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5.C型肝炎ウイルスによるウイルス感染初期応答の阻害

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(1)

はじめに  1999年の世界保健機関(WHO)の報告によると,C 型 肝炎ウイルスの感染者は全世界で約一億七千万人以上のヒ トが感染し慢性肝炎,肝硬変,肝細胞癌の主要な原因であ り,肝移植の原因の筆頭も HCV の感染症である1-7) C 型肝炎ウイルスも1989年に発見されて以来,はじめは 遺伝子がクローニングされ診断法が確立された後にその病 原性の解析のためにトランスジェニックマウスの作成も行 われた.しかし研究の前途を阻んでいたものは,HCV の 効率の良い増殖システムが無かったことである.近年にな りレプリコンによる増殖システムが構築されて,その利点 を生かした様々な研究が行われている.さらに近年の分子 細胞生物学的手法を用いて HCV と宿主免疫応答の研究も 本格化しつつある. 宿主の免疫応答からいかにすり抜けて持続感染するかに ついては,従来は獲得免疫に関するものが主体であった. はじめは HIV と同様に宿主の immune pressure(獲得免 疫)からウイルスが変異によりいかに逃れるかを中心に検 討が行われた.しかし獲得免疫が作動する前に HCV は自 然免疫系に様々な修飾を加えて持続感染の基盤を成立させ ている可能性はないだろうか.ヒトに何らかの病原因子が 加わった場合に,はじめに立ち上がる生体防御システムは 自然免疫系である.自然免疫の中で中心となるメディエー タはインターフェロンであるが,これからうまく逃れるシ ステムを HCV は持っており幾つかのメカニズムが報告さ れた.近年に至り Toll-like receptor(TLR)による病原体の パターン認識の発見により,従来の病原微生物と宿主の相 互関係を新たな視点で捉え直す必要も出てきている8) 自然免疫と獲得免疫9) 我々が生存して行く上で外来の病原微生物を認識し排除 するシステムの免疫系が不可欠である.この免疫系が破綻 すれば,個体は病原細菌やウイルスの感染症や発癌などに より死に至る.免疫系は,獲得免疫系と自然免疫系の 2 つ に大別される.獲得免疫系とは脊椎動物の持つ免疫系であ り,病原体の認識はリンパ球( T 細胞,B 細胞)を中心

5. C

型肝炎ウイルスによるウイルス感染初期応答の阻害

小 原 道 法

1

、井 上 和 明

1,2 1. 東京都臨床医学総合研究所・感染生体防御研究部門 2. 昭和大学藤が丘病院消化器内科 C 型肝炎ウイルスは感染後に宿主の免疫応答により排除されず,高率に持続感染して慢性肝炎,肝 硬変,肝細胞癌の原因となる.これまでは持続感染が成立した後の HCV に対する獲得免疫の解析や HCV 蛋白のインターフェロン(IFN)のシグナル伝達に及ぼす影響が主として解析されてきた.一 方感染直後に応答する自然免疫と HCV との関係はほとんど解析されてこなかった.そこで,HCV が初 期ウイルス応答に与える影響について検討した.HCV の全長遺伝子がコンディショナルに発現し, かつ細胞内でウイルスが複製しうる系を作成して,HCV 遺伝子をスイッチング発現させることに伴 って修飾阻害されるインターフェロンシグナル伝達経路を明らかにし,その機序を解析した.特に, 複製中間体である2本鎖RNAにより活性化される IRF-3 と HCV の関係について解析した.HCV の コア蛋白質により,IRF-3 の 2 量体形成が阻害され,IRF-3 の細胞質から核内への移行が阻害された. また,IFN-βの誘導が抑制されていることが明らかとなった.IRF-3 のリン酸化および polyIC によ り誘導される IFN-βの誘導には変化は認めらなかった.HCV コア蛋白質はインターフェロンシグナ ル伝達系のもっとも初期の反応である IRF-3 の 2 量体形成および核内移行による活性化を阻害してお り,その結果として細胞内持続感染の成立に関与している可能性が示された. 連絡先 〒113-8613 東京都文京区本駒込3-18-22 TEL:03-3823-2101 FAX:03-3828-8945 E-mail:mkohara@rinshoken.or.jp

特集1

ウイルスとインターフェロン

(2)

