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炭素繊維シートが積層接着された十字溶接継手止端部の応力集中係数の推定

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Academic year: 2021

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炭素繊維シートが積層接着された十字溶接継手止端部の

応力集中係数の推定

ESTIMASION OF STRESS CONCENTRATION FACTOR ON WELD TOE OF CRUCIFORM WELDED JOINTS BY EXTERNALLY BONDED CARBON FIBER SHEETS

小沢 拓弥*1 タイ ウィサル*2 中村 一史*3 松井 孝洋*4 Takumi OZAWA*1 Visal THAY*2 Hitoshi NAKAMURA*3 Takahiro MATSUI*4

1. 緒言 近年,既設鋼構造物の性能を回復または向上させ るための技術の一つとして,軽量で高強度かつ高耐 食性を有する炭素繊維シート(以下,CF シートと記 す)を用いた補修・補強工法[1]が注目されている. しかし,FRP 接着による溶接継手部の疲労強度の向 上を目的とした研究開発は国内外でも検討例[2~5] は少なく,その効果が十分に明らかにされていると はいえない.これは,溶接ビード部への接着は,形 状が複雑で,定量的な評価が難しいことが主な要因 と考えられる. 溶接継手の疲労強度は,継手の構造的な応力集中 や溶接形状の影響が大きく関与すること[6, 7]が知ら れている.このような継手部では,溶接止端部での 応力集中が疲労き裂の発生と進展に大きく左右され るため,局部応力を基準として疲労強度を評価する 場合がある.局部応力で評価する場合には,止端形 状が比較的容易に測定できることから,止端形状の 影響による応力集中係数と疲労寿命との相関を求め るなどの研究が行われている[6~11].溶接止端部の 応力集中は,溶接継手の幾何学的形状,とくに止端 部のフランク角や止端半径が大きく関与する[12, 13]. FRP 接着によって応力低減が期待できるため,止端 部の幾何学的形状とFRP の剛性から,止端部の局部 応力の低減効果が示されれば,き裂発生前の補強対 策に有用である. 一般に,FRP 接着による軸方向応力の低減は,合 成断面を仮定して,鋼板とFRP の剛性比で与えられ る[14].しかし,これは平板を想定したものであるた め,溶接継手のような断面変化による構造的な応力 *1学士(工学) 首都大学東京大学院 都市環境科学 研究科 都市基盤環境学域 (〒192-0397 東京都八王子市南大沢 1-1) *2準会員(学生) 修士(工学) 首都大学東京大学院 都市環境科学研 究科 都市基盤環境学域 (〒192-0397 東京都八王子市南大沢 1-1) *32 種正会員 博士(工学) 首都大学東京大 都市環境科学研究科 都市基盤環境学域 准教授 (〒192-0397 東京都八王子市南大沢 1-1) *4東レ株式会社 コンポジット技術第1 部コンポジ ット技術第1 課 (〒103-8666 東京都中央区日本橋室町 2-1-1) 樹脂拡散メディア 樹脂 鋼部材 プラスチックフィルム 強化材(FRP) 真 空 引 き シール材 接合用強化材 図1 VaRTM 施工の概念図

ABSTRACT The purpose of this study is to suggest estimated formula of stress concentration factor on weld toe of non-load-carrying cruciform welded joints by externally bonded CF sheets. The regression lines of the relationship between numbers of CF sheet layers and stress reduction factor was analytically investigated using finite element (FE) model varying the toe radius. Further, estimated formula of stress concentration factor has been proposed by combined with the estimated formula of the stress concentration coefficient at the weld toe. The verification of the proposed estimated formula was carried out by comparing the stress concentration factor by tensile test and FE model simulating the weld toe of specimen.

Keywords: 十字溶接継手,応力集中,真空含浸工法,炭素繊維シート,接着接合 cruciform welded joints, stress concentration, VaRTM, carbon fiber sheet, bonded joint

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要素は,4 節点 4 辺形の平面ひずみ要素を用い, 拘束条件は,モデルの1/4 の対称性を再現するため, x,y 方向それぞれの断面方向を固定している.作用 応力は,x 方向に一様な引張応力 σsn=100MPa を載荷 することとした.鋼種は,後述する実験と同じ, SM400 を想定しており,鋼材の材料物性値は,ヤン グ係数を205GPa,ポアソン比を 0.3 とした. 2.2 FE モデルの妥当性の検証方法 本研究で作成したFE モデルの妥当性は,文献[12] で検証されている応力集中係数Ktの推定式から得ら れた値と比較することで検証した. 文献[12]では,止端部の応力集中に及ぼす主板およ び付加物の板厚,溶接サイズ,止端半径などの影響 を,2 次元境界要素法による一連の計算を行い,式(1) のような応力集中係数Ktの推定式を提案している.

0.467 1 1.348 0.397 ( / ) t K    ln S t Q f (1) ここで,S は付加物寸法,t は母材の板厚,Q は/t および脚長をh とした時の h/t の関数,fは,文献[13] より,フランク角の影響を補正した式である. 2 p p S t  h (2) 1 2 2.8 2 h Q t h t                (3) 2 1 exp 0.90 2 2 1 exp 0.90 2 2 t h h f t h h                               (4) ただし,tpは付加物の板厚,hpは水平脚長,hは垂直 脚長である.ただし,ランク角の適用範囲は,π/4 である. 2.3 解析結果 図5に,止端半径を1.0mmとした場合の止端部近 傍における荷重軸方向の応力σxの応力分布を示す. 応力集中は,止端部の円弧を設けた箇所で生じ,荷 重伝達のない付加物では母材に比べて応力が緩和さ れていることが確認できた.また,式(1)から得られ た応力集中係数Ktを,それぞれの止端半径のFEモデ ルより得られた応力集中係数Kwel.と対比して,表1に 示す.ここで,応力集中係数Kwel.は,FEモデルから 得られた止端部のσxの最大値を公称引張応力σsnで除 した値である.応力集中係数KtおよびKwel.を比較する と,両者の値は良い一致を示すこと,最も応力集中 係数の差異が大きいr2.0-0モデルでも7.84%であるこ とが確認できた.以上から,本研究におけるモデル 化は,十分妥当であるといえる.文献[12]では,板厚 tおよびtp,脚長h = hpの適用範囲は,それぞれ10~ 80mm,10~100mm,7~42mmであるが,本研究に おけるモデル化より,それぞれ9~80mm,9~100mm, 6~42mmとした. 3. 炭素繊維シートが積層接着された止端部における応 力集中係数の推定 3.1 モデル化と解析条件 3.1.1 解析パラメータ CF シートの積層数 n を解析パラメータとして,1 層,5 層,10 層,20 層および 50 層と変えた.表 1 に,それぞれの止端半径ρ と積層数 n との組み合わ せ,図6 に,CF シートの積層数 n を 5 層とした補強 モデルの設計例を示す. 3.1.2 定着長の検討 補強モデルを設計するにあたり,CF シートをそれ ぞれの積層数n で接着した場合に必要な定着長を検 MPa ρ=1.0mm5 溶接止端部近傍の荷重軸方向の応力σxの応力分布 80 700 (a) 平面図 50 170 50 20 10 0 Weld, θ=45° 240 Leg length 6mm 9 9 Rib Web 20 (b) 側面図 図6 補強試験体の概要(単位:mm) AUP40 AUP40(1~10層) CSM CF sheet(1~10層) CFRP(11~50層) Steel 0.400 0.167 0.167 0.143 0.334 図7 CF シートと接着層のモデル化の概要(単位:mm) 集中の影響がある場合には,それらの適用性につい て検討が必要となる. そこで本研究では,き裂発生前の溶接止端部に, FRP を接着することで,局部応力を低減する,補強 工法の開発を目指して,溶接接合に多用されている 荷重非伝達型十字溶接継手に着目し,FE 解析を用い て,CF シートを積層接着した場合,引張応力を受け る時の溶接止端部の応力集中係数の推定式を検討し た.止端半径とCF シート積層数を考慮した FE モデ ルを作成し,止端部の応力低減の推定を試みた.推 定式の妥当性は,図1 に示すように,液体樹脂を真 空吸引して FRP を成形する真空含浸工法(以下, VaRTM と記す)を用いて,CF シートが積層接着さ れた試験体を製作し,静的引張試験を行って,検証 した. 2. 十字溶接継手の止端部の応力集中の検討 2.1 モデル化と解析条件 解析対象は,図2 に示すように,母材に引張応力 が作用する荷重非伝達型十字溶接継手である.試験 体の寸法は,母材,付加物の長さおよびその板厚を, それぞれ700mm,100mm および 9mm とした.なお, この形状寸法は,後述する静的引張試験で使用した 試験体を想定している.止端部の形状は,脚長,フ ランク角をすべて 6mm,π/4 で一定とし,止端半径 ρ を解析パラメータとして 0.2mm,0.5mm,1.0mm, 1.5mm,2.0mm に変えた.そして,これらのモデル に対して,汎用FE 解析プログラム Msc Marc 2018 を 適用し,2 次元弾性解析を行った. 止端部のモデル化については,図3 で示すような 曲率半径を有する止端を 1/8 円弧で近似し,この円 弧の12 等分点を境界節点とした[12].要素寸法は, 止端部から離れるに従って最大要素寸法が0.2mmと なるように要素分割を行った.図 4 に,止端半径 を1.0mm とした場合の要素分割された FE モデルの 例を示す. 80 700 (a) 平面図 Strain gauges 1 5 86 9 10 0 9 Weld, θ=45°

