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中国経済情報基礎概要調査報告書

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(1)

平 成18年3月

財団法人  国際情報化協力センター

中国経済情報基礎概要調査報告書

−2005年 中国マクロ経済と IT 業界発展に関する研究報告−

16−CICC−C05

平成17年度

17−CICC−A01

平成

17年度 中国経済情報基礎概要調査報告書 

平成

18

3月

  

  

財団法人 国際情報化協力センターICC︱A

01

16−CICC−C05

16−CICC−C05

(2)

財団法人 国際情報化協力センター(略称CICC)では、情報化を推進しようとする 海外諸国に対して、その促進を支援、協力することを目的として、各種の情報化協力事業 を実施してまいりました。

特に当財団が重点としている国の一つである中国に関しては、平成10年7月に設置し た(財)日中経済協会内CICC北京事務所において、急速に発展する中国電子情報通信 産業の動向等について積極的に調査活動を行っておりますが、2002年(平成14年)

の中国のWTO(世界貿易機構)加盟による中国IT産業への外資企業の参入競争が激し くなる中で、欧米外資企業に対抗すべく我が国の対中国IT戦略を策定するためには、北 京事務所の調査活動が益々重要になってきております。

このような状況の中で、中国のITに関する政策動向や市場動向を的確に判断するため の指標として、中国の政治体制をはじめ経済情勢動向や中長期的な国家経済計画といった 中国国内の経済全般についての概況、また対外的な貿易、投資、国際収支といった対外経 済概況、その他地域経済発展状況や日中経済関係等の動向をも併せて把握しておくことが 重要となってきております。

この報告書は、日本自転車振興会からの補助金を受け、毎年大きな成長を続けている中 国経済の動向等について調査を実施し、その結果を取り纏めたものであります。

本調査の実施にあたってご支援、ご協力を頂いた皆様に深く感謝申し上げますとともに、

この報告書が関係の方々に活用され、情報化協力事業の円滑な推進に資することとなれば 幸いです。

平成18年3月

財団法人 国際情報化協力センター 理 事 長 秋 草 直 之

(3)
(4)

目 次

第一章 2005 年中国経済の発展動向

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1

第一節 2005 年の中国の主要な活動

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1

一、政治活動

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1

二、経済活動

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2

三、外交活動

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5

第二節 2005 年のマクロ経済の発展状況

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7

第三節 「十五」期間の成果と総括

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10

一、政治

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10

二、経済

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11

三、法律

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13

四、教育

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14

第四節 「十五」計画の方針

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14

一、計画課題

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14

二、計画目標

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15

三、計画対策

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18

第二章 2005 年の中国 IT 産業の動向

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

20

第一節 2005 年の IT 産業全体の状況

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

20

一、IT 産業全体の特徴

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20

二、IT 産業の現状

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22

三、情報産業の「十五」計画の成果

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28

第二節 2005 年の主要 IT 業界動向

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31

一、電信

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31

二、コンピュータ

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35

三、通信設備

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37

四、家電

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39

五、半導体

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42

(5)

第三章 中国の IT 産業分野の政策

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47

第一節 基本方針と主要な政策

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47

一、 「十一五」計画の IT 産業政策

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47

二、IT 産業の主な支援政策

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

49

三、地域格差の対応政策

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

51

四、その他の政策

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54

第二節 グローバル化の中の中国の IT 産業政策

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58

一、WTO 加入後の中国の IT 産業の現状

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

58

二、中国の IT 産業の将来の課題

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

61

三、中国政府の直面する問題

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63

第四章 中国の IT 分野における日本-現状分析と提案

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64

第一節 中国の IT 市場の課題

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64

一、政府の直面する課題

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

64

二、サプライヤーの直面する課題

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

66

三、ユーザーの直面する課題

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67

第二節 中国の IT 市場における外国政府と企業の動向

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

69

一、米国の政府と企業の動向

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69

二、欧州各国の政府と企業の動向

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70

三、アジア各国の政府と企業の動向

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

71

第三節 中国に対する日本の影響と役割

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74

一、日本の政府と企業に対する中国の評価と主な問題

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

74

二、日本に対する中国のニーズと希望

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

76

三、今後 5 年の日本の政府と企業の中国での発展のチャンスと提案

・・・・・

77

(6)

第一章 2005 年の中国経済発展動向

第一節 2005 年の中国の主要な活動 一、 政治活動

2005 年の中国の政治の主な特徴としては以下があげられる。第一が社会主義と調和社会の構築が 政治・生活の主題となったこと。第二が法法治国家へ向かっての体制構築が大きく前進し、「中国共 産党の指導する多党協力と政治協商制度の構築のさらなる強化に関する意見」や「中共中央弁公庁と 国務院弁公庁の政務公開のさらなる推進の意見」、「信訪条例(直訴に関する条例)」、「公務員法」と いった一連の意見や決定、法律、法規が相次いで発表・施行されたこと。第三に反腐倡廉(腐敗に反 対し、清廉を提唱する)が強化されたことである。

1、「調和社会」構築の提唱

2005 年 3 月の中国第 10 期全国人民代表大会第 3 回会議では「調和社会」という発展の方向性が確 定された。「調和社会」は主に以下のような内容からなる。1)経済の持続的かつ急速、協調的、健全 な発展を保つ。2)社会主義民主を適切に発展させる。3)法律に基づいた治国という基本戦略を適切に 徹底する。4)思想道徳の構築を適切に強化する。5)社会の公正と正義を擁護し実現する。6)社会全体 の創造の活力を強化する。7)社会の構築と管理を強化する。8)新たな状況下での人民内部の矛盾を適 切に処理する。9)生態環境の建設と整備業務を強化する。10)社会の安定維持の業務を適切に行う。

「調和社会」構築の提唱は、中国経済・社会のバランスの取れた発展や持続的な発展のための重要 なステップである。

2、両岸(中国大陸部と台湾)の政治の相互作用

2005 年 4 月に国民党の連戦主席が中国大陸を訪問、5 月には親民党の宋楚瑜主席が、7 月には新党 の郁慕明主席が中国大陸を訪問し、2005 年の相互作用的な両岸の政治がピークに達した。インタラ クティブな両岸の政治は、台湾海峡の平和的安定の擁護や中国大陸部と台湾との関係の改善と発展の 促進、大陸部と台湾との平和的統一の促進といった面で意義がある。

3、反腐倡廉(腐敗に反対し、清廉を提唱する)の強化

2005 年、中国政府は腐敗防止を政府の業務の重点とした。2005 年初めに中国共産党中央は「教育、

制度、監督と同様に重要な腐敗の処罰、予防システムの構築、健全化の実施綱要」を印刷配布し、腐 敗に反対し、清廉を提唱する指針を明示、そのためのシステム整備に着手した。12 月には、中国が 締約国となった「連合国腐敗防止公約」も発効している。

2005 年の中国の腐敗防止業務の重点は以下の数点である。第一は政府の政策決定メカニズムの改 革・改善、第二は行政審査許可制度の改革、第三は財政管理システムの改革の加速、第四は政府投資

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の監督管理制度を健全化、第五は国有資産に対する監督管理強化、第六は土地を含む不動産市場の規 範作り及び管理、第七は行政法執行責任推進、第八は行政公開の推進である。

