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菜 毒 症 に 関 す る 研 究

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Academic year: 2022

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(1)菜. 毒. 症. に. 関. す. る 研. 究. 第2編 菜. 毒. 症. の. 本. 態. に. 関. す. る. 研. 究. 岡山大学医学部北山内科教室(主 任 北山教授) 医学士. 若. 松. 康. 〔昭 和27年3月10日. 内. 第1章. 緒. 第2章. 若菜 中の青酸定性試験. 第1節. 容. 受稿 〕. 目. 言. 弘. 次. 第1節. 実験事項及び方法. 鉤虫仔虫の種 々な る野菜竝に雑草 への上昇試験. 第1項. 実 験 目 的. 第1項. 実験事項及び材料. 第2項. 実 験 材 料. 第2項. 実 験 方 法. 第3項. 実 験 方 法. 第4項. 実 験 成 績. 第5項. 小. 第2節. 実 験 成 績. 第1項. 対照実験成績. 第2項. 本実験 成績. 第3節 第3章. 小. 第2節. 菜毒症患者 の菜 園の土壤及び野菜 よ りの鉤虫仔虫検 出. 括. 配給塩 に関す る実験. 括. 第1項. 土壌 よ りの鉤虫仔虫検出. 第1節. 実 験 目 的. 第2項. 野菜 よ りの鉤虫仔虫検 出. 第2節. 実験材料及 び方法. 第3項. 実 験 成 績. 第3節. 実 験 成 績. 第3項. 小. 第4節. 小. 第4章. 括. 鉤虫仔虫の種 々な る野菜 竝に雑草へ. 括. 第5章. 総括竝 に考按. 第6章. 結. 論. の上昇 第1章 菜 毒 症 の本 態 に 関 しては現 在 大 別 して次 の 3説 が あ る.第1は. 若 菜 中 の 青 酸 に 依 る(福. 緒. 言 ている.か くてその本態に関 しては尚一定 の 結論に達 していない.茲 に於て余は北 山教授. 山1))と か 双 葉 に 附 着 す る 肥 料 毒 或 は 双 葉 を. の御示唆 の下 に若菜 中の青酸定性試験,配 給. 潰 け る食 塩 に よ る と言 ふ 中 毒 説,第2は. 小林. 塩に関す る諸試験,鉤 虫仔虫の種 々なる野菜. 晴 次 郎 教 授 が 北 山 教 授 と談 話 中 に述 べ られ た. 竝に雑草への上昇試験等 を行 ひ本症 の本態を. 朝鮮 の 一 部 学 者 に よ り称 え ら れ て い る と云 う. 究明せ んとした.. 豚 草 の花 粉 「ア レル ギ ー」説,第3は. 上田5)17),. 山崎2)22)に よ り称 え られ て い る鉤 虫 説 で あ る.. 第2章. 若菜中の靑酸定性試験. 然 して 福 山 の 青 酸 説 は 臆 説 に し て そ の 根 拠 を. 第1節. 実験事項及び方法. な す 青 酸 の 証 明 は 行 わ れ て い な い.尚. 第1項. 実験事項及び材料. 山崎,庄. そ の他. 司23)の両 氏 は 配 給 塩 に よ り本 症 に 類. 患者 の自家菜 園の双葉及び本症発生時期 の. 似 の症 状 を 爆 発 的 に 多 数 発 生 した 例 を報 告 し. 市販 の双葉中の定性試験即 ち対照実験用 とし.

