Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College,
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Title
フルジルコニアクラウンの厚さが破壊強度に及ぼす影響
Author(s)
露木, 悠; 佐藤, 亨; 野本, 俊太郎; 四ツ谷, 護; 小山,
拓; 原, 舞; 新谷, 明昌; 吉村, 浩一; 武本, 真治;
成, 正雄
Journal
歯科学報, 116(5): 390-390
URL
http://hdl.handle.net/10130/4110
Right
Description
390 学 会 講 演 抄 録
№15:積層した高透光性ジルコニアの特性
林原貴徳1)2)
,佐藤 亨1)
,久永竜一1)
,野本俊太郎1)
,四ツ谷 護1)
,腰原輝純1)
,村井友理1)
菊地 香1)
,武本真治2)3)
,𠮷成正雄2)
(東歯大・クラウンブリッジ補綴)1)
(東歯大・口科研)2)
,
3)
(東歯大・理工)
目的:ジルコニアは,メタルフリー修復の増加に
伴って使用頻度が増加している。しかし,従来のジ
ルコニアの透光性は,低いため天然歯との違いが指
摘されている。一方で,透光性ジルコニアやさらに
透光性を増加させた高透光性ジルコニアが開発さ
れ,それらの審美修復物への応用が期待される。本
研究では高透光性ジルコニアの歯科臨床への応用を
目的として,透光性の異なる透光性ジルコニアを接
着レジンセメントで積層し,光学特性や機械特性を
調査した。
方法:試料は高透光性ジルコニア Zpex Smile(S)
と透光性ジルコニア Zpex(Z)(東ソー社製,いずれ
も色調は White)の完全焼結体を用い,直径13 mm
の 円 板 状,厚 さ の 比 が S/Z=0.3/0.7,0.5/0.5,
0.7/0.3(mm)となるよう調整し作製した。S と Z
は接着レジンセメント(クラレノリタケデンタル社
製),色調はクリア,ユニバーサル,ブラウンで接
着した。接着に際し,各ジルコニアの被着面は50
µm のアルミナサンドブラスト処理し,S の外側面
は鏡面研磨した。セメント厚さは40µm に設定し
た。また参照試料として1.0mm の厚さの S および
Z の単層材を作製した。試料は色彩計を用いて,黒
色および白色の背景のもとで CIE L*a*b*により測定
し,色調,透光性パラメーター(TP 値)を評価し
た。強度は2軸曲げ試験により評価した。
結果:黒色背景で計測した L*値は Z 単層が最も高
値を,S 単層が最も低値を示した。積層した試料の
L*値はこれらの中間の値を示した。a*値,b*値は,
単層と比較して積層した試料において高値を示し
た。また,接着性レジンセメントの色調に依存する
傾向を示し,ブラウンで最も高い値を示した。TP
値は,S 単層が最も高値を示し,積層試料は Z 単層
材との間に有意な差はみられなかった。強度におい
ては,S の厚さが増加すると曲げ強さが減少する傾
向が見られた。以上の結果より,積層試料において
は,介在するセメントおよび厚さの比が色調・曲げ
強さに影響することが明らかになった。
№16:フルジルコニアクラウンの厚さが破壊強度に及ぼす影響
露木 悠1)2)
,佐藤 亨1)
,野本俊太郎1)
,四ツ谷 護1)
,小山 拓1)
,原 舞1)
,新谷明昌1)
3) 1) 2)
吉村浩一1)
,武本真治2)
,𠮷成正雄2)
(東歯大・クラウンブリッジ補綴)(東歯大・口科研)
,
3)
(東歯大・理工)
目的:近年,オールセラミッククラウンの中でも高
強度なセラミックス材料であるジルコニアが注目を
集めている。フルジルコニアクラウンは従来のフェ
イシングタイプと比較して,陶材を前装しないため
歯質切削量を少なくすることが可能である。しかし
ながらフルジルコニアクラウンの厚さと強度に関す
る研究報告は少ない。本研究では,フルジルコニア
クラウンの厚さと支台歯形態の関係について静的破
壊試験を用いて明らかにすることを目的とした。
方法:本研究では下顎第一大臼歯を想定した支台歯
とし,対合歯間隙量が常に一定とした単純形態のク
ラウンを設計した。支台歯はステンレス鋼製金型を
用い,咬合面を平坦に設定したものと,平坦な咬合
面中央部にグルーブを形成した2種の形態とした。
付与したグルーブ深さは,0.3mm,0.5mm および
0.7mm とした。マージン部は幅1.0mm のディープ
シャンファー,軸面のテーパーは6°,支台歯隅角
部は曲率半径1.0mm とした。それぞれの支台歯に
対するフルジルコニアクラウンは,その中央小窩
相当部の最小厚さが0.3mm,0.5mm および0.7mm
となるよう製作した。これらのクラウンのセメント
スペースは全て30 μm として設計した。ステンレス
鋼製支台歯にフルジルコニアクラウンをグラスアイ
オノマーセメント(Adshield GI, Kuraray Noritake
Dental)を用いて合着し,合着後37℃の水中で24時
間静置した。試料は5個ずつ作製し,万能材料試験
機(Autograph AG-I 20kN,Shimadzu)で静的破
壊荷重試験を行い,破壊荷重値を求めた。
結果および考察:フルジルコニアクラウンの破壊荷
重値は,支台歯の咬合面中央部に形成したグルーブ
の有無によらず,中央小窩相当部の最小厚さが増加
するにしたがって増加した。フルジルコニアクラウ
ンの破壊荷重値はクラウン厚さ0.7mm で平均6500
N,最小の厚さ0.3mm においても平均3300N の大
きな値を示していた。フルジルコニアクラウンの同
じ最小厚さで比較すると,平坦なものの方がグルー
ブを付与したもののより破壊荷重値は大きかった。
以上の結果より,支台歯にグルーブを付与する場合
のフルジルコニアクラウンの製作では,クラウンの
咬合面部の最小厚さをなるべく厚くすることでクラ
ウンの強度を確保できることが明らかになった。
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