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化学物質の環境中動態および曝露推定モデルにおける不確実性の解析

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(1)横浜国大環境研紀要 23:145−159(1997). 化学物質の環境中動態および曝露推定モデルにおける 不確実性の解析 Uncertainty Analysis of a Simplified EnvironmentalFate Exposure Model 吉田喜久雄*・石川 玲子**・中西 準子***. Kikuo YosHIDA・,ReikoIsHIKAWA‥,Junko NAKANISHI… Synopsis. In screeninglevelof risk assessment of chemicals releasedinto the environment, simple mathematicalmodels are used to estimate environmentalconcentrations and exposure dose/concentrationto human and environmentalorganisms.These models. includesomeuncertaintydueto uselong−term aVeragedenvironmental/meteorologi− calparameters.Inthis study,unCertainty ofenvironmentalconcentrations and expo− sureduetoparametersinthefugacltymOdellevelⅢwasanalyzedbyMonteCarlo simu−. 1ation.The variance between5th and95th percentile of concentrationsin surface water and sediment due to the probability denslty function of the river flow rate are thelargest of allthe parameters.The uncertainty of estimated concentrations. and exposure dose canbemadelower by uslng reliable physICal−Ch占micalparame− ters.. 1.はじめに 現在,我々の生活を支える素材として様々な人為的. る。そのため,人の健康と環境生物に悪影響を及ぼす 確率,即ちリスクについて十分に評価することが必要 である。. に合成された化学物質が広く使用されている。元来自. 化学物質による人の健康リスクを評価する場合,毒. 然環境中に存在しないこれらの物質は製造,使用,廃. 性試験や疫学調査により化学物質の健康影響の有無と. 棄等の過程で環境に放出され,大気や水のような環境. その種類を推定し(有害性の確認),高用量から低用. 媒体中で希釈されながら,媒体の流れに伴って輸送さ. 量への外挿,実験動物から人への外挿により曝露量と. れる。さらに,輸送される過程で化学的あるいは生物. 健康影響の定量的な関係から人への無作用量や最大許. 的な分解を受けながら他の環境媒体に移動する。この. 容量を闇値の有無に応じて推定する(用量一反応評価)。. ような化学物質の輸送,分解および移動の過程で人お. これらの有害性の確認および用量一反応評価と並行し. よび環境生物はその物質の曝露を受け,曝露を受けた. て,化学物質の環境中濃度,飲料水や食物中の濃度か. 生物に対して化学物質が悪影響を及ぼす可能性が生じ *生物圏保全学. Department of Biosphere Conservation **株式会社三菱化学安全料学研究所. MitsubishiChemicalSafetyInstitute Ltd.YoT kohama Laboratory ***環境危機管理学. DepartmentofEnvironmentalRiskManagement (1996年12月10日). ら曝露量を曝露の程度,頻度,期間等を考慮して評価 する(曝露評価)。そして,曝露量と人への無作用量 や最大許容量を比較し,化学物質による人の健康への リスクを定量化する(リスクの判定)。 詳細なリスク評価が必要な物質を選定することを主 な目的とするスクリーニングレベルのリスク評価では, 迅速な評価が必要なため,実験動物に対する毒性デー タに安全係数を乗ずることにより人への無作用量を外.

