新時代の学校音楽教育
2
0
0
全文
(2) 音楽教育学第49−2(2020). いった話題を提供した。また音楽文化を学校に定着. 校音楽教育で課題と感じていることについての記述. させる要因として,①「新しい教育理念の出現」,. 式のアンケートを実施することができた。その結果. ②「校長,音楽専科教員のリーダーシップ」 ,③「先. を次図に示す4)。アンケート回答者は61名であった. 輩の知的財産の活用と人材育成」の3点を指摘し,. が,複数の内容を記述している回答者があり,記述. それに取り組んできた学校の事例を紹介した。. 内容別に分けて整理した回答の延べ件数は121件と. 津田会員は,各種調査等から平成時代の音楽科教. なった。次図に示している割合は,その延べ件数に. 育の成果と課題について総括した。成果については,. 対する割合を示している。課題と感じていることで. 平成時代を経年比較した「好きな教科・活動ランキ. 最も多かったのが,「学習指導要領」(21.0%)に関. ング」から,「音楽が好き」と回答した子供の割合. わる内容であった。本稿では紙面の関係で,アン. が平成2年と平成27年では10%以上向上しているこ. ケートの考察ができないが,また別の機会にと考え. とを示した〔小5の例:57.6%→71.5%(ベネッセ. ている。. 1). 第5回)〕 。この背景として,「新学力観」(平成3 年)を嚆矢とした子供主体の指導観が徐々に定着し. ていったこと,同時に提起された「音楽的な感受」 と,その趣旨を継承した〔共通事項〕ア(平成20年 改訂)の定着が授業改善につながり,子供主体の教 育へと転換してきたことを指摘した。課題について は,次の諸課題を指摘し,その発展的な解消が令和 時代に課せられた課題であることを提起した(抜粋) 。 ①音楽づくりの指導の改善:「音楽をつくることは 好き」と肯定的な児童の回答は約5割,音楽づく りの指導内容について「児童が身に付けやすい」 2). と肯定的な教師の回答は2割以下(国研調査) 。. 主要引用文献 菅裕・藤本いく代・阪本幹子・浦雄一・酒井勇也・. ②授業場面に即した教師の働きかけの充実:「子供. 甲斐真理子・長谷場由久子・穴井瑞紀(2019) 「歌. の工夫した表現や,音楽を聴いて感じ取ったこと. 唱領域における中学生のメタ認知的方略の使用と. 等について,子供の学習の充実に資するよう,適. 有効性認知─小学校・中学校音楽科における『深. 切に価値付けたり具体的にアドバイスをしたりす. い学び』の実現に向けて─」 『宮崎大学教育学部附. 3). ることが十分でない傾向が見られる」 (論点整理) 。. 属教育協働開発センター研究紀要』27,pp. 47-62.. ※本企画に参加していただきアンケートにご協力い. 3.アンケート集計結果より. ただいた皆様に心より御礼を申し上げます。. 本企画に参加していただいた方の協力により,学. 文責:齊藤 忠彦(信州大学). 1)ベネッセ教育総合研究所(2015)「第5回学習基本調査報告書」。 2)国立教育政策研究所「学習指導要領実施状況調査 小学校音楽」(平成24年度)。 3)教育課程企画特別部会教育課程企画特別部会「論点整理」補足資料(3)平成27年8月26日。 4)本企画時に発表した後,結果を再分析した。 -56-.
(3)
関連したドキュメント
学部生の頃、教育実習で当時東京で唯一手話を幼児期から用いていたろう学校に配
平成 24
英国のギルドホール音楽学校を卒業。1972
を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に
を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に
講義後の時点において、性感染症に対する知識をもっと早く習得しておきたかったと思うか、その場
いしかわ動物園「アシカ・アザラシたちのうみ」リニューアルオープン (20 日) いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭 2019