プターなどの抗原特異的な分子により行われる.獲得免疫 に用いられる抗原レセプターは,遺伝子再構成により多様 なレパートリーが形成され,微妙な抗原特異性を認識して いる.遺伝子再構成を必要とするため,微生物感染を契機 として獲得免疫の成立までに,通常一週間前後の日にちを 要する.しかしながら,免疫記憶として残るため,2 回目 の感染以降には素早く対処できる. もう 1 つの自然免疫系とは,獲得免疫と異なり遺伝子再 構成を伴わない分子により病原微生物を認識する反応で, 生体防御の最前線を担う重要な役割を果たしている.その 基本システムはショウジョウバエからヒトまで保存されて おり,系統発生的に古いものと考えられる.この自然免疫 系は,病原微生物に存在する特有の分子構造(pathogen-associated molecular patterns; PAMPs)を識別し,生体 防御反応を誘起している.さらにそれに続く獲得免疫の誘 導にも必須であることが明らかになった.自然免疫におけ る 外 界 認 識 の 中 心 を 担 っ て い る の は Toll like receptor (TRL)である.TLR のリガンドは極めて多彩であるが, いずれも細菌・ウイルスに普遍的に存在する物質であると ころが特徴であり,ヒトでは少なくとも10種類存在してお り(図 1-A),共通の構造をとっている(図 1-B).これまで のTLRの機能解析により,これらは病原微生物と宿主の相 互関係において,宿主が長い時間をかけて進化・分化させ た第一線の基本免疫システムであることが明らかになって 激が TLR のリガンドとなりインターフェロンを産生に関 与することが明らかにされつつある. HCV の特性 ウイルスが感染した場合に作動する宿主の防御システム の代表例として解析されてきたものの代表例はインターフ ェロンシステムである.HCV は持続感染しかつインター フェロン療法が十分に効かない.これまでにも図に示した 様に自然免疫系・獲得免疫系と HCV の持続感染の関係が 検討されてきた(図 2)インターフェロンから見た HCV 感染症の特徴 インターフェロンは本来ウイルス疾患の治療に有効であ る.とくにRNAウイルスの治療には有効であると一般に考 えられてきた.しかし持続感染する多くのウイルスは何ら かの積極的な手段により,つまり受動的な逃避ではなく能 動的にインターフェロン系を働かなくして持続感染を成立 させるのである(図3)10, 11).インターフェロン治療に反応 するHCV感染者は特に1b高ウイルス量の患者に限ると数 パ−セントである.なぜ HCV がインターフェロン治療に 抵抗性を示すかについてはじめに注目された標的分子は PKR(二本鎖 RNA 依存性蛋白リン酸化酵素)であった. HCV 以外の多くのウイルスがこの分子の働きを抑制する ことにより持続感染状態を作っていると考えられる.言い

A

TLR2 TLR1 TLR2 TLR6 TLR2 ? TLR5 TLR7 TLR9 TLR3 TLR4 細胞外 細胞内 トリアシル リポタンバク質 ジアシル リポタンバク質 ペプチド グリカン

フラジェリン imidazoquinoline CpG DNA 二本鎖 DNA LPS

MD-2

細胞膜

B

ロイシンリッチリピート(LRR)構造

TIRドメイン

図 1 TLRのリガンドと構造

(3)

RNase L 抵抗性

CTL Epitope Escape

Mutations

抗体エピトープの変異と

“ Glycan Shield”

Core Core NS NS2 E1 E1 E2 E2 p7 p7 NS3 4A NS4B NS5A NS5B

小胞体内

細胞質

PKR 阻害

TNFR-1 と結合;

STAT シグナルの抑制

PKR 阻害

ISG56 阻害

2

’ 5’ OAS 結合

Class Iの細胞膜への輸送遅延

IRF-3を介した

IFNシグナルの抑制

図2 現在考えられているHCV持続感染機構

dsRNA analogs

Ad VAI HIV-1 TAR EBER-1 HDV RNA

Inhibition of demirzation

HCV NS5A FIu[p58IPK Baculo PK2

Downregulation

Polio *      HIV-1 Tat

PKR

inactive

Inhibition of activation

  

Vaccinia K3L HIV-1 Tat

Sequestration of dsRNA

Reo σ3     Vaccinia E3L FIu NS1 HSV-1 U S 11

ds

RNA

Dimerization

ATP ADP

Mg

+2

/Mn

+2

Inhibition of activty

Vaccinia K3L HIV-1 Tat

P P P

PKR

active P 図3 ウイルス持続感染の成立

(4)

