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社会史の方法を生かした歴史教育の研究 : 社会結合を視点として

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(1)

社会

系教科教育学会

『社会系教科教育学研究』第10

号 1998

(pp.75-82)

社会史の方法を生かした歴史教育の研究

一社会結合を視

点と

して-A Study of History Education Based on the Methodalogy of Social History :

from

the Viewpoint

of

“Sociability

島 

田 

龍 

(奈

橿

I。は

じめに

中学校の歴史教育の

問題と

して

,子

どもの意識

と学ぶ

知識

とが

つなが

った状況にないことが挙げ

られ

Oこの

ことが

,子

どもに匚

なぜ歴史を学ぶ

のか

」という疑問を抱かせ

てきた

。授

業では

,子

どもにとって時間的

・意識的に隔た

りのあるでき

ごとを

,いかに興味

を抱かせ

つつ理解

させるかに

力が注がれ

きた

Oそ

して

,ここで得

られ

る多く

の知識は

,子

どもにとって

,押

しつけられたもの

して

受け取

られてきた

。そこには

,子

どもの視

点に立った学ぶ

目的が見

えてこな

。学ぶ

目的が

あいまいであった

,閉ざされ

ていた

りす

り,

なぜ

」という子どもの疑問が消

えることは

ない。

このような子どもの置かれ

ている状況を打開す

るには

,子

どもの思いや意識とつなが

る,また

学ぶ

ことで現在の

問題や社会がわかる歴史教

育が

必要である

。歴史が子どもにとって突き放され

過去としてではな

,自らの意識の

なかに生きて

いることをつかませたい

。この

ようなことか

ら,

社会史

の方法に

目を向けた

この社会史の方法

とは

,明確に定義された

もの

では

ないが

,これまでの歴史学で等閑視

され

てき

,新

しい歴史認識の枠組み

ととらえることがで

きる

。本研究は

,社会史の方法のなか

でも

,特に

社会結合理論

を取

り上げ

,この理論に基づく歴史

業の開発をめ

ざすもの

である。

H。社会結合の概念

と意義

1.社会結合の概念と歴史学的意義

社会結合

(ソシア

ビリテ

)は集合心理学や社

会学の概念

して用いられ

てきたもの

である

これ

を歴史学の

概念と

して最初に用いたのが

― 75

リス

・ア

ュロンである

。以後,社会結合

,新

しい歴史学の概念として心性(マンタ

テ)と重な

りつつ発展

してきた

。阿部謹也氏は

人間の

生きる世界はモ

ノを媒介

して結ばれた

世界

と目に

見えない絆によって結ばれた世界

いう

二つの

関係で言いつくされている。 

しか

なが

目に見

えない絆によって結ばれた人と人

との世界に

ついてはほ

とん

ど研究の鍬が入れ

ていな

いといって

よいだ

ろう

。」1)

と述べ

社会結合は

,人と人とが

共通の集合心性の上

に立

って結び合

う関係の

ことであ

り,見えない

きずなによ

って結ばれる人と人との関係

とその

変容を歴史のなかに探ることを通

して

,人間の

具体像

をとらえよ

うとする概念である

2)

2.歴史教育に

おける意義

歴史教育において社会史の成果は

どれほ

ど反

映されているだ

ろうか

。社会史の視

・方法に

基づ

く先行授業実践分析の結果

,次のことが指

摘できる

。ひ

とつには

,日本史において心性に

基づ

く授

業の成果は

認め

られるが

,社会結合を

り入れ

た授業がみ

られ

ないこと

。また

,ひと

つには

,通史への投げ込み

的な授業が

多く,単

元と

して構成されたものが少ないことである

この点を踏まえて社会結合に基づ

く授業を単元

して構成することの意義について述べる

「 ̄

生きた人間」を把握するには

,心性への着

目がなされ

るべきである

。しか

し,その際に

子どもの意識と歴史を媒介するものかおるか

うかが重要である

。つま

り,心性に支

えられた

人間たちの結びの場が

,現在にも通

じるものな

らば

,必ず子どもの意識

と歴史とを切

り結ぶ

とができる

。その方法が社会結合である

(2)