(2) 146. 挿する。一方,曝露評価では,生産量,用途および水. れたMNSEM versionl.4.5[2],カナダから提出さ. 溶解度や蒸気圧等の物性から推定される大気,表層水. れたCHEMCAN2およびフランスから提出された. および土壌への物質放出速度と化学物質の物性,反応. CHEMFRANが環境経由の人体曝露評価の初期段階. 性,さらには気象・環境条件データに基づいて,化学. で使用可能なマルチメディアモデルと確認されている。. 物質の環境中濃度,さらに物質の環境中濃度から吸入. CHEMCAN2およびCHEMFRANはともに1992年. および飲料水,魚貝類,農作物,肉等の摂取に伴う人. に発表された改定版のfugacity modellevelⅡ[3]. 体曝露量を数理モデルで推定する。モデルによる推定. に基づくモデルである。MNSEM,SMcM[4],. は実際の分析には精度的に劣るが,パラメータの値を. GEOTOX[5]のような化学物質の濃度に基づいて物. 変えることにより,多数の物質について,様々な状況. 質収支式を組み立てるモデルに比べて,fugacity. 下での環境動態を短時間で推定できる。 化学物質の環境中濃度や曝露量評価に使用される数. modelはフガシチーで物質収支式を組み立てるため 式を簡単に表現でき,解を得るのが容易であることが. 理モデルは,マルチメディアモデルと単一媒体モデル. 特徴である。このため,多くの研究者により使用され. に分類できる。マルチメディアモデルは多数の放出源. ており,1994年にオランダから発表されたコンピュー. を含む広範囲の環境における平均濃度の推定に使用さ. タベースの総合リスク評価システム(Uniform Sys−. れる。広域環境の大気,表層水および土壌での化学物. tem for the Evaluation of Substances,USES). 質の滞留時間は媒体内での分解と媒体間移動が物質の. においても広域環境での曝露評価に使用されている。. 環境動態に寄与するのに十分な長さであるため,広範. しかし,このfugacitymodelでは化学物質の媒体間. 囲の環境での濃度推定では複数の環境媒体中での物質. 移動に使用する質量移動係数に固定値が使用されてお. の動態を同時に考慮する必要があり,マルチメディア. り,MNSEMのように環境・気象条件に適した質量. モデルが適用される。一方,放出点源近傍の大気,表. 移動係数は使用できない。このことから,fugacity. 層水および土壌中の物質濃度推定には,それぞれの媒. modelはシンプルなマルチメディアモデルの中でも. 体に関する単一媒体モデルが使用される。大気や表層. シンプルなモデルと位置づけられる。. 水中では,滞留時間は短かく分解および媒体間移動は. シンプルな数理モデルでは平均的な環境・気象条件. はとんど寄与しないため大気および表層水中での輸送. を設定するため,ユーザーによる入力は比較的容易で. が主に考慮されるが,土壌では水の流れに伴う化学物. ある。しかし,スクリーニングレベルのリスク評価は. 質の輸送速度が遅いため,揮発や分解も考慮される。. 地域特異的な環境・気象条件下での評価というよりは. 一般に,スクリーニングレベルのリスク評価では,. 平均的な環境・気象データを基づく評価である。この. 環境・気象条件に長期間の平均値を使用し,少ない入. 場合,平均値の使用は環境・気象条件の変動を無視す. 力デー. タで定常状態濃度を推定するシンプルな数理モ. るため,モデルにより推定される環境中濃度や曝露量. デルが使用され,高次のリスク評価では,多くの入力. に不確かさを生じる。したがって,スクリーニングレ. データで温度,風速等の気象条件や環境への放出速度. ベルのリスク評価で使用されるシンプルモデルにより. 等の時間変化に伴う環境中濃度を推定する詳細な数理. 推定される環境中濃度および人への外部曝露量にどの. モデルが適用される。環境中の物質濃度を推定する際. 程度の不確かさが存在するのかを把握しておくことば. に考慮される環境中での物質収支はシンプルなモデル. 重要である。本論文では,fugacity modelにおける. も詳細なモデルも基本的に同じである。 化学物質の環境中濃度は放出速度や気象条件等の変. パラメータの値の不確かさに起因するモデル推定値の 不確実性の解析を我が国全域でのトリクロロエチレン. 動のため,時間的,空間的に変動するが,濃度変動は. の平均的な環境中濃度および曝露量の推定を対象に行っ. 通常,人の寿命や慢性的な影響が発現するのに要する. た結果について報告する。. 期間に比べてはるかに短かい期間の変動とみなせるた め,定常状態濃度をスクリーニングレベルの評価に使 用することば妥当と判断されている。 現在,複数の媒体中の濃度を同時に計算するシンプ. 2.解析方法. 1992年版のfugacitymodellevelⅢでは表1に示. ルなマルチメディアモデルは多くの研究者により開発. す入力データが環境中濃度の推定に必要となる。この. され,使用されている。シンプルな数理モデルの環境. モデルのプログラムをDEMOS version 2.6b2. 曝露評価への適用に関して1991年に開催された. (Lumina DecisionSystems,Inc・,1994)で作成し. OECDのワークショップ[1]では,我が国から提出さ. た。但し,大気,表層水および底質の各バルクコンパー.

(3) 147. 表1fugacity model,1evelⅡに必要なパラメータ(その1) データ分類:環境データ データ項目. 単位. 気温. ℃. 風速. m/sec. 流量. m3/sec. 全面積. 血2. 大気高度. m. 水域面積比. 土壌深さ 底質深さ. m. r u. h h h. 底質移流滞留時間. r u. 表層永移流滞留時間. r u. 大気移流滞留時間. O O O m m. 水深. 匝 土壌粒子の有機炭素含有率 懸濁粒子の有機炭素含有率 底質粒子の有機炭素含有率 空気密度 水密度. 土壌粒子密度 懸濁粒子密度 底質粒子密度 浮遊粒子密度. 大気中浮遊粒子容積比 水生生物容積比. 水中懸濁粒子容積比 土壌空隙容積比 土壌間隙水容積比 土壌粒子容積比. 底質間隙水容積比 底質粒子容積比 降水量. 土壌流出水量. 土壌流出粒子量. kg/m3 kg/m3 kg/m3 kg/m3 kg/m3 kg/m3. 使用した値.