Leg length 6mm Rib

Web (b) 側面図 図2 無補強試験体の概要(単位:mm) ρ θ=π/4 π/4 6.0mm 6.0mm 2.0mm1.5mm 1.0mm 0.5mm 0.2mm 図3 溶接止端部のモデル化の概念 0.3mm 0.5mm y x 図4 曲率半径を考慮した FE モデルの例(=1.0mm) 表1 止端半径と CF シート積層数の関係 モデル名止端半径 (mm) 積層数 n 式の応力 集中係数 Kt, Kt' FE モデルの 応力集中係数 Kwel., Kwel'. 差異 (%) Vol No r0.2 0 0.2 0 3.92 3.92 0.00 1 1 3.55 3.41 3.86 5 5 3.21 3.08 4.27 10 10 2.91 2.81 3.50 20 20 2.52 2.46 2.50 50 50 2.01 1.93 4.02 r0.5 0 0.5 0 2.91 2.81 3.14 1 1 2.69 2.60 3.23 5 5 2.44 2.36 3.07 10 10 2.21 2.16 2.20 20 20 1.92 1.89 1.45 50 50 1.54 1.49 3.27 r1.0 0 1.0 0 2.38 2.29 3.79 1 1 2.24 2.14 4.13 5 5 2.03 1.96 3.55 10 10 1.84 1.80 2.63 20 20 1.61 1.57 2.06 50 50 1.29 1.24 4.15 r1.5 0 1.5 0 2.14 2.03 4.99 1 1 2.03 1.92 5.59 5 5 1.85 1.76 4.81 10 10 1.68 1.61 3.90 20 20 1.46 1.41 3.49 50 50 1.18 1.11 5.75 r2.0 0 2.00 0 2.00 1.84 7.84 1 1 1.91 1.75 8.49 5 5 1.73 1.60 7.60 10 10 1.58 1.47 6.64 20 20 1.38 1.29 6.34 50 50 1.11 1.01 8.64

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要素は,4 節点 4 辺形の平面ひずみ要素を用い, 拘束条件は,モデルの1/4 の対称性を再現するため, x,y 方向それぞれの断面方向を固定している.作用 応力は,x 方向に一様な引張応力 σsn=100MPa を載荷 することとした.鋼種は,後述する実験と同じ, SM400 を想定しており,鋼材の材料物性値は,ヤン グ係数を205GPa,ポアソン比を 0.3 とした. 2.2 FE モデルの妥当性の検証方法 本研究で作成したFE モデルの妥当性は,文献[12] で検証されている応力集中係数Ktの推定式から得ら れた値と比較することで検証した. 文献[12]では,止端部の応力集中に及ぼす主板およ び付加物の板厚,溶接サイズ,止端半径などの影響 を,2 次元境界要素法による一連の計算を行い,式(1) のような応力集中係数Ktの推定式を提案している.

0.467 1 1.348 0.397 ( / ) t K    ln S t Q f (1) ここで,S は付加物寸法,t は母材の板厚,Q は/t および脚長をh とした時の h/t の関数,fは,文献[13] より,フランク角の影響を補正した式である. 2 p p S t  h (2) 1 2 2.8 2 h Q t h t                (3) 2 1 exp 0.90 2 2 1 exp 0.90 2 2 t h h f t h h                               (4) ただし,tpは付加物の板厚,hpは水平脚長,hは垂直 脚長である.ただし,ランク角の適用範囲は,π/4 である. 2.3 解析結果 図5に,止端半径を1.0mmとした場合の止端部近 傍における荷重軸方向の応力σxの応力分布を示す. 応力集中は,止端部の円弧を設けた箇所で生じ,荷 重伝達のない付加物では母材に比べて応力が緩和さ れていることが確認できた.また,式(1)から得られ た応力集中係数Ktを,それぞれの止端半径のFEモデ ルより得られた応力集中係数Kwel.と対比して,表1に 示す.ここで,応力集中係数Kwel.は,FEモデルから 得られた止端部のσxの最大値を公称引張応力σsnで除 した値である.応力集中係数KtおよびKwel.を比較する と,両者の値は良い一致を示すこと,最も応力集中 係数の差異が大きいr2.0-0モデルでも7.84%であるこ とが確認できた.以上から,本研究におけるモデル 化は,十分妥当であるといえる.文献[12]では,板厚 tおよびtp,脚長h = hpの適用範囲は,それぞれ10~ 80mm,10~100mm,7~42mmであるが,本研究に おけるモデル化より,それぞれ9~80mm,9~100mm, 6~42mmとした. 3. 炭素繊維シートが積層接着された止端部における応 力集中係数の推定 3.1 モデル化と解析条件 3.1.1 解析パラメータ CF シートの積層数 n を解析パラメータとして,1 層,5 層,10 層,20 層および 50 層と変えた.表 1 に,それぞれの止端半径ρ と積層数 n との組み合わ せ,図6 に,CF シートの積層数 n を 5 層とした補強 モデルの設計例を示す. 3.1.2 定着長の検討 補強モデルを設計するにあたり,CF シートをそれ ぞれの積層数n で接着した場合に必要な定着長を検 MPa ρ=1.0mm5 溶接止端部近傍の荷重軸方向の応力σxの応力分布 80 700 (a) 平面図 50 170 50 20 10 0 Weld, θ=45° 240 Leg length 6mm 9 9 Rib Web 20 (b) 側面図 図6 補強試験体の概要(単位:mm) AUP40 AUP40(1~10層) CSM CF sheet(1~10層) CFRP(11~50層) Steel 0.400 0.167 0.167 0.143 0.334 図7 CF シートと接着層のモデル化の概要(単位:mm) 集中の影響がある場合には,それらの適用性につい て検討が必要となる. そこで本研究では,き裂発生前の溶接止端部に, FRP を接着することで,局部応力を低減する,補強 工法の開発を目指して,溶接接合に多用されている 荷重非伝達型十字溶接継手に着目し,FE 解析を用い て,CF シートを積層接着した場合,引張応力を受け る時の溶接止端部の応力集中係数の推定式を検討し た.止端半径とCF シート積層数を考慮した FE モデ ルを作成し,止端部の応力低減の推定を試みた.推 定式の妥当性は,図1 に示すように,液体樹脂を真 空吸引して FRP を成形する真空含浸工法(以下, VaRTM と記す)を用いて,CF シートが積層接着さ れた試験体を製作し,静的引張試験を行って,検証 した. 2. 十字溶接継手の止端部の応力集中の検討 2.1 モデル化と解析条件 解析対象は,図2 に示すように,母材に引張応力 が作用する荷重非伝達型十字溶接継手である.試験 体の寸法は,母材,付加物の長さおよびその板厚を, それぞれ700mm,100mm および 9mm とした.なお, この形状寸法は,後述する静的引張試験で使用した 試験体を想定している.止端部の形状は,脚長,フ ランク角をすべて 6mm,π/4 で一定とし,止端半径 ρ を解析パラメータとして 0.2mm,0.5mm,1.0mm, 1.5mm,2.0mm に変えた.そして,これらのモデル に対して,汎用FE 解析プログラム Msc Marc 2018 を 適用し,2 次元弾性解析を行った. 止端部のモデル化については,図3 で示すような 曲率半径を有する止端を 1/8 円弧で近似し,この円 弧の12 等分点を境界節点とした[12].要素寸法は, 止端部から離れるに従って最大要素寸法が0.2mmと なるように要素分割を行った.図 4 に,止端半径 を1.0mm とした場合の要素分割された FE モデルの 例を示す. 80 700 (a) 平面図 Strain gauges 1 5 86 9 10 0 9 Weld, θ=45°