4、「三農」問題解決を重点に

中国の経済は急速に発展したが、農村、農業、農民(「三農」)問題は日増しに深刻になり、農民の 収入は極端に少なく、社会保障は立ち遅れ、経済の良好な発展と社会の安定に対するマイナス要素と なっている。中国政府は 2005 年に「三農」問題解決の面で一連の措置を実施した。2005 年の「中央 1 号文書」である「中共中央国務院の農村業務をさらに強化、総合生産能力を引上げる若干政策につ いての意見」の発表には、次のような内容が含まれている。農業発展支援政策を安定化、整備、強化 し、農民の積極性をさらに引き出す。最も厳格な耕地保護制度の実施を堅持し、耕地の品質を適切に 向上させる。水田の水利と生態建設を強化し、農業の自然災害への抵抗能力を向上させる。農業の科 学技術革新を加速させ、農業の科学技術含有量を向上させる。農村のインフラ建設を強化し、農業発 展の環境を改善する。農業と農村経済の構造調整を引き続き推進し、農業の競争力を向上させる。農 村の投資体制を改革、改善し、農業への投入メカニズムを健全化する。農村労働者の素質を向上させ、

農民と農村社会の全面的な発展を促進する。党の農村業務に対する指導を強化し改善する。2005 年 末には中国は「農業税条例」を廃止し、農業税を全面的に取り消した。

5、反ファシスト記念の一連の活動

2005 年 5 月から中国は、中国人民抗日戦争・世界反ファシスト戦争の勝利 60 周年記念活動を行っ た。

6、突発的な公共危機を解決

中国では毎年、各種の突発的公共事件による損失が 6,500 億元に達し、中国の GDP の 6%を占めて いる。2005 年、中国政府は鳥インフルエンザや炭鉱事故、松花江の水質汚染といった深刻な公共危 機事件を経験し、政府の機能・役割は全能型政府から責任型政府へと転換し始めた。

二、 経済活動

1、マクロ経済の調整

2005 年の中国はマクロ経済の過熱傾向に対して、抑制・調整目的に、市場流通資金と土地の抑制 を中心に種々施策を講じている。

2、人民元の切り上げ

米ドルの値下がりや中国の貿易黒字の拡大から、人民元の切り上げ圧力が増加した。2005 年 7 月 21 日、中国は市場の需給に基づき、通貨バスケットを参考に調節を行う、管理された変動為替制度 の実行を開始した。人民元の為替レートの調整は国際収支のバランスの調整や、一部経済分野の投資 過熱の問題を抑制するのに有効であり、人民元為替レートの形成メカニズム改革の推進は貿易の不均 衡緩和や内需拡大、企業の国際競争力の向上、対外開放水準の向上といった面に対応したものである。

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3、バランスのとれた経済発展

2005 年、中国の経済は急速な発展を続け、修正後の GDP 数値では中国は世界第 6 位の経済大国と なっている。しかし、経済の急速な発展の過程ではバランス面での問題が出現し、中国の貧富の格差 は拡大を続け、三農問題の状況は厳しく、地域経済の発展も不均衡となっている。

4、エネルギー戦略の変化

2005 年のエネルギー価格は上昇を続け、電力供給のひっ迫は日ごとに顕著となっている。国際的 なエネルギー危機が注目される中で、エネルギー危機に対応するために中国はエネルギー政策を調整、

2005 年には指導層が国家発展改革委員会のエネルギー局に 20 以上のポストを増やし、またすみやか に「エネルギー法」を制定するよう書面で指示している。2005 年 10 月、中国石油と中国石化がそれ ぞれ上流・下流の企業を買収・統合し、中国のエネルギー政策を実行するための基盤を構築した。同 時に中国の石油公司は国外で買収や投資を行い、8 月の中国海洋石油有限公司による米国・ユノカル 石油会社の買収の失敗は中国の海外エネルギー戦略に重大な打撃を与えたものの、10 月に中石油が カザフスタンの PK 石油の買収に成功し、またロシアの Lokoil やウズベク石油ガスといった大企業 4 社と協力し、共同でウズベクスタン・アラル海地域の石油・天然ガス資源の採掘を進めている。

2005 年、中国エネルギー分野では中国の国際的エネルギー戦略の基礎固め、中国のエネルギー調 達先の多元化などが加速された。また、新エネルギーや効率的、エネルギー節約の技術や製品開発に も着手している。

5、非公有経済

2005 年 2 月に中国国務院は「個人経営・私営等の非国有制経済発展の奨励・支援と指導に関する 若干の意見」を発表した。これは「国内初の非公有経済の発展促進のための系統的政策文書」と称さ れた 36 条であり、非公有制企業とその他の所有制の企業を初めて同じものと見なすと同時に、独占 的業界への非公有制経済の進出のために門戸を広げたものである。「非公有経済 36 条」の発表は、中 国の政策決定層が中国の将来の経済発展の突破口を、非公有経済の上に定めたことを表している。

6、金融業、小売業の開放

2005 年は中国の金融業界の全面的な開放を控えた最後の 1 年である。国有商業銀行の株式制改革 と上場のスピードは加速され、外資銀行がより高いレベルで中国の銀行界へと参入し始めた。2005 年末には国外の金融機関合計 19 社が中国資本銀行 16 社へ資本参加し、外資銀行による国内銀行への 投資・資本参加の金額は 165 億ドルを超えて国内銀行の総資本の約 15%を占めている。そのうち、

約 100 億ドルの株式取引が 2005 年に発生しており、その 60%近くが国有銀行の戦略投資者によるも のである。外資の参入によって中国の銀行業に極めて必要な資本金がもたらされ、また国有銀行の海 外での上場のために力を与えたことがわかる。

中国の小売業界は 2005 年、全面的に外資に開放され、外商投資の商業分野に対するさまざまな制 限は 2004 年 12 月に取消された。2005 年の小売業界は主に合資や合作、合弁、国際的チェーン経営

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を実施し、国際的な小売組織または企業ブランドをプラットフォームとして、国内外のチェーン企業 をリーディングカンパニーとする内外取引の一体化を実現する。

7、「十一五」発展計画

2005 年 10 月の中国共産党第 16 期中央委員会第 5 回全体会議で「中共中央の国民経済と社会発展 の第 11 次 5 ヵ年計画制定に関する建議」が通過、「十一五」時期の経済・社会発展の主な目標が提示 された。

● 構造を改善し、効率と利益の向上、資源消費を低減させることを基礎に、2010 年の 1 人あたり国 内総生産を 2000 年の 2 倍にする。

● 資源の利用効率を大きく向上させ、国内総生産 1 万元当たりのエネルギー消費量を「十五」期間 末に比べて 20%前後低減する。

● 独自の知的財産権を持つ、国際競争力の強い優良な企業を数多く育成する。

● 社会主義市場経済体制を整備し、開放型経済を新たな水準へと引き上げ、国際収支の基本的なバ ランスをとる。

● 9 年の義務教育を普及、堅持し、都市部の就業機会を引き続き増加させ、社会保障システムを健 全化し、貧困人口を引き続き減少させる。

● 都市・農村の住民の収入水準と生活の質を普遍的に向上させ、価格の全体的水準を安定させ、住 居や交通、教育、文化、衛生、環境といった面での条件を大きく改善する。

● 民主的法制度と精神文明の構築の面で新たな進展を遂げ、社会の治安と安全生産の状況をさらに 好転させ、調和社会の構築のために新たな進歩を成し遂げる。

8、中国は完全な市場経済体制確立を目指す

商務部の統計によると 2005 年末までに、合計 50 以上の国家が中国の市場経済体制を認識している。

世界の主要な先進国家であり、中国の輸出入総額の 45%を占める上位 3 位の貿易パートナーである EU、米国、日本は依然として中国が完全な市場経済体制にあることを認知していないが、この分野で の交流と意見交換も既に始まっている。中国は WTO のメンバー国として、既に市場経済体制構築の面 では重要な進展を遂げ、多くの国家の承認を得ており、市場経済はますます発展している。

