簡 易 グ ラム染 色性 判 定法 の臨床 分離 菌へ の応 用
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(2) 830. 友 近 健 一 ・船 橋 達 天 ・丸 山隆 司 ・寺 坂. 地, Streptococcusは. 血 液 寒 天 培 地 で 培 養 した . 地 で 分 離 培 養 を行. 薫 ・金 政 泰 弘. Table. 臨 床 分 離 株 は,全 てCLED培 っ た 後,グ. 2.. KOH濃. 度 の グ ラム染 色性 判 定. 時 間 に及 ぼす 影 響. ラ ム 陽 性 菌 は 血 液 寒 天 培 地 で ,グ. ラ 地 で ,真 菌 は サ ブ ロー 寒 天. ム 陰 性 菌 はCLED培. 培 地 で培 養 し た.液 体 培 養 は トリプ テ ィケ ー ス ソイ液体 培地 で行 った. グ ラ ム 染 色 はHucker液. を 用 い る常 法 に 従 っ. て 行 っ た6).こ の 場 合,菌 の 塗 抹 か ら鏡 検 ま で の 行 程 に は 約10分 を要 す る . KOH法 ム 染 色 性 の 判 定 は,ス. に よる グ ラ. ラ イ ドグ ラ ス上 にKOH. 液 を滴 下 し,そ れ に 供 試菌 を 白金 耳 を用 い て 懸 濁 し粘 稠 化 を も っ て グ ラ ム 陰 性 菌 と判 定 す る. 粘 稠 化 の 判 定 は,菌 懸 濁 液 を 白金 耳 で 釣 り上 げ た 場 合 に 糸 を 引 く様 に 成 る 事 で 行 っ た .な お KOH液 は 作 成 後,密 栓 し て室 温 保 存 した が ,. 判 定 は, 100μl KOH液 に1白 金 耳 の 固 型 培 地 発 育 菌 を 使 用 して 行 っ た.単 位 は 粘 稠 化 ま で の 時 間 を 秒 数 で 示 して あ る.. 少 く と も2ヶ 月 は 充 分 使 用 す る こ とが で き,陰 陽 の 判 定 に は 全 く支 障 は な か っ た. 結 1.. KOH濃. Table. 3.. KOH法. に よる グ ラム染 色性 判定 に 及. ぼ す グ ラム 陽 性 菌 培 養 時 間 の 影 響. 果. 度 の グ ラ ム染 色 性 判 定 時 間 に 及. ぼ す 影 響. 実 験 に 使 用 す るKOH濃 グ ラ ム 陰 性 菌7株. 度 を設 定 す る た め,. の 各 種KOH濃. 度 に よる粘稠. 化 ま で の 時 間 を測 定 した.結 果 はTable し た. 0.5%で. 2に 示. も 多 くの グ ラム 陰 性 菌 が1分 以 内. に 粘 稠 化 し た が,. 2・3の. 菌株 では菌 量の影響. も あ っ て成 績 が 一 定 し な い場 合 が あ っ た.3% KOH濃. 度 で は,極. め て短 時 間 の粘 稠化 が認め. られ 結 果 も安 定 し再 現 性 に 富 ん で い た.し か し 3%以. 上 を使 用 して も これ 以 上 の処 理 時 間 の 短. 縮 は 認 め ら れ なか っ た.し か も こ の3% で は 供 試 し た 全 て の グ ラ ム 陽 性 菌 は, で は 全 く粘 稠 化 しな か っ た.従 に お い て は, 2.. 3%. KOH法. KOH液. 1分 以 内. を使 用 した.. に よ るグラム染 色 性 判 定 に及 ぼ. に1/4白 金 耳か ら5白 金 耳 まで の 量 を 懸. で は,グ. 績 に は 全 く影 響 を与 え な か っ た.. 心 分 離 で 集 菌 した 菌 のKOH. 法 に よ る グ ラ ム 染 色 性 の 判 定 に お い て も良 好 な 成 績 が 得 られ た が,判. 定 ま で の 時 間 は約2倍. 程. 度 とな った.な お, Listeria monocytogenesで. ラム 染 色 性 の 判 定 が 困 難 で あ っ た場 合. KOH法. を使 用 す るの で, 1/5白 金 耳 程 度 の 菌. ラ ム染 色 性 の 判 定 に最 適 で. あ る こ とが 判 っ た.. は,菌. が 数 菌 種 で あ っ た.通 常 の判 定 に は, 20〜30μl のKOH液. 量 を使 用 す れ ば,グ. に 対 して1/2白 金 耳 未満 の菌 量. 100μlのKOH液. KOH法 に よ る判 定 は,菌 懸 濁 液 が粘 稠化 した もの を(‑)と 表示 して あ る. グラム染 色 で グラム 陽性 に染 った菌 の 百分 率 で示 して あ る.. 液 体 培 養 後,遠. 菌 量 の 影 響 を 調 べ る た め に,100μlの3%. 濁 した が,成. **. っ て以 下 の実 験. す 菌 量 の 影 響.. KOH液. *. KOH. が 寒天 面 に 食 い込 ん で発 育 す る ため, に よ る判 定 に 必 要 な菌 量 を釣 菌 す る に. は 困 難 で行 い 得 な か っ た . 3.. KOH法. に よ るグラム 染 色性 判定 に及ぼ.
