昭和二十年代の「生活学習」における「読み」の学習活動の検討と考察
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(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第六十三巻 第一号 平成二十四年八月. 本 橋 幸 康. 北海道教育大学釧路校国語教育講座. 昭和二十年代の「生活学習」における 「読み」の学習指導. 概 要 小稿は、昭和二十年代における「生活学習」における「読み」の学習活動 の実態を明らかにして、 検討・考察を加えるものである。 「生活学習」の中で、 「読み」の学習活動は、周辺学習(基礎学習)として、領域を関連づけて設. たことが工藤哲夫氏※1により指摘されている。小稿では、小学校の「生活. 学習」における「読み」の学習指導に焦点を当てて、問題解決学習における. 「読み」の学習指導がどのように行われていたかを明らかにする。資料は、. 昭和二十年代にコア・カリキュラムや教科カリキュラムの検討を行った東京. 学芸大学の附属小学校の「生活学習」シリーズ(昭和二十五年三月三十日発. 行、第一学年から第六学年を対象として、各附属小学校が担当執筆している。) を対象とする。. 一 問題解決のために領域を関連づけた「読み」の学習指導. 東京学芸大学豊島附属小学校の実践※2では、「生活学習」を「児童の全 生活を統一的に発展させようとするもの」として、総合的に生活単元学習と. いう形ですべての学習を統合するのではなく、生活単元学習の中で無理のな. い程度において、出来るだけ総合的に指導し、算数国語のように反復練習を. 必要とするものや、単元学習中に含めきらない音楽・体育等を、別個に系統 的基礎学習で指導していた。. 「私たちの学校(四、五月)」における「読み」に関する学習活動を次に 示す。. ○まことさん「がっこう」のえをみてはなしあう。読む。. 定されていることに着目する。コア・カリキュラム他、さまざまな「生活学 習」の様式が報告されているが、 共通する要素として、問題解決の過程で「読. ○まことさん「こども」の絵を見て話合い読む。. ○まことさん「すべるすべる」 「ゆれるゆれる」の絵をみて話合い読む。. むこと」は「聞くこと」 「話すこと」 「書くこと」の領域と関連づけて用いら. . に影響を与えていることを明らかにした。. ○まことさん「なわとびしましょう」「まりなげしましょう」の絵を見 て話合い読む。. れている。このことの意味は、学力観のみならず、単元の構想や学習指導観. 研究の目的と研究対象. ○自分のことは自分でするしお手伝いも出来る子どもでありたいことを. ○まことさん「ただいま」「あそんできます」「おやすみなさい」の絵を 見て話合い読む。. 昭和二十年代における中学校のコア・カリキュラムとことばの教育につい ては、問題解決学習の能力の育成のための「用具」として位置づけられてい. 1.
(3) 本 橋 幸 康. 読合う。 ○まことさん「えほん」の絵を見て話合い読む。 ○まことさん「なにをしましたか」の絵を見て話合い読む。 ○まことさん「きれいなはな」の絵を見て話合い読む。 . れの能力が互いに関連していることを次のように述べている。. ことばの活動面には、「話しことば」と「よみことば」とに二分され た面があり、それを能力別に分けると、. の展開がなされている点、学習者の身近な日常生活・遊びなどを素材として. 文部省編纂教科書『まことさんはなこさん』(東京書籍)の内容の特色に ついて、 絵本的色彩の濃い点、 人物中心で物語り形式(ストーリーメソッド). ○まことさん「しろいくも」の絵を見て話合い読む。. 「ばんざい」の絵を見て話合い読む。 ○まことさん「きしゃ」. ○まことさん「きれいなはな」の絵を見て話合い読む。. の部分が「書く生活」、と分けることはできない。事に低学年では、こ. ゆくものである。どの部分が「読む生活」、どの部分が「話す生活」、ど. 書方。 (ホ)書くこと ・・・ の五つの部門にわかれる。しかしこれ等は、子供の生長のための経験 や、生活の中に溶け込んで、一体となって学習され、融合して発展して. (ニ)作ること. (ハ)読むこと. (ロ)話すこと. 「いす」の絵を見て話合い読む。 ○まことさん「つくえ」. いる点を吉田裕久※3が指摘しているように、東京学芸大学豊島附属小学校. の五つの活動を、混然一体として、学習させ、生活させるところに、国. 話のきき方。 (イ)聞くこと ・・・ 話し方。 ・・・. の実践(第一学年)では、このような教科書の特色を生かした「絵を見て話. 