9、貿易の持続的な成長

2005 年の中国の輸出入総額は 1 兆 4,000 億ドルを超えると予測され、貿易黒字は合計約 1,000 億 ドルと大きく、輸出超過となっている。過大な黒字は貿易環境に影響を与え、さまざまな摩擦を起こ している。こうした輸出超過がもたらす貿易摩擦を緩和するため、中国は 2005 年末に EU から 100 億ドル相当のエアバス 150 機を購入、年初には 43 億ドル相当のエアバス 23 機を購入している。中国 とドイツは 6.69 億ユーロ相当の高速列車 60 本の調達契約を結んでおり、合計で 63.5 億元に上る。

2005 年初めには米国から 72 億ドル相当のボーイング機 186 機を購入、年末には 40 億ドルのボーイ ング機 70 機を購入している。

一方では政府調達を通じて、EU や米国との紡績産品による貿易摩擦を緩和し、また折衝を通じて EU と良好な紡績品貿易協定を結んだ。しかし一方では、中国の輸出商品の構造が非合理的で、加工

(10)

貿易のレベルは低く、独自の輸出ブランドが少なく、貿易成長モデルは非常にプリミテイブである。

貿易成長のモデル転換を進め、国際的分業のハイエンド分野へと徐々に歩みを進め、資源や環境面 での代償を減らし、絶え間なく起こる貿易摩擦を緩和し、貿易と経済の持続可能な成長を実現するこ とが、今後の発展で重点的に考慮すべき内容となっている。

三、 外交活動

中国の外交は主に 3 つの分野を含んでいる。第一が大国との関係。次が周辺国家との関係。第三が 発展途上国との関係であり、これが中国外交の基礎である。この他に多国間外交もある。中国は 2005 年、こうしたいくつかの面で一定の進展を遂げている。

一、 中国と大国との間の外交関係

2005 年、中国と米国との関係は新たな進展を遂げた。2005 年は両国の指導者は 5 回の会談を行い、

米国のブッシュ大統領は 11 月に中国を訪問、ブッシュ内閣の国務長官、国防長官、財政大臣、商務 長官、農業大臣といった主要な閣僚がみな 2005 年に中国を訪問、また両国は 4 ヶ月以内に 2 回の戦 略対話を行って貿易や知的財産権の保護、台湾問題、鳥インフルエンザ、朝鮮半島の核問題、人民元 為替レート、人権と民主といった一連の問題に対して意見を交換した。双方には貿易や人民元レート、

人権、民主といった問題での意見の違いや争議といった摩擦や見解の違いが存在するものの、こうし た問題は話し合いを通じていくつかの問題はある程度緩和されている。全体的に見て、中国と米国と の関係は前向きに発展していると言える。

2005 年中国は EU との関係で重要な進展を達成した。2005 年、中国と EU との貿易額は 2,000 億ド ルに達し、EU は中国の最大の貿易パートナーとなった。中国と EU は「ガリレオ」計画プロジェクト の契約を結び、また「孔子学院」が設立された。EU 各国は中国国民の主要な海外観光旅行先となり、

中国はエアバス機や高速列車などを大量に調達した。これと同時に、中国と EU の指導者層の相互訪 問も多く、中国の胡錦涛国家主席と国務院の温家宝総理がそれぞれ 10 月と 12 月にヨーロッパを訪問 している。2005 年、中国と EU は紡績産品分野で貿易摩擦が生じたが、最終的には解決した。残され た未解決な課題として、武器販売禁止問題があるがこれは 2005 年には解決していない。

2005 年、中国と日本との関係には深刻な後退が見られた。靖国神社参拝や東海(東中国海)の石 油、日米安保といった問題の影響を受けて、関係には深刻な後退が見られ、現在まで緩和する兆しが 見られない。日本の国連安全保障理事会常任理事国入りや日本の歴史教科書問題を巡って、中国の北 京や上海といった都市で大規模なデモが発生した。小泉首相の靖国神社参拝により、日中首脳の第三 国での会談も中止に追い込まれている。日本の経済産業省は帝国石油の東海油田採掘申請を許可し、

中国も東海油田の採掘プロセスを加速させ、両国政府の数度にわたる折衝でも進展はみられない。日 米安全保障協議委員会会議開催、遺棄化学兵器処理問題、中国戦争被害者訴訟など日中関係にはネガ テイブな要因が少なくない。2008 年には中国への日本円借款が中止されるという問題もある。

2005 年の中国とロシアの関係は良好な時期に入っている。中国はロシアと「21 世紀の国際秩序に 関する中国・ロシアの共同声明」を発表、両国の戦略安全交渉メカニズムを確立し、初めての合同軍

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二、中国と周辺国家との外交関係

2005 年は中国と ASEAN との関係が進歩を遂げ、双方の指導者層の相互訪問が頻繁に行われ、各分 野での協力と交流がより深まった。双方の貿易協力が引き続き健全に発展し、中国と ASEAN の自由貿 易区の全面的な関税引き下げが正式に開始された。ASEAN10 カ国プラス 3 の指導者は宣言に署名を行 った。経済・貿易面では 2005 年の 1 月から 11 月までの中国と ASEAN の貿易額は 1,172 億 4,000 万ド ルに達し、前年同期比で 23.5%増加している。ASEAN は引き続き中国の 5 番目の貿易パートナーで、

第 5 位の輸出市場と第 4 位の輸入相手国となっている。2004 年 11 月に結ばれた「貨物貿易協定」に よると、2005 年 7 月から中国と ASEAN の主要 6 カ国(シンガポール、マレーシア、タイ、インドネ シア、ブルネイ、ミャンマー)は相互に完全引き下げを開始し、2010 年には中国と ASEAN 主要 6 カ 国の大多数の製品の関税率はゼロ、ASEAN 新メンバー国は 2015 年にはゼロまで引き下げる予定であ る。計画では 2010 年の中国と ASEAN の貿易額は 2,000 億ドルに達する。

2005 年、南アジア連盟が中国をオブザーバーとして受け入れた。さらに中国とインドは「経済・

貿易の全面的協力の 5 カ年計画」を制定し、中国・インドの地域貿易計画の事業可能性に関する共同 研究の開始を決定した。両国政府は、双方の貿易額を 2008 年には 200 億ドルの大台を突破させると 表明。中国とパキスタン両国は「中華人民共和国とパキスタン・イスラム共和国の自由貿易協定の早 期的成果の計画に関する協定」を結び、自由貿易協定の交渉開始を決定、また自由貿易協定が速やか に計画の成果を挙げるよう、2006 年 1 月 1 日から早期的成果計画を実施することとした。