Leg length 6mm Rib

Web (b) 側面図 図2 無補強試験体の概要(単位:mm) ρ θ=π/4 π/4 6.0mm 6.0mm 2.0mm1.5mm 1.0mm 0.5mm 0.2mm 図3 溶接止端部のモデル化の概念 0.3mm 0.5mm y x 図4 曲率半径を考慮した FE モデルの例(=1.0mm) 表1 止端半径と CF シート積層数の関係 モデル名止端半径 (mm) 積層数 n 式の応力 集中係数 Kt, Kt' FE モデルの 応力集中係数 Kwel., Kwel'. 差異 (%) Vol No r0.2 0 0.2 0 3.92 3.92 0.00 1 1 3.55 3.41 3.86 5 5 3.21 3.08 4.27 10 10 2.91 2.81 3.50 20 20 2.52 2.46 2.50 50 50 2.01 1.93 4.02 r0.5 0 0.5 0 2.91 2.81 3.14 1 1 2.69 2.60 3.23 5 5 2.44 2.36 3.07 10 10 2.21 2.16 2.20 20 20 1.92 1.89 1.45 50 50 1.54 1.49 3.27 r1.0 0 1.0 0 2.38 2.29 3.79 1 1 2.24 2.14 4.13 5 5 2.03 1.96 3.55 10 10 1.84 1.80 2.63 20 20 1.61 1.57 2.06 50 50 1.29 1.24 4.15 r1.5 0 1.5 0 2.14 2.03 4.99 1 1 2.03 1.92 5.59 5 5 1.85 1.76 4.81 10 10 1.68 1.61 3.90 20 20 1.46 1.41 3.49 50 50 1.18 1.11 5.75 r2.0 0 2.00 0 2.00 1.84 7.84 1 1 1.91 1.75 8.49 5 5 1.73 1.60 7.60 10 10 1.58 1.47 6.64 20 20 1.38 1.29 6.34 50 50 1.11 1.01 8.64

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応力低減係数ξ0*を比較したものを示す.ここで,応 力低減係数ξwel'.は,円弧を設けた止端部で最も応力集 中が生じた座標位置において,補強モデルの応力集 中係数Kwel'.を無補強モデルの応力集中係数Kwel.で除 した値と定義した.応力低減係数ξ0*,FEMは,止端部の 構造的な応力集中の影響を受けない位置(以下,一 般部と記す)として,止端部から十分離れた箇所で の値(86mm,150mm)とした.合成断面の仮定に 基づいた応力低減係数ξ0* [14]は,式(7)で与えられる. 0* 2 2 1 1 [2A Ec c/ (1 c)]/[A Es s/ (1 s)]        (7) 図9には,それぞれの応力低減係数の線形近似を示 している.近似式の決定係数R2は,ほぼ1に近い値と なるため,線形関係にあるといえる.例として,止 端半径を1.0mmとした補強モデルより得られた応 力低減係数ξwel'.ξ0*による近似式を式(8)に示す. * 2 '. 0.606 0 0.363 R =0.998 wel     (8) 応力低減係数ξwel'.は,応力低減係数ξ0*,FEMに比べて傾 きが小さいことから,CFRPと鋼材の剛性比に基づい た理論値まで応力は低減しないといえた.これは, 溶接止端部の構造的な応力集中の影響を受けること によるものと考えられた.また,溶接止端部から十 分離れた位置における応力低減係数ξ0*,FEMξ0*は,破 線で示したξ0*,FEM=ξ0*の比較から,両者はよい一致す るといえるが,ξ0*が小さいほど差異が大きくなる傾 向が見られた.これは,CFRPの材料特性を,式(7) における応力低減係数ξ0*では,等方性としているの に対して,本解析における応力低減係数ξ0*,FEMでは, 直交異方性としており,90°方向の弾性係数が影響し て,差異が大きくなると考えられた. 図10では,応力低減係数ξwel'.およびξ0*,FEMと,CFシ ートの積層数nによる比較を行った.図中に示す実線 は,図9より線形近似の式から得られた値より外挿し ており,プロット点で示すFEM値とよく一致するこ とが確認できた.また,応力低減係数ξwel'.は,ξ0*,FEM に比べて積層数nの増加に対して低減係数が下がり にくい傾向を示していた.そして,それぞれの応力 低減係数ξwel'.は,積層数nが増えると,ある一定の値 で収束する傾向がみられることから,施工性の観点 からは,50層であれば実用的に適用可能であると考 えられた.以上のことから,応力低減係数ξwel'.は,積 層数nの理論式によって評価できることが示された. 3.3 応力集中係数の推定式の提案 溶接止端部の応力低減係数ξwel'.と,合成断面の仮定 に基づいた応力低減係数ξ0*CFシートの積層数nの 変化による比較から,両者を補正する式の導出を試 みた.応力低減係数ξwel'.ξ0*の関係は,線形近似によ り式(9)のようになる. * '. ( ) 0 ( ) wel AB      (9) ここで,A(ρ)およびB(ρ)は,応力低減係数ξwel'.ξ0*に よる近似式の傾きと切片を止端半径ρで補正した係 数であり,対数近似により式(10)および式(11)のよう になる.

