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日本企業における知的財産経営の研究 : 遺伝子・ナノテク・燃料電池に関する戦略的共同開発の現状

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(1)27. 日本企業における知的財産経営の研究 遺伝子・ナノテク・燃料電池に関する戦略的共同開発の現状. 村 目. 山. 博*. 次. Ⅰ は じ め に Ⅱ 遺伝子に関する共同開発 Ⅲ ナノテクに関する共同開発 Ⅳ 燃料電池に関する共同開発 Ⅴ ま と め. Ⅰ. は. じ. め. に. 現代の企業は,新商品開発力やブランド力などの企業が持つ知的財産を最大化する経営が 強く要求されている。特に,本論文で取り上げる遺伝子,ナノテクノロジー(以下ナノテク と言う),燃料電池に関する商品開発では,特許などの知的財産戦略が極めて重要である。 21世紀は遺伝子の時代と呼ぶ人が多く,ゲノム創薬,遺伝子診断,遺伝子治療,遺伝子組 替え作物など,情報技術と遺伝子技術を融合させた新しいビジネスが始まりつつある。後藤 晃著の「サイエンス型産業」によれば,2001年の日本のバイオビジネス市場は約1兆3000億 円であり,その主なものは医薬分野が約5700億円,農林水産分野が約2500億円,食品分野が 約1100億円,化成品分野が約2100億円であり,分析機器分野が約1300億円である。このよう に,遺伝子関連開発は,化学,発酵,電子,機械,環境,農業,食品,医療,情報など非常 に幅広い企業が関連していることが特徴である。 一方,半導体にナノテクノロジーを利用すれば,その回路の線幅が現在の約100分の1に なり,半導体の高集積化が可能になる。また,触媒や電解質膜にナノチューブを使えば,高 価な白金を減少させメタノール濃度を高めることにより,安価で長時間寿命のモバイル機器 のバッテリーのための燃料電池が可能になる。また,薄型テレビの電界放出型ディスプレイ (FED)の電子源にナノチューブを使用すれば,消費電力が少なく輝度のばらつきのない ディスプレイが可能になる。さらに,抗がん剤の薬剤の入ったナノカプセルを利用すれば, がん細胞の患部における薬剤濃度は20倍以上になり,薬効は大きく高まる。一方,薬剤が患 部以外に広まることがなくなるので,健康な細胞を破壊することで起こる副作用は激減する。 また,自動車の排出ガスを浄化する触媒にナノテクを応用すれば,長時間使用しても性能が. *本学経営学部.

(2) 28. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. ほとんど劣化しない画期的な触媒が可能になる。 このように幅広い分野に飛躍的な進歩をもたらす可能性があるナノテクの市場規模は,日 立総合計画研究所によれば,2010年にエレクトロニクス(半導体,ディスプレイ,メモリ): 14兆円,材料・加工(カーボンナノチューブ,フラーレン,ナノ金型):11兆円,エネルギ ー(高性能触媒,燃料電池):1兆5000億円,医療・医薬(薬物輸送システム,手術用ナノ マシン):4000億円など合計して,日本国内で約27兆円になり,世界で133兆円に達する。そ こで,この大規模な市場を狙い,多くの企業や公的研究機関や大学がナノテクの実用化に向 けた開発を競い合っている。 ナノテク開発は,基礎研究に基づいた極めて専門的なテーマであることから専門的に細分 化した開発という側面もあるが,ナノテク開発の主体は,さまざまな異なる分野を総合化し た分野横断的開発であり,学際的色彩が強い開発である。このような特徴から,ナノテク開 発から生み出される新技術は既存の業界の範疇に入らないものも多く,その実用化開発は専 門分野や業界の壁を超え,異業種を含めた企業間の戦略的な共同開発が重要であると考えら れる。 ところで,今までの石油の代わりに水(正確に言えば水の素である水素)を燃やしてエネ ルギーを取り出す時代へ変わろうとしている。石油などの化石燃料は,現代社会の基礎を築 いた反面,二酸化炭素による地球温暖化などの環境問題を招いた。水素は炭素原子を持たな いため,水素が燃焼しても煙も灰も出ず,極めて地球に優しいエネルギーである。さらに, 水素は宇宙の質量の75%,原子構成比の90%を占めるため,これを動力源にすれば人類が無 尽蔵のクリーンエネルギーを手にすることは間違いない。 今,日本のみならず世界で,この水素を燃料とする燃料電池の開発競争が熾烈に行われて いる。本来,地球や人類を救う燃料電池の開発は,一企業が独占する可能性のある民間の研 究開発ではなく,政府や国や全世界が共同して開発すべきものであるが,残念ながら,その 速度は遅く,現在のところ日本の燃料電池開発は民間主導となっている。 その燃料電池開発の最大の特徴は,非常に多くの業界を巻き込んだ開発競争になっている ことである。その主要な業界は,クリーンエネルギーへの転換を目指す電力会社,ガス会社, 石油会社などのエネルギー業界,地球環境に配慮した次世代自動車を目指す自動車業界,発 電所からの送電ロスがなく安価で停電のない住宅用分散型ミニ発電を目指す電機業界であり, その他に,機械業界,金属業界,化学業界,窯業業界などが参入している。 これらの背景には,もし住宅用燃料電池が開発されれば現在の電力会社はほとんど不要に なる可能性があり,もし燃料電池自動車が開発されれば自動車会社の最大の技術ノウハウで あるエンジンがなくなるため既存の自動車会社の存続も危うくなり,もしパソコンや携帯電 話などのモバイル電気製品に燃料電池が普及すれば現状の電機会社の勢力地図は激変すると いう思惑から,多くの業界が競って燃料電池開発に参入していると考えられる。 そこで,本論文は,遺伝子,ナノテク,燃料電池に関する商品開発において,企業ごとの.