ASEAN や南アジア連盟との協力推進に加え、朝鮮半島の核問題での 6 カ国会議推進、「上海協力組 織」協力深耕などで重要な役割を果たしたといえる。

三、中国と発展途上国の間の外交関係

中国の胡錦涛・国家主席はアジア・アフリカ首脳会議とバンドン会議 50 周年記念活動に出席し、

アジア・アフリカの新たな戦略パートナーシップ関係構築のための建議を提出、また国連で発展途上 国の発展支援の具体的な措置について発表した。さらにアジアおよびアラブ国家の中国・アフリカ協 力フォーラムや中国・アラブ協力フォーラムといったフレーム下での協力を推進、更に 2006 年には 中国・アフリカの首脳級フォーラム開催を検討していると言われている。

中国の指導者は相次いでラテンアメリカ国家を訪問、年末にはチリと 2 国間自由貿易協定を結んだ。

中国とラテンアメリカ国家の貿易は急速に発展しており、双方の貿易額は初期の 2 億ドルから 2004 年には 400 億ドルへと拡大している。2005 年 1 月から 8 月までの双方の貿易額は 317 億ドルに達し、

延び幅が最も大きな地域の一つとなった。この他に、ラテンアメリカにおける中国の投資総額も 40 億ドルを超え、中国におけるラテンアメリカの投資プロジェクトも 1 万件を超えており、双方の協力 分野は拡大と深化を続けている。

四、多国間外交関係

2005 年、中国は「6 カ国会談」や国連外交、「上海協力組織」での外交など多国間外交において指 導的な立場で参画している。ロシアでの戦勝 60 周年記念式典や G8 と発展途上国の対話会議、国連成 立 60 周年首脳会議、第 13 次アジア・太平洋経済協力組織閣僚非公式会議、第 2 回国連ミレニアム+

(12)

5 サミット、情報社会世界フォーラム、ASEAN+3(中・日・韓)の一連の指導者会議といった多国 間外交活動への出席も非常に活発な一年であったといえる。

第二節 2005 年のマクロ経済発展の状況

1、経済の安定的かつ急速な成長

中国国家統計局の予測によると、2005 年の国内総生産は 17 兆元を超え、成長率は 9.8%となる見 通しである。国家統計局が経済センサス資料に基づいての初歩的試算結果によると、2004 年の中国 の国内総生産(GDP)は 15 兆 9,878 億元で、年速報の計算値より 2 兆 3,000 億元以上増えて 16.8%

増加した。増加した GDP 総額 2 兆 3,000 億元のうち、第三次産業による付加価値増加が 2 兆 1,300 億元で 93%を占めている。

図 1 2001-2005 年の中国の GDP 推移 データ出典:中国統計局

109655 120333

135823

170000 159878

0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000 160000 180000

2001年 2002年 2003年 2004年 2005年

単位:億元

2、工業生産が安定的に増加

2005 年 11 月までの全国の「主要企業」(注:「主要企業」とは、すべての国有工業企業と年売上額 500 万元以上の非国有工業企業のことを言う。)の工業付加価値額は 6 兆 3,491 億 2,400 万元で前年 同期比 16.4%の増加となっている。(11 月は 6,590.16 億元で 16.6%増加)内訳は、国有および国有 持株公司が 2 兆 5,196.55 億元で 11.0%増加、三資企業が 2,510.15 億元で 12.1%増加、株式制企業 が 17.9%増加、外商および香港・マカオ・台湾投資企業が 16.6%増加となっている。軽工業と重工 業の区分で見ると、重工業の成長が 17.0%、軽工業の成長が 15.2%となっている。

1-11 月の販売売上も依然として良好な水準を保ち、主要企業における工業製品の販売率は 98.1%

で、2004 年の同時期に比べて基本的に同じ水準を保っている。

(13)

図 2 2001-2005 年の中国の工業生産推移

単位:億元

42607 45935 53612

62815 63491

0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000

2001年 2002年 2003年 2004年 2005年(1-11 月)

データ出典:中国統計局 3、固定資産投資:高成長維持

2005 年 1-11 月の都市部の固定資産投資は 6 兆 3,260 億元で、2004 年の同時期に比べて 27.8%増 加(11 月の月当たり都市部の投資は前年同期比で 29%増加)している。そのうち、国有及び国有持 株公司への投資が 3 兆 2,067 億元で 12.5%増加、不動産開発の投資が 1 兆 3,240 億元で 22.2%増加 している。

プロジェクトの所属関係について見ると、中央プロジェクトの投資が 6,809 億元で前年同期比で 14.3%増加、地方プロジェクトの投資が 5 兆 6,451 億元で 29.6%増加している。

産業別に見ると、第一次産業の投資が 656 億元で前年同期比で 24.1%増加、第二次産業の投資が 2 兆 6,849 億元で 36.4%増加、第三次産業の投資が 3 兆 5,755 億元で 22.1%増加している。

図 3 2001-2005 年の中国の固定資産投資推移 単位:億元

37213 43202 55118

70073 63260

0 20000 40000 60000 80000

2001年 2002年 2003年 2004年 2005年(Jan.-

Nov.)

データ出典:中国統計局 4、個人消費増加

1-11 月の個人消費産品の小売総額は 5 兆 6,836.2 億元で前年同期比 12.9%増加となっている。

そのうち、都市部の小売総額は 3 兆 8,094 億元で 13.9%増加、県および県以下の小売総額は 1 兆 8,742.2 億元で 11.2%増加している。業界別に見ると、卸売・小売取引業界の販売額は 4 兆 7,372.3 億元で前年同期比 12.7%増加、飲食業の小売額は 7,867.1 億元で 16.9%増加している。販売額増加 の主な要因は、住民の収入が増加を続けた事、さらに 90 年代後半以降の大規模なレイオフが住民の 消費心理に与えた衝撃が沈静化したことも背景にある。中国個人消費の自主的な成長能力増強の傾向 が見られるようになった事は、今後の経済の発展において重要な意義があるといえる。

(14)

図 4 2001-2005 年の中国の個人消費産品小売総額推移

単位:億元

37213 43202

55118

70073

56836

0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 80000

2001年 2002年 2003年 2004年 2005年(1-11 月)

データ出典:中国統計局 5、輸出入貿易が急速な成長を保つ

2005 年 1-11 月の輸出入総額は 1 兆 2,822.7 億ドルで前年同期比 23.5%増加している。そのうち 輸出は 6,865.5 億ドルで 29.7%増加し、輸入は 3,027.2 億ドルで 17.1%増加している。

図 5 2001-2005 年の中国の貿易の輸出入規模推移

単位:億ドル

2436 2952

4128

5614

3027.2

2662 3256

4384

5934

6865.5

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 8000

2001年 2002年 2003年 2004年 2005年(1-11

輸入 輸出 月)

データ出典:中国統計局

6、農業生産の状況は良好

中央の財政は 2005 年「三農」の各プロジェクトに 3,000 億元を投入し、農業への支出が史上最多 の年となった。中央が発表した「二つの減額・免除と三つの補助、四つの保障」政策措置は組合せ効 果を上げた。全国の食糧生産量は 2004 年より 500 億斤増え(1 斤は 500 グラム)、農民の 1 人当たり 収入は 6%以上増加している。

