因はインフルエンザの他、アデノウイルス

/RSウイルス/HHV-6/ロタウイルスなど様々

• 初期治療として、呼吸・循環のサポート+痙

攣止め(DZP iv.やMDZ鼻腔投与)が必要

• 痙攣は30分以上続くと脳細胞へのdamageが

顕著となる

(27)

急性脳症

• 検査は頭部CT/MRI・脳波

• 治療はm-PSL pulseなど

(28)

Eのtrouble:生後3ヶ月未満の発熱

• 3ヶ月未満児は種々の免疫機能が未熟

• 約10%に尿路感染症や肺炎・髄膜炎などの

細菌感染が認められる

(29)

生後3ヶ月未満の発熱

• 母に同様の感染徴候があって、全身状態/哺

乳状態が良好である場合以外

(30)

その他の緊急疾患:腸重積

• 生後3ヶ月~2歳に多い

• 小腸または大腸の一部が肛門側腸管内に陥

入し、陥入した腸管の虚血/うっ血を来たす

• 症状は腹痛(間欠的な啼泣)・嘔吐・血便

• 触診で右上腹部に腫瘤を

触れる場合もある(約60%)

• 右下腹部が空虚

(=Dance徴候)

(31)

腸重積

• 検査は腹部エコー(target sign/pseudokidney sign)

• 治療は高圧浣腸

• ただし、発症から24時間以上経過している場合は

腸管穿孔のriskがあり、外科的治療が望ましい場

合もある

(32)

Off the job training

<救急診療>

• BLS(basic life suport)

• PALS(pediatric advanced life suport) <外傷診療>

• JPTEC(japan prehospital trauma evaluation and care) • JATEC(japan advanced trauma evaluation and care) <集中治療>

• FCCS(fundamental critical care support)

(33)

Fin

参照

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