-認知症とメタボを防ぐため- 日頃の食事と運動で健康生活維持しよう! 山之内糖尿病予防研究所 クリニカルデスク 山之内 国男 2007 年、日本は 65 歳以上の高齢者の割合が 21%を超える超高齢社会に突入した。 総務省の2013 年の推計では高齢者は 4 人に 1 人でこれからもさらに増え続けるとい う。重要なのは健康寿命であろう。平均寿命との差(いわゆる非健康寿命)は少しず つ増大して男性で9.0 年、女性で 12.4 年が介護の期間に相当する。この介護の主な原 因は、頻度の順に脳血管障害、認知症、フレイル、骨、関節疾患と続く。従って、健 康な生活を維持するにはこれらの疾患の予防が大切になろう。ここでは先ず介護の出 発点となり得るフレイルについて考える。フレイルとは2014 年、老年病学会が医療 や介護の現場の意識改革を目指すために提唱した、いわゆる「老化現象」を指す用語 である。健康と介護の中間にあたり、早くに対処すれば健康に戻れる時期でもある。 健康寿命の維持には栄養・運動・社会参加の3 本の柱が重要であるという。この柱は 上述した、フレイルや介護の原因となる疾患の予防の柱とも言える。メタボは高血 圧、脂質異常などを介して脳血管障害の原因となる。その根底には運動不足の他に町 に溢れる高カロリー/低栄養の食品、果糖の摂りすぎ、煽れるジャンクフードなど 色々な食の問題があろう。また逆に高齢者の不足しがちな栄養素としてタンパク質、 カルシウム、などが挙げられ、フレイルの原因となりうる。従って体重は無理に増減 するのではなく、適性体重を健康食と運動で維持することが大切であるという結論に 導かれるであろう。 また高齢者ではサルコペニア(加齢性筋減弱)が徐々に進行し特に下肢の筋肉減少 が身体活動を妨げる。これを防ぐにはレジスタンス運動によるトレーニング(筋ト レ)が必要となる。軽度な筋トレでも継続することにより高齢者の下肢筋量を増やす という研究結果が示されており、バランス運動や有酸素運動と共に運動療法に取り入 れられるべきである。そして最近社会的にも大きな問題となってきた認知症。増え続 けて2025 年には 700 万人を突破すると言われている。早期発見が大切ではあるがこ ちらもその原因として生活習慣との関わりが強く、予防には食事と運動の是正が大切 であるという。そしてもう一つの柱である社会参加も友人や仲間との交流を深めるこ とから始まるが、地域ぐるみで高齢者の交流の場を提供していくという行政の姿勢が 重要な役割を担うことになっていくと思われる。こうしてこれからも進行していく超 高齢社会を乗り切るためには、食事と運動と社会参加の3本柱をしっかりと築きあ げ、それを地域の隅々にまで拡大していく必要があろう。
健康生活維持しよう!
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