(4) 148. 表1fugacity model,1evelⅢに必要なパラメータ(その2). データ分類:化学物質データ 使用した値. データ項目. 単位. 融点. ℃. ー73.0. 分子量. g/moI. 131.39. 蒸■気圧. Pa. 統計変数として定義(表2). 水溶解度. g/m3. 統計変数として定義(表2). log Kow ln. 土壌中分解半減期. h. 底質申分解半減期. −n. 0. 表層水申分解半減期. ur ur ur ば 0. h. 大気中分解半減期. 統計変数として定義(表2) 統計変数として定義(表2) 統計変数として定義(表2) 統計変数として定義(表2) 統計変数として定義(表2). 0 0. トメントでの移流による滞留時間に一定値が設定され. 上述のように大気と表層水での化学物質の移流滞留時. ているため,風速や流量から下記の式で大気と表層水. 間を決定し,降水量は大気から土壌および表層水,土. での移流滞留時間が算出するようにした。. 壌から表層水への物理的な媒体間の移動速度を決定す. 大気移流滞留時間=(全面積)鵜/風速. る。さらに,水溶解度,蒸気圧,オクタノール/水. 表層水移流滞留時間. 分配係数は媒体間の拡散的な移動プロセスに関連する. =表層水コンパートメント容積/流量. 基本的なデータである。環境中での化学物質の分解に. さらに,fugacity modellevelⅢでは考慮されて. は,酸化,光分解,加水分解のような化学的な分解と. いない人体曝露量を計算するために,MNSEM ver−. 微生物分解のような生物学的な分解があり,これらは. sionl.4.5の計算式を追加した。MNSEMでは,大. 温度,pH,微生物濃度等によりその速度が変動し,召. 気吸入および飲料水,魚,肉,乳製品および野菜/果. その結果,分解半減期も変動する。. 物の摂取による経路毎の曝露量をそれぞれの曝露媒体. 風速,気温および降水量については,日本全国で測. 中の化学物質濃度と媒体摂取量の積として求め,肉,. 定された平年値の確率分布型を解析し,水溶解度,蒸. 乳製品および野菜/果物中の物質濃度の推定に必要な. 気圧,オククノール/水 分配係数については既報値. 生物移動係数あるいは生物濃縮倍率をTravisと. の確率分布型を解析した。これらの解析には表計算ソ. Armsの式[6]で算出する。. フトウェアExcelversion5の分析ツールを使用し,. DEMOSでは,図1に示すように変数や変数で構成. 園2に例示するようなヒストグラムを得て,分布型を. されるサブモデルはグラフィカルなノードで,各ノー. 決定した。環境媒体中での半減期については,最大値. ドの関連は矢印で表現される。このソフトウェアでモ. および最小値のみが報告されていることから,均一な. デルを作成する利点は各ノードの変数に正規分布,対. 確率分布型と仮定した。表2に不確実性の解析に使用. 数正規分布,均一分布等の確率分布型を与えることが. した各変数の分布型とそのパラメータを示す。なお,. できることである。これらの確率分布型に従って. 固定入力変数の値は表1に示した。. DEMOSは乱数を発生させ,出力変数値の確率分布に 関する情報を与える。 データの不確かさにより生じる環境濃度と人体曝露. 各計算に際して,環境へのトリクロロエチレンの放 出は大気への放出と仮定し,その速度は1000kg/hour とした。全てのモンテカルロシミュレーションにおけ. 量の不確実性を検討するため,表1に示すデータの中. る入力変数の確率分布型に基づいた乱数の発生回数は. から,風速,気温,降水量および流量の環境・気象デー. 5,000回とし,まず各確率変数自身の5%,50%およ. タ,水溶解度,蒸気圧およびオククノール/水 分配. び95%出現確率値を得た後,出力変数である大気,表. 係数の物性データ,そして大気,表層水,土壌および. 層水,土壌および底質中の濃度,さらには全人体曝露. 底質中での分解半減期を選択した。風速および流量は. 量推定値のち%,50%および95%出現確率値を下記の.

(5) 149. ⊂). Diagram・1eveI‖. Diagrarn・MASS BALANCE EqUAT10N. Diagram・ADVECTLON REACTION. 図1Demosにおけるfugacity mode11evelⅢの構成 ⊂::::⊃:サブモデル ⊂二]:変数.

(6) 年. 000C. 00∞N. 00完. 00寸N. 00NN吋 m. 量. 000N. 00巴雨. 000L. 00Nr. 00寸︻. ・〇〇芝. 0. 降. 図2 変数のヒストグラム.