(3) 日本企業における知的財産経営の研究. 29. 開発形態に注目し,なかでも戦略的な共同開発について考察するものである。. Ⅱ. 遺伝子に関する共同開発. 図1は,1997年から2003年までの遺伝子関連開発企業および研究機関における公開特許件 数の上位45社を図示したものである。なお,特許調査は特許庁ホームページの公開特許検索 を利用した。1位は独立行政法人科学技術振興事業団の350件であり,2位以下を大きく引 き離している。このような公的研究機関には,2位の理化学研究所,7位の農業生物資源研 究所,9位の産業技術総合研究所があり,公的研究機関の特許件数が多いことが日本の遺伝 子関連開発の特徴である。 一方,民間企業の1位は味の素であり,三菱化学,武田薬品,住友化学,日立製作所,大 塚製薬,日本たばこ産業,東洋紡績,麒麟麦酒,キッコーマンなどが続く。遺伝子関連開発 図1.遺伝子特許出願企業 G. HU  V W X Y Z  [ (独)科学技術振興事業団 (独)理化学研究所 RST 味の素 三菱化学 P Q 武田薬品工業 住友化学工業 G. HI  J K L M N O F (独)農業生物資源研究所 大塚製薬 >D

(4) EF 日立製作所 (独)産業技術総合研究所 > ? @ A BC  日本たばこ産業 東洋紡績 % 9% : )  -!  ; < = スミスクラインビーチャム 海洋バイオテクノロジー研究 5678 麒麟麦酒 キッコーマン 1 4 東ソー 住友製薬 #3 三井化学 花王 12 東レ (独)生物系特定産業技術研究  /0 サントリー 旭化成  & ' & ( ) * + , -. エフホフマンラロシュ 独 ファイザー・プロダクツ 米 % " " エスアールエル 独 農業技術研究機構 #$ 三共 財かずさディー・エヌ・エー  ! " アサヒビール 月桂冠 

(5) 第一製薬 トヨタ自動車 

(6) 大正製薬 島津製作所  鐘淵化学工業 ヒゲタ醤油  積水化学工業 独 酒類総合研究所    エーザイ 富士通.

(7) 田辺製薬 (独)地球環境産業技術研究    キャノン . 0. . 50. . 100. . 150. . 200. 特許件数. . 250. . 300. . 350.

(8) 30. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. 図2.日本の遺伝子特許の推移.  900.

(9)  外国企業    日本企業.  800  700  600. 特 許 件 数.  500  400  300  200  100. 0. . . 1997. . 1998. . 1999. . 2000. . 2001. . . 2002. 2003. 特許公開年. 図3.外国企業の遺伝子特許における特許件数と共同開発比率 35. 60 特許件数 共同開発比率. 50. 30. 共 25 同 開 20 発 比 15 率 ︵ 10 % ︶ 5. 40 特 許 30 件 数 20 10 0. 0 1997. 1998. 1999. 2000. 2001. 2002. 2003. 特許公開年. を積極的に推進する企業は,食品業界,製薬業界,化学業界,電機業界,自動車業界,精密 機械業界など多岐にわたっており,このように幅広い業界が参加することが遺伝子関連開発 の特徴である。 図2は,1997年から2003年までの遺伝子特許の推移を調査したものである。尚,13位のス ミスクラインビーチャム,25位のエフホフマンラロシュ,26位のファイザー・プロダクツな どのように外国企業による日本特許を区別して表示した。1997年には200件にも満たなかっ た遺伝子関連特許が,2003年には約4倍の800件を越えており,特に2003年の増加が激しい。 図3は,外国企業の遺伝子関連特許における共同開発比率を調査したものである。尚,共 同開発比率は特許出願人のデータをもとに算出した。1998年の共同開発比率は約35%であっ たが,2001年以降は10%以下に低下している。このように,日本特許出願状況から考えて, 外国企業の遺伝子開発は,自社だけの独自開発が主体であると考えられる。図4は,日本企.

