とっきょの話:ユーザプロファイルを用いた情報フィルタリング技術について
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(2) 連載. 情報を検索するもの. 特許第2976296号公報. 広告選定に利用するもの. 特許第3224507号公報. 広告,ニュースを電子メールで配信するもの. 特開平5-143653号公報. ユーザごとにウェブページの表示を変更するもの. 特開2002-82746号公報. 現在位置に合った情報を提供するもの. 特開2002-175465号公報. Series. -1. 事前登録するもの. 特許第2976296号公報. 購買履歴を取得するもの. 特許第2551345号公報. ユーザの視線により取得するもの. 特開2002-92023号公報. 検索条件の履歴を取得するもの. 特許第3085254号公報. 類似個人情報を利用するもの. 特許第2970593号公報. -2. 事前に登録しておくことで,ユーザ 1 人 1 人に合わせて ユーザに無料でインターネット上のサービスやコン. 興味のある情報のみを表示する専用のウェブページを. テンツを提供する代償として,別のウィンドウなどで. 提供するというものです. 特開 2002-82746 号公報には,ユーザプロファイルに. その顧客の興味を引きそうな広告を表示するというも. 応じて表示するポータルサイトの内容をカスタマイズ. のです. 特許第 3224507 号公報には,ユーザが情報検索サーバ. することで,利用者の意向や端末の仕様に応じた表示. から検索情報を取得する場合に,自動的に情報提供サ. を得ることができる技術について記載されています.. ーバからユーザプロファイルに合う内容の広告情報を 取得して,検索情報に組み込んでユーザに提供する技 携帯電話や PHS の所持率が高まったことから,個人. 術について記載されています. ほかにも,特許第 3216812 号公報には,無料でインタ. の位置情報をフィルタリングに利用しようという技術. ーネット接続サービスを提供する代償として,ユーザ. です.近年出願が増えている分野でもあります. 特開 2002-175465 号公報には,ユーザがあらかじめ購. プロファイルに合う内容の広告を表示する技術が記載. 入予定の商品情報をユーザプロファイルとして登録し. されています.. ておくと,その商品を販売している店舗に近づいたと きに,その旨をユーザに知らせる技術が記載されてい ユーザの好みそうな広告,ニュースをメールで配. ます.. 信・受信したりするというものです. 特開平 5-143653 号公報には,ユーザプロファイルを 利用してニュースと広告を配信する技術が記載されて います. 次に,情報フィルタリングに用いるユーザプロファ イルをどうやって調達してくるかを,いくつか例をあ ユーザプロファイルとして自分の年齢や好みなどを. げることで紹介したいと思います(. -2 に一覧があり. IPSJ Magazine Vol.43 No.12 Dec. 2002. −2−. 1369.
(3) ます). 年齢,性別,趣味などが一致する人は同じような好 みを持つ人が多いという経験則から生まれた手法であ あらかじめ,ユーザにユーザ自身のユーザプロファ. り,利用者と年齢,性別,趣味などが一致する他の人. イルを登録してもらうもので,ユーザプロファイル取. が選択した情報を利用者に提供するというものです.. 得の基本といえるものです.先ほど紹介しました特許. この手法の利点は購買履歴などの情報が十分に集ま. 第 2976296 号公報には,思想,信念,人生目標,志,生. っていない利用者に対しても効果的な情報提供を行う. 活コンセプト,性格,趣味などを表にしたがって選択. ことができる点にあります. 米国特許第 4,996,642 号公報には,同じ組織の人,同. していくことでユーザプロファイルを作成する技術が. じ職業の人,ある特定の地域に住んでいる人などは同. 記載されています.. じような好みを持つ人が多いだろうと推定する手法が 記載されています.こういった手法はソーシャルフィ オンラインショッピングでユーザが購入した商品の. ルタリングと呼ばれています. 特許第 2970593 号公報には,ある情報 A がすでに利用. 履歴を記録しておき,その商品と類似する商品の広告. 者 X,Y,Z で有効に活用されている事実がある場合に,. を利用者に配信するというものです. たとえば特許第 2551345 号公報には,ユーザがお中元. 