(7) 151. 表2 パラメータの確率分布型. データ分類:環境データ データ項目. 確率分布型. 使用した値. 風速. ド’=3.23,C’=1.44. [7]. 気温. ド=13.6,ロ=4.3. [7]. 流量. a=0,24,m=46.6,b=7625[8]. 降水量. け=1.75,C=0.57. [7]. データ分類:化学物質データ データ項目. 確率分布型. 使用した値. 対数正規. ド’=1275〉 G’=1・5. log Kow. 対数正規. ト,=2・50IG,=1・13. 大気中分解半減期. 均一. a=27,b=272. 表層水申分解半減期. 均一. a=4320,b=8640. 均一. a=4320,b=8640. 均一. a=2352,b=39672. 9. 水溶解度. 9 −9. け=9300,C=1278. [. 正規. ]. 蒸気圧. 1. [. ]. 1. [ [. 0. ]. [. 0. [. 0. ]. 数に50%出現値を用いる. 0. ・1確率変数のみ乱数を発生させ,他の全ての確率変. ]. 数に50%出現値を用い,残りの確率変数に乱数を発. [. 個々の確率変数についてモンテカルロシミュレーショ ンした結果を下記に示す。. ・蒸気圧,水溶解度およびオククノール/水 分配係. 生させる,. ]. ・全確率変数に乱数を発生させる,. ]. 条件下でのシミュレーションに基づいて得た。. 1. 底質申分解半減期. 1. 陸 士壌申分解半減期. 風速. 表3に示すように,我が国の各地で測定された風速 の年平均値の5%出現値と95%出現値の間には3・3倍. の変動があった。一方,大気,表層水,土壌および底 質中のトリクロロエチレン濃度,さらには全人体曝露. 3.結果 全ての確率変数にそれぞれの確率分布型に従って乱 数を発生させたシミュレーションの結果,表3に示す. 量の5%と95%出現値の間には2.6倍の変動があった。. fugacitymodellevelⅢでは風速は大気中での化学 物質の滞留時間の決定に使用される。表層水および土 壌コンパートメントへのトリクロロエチレンの供給源. ように大気,表層水,土壌および底質中のトリクロロ. は大気からの沈着がであるため,滞留時間により決定. エチレン濃度,さらには全人体曝露量の5%と95%出. された大気中濃度の変動が他の環境媒体中濃度および. 現値の間には,それぞれ3.0,32,15,58および3・0倍. 曝露量の変動の原因となったと考えられる。. の変動があった。今回のトリクロロエチレンの計算で は,人体への全曝露量の99.9%以上が大気吸入曝露に よるため,大気中濃度の変動が全曝露量に直接影響し ている。. 気温. 表3に示すように,我が国の各地で測定された気温 の年平均値の5%出現値と95%出現値の間には3・2倍. 蒸気圧,水溶解度およびオクタノール/水 分配係. の変動があった。一方,大気,表層水,土壌および底. 数を除く他の全ての確率変数に分布型に従って乱数を. 質中のトリクロロエチレン濃度,さらには全人体曝露. 発生させた場合,表3に示すように大気,表層水,土. 量の5%と95%出現値の間にははとんど変動がなかっ. 壌および底質中のトリクロロエチレン濃度,さらには. た。fugacitymodellevelⅡでは気温は主に空気の. 全人体曝露量の5%と95%出現値の間には,\それぞれ. フガシチ一客量の決定に関与する。このフガシチ一客. 2.9,23,3.0,23および2.9倍の変動を生じた。. 量は表層水および土壌コンパートメントからの物質の.