(10) 日本企業における知的財産経営の研究. 31. 図4.日本企業の遺伝子特許における特許件数と共同開発比率 900. 35. 800. 30. 特許件数 共同開発比率. 700 600. 共 25 同 開 20 発 比 15 率 ︵ 10 % ︶ 5. 特 許 500 件 400 数 300 200 100. 0. 0 1997. 1998. 1999. 2000. 2001. 2002. 2003. 特許公開年. 業の遺伝子関連特許における共同開発比率を調査したものである。1997年の共同開発比率は 約10%程度であったが,共同開発比率が年々増加しており,2003年には30%を越えている。 このように,日本企業における遺伝子関連開発は,共同開発比率の増加と同時に,特許出願 件数も増加している。 図3と図4から分かるように,遺伝子に関する開発戦略は外国企業と日本企業で明確な相 違があり,「外国企業の独自開発」と「日本企業の共同開発」に分けることができる。日本 企業の共同開発の増加理由は下記の2つと考えられる。第一の理由は,一社単独では研究ア イデアが限定されるためであり,とりわけ現在の遺伝子関連開発は学際的であり,自社にな い幅広い知識の獲得のために共同開発を増加させていると考えられる。第二の理由は,一社 単独では研究開発費用が非常に大き過ぎるため,共同開発による研究開発投資のシスク分散 を図るためと考えられる。しかし,日本に特許出願する外国企業は巨大な製薬会社が多く, 日本企業に比べ,研究開発投資のリスク分散を理由とする共同開発は少ないと考えられる。. Ⅲ. ナノテクに関する共同開発. 図5は,1998年から2003年までのナノテク開発企業および研究機関における公開特許件数 の上位30社を図示したものである。1位は独立行政法人科学技術振興事業団の197件であり, 2位以下を大きく引き離している。このような公的研究機関には,4位の独立行政法人産業 技術総合研究所,16位の工業技術院があり,公的研究機関が多いことは日本のナノテク開発 の特徴である。 民間企業の1位は,ソニーであり,その特許はナノチューブおよびフラーレンの製造方法, 水素吸蔵特性の応用開発,高性能デバイスの開発,触媒への応用など幅広い開発が特徴であ る。民間企業の2位の日本電気は,電界放出型陰極材料への応用,超伝導材料への応用,ナ ノチューブの製造方法などの開発が主体である。3位は富士通であり,量子ドットを利用し た半導体や量子コンピューターの開発が多い。4位は日立製作所であり,フラットパネルデ.

(11) 32. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. 図5.ナノテク開発企業 \]Q^ _ ` トヨタ自動車 / U VWXY Z[$ 三星エスディアイ S 1 T 旭化成 )6QR ノリタケ P1I 理化学研究所 NOC; 伊勢電子工業 ?@ M KL アルバック J >KL5 ゼロックス  富士通 D E FG H  I 物資・材料研究 21 大研化学 ABC 双葉電子 >+?@ ロレアル /0=; 三菱重工 ; < 工業技術院 89 : シャープ 67 リコー 2 3 45 大阪ガス /01 三菱化学 ,-. 松下電器 + 東レ ' ( )* キャノン 富士写真フィルム   ! " #$%& 東芝   日立製作所  富士通  .  産業技術総研     日本電気  ソニー 

(12) 科学技術振興. 0.  20.  40.  60.  80.  100.  120.  140.  160.  180.  200. 特許件数. ィスプレイなどの表示装置へのナノテクの応用開発が多いことが特徴である。5位は東芝で あり,電界放出型陰極材料や触媒担持材や水素吸蔵材や燃料電池電極への応用研究が主体で ある。6位は富士写真フイルムであり,磁気記憶媒体とディスプレイに関する開発が主体で ある。7位はキヤノンであり,ナノチューブやフラーレンやメソポーラスの製造方法に関す る開発が多い。8位は東レであり,ナノチューブの製造法の開発が多い。その他の民間企業 でナノテク開発に積極的な会社は,松下電器,三菱化学,大阪ガス,リコー,シャープ,三 菱重工,ロレアル,双葉電子,大研化学などがある。 図6は,日本のナノテクに関する公開特許数を1998年から2003年まで調査した結果である。 ナノテク関連特許は年々増加しており,2003年までの5年間で約5倍になっており,特に 2003年の増加が著しい。これは,ナノテク開発が非常に活発であることを表しており,今後, この傾向はさらに加速度を付けながら継続すると考えられる。.