(15)

7、消費者物価の上昇がペースダウン

2005 年の第 3 四半期までの消費者物価は前年同期比で 2.0%上昇(9 月には 0.9%上昇)し、2004 年の同期に比べて 2.1 ポイント低下した。そのうち、都市では 1.7%、農村では 2.5%上昇している。

構成から見ると、食品、特に食糧の価格の上昇がペースダウンしている。第 3 四半期までに食品価格 は 3.3%上昇し、前年同期比で 7.6 ポイント低下、そのうち食糧価格の上昇は 1.9%で 26.5 ポイント 減少している。住居価格は 5.6%上昇して前年同期比で 1.2 ポイント上昇、娯楽・教育・文化用品お よびサービスの価格は 2.6%上昇した。その他の種類の商品価格は基本的に安定しているか若干減少 している。第 3 四半期までの商品小売価格は前年同期比で 0.8%上昇(9 月は 2004 年の同月と同じ水 準を保っている)、工業品出荷価格は 5.4%上昇(9 月には 4.5%上昇)、原材料や燃料、動力の購入 価格は 9.2%上昇(9 月には 7.1%上昇)している。

8、収入の増加

2005 年の第 1-第 3 四半期の、都市部住民の 1 人当たりの可処分所得は 7,902 元で、価格要素を除 くと前年同期比の実際の増加は 9.8%となっている。農民の 1 人あたり現金収入は 2,450 元で、価格 要素を除くと前年同期比の実際の増加は 11.5%となっている。

マクロ的には、2005 年の中国の国民経済は引き続き予測された方向へと発展を続けており、基本 的には「高成長、低インフレ」の中、比較的安定的だが極めて速い発展を続けている。

経済運営の大きな課題としては、農業の基礎が弱く、食糧増産と農民の増収の勢いに欠けること、

固定資産投資の規模が依然として過剰気味で、構造的にも経済合理性を必ずしも伴わないこと、貿易 不均衡と産業的矛盾を依然として解決できないでいること、一部製造業など過剰生産・過剰投資によ り収益性に課題のある産業が出てきていることなどが挙げられる。

第三節 「十五」期間の成果と総括 一、 政治

1、新旧指導者層の順調な交代

2002 年 11 月の中国共産党「十六大(第 16 回全国代表大会)」で、江沢民氏など政治局常務委員 6 人が中央委員会を退き、中国最高指導者の世代交代が始まった。2003 年 3 月の「第 10 期全国人民代 表大会第 1 回会議第 5 回全体会議」では、国務院総理に温家宝氏を、また中国主席の胡錦涛氏などの 3 人を軍事委員会副主席に選出、最高人民法院院長、最高人民検察院院長も選出した。2005 年 3 月に は「第 10 期全国人民代表大会第 3 回会議」で胡錦涛氏が中国軍事委員会主席に選ばれ、第三世代の 指導者から第四世代の指導者への引継ぎが順調に完了した。

2、両岸問題、新たな局面へ

「十五」期間に、中国大陸部と台湾の相互交流が新たな進展を遂げ、春節のチャーター便や「小三 通(島嶼部に限定した直接通商、通航、通信)」の実現、双方の政党の相互交流などの面で進展が見 られた。2005 年に「反国家分裂法」を通過・実施され国際的な注目を浴びているが、中国としては 中国大陸部と台湾の関係促進や平和的統一の促進に法的な保障を求めるものと位置づけている。4-7 月に国民党の連戦主席、親民党の宋楚瑜主席、新党の郁慕明主席が大陸を訪問している。

(16)

3、農村改革

「十五」期間、中国の農村改革はまず農村税改革から始まった。2004 年から徐々に農業税の税率 を引き下げ、5 年以内に農業税を取り消す政策が制定された。続いて中央 1 号文書である「中共中央 国務院の農民の収入増加促進に関する若干の政策の意見」が発令さ、農村問題の処理と改革に対する 中国政府の意識が反映されている。農村改革は中国の政治、経済の基本的な安定を保障するものとの 位置づけを改めて明確にしたといえる。

4、公共安全の構築

2003 年に中国は「中国公共衛生観測情報システム構築計画」と「公共衛生の突発事件の医療救急 システム構築計画」を制定、突発的な公共衛生事件の予報・応急メカニズムを構築した。中国疾病予 防コントロール構築を実施し、農村の衛生施設を建設、新型の農村合作医療制度のテスト構築を徐々 に進め、中国の公共安全面での予防業務の強化の面で積極的な予防効果を具えるものとなっている。

SARS,鳥インフルエンザなど突発的要因に起因された面もあるが、社会構造的な課題を抱える中国の 政治的基盤の安定や政党の行政能力などに対して重要な政治的な側面をも持っている。

5、雇用拡大と社会保障制度の健全化

「十五」期間に中国は初歩的な社会保障制度を構築、基本的に「十五」の計画目標を達成した。

雇用拡大の面では、多くの優遇政策を制定し、第三次産業の発展を拡大し、より多くの就業機会の 創出、労働力市場を徐々に改善し、就業システムを改善するなどした。

社会保障制度の面では、中国は既に一定の進展を遂げたが課題も多く、徐々に改善を行っている。

完全な就業システムと健全な社会保障制度が中国の政治的基盤を安定化し、中国経済の健全な発展 を促進するとの認識のもとで種々施策を進めている。

二、 経済

1、国民経済が急速な成長を維持

中国国家統計局の予測によると、2005 年の中国の国内総生産は 17 兆元に達し、比較可能なデータ に基づき価格変動などの要素を取り除いて計算すると GDP 成長率は 9.8%(修正後の成長率)に達し、

1 人あたりの国内総生産額は 1.1 万元に達する。「十五」の国内総生産額の増加は年平均で 7%を上回 っており、「十五」期間に設定された目標を超えている。

表 1 2001-2005 年の中国国民経済発展

単位:億元

データ出典:中国統計局 2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年(1-11 月)

規模 成長率 規模 成長率 規模 成長率 規模 成長率 規模 成長率 GDP 109655 8.3% 120333 9.1% 135823 10.0% 159878 10.1% 170000 9.8%

固定資産投

資 36898 12.1% 43202 16.1% 55118 26.7% 70073 25.8% 63259.9 27.8%

社会消費品

小売総額 37595 10.1% 40911 8.8% 45842 9.1% 53950 13.3% 56836.2 12.9%

(17)

2、社会発展により新たな段階へ

「十五」期間に中国経済の規模は大規模に成長した。1 人あたりの GDP は 2003 年に 1,000 ドルの 大台を超え、中国は低所得国家から抜け出した。

表 2 2001-2005 年の中国人民の生活水準推移

単位:元

都市部住民の 1 人あたりの可処

分所得

成長率

農村住民の 1 人 あたり平均純収

成長率

都市住民家庭 のエンゲル係

農村部住民家 庭のエンゲル

係数 2001 年 6860 8.5% 2366 4.2% 37.9% 47.8%

2002 年 7703 13.4% 2476 4.8% 37.7% 46.2%

2003 年 8472 9.0% 2622 4.3% 37.1% 45.6%

2004 年 9422 7.7% 2936 6.8% 37.7% 47.2%

2005 年(1-6

月) 5374 9.5% 1586 12.5% —— ——

データ出典:中国統計局 3、マクロ調整の効果

「十五」期間の中国経済は急速な発展を保つと同時に、不安定で不健全な要素も出現した。食糧の 減産や投資の膨張、融資の投入が急速に増加、日増しに緊迫する石炭・電気・石油・輸送などがそれ である。一連のマクロ調整強化・改善の政策措置を採り、投資の増加率を比較的高い水準で安定させ ており、大幅な減少は起きていない。マクロ調整の実施は、各地の各部門の発展に対する理解を深め、