,社

を踏

えた授

業で

って

込み

な授

業で

あれ

,結

局は

,通

的構

成の

なか

と収

とにな

。社

史の

う使

命は

これ

での

学で

閑視

され

てきた

しい歴

認識の

枠組み

よる

歴史の

読み

しで

。従

,投

げ込み

的な授

業では

,社

史の

方法

づき

して構

され

けれ

,この

使

を十分

果た

ことは

きな

ここに

会結

に基

く授

を単

して構

る意

義が

在す

この

社会

を歴

教育

り入れ

る視

示せ

,次の

うに

。現在

受け継がれ

いる

,また

性格

を変

えな

らも

てい

ども

と関わ

りの

い社会

合に

目す

。そ

して

,それ

を支

えてき

い間

変わ

らない

,ま

い間か

けて

変わ

った

心性

を歴

史の

深層か

り出す

。この

うな

社会

と心

性の

きは

,子

どもに

「自分の

なか

生き

る過

づか

ともに

,過

を学ぶ

とによ

現在

題や

会がわ

かる

とに

いで

どもの

日常

と歴

史意

をつな

ぐきず

なが

社会

ある

。家族

の社

族の

会結

合の

的有

本研

では

,教

して家

族の

会結

を取

り上

げた

。こ

こでは

,家族

社会

合の

教材

効性

いて

,内容構

,授

業内

,子

ける

必要

性の

3点か

示す

ととす

まず

内容構

成か

見る

,社会

をも

とに

日本

を構

成す

らば

,対象が

史の

を通

して存在

もの

けれ

らな

。そ

点で

家族は

,形や

を変

えなが

らも

,歴

なか

存在

るもの

ある

。それ

,家

きず

とその

化に

目すれ

,各

時代の

迫る

ことが

とな

に授

業内

して

,歴

史学

いても

いて

,子

どもの

在は

等閑

され

きた

O家族の

合は

,これ

で扱われ

った

ども

自身の

存在

目を

けるもの

ある

なか

。子

で位置

ども

づけ

とっ

られ

自分の

どう

変化

存在

して

どう歴

きた

えさせるものである

。従

って,子

どもの問題

意識と歴史とを切

り結ぶことができる

最後に子

どもにおける必要性の朧点か

,ひ

とつには

,現在の家族のあ

りようの大きな変化

が挙げられ

。この

なかで,子どもの非行

,子

育てへの不安

,親の教化

力の低下

,離

婚の

増加

老後の

不安などの問題が生まれ

てきた

。歴史の

なかの

家族は

どのような問題に直面

,どう乗

り越

えてきたのか

。このようなことが

,歴史の

なかの

家族

を通

して見

えて

くるならば

,それ

現在の家族の

りよ

うを見つめ直すひ

とつの鏡

となる

Oまた

,ひ

とつには

,人との

つきあい方

がわからない子どもの増加が挙げられ

。今

の学校現場で生

じる

,い

じめ

,不登校

,暴力や

友人間の

トラブルな

どの背景には

,人との

つき

あい方

,接

し方がわか

らない子どもたちが

多く

なっているという現状が指摘され

ている

。家族

の社会結合

を通

して

,人との

きずなが

どの

よう

して生まれ

,強まっていくのかということに

も気づか

せる

ことができる

以上の理

由か

ら家族の社会結合

を教材と

して

扱う

ことと

した。

2.

家族の社会結合の

とらえ方

家族の

りようは

,とか

く自明の

ものととら

えられ

がちである

。しか

し,家族は歴史の

なか

で変化

してきたものであ

,これか

らも変化

ていくもの

である

。それでは

,この

ような歴史

なかの家族

をどのようにとらえていくのか

この

社会結合の概念図」である3

ことをま

とめたものが

〔図

1〕の

「家族の

−76−

↓ ↓

m

【形の

ない社会結合】

結び目…

……・

生 

産 

の場

消 

費 

の場

・扶養の場

・信仰の場

家族の関係

(親

・夫婦・

弟姉妹

ど)

行動様式

四回蒔]

【形の

ある社会結合】

〔図

1〕

家族の

社会結合の概念

(3)

「形の

ない社会結合

」とは

,共属感覚

・意識

に支

えられる

,見えないきず

なで,

「こころ」

(心性

)の領域である

「形の

ある社会結合」と

,家族の関係や行動様

式と

してあらわれ

る,

見えるつなが

りで

「,

らだ」

(身体性

)の領域

である

。これ

ら家族

をと

りもつ場と

して

,生産

や労働の場な

どの結び

目がある

。そ

して

,家族

「形の

ある社会結合

」に拘束

され

るという側

面をも

っが

,また

「形のない社会結合」を自

ら選び取

「形の

ある社会結合

」を変化させて

もきた

。これが

,家族の変容

してあらわ

.家族の社会結合の教材化の視点

どもの問題意識とつなが

,古代

・中世

近世

・近現代の

家族の社会結合

を資料

として選

。それ

を現在の家族意識

を糸口に

して,なぜ

そう

しなけれ

ばならなかったか

,なぜそういう

意識が起きたのか

,その時代の観念か

ら明らか

にする

。そ

して,各時代の家族のきずなの

ようや特質を引き出

し,

家族は時代を映す鏡

して単元に位置

づける。

家族の社会結合を分類すると

,親

・夫婦

兄弟姉妹

・祖父母

と孫といった

関係が挙

げられ

。この

なかで,最も子どもた

ちの意識

とつな

りやすい親子の社会結合の

資料分析か

,古

・中世

・近世

・近現代の親子のきず

なの変容

を概観す

。そ

して

,それ

を目安としながら各

時代の親子

以外のきずなの

ありように広

,家

族のきずなの全体像に迫る

。そ

して,この全体

をも

とに

時代の特質

を指摘

,その特質に迫

る家族の社会結合の単元を構成する。

IV.近世家族の社会結合の授

業構成

1.単元のね

らいと構成

近世は

,庶

民にまで家意識が広まる時代であ

。この

家意識の広が

りのなか

で,家族のきず

なの

りようも変化

した

。その

変化

を支

えたの

,どのような家族意識だったのか

。このこと

,老人と子

ども

・夫婦

・親子の関係をもとに

探ることを

目的とする

剛 

単元の構成

「近世家族の社会結合

『江戸の福祉』

(3時間

(全11

を想定)

時間

を想定)

「自由奔放に生きる女性

(4時間を想定)

「子どもの

発見

(3時間

を想定)

④単元のまとめ

(1時間

を想定)