(2) 800. 若. 松. 康. 弘. て 胡 桃 大 に 生 育 した 市 販 の豊 後 梅 を果 肉 と種. て 溶 け る.酸. 子 に 分 け,夫. 伯 林 青 の 生 成 に 対 す る 酸 の 影 響 は 無 視 出 来 る,. 々50瓦. 碎 し,水100竓. を 乳 鉢 に 入 れ て よ く揚. を加 え て 充 分 混 和 す る.之 を. 30分 後 濾 紙 で 濾 過 し た もの に就 き次 の実 験 方 法 を試 み,本. 実 験 用 と し て 岡 山市 内 に 於 て. の 濃 度 が0,5規. と 云 う. 青 酸 が 極 く微 量 の 時 は,次 Berlinerblaureaktion 先 づ. め,之. タ レ ン 」 溶 液 を1‑2滴. 加 え,キ. に 水100竓. を. ッ プ の 装 置 に よ り炭 酸 「ガ ス」 を 加. u. Klassen),. 「ア ル カ リ」 性 の 検 液 に 「フ ェ ノ ー ル フ 々 下 の 後,之. を酸 性. と し 再 び 飽 和 硼 砂 溶 液 を 数 滴 加 え 「ア ル カ リ」. え乍 ら 蒸 溜 して 得 た 液 に就 き実 験 を 行 う.患. 性 と し,更. 者 の 自家 菜 園 よ りの双 葉 も同 様 に 処 置 し て 置. え,然. に極 め て痕 跡 の硫 酸鉄 の結 晶 を加. る後5分. を 経 てN/2硫. 酸 で 酸 性 にす. る と,青 色 の 伯 林 青 の絮 状 物 が 沈 澱 す る.. く. 第2項 A.. の 反 応 を 行 う.. (n. Chelle. 販 売 され て い た 若 菜 を 散 在 性 に 数 ケ所 よ り求 を 更 に 細 切 し若 葉50瓦. 定 以 下 で あれ ば. C.. 実 験 方 法. 青 酸 の 予 備 検 査 法(Schonbein‑Pagens. 「ロダ ン 」 反 応. 検 液又 は餾 液 に数 滴 の加 里濾 汁 及 び 少量 の. techer). 黄 色 硫 化 「ア ン モ ン」 を 加 え,水 浴 上 で 蒸 発. 先 づGuajakharzkupfersulfatpapierstreifen を製 作 す る.即. ち,新. 乾 固 し,こ. し い濾 紙 を 細 長 く切 り,. の 残 渣 を 少 許 の 水 に 取 り稀 塩. 酸 で 酸 性 と し,煮. 沸 して析 出 し た硫 黄 を. 之 を 新 し く製 したGuajaktinktur(1:10)で. Doppelfilterで 濾 過 し(反 復 の要 あ り),斯. く. 湿 し2‑3回. し て 得 た 出 来 る だ け 透 明 な 濾 液 に2‑3滴. の. 振 り動 か して 表 面 を乾 か し,之. を 更 に 極 め て稀 薄 な る硫 酸 銅 溶 液(1:1000). 塩 化 第 二 鉄 溶 液 を 加 え る.も. に 浸 し た もの で あ る.上 記 の試 験 紙 を 酒 石 酸. れ ば 発 生 したFerrirhodanidで. 々性 と した 検 体 を 入 れ た 「コル ベ ン 」 に 釣 り. 赤 色(青. 下 げ て 密 栓 す る.次 で 之 を 水 浴 上 で 温 め,若. 1:4.000,000.. し青 色 又 は 青 緑 色 に染 らね ば 青 酸 又 は 青 酸 加. ル カ リ」 性 又 は 加 里 濾 汁 で 「ア ル カ リ」 性 に. 里 が 存 在 しな い 事 を 意 味 す る.青. し た検 液 に硫 化 「ア ンモ ン」 を 加 へ 水 浴 上 で. 酸 又 は 分 解 し易 いCyanidの るが,こ. くな れ ば 青. 存 在 す る疑 は あ. の 反 応 は 青 酸 の み な らず 他 の 種 々 な. 蒸 発 させ,残. Rosenthaler26)に. 液 にFerrisalfat又. ニ ヤ 」 化 合 物,塩. を 呈 す る と云 う.. 寧 ろ 陰 性 の 時 に 意 味 が あ る. B.. Berlinerblau反. u. Mockel) 24).. 検 液 又 は 蒸 溜 液 に 少 許 の 加 里 濾 汁 を 加 え, 竝 に 塩 化 鉄 を1滴. 加 え て よ く振 盪 し僅 に 温 め た 後,稀. 薄 塩酸 で. よ れ ば 「ア. は 鉄 明 礬 の 溶 液 を加 えれ. し青 酸 が 存 在 す る時 に は 持 続 的 に 赤 色. Nitroprussid反 応(Vortmann)27). 液 に数 滴 のKNO2溶. 応(Link. 新 製 の 緑 礬 溶 液 を1‑2滴. D.. 第 二 鉄 溶 液 の2‑4滴. 液 を 加 え,更 を 滴 下 し,最. 