語の単元学習も、生活学習も生まれてくるのである。. ドリル学習※5においては、次のような「よみかたの能力」(第二学年) が挙げられている。. 読み方。 ・・・ 作文。 ・・・. 合い読む」という学習活動が徹底して設定されている。課題を解決するため の「読み」が「絵を見て話合い読む」という領域を関連づけた学習活動とし て設定されている。. 二. 言 語 生 活 指 導 の「 ド リ ル 系 統 指 導 」 に お け る「 読 み 」 の 学 習指導. (イ)よむことにだんだんなれる。 (ロ)考えながら読むようにする。 . (ハ)長い文も最後まで読みとおすようにする。 (ニ)読みとった内容について、かんたんなお話ができるようにする。. として、 「生活に切実な問題を学習の問題として取りあげる」ことを重視す. (ヘ)文字のほかの諸記号(てん、まる、かぎ)をわからせる。. (ホ)書かれたことばの意味を読みとる力をつける。. . る「生活学習」を模索していた。生活に切実な問題の枠より出るものを一つ. (ト)お話するように音読させる。. 東京学芸大学追分附属小学校(現附属小金井小学校)の実践※4では、学 習は、 「生活のより高い方向へのいとなみ」 、 「人間形成のいとなみ」である. の系統と考えて、ドリルの学習系統としていた。. . (チ)かたかなが読めるようにする。. さらに、言語生活におけることばの能力を伸ばすことを目標とし、それぞ. 2.
(4) 昭和二十年代の「生活学習」における「読み」の学習指導. (リ)漢字はだいたい一〇〇字ぐらい読めるようにする。. 仕事を通じて、この詩の核心にふれ、その境地に生活させる用意が必要で. 東京学芸大学追分附属小学校の実践(第二学年)では、「ドリル」は単な る繰り返し学習を意味せず、さまざまな形の活動の中で学習を「生活」に結. ある。. 和二十五年三月二十五日印刷、三月三十日発行になっているが、「(イ)よむ. び付け、五つの活動を関連づけながら教科的な内容から学習指導を工夫して. これらの能力は、その他の活動と融合、総合して、単元を生かしながらド リルで取り立てる工夫をしている。なお、追分附属小学校の実践報告は、昭. ことにだんだんなれる」 「 (ハ)長い文も最後まで読みとおすようにする」な. いることがわかる。. . 「うた」. 材との関連が示されている。. を核として、生活科との関連として、社会科的教材や理科的教材、図工的教. 習」の学習指導を行っている。「うた」という単元展開では、「詩心の培養」. 東京学芸大学追分附属小学校の実践(第三学年)※7では、社会・理科・ 図工を生活科とし、国語、算数、音楽、体育を生活科に関連づけた「生活学. 三 「生活科」に関連づけた「読み」の学習指導. どは、昭和二十六年度版学習指導要領国語科編能力表(「読むこと」)※6に おいて、 「読むことにだんだん慣れてくる」 「長い文でも、最後まで読み通す ことができる」など、ほぼ同じ内容の能力が示されている。 (教材「春の声」 )では、次のように実際の指導が さて、単元「よびかけ」 示されている。. 先ず何回も読ませる。次にグループによって、各々のよむ場所即ちパー トを定める。本を持って始めやらせる。グループ毎に競演させる。暗誦で きるようになったら、適当な動作を考えさせる。教師が悪いところを訂正 する。音楽的な効果を考える。全体から適役を選定してやらせる。その時 には、適当な扮装を考えさせる。講堂みたいな広い舞台で、思いきり声を 出させてやる。その時は細心なことばの遣い方の指導が肝要である。再び グループ毎にやらせる。. 単元の意義 (前略)六月の単元もまた清く、美しく初夏の晴々しさにもにた清明 の灯火である。実際面には表れなくとも、ものを見る愛情、純粋に現. 実を捉える眼、生物への愛情、星に驚異する心、これは人間の心に深. 先ずよんで、どんな感じがしたか話させる。絵にかけるものは絵にかか せる。作者はどんな気持ちで見ていたか質問する。音楽で表現する。節を. けると」は、定型詩、自由詩、また内容的に、いろいろの違った型の. この詩があってこそ、人を感激させ、共感を得る力となる。「窓をあ. 「自由詩」の読むことについては、次のような実践が示されている。. つけて唄わせる。この詩をよんだこと、その内容を、文章にかかせる。内. 詩を集め、この課の学習で、大いに詩心を培養しようとするものであ. く宿っている詩の精神である。この詩心の培養こそ、人間を高尚にし、. 容の同じような詩があったら集めて、読んできかせる。暗誦できたらさせ. る。「星」は生活理科的教材と密接に結ぶが、精神は、星を愛し、清. 品位を高め、美しい人間像を形成する。基本である。文も、人の心も、. る。黒板に共同的に絵をかかせる。こうした詩とは直接関係のないような. 3.