(8) 152. 揮発速度の推定に使用されるため,気温の変動に伴う. 倍の変動を生じた。水溶解度もヘンリー則定数の決定. わずかな変動が表層水および土壌中濃度で認められ,. に関与する。したがって,このヘンリー則定数の変動. さらに表層水中濃度の変動に伴う変動が底質でも認め. により水のフガシチ一客量が変動し,各環境媒体中濃. られた。. 度および全曝露量が変動したと考えられる。. 流量. オククノール/水 分配係数. 表3に示すように,我が国の各地で測定された河川. 表3に示すように,オククノール/水 分配係数. 流量の年平均値の5%出現値と95%出現値の間には27. (logKow)の既報値の5%と95%出現値の間には. 倍の変動があった。表層水および底質中のトリクロロ. 1.5倍の変動があった。大気中,表層水中のトリクロ. エチレン濃度の5%と95%出現値の間には19倍の変動. ロエチレン濃度および全人体曝露量の5%と95%出現. があったが,大気および土壌中の濃度,さらには全人. 値の間には変動がなかったが,土壌および底質中の濃. 体曝露量には変動はなかった。流量は表層水コンパー. 度ではそれぞれ7.8倍と8.4倍の変動があった。オクタ. トメントでの滞留時間の決定に使用されるため,表層. ノール/水 分配係数は有機炭素への吸着定数および. 水とその下部の底質コンパートメント中のトリクロロ. 水生生物への濃縮倍率の推定に使用される。これらの. エチレン濃度に変動を生じたと考えられる。. 平衡定数は土壌,底質および懸濁粒子のフガシチ一客 量および水生生物のフガシチ一客量の計算に使用され. 降水量. る。logKowの1・5倍の変動に伴う有機炭素吸着定数. 表3に示すように,我が国の各地で測定された降水. と水生生物濃縮倍率の変動はともに9.8倍であり,こ. 量の年平均値の5%出現値と95%出現値の間には3.3. れらの変動が土壌および底質中濃度に影響を及ぼした. 倍の変動があった。一方,大気,表層水,土壌および. と考えられる。. 底質中のトリクロロエチレン濃度,さらには全人体曝 露量の5%と95%出現値の間にははとんど変動がなかっ た。降水量は土壌コンパートメントでの表面流出と侵. 大気中分解半減期. 表3に示すように,大気中での分解による半減期の. 食速度の決定に関与する。したがって,表層水および. 既報値の5%と95%出現値の間には6.6倍の変動があっ. その下部の底質中のトリクロロエチレン濃度は降水量. た。大気中,表層水,土壌および底質中のトリクロロ. の′増加に伴い,,土壌コンパートメントからの移動量が. エチレン濃度,さらには全人体曝露量の5%と95%出. 増し,わずかながら高くなると考えられる。. 現値の間には1.7倍の変動があった。. 蒸気圧. 表層水申分解半減期. 表3に示すように,蒸気圧の既報値の5%と95%出. 表3に示すように,表層水中の分解による半減期の. 現値の間には約1.6倍の変動があった。大気中トリク. 既報値の5%と95%出現値の間には1.9倍の変動があっ. ロロエチレン濃度および全人体曝露量の5%と95%出. た。しかし,大気,表層水,土壌および底質中のトリ. 現値の間には変動はなかったが,表層水,土壌および. クロロエチレン濃度および全人体曝露量5%と95%出. 底質中の濃度では1・6倍の変動があった。fugacity. 現値の間には変動がなかった。. modellevelⅢでは蒸気圧はヘンリー則定数の決定 に関与する。このヘンリー則定数は水のフガシチ一客. 土壌中分解半減期. 量の算出に使用されるため,このフガシチ一客量が関. 表3に示すように,土壌中の分解による半減期の既. 与する表層水,土壌および底質コンパートメントでの. 報値の5%と95%出現値の間には1.9倍の変動があっ. 濃度が変動したと考えられる。. た。大気中トリクロロエチレン濃度および全人体曝露. 水溶解度. 層水,土壌および底質中の濃度には1.6倍の変動があっ. 量の5%と95%出現値の間には変動はなかったが,表. 表3に示すように,水溶解度の既報値の5%と95%. た。. 出現値の間にはには約3.8倍の変動があった。大気中 トリクロロエチレン濃度および全人体曝露量の5%と 95%出現値の由には変動がなかったが,表層水,土壌 および底質中の濃度にはそれぞれ3.7,3.7および4.4. 底質申分解半減期. 表3に示すように,底質中の分解による半減期の既 報値の5%と95%出現値の間には9.0倍の変動があっ.

(9) 153. 表3 モンテカルロシミュレーション結果(その1). 確率発生因子:全確率変数. 95%/5%. 0. 1⊥. 7. 9. 5. 6 7. 2. 7. .. 2. 4. 3. 9. 1. 〇. 1. 3. 9 1. 2 0. 8. 9 1. 2. 7. 1 . 9. 6. 3. 4. 9. 3. 1. 9. 7. 5. 1. −. 人体曝露量,ng/kg/day. 6. 6. . 〇. 大気中濃度,ng/m3 表層水中濃度,ng/m3 土壌中濃度,ng/m3 底質中濃度,ng/m3. %. 5 9. %. 0 5. 評価項目. 5. 5. ●. 2. 確率発生因子:蒸気圧,水溶解度及びlogKowを除く他の確率変数 5. 7. 評価項目. 7 1 5 8. O. 7 .. 1. 7. 5 1 1. 0. 6. 1. 5. 1 3. 〇. 6. 0 5. 7. ︵U. 8. 1. 0. l. 3. .. 9. 8. 1. 3. 昏_人体曝露量,ng/kg/day. .. 3. 1. 底質中濃度,叩/m3. 95%/5%. 0〇. 5. 0. 7. 3. 6. 土壌中濃度,ng/m3. .. 表層水中濃度,ng/m3. 6. 大気中濃度,ng/m3. 50% 95%. 5%. 9 4. 3. 3. 7. 確率発生因子:風速. %. 9. 5. %. 0 5. 評価項目. 1 6. 2. 1 6. 2. 1 6. 2. 2 6. 5. 0 5. 4. 1. 7. 2. 6. 1 7. 2. 1. 1 6 . 4 8 5 2 9 4 3. 1. 0 5 . 4 9 5 1 1. 2. 5. 2 6. 1. 7. 2. 7. 2. 7 7 1. 0 9. 5. 3. 1. 6. 3 2. 3. 7. 6. .. 1. .. 3. 9. 人体曝露量,ng/kg/day. 7. 大気中濃度,ng/m3 表層水中濃度,ng/m3 土壌中濃度,喝/m3 底質中濃度,ng/m3. 1. 風速,〟sec. 95%/5%. 7 9. 確率発生因子:気温. 50% 95%. 評価項目. 0. 5. 0. 5. 0. 0. 1 1. 6. 1. 2 3. 1. ︵H﹀ 〇. 4. 7. 32.1. 0. 1. 32.1. 45.6. 5. 0. 44.5. 984. 1. 1. 960. 0. 2. 11.8 ィ12.1. 0. 1. 人体曝露量,叩/kg/day. 113. .. 113. 4. 大気中濃度,ng/m3 表層水中濃度,叩/m3 土壌中濃度,喝/m3 底質中濃度,ng/m3. 1. 6.50 13.6 3. 気温,℃. 95%/5%. 1.