色 の 色 が 明 黄 色 とな る迄 稀 硫 酸 を 加 え た 後 加 熱 して 沸 騰 す るに 至 ら し め る.之. に僅 に 過 剰. の 「ア ン モ ニ ヤ 」 を 加 え て 過 剰 の鉄 を 沈 澱 せ しめ 之 を 濾 過 し て 得 た 濾 液 に2滴. 直 ち に 青 色 の 伯 林 青 の 沈 澱 を 生 ず るが,極. 薄 な硫 化 「ア ンモ ン 」 を加 え る.若. て 微 量 の 青 酸 の あ る時 は,先. づ 青 色,青. 緑色. 或 は 緑 青 色 を 呈 す る膠 質 液 が 出 来 る.之 を 長. に塩化 初 の黄褐. 酸 性 に す る.そ の 時 大 量 の 青 酸 が 存 在 す れ ば め. 度,. 渣 に 稀 塩 酸 を 加 え て 濾 過 し,濾. ば,若. 「ク ロ ール ガ ス 」 の様 な 酸 化 剤 で も起 るか ら. 青赤色又 は. 酸 痕 跡 の と き),と な る.敏. る も の例 へ ば 「ア ン モ ニ ヤ」,揮 発 性 「ア ンモ 酸,「 オ ゾ ン」,硝 酸 及 び. し青 酸 が あ. の 極 め て稀 し青 酸 が. 存 在 す れ ば先 づ 紫 色 とな り,直 ち に 青,緑, 黄 と色 が 変 る.敏 度1:312,000.. 林 青 の絮状. E.. Vorlander25). 餾 液 を 稀 硝 酸 で 酸 性 に し硝 酸 銀 の 過 剰 を加. に よ る と塩 酸 を加 え 過 ぎ る と伯 林 青 生 成 が 緩. え て 「ア ン モ ニ ヤ 」 に 容 易 に 溶 解 す る白 色 の. 除 とな り,且 濃 塩 酸 に は 伯 林 青 は 黄 色 を 呈 し. 乾 酪 様 沈 澱(AgCN)が. く放 置 す る と(10‑12時. 間),伯. 物 が 沈 下 す る.敏 度,1:50,000,. 銀 反応. 出 来 る時 は,恐. らく.

(3) 菜 毒 症 に関 す る研 究. 青 酸 が あ る 事 を 知 る.敏 F.. 2). 度1:200.000.. 「ア ル カ リ 」 性 と し た 検 液 に. 数 滴 め0.05%「 め る と,青 Kaliumを. ピ ク リン 」 酸 溶 液 を 加 え温. 酸 が 存 在 す れ ばIsopurpursaures 生 成 し て 赤 色 を 呈 す る.こ. は 青 酸 に 特 有 で は な い.即. 種 子 の濾 液 に 就 て は 「ベ ン ツ ア ル デ ヒ. ド」 臭 強 く,総 て の 試 験 陽 性.. 「ビ ク リ ン 」 酸 反 応. 加 里 〓汁 で 弱. 801. の反応. ち 種 々 の 還 元 剤,. 第2項. 本 実 験(昭 和23年9月10日). 市 販 及 び 患 者 の 自家 菜 園 の 若 菜 共 に 陰 性 で あ つ た.但. し 自家 菜 園 の も の は7例. 症 例 に 遭 遇 す る都 度 之 を 採 取 し て試 験 し た も の で あ る.. 例 え ば 「ア ル デ ヒ ド」,「 ア セ ト ン 」 硫 化 水 素, 亜 砒 酸 等 も 「ア ル カ リ」 性 液 を 赤 色 に す る.本. 「ピ ク リ ン 」 酸 溶. 反 応 も亦 陰 性 の 時 に 意 味. G.. 第3節 1). 小. 括. 本 試 験 は 梅 の 果 肉 に 就 て は 陰 性,種. 子. に 就 て は 陽 性 で あ つ た. 2). が あ る.. に して,. 若 菜 に 就 て の 本 試 験 は 陰 性 で あ つ た.. 「フ エ ノ ー ル フ タ リ ン 」 反 応. 青酸 含有液 に稀 薄 な. 第3章. 「ナ トロ ン 」 〓 汁 に 溶. 第1節. か し た 「フ エ ノ ー ル フ タ リ ン 」 を 数 滴 加 え, 更 に 少 許 の 疏 酸 銅 溶 液(1:2000)を. 加 えると. 配 給 塩 に 關 す る實 驗 実 験. 中 毒 塩 を 家 兎 に 与 え,そ の 毒 性 が 家 兎 に 及. 「フ エ ノ ー ル フ タ レ ン 」が 酸 化 さ れ て 「フ エ ノ. ぼ す 影 響 及 び血 液 像,殊. ー ル フ タ リ ン 」 と な る為,青. ん とす る もの で あ る.. 酸 が1:500,000. の 稀 釈 液 で も美 麗 な 赤 色 を 呈 す る.硝. 酸,過. 酸 化 水 素 及 び 塩 化 第 二 鉄 で は か ゝ る反 応 は 行 わ れ な い.本. 反 応 は 試 験 紙 を 「ア ル カ リ」 性. の 「フ エ ノ ー ル フ タ リ ン 」 液 に 湿 し,更. に極. 目 的. 第2節 中 毒 塩,正. に 好 酸 球 の 変 化 を見. 実 験材 料 及 び方 法. 常 な る食 塩 及 び 実 験 動 物 と して. の 家 兎.