(2)小単元の構成

と概

『江戸の福祉』

(3時間

を想定)

a.小単元の構成

導 

入  

現代家族の

問題

展開

1  

「棄老伝説」と

『拾

い子伝

説』

展開

2  

江戸の福祉

終 

結  

家の永続

b.小単元の概要

近世

,老人と孫の関係は

,対の関係か

再生の関係へ

と変化

した

。この

老人と孫の

再生の関係が祖霊信仰

を体

系化

,家の存

・永続を可能とする循環再生シス

テム

くりあげた

。そ

して

,家は家族成員の

生を保障す

る福祉施設と

しての役割

を果た

ものとなっていった

。家意識に対

し,古

い時代の

不合理な考

えといったマイナスの

評価が

多い

しか

し,近世に強まる家意識

,庶

民が安心

して過

ごせる一生のために

創出

した知恵の結晶と読み取ることができ

oこのように家意識は

,庶

民の選び取

の結果広ま

った

とする解釈

をもとに

した

「自由奔放に生きる女性

(4時間を想定)

後に具体的授

モデル

を提示す

『子どもの

発見』

(3時間を想定)

a.小単元の構成

導 

入  

父親

・母親

展開

1  

どもの発見

展開2  

武士の育児

終 

結  

家族のきずな

b.小単元の概要

「七つまでは神の子

」とする意識の変化

「子

どもは末

をたのむ生きが

」とする

意識の強ま

りが示すよ

うに

,近世は

「子ど

もの発見

」の時代である

。それは

,子ども

を小さな大人と見る中世的な子ども観とは

異なるもの

である

。この

子ども観の変化も

家意識の強ま

りが基盤

となっている

。子ど

もは大切な家の跡取

りなの

ある

oそ

して

この時期に父子の結び

つぎはたいへん強ま

(4)

りをみ

。育

,遊び

,労働

手ほ

どき

,父親

育て

に深

く関わ

った

。この

うな親

子の

きず

なの

うを

,近世

後期

下級

士家族

生活

示す

ととす

「子

どもの

ことは

母親

とい

う意

識が

い今

,武

士が

ども

と寄

り添っ

て生

姿か

,家

族の

きず

を強め

もの

体験

ある

とに

づかせ

元の

とめ

3つの

を振

り返

りなが

「現在の

家族

江戸

代の

家族

では

,何

どの

うに

いて

,何が

う違

うの

を考

。そ

して

「現在

家族が

,江戸時代の

家族

見習

う点が

とす

点か

を話

し合わ

.近

家族の

会結

合の授

業モ

デル

(1)小

元名

『自由奔

生き

女性

(2

匚小

元の

時代

,庶

民に

いては

,嫁

り婚や

い結

婚へ

行す

過渡

ある

。その

前期

自由恋

愛に

る結

婚が

中心

あった

。その

な時期

あるか

らこそ

,家制

夫に

忍従

とな

く自由奔

きる

女性た

ちが

多か

った

とに

づか

(3

)小単

元の

(4時

を想

導 

人  

した

たか

妻た

1  

子供組

・若

者組

・娘組

2  

・村

外婚

3  

由奔放

きる

女性

終 

結  

じこめ

られ

(4

)至

目標

.江

時代の

村の

ども

って

,一人

とな

とが

きな

目標

った

A

―1.

時代の

村の

ども

,七歳

いか

ら子

供組

,村の

員と

るため

受けた

−2

.江

時代

,子供

を脱

した

者組

・娘組

に入

った

ここ

では

を共に

しなが

,村

して

労働の

訓練

どを

受けた

B.

戸時

代頃

り村

られ

る匚

ワバ

−78

の慣行は

,村外に嫁いだ娘に対す

る制裁と

承認

と祝福

を表す儀

礼であった

B

―1.若者組や娘組の大切な目的は

,労

働訓練と結婚の相手探

しであった

B

―2.若者は

,仲間の

力を借

りなが

ら恋

愛に

より結婚相手を見つけ出

した

B

―3.村外への嫁入

りは

,従来の

ならわ

しに反す

るとともに結婚相手の減少

であったか

ら制裁の対象となった

B

―4.匚

ワバ

リ」は

,村外への

嫁入

行列の先々で若者な

どが通せん坊

制裁の慣行であった

B

―5.

「 ̄

ワバ

リ」は祝儀

を受けること

などで

,はずす

ことが

前提であ

り,

しかも結果的に見送ることとなる

って

,村外への嫁入

りの承認

と祝

福の意味をも含んだ慣行であった

.江

戸時代の庶民の結婚は

,若者組

・娘組

りも

つ村内婚か

,親の意識が

反映さ

れる

,仲

人を介

した見合

いによる村外婚へ

と変化

していった

c-l.結婚は

,若者組と娘組がと

りもつ

内婚が

一般的であ

り,村内婚では

親で

っても干渉は

ひか

えた

C-2.江戸時代

,仲

人を介

した見合いに

よる村外婚が庶民に広ま

った

c

―3.村外婚では

反映

させる

ことができた

,嫁選びに親の意識を

.江戸時代は

,庶

民に

おいても家意識が強

まった

。この

ことが

,村外婚への結婚形態

の変化を促

した

。 

しか

し,このような移行

期だか

らこそ

,家に埋もれ

ることなく自由

奔放に生きる女性の姿が

多く見

られた

D

―1.家意識の強ま

りは

,結婚の形態を

も村外婚

へと変えていった

D

―2.家意識が結婚の形を変えても

,結

婚への意識までは簡単に変えられな

。従

って

,江戸時代は未だ

自由奔

放に生きる女性の姿が

多か

った

D

―3.庶民において,女性が夫や

家への

従属

を余儀

くされ

るのは

,明治時

代に入ってか

らのことである

(5)