経済の急速かつ安定的な発展に十分な効果を示した。

4、対外経済の急速な発展・拡大

「十五」期間に中国の対外貿易は急速な成長の時期に入った。WTO への加入に伴い、国際的な産業 移転が中国の加工貿易輸出を大幅に増加させた。国内の競争圧力からますます多くの労働集約型産業 が国際市場を目指した。輸出規模の急速な拡大に伴い、中国と他の国家や地域との間の貿易摩擦が拡 大を続け、2005 年以来、紡績品輸出のクォーター制の取消に伴い、貿易摩擦は新たな段階に至った。

こうした新たな情勢に直面して、中国政府は一方では中国の輸出製品の保護を強化、他方では貿易成 長モデルの転換を加速し、数量型から質量・効率型への速やかな転換をはかっている。

表 3 2001-2005 年の中国の渉外経済の発展

単位:億ドル

2001 年 2002 年 2003 年 2004 年 2005 年(1-11 月)

規模 成長率 規模 成長率 規模 成長率 規模 成長率 規模 成長率 輸出入総額 5098 7.5% 6208 21.8% 8512 37.1% 11548 35.7% 12822.7 23.5%

輸出 2662 6.8% 3256 22.3% 4384 34.6% 5934 35.4% 6865.5 29.7%

輸入 2436 8.2% 2952 21.2% 4128 39.9% 5614 36.0% 3027.2 17.1%

(18)

利用外資(実

施ベース) 468 14.9% 527 12.5% 535 1.4% 606 13.3% 531.3 -1.9%

データ出典:中国統計局

5、「十五」期間の重点プロジェクト

「十五」期間に中国は青蔵鉄道の建設や「西気東輸(西部のガスを東部へ送る)」、「西電東送(西 部の電気を東部へ送る)」、「南水北調(南部の水を北部へ送る)」という 4 大プロジェクトを実施して いる。これらプロジェクトの建設は、地域の資源的優勢の相互補完を保証し、全国経済の共同の発展 を牽引した。

6、「十五」期間に推進された重大な改革と政策

「十五」期間に、中国は経済面で国有資産管理体制改革や国有商業銀行株式制改革、投資体制改革、

非公有経済改革、株権分置改革、人民元レートの形成メカニズム改革などを推進。これら改革は中国 の資本市場や金融市場の安定的かつ急速な発展を保証し、最終的には全国経済の持続的な成長を推進 している。

三、 法律

1、法制度の構築・改善

国務院は、銀行業監督管理法草案、対外貿易法修訂草案といった法律議案 5 部を相次いで提出、「企 業国有資産監督管理暫定条例」など行政法規 28 部を制定した。収容移送業務に存在する問題に対応 して「都市生活によりどころのないホームレスの救助管理弁法」と関連措置を制定、実施した。

国務院はまた「十五」期間に「法による行政の全面的推進の実施綱要」を制定し、法治政府の確立 という目標と任務を明確にした。「公司法」、「伝染病予防法」修正草案、「公務員法」草案など法律議 案 7 部を提出し、行政法規 32 件を制定した。そのうちの重点は「中華人民共和国行政許可法」で、

同法は主に公民や法人、その他の組織の合法的権益を保護し、公共の利益と社会秩序を擁護し、行政 機関による効果的な行政管理実施を保障するものである。

中国の民主的法治構築は改善を続け、社会経済の安定を保障し、中国の民主的政治の建設を強化し、

基層の民主的管理制度を改善している。

2、公共安全関連法令

「十五」期間には SARS に対応するために中国は「中華人民共和国伝染病予防法」と「突発的公共 衛生事件への応急条例」を徹底、また SARS を法定伝染病管理に組み込んで、実際の発生状況を公表 して、全国範囲内で全民一体となった予防とコントロールを実施した。

安全生産の面では、中国は「中華人民共和国安全生産法」を発表、同法は安全生産の監督管理の強 化、生産活動による事故の防止と減少、経済発展の促進などの面で大きな意義を持つ。

3、情報産業関連法令

半導体やソフトウエア、漫画・アニメ、通信ネットワーク、デジタルテレビといった分野で法律の 構築を強化し、合計 40 件以上を立法した。そのうち 2005 年 4 月に発表された「ソフトウエア産業と チップ産業の発展奨励の若干の政策」は、中国のソフトウエアと半導体産業の支援の面で積極的な推 進作用を果たしている。情報産業関連の法律整備により、情報産業の市場競争の環境が規範化され、

知的財産権問題の一部を回避し、中国の情報産業の健全な発展を推進した。

(19)

四、教育

「十五」期間の教育分野での主な成果

1) 「十五」期間に、中国は「貧困地区の義務教育プロジェクト」、「農村中小学危房改造(老朽住宅 改造)プロジェクト」、「中国西部『両基(2 つの基本:9 年義務教育の普及という基本と、青年・壮年 での文盲撲滅という基本)』攻堅計画」といった一連の十大プロジェクトを実施、義務教育の普及と 基盤を固めることを大きく推進した。

2)「中国共産党中央国務院の未成年者の思想道徳構築のさらなる強化と改善に関する若干の意見」

と「中国共産党中央国務院の大学生の思想・政治教育のさらなる強化と進展に関する意見」が徹底さ れ、学生の思想道徳教育と思想・政治の業務が全面的に強化され、学校の安定が保証された。「十五」

期間に教育法制の構築は大きな効果を挙げ、中国は「民弁教育促進法」、「中外協力弁学条例」といっ た重要な法律法規を発表、「義務教育法」など多くの重要な法律の修正と立法前期の調査研究業務を 推進し、教育の法律・法規システムは改善を続けている。

3)二国間や多国間での協力と交流が拡大を続け、留学で出国する学生と中国へ留学する学生の数が 大きく増加、中国が公費派遣した留学生が期限どおりに帰国した割合は 97%以上に達している。中 国と外国の協力による学校も急速に発展しており、2004 年には中国における中外協力学校機関は 800 カ所以上に達している。中国語の国際的な推進も新たな発展を見せ、2004 年末には国外の中国語学 習者人数は 3,000 万人を超え、35 の国と地域に中国語水準試験(HSK)の試験拠点が設けられた。「漢 語橋」プロジェクトが実施開始され、国外の「孔子学院」の建設も実質的な進展を遂げた。渉外教育 の政策・法規と監督管理メカニズムが基本的に形成されている。

第四節 「十一五」計画方針

一、計画課題

中国は今後 5 年の発展において、合計 10 項目の計画課題を提出。農村の発展、経済成長、経済の 構造調整、地域発展、資源環境、自主革新、体制改革、科学教育による国家振興、人的資源、社会建 設である。以下に各計画課題を説明、分析する。