(13) 日本企業における知的財産経営の研究. 33. 図6.日本のナノテク開発の推移  1000. . 917.  900  800.  700. ナ ノ テ ク 特 許 数.   529.  600   403.  500   343.  400. 300 . 186  .  234. 200  100  0.  . 1998.  . 1999. . 2000. . 2001. . 2002. . 2003. 図7.ナノテク開発における業界比較 製薬業界 1.7% ガス業界 印刷業界 2.4% 0.7% その他 自動車業界 3.0% 3.5% 化粧品業界 3.9% 金属機械業界 5.3%. 総合電機業界 精密機器業界 金属機械業界 自動車業界 製薬業界 その他. 研究機関 化学業界 化粧品業界 ガス業界 印刷業界. 総合電機業界 29.8%. 化学業界 7.9%. 精密機器業界 19.6%. 研究機関 22.2%. 図7は,ナノテク開発における業界比較を表したものである。1位は総合電機業界であり, 全公開特許の29.8%を出願しており,総合電機業界は日本のナノテク開発のリーダーと言え る。なかでも,ソニー,日本電気,富士通,日立製作所,東芝,松下電器,シャープなどが ナノテク開発に積極的である。公的研究機関を除けば,2位の精密機器業界は19.6%を占め, なかでも,富士写真フイルム,キヤノン,リコー,富士ゼロックスなどがナノテク開発に積.

(14) 34. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. 図8.ナノテク共同開発における企業比較 45 . 42.7 40.5. 40  35 . 30.4. 30  共 同  開 25 発 率  ︵ 20 % ︶ 15 . 27.3 25.4. 16.1 12 8.9. 10 . 4.9 3.6 4 3.1 2.9. 5 0 0. 0. 10.9. 6.7. 0 日 本 電 気. <345=!. 科 学 技 術 振 興. .:;. 工 業 技 術 院. 74589. 3456. ./012. +,-. 大 ソ 東 双 日 阪 ニ 芝 葉 立 ガ ー 電 製 ス 子 作 所. %&'. シ ャ ー プ. * ( ). !. キ リ ロ 富 三 東 松 三 大 ャ コ レ 士 菱 レ 下 菱 研 ノ ー ア 通 重 電 化 化 ン ル 工 器 学 学. " # $. . . . . .   . 富 士 写 真 フ ィ  ル  ム.

(15). . 0. 10. 産 業 技 術 総 研.  . 極的である。3位は三菱化学などの化学業界である。4位は金属機械業界であり,三菱重工, 三菱マテリアル,住友特殊金属,昭和電工などが比較的活発にナノテク開発を行っている。 5位は化粧品業界であり,ロレアル,資生堂,カネボウ,ノエビア,花王などの企業が含ま れる。6位はトヨタ自動車,本田技研,日産自動車などの自動車業界である。7位は大阪ガ ス,東京ガスなどのガス業界である。8位は参天製薬,小林製薬,ファイザー製薬,藤沢薬 品,小野薬品などの製薬業界である。9位は大日本印刷や大日本インキなどの印刷業界であ る。 図8は,ナノテク開発の上位20社の共同開発率を企業および研究機関ごとに比較したもの である。共同開発率の1位と3位と4位は公的研究機関であり,なかでも,産業技術総合研 究所の共同開発率が最も高い。日本電気の共同開発率が40.5%で民間企業の中で最も高く, 他の民間企業と明らかに異なった研究開発戦略を持っていると考えられる。その共同開発パ ートナーは,公的研究機関や大学のみならず多くの民間企業に及んでいる。なかでも,科学 技術振興事業団との関係が深く,共同開発の半分が科学技術振興事業団との共同開発である。 また,東芝や三菱電機や日立製作所などの同業他社との共同開発も特徴的である。 民間企業における共同開発率の2位は日立製作所であり,日立ディバイスエンジニアリン グ,日立電線,日立計測エンジニアリングなどの日立グループとの共同開発の他,東芝や松 下電器などの同業他社との共同開発が注目される。3位の双葉電子工業は,ナノチューブの.

(16) 日本企業における知的財産経営の研究. 35. 図9.ナノテク開発における共同開発比率  35. 31.5.  30  25. 21.1. 共 同  開 20 発 率 ︵ 15  % ︶. 17.3 15.7. 10. 10  3.6 5. 0 . 化 粧 品 業 界. 0 . 化 学 業 界. 1.6 . 精 密 機 器 業 界. . ガ ス 業 界. . 総 合 電 機 業 界.   . 金 属 機 械 業 界. . 自 動 車 業 界. 