(5) 本 橋 幸 康. 注ぐ点は、まさに詩心であり、美しい感情の陶冶である。以上を、単. は、天上の星と、地上の星の相違だけで、生物をいつくしみ、愛情を. 潔な心を陶冶する点において、やはり、精神と通じ「あさがおの花」. において、次のように設定されている。. 国語科の単元学習の中で「読むこと」の学習活動は、第四学年の「劇の勉強」. としつつ、すべての国語学習を単元的方法で行うことには無理があるとする。. という活動が総合的一体的になされるように計画されることが必要である」. には、. 2 単元設定の要旨 児童の表現活動の一つとして、劇ほど児童が喜んでするものはない。劇 を通して学ぶ話しかたは、価値の高い学習の一つであろう。演劇の勉強. 1 単元 劇の勉強. 元「うた」としてくくり、初夏の児童生活に美しく示唆し、指導を与 えたい。 (中略). (1)生活科社会科的教材「人の役に立つ動植物は何か」 社会科の単元は主として実用面から、動植物を眺めるが、国語は人を たのしませ、人生を明るく、生活にうるおいを与え、豊かさを与える もの、そして探求し、社会科と一体となり、相互に補いつつ進めば、 一つの大きな目標に達することができる。. 戯曲(または脚本)をよく読んで理解し、そのせりふのいいかた (1) を工夫する。. みんなでよく相談し、協力してその役割をきめたり準備したりす る。. (3)劇の終わった後、その演出について話合い、更によいものにする。. (2). 察であるから、理科の面から見れば、六月の単元は詩の群を除き、理. などの学習活動をすることになる。(中略). (2)生活科理科的教材との関連 「星」 「あさがおの花」は、見方によれば自然の観察、植物生育の観 科学習ともいえるのである。. 3 資料. (1)文部省教科書「三、もんしろちょう」「七、にげたらくだ」. (3)生活科図画工科的教材とのつながり. . (2)児童の生活に取材した劇の脚本. (3)学級文庫の学校劇集四年。私たちの劇. (4)友だちの対話。過程の会話の記録。. (3)話合(中略). (2)対話朗読(中略). 「七、にげたらくだ」の学習の展開 教材を十分読ませて、出る人とその人の性格、場所とでき (1)読む― ごとなどについて調べる。(後略). 4 学習活動(時間配当約十五時間). . . 観察記録の略図、スケッチ、などは、大いに基礎練習が必要であるか ら、綿密な関連でやらなければならない。. 「うた」という単元構想(第三学年)の中で、生活科との関連を図った国 語の学習が設定されている。. 四 国語科単元学習における「読み」の学習指導 「話し、聞き、書く(作る) 東京学芸大学竹早附属小学校の実践※8では、. 4.