 

2 ( ) 0.004 0.606 R =0.994 A   ln   (10)

 

2 ( ) 0.018 0.362 R =0.997 B   ln   (11) 以上の検討をもとに,既往の研究における提案式 [12]と組み合わせることで,CFシートが積層接着さ れた十字溶接継手の止端部における応力集中係数Kt’ の推定式(12)を得た. ' '. t t wel KK (12) ただし,積層数n,止端半径の適用範囲は,それぞ れ1~50層,0.2~2.0mmである. ξwel'.= 0.606ξ0* + 0.363 R² = 0.998 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 R ed uc tio n fa ct or , ξwel '. ξ0 *,FEM Decreasing rate, ξ0* r2.0(ξwel'.) r1.5(ξwel'.) r1.0(ξwel'.) r0.5(ξwel.) r0.2(ξwel'.) r2.0(ξ0*,FEM) 図9 FEM値と理論値の応力低減係数の比較 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 0 10 20 30 40 50 R ed uc tio n fa ct or , ξwe l'. ξ0 *,FEM Number of layers, n App.r2.0(ξwel'.) App.r1.5(ξwel'.) App.r1.0(ξwel'.) App.r0.5(ξwel'.) App.r0.2(ξwel'.) App.r2.0(ξ0*,FEM) 図10 FEM 値の応力低減係数と積層数の比較 討した.定着長とは,CFRP を鋼部材に接着すると, 接着剤を介して鋼部材の断面力がCFRP へ徐々に伝 達され,断面力の分担が合成断面に対する値とほぼ 一致するまでに必要なCFRP の長さである.文献[14] では,平面応力に基づいたCFRP の定着長 l が示さ れているが,文献[15]より,平面ひずみに基づいた CFRP の定着長 l*に変換すれば,式(5)で表される. 1 * 2 2 / (1 ) 1cosh 2 1 c cs s/ (1 cs) A E l c A E             (5) ここで,ηは鋼板の応力が合成断面として計算される 値への収束の度合いで,η>1で,1.01とした.Esおよ びEcはそれぞれ鋼部材およびCFRPの弾性係数 (MPa),AsおよびAcはそれぞれ鋼部材およびCFRP の断面積(mm2),係数c*は式(6)で算出される. 2 2 * 2 1 / (1 ) / (1 ) e e e s s s c c c b G c t A EA E           (6) ここで,teおよびbeはそれぞれ接着剤の厚さ(mm) および幅(mm)である.Geは接着剤のせん断弾性係 数(MPa)である. 表3 に,以上の計算式と表 2 に示す材料物性値か ら算出したそれぞれの積層数での定着長 l*の値を示 す.補強モデルの作成には,表3 で示した定着長 l* と溶接止端部の影響を考慮して補強区間を十分確保 し,CF シートの設計を行うこととした. 3.1.3 炭素繊維シートと接着層のモデル化 7 に,CF シートと接着層のモデル化の概要を示 す.電気化学作用による腐食を防止するため,鋼 材とCF シートの間にチョップドストランド層(ラ ンダムに配置した短ガラス繊維,以下,CSM と記す) の厚さを0.143mm,その接着層を 0.400mm として考 慮した.CF シートが 10 層以下の場合では,CF シー ト層とその接着層の厚さを0.167mmとした.一方で, CF シートが 10 層を超える場合では,モデル化を簡 略化させるために,CF シート層と接着層を一体化さ せた CFRP 層を考慮し,その厚さを 1 層あたり 0.334mm とした.なお,CF シート層と接着層の付着 は,節点共有でモデル化を行った.図8 に,止端半 径を 1.0mm とした場合の要素分割された止端部近 傍のFE モデルの例を示す. 3.1.4 材料物性値と境界条件 4 に,本解析で用いた材料物性値を示す.なお, CF シートの繊維方向の弾性係数は,接着されている 溶接ビードのフランク角に対して平行になるように 要素座標系において回転して入力した.また,CFRP 層では,繊維体積含有率Vf0.5 であることを考慮 し,CF シートの弾性係数に 0.5 を掛けて入力してい る.その他の境界条件は,前述した円弧を有するモ デルと同じ条件とした. 3.2 解析結果と考察 図9に,それぞれの止端半径の補強モデルから得ら れた応力低減係数ξwel'.およびξ0*,FEMと,理論値である 図8 要素分割された溶接止端部周辺の解析モデルの例 表2 材料物性値 材料 項目 記号 単位 値 鋼材 (SM400) 縦弾性係数 Es MPa 205,000 ポアソン比 νs - 0.30 幅 bs mm 80 厚さ ts mm 9 断面積 As mm2 720 CF シート (高強度) 縦弾性係数 Ec MPa 245,000 ポアソン比 νc - 0.34 幅 bc mm 80 厚さ tc mm 0.167 積層数 n - 50 断面積 Ac mm2 133.6 繊維体積含有率 Vf - 0.50 接着剤 (AUP40) せん断弾性係数 Ge MPa 1,234 幅 be mm 80 厚さ te mm 0.4 収束度合い η - 1.01 表3 定着長の検討 積層数n 定着長 l*(mm) 補強区間(mm) 1 8 240 5 30 240 10 46 240 20 65 320 50 93 320 表4 補強モデルの物性値 材料 項目 単位 値 CF シート (高強度) 縦弾性係数(0°) MPa 245,000 縦弾性係数(90°) MPa 16,000 せん断弾性係数(0°) MPa 10,400 せん断弾性係数(90°) MPa 8,000 ポアソン比(0°) - 0.34 ポアソン比(90°) - 0.005 CSM 縦弾性係数ポアソン比 MPa - 18,750 0.30

(5)

応力低減係数ξ0*を比較したものを示す.ここで,応 力低減係数ξwel'.は,円弧を設けた止端部で最も応力集 中が生じた座標位置において,補強モデルの応力集 中係数Kwel'.を無補強モデルの応力集中係数Kwel.で除 した値と定義した.応力低減係数ξ0*,FEMは,止端部の 構造的な応力集中の影響を受けない位置(以下,一 般部と記す)として,止端部から十分離れた箇所で の値(86mm,150mm)とした.合成断面の仮定に 基づいた応力低減係数ξ0* [14]は,式(7)で与えられる. 0* 2 2 1 1 [2A Ec c/ (1 c)]/[A Es s/ (1 s)]        (7) 図9には,それぞれの応力低減係数の線形近似を示 している.近似式の決定係数R2は,ほぼ1に近い値と なるため,線形関係にあるといえる.例として,止 端半径を1.0mmとした補強モデルより得られた応 力低減係数ξwel'.ξ0*による近似式を式(8)に示す. * 2 '. 0.606 0 0.363 R =0.998 wel     (8) 応力低減係数ξwel'.は,応力低減係数ξ0*,FEMに比べて傾 きが小さいことから,CFRPと鋼材の剛性比に基づい た理論値まで応力は低減しないといえた.これは, 溶接止端部の構造的な応力集中の影響を受けること によるものと考えられた.また,溶接止端部から十 分離れた位置における応力低減係数ξ0*,FEMξ0*は,破 線で示したξ0*,FEM=ξ0*の比較から,両者はよい一致す るといえるが,ξ0*が小さいほど差異が大きくなる傾 向が見られた.これは,CFRPの材料特性を,式(7) における応力低減係数ξ0*では,等方性としているの に対して,本解析における応力低減係数ξ0*,FEMでは, 直交異方性としており,90°方向の弾性係数が影響し て,差異が大きくなると考えられた. 図10では,応力低減係数ξwel'.およびξ0*,FEMと,CFシ ートの積層数nによる比較を行った.図中に示す実線 は,図9より線形近似の式から得られた値より外挿し ており,プロット点で示すFEM値とよく一致するこ とが確認できた.また,応力低減係数ξwel'.は,ξ0*,FEM に比べて積層数nの増加に対して低減係数が下がり にくい傾向を示していた.そして,それぞれの応力 低減係数ξwel'.は,積層数nが増えると,ある一定の値 で収束する傾向がみられることから,施工性の観点 からは,50層であれば実用的に適用可能であると考 えられた.以上のことから,応力低減係数ξwel'.は,積 層数nの理論式によって評価できることが示された. 3.3 応力集中係数の推定式の提案 溶接止端部の応力低減係数ξwel'.と,合成断面の仮定 に基づいた応力低減係数ξ0*CFシートの積層数nの 変化による比較から,両者を補正する式の導出を試 みた.応力低減係数ξwel'.ξ0*の関係は,線形近似によ り式(9)のようになる. * '. ( ) 0 ( ) wel AB      (9) ここで,A(ρ)およびB(ρ)は,応力低減係数ξwel'.ξ0*に よる近似式の傾きと切片を止端半径ρで補正した係 数であり,対数近似により式(10)および式(11)のよう になる.