中 毒 塩 は 前述 庄 司 氏 の 好 意 に よつ て 入 手 し た もの で あ る.方 法 と し て 家 兎3頭. め て 稀 薄 な 硫 酸 銅 液 に 浸 し青 酸 含有 の 室 気 に. 中 毒 塩,1頭. 触 れ さ し て 検 す る 事 も 出 来 る.即. 与 え,投 与 前,投 与 後5時 間,24時. 酸 を 含 有 す れ ば 赤 色 と な る.(「. ち,も. し青. フ エ ノール フ. 及 び3日. に. に 局 方 食 塩 を夫 々2瓦 経 口的 に. の6回. に 亘 り体 重,体 温,血. 間,2日, 色 素 量,. タ リ ン 」 液 は 「フ エ ノー ル フ タ レ シ 」 液 を 稀. 赤 血 球 数,白 血 球 数 及 び 白 血 球 百 分 率 を 観 察. 薄 な加 里 〓 汁又 は. す る.. 「ナ ト ロ ン 」 〓 汁 に 亜 鉛 末. と共 に 入 れ 脱 色 す る 迄 煮 沸 し 急 速 に 冷 却 し た 液 を 濾 過 し て 作 る.) H.. Alloxan反. 実 験 成 績 は 第1表. 応(n.. Martini. 検 体 を 瓶 に 入 れ10%硫 物 硝 子 の 上 に5%「 Alloxan液. の 夫 々1滴. u. Brisso)28). 酸 を 加 え,一. 方載. ア ン モ ニ ヤ 」 と1% を 滴 下 混 和 し,直. は1‑2分. し検 体 に 青 酸 が 含 有 さ れ て い る 時 で 滴 に 白 い 溷 濁 を 生 じ,検. とDeniges29)の. 鏡 す る. れ な か つ た.又 全 身 状 態 の 変 化 も全 く見 られ な か つ た. 第4節. 小. 括. 配 給 中 毒 塩 を家 兎1頭 に 就 き2瓦 経 口的 に 投 与 した の で は 全 身 状 態 及 び血 液 像 に 著 変 を 認 め な か つ た. 第4章. 在 す る.. 第1節 第2節. 実 験 成 績. 対 照 実 験(昭 和24年5月10日). 果 肉 の 濾 液 に 就 て は 陰 性.. 鉤 虫仔 虫 の種 々な る野菜 竝 に 雜草 えの上 昇. 晶 が 或 は 束 を な し或 は 放 射 線 状 に 配 列 して 存. 1). に見 る如 く,体 重,体 温,. 報 告 す る様 なOxaluramidの. 無 色 の特 有 な 結 晶 が 証 明 さ れ る.即 ち針 状 結. 第1項. 実 験 成 績. 血 液 像 共 に 変 化 な く,好 酸 球 の 増 加 も認 め ら. ちに. 反 転 し硝 子 上 の 滴 が 検 体 に 相 対 す る 様 に 瓶 口 を 塞 ぐ.若. 第3節. 鉤 虫 仔 虫 の 種 々 な る野 菜 竝 に 雑 草 え の上 昇 試 験 第1項. 実 験 目 的. 大 根 の双 葉 或 い は 幼 若 な 白 菜 に鉤 虫 仔 虫 は.

(4) 802. 若. 第1表. 上 昇 し得 るか 否 か,他 何,又. の 野 菜,雑. 中. 松. 毒. 草 に は如. 如 何 な る条 件 の 時 に 上 昇 す る仔 虫 が 多. い か,上. 昇 す る の は 幼 若 な る植 物 に 限 るか 等. の 諸 問 題 を 究 明 せ ん とす る. 第2項 1). 実 験 用 畑 地,当. に. よ. る. 実. 験. 如 き消 毒 を 施 した 後,土 を 周 圍 の 地 表 よ り10 糎 高 く盛 り上 げ,周. 圍を丈 夫 な板 で 圍 いを す. る.板 圍 い の 高 さは15糎. と す る.. 潅 流 に よ り表 土 の 流 失 す る惧 れ が な い.又. 教 室 の研 究 室 の南側 に の畑地 を. 2ケ 所 研 究 室 に平 行 に 作 る.之 等 の 畑 地 よ り 南 へ1米. 塩. 弘. 畑 地 表 面 は 傾 斜 無 く相 当 の降 雨 にも 雨 水 の. 実 験 材 料. 研 究 室 よ り1米 隔 て ゝ180×110糎. 康. の 所 に 傾 斜 度 の 小 な る高 さ約1来. の. 土. 壤 は 粗 砂 以 上 の 大 な る 粒 子 を 混 え な い もの で 風 雲 堂 敷 直 続 式 水 素 「イ オ ン 」 濃 度 測 定 器 で 計 測 し5.2の 2). 糞便. 価 を得 た. 鉤 虫 症 に て 入 院 せ る 患 者 の 中,. 土 堤 が あ る が,畑 地 に 蔭 を落 す 樹 木 無 く 日当. 他 の 寄 生 虫 卵 を 含 ま ぬ 糞 便 を 用 い た.Stoll. り及 び 通 風 は 良 好 で あ る.こ の 畑 に 後 述 す る. 法 で糞 便1瓦. 中 鉤 虫 卵2000か. ら3000を. 含 む..