1、 社会主義新農村の建設

「十一五」では社会主義新農村の建設を計画、主に 2 つの面から推進する。まず、小康(やや余裕 のある生活)の全面的な建設という発展目標を実現する。次に、各方面から農村の発展に対する支援 を拡大する。

社会主義新農村建設の要求。第一は、現代的農業の確立の推進。第二は全面的な深化と農村税制改 革を重点とする総合的な改革による農村の安定化。第三は農村の公共事業を大きく発展させる。第四 はあらゆる手段で農民の収入を増加させる。

2、 経済成長方式の転換を推進、経済成長の質を向上させる

「十一五」期間の成長方式の転換に含まれるのは主に次の 4 点である。第一が、投資と輸出の牽引 に過剰に依頼する状況から、消費と投資という 2 つの原動力へと転換する。第二に、工業推進に過剰

(20)

に依頼する状況から、工業、サービス業、農業の共同の推進へと転換する。第三に、資金と自然資源 への投入に過剰に依頼する状況から、人的資源の投入と技術進歩を拠り所とする方向に転換する。第 四に、資源―製品―廃棄物という一方通行の過程から、資源―製品―廃棄物―資源再生というクロー ズループ式の循環プロセスへと転換する。

3、 戦略面から経済調整を行い、新たな工業化の道を進む

「十一五」期間に、中国は戦略面から経済調整を行い、情報化によって工業化を牽引し、工業化に よって情報化を促進するという姿勢を堅持、製品の技術水準や技術含有量の向上を重視、産業の競争 力を向上させる。市場の役割と必要なマクロ調整指導を通じて、業界や地域、所有制の限界を打ち破 り、企業の改革、再編、改造を推進、現有の企業の役割を十分に発揮して、低水準の重複生産や建設 を回避する。

4、 地域の協調発展を促進し、生産力の配置と人口分布をグレードアップさせる

地域の協調的発展の促進の構想には以下が上げられる。人口の流動と分布を全体的に考慮し、経済 と人口の合理的な流動という 2 つのルートを通じて、地域間の 1 人あたり GDP および住民の収入、公 共サービスの格差を縮小させる。地域環境の負担能力と人口分布、経済の配置を全体的に考慮し、中 国の空間開発の構造を再構築し、またそれに基づいて空間開発の秩序を規範化する。地域の主な機能 に基づいて、都市システムとインフラ施設、地域を越えた資源の調整を合理的に計画する。それぞれ の地域の資源環境の負担能力と現在の発展水準を踏まえて、最適化・整合する地域、重点的に開発す る地域、生態環境の弱い地域、自然保護地域として、空間機能の区分を行う。

5、 資源節約型、環境にやさしい社会を構築する

「十一五」期間に、リサイクル経済の発展や環境保護の強化、自然生態環境の保護を通じて、人民 の生活環境の品質を大きく向上させ、環境にやさしい社会を構築する。これが「十一五」期間の難度 の大きい、また徹底して解決する必要のある重要な課題の一つである。

6、 科学技術の自主革新能力を強化する

自主革新能力を向上させる。第一に、企業を主体とし、市場を導きとし、産学が結びついた技術革 新システムの構築を加速させる。第二に、技術革新の市場環境を改善し、ベンチャーキャピタルの発 展を加速させる。第三に自主革新を支援する財政・税制、金融、政府調達といった政策を実施し、自 主革新の奨励メカニズムを整備する。第四に、世界の科学技術資源を適切に利用し、国外の先進的技 術を引き続き導入し、国際的な科学技術の交流と協力に積極的に参加する。第五に、健全な知的財産 権保護システムを確立し、知的財産権保護の法執行の力を強化する。

知的財産権を保護し、自主革新を奨励し、革新の環境をグレードアップすることは大変重要な意義 があり、国外との知的財産権紛糾を減少させる上でも役立つ。

7、 体制改革と対外開放の水準を深める

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な経済制度を堅持、改善する。財政・税制・金融体制の改革を推進する。「十一五」期間に、中国の 対外開放はより複雑な国際的環境に直面することとなる。紡績品貿易や知的財産権、エネルギー資源 といった分野で、新たな摩擦や問題が引き続き出現すると見られる。国内の発展と対外開放を全体的 に計画し、相互のウィンウィンの開放型戦略を実施し、中国の利益に合うだけでなく、共同での発展 も促進することができるという点を、各国との貿易・経済関係処理に際しての基本原則としなければ ならない。

8、 科学教育による国家振興戦略を実施し、教育の全体的な質を向上させる

「十一五」期間に、科学技術の発展を加速させ、経済の振興と社会の進歩を全面的に推進すること は、労働者の資質の向上と、高い資質を持つ人材を大量に育成する上での決め手となる。教育の構造 調整を早め、義務教育の普及と堅持に力を入れ、職業教育を大きく発展させ、高等教育の品質を向上 させる。素質教育を全面的に実施し、教育の体制改革を深化させる。

9、 人的資源の開発に力を入れ、人的資本強国を構築する

「十一五」期間には、人的資源の開放を重大な国策とし、十分な就業と個々人がみな能力を発揮す るための平等なチャンスを生み出す。就業拡大の業務の重点を、農村の余剰労働力の移転へと転換し、

農村の労働力の移転促進の業務の重点を、農民労働者から技術労働者への転換促進へと移す。幹部の 人事制度改革を引き続き進め、人格や能力、実績を重点とする人材評価や選抜・任命、奨励・保障の メカニズムを健全化し、実践を通じた人材養成を重視する。各級政府と企業・事業組織は人的資源開 発への投入を拡大し、市場による人材資源の配置を推進し、人材市場の管理を規範化する。

10、 調和社会の構築を強化する

社会主義調和社会の構築が、中国の経済・社会の発展推進における重要な目標であり、経済・社会 発展の重要な保障となるものでもある。特に、人民が最も関心のある就業や社会保障、貧困対策、教 育、医療、環境保護、安全といった問題を特に解決する必要がある。

二、計画目標

「十一五」計画の目標は主に経済成長、資源環境、自主革新、改革・開放、社会の発展、人民の生 活、民主法制という 7 分野で、「十一五」の期間の段階的な特徴と、科学的発展観の徹底という基本 的要求を表している。

1、 構造のグレードアップ、効率・利益の向上、消耗の削減という基盤に基づき、2010 年の 1 人あ たり GDP を 2000 年の倍にする

中国は「十五大」と「十六大」で、2010 年までに国内総生産を 2000 年の倍にさせるよう明確に要 求している。また、1 人あたりの GDP の倍増を実現させるために、構造のグレードアップや効率・利 益の向上、消耗の削減といった基盤を確立しなければならないと明示している。

(22)

2、 資源の利用効率を大きく向上させ、GDP1 万元当たりのエネルギー消費量を「十五」期末から 20%

前後削減する

「『十一五』計画建議」では、2010 年には単位 GDP のエネルギー消費を 2005 年に比べて 20%前後 減少させ、また省エネや生態環境、土地節約という 3 つの目標を提出、「『十一五』計画建議」が科学 的発展観を徹底し、持続可能な発展戦略の実施を堅持し、資源節約型で環境にやさしい社会の建設を 加速させるという政策方向を表すものである。