(6) 昭和二十年代の「生活学習」における「読み」の学習指導. (4)実際に劇をする(後略) この単元においては、 「劇の勉強」を通して話し方の力をつけ、劇をする ために「読む」学習が「調べる」という活動として位置づけられている。資 料として、友達の対話や家庭の会話の記録までも資料としている。東京学芸 大学附属竹早小学校の実践(第四学年)では、「話す、聞く」ことを通して「読 む」という学習指導観が見ることができる。. 五 「話す」「書く」ために「読む」学習指導 東京学芸大学大泉附属小学校の実践※9では、五年生の学習指導は教科カ リキュラムの立場に立ち、 「社会科の学習指導計画を中心にして、その中に 他の教科の学習指導計画のある部分(融合し、統合することが学習能率をあ げるということが容易であると考えられた場合)を統合する」ことを試みて いる。. 2 参考文「五年生になって」を読む。(一時間) 3 教科書の文「あなたの思っていることは」を読解する。(四時間) 4 めいめいの希望や抱負を作文させる。(三時間) 作品をもとにして話合い、五年生としての生活態度を確立して覚悟 5 を新にする。(二時間). 学習単元「ことばの愛」. こと ばのはたらきについて、主として日常生活の経験をもとにした 話し合いをする。(約一時間) 1 . 2 教科書「ことばの愛」を読み味わう。(約三時間). 経験したことを、話し合いをもとにして文に書き表してみる。(約 二時間) 3 . 1. ことばのはたらきについて話し合いをする。(一時間) . 学習単元「ことばのはたらき」 . 2 . 教科書「雨の中」を読んで、美しいことばのはたらきを理解する。 (三時間). 五年生の「読む能力」および単元展開を次に示す。 . 教科書「一つ一つつづろ」を読み味わう。(二時間) . 教科書「いいにくいことば」を読んで、ことばの意味のとり方を学 ぶ。(三時間) 3 4. 読む能力 ○抑揚調子に注意してよい朗読ができる。. . 5 ことばのはたらきについて話し合いをする。(一時間). ○黙読して正しく速く意味をとらえる。 ○長文を終わりまで読み通し、文意を要約する。 ○詩を味わい、そこにひそむ思想性に心を向ける。 . 常に身近な日常生活についての「話し合い」から単元が展開し、最終的に 再び「話し合う」もしくは「書く」活動が設定されている。「話合い」や「書. また、作品の内容を単に読みとるだけではなく、作品を「読み味わう」能 力も求められている。. く」ために「読む」ことが位置づけられている。. ○かべ新聞・新聞・雑誌などを読む。 ○科学読み物、伝記、脚本、シナリオ、放送台本などが読める。 学習単元 「希望の春」 1 進級の喜び、五年生の抱負を話し合う。(二時間). 5.
(7) 本 橋 幸 康. 六 学び合いにおける「読み」の学習活動 東京学芸大学世田谷附属小学校の実践※ では、先に述べたように教科的 な学習指導を行っているが、低学年は総合的な学習、中学年は過渡的な学習. ロ. . イ 郷土の産業について話しあう 叙事文の取り扱い . ハ 叙事文の記述 ニ 記述した文の鑑賞批評 風土 イ 郷土の風景について話し合う ハ. 叙景文・紀行文の記述 . ロ 叙景文・紀行文の取り扱い . 東京学芸大学世田谷附属小学校の実践(第六学年)では、互いに書いた文 章を読み合い、批評の批評を書かせ、児童は互いに書き方も学んでいる。「読. ニ 記述した文の鑑賞批評. すなわち、児童の生活活動の中に学習材料を求めることと、学習の仕方. み」は、批評を書いたり発表したりする学び合いの中で設定されている。. 点から基本的な要求を残り無く充たしていることを狙っている。. 「読むこと」の能力と単元の展開を次に示す。. 学習活動がどのように設定されているかを分析・考察してきた。それぞれの. これまで、東京学芸大学豊島附属小学校、追分附属小学校、竹早附属小学 校、世田谷附属小学校、大泉附属小学校の「生活学習」における「読み」の. イ 長い文を、黙読で早く読み、要点を正しくとらえる。. できた。. また、東京学芸大学追分附属小学校の「読む能力」は、試行前ではあるが、 昭和二十六年度版学習指導要領国語科編能力表に近いものがあることが確認. ている。. の教科と融合・統合させるなどの工夫をして、「読む能力」を抽出して示し. 学校では、「生活学習」としながら、教科カリキュラムの様式をとりつつ他. 仕事. 単元「風土」. ホ 参考書や辞書の使いかたになれる. ハ 文の内容を、多方面から検討して、考えたり判断したりする。 ニ いろいろな文形にふれ、その文の組みたて、書き表わしかた、文意 の宿りかたの種々相を理解する。. ロ 文の背後にひそむ深い意味を感じてとる。. 「読むこと」. 七 「読む能力」と学習指導要領の検討. が生活として営まれることとをいう原則、そしてそれが、教科という観. ければならないということを基本的に要求している。(学習の生活化). 童に提供し、これに働きかける児童の生活活動として学習が進められな. 式は、これ等を生活事実に還元して、生活環境に生きて働く姿として児. これを教科系列の中に認める。 (生活の要求)(2)従って、その学習様. 人間生活の基本的な活動と能力とを分析して、 (1)教育内容(教材)を、. 様式をとり「生活学習」の立場に立っていた。. 10. 6.