 

2 ( ) 0.004 0.606 R =0.994 A   ln   (10)

 

2 ( ) 0.018 0.362 R =0.997 B   ln   (11) 以上の検討をもとに,既往の研究における提案式 [12]と組み合わせることで,CFシートが積層接着さ れた十字溶接継手の止端部における応力集中係数Kt’ の推定式(12)を得た. ' '. t t wel KK (12) ただし,積層数n,止端半径の適用範囲は,それぞ れ1~50層,0.2~2.0mmである. ξwel'.= 0.606ξ0* + 0.363 R² = 0.998 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 R ed uc tio n fa ct or , ξwel '. ξ0 *,FEM Decreasing rate, ξ0* r2.0(ξwel'.) r1.5(ξwel'.) r1.0(ξwel'.) r0.5(ξwel.) r0.2(ξwel'.) r2.0(ξ0*,FEM) 図9 FEM値と理論値の応力低減係数の比較 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 0 10 20 30 40 50 R ed uc tio n fa ct or , ξwe l'. ξ0 *,FEM Number of layers, n App.r2.0(ξwel'.) App.r1.5(ξwel'.) App.r1.0(ξwel'.) App.r0.5(ξwel'.) App.r0.2(ξwel'.) App.r2.0(ξ0*,FEM) 図10 FEM 値の応力低減係数と積層数の比較 討した.定着長とは,CFRP を鋼部材に接着すると, 接着剤を介して鋼部材の断面力がCFRP へ徐々に伝 達され,断面力の分担が合成断面に対する値とほぼ 一致するまでに必要なCFRP の長さである.文献[14] では,平面応力に基づいたCFRP の定着長 l が示さ れているが,文献[15]より,平面ひずみに基づいた CFRP の定着長 l*に変換すれば,式(5)で表される. 1 * 2 2 / (1 ) 1cosh 2 1 c cs s/ (1 cs) A E l c A E             (5) ここで,ηは鋼板の応力が合成断面として計算される 値への収束の度合いで,η>1で,1.01とした.Esおよ びEcはそれぞれ鋼部材およびCFRPの弾性係数 (MPa),AsおよびAcはそれぞれ鋼部材およびCFRP の断面積(mm2),係数c*は式(6)で算出される. 2 2 * 2 1 / (1 ) / (1 ) e e e s s s c c c b G c t A EA E           (6) ここで,teおよびbeはそれぞれ接着剤の厚さ(mm) および幅(mm)である.Geは接着剤のせん断弾性係 数(MPa)である. 表3 に,以上の計算式と表 2 に示す材料物性値か ら算出したそれぞれの積層数での定着長 l*の値を示 す.補強モデルの作成には,表3 で示した定着長 l* と溶接止端部の影響を考慮して補強区間を十分確保 し,CF シートの設計を行うこととした. 3.1.3 炭素繊維シートと接着層のモデル化 7 に,CF シートと接着層のモデル化の概要を示 す.電気化学作用による腐食を防止するため,鋼 材とCF シートの間にチョップドストランド層(ラ ンダムに配置した短ガラス繊維,以下,CSM と記す) の厚さを0.143mm,その接着層を 0.400mm として考 慮した.CF シートが 10 層以下の場合では,CF シー ト層とその接着層の厚さを0.167mmとした.一方で, CF シートが 10 層を超える場合では,モデル化を簡 略化させるために,CF シート層と接着層を一体化さ せた CFRP 層を考慮し,その厚さを 1 層あたり 0.334mm とした.なお,CF シート層と接着層の付着 は,節点共有でモデル化を行った.図8 に,止端半 径を 1.0mm とした場合の要素分割された止端部近 傍のFE モデルの例を示す. 3.1.4 材料物性値と境界条件 4 に,本解析で用いた材料物性値を示す.なお, CF シートの繊維方向の弾性係数は,接着されている 溶接ビードのフランク角に対して平行になるように 要素座標系において回転して入力した.また,CFRP 層では,繊維体積含有率Vf0.5 であることを考慮 し,CF シートの弾性係数に 0.5 を掛けて入力してい る.その他の境界条件は,前述した円弧を有するモ デルと同じ条件とした. 3.2 解析結果と考察 図9に,それぞれの止端半径の補強モデルから得ら れた応力低減係数ξwel'.およびξ0*,FEMと,理論値である 図8 要素分割された溶接止端部周辺の解析モデルの例 表2 材料物性値 材料 項目 記号 単位 値 鋼材 (SM400) 縦弾性係数 Es MPa 205,000 ポアソン比 νs - 0.30 幅 bs mm 80 厚さ ts mm 9 断面積 As mm2 720 CF シート (高強度) 縦弾性係数 Ec MPa 245,000 ポアソン比 νc - 0.34 幅 bc mm 80 厚さ tc mm 0.167 積層数 n - 50 断面積 Ac mm2 133.6 繊維体積含有率 Vf - 0.50 接着剤 (AUP40) せん断弾性係数 Ge MPa 1,234 幅 be mm 80 厚さ te mm 0.4 収束度合い η - 1.01 表3 定着長の検討 積層数n 定着長 l*(mm) 補強区間(mm) 1 8 240 5 30 240 10 46 240 20 65 320 50 93 320 表4 補強モデルの物性値 材料 項目 単位 値 CF シート (高強度) 縦弾性係数(0°) MPa 245,000 縦弾性係数(90°) MPa 16,000 せん断弾性係数(0°) MPa 10,400 せん断弾性係数(90°) MPa 8,000 ポアソン比(0°) - 0.34 ポアソン比(90°) - 0.005 CSM 縦弾性係数ポアソン比 MPa - 18,750 0.30

(6)

よる接着剤の未充填の対策として半径20mm の円弧 が製作できる分量で行った. 4.2.3 CSM および CF シートの設置 図12(c)では,CFシートは一方向材であるため,CF シートの繊維方向が試験体の軸方向に配向されるよ うに配置した.さらに,CFシート端部でのはく離を 防止するため,段差を考慮した.なお,前述した通 り電気化学作用による腐食を防止するため,鋼材と CFシートの間に1層のCSMを設置した. 4.2.4 真空含浸の状況 図12(d)では,樹脂硬化後に設置した資材の取り外 しを容易にするため,最外層のCFシート上部にピー ルプライを設置した.そして,その上部に樹脂の流 動性を確保するため,樹脂拡散メディアを3層設置し た.その後,樹脂の含浸範囲をシーラントテープで 囲い,樹脂引き用ホース2本を母材端部側,真空引き 用パイプ1本をリブ側にそれぞれ設置し,バギングフ ィルムで封入した.真空ポンプを用いて吸引する際 には,十分な真空度が確保されていることを確認し, 樹脂引き用パイプから2液性常温硬化型エポキシ樹 脂(Toray ACE AUP40)を吸引した.真空吸引によ る含浸時間は,樹脂の可使時間内(約45分)として, 含浸完了後にはパイプの端部をバイスプライヤーで 締め切った.その後,硬化するまで投光器を使用し 約40度の温度管理のもと12時間養生した.また,真 空含浸は母材面に対して片面ずつ行うものとした. 4.3 止端形状を再現した FE モデルの作成方法 前述した通り,溶接部の止端形状は,構造的な応 力集中に大きく影響を及ぼすため,画像情報から試 験体の止端形状を再現した FE モデルにて実験の妥 当性を検証することとした.それぞれの断面におけ る止端部をデジタル一眼レフカメラ(Nikon D7200) で360 度方向から約 100 枚撮影し,その画像情報か ら汎用CAD ソフトウェア群(Autodesk Recap Photo, Autodesk Meshmixer)を使用して,図 13 に示すよう に2 次元の FE モデルを生成した.なお,既往の研 究では,画像情報からモデル化した形状と形状測定 機を用いて立体的な計測を行った場合の計測結果と の差異は,約 2%であることが確認されている[16]. 要素寸法は,止端部では約0.01mm,止端から離れる に従って0.2mm となるように要素分割を行った.そ の他の境界条件は,前述した円弧を有するモデルと 同じ条件とした.なお,図8 で検討した解析モデル では,プライマー塗布で用いたE258R 層の影響を考 慮していないが,弾性係数は,CF シートに比べて小 さく,その影響は小さいと考えられた.また,止端 部においてE258R 層を半径20mm の円弧で設けたこ とにより,CF シートの曲率半径も異なるが,これら の影響を検討したところ1%未満であった. 4.4 静的載荷と FE 解析による応力低減係数の比較 図14 に , 無 補 強 ( CWN-5S222 ) お よ び 補 強 (CWC5-5S222)モデルから得られた溶接止端周辺 の荷重軸方向の応力σxの分布を示す.なお,応力分 布は,接着層と鋼材の弾性係数が大きく異なるため, その影響を考慮した材料物性値に対する表示とした. 無補強および補強モデルを比較すると,補強モデル では,CFシートの接着により,高応力域が無補強モ デルより緩和されていることが確認できた.図15に, 実験とそれぞれの試験体モデルから得られた応力