(5) 菜 毒 症 に 関 す る研究 3). 野 菜 及 び 雑 草,大. 白菜,人. 根,蕪,葱,菠. 稜 草,. 蔘 及 び春 菊 は市販 の種 子 を求 め て播. 種 し,紫 蘇,露. 草,及. び雀 の鉄 砲 は学 内 に 自. 生 せ る も の を 土 中 線 虫 の 畑 地 内 え の 侵 入 を防 ぐ為 根 部 を よ く水 洗 の 上 畑 地 え 植 え た. 第3項 1). 第2表. の検査 成 績 は. に見 る如 く,之 を 図 示 した もの が第1. 図 で あ る.. 1). イ) 先 づ 予 定 せ る面 積 内 の 土 壤 を 充 分 に を円形 に. よ り次 の事 が 窺 わ れ る.. 温 度 一 定 な る時(23/Ⅵ‑24/Ⅵ),仔. 虫. 曲線 に 湿 度 の上 昇 と共 に 上 昇 す る. 2). 湿 度 一 定 な る時(24/Ⅵ‑1/Ⅶ),温. 度. の上 昇 と共 に仔 虫 数 は 増 加 す る.. 堆 積 す る. ロ) 之 に5条 る.次 に こ の5条 間 隔 の3条. 物 え の 上 昇 仔 虫 を検 査 し た.そ. 持 つ.又 第1図. 本30)に よ る).. 細 碎 しそ の 表 土 を 中 心 部 に集 め7割. り数 回 に 亘 り播 種 又 は植 込 み を 行 い各 々 の植. 即 ち総 て の 植 物 に 対 し鉤 虫 仔 虫 は 上 昇 力 を. 実 験 方 法. 土 地 の 消 毒(滝. 803. の 平 行,等. 間 隔 の溝 を 掘. の 溝 に 垂 直 に,平 行 せ る等. の 溝 を作 る.而. し て5条. の溝 は 風. の方 向 と垂 直 に な る様 に す る.. 3). 温 度,湿. 12/Ⅶ)で 19/Ⅵ)の. 度 共 に 上 昇 す る場 合,(8/Ⅶ‑. は 仔 虫 曲 線 は 上 昇 す るが,(15/Ⅵ‑ 時 は 却 つ て 減 少 す る.但 し12/Ⅵ. は. 雨 で あ る.. ハ) 燃 焼 し易 い 乾 燥 した 粗 朶 の9割 を 溝. 4). 温 度,湿. に満 し土 壤 の 表 面 に は 比 較 的 燃 え 易 い 塵 埃 等. 7/Ⅶ)に. を堆 積 し,更 に そ の上 に 溝 に使 用 し た残 部 の. 5). 度 共 に 下 降 す る時(6/Ⅶ‑. は 仔 虫 曲 線 も下 降 す る. その他 に於 ては仔 虫数 曲線 は大 略温 度. 燃 料 を 載 せ そ の 上 に 表 土 の残 りを か ぶ ぜ る. ニ) 中 心 の 所 に 土 管 を立 て 之 を煙 突 と し. 曲 線 に 平 行 す る.. 次 で 点 火 す る.. は 温 度 の上 昇 に も拘 らず 仔 虫 数 は 減 少 し て い. 2). 糞 便 の 稀 釈 及 び 撒 布.. 糞 便500瓦. を 水20立. 6). 然 る に 露 の な い5/Ⅶ,23/Ⅶ,28/Ⅶ. る.. に 溶か し た も のを播. 7). 鉤 虫 仔 虫 の 上 昇 距 離 は25糎 に 及 ん だ.. 種 前 に1日 数 回撒 布 し そ の上 を 薄 く土 砂 を以 て蔽 い,そ. れ 以 後 は 肥 料 の撤 布 を 中 止 す る.. 3). 播 種 及 び植 込 み.. 4). 野 菜 の探取 及 び鉤 虫仔 虫 検 査. 4)で. 第5項 1). 2). は 露 を 落 さ ゞる様,根. 温 度,湿. 