(8) 昭和二十年代の「生活学習」における「読み」の学習指導. おわりに 「生活学習」に重点を置きなが 東京学芸大学の各附属小学校の実践では、 らも、低学年では生活単元学習、高学年は国語科の単元学習の様式をとるな ど、さまざまなカリキュラムの設定がなされていた。 その中でも、 「話し合う」ために「読む」など、「読むこと」の学習活動お よび学習指導は、 「聞くこと」 「話すこと」 「書くこと」等の他の領域と常に. 目黒書店. 昭和二十五年. . ※5 生活学習は七十五%(単元学習四十% ドリル三十五%) 、レクリエーション二十 五%で設定されている。. ※6 昭和二十六年改訂『小学校学習指導要領国語科編(試案) 』中央書籍株式会社 昭 和二十六年十二月十五日発行. ※7 東京学芸大学追分附属小学校 榎本隆治編『小学三年の生活学習』目黒書店 昭 和二十五年三月三十日発行. ※8 東京学芸大学竹早附属小学校 山下正雄編『小学四年の生活学習』目黒書店 昭 和二十五年三月三十日発行. ※9 東京学芸大学大泉附属小学校 大井安美、中島彦吉編『小学五年の生活学習』目. 黒書店 昭和二十五年三月三十日発行 ※ 東京学芸大学世田谷附属小学校 山崎幸一郎編『小学六年の生活学習』目黒書店 昭和二十五年三月三十日発行. . (釧路校・准教授). 小稿は、北海道教育大学学長裁量経費を活用した研究成果の一部である。. 10. 関連づけた設定が共通して見られる点には着目したい。 「話すこと」 「読むこと」 「作ること」 領域の関連づけについて、「聞くこと」 「書くこと」 は分けられるものではないといった学力観の問題だけではなく、 生きたことばの力を育てるという単元構想や学習指導観にも影響を与えてい る。その意味で、昭和二十年代の「生活学習」やコア・カリキュラムの実践 におけることばの教育の模索を再検討し、 その特質と課題を考察することは、 現代の言語活動の充実を図る国語科学習指導の研究において意義あることで ある。 今後、領域を関連づけた学習指導について、コア・カリキュラム連盟の雑 誌『カリキュラム』での実践報告や都道府県の教育研究所が作成した地域基 底教育課程などの資料を対象として、考察を深めたい。. 注 ※1 工藤哲夫「昭和二〇年代の中学校のコア・カリキュラムとことばの教育」 『全国大 学国語教育学会発表要旨集』全国大学国語教育学会 平成二十一年 二六号 ※2 東京学芸大学豊島附属小学校 菅野信正、伊藤一郎、島崎晃編『小学一年の生活 学習』目黒書店 昭和二十五年三月三十日発行 ※ 3 吉 田 裕 久「 戦 後 小 学 校 国 定 国 語 教 科 書 の 研 究 ( 2 ) ― 「 み ん な い い こ 」 読 本 ( 、文部省)のばあい―」『広島大学教育学部紀要第二部第 号』広島大学 平成 十年. 47. ※4 東京学芸大学追分附属小学校の実践 大富富明『小学二年の生活学習(一学期) 』. 7. 1947.
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