SEXP.およびSFEM.の比較を示す.FEM値の評価は,直

線部と溶接部とが交差した点を止端位置として,ゲ ージ長が1mmであったため,実験の測定位置から ±0.5mmの範囲の平均値とした.実験値に基づく応力 は,実験で計測されたひずみの値に,表6に示した弾 性係数を乗じて求めた.図15より,それぞれの位置 における実験値とFEM値は,±5%での範囲でばらつ きがみられるものの比較的一致していた. 表7に,実験とそれぞれの試験体モデルから得られ た応力低減係数の比較を示す.止端形状の影響を受 けない86mmの位置では,式(7)で示した応力低減係 数ξ0*が実験値とFEM値でほぼ一致することから,CF (a) 無補強モデル (b) 無補強の止端部近傍 (c) 補強モデル (d) 補強の止端部近傍 (MPa) 止端 1mm 図14 荷重軸方向の応力 σxのコンタ図 表7 応力低減係数の実験値と FEM 値との比較 試験体名 1mm 86mm

EXP FEM % EXP FEM % ξ0*

CWC5 -5S222 A1 0.816 0.874 7.07 0.843 0.825 2.07 0.814 A2 - - - 0.890 0.825 7.29 B1 - - - 0.880 0.825 6.20 B2 - - - 0.803 0.825 2.74 CWC5 -6S222 A1 - - - 0.818 0.825 0.89 0.814 A2 - - - 0.859 0.825 3.97 B1 - - - 0.854 0.825 3.39 B2 0.901 0.873 3.05 0.848 0.825 2.65 CWC10 B1 0.841 0.788 6.29 0.691 0.709 2.54 0.687 4. 静的引張試験による応力集中係数の推定式の検証 4.1 試験条件 表5 に,試験体名と試験条件を示す.CF シートの 積層数n と,公称応力 σsnをパラメータとして,電気 油圧サーボ式材料強度試験機(島津サーボパルサ EV200kN)を使用し,静的引張試験を行った.なお, 止端部は,応力集中が高い点であり,残留応力や塑 性ひずみが生じるが,疲労照査では,一般的に弾性 解に基づくため,公称応力σsnをパラメータとして, 応力集中の影響を検討した.試験機の載荷限界値を 考慮し,最小で100MPa,最大で 255MPa の引張応力 を加えた.積層数n は,施工性を考慮して 5 層と 10 層を検討した. 応力の参照位置は,それぞれの断面(以下,A1, A2,B1 および B2 と記す)における鋼材表面で,溶 接止端からできるだけ近い箇所として,止端から 1mm および 5mm の位置,止端部の構造的な応力集 中の影響を受けない箇所として,止端部から 86mm 離れた位置とした.補強試験体の場合,ひずみゲー ジは,CF シートの接着前に鋼材の表面に設置した. なお,ひずみゲージのゲージ長は1mm である.図 2 に,ひずみゲージの設置位置,図11 に,静的試験の セットアップ,表6 に,本実験で使用する鋼板の物 性値をそれぞれ示す. 4.2 真空含浸工法による補強工法 真空含浸工法における手順は,図12 に示す表面処 理,プライマー塗布,CSM および CF シートの設置, 真空含浸の順で行った.詳細は,以下の通りである. 4.2.1 表面処理 図12(a)では,ブラスト面形成動力工具とディスク サンダーを用いて錆や黒皮などを除去し,アセトン を用いて表面に油分や汚れがない状態にする. 4.2.2 プライマー塗布 図12(b)では,鋼材表面の錆防止と CF シートとの 接着性を向上させるために,粘度の高い2 液性常温 硬化型エポキシ樹脂であるE258R を,プライマーと して塗布した.プライマーの分量は,平面部では 200g/mm2,溶接ビード部では止端部での施工不良に 表5 試験体名と試験条件 試験体名 積層数 n 公称応力 σsn (MPa) 無補強 CWN-1S150 0 150 CWN-2S200 0 200 CWN-3S255 0 255 CWN-4S211 0 211 CWN-5S222 0 222 CWN-6S222 0 222 CWN-7S100 0 100 補強 CWC5-5S222 CWC5-6S222 5 5 222 222 CWC10-7S100 10 100 表6 実験に用いた鋼板の物性値 鋼種 SM400 降伏強度(MPa) 293 引張強度(MPa) 453 破断伸び(%) 29 弾性係数(MPa) 205,000 (a) 無補強試験体 (b) 補強試験体 図11 静的試験のセットアップ R20mm (a) 表面処理 (b)プライマー塗布 CFシート CSM E258R 鋼材 (c) CSMおよびCFシートの設置 フィルム コンプレッサー により真空吸引 (d) 真空含浸の状況 図12 真空含浸工法の施工手順 参照断面 1mm (a) 画像情報モデル (b) 2次元のFEモデル 図13 試験体の溶接形状を再現したモデル

(7)