情報 A に類似する情報 B は,利用者 X,Y,Z で有効に活. 用などに商品を購入したり借入した履歴から,物件デ. 用されることはもちろん,利用者 X,Y,Z に共通する. ータベースを検索する技術が記載されています.. ユーザプロファイルを持つ利用者 R,S についても情報. 著名な例としては,オンライン書籍販売のアマゾ. B を有効に活用する可能性が高いだろうと推測すること. ン・ドット・コムがあります.書籍を購入するときに. が記載されています.こういった手法は協調フィルタ. 顧客の登録されているユーザプロファイルに,ユーザ. リングと呼ばれています.. が購入した書籍の履歴を記録していくようにします. そうして,その書籍と関連のある書籍が発売される際 や,キャンペーンなどを行うときに,ユーザに電子メ ールでその旨を知らせ,購買を促すというサービスを 次に,この分野の特許の出願動向について紹介した. 行っています.. いと思います.ユーザプロファイルを用いた情報フィ ルタリング技術を特徴とする特許出願には,日本国特 許庁の特許出願の分類体系である FI( File Index)では. ユーザがどのような情報を閲覧したかを取得して,. G06F17/30,340A という分類が与えられます.. その履歴情報を分析したりしてユーザプロファイルと. 平成 14 年 9 月 30 日までに公開された,. するものです. 特開 2002-92023 号公報には,ユーザの視線を読みと. G06F17/30,340A が付与されている特許出願を中心に,. ることでユーザが見ている情報を特定し,この特定し. ユーザプロファイル,プロファイル,嗜好,し好,好. た情報をユーザが見ている観測時間を測定することで,. み,趣味,関心といったキーワードが付与されている. その情報に対する興味度合いを算出し,ユーザプロフ. 出願を抽出し,公開年別にグラフにまとめてみました. ァイルとして利用する技術が記載されています.. (. -1).多少の誤差はあると思いますが,出願の動向を. 大まかに把握できるかと思います. 1997 年ぐらいから,公開された特許出願の数が増加 ユーザがどのような検索条件で検索を行ったかとい. しています.この連載の第 2 回目で紹介したように,日. う情報を取得して,その検索条件をユーザプロファイ. 本国に出願された特許出願は,原則として出願から 1 年. ルとするものです.検索条件はユーザの興味・関心な. 6 月後に公開されます.したがって,公開された時期の. どがどこにあるかを示す有力な情報の 1 つと考えられ. 1 年 6 月ほど前に,出願されていることになります.と. ます.. なるとインターネットが一般に浸透し始めた時期にあ. 特許第 3085254 号公報には,ユーザが入力した検索の. たる 1995 年あたりから,出願が増えていると考えられ. 条件を取得しユーザプロファイルとして利用すること. ます.. が記載されています.. 1370. 43巻12号 情報処理 2002年12月. −3−.
(4) 連載. Series. 450 400 350 公開件数. 300 250 200 150 100 50 0 1990 以前. 1991. 1992. 1993. 1994. 1995 1996. 1997. 1998. 1999. 2000. 2001. 2002 (9月末まで). 公開年. -1. 近年特許について新聞やテレビなどで紹介される機. 文献番号索引照会」からは,上記で紹介した特許番号や. 会が増えてきたように思います.そこで,一度特許の. 特許出願公開番号から,対応する特許公報や公開特許. 明細書がどのようなものか,ご覧になられてみてはい. 公報を見ることができます.また, 「公報テキスト検索」. かがでしょうか.特許庁ウェブページでは,特許電子. からは,キーワードや FI(たとえば,G06F17/30,340A. 図書館(http://www.ipdl.jpo.go.jp/homepg.ipdl)を運. など)などから特許文献を検索することもできます.ア. 営しており,ここから簡単に本稿で紹介した特許文献. クセスをお待ちしています.. を参照することができます.その中の「特許・実用新案. (平成14年10月4日受付). IPSJ Magazine Vol.43 No.12 Dec. 2002. −4−. 1371.
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