(17) . 研 究 機 関. . . 0. 3.1. 製 薬 業 界. 印 刷 業 界. 製造方法に関する国際基盤材料研究所との共同開発が多い。4位の東芝は松下電器や三菱電 機や日本電気などの同業他社との共同開発が多い。5位のソニーは地球環境産業技術研究機 構との共同開発が非常に多い。一方,電機業界の中でも,シャープ,松下電器,富士通は共 図9は,日本のナノテク開発における共同開発率を業界ごとに比較したものである。ナノ テク開発の業界順位で7位の自動車業界が,共同開発率では最も高い業界であることが分か った。ちなみに,トヨタ自動車の共同開発パートナーは,系列のコンポン研究所や産業技術 研究所などの公的研究機関である。2位の金属機械業界と3位の総合電機業界は,同業他社 との共同開発や公的研究機関との共同開発が比較的多い。一方,ナノテク開発を積極的に推 進する精密機器業界の共同開発率は3.6%であり非常に低い。これはリコー,キヤノン,富 士写真フイルムなどのナノテク開発の主力会社が自主開発戦略を採用しているためである。 また,化学業界,化粧品業界,製薬業界,印刷業界も,精密機器業界と同様にほとんど共同 開発を行わず,自主開発戦略を採用している。 このように,同じナノテク開発において,「共同開発戦略」または「自主開発戦略」の選 択は,業界ごとに明確な相違が存在することが判明した。これは,「共同開発戦略」または 「自主開発戦略」の実際の選択が企業単位で決定されるにもかかわらず,業界の特徴が共同 開発戦略の意思決定に強く影響しているためと考えられる。さらに,業界を超えた共同開発 は,自動車業界や金属機械業界や電機業界の一部にみられるが,他の業界ではほとんど行わ れておらず,共同開発の多くは業界内の共同開発と公的研究機関との共同開発であることが.

(18) 36. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. 図10.電機業界における共同開発の変化 50 電機(A). 45. 電機(B). 40 35 共 同 開 発 率 ︵ % ︶. 30 25 20 15 10 5 0 1997. 1998. 1999. 2000. 2001. 2002. 2003. 共同開発年. 分かった。上記のように,既存の業界を超えた新しい産業を誕生させる可能性を持つナノテ ク開発でさえ,「共同開発戦略」または「自主開発戦略」の意思決定に,既存の業界の特徴 が色濃く反映していることが判明した。 図10は,電機業界における共同開発の時系列変化を調査したものである。ただし,電機業 界で共同開発に消極的な(A)グループ(共同開発率20%未満:ソニーと富士通と東芝と松下 電器とシャープ)と積極的な(B)グループ(共同開発率20%以上:日本電気と日立製作所) に分けた。(A)(B)両グループは,1997年は共同開発をまったく実施していないが,共に 1998年から共同開発を活発化し,1999年または2000年に共同開発率がピークを示し,その後, いずれも共同開発率が減少する。 しかし,2002年以降,(A)グループと(B)グループの共同開発戦略が明らかに分かれる。 (A)グループは共同開発に非常に消極的になり,ほとんど共同開発を行わず自主開発への戦 略転換が見られる。一方,(B)グループは再び共同開発を積極的に行い,2003年には共同開 発を自主開発とほぼ同じ程度まで増加させている。このように(A)グループと(B)グループ は,ナノテク開発段階の中期以降において自主開発戦略と共同開発戦略とに明瞭に区別する ことができる。とりわけ,(B)グループの共同開発率における前半と後半の2回ピークの共 同開発内容やそのパートナーがそれぞれ相違していることから,(B)グループの2回の共同 開発率ピークは,単に共同開発が2つの時期に分かれたものではなく,明らかな意思決定に 沿った共同開発戦略の下に実施された結果であると考えられる。.

(19) 日本企業における知的財産経営の研究. 37. 図11.電機業界における共同開発パートナー.

(20)        研究機関との共同開発         他企業との共同開発  100%  90% 共 同 開 発 パ ー ト ナ ー 比 率 ( ). %.  80%  70% 60% .  50%  40% 30%  20%  10%  ソ ニ ー. . 日 本 電 気.  . 日 立 製 作 所. . シ ャ ー プ.