(5) 授 業 過 程

教 師 の 発 問 ・ 指 示 ・ 説 明 資   料 生 徒 の 期 待 さ れ る回 答 ・ 認 識 導 入 1. 何 年 か 前 に 「 亭 主 元 気 で 留 守 が い い」 と い う テ レ ビ の C M が はや っ た こ とが あ る。 同 じ思 い の主 婦 も 多 か っ た のだ ろ う 。 さ て , こ の思 い と は 具 体 的 に ど ん な 思 い だ ろ う か 。 2. な ん と し た た か な と思 う だ ろ う が, 次 の 資 料 を 見 て み よ う。 こ れ は室 町 時 代 の はや り 歌 だ。 何 と 歌 っ た もの か。 3. 人 間 の 考 え る こ と は時 代 が 変 わ って も 似 て い る よ う だ。 さ て,「 亭 主 元 気 で 」 は ま だ ま しで , 最 近 の 女 性 の 強 さ に は 驚 か さ れ る 。 次 の資 料 を 読 んで み よ う。 4. 離 婚 の 多 さ も さ る こ と な が ら, 熟 年 離 婚 で の妻 の 割 り 切 り方 を ど う 思 う だ ろ う か 。 5.「 亭 主 元 気 で 留 守」 な ら 笑 っ て もい ら れ る 。 し か し, 離婚 と も な る と 事 態 は 深 刻 だ。 現 代 の夫 婦 のあ り よ うが 特 別 な の か, 起 こ る べ く し て 起 こ って い る の か。 そ の あ た り を 歴 史 の な か に 探 っ て み よ う 。 A . 室 町 奉 行 の 日 記 B . 現 在 の 離 婚 ○ 亭 主 が い な け れ ば生 活 に困 る が, 亭 主 の 世 話 や 相 手 を す る の は た い へ ん だ。 元気 で 働 け て, 留 守 が ち な ら 伸 び 伸 び 気 楽 に 暮 ら せ る と い う 思 い。 ○ 亭 主 が 留 守 な ら ば隣 近 所 の 奥 さ ん と お 茶 で も 飲 み な が ら世 間 話 を い た し ま し ょ う。 ○ し た た か だ。 家 の こ と を す べ て 妻 に任 せ て き た夫 に責 任 が あ る。 相 性, 価 値 観 の 違 い が そ う さ せ る。 展 開 1 1. こ れか ら 江戸 時 代 の 村 に生 き る 庶 民 夫 婦 の姿 を 結 婚 と離 婚 を 通 して 探 っ て い く。し か し, そ の 前 に , 村 人 に と って 村 は ど の よ う な と こ ろ だ っ た か を 考 え て みよ う。 2. ま ず ここ で は, 村 の 子 ど も の 成長 の 様 子 か ら 村 の 姿 を のぞ い て みよ う。 3. 資 料 C は昭 和 時 代 の写 真で あ る。 江 戸 時 代 の 村 の な ら わし を 受 け 継 ぐ 光 景 だが , 一 体 何 を し て い る の だ ろ う か 。 4. 実 は, 子 供 組 の写 真 で , 祭 行 事 に 臨 んで , 年長 者 が 気 合 い を い れ て い る 様子 だ。 5. 江 戸 時 代 は ほ とん ど の村 に子 供組 が あ っ た。 子 ど も は 七 歳 ぐ らい で 仲 間 入 り して , 村 の 成員 と な る た め の 訓 練 を 受 け る こと に な って い た。 6. 次 の 2 つ の写 真 も昭 和 の も の だが , や はり , 江 戸 時 代 の な ら わし を 受 け 継 い で い る。 ど ん な 様 子 が わ が る か。 ま ずD に つ い て , わか る こ とを 言 って も ら お う。 7. E の 写 真 はど ん な 様 子 を 写 し た も の か。 8. 先 ほ ど の 子 供 組 と 比 較 し て , ど のよ うな グ ル ープ と 想 像で き る か。 9. こ れ は 若 者 組 と 娘 組 と 呼 ば れ る も ので , 十 四 ・ 五 歳で 子 供 組 を 脱 し た 後 はこ こ に入 り , 寝 食 を と も に し た。 こ こ で一 人 前 の 村 人 に な るた め に必 要 な労 働 の訓 練 な ど が 行 わ れ た。 10. さて , こ れ ら の こ と か ら 村 は子 ど も にど ん な 期 待 を か けて い た と 思 う か。 11. 子 ど も は 村 の 子 と し て 育 て ら れ, ま た教 育 さ れ た と い う こ とで あ る。 C. 子 供 組 D . 若 者 宿 E . 娘 宿 ○ ガ キ大 将 グ ル ー プ が年 下 を 整 列 さ せ て, い じ め て い る 様 子 だ 。 年 下 の子 ど も に 説教 し て い る 様 子 だ。 ○ ふ ん ど し だ け の 裸 の青 年 ば か り が い る。 み ん な 作 業 を し て い る 様子 だ。 楽 し そ う に話 し て い る人 もい る。 ○ 囲 炉 裏 の まわ り に若 い 女 性 6人 , お ばあ さ んが 囲 炉 裏 の 番 を し て い る。 奥 にお じ さ ん の姿 が あ る。 ○ 現 在 の 青 年 団 のよ う な も ので あ って , D は村 の 若 い 男 性 の 組 織, E は村 の若 い 女 性 の組 織 だろ う。 ○一 人 前 の 村 人 と な っ て , 村 を 担 っ て ほし い とい う期 待 が あ っ た。 展 開 2 1 . こ こ に嫁 入り の 様 子 を 写 し た 一 枚 の 写 真 が あ る 。 こ の写 真 に 解説 を つ け て く れ な い か。 2. た だで さえ 歩 き に く い 雪 の 日 に, 何 のた め に縄 を 張 って い る の だろ う。 3. い ろ ん な 解 釈 が で き そ う だ。 こ れ か ら こ の 縄 の 意 味 を 解 い て い こ う。 4. 前 に見 た娘 組 の写 真 が あ っ た。 そ の 解 説 の 文 章 が 資 料 G だ 。 どん な こ とが わ か る だろ う か。 5. ど こ の 若 者 が 訪 れ る の だろ う か。 6. ど う も2 つ の集 団 の目 的 に は結 婚 の 相手 を 見 つ け る こ と もあ った よ うだ 。 江 戸 時 代 の 若者 組 に つ い て F . ナ ワ バ リ G. 娘 宿 解 説 H. 村 内 婚 ○雪 の な か を 花 嫁 を 先 頭 にし て 行 列 が 歩 い て く る。 そ の先 に 縄 が 張 ら れ て い る 。 ○ イ タ ズ ラ で 通 せ ん 坊 を し て い る。 こ の 縄 を 越 え た な ら 花 嫁 は 嫁 ぎ先 の家 の 一 員 で あ る と い う 境 界 線 だ と 思 う。 ○ 娘 宿 に は 若 者 が 訪 れ る こ と も 多 く, 結 婚 の 仲 立 ち を す る場 所 だ っ た と あ る。 ○ 村 の若 者 組 の若 者 。 ○ 村 内 婚 が 多 か っ た。 若 者 組 と娘 組 の交 際か ら恋 愛 が生 ま れ 結 婚 へ 進 む の

