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北海道の中学生における積雪寒冷期間前後の体力・運動能力

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Academic year: 2021

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(1)Title. 北海道の中学生における積雪寒冷期間前後の体力・運動能力. Author(s). 神林, 勲; 森田, 憲輝; 奥田, 知靖; 中道, 莉央; 石澤, 伸弘; 小野寺 , 夕香; 高橋, 正年; 山形, 昇平; 朝倉, 潤; 溝口, 仁志; 楢山, 聡; 中島, 寿宏; 志手, 典之; 新開谷, 央. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 63(2): 31-39. Issue Date. 2013-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6897. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第63巻 第2号 JournalofHokkaidoUniversityofEducation(Education)Vol.63,No.2. 平成25年2月 February,2013. 北海道の中学生における積雪寒冷期間前後の体力・運動能力 神林 勲・森田 憲輝*・奥田 知靖*・中道 荊央・石澤 伸弘*・小野寺夕香**・高橋 正年*** 山形 昇平****・朝倉 潤†・溝口 仁志††・楢山 聡††・中島 寿宏†††・志手 典之*・新開谷 央*. 北海道教育大学札幌叔保健体育研究室 *北海道教育大学岩見沢枚スポーツ教育課程 *札幌市立手稲山口小学枚 *由北海道教育大学附属札幌中学校 ****北海道教育大学附属札幌小学枚. †北海道教育大学附属函館中学枚 ††北海道教育大学附属商館′ト学校 †††北海道工業大学空間創造学部. Physicalfitnessandathleticabilitybeforeandaf[ersnowfalland COldwintermonthsinjuniorhighschooIstudentsinHokkaido KAMBAYASHIIsao,MORITANoriteru*,OKUDATomoyasu*,NAKAMICHIRio, ISHIZAWANobuhiro*,ONODERAYuuka**,TAKAHASHIMasatoshi***,YAMAGATAShohei****,. ASAKURAJun†,MIZOGUCHIHitoshi††,NARAYAMASatoshi††,NAKAJIMAToshihiro†††, SHIDENoriyuki*andSHINKAIYAHisashi* DepartmentofTeachersTraining,SapporoCampus,HokkaidoUmiversityofEducation. *DepartmentofSportsEducation,IwamizawaCampus,HokkaidoUniversityofEducation ** Sapporo Teineyamaguchi Elementary School *** sapporoJuniorHighSchooIAttachedtoHokkaidoUniversityofEducation **** sapporoElementarySchooIAttachedtoHokkaidoUniversityofEducation. †HakodateJuniorHighSchooIAttachedtoHokkaidoUniversityofEducation ††HakodateElementarySchooIAttachedtoHokkaidoUmiversityofEducation †††FacultyofCreativeEngineering,HokkaidoInstituteofTechnology. 概 要 本研究は,北海道の中学生の積雪寒冷期間前(秋季)と後(春季)において,体格および体力・運動能力 を測定し,約4ケ月にわたる積雪寒冷期間が体力・運動能力に与える直接的な影響を検討すること,また, 体力・運動能力の変化と生活習慣の関係も検討することを目的とした。対象者は本学附属札幌中学校と函館. 中学校に在籍する1年生242名とし,男子は120名,女子は122名であった。体格は身長・体重を測定した。. 31.

(3) 神林 勲・森田意断奥田知靖坤道荊央・石澤伸弘・小野寺夕酎高橋正年山形昇平・朝倉 酢溝口仁志・楢山 聡仲島寿針志手典之・新開谷央. 体力・運動能力は文部科学省準拠新体カテストにより評価した。また,質問紙により生活状況・運動活動状 況を調査した。測定・調査の時期は,秋季は11月,春季は4∼5月であった。春季において,男女とも身長 と体重に有意な増加(p<0.05)が認められた。一方,新体カテストでは男女とも長座体前屈と立幅跳び, 加えて男子が50m走,女子が上体起こしに向上がみられず,女子の50m走は春季において有意に低下(p< 0.01)した。また,女子の体力合計点には春季で増加が認められなかった。運動部所属有無による体力・運 動能力の比較については,所属群で高い傾向にあったが,他の生活習慣には一定の傾向はなかった。以上の ことから,中学生では,積雪寒冷期間前後で成長による体格の増加があるものの,体力・運動能力の一部で 降雪による影響を受け,有意な増加がみられない体力項目があることが明らかになった。また,生活習慣状 況による体力・運動能力の変化はみられなかったが,良い年酒習慣は体力・運動能力の向上となることが予 想され,両者の関係性についてより詳細に分析を行うことが今後の課題である。. キーワード:新体カテスト 秋季,春季,身体活動量. Ⅰ 緒 言. れらのことから,幼少年期から運動習慣を身につ けさせ,体力を向上させることは,子どもの将来. 近年,子どもの身長や体重などの体格は向上し. の健康維持・増進に貢献すると思われる。また,. ているものの,50m走やソフトボール投げなどの. 文部科学省(2005)の調査結果から生活習慣と学. 体力・運動能力は低下の傾向がみられると報告さ. 力,生活習慣と体力との間に相関性が明らかにさ. れている(文部科学省,2010)。北海道では特に. れ,結果的に体力と学力にも相関関係が認められ. この傾向が著しく,北海道児童の平均身長と体重. る。現在,文部科学省は教育現場における児童・. は,全国平均を上回っているものの(文部科学省,. 生徒の「健やかな身体」の育成を呼びかけている。. 2011),全国の小学校5年生,中学校2年生を対. 北海道の子ども達を囲む自然環境は,他の都府. 象とした全国体力・運動能力調査結果の体力合計. 県にはない豊かさがある。しかしながら,冬季の. 点は,小学校男子41位,小学校女子42位,中学校. 積雪寒冷により子どもの室外での身体活動機会が. 男子45位,中学校女子47位といずれも下位であっ. 減少し,それが北海道の子どもの体力低下の直接. た(文部科学省,2010)。. 的要因であることを示唆する報告がある。山田ほ. 体力は人間の発達・成長を支え,健康な生活を. か(2002)の調査によれば,北海道内の小学生の. 営む上で必要不可欠であり,体力の低下は健康に. 8割は冬季に対して好ましい印象を持っている。. 対して悪影響を及ぼし,意欲や気力の低下なども. 一方で,冬季に室外で遊ぶ頻度は「ほとんど毎日」. もたらす。よく知られているように,体力は行動. と「1週間に3,4回」を合計しても30%弱であ. 体力と防衛体力に大別される(池上,1985)。こ. り,「ほとんど遊ばない」と「1ケ月に1,2度」. の内,行動体力は行動の基礎となる身体的能力で. とする割合が40%を超えている。また,「ほとん. あり,文部科学省準拠新体カテストはこの行動体. ど毎日」室外で遊ぶ割合が,夏季45.9%に対して,. 力を測るテストである。現在,子どもの体力の低. 冬季10.6%に減少し,「ほとんど遊ばない」割合. 下と同時に,肥満も問題になってきている。体力. が夏季5.9%から冬季29.9%に上昇する。子ども. 低下は運動不足が大きな原因の1つと考えられて. 達は冬季に対して肯定的な意識を持っているもの. いるが,肥満も運動不足が原因とされている(小. の,実際の室外活動は活発ではない。加えて,冬. 野ほか,2008)。幼少年期の肥満は,高血圧や高. 季は吹雪などで天候が厳しく,日照時間も短い。. 脂血症など生活習慣病につながる恐れもある。こ. ノルウェーの研究(Kolleetal.,2009)では,日. 32.

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