略を持たないウイルスは持続感染できないのである. 近年酵母および哺乳類細胞において HCV の genotype 1 の NS5A 蛋 白 が PKR と 結 合 す る こ と が 報 告 さ れ た . NS5A が PKR と相互作用するドメインはアミノ酸2209か ら2274の66アミノ酸であることが示された.さらに相互作 用には NS5A のC 端領域 2/3 以上が必要であるという報 告もある.NS5A は,PKR のヌクレオチド結合および触 媒作用に関与すると想定されているアミノ酸244-296に作用 する.この領域は活性型 PKR となるための二量体の形成 にも必要とされている.In vitroで NS5A は PKR が二量 体を形成して活性型をとることを阻害することで PKR 機 能を抑制し,eIF-2

α

のリン酸化を阻害,蛋白合成および細 胞増殖を維持すると考えられている.HCV の他の領域で は E2 蛋白にも IFN 誘導性の PKR や eIF2

α

と相同の一連の 配列があることが明らかになり,これは「PKR-eIF2

α

リン

酸 化 相 同 領 域 ( PKR-eIF2

α

phosphorylation homology domain: PePHD,図 4)」と呼ばれている.この領域は, HCV genotype1 感染患者のPKR 活性を抑制することによ って,PKR の蛋白合成と細胞増殖に対する阻害作用を妨 害し IFN 抵抗性を獲得すると考えられる13).しかし, PePHD と同一の共通配列と,IFN 療法に対する反応パタ ーンとは無関係であることが報告もある14). 外から与え たインターフェロンに対する抵抗性は説明できるが,これ だけでは,持続感染のメカニズムを説明するのは不十分で ある. HCV によるウイルス感染初期応答の阻害 これまでは持続感染が成立した後の HCV に対する獲得 免疫の解析や HCV 蛋白のインターフェロン(IFN)のシ グナル伝達に及ぼす影響が主として解析されてきた.一方 感染直後に応答する自然免疫と HCV との関係はほとんど 解析されてこなかった.2003年になって HCV がウイルス 感染後にインターフェロン系の作動を HCV が止めてしま うという興味深い事実がGaleらより報告された15).ウイル ス感染後にまず細胞内で二本鎖RNAが合成されると,virus dependent IRF-3 kinase が活性化されて IRF-3 の二量体化が 起こり,核内へ移行して CBP300 と一緒に働いてインター フェロンβの遺伝子発現を誘導する16).ウイルス感染後に リン酸化酵素を活性化する因子として,最近Yoneyamaら によってRIG-Iが同定された17).一旦インターフェロンβ が発現するとこれはインターフェロン

α

をはじめとする関 連遺伝子の発現を次々と引き起こし,細胞を抗ウイルス状 態へと移行させる.つまり IRF-3 はインターフェロン系 発動の司令塔であり,IRF-3 の作用を抑えることは自然免 疫系の第一線の防御ラインを突破することにつながる. Gale らの報告15)によれば HCV の NS3 のプロテアーゼが IRF-3 をリン酸化され核移行する pathway 抑えることに なっており,その後 NS3 のセリンプロテアーゼがこの pathway を阻害すると報告した(図 5). さらに,我々の研究から HCV のコア蛋白質が IRF-3 のリ ン酸化を阻害していることを見いだしたので紹介する.ま

HCV E2

AT

P

ADP

-Pi

P P P

PKR

active P

eIF2(α

α )P

eIF2

α β

γ

α β

γ

HSV-1

γ 1

34.5

SV 40 T-antigen

Downstream effectors

INHIBITION OF TRANSLATION

図4 PKR-eIF-2aリン酸化相同領域(PePHD)

(5)

MerCreMer System

Mer Cre Mer

Mer Cre Mer 4-OHT Cytoplasm Nuclear loxP loxP loxP HCV Pro pA hsp90 hsp90 hsp90 hsp90

A

B

Mer Mer CAG-Pro.

Cre SV40 proPuromycin pA HCR6-Rz pCAG-Puro-Mer-Cre-Mer stuffer stuffer HCV Pro pA 5'UTR CAG-pro Rz loxP loxP Neo a P7 NS4b NS3 NS2 E2 E1 C NS5a NS5b 3'UTR HCR6-Fse HCR6-Age 3'UTR NS4b NS3 NS2 E2 NS5a NS5b 5'UTR (155-1967) 5'UTR 5'UTR 3'UTR NS4a/b NS3 NS2 E2 E1 C NS5a NS5b HDV-Rz CAG-pro Rz loxP loxP Neo CAG-pro Rz loxP loxP Neo