よる接着剤の未充填の対策として半径20mm の円弧 が製作できる分量で行った. 4.2.3 CSM および CF シートの設置 図12(c)では,CFシートは一方向材であるため,CF シートの繊維方向が試験体の軸方向に配向されるよ うに配置した.さらに,CFシート端部でのはく離を 防止するため,段差を考慮した.なお,前述した通 り電気化学作用による腐食を防止するため,鋼材と CFシートの間に1層のCSMを設置した. 4.2.4 真空含浸の状況 図12(d)では,樹脂硬化後に設置した資材の取り外 しを容易にするため,最外層のCFシート上部にピー ルプライを設置した.そして,その上部に樹脂の流 動性を確保するため,樹脂拡散メディアを3層設置し た.その後,樹脂の含浸範囲をシーラントテープで 囲い,樹脂引き用ホース2本を母材端部側,真空引き 用パイプ1本をリブ側にそれぞれ設置し,バギングフ ィルムで封入した.真空ポンプを用いて吸引する際 には,十分な真空度が確保されていることを確認し, 樹脂引き用パイプから2液性常温硬化型エポキシ樹 脂(Toray ACE AUP40)を吸引した.真空吸引によ る含浸時間は,樹脂の可使時間内(約45分)として, 含浸完了後にはパイプの端部をバイスプライヤーで 締め切った.その後,硬化するまで投光器を使用し 約40度の温度管理のもと12時間養生した.また,真 空含浸は母材面に対して片面ずつ行うものとした. 4.3 止端形状を再現した FE モデルの作成方法 前述した通り,溶接部の止端形状は,構造的な応 力集中に大きく影響を及ぼすため,画像情報から試 験体の止端形状を再現した FE モデルにて実験の妥 当性を検証することとした.それぞれの断面におけ る止端部をデジタル一眼レフカメラ(Nikon D7200) で360 度方向から約 100 枚撮影し,その画像情報か ら汎用CAD ソフトウェア群(Autodesk Recap Photo, Autodesk Meshmixer)を使用して,図 13 に示すよう に2 次元の FE モデルを生成した.なお,既往の研 究では,画像情報からモデル化した形状と形状測定 機を用いて立体的な計測を行った場合の計測結果と の差異は,約 2%であることが確認されている[16]. 要素寸法は,止端部では約0.01mm,止端から離れる に従って0.2mm となるように要素分割を行った.そ の他の境界条件は,前述した円弧を有するモデルと 同じ条件とした.なお,図8 で検討した解析モデル では,プライマー塗布で用いたE258R 層の影響を考 慮していないが,弾性係数は,CF シートに比べて小 さく,その影響は小さいと考えられた.また,止端 部においてE258R 層を半径20mm の円弧で設けたこ とにより,CF シートの曲率半径も異なるが,これら の影響を検討したところ1%未満であった. 4.4 静的載荷と FE 解析による応力低減係数の比較 図14 に , 無 補 強 ( CWN-5S222 ) お よ び 補 強 (CWC5-5S222)モデルから得られた溶接止端周辺 の荷重軸方向の応力σxの分布を示す.なお,応力分 布は,接着層と鋼材の弾性係数が大きく異なるため, その影響を考慮した材料物性値に対する表示とした. 無補強および補強モデルを比較すると,補強モデル では,CFシートの接着により,高応力域が無補強モ デルより緩和されていることが確認できた.図15に, 実験とそれぞれの試験体モデルから得られた応力

SEXP.およびSFEM.の比較を示す.FEM値の評価は,直

線部と溶接部とが交差した点を止端位置として,ゲ ージ長が1mmであったため,実験の測定位置から ±0.5mmの範囲の平均値とした.実験値に基づく応力 は,実験で計測されたひずみの値に,表6に示した弾 性係数を乗じて求めた.図15より,それぞれの位置 における実験値とFEM値は,±5%での範囲でばらつ きがみられるものの比較的一致していた. 表7に,実験とそれぞれの試験体モデルから得られ た応力低減係数の比較を示す.止端形状の影響を受 けない86mmの位置では,式(7)で示した応力低減係 数ξ0*が実験値とFEM値でほぼ一致することから,CF (a) 無補強モデル (b) 無補強の止端部近傍 (c) 補強モデル (d) 補強の止端部近傍 (MPa) 止端 1mm 図14 荷重軸方向の応力 σxのコンタ図 表7 応力低減係数の実験値と FEM 値との比較 試験体名 1mm 86mm

EXP FEM % EXP FEM % ξ0*

CWC5 -5S222 A1 0.816 0.874 7.07 0.843 0.825 2.07 0.814 A2 - - - 0.890 0.825 7.29 B1 - - - 0.880 0.825 6.20 B2 - - - 0.803 0.825 2.74 CWC5 -6S222 A1 - - - 0.818 0.825 0.89 0.814 A2 - - - 0.859 0.825 3.97 B1 - - - 0.854 0.825 3.39 B2 0.901 0.873 3.05 0.848 0.825 2.65 CWC10 B1 0.841 0.788 6.29 0.691 0.709 2.54 0.687 4. 静的引張試験による応力集中係数の推定式の検証 4.1 試験条件 表5 に,試験体名と試験条件を示す.CF シートの 積層数n と,公称応力 σsnをパラメータとして,電気 油圧サーボ式材料強度試験機(島津サーボパルサ EV200kN)を使用し,静的引張試験を行った.なお, 止端部は,応力集中が高い点であり,残留応力や塑 性ひずみが生じるが,疲労照査では,一般的に弾性 解に基づくため,公称応力σsnをパラメータとして, 応力集中の影響を検討した.試験機の載荷限界値を 考慮し,最小で100MPa,最大で 255MPa の引張応力 を加えた.積層数n は,施工性を考慮して 5 層と 10 層を検討した. 応力の参照位置は,それぞれの断面(以下,A1, A2,B1 および B2 と記す)における鋼材表面で,溶 接止端からできるだけ近い箇所として,止端から 1mm および 5mm の位置,止端部の構造的な応力集 中の影響を受けない箇所として,止端部から 86mm 離れた位置とした.補強試験体の場合,ひずみゲー ジは,CF シートの接着前に鋼材の表面に設置した. なお,ひずみゲージのゲージ長は1mm である.図 2 に,ひずみゲージの設置位置,図11 に,静的試験の セットアップ,表6 に,本実験で使用する鋼板の物 性値をそれぞれ示す. 4.2 真空含浸工法による補強工法 真空含浸工法における手順は,図12 に示す表面処 理,プライマー塗布,CSM および CF シートの設置, 真空含浸の順で行った.詳細は,以下の通りである. 4.2.1 表面処理 図12(a)では,ブラスト面形成動力工具とディスク サンダーを用いて錆や黒皮などを除去し,アセトン を用いて表面に油分や汚れがない状態にする. 4.2.2 プライマー塗布 図12(b)では,鋼材表面の錆防止と CF シートとの 接着性を向上させるために,粘度の高い2 液性常温 硬化型エポキシ樹脂であるE258R を,プライマーと して塗布した.プライマーの分量は,平面部では 200g/mm2,溶接ビード部では止端部での施工不良に 表5 試験体名と試験条件 試験体名 積層数 n 公称応力 σsn (MPa) 無補強 CWN-1S150 0 150 CWN-2S200 0 200 CWN-3S255 0 255 CWN-4S211 0 211 CWN-5S222 0 222 CWN-6S222 0 222 CWN-7S100 0 100 補強 CWC5-5S222 CWC5-6S222 5 5 222 222 CWC10-7S100 10 100 表6 実験に用いた鋼板の物性値 鋼種 SM400 降伏強度(MPa) 293 引張強度(MPa) 453 破断伸び(%) 29 弾性係数(MPa) 205,000 (a) 無補強試験体 (b) 補強試験体 図11 静的試験のセットアップ R20mm (a) 表面処理 (b)プライマー塗布 CFシート CSM E258R 鋼材 (c) CSMおよびCFシートの設置 フィルム コンプレッサー により真空吸引 (d) 真空含浸の状況 図12 真空含浸工法の施工手順 参照断面 1mm (a) 画像情報モデル (b) 2次元のFEモデル 図13 試験体の溶接形状を再現したモデル

(8)