(6)

展 開 2 書 か れ た資 料 H を 見 て わ か っ た こ と を 言 っ て も ら お う 。 7. 村 内 婚 と は村 人 ど う し の 結 婚で , 村 外 の 人 と の 結 婚 は村 外 婚 と い う。 8j そろ そろ , 縄 の話 に 戻 そ う か。 縄 を 持 っ て い た の は ど ん な 人 だ っ た。 9. かつ て は縄 は 若 者 が もつ こ と が 多 く嫁 入 り 行 列 の 先 々 に張 ら れ た と い う。 こ の行 為 は 厂ナ ワ バ リ」 と い っ て 村 の 外 に 嫁 ぐ 娘 に対 し て 取 ら れる行 為だ った。 10. か つ て は, 村 の娘 は誰と結 婚す る のがな ら わしだ っ た の か。 比 若 者 た ち は娘 が 村 外 へ嫁 ぐ こ とを ど の よ う に受 け 取 った だ ろ う か 。 12. そ の娘 に対 して 張 ら れ る縄 に は ど ん な 意 味 が あ っ た だろ う か。 13. た だ し, こ の 縄 は 祝 儀 を も ら う こ と な ど で , はず す こ と が 前 提 で も あ っ た。 制 裁 で あ る 縄 を 解 く とい う の は ど う い う こ と だ ろ う か 。 14. 縄 を 張 る こ と で, 若 者 た ち は行 列 を 見 送 る こ と に もな る。 制 裁, 承 認 と と も に祝 福 の気 持 ち も こ も っ た な ら わ し だ っ た 。 F . ナ ワ バ リ が な ら わ し だ っ た。 村 内 婚 に は大 人 た ち の 介 入 が 認 め ら れ な か っ た 。 ○ お ば さ ん が 持 っ て い た。 ○ 同 じ 村 の若 者 と結 婚 す る こ とが 多 か っ た。 ○ 村 の 娘 が 他 の村 に取 ら れ た。 結 婚 の相 手 が 少 な く な っ た。 娘 が 若 者 た ちを 裏 切 って 嫁 い だ。 ○ 嫁 に行 か せ た く な い。 嫁 入 り の妨 害。 娘 へ の い や が ら せ。 娘 へ の 制 裁。       , 0 縄を 張 って の 制 裁 はす る が , や はり めで たい こ と な の で 結 果 的 に は 許 そ う とす る な ら わ し だ と思 う。 展 開 3 1 . 江 戸 時 代 も前 期 は若 者 組 や娘 組 が と り もつ 村 内 婚 が 多 か っ た。 しか し,「 ナ ワ バ リ」 の 風 習 が 示 す よ う に村 外婚 が 次第 に多 く な る。 2. 村 内 婚 と 違 って 村 外 婚 で は相 手 が よ くわ からな い。 ま た 村 外 の 相 手 と 知 り 合 う こ と も まだ 少 な か っ た。 そ れ で は村 外 の 人 と はど の よ う な 形 で 結ば れた のか。 3. 次 の 文 章 か ら仲 人 や 見 合 い の登 場 を 確 か め た うえ で 村 内 婚 か ら村 外 婚 に移 って い っ た理 由 を 読 み とろ つo 4. そ れで は, 村 内 婚 と村 外 婚, 当 時 者 に と っ て 最 も 大 き な違 い は 何 だろ う か。 5. 江 戸 時代 の家 意 識 の 強 ま り が 村 外 婚 を 促 し た と 言 え る よ う だ。 6. こ う して 家 に, 夫 に, が ま ん 強 く 従 う 女 性 が つ く ら れ た と 思 う だ ろ う。 と こ ろ が 次 の 2 つ の 絵 を 見 て も ら お う。 