(10) 154 表3 モンテカルロシミュレーション結果(その2). 確率発生因子:降水量 %. 5 9. 5. 95%/5%. 9 6. 2. 1. 5 7. 0. 1. 0 0. 1. 3. 1 1. 3. 1. 9 0 1 0 0 9 0. 1 1. 0 0. 7 4. 3 4. 1. 6. 2 3. 7. 2 3. 1 6 . 4 8 5 2 1 9 4 3. 6 . 5 2 8 1 9. 2. 6 3 . 3 1 1 00 1 1 9. 1. 1. 1. 大気中濃度,ng/m3 表層水中濃度,ng/m3 土壌中濃度,ng/m3 底質中濃度,喝/m3. 8 0 8. 降水量,〟year. %. 0. 評価項目. 人体曝露量,ng/kg/day. 確率発生因子:流量. 50% 95%. 評価項目. 風速,m3/sec. 9. .. 1. 0. 〇 0. 1. 0. .. 〇〇. 0. 1. .. 6. 00. 1. .. 1. 9. 1. 1. 人体曝露量,丁場/kg/day. 〇. 3. 2 3. 2. 2 3. nO. 1. 3 3. 4. 7 1. 5. 4. 9. 8 9. 4. 8. 1. 6 .. 1. .. 9 8. 2. 4. 8 9. 底質中濃度,ng/m3. 3. 1. 3. 1 1. 1. 3. .. 土壌中濃度,ng/m3. 7. 4. 表層水中濃度,ng/m3. 27.4. 2250 5923 3. 1 1. 大気中濃度,ng/m3. 216. 95%/5%. 〇. 確率発生因子:蒸気圧 %. 5 9. %. 0 5. 評価項目 0 1. 4 1. 1. 0 3. 9. 0. 7. 7. 5. 00. 1. 5. 1. 6. 6 2 1. 4. 0. 1. . 5 1. 2. 0. 1 1. 3. 1. 1. 1. 1. 7. 5. 9. 5 4. 8 5. 0. 0. 6. 2 3. 3. 2 3. .. 00 9. 3. .. 8. 5. 3. 9. 9. 1. 1. 3. 1. 1. 1. 6. 3. 〇. 1 1. 1. 7. 大気中濃度,ng/m3 表層水中濃度,ng/m3 土壌中濃度,ng/m3 底質中濃度,ng/m3 人体曝露量,ng/kg/day. 9 8 1. 蒸気圧,Pa. 95%/5%. 2.

(11) 155. 表3 モンテカルロシミュレーション結果(その3). 確率発生因子:水溶解度 %. 5 9. 5%. 95%/5%. 3. 9. 4 2. 5. 2. 1. 7. 水溶解度,g/m3. 0 0. 1. 0. 4. 3 7. 3. 3 1 5. 1 . 4 2 8 1 9. 7 2 ● 5. 4 0. 3. 5 4. 3 2. 7 0. 1. 6. 2 3. 6. 2 3. 0. 2 5 4 1 3 . 1 1 3 9 7 2 1 2 1 8 3. 1. 3. 3 1 1. 1. 1. 1. 大気中濃度,ng/m3 表層水中濃度,ng/m3 土壌中濃度,ng/m3 底質中濃度,ng/m3. %. 0 5. 評価項目. 人体曝露量,ng/kg/day. 確率発生因子:log Xow %. 5 9. %. 0 5. 評価項目. 1. 0 0. 7. 4 8. 00. 5 3. 2. 3. 3. 2. 0 0. 7 7. 4. 1. 5. 3. 5 2. 9. 3. 1. 4. 8. 1. . 2. 1. .. 1. 2. 1. 1. 1. 3. 1. 3. 1. 3. 2. 5. 1. 0 0. 6. 2. 1. 1. 底質中濃度,ng/m3. 6 0. 3. 0 5. 2.. 2. 1. 1. 4. 1. .. 1.. 2. 3. 匝、土壌中濃度,ng/m3. 1. 表層水中濃度,ng/m3. 1. 大気中濃度,ng/m3. 4 0. 2. log Xow. 95%/5%. 1. 人体曝露量,【唱/kg/day 確率発生因子:大気中分解半減期. 39.3. 95%/5%. 1. 7 6 9 6. 7. 9 6. 1. 6. 8. 9 6 1 9 6. 4. 2. 1. 2. 2. 2 4 8 1 . 7 3 0 9 5 1 1 4 3. 1. 1. 2 1. 1 6 3 . 4 1 2 8 5 2 1 1 9 4 3. 7. 3. 4. 5. ■ .. 人体曝露量,ng/kg/day. 7. 大気中濃度,ng/m3 表層水中濃度,ng/m3 土壌中濃度,叩/m3 底質中濃度,ng/m3. %. 半減期,hour. 5 9. 5%. %. 0 5. 評価項目. 3 9 0.