度 の 高 い 程,又. な る.. プ」又は広 口の硝子器 に入れ,適 量の水 を加. つ た.. え よ く振 盪 した 後 野 菜 又 は 雑 草 を 取 出 し,こ. 鉤 虫 仔 虫 の最 高 上 昇 距 離 は25糎. 第2節. 土 壤 よ りの鉤 虫 仔 虫検 出. 澱 し,沈 渣 を検 鏡 し た.又 採 取 の 野 菜 又 は 雑 草 は な る べ く多 数 且 同 じ 日に 採 取 す る本 数 は. 第1項 1 )実. 土 壤 よ りの鉤 虫 仔 虫 検 出. 験材料. イ) 患 者 の菜 園 よ り採 取 持 参 せ し め た る. に 附 着 す る鉤 虫 仔 虫 の 平 均 値. 土 壤 約100竓.. を以 て そ の植 物 に 対 す る 附 着 仔 虫 数 と し た.. ロ) Baermanの. 温度 及 び湿度 の測定 に は戸外 に設 置 し. 仔 虫 分 離 装 置,使. た乾 湿 寒 暖 計 に よ る事 と し,気 圧 はFoltan. 斗 は 口径12糎,深. の 気 圧 計 に よ つ た.そ. 管 底 開 閉 器 迄 約15糎,篩. の他 天 候 及 び 露 の 有 無. 2.5糎,金. を併 せ 観 察 した.. 5月15日. 実 験 成 績. 土 地 消 毒,17日. 施 肥,6月1目. であ. 菜 毒症 患者 の菜 園の野菜 及 び. の洗 汁 を 「ス ピ ツ ツ グ ラ ス 」 に 入 れ て 遠 心 沈. 第4項. 露 が 有 り晴 天. の 方 が 然 らざ る 場 合 に 比 し上 昇 仔 虫 数 が 大 と. 3). 5). 括. 鉤 虫 仔 虫 は 野 菜 及 び 雑 草 の種 類 を 問 わ. 部 に 近 く茎 を 鋏 で 切 り取 り之 を 直 ち に 「コツ. 同 数 と し,1本. 小. ず 上 昇 す る.. 3) 4) 共 鉤 虫 感 染 を 防 ぐた め 手 術 用 「ゴ ム 」 手 袋 を 使 用 し,. で. さ11糎,漏. 用漏. 斗 管根 部 よ り. に 内 径8糎,深. さ. 網 の 網 目1粍 平 方,「 ガ ー ゼ 」 は 二. 枚 重 ね を 用 い る. よ. 2). 実 験 方 法.被 検 土 壤 よ り分 離 装 置 を 用.

(6) 804. 若. 第2表. 松. 康. 弘. 野菜並 に雑 草えの鉤虫仔虫の上昇試験. 第2項 野菜 よ りの鉤虫仔虫検 出 1) 実験材料,早 朝患者 の菜園 よ り採取持 参 ぜ しめ た 野 菜. 2). 実 験 方 法,第1節 第3項. 以 上 第1及 如 くな る.即. 実 験 成 績. び 第2項. の実 験 成 績 は 第3表. の. ち 土 壤 中 の 鉤 虫 仔 虫 は 検 査 した. 15例 総 て 陽 性,野 (41%)に. と 同 様.. 菜 の そ れ は22例. 中9例. 陽 性 で あ つ た. 第4項. 小. 括. 菜 毒 症 患 者 の 菜 園 の 土 壤 及 び 野 菜 よ りの鉤 虫 仔 虫 検 出 率 は 夫 々100%,41%で い て仔 虫 分 離 を す る.而 は60℃. 前 後 の もの と し10‑12時. 間放 置 の後. 液 を 採 取 遠 心 沈 澱 し沈 渣 を検 鏡 す る.. 第3表. あ つ た.. し て 之 に 用 う る温 度. 第5章. 総括竝に考按. 以 上菜毒症の本態を研究せん として行つた. 菜毒症患者 の菜 園の土壤及び野菜 よ りの鉤虫仔虫検出.

