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多面的に検討する

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Academic year: 2021

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第3学年 国語科学習指導案

指導者 1 単元名 「多面的に検討する」 教材名 『黄金の扇風機』『サハラ砂漠の茶会』 ○ 本単元は、「美」という同じ話題について二つの文章を比較しながら読むことができる単元である。 同じ話題について書かれた文章を比べながら読むことで、それぞれの文章の内容や主張の違い、文 章構成について深く理解できる教材である。どちらの文章も自分の知識や体験を主張の根拠として いるが、これは生徒にとって自分の知識や体験から自分の考えを導く良いモデルとなると考えられ る。また、一つの文章だけではその内容を肯定的にしかとらえられなかった生徒も、比べることの できる文章があることで、客観的な立場から文章の内容や筆者の考え方を評価していくことができ るだろう。内容だけではなく、構成や表現の特徴に関しても二つの文章を比較しながら読むことで、 それぞれの特徴や効果に気づきやすくなると思われる。 本教材では「美」を共通の話題として比較していくが、生徒たちには、「美」や「美しさ」といっ た「正解」のはっきりしない問題について自らの考えを整理する機会や経験はほとんどなく、決ま った「正解」のない問題に対し、限られた情報や、一意見から自身の判断を行ってしまうように思 われる。そんな生徒たちにとって、物事を複数の視点から比較する大切さや、自分の知識や経験と 照らし合わせたりしながら情報を判断・吟味して自分の考えを形成することの重要性を学べる教材 である。 本教材は、平成20年学習指導要領の内容項目「C 読むこと」の(1)ウ「文章を読み比べるな どして、構成や展開、表現の仕方について評価すること」に対応している。また、比較して気づい たことを交流する活動では、「A 話すこと・聞くこと」の(1)ウ「聞き取った内容や表現の仕方を 評価して、自分のものの見方や考え方を深めたり、表現に生かしたりしている」と対応しており、 本教材ではこの目標を意識して取り扱う。 既習事項の関連として、第二学年の『哲学的思考のすすめ』では、「論の進め方を捉え、筆者のも のの見方や考え方について感想や考えを持つ」学習、「筆者の考えなどについて知識や体験と関連づ けて自分の考えを持つ」学習を行った。ここでは、「恥ずかしい」といった曖昧な概念について自ら の体験と関連づける活動を行っている。また、第三学年では『絶滅の意味』を学習し、「論の進め方 や表現について評価する」活動を通して、筆者の主張に説得力を持たせる構成法について学習した。 さらに、「論の進め方に注目して筆者の主張を捉え、人間社会と自然の関わりについて考え、自分の 意見を持つ」ことを目標に学習を行っている。本教材では、「知識や体験との関連づけ」や「論の進 め方に注目して筆者の主張を捉える」こと、「自分の考えを持つ」という既習事項とのつながりも意 識しながら指導にあたりたい。

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○ 本学級に在籍する生徒は男子18名、女子13名である。明るく元気で、授業中には発言も多く、反応も素直 である。事前に行ったアンケートでは、「国語の学習が好きか」という問いに31.0%が「よくあてはまる」と 答え、55.0%が「あてはまる」と答えるなど、国語の学習に対しては概ね前向きであるといえる。4月、6 月の学力診断テストの国語のテストでは、県平均+2ポイントであったが、他のクラスは県平均+4ポイントを 達成しており、他のクラスと比べて学力の差がある。 また、事前アンケートで「国語で必要と思う力は何か」という問い(複数回答可)では「読むこと」を選んだ 生徒が75.0%と特に高かった。「読むこと」に関する問いの正答率は低くないが、読み取ったことを条件に従 って作文する問題の正答率は28.0%であり、課題が見られた。授業の中でも、条件作文や感想文を書く活動 では、自分の考えや思いをどう表現していいかわからず、なかなか作業が進まない生徒が多かった。事前アンケ ートの「自分の意見や考えを持っているか」という問いに対しては、「よくあてはまる」と答えた生徒が17.0%、 「あてはまる」と答えた生徒が62.0%と、ほとんどの生徒が自分の意見や考えを持つことができていると答 えている。しかし、「意見や考えをみんなの前で話すことは好きか」という問いに対しては「よくあてはまる/あ てはまる」が41.0%、「ややあてはまらない/あてはまらない」が59.0%であった。以上のことから、ほ とんどの生徒が自分の意見や考えを持ってはいるが、それを話したり、整理して文章として表現したりすること に課題があると考えられる。 ○ 本単元では、学習指導要領の改訂を視野に入れ、「主体的・対話的で深い学び」の実現へ向けての授業改善を目 指す試みを取り入れる。【主体的な学び】の視点から、「自己推薦文を書く」というゴールを設定して、見通しを 持って学習をすすめたい。今回は説明文の構成や表現の効果を自己推薦文に生かすという方向性を明らかにして、 生徒が学びを自覚しながら、自分の文章につなげることができるようにする。また、学習を進める中で、構成の 効果を見いだす場面と、自分の書いた文章の構成を推敲する場面で、生徒同士が意見を交流し、自分の考えを広 げ深める【対話的な学び】を設定する。交流の場面では、「筆者が構成や表現で工夫したことを自ら語る場面」や、 「教師役の生徒が他の生徒の自己推薦文を読んでアドバイスする場面」など、考えや意見を受け取る相手や状況 を明確にしたい。また、知識構成型ジグソー法を用いて、自分の意見や考えを話すことに抵抗がある生徒たちで も、能動的に話合いに参加できるようにしたい。さらに、【深い学び】を実現させるため、本単元で用いるワーク シートには最初と最後に自分の考えをまとめるスペースを確保する。学習を通して自分の記述がどう変容したか が見えるワークシートにすることで、自身の学びを振り返り、学びの過程を再考する機会としたい。交流時は他 の班から出た新たな視点をワークシートに記録させ、自身がさらに多面的・多角的に考える材料とする。本時、 第3次では「班」「全体」の交流の後に、再度「個」の考えを練る場面を設定している。【対話的な学び】から得 た知識や情報を精査して、自分のものとして考えを再構築する【深い学び】を実現させたい。 3 単元目標 ○文章の内容や筆者の考えに関心を持ち、自分の考えと関連づけようとしている。(関心・意欲・態度) ○文章を比較して構成や展開、表現の仕方などの特徴や効果を捉え、評価することができる。(読むこと) ○自身の体験を表現するために必要な語句の量を増やし、語感を磨き、語彙を豊かにすることができる。(伝統的な 言語文化と国語の特質に関する事項)