C

HDV-Rz HDV-Rz

X-X-Cys-(Ala/Ser)-X-X NS3/4A

Cleavage Motifs in TRIF

HCV

NS3

DGVSDWSQGC SLRSTGSPAS

PILEPVKNPC SVKDQTPLQL

PPPPPSSTPC SAHLTPSSLE

TRIF

192

326

372

図5 NS3蛋白質によるシグナル阻害機序 図6 HCV遺伝子発現細胞の構築 図7 NDV増殖とIFN-bハmRNA誘導 p.i.h of NDV=18hr

Ratio of plaque numbers

HCR6-Rz HCR6-Fse HCR6-Age : Day 0 : Day 48 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

A

0 20 40 60 80 100 120 % HCR6-Rz HCR6-Fse HCR6-Age

Ratio of IFN-b mRNA induction

B

p.i.h of NDV=18hr

(6)

る影響を解析している. おわりに HCV はウイルス感染の初期応答およびそれから誘導さ れる 2 次応答を複数の因子で阻害することにより,宿主細 胞を殺すことなく高率に持続感染し,遺伝子複製を続ける ことを可能にしている.今後の研究の進展により更に新た な持続感染機構が明らかになることが期待される. 文  献

1 )Alter MJ, Kruszon-Moran D, Nainan OV, Mcquillan GM, Gao F, Moyer LA, Kaslow RA, Margolis HS.: The prevelance of hepatitis C virus infection in the United States, 1988 through 1994. N. Engl. J. Med ; 314: 556-62, 1999.

2 )Alter MJH.:Epidemiology of hepatitis C. Hepatology; 26: 62-65, 1997.

3 )Alter HJ, Seeff LB.:Recovery, persistence, and sequelae in hepatitis C virus infection: a perspective on long-term outcome. Semin. Liver Dis.; 20: 17-35, 2000. ず,HCV 全長,構造蛋白,非構造蛋白遺伝子のそれぞれ を Cre/loxP システムでコンディショナルに発現し,かつ 細胞内でウイルスが複製しうる系を HepG2 細胞に導入し た(図6).これらの細胞系を用いて NDV 感染,polyIC 刺激 に対する IRF-3 の二量体化,核移行,IFN-βの誘導に対 する影響を HCV 発現前後で検討した.また,責任蛋白質 を同定するために HCV の各構成蛋白発現プラスミドを導 入して同様の検討を行った.HCV 全長遺伝子(HCR6-Rz) 及び構造蛋白質遺伝子(HCR6-Fse)を発現している細胞 において,NDV 産生の増大と IFN-β mRNA の誘導阻害 が認められた(図7).これは,IRF-3 の 2 量体形成の阻害に よるものであることが示された(図8).また,この誘導阻 害に関わる,構造蛋白質の責任因子を同定したところ, HCV のコア蛋白質により IRF-3 のリン酸化及び2量体形成 が阻害され,IRF-3 の細胞質から核内への移行が阻害され た.また,IFN-βの誘導が抑制されていることが明らかと なった(図9-A,B,C).さらに,polyIC により誘導される IFN-βの誘導もコア蛋白質によって同様に阻害された(図 9-D).以上示したように,C 型肝炎ウイルスコア蛋白質が IRF-3 のリン酸化と二量体化を抑制する事によ りIFN-β の mRNA の産生を抑えて,初期抗ウイルス応答を阻害す ることにより持続感染する可能性が示され,この抑制機序 についてさらに解析を進めている.また,HCV の構成蛋 白のうち,コア蛋白と NS34NS3/4A 蛋白による IRF-3 活 性化の抑制経路を明らかにするために,RIG-I,TRIF等の 強制発現系を用いて,HCV 各蛋白の IRF-3 活性化に対す dimer monomer HCR6-Rz Day-0 HCR6-Rz Day-60 0 6 12 18 0 6 12 18 p.i.h. dimer monomer HCR6-Fse Day-0 HCR6-Fse Day-60

0 6 12 18 0 6 12 18 p.i.h.

dimer monomer HCR6-Age Day-0 HCR6-Age Day-60

0 6 12 18 0 6 12 18 p.i.h.