(7) 菜 毒 症 に 関 す る研究 諸 実 験 の 成 績 に 対 し少 し く考 按 を 加 え る. 先 づ 青 酸 定 性 試 験 中Alloxan反. 805. て 保護 され た る もの,露. 滴 中に は通 常仔 虫 の. 応 は 川. 姿 を見 ざ るを 例 と し,昼 間 日光 直 射 下 の葉 上. 辺12)31)が 最 も 優 秀 な る 方 法 と し て 推 賞 し て い. に 仔 虫 無 く,又 雨 後 の 嫩 葉 の 露 滴 中 に 之 を 認. る が,こ. む る と雖 もそ の 数 は 朝 露 に 於 け る如 く多 数 な. の 法 に よ つ て も若 菜 中 の 青 酸 は 証 明. せ られ な か つ た 事 か ら福 山1)の 青 酸 説 は菜 毒. ら ざ る を 常 とす.」 と記 載 し て い る.余. 症 の 原 因 よ り除 外 し得 る.肥 料 毒 に 関 して は. 験 に於 て も雨 天 の 際 の仔 虫 数 は 然 ら ざ る時 に. 余 の 経 験 し た 全 例 に 於 て 荷 れ も 人糞 の 外 全 く. 比 し少 数 で あつ た.余. 他 の 肥料 を 用 ひ な か つ た 点 よ り除 外 出 来 る .. 虫 が 雨 に よ り一 部 流 下 す る もの と考 え る.又. 若 菜 を漬 け る食塩 に 関 して は 岩 国 病 院 の 山. 露 の 有 無 は 仔 虫 数 に大 い に 関 係 した が,露. 崎,庄. 認 め ら れ ぬ 際 に も少 数 の 仔 虫 を 検 出 し得 た.. 司23)両 氏 に よ り昭 和21年. 広 島県 下 に. の実. は 之 を 一 旦 上 昇 し た仔. の. 於 て菜 毒 症 発 生 の 時 季 と期 を ー に し て症 状 の. 之 は 恐 ら く上 昇 仔 虫 の 地 表 え帰 り遅 れ た もの. 酷 似 す る食 塩 中 毒 の 爆 発 的 発 生 が 発 表 され,. で,斯. 次 い で 松 倉32)に よ りそ の 原 因 は 塩 化 「マグ ネ. 染 能 力 を 有 す る もの で あ る事 は 長 谷 川37)の実. シ ヤ 」 な ら ん と推 定 され た .然 る に 庄 司 氏 の. 験 に よ つ て も明 か で あ る.即. 御 好 意 よ り教 室 に 中 毒 塩 の 分 讓 を 受 け,之. せ しめ た る鉤 虫 仔 虫 が13日 後 に も猶 一 部 生 存. と. 菜 毒 症 との関 係 を 明か にせ ん として行 つた 前 述 の実 験 結 果 か ら両 者 の 間 に 関 係 の無 い 事 は 明 か で あ る.. る状 態 に 於 て も亦 相 当 長 期 間 に 亘 り感. ち,野 菜 に 附 着. し感 染 能 力 を 有 し て い た. 高 温 時,仔. 虫 の運 動 の活 溌 な る事 は 諸 家 の. 等 し く認 め る所 で,又 高 湿 が そ の 生 活 に適 す. 豚 草 花 粉 に よ る 「ア レル ギ ー 」 説 に 関 し て. る事 は 毛 受37)の 実 験 に よ つ て も明 か で あ る.. は 次 編 の 実 験 よ りそ の 然 ら ざ る事 を 明 か に し. 余 の 実 験 に於 て 温 度,湿. た.. 上 の仔 虫 数 が 増 加 す る事 は 上 述 の 事 実 に よ り. 野 菜 類 え の 鉤 虫 仔 虫 の 上 昇 に 関 して は Baermann32)は. 鉤 虫 仔 虫 は 地 表 の 植 物 か らは. 発 見 され ぬ と述 べ,Dock及. びBass34)は 野 菜. 度 の 上 昇 と共 に 野 菜. 首 肯 さ れ る. 以 上 余 の実 験 に よ り明 か に され だ 諸 事 実 よ り考 え,本 症 が 大 根 の双 葉 或 は 幼 若 な る白 菜. の 茎 葉 及 び果 実 に 登 り得 る もの だ と記 載 し,. に よ つ て の み 発 生 す る原 因 は,之 等 の 調 理 法. Schultz35)は 草 の 茎 や 葉 そ の 他 地 上 か ら突 出. 以 外 に は 考 え ら れ ぬ.即. してい る もので そ の表 面 に 薄 い 水 の 膜 が 出. 塩 漬 等 に よ り生 食 し て い るの で あ る.従 つ て. 来 る と鉤 虫 仔 虫 は そ れ を 登 つ て 行 く もの で あ. 稀 で は あ る が 福 山1)の 春 菊,岸. る と称 え た.