(12) 156. 表3 モンテカルロシミュレーション結果(その4). 確率発生因子:表層水中半減期. 50% 95%. 評価項目. 5%. 半減期,hour. 4536 6480 8424. 大気中濃度,ng/皿3. 113. 表層水中濃度,ng/m3. 12.1. 土壌中濃度,叩/m3. 984. 984. 底質中濃度,ng/m3. 45.6. 45.6. 人体曝露量,ng/kg/day. 32.1. 95%/5% 1.86. 12.1. ︵U O O O. 12.1. 0. l l l l l. 113. O O O O O. 113. 984 45.6. 32.1. 32.1. 確率発生因子:土壌中分解半減期 %. 0. 1. 0. 1. 1. 1. 3. 3 1. 1. 1. 3. 0 0 0 0. 9. 0. 1. 0. 4. 4. 4. 5. 5. 4 5. 9. 5 8. 1. 1. 1. 1. ● 8. 1. . 2. 2. 1. 9. 2. 8. 1−. .. 2. 0 0. 3. 3. 3. 2. 2. 2. 1. 6. 6. 6. 1. 1. 1. 1. 大気中濃度,叩/m3 表層水中濃度,ng/m3 土壌中濃度,ng/m3 底質中濃度,ng/m3. 95%/5%. 4 2 4 8. 4536. 5 9. 半減期,hour. 0 00 4 6. 5%. %. 0 5. 評価項目. 人体曝露畳,ng/kg/day. 確率発生因子:底質申分解半減期 %. 95%/5%. 0 0. 8 7 3. 0. 2. 5 9. 1. 1. 1. 3. 1. 3. 0 0. 1. 1. 1. 3. 1. .. 1. .. 1. .. 0 0. 2. 2. 2. 9. 9. 9. 0 0. 1. 4. l. 8. 1 4. 8. 1. 4. 8. 1. 4. 4. 4. 5 0. 5. 5. 3. 3. 3. 3. 0 0. 2. 2. 2. 1. 1. 6. 1. ︹XU. 8. 1. 1. 人体曝露量,ng/kg/day. 1. 大気中濃度,ng/m3 表層水中濃度,ng/m3 土壌中濃度,ng/m3 底質中濃度,喝/m3. 0. 4221. %. 半減期,hour. 1. 5%. 0 5. 評価項目.

(13) 157. 200. 1. 200 4.00 600 800. 300. 表層水中濃度.ng/m3. 大気中濃度,ng/m3. 0. 10. 20. O. 30. 5. 10. 底質中濃度.けg/m3. 土壌中濃度トg/m3. 0. 20 40 60. 曝露量,ng/kg/day. 図3 環境媒体中濃度及び人体曝露量の累積確率分布. 80 100. 15.

