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鳥羽至英先生をお送りするにあたって

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Academic year: 2021

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85 鳥羽至英先生をお送りするにあたって

85  鳥羽至英先生は,2017年3月末をもって早稲田大学をご定年退職されました。先生の ご退職にあたり,商学部教員を代表してご挨拶させて頂きます。

 鳥羽先生は1969年3月に早稲田大学政治経済学部ご卒業後,同大学院商学研究科修士 課程ならびに博士後期課程に進学され,在学中の1972年8月から1974年8月まで,米国 インディアナ大学経営大学院に留学し MBA を取得されるとともに,1974年8月アメリ カ会計学会学術論文賞を受賞されました。1976年3月に博士後期課程を単位取得退学さ れ東京都立商科短期大学に奉職され,その後,専修大学専任講師・助教授・教授を経て,

2005年4月から商学部の教壇に立たれました。その間,1983年には「監査証拠に関する 研究」という論文により,早稲田大学より商学博士を授与されました。業績につきまし ては,『監査証拠論』など8冊のご著書の他,数多くの論文などを執筆されています。

 学外においては,日本監査研究学会理事を務められるとともに,日本会計研究学会・

学会賞および太田賞,日本公認会計士協会学術賞など,数々の賞を受賞されています。

また大蔵省企業会計審議会幹事(1996年から1997年),公認会計士第二次試験委員(1996 年から1998年)および日本公認会計士協会品質管理審議会委員(2013年から)を歴任さ れ,実務界においても多大な貢献をされました。

 鳥羽先生の半生を一言でいえば,「研究に情熱を傾けた半生」といえると思います。

国内外における数々の受賞が,そのことを端的に物語っています。本年1月末に開催さ れた先生の最終講義も,先生の学問に対する熱い思いがひしひしと伝わってくるもので した。また会計の先生に伺ったところ,近年会計学分野で盛んな実証研究よりも,規範 論的アプローチを重視されてきた点に,先生のご研究の特徴があるとのことです。私は 会計学の専門家ではありませんが,隣接分野の研究者からみると,会計学において規範 論的アプローチは,不可欠のように思います。そうした点では,先生は会計学の本筋を 一貫して追求されてきたと思います。

消 息

鳥羽至英先生をお送りするにあたって

早稲田商学第449・450合併号

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86 早稲田商学第 449・450 合併号

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 先生は「査読付英文ジャーナルへの挑戦と会計学会:移入より移出を」という草稿を  2015年12月の雑誌『企業会計』に寄稿されています。そこでは,会計学が「輸入学問」

の段階から「海外へ発信する段階」へ移行する必要性を説いておられます。先生は,米 国学術雑誌への投稿などを通して,海外への発信を率先して実行されてきました。私の 専門である経営学領域でも,若手研究者や院生は,海外での学会報告や海外学術雑誌へ の投稿に積極的になっていますが,先生は40年以上まえから,そうした努力を継続され てきた訳です。そして,早稲田を退職される前に今一度,後輩に対して,海外発信の重 要性と難しさについて説かれています。研究分野が違っても参考なる部分が多々ありま すので,皆さんも是非ご一読ください。

 教育者としての先生は,「大変厳しいが,面倒見も大変に良い先生」であると伺って おります。口では厳しいことを言われるものの,どちらかというと「情にもろい」とい う人物評も伺っております。そのおかげで,先生が指導された博士後期課程の学生は,

比較的早い段階で学位取得に至っております。

 鳥羽先生はかくしゃくとされており,まだまだお元気ですが,規程により早稲田で教 壇に立つことはできません。しかし早稲田の教員に定年はありますが,研究者人生に定 年はありません。鳥羽先生が,今後ともご健康にめぐまれ研究に携われることを祈念す るとともに,先生のこれまでの早稲田大学とくに商学部に対するご貢献に深く感謝申し 上げて,私のご挨拶とさせて頂きます。

早稲田商学同攻会長    藤田  誠 

参照

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高垣忠一郎先生のご定年退職にあたり,学部を代表して,ご挨拶と先生の経歴紹介をさせていた