(3) 簡 易 グ ラ ム染 色 性 判 定 法 の臨 床 分 離 菌 へ の 応 用 Table. 4.臨. 床 分 離 株 のKOH法 Gram陰. 831. い た.分 離 培 養 な どに使 用 した培 地 成 分 に よ る グ. による. 陽 判定 結 果 の検 討. ラ ム 染 色性 判 定 の 妨 害 は 全 く観 察 さ れ な か っ た. 考. 察. 近 年 細 菌 表 層 構 造 の 研 究 は 飛 躍 的 発 展 を示 し, グ ラ ム 染 色 性 の 違 い は 表 層 構 造 の 差 を 反 映 して い る こ と で 高 い 評 価 が な され て い る1).その結 果. 約40年 前 に 日本 人 研 究 者 に よ り明 らか に さ れ た グ ラ ム 陰 性 菌 の ア ル カ リに よ る粘 稠 化 法 は,ア ル カ リ処 理 に よ る表 層 構 造 の破 壊 に基 づ くDNA *. KOH法. に よ る 判 定 は,菌. 懸 濁 液 が60秒 以. 内 に 粘 稠 化 し た もの をNegativeと **. 判 定 し た.. 143株 の うち140株 は40秒 以 内 に す べ て 粘 稠 化 し た が,. 3株 の み は60秒 か か っ て 粘 稠 化. し た.. 漏 出が 機 序 で あ る こ とが 明 らか と な っ た.こ. の. 様 な 背 景 も あ り,最 近 グ ラ ム 染 色 性 の 判 定 に KOH法. を グ ラ ム 染 色 法 の 代 りに 使 用 す る事 が. 再 検 討 され つ つ あ る3〜5).我 々 は,臨 床 分 離 細 菌 の 同定 作 業 時 に 煩 雑 な グ ラ ム 染 色 法 に 代 っ て, KOH処. す グ ラ ム 陽 性 菌 培 養 時 間 の 影 響. KOH法. は,溶 菌 に 伴 な ったDNAの. 漏 出に基. 理 に よ る グ ラム 染 色 性 の 判 定 方 法 を導. 入 す る こ と を試 み た.そ. の 結 果,新. づ く粘 稠 化 に よ り グ ラ ム 染 色 性 を判 定 す る もの. 使 用 し, 3%. で あ る の で,培 養 時 間 の 延 長 に 伴 な う グ ラ ム 陽. 量 以 上 の菌 体 を使 用 す れ ば グラム 染 色 結 果 と100. 性 菌 の 陰 性 化 も 十 分 考 慮 さ ね な ば な ら な い.. %一 致 す る こ とを 見 い 出 し た.ま た,グ. Table. 色 性 の 判 定 に 要 す る時 間 も1分 以 内 で あ り多 く. 3は,グ. ラ ム 陽 性 菌 で あ るS. aureusと. St. faecalisの 培 養 時 間 延 長 が, KOH法. に如何. KOH液20〜40ul当. 鮮培養 菌 を り1/5白 金 耳. ラ ム染. の 検 体 を迅 速 に 処 理 す る に は非 常 に 有 用 な方 法. な る 結 果 を もた らす か を従 来 の グ ラム 染 色 法 結. で あ る と思 わ れ る.し か しKOH法. 果 と比 較 しつ つ 検 討 した.結 果 はKOH法 は+, ‑で ,グ ラム 染 色 法 は 陽 性 を示 す菌 の 百 分率 で. か の 難 点 は あ る. KOH法. 示 した. KOH法. よ うに コ ロニ ー の独 立 発育 が 必 要 で あ る.し か. に よ る グラ ム 染 色 性 の 陰 性 化. に も い くつ. は,グ ラム染 色 法 に 比. べ て 多量 の 菌 体 を必 要 とす る た め 釣 菌 が 容 易 な. と グ ラ ム 染 色 の 陰 性 率 に は 平 行 関 係 は あ る もの. も菌 の 分 離 純 粋 性 が 完 全 で あ る こ と を要 求 す る.. の,完 全 な 相 関 性 は 認 め られ な か っ た.し. たが. そ れ は グ ラム 陰 性 菌 の 中 に 少 量 の グ ラム 陽 性 菌. を使 用 す. が 混 入 して い て も それ が 検 出 され 得 な い た め で. っ てTableに. 明 らか な 様 に, KOH法. る場合 には供 試菌 の培養 時間 に充分 注意す る必. あ る.ま た,本. 要 が あ る.. の で,菌. 4.臨. 床 分 離 株 のKOH法. の 形 状 に 関 す る情 報 が 必 要 な 場 合 に は,. に よ る グ ラ ム染 色. 他 の 方 法 に よ り得 る必 要 が あ る.. ラ ム 陽 性 球 菌86株,. に 行 な い 得 て,し か も迅 速 な 方 法 で あ り手 技 の. 前 述 の よ う なKOH法. 性 判 定. 供 試 し た 臨 床 分 離 株 は,グ グ ラ ム 陰 性 杆 菌143株,真. 菌24株 で あ っ た.新. 鮮 培 養 菌 を 使 用 した 場 合 に は,グ と100%相. 法 で は菌 の 形 態 観 察 を行 わ な い. 関 して い た(Table. ラム染色結 果. 4).し. ら, 3株 の グ ラ ム 陰 性 菌 で は, KOHに. か しなが. の 短 所 も,本 法 が 安 価. 熟 練 も必 要 と し な い 点 を考 慮 す れ ば ル チ ン に行 な う菌 同 定 の 第 一 段 階 作 業 に 極 め て 有 用 な 方 法 と して 汎 く採 用 さ れ て よ い と考 え る.. よ る粘. 要. 約. 稠 化 の 度 合 が 弱 く,処 理 時 間 を延 長 す る必 要 が あ っ た.粘 で,大. 稠 化 ま で の 時 間 は最 長 の もの で60秒. 多数 の グラ ム 陰 性 菌 は30秒 以 内 に 粘 稠 化. した(Table. 4).グ. ラ ム 陽 性 菌 お よ び真 菌 は1. 株 も粘 稠 化 せ ず グ ラム 染 色 結 果 と良 く一 致 して. 臨 床 分 離 細 菌 の 検 査 同 定 作 業 の 能 率 化 をは か る 目的 で,グ. ラム染色 法に よ らない グラム染色. 性 判 定 法 の 導 入 を試 み た. KOH液 易 染 色 法 を試 験 す る た め,教. を用 いた簡. 室保 存株 におけ る.