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4 単元指導計画 次 時 数 学習活動・内容 評価規準 評価方法 国語への関心・意欲・態度 読む能力 言語ついての知識・理解・技能 1 2 1「黄金の扇風機」と「サ ハラ砂漠の茶会」を読み、 筆者の主張を捉える。 自身の「美」についての経験を踏 まえて文章を読み、筆者の考えを 捉えようとしている。 語句の意味や用法につ いて調べ、理解してい る。 様相観察 ワークシート 2 3 本 時 3 / 3 1. 筆者の主張を踏 まえ、「美」に対する自分の考え をまとめる。 文章の内容や筆者の考えに関心 を持ち、自分の考えと関連づけよ うとしている。 文章を読んで人間、社会、自 然について考え、自分の意見 を持っている。 ワークシート 2.2つの文章を比較 し、筆者の工夫とその効果 を捉える。 (エキスパート活動) イ 構成 ロ 具体例の用い方 ハ 文末表現 文章の内容や筆者の考えに関心 を持ち、表現の特徴を捉えようと している。 ワークシート 様相観察 3. それぞれの筆者の工 夫を比較しながら、自分の 文章の改善点を見つける。 (ジグソー・クロストーク活動) 発見した筆者の工夫を、自分の文 章に生かそうとしている。 構成や展開、表現の特徴から 筆者の工夫やその効果につ いて考え、評価している。 ワークシート 様相観察 3 2 文章の構成や文末表現の効 果を考えながら、進学先へ 提出する自己推薦文を書 く。 論理の展開を工夫し、体験などを 引用するなどして、説得力のある 文章を書こうとしている。 自身の体験を表現する ために必要な語句の量 を増やし、語感を磨き、 語彙を豊かにしている。 自己推薦文 書いた自己推薦文を互いに 読み合い、評価しあう。 相手の立場や考えを尊重し、互い の発言を検討して自分の考えを 広げようとしている。 ワークシート 様相観察 5 本時 主眼 自分の文章にいかすことができるようにするために、二つの文章の構成や表現の工夫を比較しな がら、その効果を捉える。 (1) 本時の主たる見方・考え方 生徒が働かせる本時の 主たる見方・考え方 生徒が、【見方】文章の構成や文末表現の工夫に着目して【考え方】その効 果について考え、自分の文章の改善点を探す。

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(3)展開 学習活動・内容 指導上の留意点 ◇評価規準(方法) 配時 導 入 1 前時までの学習を振り返り、本時の学習のめあて を確認する。 ○本時の見通しを持つことができるように、学習 の流れを電子黒板に表示する。また、二つの文章 の筆者の主張を提示して、比較する際に確認でき るようにする。 5 展 開 2 二つの文章を比較する。 課題:どちらの文章がわかりやすいか。 (1) 二つの文章の工夫について班で交流する。(ジ グソー活動) (観点)イ 文章の構成 ロ 具体例の用い方 ハ 文末表現 (2)二つの文章の工夫を比較し、どちらの 文章がわかりやすいか班で考え、ホワイ トボードにまとめる。 (3)全体で交流し、考えを深める。 (クロストーク活動) 3「美」に対する自分の考えをまとめた文章を配布し、 文章の改善点を見出す。 (1) イ~ハの三つの観点で文章を読み直す。 (2) 改善点とその理由をワークシート①に記入す る。 ○二つの文章の良さを考えるために、エキスパー ト班でまとめた筆者の工夫を一人ずつ報告する。 ○どちらがわかりやすいかを考えるために、導入 で示した筆者の主張を再度確認する。また、理由 を考えさせるために構成や具体例、文末表現に着 目させる。 ○複数の考えを比較して、関連付けて自己の考え を深めるために、他の班の発表を聞いて気付いた ことをワークシートにメモさせる。 ○ジグソー活動やクロストーク活動で得た知識 を生かして、自身の文章から問題を見出すため に、三つの観点で自身の文章を評価する。 10 10 10 10 終 末 4 本時の学習を振り返り、次時の見通しを持たせる。 ○次時「自己推薦文」を書くために、本時の授業 で学習した三つの観点を意識して書くことを確 認し、次時をむかえる準備とする。 5 まとめ 自分の主張の説得力を高めるには、文章構成や具体例の用い方、文末表現を工夫するとよい。 を書こう。 ◇二つの文章を比較し、筆者の工夫について話合う活動を通して、文 章構成や表現の特徴と、その効果を捉えている。(ワークシート①) めあて 二つの文章を比較して、筆者の工夫を参考に自分の文章の改善点を見つけよう。 を書こう。

参照

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