続. よ る本 症 発 生 も起 り得 る訳 で あ る.然. いてAugustine36)は. 地 表 の湿. ち 何 れ も塩 揉 み 又 は. 田39)の茄 子 に し て最. 潤 な 時 は 仔 虫 は 地 表 に 集 り,何 か 異 物 が 来 る. 後 の 問 題 は 調 理 に 用 い る食 塩 に 対 す る鉤 虫 仔. と 之 に 付 くが 地 表 の 昆 虫 例 え ば 蟻,蜘. 虫 の 抵 抗 力 で あ るが,長. 蛛等. 谷 川37)は綿 密 な 実 験. に は つ か な い.又 鉤 虫 仔 虫 の 濃 厚 に 存 在 す る. を 試 み,そ. 処 に 小 楊 子 を 立 て湿 気 が 之 を 登 る と仔 虫 も上. 食 塩 含 有 量7‑10%の. 漬 物 汁 中 に長 時 間 浸 し. 昇 して 来 る 事,及. たる 鉤 虫 仔 虫2‑4日. で 運 動 は 全 く停 止 す る. び仔 虫 は枯 草 には上 るが 生. の成 績 に よれ ば普 通食膳 に供 え る. きた 茎 や 葉 に は 連 続 し た 水 の 薄 膜 が 出来 な い. が,之. 為 上 昇 し な い 事 を 述 べ て い る.本 邦 に於 て は. 確 め る と50日. 福 山1)は 双 葉 の 露 滴 中 に 鉤 虫 仔 虫 を見 乍 ら殆. の 事 で あ る.又. ん ど 意 に 介 し な か つ た.山 崎2)は 之 を 追 求. 10%の. し.「夜 半 露 滴 が 出 来 る と仔 虫 は 向 水 性 に よ り. の結 論 と し て 同 氏 は・「鉤 虫 仔 虫 が 若 し1夜 漬. 上 昇 し て葉 の 裏 面 の 露 滴 に 入 る為,1基. に さ れ し野 菜 に 附 着 し居 り,之 と共 に 人 体 内. 葉 中 に見 る仔 虫 数 は 平 均50隻 然 るに こ の 際 第3,. の双. の 多 き に 及 ぶ.. 4葉 の 如 き深 き 短 毛 を 以. は仮 死 の状 態 に 入 つ た に 過 ぎ ず 生 死 を に し て 尚 ほ0.2%生. 存 す ると. 他 の 実 験 に よ り普 通 仔 虫 は. 食 塩 水 に6日 間 生存 す る と言 う.こ. に攝 取 さ れ ゝば,こ. ゝに 寄 生 々活 を 始 む る も. の な る事 疑 無 き所 な り」 と論 断 し て い る.笹.

(8) 806. 若. 田40)も10%で24時. 松. 間 以 上 生 存 す る もの 多. し と述 べ て い る.森41)も. 同 様 の実 験 を 行 い. た る も生 死 の 鑑 別 に 対 し て は 単 に24時. 間後. に 検 鏡 した る に過 ぎ ざ る 為 議 論 の 余 地 が な い.山. 崎42)が動 物 を 用 ひ で 仮 死 と否 との 判 定. を な した 論 文 に よ れ ば,10%食. 塩 水 に て24. 時 間 生 活 し仮 死 に 陥 りた る後 と雖 も之 を 試 獸 に 与 う る時 は 尚 よ く感 染 能 力 を 発 揮 し体 内 移 行 を 営 む と記 さ れ て い る.以 上 諸 家 の 実 験 結 果 か ら見 て,あ. ら た め て 実 験 す る迄 もな く若. 菜 の塩揉 み や一夜 漬 で は 仔 虫 は 充 分 死 滅せ ず,只 仮 死 の 状 態 に あ つ て 充 分 感 染 能 力 の あ る事 は 明 か で あ る.. 康. 弘. 2). でにない. 3). 1). 鉤虫仔虫は植物の種類 を問わず上 昇す. る. 4). 温度及び湿度は高 い程又露が有 り晴天. の時が然 らざる場 合に比 し鉤虫仔虫の上昇す る数は多い. 5). 鉤虫仔虫の最高上昇 距 離 は25糎 にも. 及 ぶ. 6). 菜 毒症 患者 の 自家菜 園 の土壌 及 び野 菜. に 鉤 虫 仔 虫 を証 明 す る. 7). 鉤 虫 仔 虫 の 食 塩 に 対 す る抵 抗 力 は 大 で. あ る. 8). 第6章. 配給 中毒塩に よ り本症 は発生す るもの. 結. 論. 若 菜 中 に は 青 酸 は証 明 され な い.. 以 上 の 事 実 よ り菜 毒 症 が そ の 攝 取 した. 若 菜 に 附 着 せ る鉤 虫 仔 虫 の 経 口感 染 に 起 因 す る事 は 間 違 い な い..

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