(21) . 東 芝.   . 松 下 電 器. . . 0%. 富 士 通. さらに,第1回目の共同開発率ピークの絶対値が(A)グループで約16%,(B)グループで 約42%と相違することから,もともと(B)グループの企業は共同開発を重視する企業である と考えられ,再び共同開発を増加させる戦略を採用しても特に不思議ではない。また,(A) グループの企業は,第1回目の共同開発率ピークの低い値から,あまり共同開発を重視する 企業ではないと考えられ,開発の後半に共同開発を止めて自主開発に転換したことは容易に 類推できる。 図11は,電機業界における共同開発パートナーを調査し,共同開発パートナーが研究機関 か他の民間企業であるかを区別したものである。同じ電機業界においても,松下電器は研究 機関との共同開発を一切行わず,民間企業だけと共同開発を行っている。一方,富士通やソ ニーや日本電気は,民間企業との共同開発は少なく,研究機関との共同開発が主体であるこ とが分かる。また,シャープや日立製作所は民間企業とも研究機関とも共同開発を行う戦略 を採用している。 図12は,研究機関における共同開発の状況を調査したものである。調査対象は,ナノテク 開発の主体である科学技術振興事業団と産業技術総合研究所と物質材料研究の3研究機関と した。いずれの研究機関も,共同開発が2002年から急増しており,それぞれの研究機関にお ける共同開発比率も急増していることが判明した。.

(22) 38. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. 図12.研究機関における共同開発 60. 共同開発比率 35%. 50.

(23)  物資材料研究  産業技術総合研究所  科学技術振興事業団. ナ ノ 40 テ ク 共 同 30 開 発 特 許 20 数 10 0% 0. . 1998. 15%. . 1999. Ⅳ. 14%. . 2000. 46%. 17%. . 2001. . 2002. . 2003. 燃料電池に関する共同開発. 図13は,1998年から2003年までの燃料電池特許数が100件以上の会社を図示したものであ る。1位の本田技研,2位のトヨタ自動車,3位の日産自動車の自動車業界が上位を占めて いるが,4位の松下電器,6位の富士電機,7位の東芝,8位の三洋電機のように電機業界 も燃料電池開発に積極的であることが分かる。以上のように,自動車業界と電機業界の両方 が主体となって日本の燃料電池開発を強く牽引していることが分かった。 図14は,1998年から2003年の日本の燃料電池の特許公開件数の推移を調査したものである。 日本の燃料電池開発は,1998年から2003年まで急激に増加しており,1998年と2003年を比較 すると,燃料電池特許はほぼ4倍に増加し,2003年は2000件に達しようとしている。このよ うに,一分野における開発が大規模に進展することは,日本の技術開発の歴史の中でもそれ ほど多くはない。これは,前述したように燃料電池開発が一業界での開発にとどまらず,多 くの業界の固有技術を複合的に活用しなければならないことと,従来の多くの業界に創造的 破壊が発生する可能性を持った画期的な開発であるためである。 図15は,燃料電池開発の主要3社の1998年から2003年の特許公開件数の推移を調査したも のである。本田技研は2001年に,日産自動車は2002年に,トヨタ自動車を抜き急増させてお り,トヨタ自動車も本田技研と日産自動車に抜かれたものの着実に増加させている。1998年 から2003年の6年間の特許公開件数の合計では,トヨタ自動車は本田技研に次いで2位であ るが,今後,日産自動車の急増により3位に転落する可能性がある。.

(24) 日本企業における知的財産経営の研究. 39. 図13.燃料電池開発企業 旭硝子 京セラ 東陶 東京ガス 三菱電機 大阪ガス 石川島播磨 アイシン精機 東芝 三洋電機 富士電機 三菱重工 松下電器 日産自動車 トヨタ自動車 本田技研 0. 100. 200. 300. 400. 500. 600. 特許件数. 図14.日本の燃料電池開発状況 1936. 2000  1697. 1800  1600  1400  燃 1200  料 電  池 1000 特 許 800  数. 1103. 799 551. 592. 600  400  200  0.   1998.   1999.   2000.   2001. 特許公開年.   2002.   2003. 700.

