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米企業による海外不正支出と開示規制の動向: 沖縄地域学リポジトリ

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Academic year: 2021

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Title

米企業による海外不正支出と開示規制の動向

Author(s)

中原, 俊明

Citation

私法 = SHIH0 (JOURNAL OF PRIVATE LAW)(40): 202-204

Issue Date

1978-05

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/10427

(2)

202

米企業によ

海外不正支出

開示規制の動向

研 究 報 告 一 ウォーターゲイト・スキャンダルの余波として、米企業によ る園内での違法政治献金、 更に海 外での不正支出が続々と明らかに され内外の関心を集めた。例えば、エクソン社の五、六

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年から七六年に限 っただけでも、主として海外で四億ドル前後の不正支出をしたとい わ れ る 。 その型態も多岐に亙り、チップやリベートの類から賄賂、政治献 金、コンサルタント料名義の支払、果ては政府転覆工作のための資 金援助まで含まれるという。 企業による海外賄賂のル l ツは東インド会社の時代にまで遡ると されるが、今日では、更に政治献金その他の支払とも融合して複雑 化してい る。支払方法は、通常、子会社利用による水増し詩求や 、 その運営資金名義で落として裏金へまわす、という風に粉飾処理で 作られた財源からなされる 。 ただ、コンサルタント料は本来、合法 かつ正当な支出であるが、これが賄賂や政治献金のかくれみのとし て利用されることが間師団であっ除 。

ニ 現行の園内法で直接不正支出に適用できるものがなく、そこ で、連邦証券法と証券取引所法による規制の可能性が検討されてき た。商法を貫く開示の法理の作用によって企業行動がチェックされ うると考えられたからである 。 証券二法下で開示されるべき企業情 報は一応法定されているが、具体的に特定されていない事項であっ ても﹁重要性﹂を媒介として開示義務の範囲に入りうる。この﹁重 要性﹂は、従来、純粋に経済的利潤追求に動機づけられたものとし ての平均的投資家像を基準として判定され、内容の菌でも企業財務 に関係するか否かが尺度とされてきた 。 しかしこれは、近年、 企業経営の倫理的側面を重 視する倫理的投 資 家 公 岳 町 田 ご ロ ︿

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の出現でチャレンジをうけつつある 。 判 例にもその影響がみられる 。 例 え ば 、

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をも問題と する投資家の視点も連邦証券取引委員会

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米企業による海外不正支出と開示規制の動向 かつてプラ γ パ lグ(コネティカット大学﹀が予言した如く、純 粋に財務情報のみを墨守する時代は去り ‘ 企業情報の開示が非財務 領域へ拡大していく傾向が看取される 。 又、スティ l ヴンス γ ( ジ ョ ー ジ ・ ワ シ ントン大 学 ﹀が

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と名づけているのも この方向を指していると思われる 。 三 こ の 流 れ を 背 景 に し て 不 正 支 出問題にピ ン ポ イ ン ト す る と 、 ま ず 学 界 、 実 務界の空気は、開示の要否、程度をめぐって積糧、消 極、中間の=一つの立場に大別できる 。

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自 体 、 完 全 開 示 で な く限定された事項につき開示させるというソマl元 委 員の考え方に 共通しており 、中 間説に近いとみ ら れる 。

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は、証券二法の違反がないか否かとい う 観点からこの問題 に取り組み、硬軟両様の対応措置をと っ た 。 いわゆるインフォlス メ ン 卜 ・ アク シ ョ ン と 自 発 的 開 示 計 画

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-間同曲目﹀がそれである 。 後者を中心にふれると、これは問題企業 に自主的に、過去五年間の不正支出の実態 -調査を行わせ、重要な事 実につき最終報告書をまとめ

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へ提出させるとともに、有価証 券登録届出書や年次、四半期及び月例報告書等でも開示させること をねらったものである 。 この計画は文字通り任意であるが、ただ調 査も開示も行わない結果生じる危険は会社の負担となる 。 この場合 の開示も重要性が尺度となるが、

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は経営適格性アプローチを 強調しつついくつかのファク タ ーごとに重要性にコメントしている 。 それは①会計処理、 ② 支 払 金 額 、 ① 支出の適法性、 @ 受領者と支出 目的、等々である 。 とくに、最後の点に関連して、受領者の氏名が 重要か否かの問題がある。外国の政府高官が関係するとき、とりわ 203 け徴妙となる。

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は原則的に重要でないとしているが、例外的 に重要とみて開示を求めた事例(ガルフ、ノ l スロップ、ロッキー ド等)もある 。 四 新 聞 報 道 に よ れ ば ( 巧 色

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-﹀この計画に 参加した企業は三五

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社 を こ え 、 ー その大部分が不正支出の事実を認 めたとされる 。 それだけでも、自発的開示計画の成果はあったと評 価できようが、何よりも、

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が七六年五月に出した報告書(後 掲﹀で一部企業の非行と軽くとらえたことへの疑問を感じさせる 。 もっと深刻で構造的な問題が横たわっているのではなかろうか 。 今後は、恐らく園内法の整備(例えばプロキシマイヤl法案な ど)と同時に、グローバルな国際法的予防措置の確立が検討されて いくと思われる 。 海外進出企業の多い日本も、無論、無関心ではお れないはずである 。 ( 作

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記 ﹀ ( 附 記 ﹀ 本 稿 は 私 法 学 会 で の 報 告 要 旨 で あ る が 、 近 く 更 に 詳 細 な も の に ま と め て 公 け に し た い と 考 え て い る 。 な お 、 主 要 な 参 考 文 献 を 若 干 あ げ る と 次 の と お り で あ る 。

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参照

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