資 料 J の 二 人 は夫 婦 で あ る 。 絵 か ら わか る こ と を 言 っ て も らお う 。 7. 怒 る 夫 の 前 で 泣 く 女 房 , 傍 ら に は荷 物 が ま と め ら れ て い る。 ど ん な 場 面 か 。 8. 我 々 の 江 戸 時 代 の夫 婦 に対 す る イ メ ー ジ は こ う い う も ので はな か っ たろ う か。 そ れで は 資料 K だ が, こ れ は離 婚 を 話 し 合 う場 面 だ。 解説 で きるだろ う か。 9. 夫 は一 番 左 の人 物, 夫 に 何 や ら 迫 る の は 妻 側 の お や じ, 障 子 の そ ばで 頭を か く の は離 婚 の 仲 裁 役 か。 お や じ は夫 に 何 を 迫 っ て い る の だ ろ う か。 10. 実 は, 資 料 J で 妻 が 手 に し て 泣 い て い た も のを , 資 料K で は 夫 に 書 か せ よ う と し て い る 。何 だろ うか。 n . 江 戸 時 代 は 離 縁 状 と 呼 び, 三 行 半 で 書 い た こ とか ら 三 く だ り 半 と も言 っ た 。 夫 のあ わて た姿 に妻 の せ い せ い し た 様 子。 ど う も イメ ー ジ に合 わな い 。 こ の 絵 が ど こ ま で 真 実 か 他 の資 料 を あ た って み よ う。 12. 三 く だ り 半 の実 物 の写 真 とそ の読 み下 し た 文章 が あ る。 写 真 で は三 行 半 とい う こ と が よ く わ か る。 13. ど のよ う な内 容 が書 いて あ る か。 14. 誰 が誰 に対 して 書 い て い る か。 15. こ の形 式 に わ れ わ れ の 思 い 違 い, 離 婚 は夫 の 思 い の ま ま と い う 解 釈 が 生 ま れ た よ う だ 。 次 の資 料 を 見 て み よ う。 3 つ の 例 か らど ん な 事 実 が わ か るか 。 I . 村 外 婚 J.『 世 中 百 首 絵 鈔』 より K .『 伊 呂 波 短 歌 』 よ り L . 三 く だ り 半 M . 妻 か ら の離 婚 ○ 仲人 に 頼 ん で, 見 合 い を し て 結 婚 し た 。 ○ 対 等 の 家 が らを 選 ぶ 風 潮 が あ ら わ れ た か ら。 親 の 意 見 を 反 映 さ せ ら れ るか ら。 生 活 圏 が 広 が っ たか ら。 ○ 恋 愛 と見 合 い の違 い 。 個 人 の意 志 よ り 親 や家 の 意志 が 大 っ て く る こ と。 ○ 夫 の前 で 妻 が 泣 い て い る 様 子。 妻 の 傍 ら に は 荷 物 が ま と め ら れ て い る 。 夫 の 前 に は た ば こ 盆 と す ず り が あ る 。 ○ 夫 が 妻 を 追 い 出 す 場 面 。 離 婚 の場 面 。 ○ 妻 が 右 側 に立 って い る。 や はり 傍 ら に 荷物 か お る。 男 性 3人 の関 係 が 説 明 で き な い。 ○ 慰 謝 料を 出 せ。 夫 の 態 度 を責 め て い る。 ○離 婚 届。 ○ 離 婚 す る とい う こ と と, 今 後 誰 と 結 婚 し て も構 わ な い とい う こ と。 ○ 夫 末 吉 が妻 だ け に対 し て 書 い て い る。 ○ 例 1で は ダ メ亭 主 に 実 家 の加 勢 を 得 て 離 縁 状 を 書 か せ る 妻。 例 2で は 前 途 不 安 な 男 に対 し て 結 婚 前 に離 縁 状 を 書 か せ て い る。 - 80 −

(7)