(25) 40. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. 図15.主要3社の燃料電池開発状況 250. ■ 200. 本田技研 トヨタ自動車 日産自動車. 燃 150 料 電 池 特 許 100 数. 50. 0 1998. 1999. 2000. 2001. 2002. 2003. 特許公開年. 図16は,燃料電池開発の主要5社の1998年から2003年の単独開発特許を調査したものであ る。1位が本田技研(569件),2位が日産自動車(443件),3位が松下電器(384件),4位 がトヨタ自動車(349件),5位が三菱重工(286件)である。図17は,燃料電池開発の主要 5社の1998年から2003年の単独開発特許と共同開発特許の合計を表したものである。なお, 共同開発特許は,公開特許の出願人欄に2社以上ある特許とした。1位が本田技研(602件), 2位がトヨタ自動車(459件),3位が日産自動車(451件),4位が松下電器(399件),5位 が三菱重工(308件)である。 図18は,燃料電池開発の主要5社の1998年から2003年の単独開発特許と共同開発特許とグ ループ開発特許(グループ会社の燃料電池特許)の合計を表したものである。なお,グルー プ会社は持ち株比率を5%以上とし,グループ開発特許はグループ会社の燃料電池特許から 共同開発特許を除外したものとした。1位がトヨタ自動車(909件),2位が三菱重工(619 件),3位が本田技研(611件),4位が日産自動車(465件),5位が松下電器(462件)であ る。 図16∼図18を比較すると,トヨタ自動車は単独開発で4位,共同開発が加わると2位,グ ループ開発も考慮すると1位になる。逆に,本田技研は単独開発で1位であるが,グループ 開発も考慮すると3位に低下し,同様に,日産自動車も単独開発で2位,共同開発を加える と3位,グループ開発を加えると4位に後退する。これは,本田技研と日産自動車が,燃料 電池の開発において共同開発やグループ開発ではなく,単独開発を主体にした開発戦略を採 用しており,トヨタ自動車が,単独開発だけでなく共同開発とグループ開発を組み合わせた.

(26) 日本企業における知的財産経営の研究. 41. 図16.燃料電池の単独開発  600. 569 443.  500. 384 349. 燃  料 400 電  池 300 特 許 200  数. 286.  100. 0. 研 技. 田 本. 器  電  松下. 車 動

(27) 産自. 日. 工 重 菱. 車  動  タ自. 三. トヨ. 図17.燃料電池の単独開発と共同開発の合計.  700. 602.  600 燃 料 電 池 特 許 数. 459.  500. 共同開発   ! " 単独開発 451. 399.  400. 308.  300 200  100  0.  車  車.  器 自動 技研 自動 松下電 産   タ  本田  ヨ 

(28) 日 ト. 重工 三菱. 図18.燃料電池のグループ全体の開発. 燃 料 電 池 特 許 数.  1000 $ 900 # 800  700  600  500. 909. 619. 611. グループ開発 % & '()*    共同開発 ! " 単独開発 465. 462.  400  300  200  100 0.  車  動 自 タ   トヨ. 重工 三菱.  車. 技研 自動  本田. 産

(29) 日.  電器  松下.

(30) 42. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. 図19.自動車3社の燃料電池の単独開発 250 216 200. ◆ ◇ □. 燃 料 150 電 池 特 100 許 数 50. 本田単独開発 日産単独開発 トヨタ単独開発. 210. 111. 0 1998. 1999. 2000. 2001. 2002. 2003. 特許公開年 図20.自動車3社の燃料電池の共同開発 70 60 ◆ ◇ □. 50 燃 40 料 電 池 30 特 許 20 数 10. 64. 本田共同開発 日産共同開発 トヨタ共同開発. 4 1. 0 1998. 1999. 2000. 2001. 2002. 2003. 特許公開年. トヨタグループ全体の総合開発力による開発戦略を採用しているためである。 図19は,トヨタ自動車と日産自動車と本田技研の1998年から2003年の単独開発特許を表し たものである。日産自動車と本田技研の単独開発が急増しているが,トヨタ自動車の増加は 日産自動車と本田技研の約半分程度である。図20は,トヨタ自動車と日産自動車と本田技研 の1998年から2003年の共同開発特許を表したものである。トヨタ自動車の共同開発は2003年 に急増しているが,日産自動車と本田技研の共同開発は非常に少ない。図21は,トヨタ自動 車と日産自動車と本田技研の1998年から2003年のグループ開発特許を表したものである。ト ヨタ自動車のグループ開発は着実に増加しているが,本田技研のグループ開発はやや増加の 兆しがあるものの全般的に低調であり,日産自動車のグループ開発はほとんど皆無に等しい。 以上のように,トヨタ自動車は,単独開発だけでなく共同開発とグループ開発を含めて, トヨタファミリー全体で燃料電池開発に取り組んでいるが,本田技研と日産自動車は,系列.