0.780 mmのケース(白抜き)である.なお,止端半 径の始点は,荷重軸方向の応力σxの最大値の箇所と した.一例として,止端半径を0.780mmと定めたFE モデル(CW5-A1)の止端部の応力集中係数は,0.5mm, 1.0mmとしたモデルの中間にあることから,止端半 径に依存し,支配的であることが確認できた. 表8および図18には,止端半径で整理した,式(12) による応力集中係数Kt'の推定値とFEM値による比較 を示す.図中には,表1の結果(r-model)も併記して いる.これらの図表より,±5%での範囲でばらつき がみられるものの,両者は比較的よい一致を示して いるといえた.また,図18 (b)より,どの積層数nに おいても推定値とFEM値の値がほぼ同じ領域に分布 していることから,止端半径を測定し,式(12)を用 いれば,応力集中の低減を簡便に評価することがで きることが示された.さらに,推定値より得られた 応力集中係数Kt'は,FEM値に比べて高い傾向にある ことから,安全側に評価となっている.これは,基 準とした式(1)における応力集中係数Ktが,円弧を有 するFEモデルにおける応力集中係数Kwel.より高い傾 向にあるためと考えられた.よって,提案したCFシ ートを積層接着した十字溶接接手における止端部で の応力集中係数の推定式より,止端部での応力を実 用上問題ない精度で推定できていると考えられ,本 推定式の妥当性を検証できた. 5. 結言 本研究では,多積層のCFシートが接着された荷重 非伝達型十字溶接継手における止端部の応力集中係 数の推定式を提案した.また,真空含浸工法により CFシートを接着した試験体を製作し,実験的に推定 式の妥当性を検証した.得られた結果を下記に示す. (1) 円弧を有するFE モデルを作成し,CF シートの 積層数と止端半径を解析パラメータとした止端 部での応力低減係数を求め,合成断面の仮定に 基づいた応力低減係数と比較した.その結果, 両者に相関関係があることを確認し,線形近 似による算定式を示した. (2) 円弧を有するFE モデルでの止端から得た応力 低減係数は,止端から十分離れた位置から得た 応力低減係数に比べて傾きが小さいことから, 溶接止端部の構造的な応力集中の影響を受けて いることが確認できた. (3) CFシートの積層数を関数として,線形近似によ る算定式から得た応力低減係数と,止端から得 た応力低減係数を比較した.その結果,両者は 良好な一致を示し,止端から得られる応力低減 係数.は,積層数nの関数として,評価できること を示した. (4) 線形近似による算定式の傾きと切片をCFシート の積層数変化による比較から,両者を補正する 係数を算出し,既往の研究における十字溶接継 手の応力集係数の推定式と組み合わせることで, CFシートが積層接着された推定式を提案した. (5) 真空含浸工法により,5 層と 10 層の CF シート を接着した試験体を作製し,静的引張試験を実 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 St re ss co nc en tr at io n fa ct or , ( -)

Distance from weld toe, (mm)

r0.2-0 r0.5-0 r1.0-0 kt-r0.2-0 Kt-r0.5-0 Kt-r1.0-0 CWN-3S255-B1-r0.125 CWN-6S222-B1-r0.360 CWN-5S222-A1-r0.780 Kt-CW3S255-B1 Kt-CWN-6S222-B1 Kt-CWN-5S222-A1 図17 溶接止端から軸方向への応力集中係数の分布図 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 St re ss con ce nt rat ion f ac to r f or an al ys is, Kwel .

Estimated stress concentration factor, Kt

CWN-1S150 CWN-2S200 CWN-3S255 CWN-4S211 CWN-5S222 CWN-6S222 CWN-7S100 r-model +5% -5% (a) 推定値と無補強モデルのFEM値による比較 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 St re ss co nc en tr at io n fa ct or fo r a na ly sis , Kw el .'

Estimated stress concentration factor, Kt'

CWC5-5S222 CWC5-6S222 CWC10-7S100 r-model (b) 推定値と補強モデルの FEM 値による比較 図18 推定値と FEM 値の応力集中係数による比較 シート接着による補強効果が理論通りであることが 確認できた.実験値を基準とした応力低減係数の差 異は,1mmの位置では最大で7.07%,86mmの位置で は7.29%とほぼ一致することが確認できた.数%の差 異の要因は,試験体の長手方向に,面外方向への初 期たわみをわずかに有するためと考えられた. 4.5 応力集中係数の推定式の検証 (12)における応力集中係数Kt’の推定式の妥当性 を検証するために,止端形状を再現したFEモデルに て止端半径を計測し,FEM値との比較を行った.な お,止端半径の測定[17]は,試験体の止端形状を再 現したFEモデルにおいて,複数の同心円のスケール を止端に当てはめることで行った.図16に,一例と して,試験体(CWN-7S100)における半径が0.680mm の円を記入したものを示す. 任意形状の溶接止端においてもその止端半径が応 力集中係数に支配的であるかどうかを確認するため, 図17に,試験体の止端形状を再現したFEモデル(破 線),止端半径を0.2mm,0.5mmおよび1.0mmとした 円弧を有するFEモデル(実線)から得られた荷重軸 方向の応力集中係数の分布を比較して示す.プロッ ト点は,それぞれ式(1)による応力集中係数の推定値 であり,止端半径=0.2,0.5,1.0 mmのケース(中塗 り),各試験体で計測した止端半径=0.125,0.360, 0 50 100 150 200 250 300 0 50 100 150 200 250 300 Analy tica l v alue of st res s, SFEM . , ( M Pa )

Experimental value of stress, SEXP., (MPa)

CWN-1S150 CWN-2S200 CWN-3S255 CWN-4S211 CWN-5S222 CWN-6S222 CWN-7S100 CWC5-5S222 CWC5-6S222 CWC10-7S100 +5% -5% (a) 止端から1mmの位置 0 50 100 150 200 250 300 0 50 100 150 200 250 300 A na ly tic al v al ue o f s tr es s, SFEM . , ( M Pa )

Experimental value of stress, SEXP., (MPa)

CWN-1S150 CWN-2S200 CWN-3S255 CWN-4S211 CWN-7S100 CWC10-7S100 (b) 止端から5mmの位置 0 50 100 150 200 250 300 0 50 100 150 200 250 300 A na ly tic al v al ue o f s tr es s, SFEM . , ( M Pa )

Experimental value of stress, SEXP., (MPa)

CWN-1S150 CWN-2S200 CWN-3S255 CWN-4S211 CWN-5S222 CWN-6S222 CWN-7S100 CWC5-5S222 CWC5-6S222 CWC10-7S100 (c) 止端から86mmの位置 図15 応力の実験値と FEM 値との比較 1.0mm ρ=0.680mm (a) FE モデル (b) 写真 図16 止端部における止端半径の計測方法 8 止端半径で整理した推定値と FEM 値の比較 試験体 ρ Kt Kwel. % Kt' Kwel'. % CWN-1S150 A1 0.400 3.21 3.22 0.44 - - - A2 0.440 3.10 3.02 2.45 - - - B1 0.300 3.50 3.51 0.36 - - - B2 1.150 2.41 2.36 1.93 - - - CWN-2S200 A1 0.520 2.94 2.87 2.46 - - - A2 0.150 4.51 4.52 0.28 - - - B1 0.620 2.80 2.85 1.80 - - - B2 0.640 2.80 2.71 3.12 - - - CWN-3S255 A1 0.190 4.27 4.07 4.57 - - - A2 0.400 3.22 3.27 1.42 - - - B1 0.125 4.81 4.79 0.36 - - - B2 0.230 3.80 3.93 3.26 - - - CWN-4S211 A1 0.450 3.10 3.21 3.51 - - - A2 0.550 2.91 2.80 3.87 - - - B1 0.680 2.75 2.82 2.51 - - - B2 0.360 3.34 3.35 0.34 - - - CWN-5S222, CWC5 -5S222 A1 0.780 2.63 2.55 3.07 2.24 2.12 5.55 A2 0.270 3.69 3.72 0.85 3.05 3.03 0.77 B1 0.120 4.93 4.80 2.70 3.99 3.88 2.82 B2 0.460 3.07 2.94 4.18 2.57 2.41 6.37 CWN-6S222, CWC5 -6S222 A1 0.280 3.60 3.57 0.76 2.98 2.96 0.82 A2 0.620 2.79 2.74 1.78 2.36 2.25 4.58 B1 0.360 3.29 3.26 0.79 2.74 2.57 6.07 B2 0.280 3.58 3.50 2.17 2.97 2.81 5.33 CWC10 -7S100 B1 0.680 2.78 2.67 4.12 2.14 2.01 6.01

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