(14) F㌣邑㌢㌢駐F.rl=をr盲トr..た.トトを巨ヒ. 158. た。しかし,大気,表層水,土壌および底質中のトリ. ると考えられ,モデル推定値に及ぼす不確かはわずか. クロロエチレン濃度および全人体曝露量5%と95%出. であると考えられる。一方,トリクロロエチレンのよ. 現値の間には変動がなかった。. うに,既報の測定値が多数ある場合には,モデルのユニ. 4.考察 本研究では,環境中に放出される化学物質のスクリー. ザーは信頼性の高い数値を使用するために,各報告値 をチェックする必要がある。物性値等の真値が存在す る変数に信頼性の高い値を用いることにより,モデル. ニングレベルのリスク評価に使用されるシンプルなマ. による推定値の不確実性を確実に減少することができ. ルチメディアモデルの1つであるfugacity model. る。. levelⅡにより推定されるトリクロロエチレンの環境. 風速,気温,降水量および流量の気象・環境条件は. 媒体中の濃度およびそれらから計算される人体曝露量. 時間や場所により大きく変動し,さらに環境中の化学. の信頼性をモデルに必要な気象・環境条件(風速,気. 物質の分解半減期も大気中のOHラジカル濃度,光照. 温,降水量,河川流量),化学物質の物性(蒸気圧,. 射量,pH,微生物濃度等の環境条件により変動する。. 水溶解度,オクタノール/水 分配係数)および分解. したがって,シンプルモデルにおけるこれらの確率変. 性(大気,表層水,土壌および底質中半減期)の確率. 数の不確かさに由来する環境中濃度および人体曝露量. 分布型から評価した。. 等の推定値の不確実性は不可避である。しかし,上述. 本研究で得られた主な結論を下記に示す。. のようにこれらの変数の変動に伴う変動は最大で23倍. ①1つの確率変数のみ変動させた場合,流量の変動に. であり,スクリーニングレベルのリスク評価において. 伴い表層水および底質中濃度の5%と95%出現値に. 各種環境媒体中濃度と人体曝露量のおおよそのレベル. 19倍の変動を生じたのが最大であった。次いで,. 推定には十分であると考えられる。. log Kowの変動で土壌と底質中濃度に8倍,水溶 解度の変動で表層水,土壌および底質中濃度に4倍,. 謝辞. そして風速の変動で4種類の環境媒体中濃度と全人. 本研究を行なうに際してソフトウェアDEMOS. 体曝露量に3倍の変動を生じた。しかし,これら以. version2.6b2を使用させていただきました環境計量. 外の変数の変動による環境媒体中濃度と曝露量の変. 経済学の東海明宏助教授に感謝の意を表します。. 動は2倍未満であった。 ②全確率変数を同時に変動させた場合には,表層水お よび底質中濃度にそれぞれ32倍と58倍の変動を生じ た。さらに,土壌中濃度に15倍,大気中濃度と人体 曝露量に3倍の変動を生じた。 ③物性値を50%出現値に固定し,それ以外の変数を変 動させた場合には,表層水および底質中濃度に23倍 の変動を生じた。しかし,大気および土壌中の濃度. 参考文献. 1)OECD(1993)OECD Environment MonoT graph No.67Report ofthe OECD Workshop Onthe Application ofSimpleModels for En− VironmentalExposure Assessment. 2)Yoshida,K.(1993)Preliminary Exposure. と全人体曝露量の変動は3倍であった。. Assessment of Volatile Chlorinated Hydro−. これらの結果は複数の確率変数が変動することによ. CarbonsinJapan.Chemosphere27621.. り,全体として推定値の変動幅が大きくなることを示. している。しかし,環境放出量に信頼性が高い値を用 いることができれば,各種環境媒体中濃度と人体曝露 量の大よそのレベルの推定は可能であることを示して. 3)Mackay,D.(1992)Generic Models for. Evaluatlng the RegionalFate of Chemical. Cんemospんere24695. 4)Cohen,Y.and A.Ryan(1985)Multime−. おり,スクリーニングレベルのリスク評価にシンプル. dia Modeling of EnvironmentalTransport:. なマルチメディアモデルを使用することは妥当な選択. Trichloroethylene Test Case.ETWiron.Sci.. であると考え.られる。. recん花Og.19412.. 本研究で確率変数とした蒸気圧,水溶解度およびオ クタノール/水 分配係数は物質に固有である。した. 5)McKone,T.E.and D.W.Layton(1986). Screenln釘the PotentialRisks of Toxic Sub−. がって,OECDや米国EPA等のカイドラインにある. StanCeS uSlng a Multimedia Compartment. 信頼性の高い測定方法に基づいて測定される場合には,. Model:Estimation of Human Exposure.. これらの値の変動は単に測定機器の誤差によって生じ. 月eg乙↓g.rOエZco∼.PんαrmαCOJ.6359..

(15) 159. 6)Travis,C.C.and A.D.Arms(1988)9)Mackay,D.,W.Y.Shiu,and K.C・Ma Bioconcentration ofOrganicsin Beef,Milk,. (1993)Jgg比S£rα亡ed ガα几舶00ゐ q′ PんッsよcαJ−. and Vegetation・Enuiron・Sci・TechTWl・22. Cんem£cα∠Proper孟云esα几d且花Uよro71me′l£αgFα亡e. 271.. わrO瑠α花よc C九emよcαgぶVoJ比me吼 Vogα£ige. 7)気象庁編(1982)日本気候表 その2 地点別月 別平年値,日本気象協会 8)建設省河川局編(1994)流量年表(平成4年), 日本河川協会. Organic Chemicals,Lewis PublishersInc・. 10)Howard,P.H.,et al.(1991)Handbook qf. EnuiroTmtentalDegradation Rates,Lewis PublishersInc..

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