3、 独自の知的財産権を持つ有名ブランド、国際競争力の強い企業を形成する

中国は独自の知的財産権を持つ企業や有名ブランド、国際競争力の強い企業を形成することによっ て、初めてグローバルな経済競争に適応し、科学技術と資源のボトルネックを緩和し、加工・組み立 てから自主革新、自主的製造へと転換し、低価格の優勢と数量の優勢を単純に頼りとすることから技 術の優勢、ブランドの優勢へと転換し、単純な資源消費、環境汚染を代価とするローエンド製品の「世 界の工場」という状況を徐々に変えることができる。

4、 社会主義市場経済体制を改善し、開放型経済を新たな水準に引き上げ、国際収支の基本的なバラ ンスをとる

「十一五」の時期に、中国の対外開放はより複雑な国際的環境に直面すると見られる。経済のグロ ーバル化にはチャンスが具わっているだけでなく、リスクも潜んでいる。今後国際社会からもたらさ れる技術障壁、環境障壁、反ダンピングといった貿易摩擦も増加し、新たな矛盾と問題も引き続き出 現すると見られる。こうした状況の下で「『十一五』計画建議」では「十一五」時期の改革・開放の 段階的な目標を明示し、各方面が業務の重点を体制のボトルネック突破や貿易成長方式の転化、外資 利用水準の向上へと転換させるよう指導する上で役立つようにした。

5、 9 年の義務教育を普及、堅持し、都市部の就業機会を引き続き増加させ、社会保障システムを健 全化し、貧困人口を引き続き減少させる

義務教育を発展させ、社会保障を健全化し、就業を促進し、貧困人口を減少させることが、政府が 提供すべき公共サービスであり、政府の重要な職責でもある。中国の都市と農村、地域の発展は不均 衡で、まず農村と都市に生活する住民、ことなる地域に居住する人口が享受する公共サービスに大き な格差がある。住民の収入の分配にも差があり、公共サービスの分配の不公平は人々が発展に参加す るスタート地点や就業機会が不公平となっている。このため、公共サービスを健全かつ公平に分配す ることが、「十一五」時期の社会発展の主な任務である。

6、 都市部、農村部の住民の収入水準と生活の質を全体的に向上させ、価格の全体的水準は基本的に 安定させ、住居や交通、教育、文化、衛生、環境といった面での条件を大きく改善する

「『十一五』計画建議」では人民の根本的な利益を出発点とし、経済発展の基盤のうえに都市部、

農村部の住民の収入水準と生活の質を引き続き向上させ、都市部・農村部の住民の住居や交通、教育、

文化、衛生、環境といった面での条件の改善に努める。

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7、 民主法制の構築と精神文明の構築で新たな進展を遂げ、社会の治安と安全生産の状況をさらに好 転させ、調和社会構築で新たな進歩を成し遂げる

安全生産と社会の治安は、経済・社会の発展で重要な 2 つの問題で、人民の利益に関係し、民衆が 大きな関心を持ち、党と政府も十分に重視している。そのため「『十一五』計画建議」では発展目標 において、民主法制、精神文明、社会の治安、安全生産を重視する要求を提出している。

三、計画対策

「十一五」計画の重要課題の順調な実施を推進するために、「十一五」期間に中国政府は主に 3 つ の分野で対応する製作を制定して「十一五」計画の進展を支援する。

1、 体制・メカニズムを改善し、改革・革新を経済・社会の発展のための大きな原動力とする 体制改革の推進の加速には以下が含まれる。

● 行政管理体制の改革

● 財政・税制システムの改革

● 都市と農村の管理体制改革

● 社会の管理体制改革

● 科学技術教育体制の改革

2、 経済と社会の政策を調整し、計画目標の実現を保障する 経済と社会の政策調整には以下が含まれる。

● 各種の産業政策

● 地域政策

● 収入分配と社会保障の政策

● 対外開放政策

● 資源・環境政策

3、 公共事業と公共サービスの構築を強化し、基礎環境の建設を改善する

公共財政の改革方向に照らして、教育や科学技術、社会保険、衛生、文化といった政府が責任を負 うべき分野の財政投入を徹底する。

4、科学的発展に立脚:科学的発展観で経済・社会発展の全体的局面を指導する

中国の直面する資源環境の圧力は増加しており、盲目的な投資と低水準の拡張という体制の根源が 日増しに際立ち、地位の協調的発展における格差が目立ち、科学技術の自主革新能力は弱く、国際環 境の不確定要素も増加している。中国は全面的、協調的、持続可能な発展を実現し、科学的発展観を 堅持して経済・社会発展の全面的局面を指導しなければならない。

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5、自主革新に力を入れる:自主革新能力の向上を経済構造調整や成長方法転換のポイントとする 企業の競争、経済の発展、総合的国力の比較においては、科学技術競争の面にますますその実績が 集中するようになっている。このため自主革新を将来の科学技術発展の戦略の起点とし、科学技術の 自主革新能力を大きく向上させなければならない。

6、社会の調和を促進:中国の経済・社会の発展を導く新たな境地

都市と農村の発展を全体的に計画し、「三農」問題を解決させる。「十一五」期間に、工業で農業を 養い、都市が農村を支援する方針を実行する。一方では都市化の推進を加速させ、農業労働力と農村 人口を移転させ、農業の集約化水準と労働生産性を向上させる。もう一方では農村の水や電気、道路 といったインフラ設備と教育、衛生、文化といった社会事業を計画、構築し、農村の容貌の改善を加 速させ、都市と農村の同時的な発展を促進する。

図 2  2001-2005 年の中国の工業生産推移  単位:億元  42607 45935 53612 62815 63491 0 10000200003000040000500006000070000 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年(1-11 月) データ出典:中国統計局 3、固定資産投資:高成長維持    2005 年 1-11 月の都市部の固定資産投資は 6 兆 3,260 億元で、2004 年の同時期に比べて 27.8%増 加(11 月の月当たり都市部の投資は前年同期比
図 4  2001-2005 年の中国の個人消費産品小売総額推移  単位:億元  37213 43202 55118 70073 56836 0 1000020000300004000050000600007000080000 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年(1-11 月) データ出典:中国統計局  5、輸出入貿易が急速な成長を保つ    2005 年 1-11 月の輸出入総額は 1 兆 2,822.7 億ドルで前年同期比 23.5%増加している。そのうち 輸出は 6,865.5
図 12  2001 年-2005 年の冷蔵庫生産量推移  1349.08 1598.87 2207.5 3185.053033.38 5.60% 17.80% 5.00%30%37.20% 0500100015002000250030003500 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年生産量(万台) 0.00%5.00% 10.00%15.00%20.00%25.00%30.00%35.00%40.00% 成長率(%) データ出典:中国統計局  図 13  2001 年-2005 年の
図 17  2005 年の半導体・集積回路業構成図  チップ設計 17.3% チップ製造 34.8%パッケージングテスト47.9% データ出典:信索コンサルティング 2、2005 年の中国の 4-12 インチ半導体チップの生産ラインは 57 本に  表 15  2005 年の中国大陸部 4-12 インチチップ生産ライン企業の分布  生産ライン規格  12 インチ(本)  8 インチ(本) 6 インチ(本) 5 インチ(本)  4 インチ(本) 北京大学微電子 研究所  1  上海貝嶺  1  1  華潤華晶
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参照

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