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卒業論文要旨

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Academic year: 2021

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卒業論文要旨

超音波センサを用いた無方向性四輪車周囲の障害物位置の認識

知能ロボティクス研究室 原口雅尚

1. 緒言

様々な分野でロボットは開発され活躍している.その中に は災害現場のような過酷な状況下における活動を目的とし ているロボットもある.このようなロボットが過酷な状況で 活動をしていく中で,地形の起伏によって転倒してしまうこ とは大きな問題である.無方向性ロボットとは上下前後左右 といった方向性の概念を取り除くことで移動が困難な複雑 な地形であっても走行性能を失うことなく移動が可能なロ ボットのことである(1)

本研究室では,無方向性ロボットの一つである無方向性四 輪車の開発している.この無方向性四輪車はメカナムホイー ルを用いることで全方向移動が可能となっている.また,超 音波センサが6ヶ所に備わっており,周囲の障害物との距離 を測定することができる.

無方向性四輪車は複雑な地形でも走行できるが,経路を障 害物に阻まれることで本来の走行性能を失ってしまう.その ため事前に障害物を認識し回避する必要があると考える.

そこで本報告では超音波センサを用いた無方向性四輪車 周囲の障害物の距離と形状の認識を目的とし,無方向性四輪 車の周囲において障害物の角度を変化させながら障害物検 知範囲マップを作成することで,障害物の角度の変化による 障害物検知範囲への影響を明らかにする.

2. 実験内容

今回実験に用いた超音波センサの仕様としては測定距離 3cm~290cmであり,サンプリング周期500msecである.

無方向性四輪車の周囲に障害物を単体で配置し,超音波セ ンサに反応が見られるか確認した後,障害物を移動させ再び 反応が見られるのか確認を行う.この作業を無方向性四輪車 の周囲において超音波センサが届く範囲(3cm~290cm)の 間で繰り返し行う.これにより無方向性四輪車の周囲におい て障害物を検知することができる範囲が一目で分かるマッ プ(障害物の角度を15°毎が適当であると考え0°,15°,

30°,45°,60°,75°の場合の6枚分)の作製を行う.障

害物と無方向性四輪車の間隔,障害物の寸法を図1に示す.

図1 障害物と無方向性四輪車の間隔(左) 障害物の寸法(右)

3. 実験結果

今回の実験により作成した障害物の角度が0°のときのマ

ップを図 2(左)に示す.マップを見ると障害物を検知するこ

とのできる範囲が無方向性四輪車に対して上下対称,左右対 称になっていないことが分かる.これは手作業で障害物や無 方向性四輪車の配置を行ったため多少の誤差があったこと や,超音波センサに個体差あるためであると考えられる.ま た無方向性四輪車に対して斜め方向において広い範囲で障 害物を検知することができないことが分かる.これは無方向

性四輪車にその場で一回転し,周囲の安全を確認し進み始め るといった特殊な動作を行わせることで障害物の検知不可 能な範囲を補うことができると考える.

つぎに障害物の角度が左に 45°回転したときのマップを

図 2(右)に示す.障害物を 45° 回転させたとき超音波セン

サの正面には,およそ障害物の角が来ることになる.そのた め超音波センサから近い距離では障害物に反射した超音波 の一部が超音波センサに戻ってくることで障害物を検知す ることができるが,超音波センサから遠い距離では超音波が 反射しても超音波センサに戻ってくることがなく狭い範囲 でしか障害物を検知することができない.また,無方向性四 輪車に対して斜め方向において,障害物を検知することがで きていない.これは超音波センサから発信される超音波の拡 散範囲が無方向性四輪車の斜め方向はカバーできていない ということを示している.

図2 障害物角度0°の障害物検知範囲マップ(左) 障害物角度45°の障害物検知範囲マップ(右)

表1に障害物の角度毎の検知可能な障害物の数を示す.障

害物角度0°と障害物角度45°の障害物検知範囲マップを

比較すると障害物の角度が変化することで障害物を検知す ることができる範囲が大きく変化することが分かる.このこ とにより,障害物を検知する際,障害物角度を考慮し検知し なければ正確な認識が難しくなると考えられる.

表1 障害物の角度毎の検知可能な障害物の数

障害物の角度[°]

0 15 30 45 60 75

27 17 26 36

検知できた障害物の数[個]

38 41

4. 結言

本報告では,障害物の角度毎に無方向性四輪車の周囲にお ける障害物認識範囲マップの作製を行い,障害物の角度毎の マップの特徴を明らかにした.今後の展開としては,今回作 成したマップにファジィ推論適用することで障害物のおお まかな位置を特定し障害物を回避できるような経路計画が できないかと考えている.

参考文献

(1) 安田敦史,王碩玉,王義娜,無方向性四輪車の走行制御,

第19回知能メカトロニクスワークショップ講演論文集 (USB),2-1E-2,和歌山,2014年7月.

参照

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