A

B

C

図8 HCVによるIRF-3の2量体化阻害 p.i.h. = 0 hr p.i.h. = 18 hr Core E1 E2 Vect. Core E1 E2 Vect.

pA EF1 pro C pA EF1 pro E1 pA EF1 pro E2 %

Ratio of IFN-b mRNA induction

Core E 1 E 2 Vector pA EF1 pro 0 20 40 60 80 100 120 140 : p.i.h.=12 hr : p.i.h.=18 hr A B C 0 4 8 12 hr monomer dimer D 2 0 2 4 8 12 pEF1-Vector pEF1-Core dimer 図9 HCVコア蛋白質によるIRF-3の活性化阻害

(7)

4 )Conry-Cantilena C, VanRaden M, Gibble J, Melpolder J, Shakil AO, Viladomiu L, Cheung L, DiBisceglie A, Hoofnagle J, Shih JW, Kaslow R, Ness P, Alter HJ.: Routes of infection, viremia, and liver disease in blood donors found to have hepatitis C virus infection. N. Engl. J. Med.; 334: 1691-96, 1996.

5 )Seeff LB, Buskell-Bales Z, Wright EC, Durako SJ, Alter HJ, Iber FL, Hollinger FB, Gitnick G, Knodell RG, Perrillo RP, et al.:Long-term mortality after transfusion-associated non-A, non-B hepatitis. The National Heart, Lung, and Blood Institute Study Group. N Engl J Med.; 327:1906-11, 1992.

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7 )Darby SC, Ewart DW, Giangrande PL, Spooner RJ, Rizza CR, Dusheiko GM, Lee CA, Ludlam CA, Preston FE.:Mortality from liver cancer and liver disease in haemophilic men and boys in UK given blood products contaminated with hepatitis C. UK Haemophilia Centre Directors' Organisation. Lancet.; 350 (9089) : 1425-31. 1997 Nov 15.

8 )Miyake K.:Toll-like receptors and their roles in defense responses against infection Kansenshogaku Zasshi. Jul;77(7):473-9, 2003.

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11)Katze MG. Regulation of the interferon-induced PKR: can viruses cope? Trends Microbiol; 3: 75-78, 1995. 12)Gale MJ Jr, Korth MJ, Tang NM, Tan SL, Hopkins DA,

Dever TE, Polyak SJ, Gretch DR, Katze MG.: Evidence that hepatitis C virus resistance to interfer-on is mediated through repressiinterfer-on of the PKRprotein kinase by the nonstructural 5A protein. Virology; 230: 217-227, 1997.

13)Taylor DR, Shi ST, Romano PR, Barber GN, Lai MMC.:Inhibition of the interferon-inducible protein kinase PKR by HCV E2 protein. Science;285: 107-110, 1999.

14)Abid K, Quadri R, Negro F.:Hepatitis C virus, the E2 envelope protein, and

α

-interferon resistance. Science ; 287: 1555 2000.

15)Eileen Foy, Kui Li, Chunfu Wang, Rhea Sumpter Jr.,Masanori Ikeda, Stanley M. Lemon, Michael Gale Jr.:Regulation of InterferonRegulatory Factor 3 by the Hepatitis C Virus Serine Protease. Science; 300:1145-48, 2003.

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17)Yoneyama M, Kikuchi M, Natsukawa T, Shinobu N, Imaizumi T, Miyagishi M, Taira K, Akira S, Fujita T.:The RNA helicase RIG-I has an essential function in double-stranded RNA-induced innate antiviral responses. Nat. Immunol.; 5:730-7, 2004.

(8)

Mechanism of persistence in HCV infection.

MICHINORI KOHARA

1

, KAZUAKI INOUE

1,2

Microbiology of Cell Biology

Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science, 3-18-22, Honkomagome, Bunkyo-ku, Tokyo 113-8613 Japan

E-mail:mkohara@rinshoken.or.jp

One of the prominent features of hepatitis C virus (HCV) is persistent infection, which is assumed to be a crucial event as a result of evading host defense system. Type I interferon beta (IFN-β) system is induced rapidly after viral infection and plays a central role in innate immunity. Upon immediate induction of type I IFN as host first defense line, interferon regulatory factor-3 (IRF-3) is phosphorylated, formed of homodimer and translocates to nucleus. IFN-β induction due to new castle disease virus (NDV) was significantly decreasd after the expression of full HCV genome (HCR6-Rz). Similar modification was observed in cell line expressing core to the NS2 protein region (HCR6-Fse). However, this decreasing was not observed in cell line expressing NS2 to the NS5B region (Age). IRF-3 dimer formation induced by NDV infection was also suppressed after the expression of HCR6-Rz and HCR6-Fse, but not HCR6-Age. We further analyzed using transiently expressed HCV core, E1 or E2 in HepG2 cells. The suppression of IRF-3 dimer formation was caused by HCV core protein alone. These results indicated that a new crucial biological function of HCV core protein that may be related to persistence and pathogenesis of HCV.

図 1 TLRのリガンドと構造

参照

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