(31) 日本企業における知的財産経営の研究. 43. 図21.自動車3社の燃料電池のグループ開発 120 100 燃 料 電 池 特 許 数. 80. ◆ ◇ □. 本田グループ開発 日産グループ開発 トヨタグループ開発. 79. 60 40 18. 20. 2. 0 1998. 1999. 2000. 2001. 2002. 2003. 特許公開年. 会社と連携せずに単独開発で燃料電池開発を推進しており,明瞭な開発戦略の相違が判明し た。本田技研と日産自動車は,単独開発から同業他社との提携や異業種の電機業界との連携 を視野に入れた開発戦略に転換しなければならない時期はそれほどと遠くないと考えられる。. Ⅴ. ま. と. め. 本論文は,遺伝子,ナノテク,燃料電池に関する商品開発において企業間連携による戦略 的共同開発を研究した結果,次のことが判明した。 1)遺伝子に関する開発戦略は外国企業と日本企業で明確な相違があり,「外国企業の独自 開発」と「日本企業の共同開発」に分けることができる。 2)電機業界におけるナノテク共同開発率の変化は,「中期後期共同開発型」と「中期共同 開発+後期自主開発型」に分類できる。 3)電機業界のナノテク開発は,松下電器のように公的研究機関との共同開発を一切行わず 民間企業だけと共同開発を行う企業と,富士通やソニーや日本電気のように,民間企業と の共同開発は少なく公的研究機関との共同開発が主体である企業に分かれる。 4)トヨタ自動車は,単独開発だけでなく共同開発とグループ開発を含めて,トヨタファミ リー全体で燃料電池開発に取り組んでいるが,本田技研と日産自動車は,系列会社と連携 せずに単独開発で燃料電池開発を推進しており,明瞭な開発戦略の相違がある。 参 考 文 献 1)中込弥男「遺伝子の話」ナツメ社2003年9月 2)後藤晃,他「知的財産制度とイノベーション」東京大学出版会2003年6月 3)太田隆久「バイオビジネスのしくみ」東洋経済新報社2002年5月 4)牧野和夫「遺伝子ビジネスの特許戦略」中央経済社2002年10月 5)後藤晃,他「サイエンス型産業」NTT出版2003年3月.

(32) 44. 桃山学院大学総合研究所紀要. 第30巻第3号. 6)相澤英孝,他「バイオテクノロジーの進歩と特許」雄松堂出版2002年3月 7)大和総研「バイオビジネス白書2002」翔泳社2002年2月 8)石川正道「ナノテク&ビジネス入門」オーム社2002年9月 9)日刊工業新聞特別取材班「ナノテクの衝撃」日刊工業新聞社2002年1月 10)松井高広「ナノテクビジネス最前線」すばる舎2002年5月 11)飯田清人「IT革命からナノテクノロジーへ」丸善株式会社2002年8月 12)ナノテクノロジーハンドブック編集委員会「ナノテクノロジーハンドブク」オーム社2003年5月 13)川合知二「ナノテクノロジー極限科学と何か」PHP新書2003年1月 14)餌取章男,他「ナノテクノロジーの世紀」ちくま書房2002年11月 15)池澤直樹「ナノテクが日本を救う」講談社2002年4月 16)藤本隆宏「能力構築競争」中央新書2003年6月 17)日刊自動車新聞社編集局編「変革の構図」日刊自動車新聞社2003年10月 18)林昇一,高橋宏幸「戦略経営ハンドブック」中央経済社2003年5月 19)榊原清則「日本企業の研究開発マネジメント」千倉書房1995年5月 20)明石芳彦,他「日本企業の研究開発システム」東京大学出版会1995年4月 21)木村壽男「研究開発が企業を変える」学文社2002年8月 22)田口敏行「産学協同と研究開発戦略」白桃書房2003年3月 23)植田一博「協同の知を探る」共立出版2000年11月 24)宮田由紀夫「共同研究開発と産業政策」剄草書房1997年10月 25)小久保厚郎「研究開発のマネジメント」東洋経済新報社2001年5月 26)村山博,他「「高度知識社会における情報管理」コロナ社 2003年4月 27)中原秀登「研究開発のグローバル戦略」千倉書房2002年4月 28)植草益「産業融合」岩波書店2000年12月 29)槌屋治紀「燃料電池」ちくま書房2003年11月 30)清水和夫,平田賢「燃料電池とは何か 水素エネルギーが拓く新世紀」日本放送出版協会2000年12 月 31)駒橋徐「水素エネルギー革命」日刊工業新聞社2002年12月 32)山本寛「水素経済革命 燃料電池が世界を変える」新泉社2002年12月 33)土屋勉男,他「次世代自動車」東洋経済新報社2001年12月 34)ジェレミー・ルフキン,柴田裕之訳「水素エコノミー」NHK出版2003年4月 35)牧野克彦「自動車産業の興亡」日刊自動車新聞社2003年10月 36)弘岡正明「技術革新と経済発展. 非線形ダイナミズムの解明」日本経済新聞社2003年6月. 37)村山博「自動車会社と総合電機業界との共同開発に関する研究」桃山学院大学経済経営論集2004年 第46巻第1号 38)村山博「ナノテク開発における企業間連携による戦略的共同開発の研究」桃山学院大学経済経営論 集2004年第46巻第2号 39)村山博「燃料電池開発における企業間の競争と連携に関する研究」桃山学院大学総合研究所紀要 2004年第29巻第1号.

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参照

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