展 開 3 16. 江 戸 時 代 の女 性 は家 や 夫 に従 っ た と い う 姿 と は ほ ど 遠 い 様 子 が 現 れ た。 当 時 の状 況 を 説 明 し た 次 の 資 料 を 読 ん で みよ う 。 17. 離 婚 し た女 性 に対 す る 周 囲 の 眼 は ど の よ う な も の で あ った か 。 N . 妻 の 匚飛 び 出 し 離 婚 」 例 3で は浮 気 し た妻 が 前 の亭 主 が よ か っ た と縁 切 り 寺 に 駆 け 込 ん で い る。 ○ 離 婚 し た女 性 へ の マ イ ナ ス の イ メ ー ジ は な い。 労 働力 が 期 待 さ れ再 婚 の申 し 出 も多 か っ た。 終 結 廴 な ぜ わ れ わ れ に は忍 従 す る 妻 と い う イ メ ージ が 強 か っ た の だろ う か。 そ の 理由 を 資 料 か ら 考 え よ う。 2. 資 料 の内 容 を つ か んで 発 表 し よ う。 3. そ れ まで の母 と は誰 の こ と か。 4. 子 ど も の 母で あ って も 家 の 母 で はな い 状 態 が つ づ く。 こ の よ う な 嫁 に対 し て み ん な はど ん な イメ ー ジ を 抱 く だろ う か。 5. こ の 資 料 は宗 門 改 帳 と い う もの だ が , 誰 が つ く ら せ た も の か。 6. 村 内 婚 か ら 村 外 婚 へ の 移 り 変 わ り を 支 え た家 意 識 と は も と も と ど の 階 層 か ら はじ ま っ たと 思 うか 。 7. 幕 府 が つ く ら せ た 宗 門 改 帳 に は, 内 容 に も武 士 の 思 い が 入 っ た の だ ろ う 。 8. 広 ま る 家 意 識 は, 結 婚 の形 を も変 化 さ せ た。 し か し 家 や 夫 に 安 易 に従 属 し な い こ れ まで の意 識 は残 っ て い た。 そ の こ と が 自 由 奔 放 な女 性 の姿 に あ ら わ れ て い る。 9. 最 近, 離 婚 の増 加 が 問 題 と な って い る が, 1975 年 か ら1997 年 に か けて 離 婚 率 は1.0か ら1.8へ と 増 加 し て い る。 1.0と は千 人 当 た り 1 組 が 離 婚 と い う こ と だ 。 こ こ で 明 治 時 代 の離 婚 率 を みて お こ う。 10. 最 も高 い の はい つ で , 率 は ど れ だ け か。 n . 今 と 比 べ て も高 い 。 そ れで は最 も 数 値 が 減 少 す る の は, い つ の こ とだ ろ うか 。 12. こ の1898 年 は男 子 中 心 の家 制 度を 定 め た 旧民 法 が 施 行 さ れ た年 で あ る。 こ の 表 か ら ど ん な こ と が 言 え る だ ろ う か 。 13. 江 戸 時 代 の夫 婦 の 姿を 結婚 と離婚を 中 心 にして探 っ て き た。 こ れ ら か ら ど ん な こ と が わ か っただ ろう か。 犲. 最 後 に, 江 戸 時 代 の 夫 婦 像 と 現 在 の夫 婦 像 を 比 べ て 気 づ い た こ と, 結 婚 に つ い て 思 っ た こ と を ノ ート に 書 いて ま と め な さ い。 0 .「 宗 門 改 帳 」 の母 P. 明 治 期 の 離 婚 率 ○ 自 分 の子 ど も が家 長 と な っ て は じ め て 母 と 認 め ら れ る。 ○ 姑 が母 で あ る。 ○ 家 の母 に な る ま で, 子 ど も が 跡 を 継 ぐ ま で 姑 に 耐 え て 夫 に耐 え る 嫁 と い う イ メ ー ジを もつ 。 ○ 幕 府 が寺 院 に 命 じ て つ くら せ た。 ○ 武 士 か ら はじ ま っ た も のだ っ た。 ○ 最 も高 い の は1883 年 の3.39だ。 02.27 か ら1.50に 減 少 す る1898 年 か ら1899 年 だ 。 ○ 明 治 に入 って も前 半 は 離婚 が 今 よ り も多 か っ た。 こ の表 か ら推 測 す れ ば, 江 戸 時 代 は も っ と 離 婚 が多 か っ た。 旧 民 法 に よ って 離 婚 が 減 っ た。 ○ 江 戸 時 代 で も, も と も と結 婚 は恋 愛 結 婚 だ っ た。 家 意 識 の 強 ま り か ら 見 合 い や 村 外 婚 が増え て いっ た。 離 婚 の数 が 今 よ り も多 か っ た。 女 性 か ら の 離 婚 も多 か っ た。 離 婚 へ の マ イ ナ スイ メ ー ジ は少 な か っ た 。

〔資 料の出典〕 (資料H・N について は具体例と して 提示 し た。)

資料A 室 町奉行 の日記 :北川忠彦「 狂言に観 る」(朝 日新聞学芸 部『中世 の光 景』朝日新聞 社, 1994 年, p. 101)

資料B 現 在の離婚:森安 彦「古文 書が語る近世 村人 の一生」平 凡社, 1994 年, p.l20

資料C 子 供組:埼玉県 秩父郡荒川 村「天狗祭 り」(坪井 洋文著 者代 表『日本民 俗文化大系 第10巻 家 と女 性一 暮

らしの文化史− 』 小学館, 1985 年, p.184)

資料D 若 者宿:歴史 教育者協議 会編『歴史地 理教育』1984年9月,k 371, 「歴史 のなかの子ど もたち」 より。

資料E 娘 宿:長 崎県 五島(坪井洋 文著者代 表『日本民 俗文 化大系 第10巻 家 と女 性一 暮 ら し の文 化史− 』 小 学

館, 1985 年,p.405)