(4) 832. 友 近 健 一 ・船 橋 達 天 ・丸 山 隆 司 ・寺 坂. グ ラ ム 染 色 性 の 判 定 に 必 要 なKOH液. 濃度 お よ. び そ の 他 の 判 定 条 件 に 検 討 を加 え た.そ 3%. KOH液. 価,か. の 結 果,. 薫 ・金 政 泰 弘. つ そ の 判 定 に は 熟 練 を必 要 と し な い 点 か. ら今 後 大 い に 使 用 さ れ るべ き方 法 と考 え られ る.. を使 用 し,充 分 量 の 新 鮮 培 養 菌 を 謝. 使 用 す る な らば 供 試 した 全 て の 菌 株 で グ ラム 染 色 結 果 と一 致 した.こ. の 結 果 に 基 づ き,尿 路 感. 辞. 稿 を終 るに臨 み本 実験 に 多大 な協 力 を頂 きま した. 染 症 患 者 由 来 株253株 の 染 色 性 を判 定 し た. 3株. 教室 の森 徳子 嬢,池 田 多美 恵嬢 の 両名 に 深 く感謝 い. の グ ラム 陰性 株 で 若 干 反 応性 が 弱 か っ た もの の. た します.. 全 て の 菌 で グ ラム 染 色 結 果 と一 致 し た. KOH液. は,グ. ラ ム 染 色 性 の 判 定 が 迅 速,安. 文 1.. Rogers, Hall. 2.. H. J., Perkins,. Pablication,. 橋 本 雅 一:細. H. R., and Ward,. London,. 菌 染 色 法.「. 献. J. B.:. Microbiol. Cell Wall and Membranes.. Chapman. and. 1980.. 臨 床 検 査 講 座 」16,. 11‑16,. 1977.. 3. Fluharty, D.M., and Packard, W. L.: Differentiation of Gram-positive and Gram-negative bacteria without staining. 4.. Am. J. Vet. Clin. Pathol. 1, 31-35,. Kuhn, P. J.: Practical. 1967.. ideas for cost containment in microbiology.. Med. Lab. Observ. 13, 73-86,. 1981. 5. Buck, J.D.: Nonstaining (KOH) method for determination Appl. Environ. Microbiol. 44, 992-993, 6.. 医 科 学 研 究 所 学 友 会 編:細. 菌 学 実 習 提 要,. of Gram reactions of marine bacteria.. 1982. p. 123,丸. 善 株 式 会 社, 1976..
(5) 簡 易 グラ ム 染 色 性 判 定 法 の 臨 床 分 離 菌 へ の 応 用. Application. of KOH. Gram Ken-ichi. TOMOCHIKA,. Kaoru. TERASAKA Department. A rapid to. method bacteria confirmed. isolates. and and the. Gram. reaction. and. this. staining. for. study,. Okayama determination clinical. Both. fungus,. and. application. of KOH. method. isolates. Takashi. University. the. Yeast-form. of. MARUYAMA,. KANEMASA. 253. method.. determination. FUNABASHI,. Yasuhiro. method In. for. of clinical. Michitaka. of Microbiology,. nonstaining. clinical. method. 833. methods. 143. of. of the. isolates. Gram. were. discriminated. Gram-negative. to clinical. Medical. isolates.. tested. School, reaction by. 110 bacteria.. was. both of. the. applied KOH. Gram-positive These. results.
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