資料F ナワバ リ:石 川県 輪島 市大 野町(坪井 洋文同上 書,p.472)

資料G 娘 宿 の解説 :坪井 洋文 同上 書, p.405o

資料H 村内婚: 竹田旦『日本大百 科 第14巻』小学館, 1988 年, p.2880

資料I 村外婚: 竹田旦同上書, p.2820

資料 J 『世中百首 絵鈔』より :高木侃『三 くだり半 と縁切寺』講談 社. 1992 年, p.2210

資料K 『伊呂波短 歌』より: 高木侃同上書, p.221。

(8)

資料

L 

くだ

り半

:高木侃

「家族の絆

一離縁状と親子

契約文書にみ

る」

(高木昭作編

『朝

日百科 

歴史の読み

6 

文献史料

を読む

・近世』朝日新聞社.

1992

p.51

資料

M 

妻からの離婚

:高木侃

同上書,

pp.51

∼55

資料

N 

妻の

「 ̄

飛び出

し離婚」

:高木侃

『三くだ

り半』

平凡社.

1987

年>

p.l60

資料○ 

「宗門改帳」の母

:宮下美

智子

「近世

「家」に

おける母親像

(脇

田晴子編

「母性

を問う

,歴史的変遷

,下」

人文書院,

1985

年>

pp.13

∼14

資料

P 

明治期の離婚

:高木侃

『三

くだ

り半

と縁切寺』講談社,

1992

年,p.39

資料

H 

村内婚       

資料

N 

妻の

「飛び出

し離婚」

一村

落内

で行

われ

る婚姻

いい、村外

婚と相

する

。か

つては村

は独

、閉鎮

性が

く村内婚が

多か

った

。村

の男

女は

同輩集

を組み、

同士の交

際を展

した

。土地

によ

っては

民家の

一室

を借

りて寝宿

、娘

宿と

こを根拠

に交

流する

もの

った

こう

した交

際か

ら恋

愛が生

まれ

婚へ

と進むの

が古

い習わ

しで

あった

。この交流

なか

では他

村の

若者が

の娘

に近

くこと

は激

しく拒まれ

内婚では

、大人

たちの介

入が

認め

られ

ず、

婚約

・結納

・祝

なども簡

すま

した

り省略

した

した

。婿入婚

も村

内婚

でな

けれ

ば行

えなか

V。

おわ

りに

今後の

課題

して

,作

した

業モ

,子

どもの

史意

を呼

び起

こせ

るか

,実際

,その

と問

を明

らか

にす

とで

ある

。そ

して

,社

会結

合及

心性の

と授

業構

いての検

らに

深め

こと

ある

また

,内容

究に

おい

,本

究は

しか

ける

ことが

なか

った

。残

る古

・中世

・近

代の

族の社

合単

を作

家族の

合に

日本

史構

を築

くこ

とで

ある

Oな

,家

族の

会結

合は

その

化の

を重視

もの

,近世の

段階

では現

との

対比

レベル

に過

いか

らで

ある

。時

を通

した

族の

容か

っかめ

とき

,近世

家族

姿

き彫

りとな

,さ

らには

,現

代の

家族の

える

問題

が匚

なぜ起

って

きたの

とい

う問

いに

える

とにも

その他

,教材

化の

際の

資料の

問題

が挙

。厂

子の

」の分析

では

,結び

目と

して

「 ̄

・扶養

」が

[ ̄

や厂

費の

」の

料発

えて

,資料の

しい古

家族の

元に位

くか

とい

う問

題も

され

−82

そもそも江戸時代の離婚は夫の専権離婚

ではな

しろ妻の

「飛び出

し離

婚」がかな

りあ

ったか

ら離婚

多か

ったと考

えるか

らである

。なぜ

なら、当時庶民

りわ

け農民の

家庭

では

、妻

も夫とともに働かざるを

えなか

ったから

、女性の

地位

はその労働力の故に、必

しも低

くな

、ときに嫌

いな夫の

もとを飛出

して実

に戻

っても

、さほど抵抗

しに

受入れ

られたからで

ある

しかも陵婚後もその労働

力が期待され、再婚の

申込み

があちこちか

らあったと想像

される

。離婚

して

家に帰

った

「出戻

(離婚

婦)」は

、一度結婚

した

ことが

いろいろの経験

を積ん

だものと評価されこそす

れ必ず

しも

「きず物

」扱

いをうける

ことはなか

った

しろ離婚及

び陵婚婦に

マイナス

・イメー

ジはなか

といえよう。

〔注及び引用文献

1)阿部謹也

『社会史とは何か』筑摩書房

1989

年,

pp.201

∼202

要約

2)社会結合の概念に

ついては

,以下の文献を

参考

した

・柴田三千雄,二

宮宏之他編

『シ

リーズ

世界史への問い 

4 

社会的結合』岩波書

店,

1989

年,

P-lo

・二宮宏

之匚

〈sociabilite

〉論のヴェク

(阿部謹也他編

『社会史研究

1』日本

エディタースクール出版部,

1982

年,

p.26)

3)二宮宏之匚

ソシア

ビリテ論の射程

(同編

『結び

山川出版社,

あうかたち 

1995

年,

ソシア

pp.11

ビリテ論の射程』

∼12

)を参考に

作成

した。

参照

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