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最 近 の 貿 易 政 策 論 の 護 展
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はしがき
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﹁爾大職の中間期間は︑國際貿易の分野にとつては驚異的且恐らくは未曾有の獲展の時期であつた︒﹂とはメッラ
ユ ドーの最近の単界展望論文の冒頭の句である︒その獲展の一つはいうまでもなく﹁大不況﹂の所産たるケインズ理論の
國際輕濟への遭用である︒それは國際牧支の分析︑就中國際牧支と所得水準並に景氣攣動との相互關聯︑國内均衡と
へ國際均衡の相劇を明らかにし︑比較生産費読と國際償値論とを中核とする古典派貿易理論がもつところの國際牧支の
調和的自動的調整作用の信仰を根底から揺り動かして︑﹁新しき貿易理論﹂確立の一歩を印するものであ◇た︒この
理論的獲展は貿易政策轟にも大きな影響を輿えた︒より自訂なる貿易・より大なる貿易量によつて︑世界の諸國がい
つ'れも均しくより大なる維濟的厚生を享受し︑同時に國内均衡と國際均衡との同時的確保αためには︑古典派的自由
貿易主養以上の國際的協力が必要であることを認識して︑ブレト,ン・ウッヅ協定その他の﹁載後國際貿易の薪機擁﹂が
計書されるに至つた︒
最近の貿易政皿策論脚の獲一展
︑最近の貿易政策論の獲展.π'︑.﹁ノ
かかる理論町政策爾面の焚展ほ︑qWうまでもなく多籔の学者め貢献に基くのであるが︑最近アメリカ経濟学協会は.
一(2)
90!その内の代表的文献を編纂して﹁國際貿易論文集﹂を刊行した︒小論では︑そこに牧録された諸論文のケち主として貿アムちコ﹁易政策に關するものを探り上げ︑所論の忠︑實なる紹介を行いながら貿易政策論の焚展を跡づけんとするものである︒
‑\亡o嵐P冨Φ巨①ご.臣①目げ8曙亀H曇①諺鉾団o轟︼県銭9甘.︑トの霞く㊤o鳴Oo簿︒尋o暴著国8ぎ巳︒ミ︑9ξ国ψ国罠鉾
H竃c◎︒この論文ぼ爾大職め中間期間にあらはれ表多籔め交献なば︑一〆緒論︑二國際牧支と雇傭理論︑三墜動的爲替相揚︑
の四債絡理論と國際貿易︑五閣税理論︑六結論︑の構成の下に問題別に整理して︑統一的な學界履望秘行なつていろ︒貿易
理論の薪動向な直概に指摘すうものとして好個の丈献であろ︒'./2寄鑑ぽσq︒・冒管①罠§︑団︒︑冒8B銭059學壼︒温昏︒d巴ξ岱O§且奮︒︒︑爵︒b見誉讐国・9︒巳︒諭︒・8凶鑑︒昌㌧
ゼげ昌養巴鳳 貯昏弓o腎○導(ご目δ︼W冨匹ωδ届09一ゆ恥O.℃や図・<凱+ひeQ8本書の編集責任者は¢・聾国崇ψ及びいトい旨卑斗霧であ
ろ︒本書紹介としては相原光氏﹁最紅の國際貿易理論の護展﹂一橋論叢第二四巷第一號があろ︒同論文は原書所牧論丈二三篇のう
ち國際牧支及び關税理論κ關する八篇秘とりあげて.いる︒拙稿はこれと重複な避けて貿易政策に關すろ爾余の論文をとりあげ︑
併ぜて原書の全貌秘傳えろことなも企圖すろ︒猫他にコDくΦ⇔陣自騨ロ屋①巨による書評があろ︒︑(b'.国●剴■G自①bけ.一〇お)
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ニー害典涯貿易理論..亀・・﹁
r3‑〆,.貿易政策論の襲展を跡づける目的にはハ古典涙的な理論的根撮と焚表の蒔期からして︑以下の論蓮の出嚢黙をロバ
ートソツめ論文に求めることが便利である︒・.・.
ωロバートソン﹁國際貿易の將來﹂,国ド剴oび霞冨o買甲日厨Φ岡g酔島目①ohHN昌①円嵩欝菖oβ乱日罫α¢屋oO昌o葺ざ
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) 第一・次大職以降︑特に﹂九三腎年以後の畏界貿易量が︑世界総生産額に樹して相野的に逓減する傾向が如實である,
66‑︑・・(が︑貿易は}九世紀の隆盛を再び實現するであろうか︒貿易測限政策の世界的な流行は必然であろうか︒この傾向に樹
一191‑・
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.已て如何に饗庭すべきか︒
‑世界貿易量は比較生産費差による國際分業の科釜に依存引るが故に︑貿易の將來は︑比較生産費差が擾大するか否
ちフレズかにかかはることとなる︒かかる鶴黙から比較生産費に影響すると考えられる諸要因〆の分析に︑上述の問題に封する
解答を求めよう.假に身を今世紀初頭に置き︑且0第一次大載がないものとして︑比較生産費差の動向を豫想するなら
ば︑︑比較生産費差は釜々狭隆化すると判断されたであろうづけだし︑㈲工業技術の進歩により︑農業國と工業國と
の涯別が曖味となつてゆき︑㈲動力源としての電氣技術の獲達ぼ︑工場の炭田地域よりの分離を可能とし︑内新
開國の廣女地が漸く限界に到達してくるであろうからである︒さて現在三十年後期に立つて振返つてみるとき︑かか
る判噺は正しかつ.たであろうか︒㈲回の傾向からする比較生産費の狭聡化は一暦進展し︑工業の世界的分散傾向は顯
著であつた︒し伽し他面髭いて新たに叢署べき三つの要票現は些その綾生産叢系に與える純贅は必
すし竜明瞭とはい之ないのである︑その一は農業技術の驚異的進歩である︒農業技術の進歩ぱ農業品の工業品に蜀
する低廉化を招く︒またこの進歩が充分に探用さ'れて農業に大なる内部経濟をもたらす場所は︑海外薪開國であつ
て奮世界ではない︒同時に交通機關・冷暖房装置の嚢達を考慮するなぢば︑・その結果として比較生産費差の擾大が
ヒぬ考えられる㎞その二は十九世紀の國際特化は天然資源の濫取荒塵の下で行なはれてきたが一現在その保護育颪が企圖
せられ︑正しい意味での國際特化が行なはれ始めたことである︒このことばフロンティアの漕⁝滅を相殺する敷果をも
つ︒その三として人口を考慮するならば︑裏態は釜々襖雑化する︒十九世紀の世界貿易は入口の著増と並行して磯展
してきたが︑今や入口増加率に停滞傾向がみられる︒それが貿易の將來に一悪影響を與えることが豫想されるμけだ
ノし︑入口檜加が停滞する場合︑農業品特に食糧品の絶封的消費量が限られ︑また生活水準の向上に俘つて︑食糧に甥
する所得支出割合が低下するであろうし︑また農業品は世界貿易量に大なる比率を占めているからである︒のみなら
最近の留ハ易政一策論の獲一展
最近の貿易浩夙策論の櫛簑'展
す︑農業技術の進歩は生産物の供給過剰転農業入口の配置韓換という困難な問題を惹起する︒たとえこの問題が圓満
諜 馨 壁 難 無 鐸 構 如無 麟 睦 繹 嘉 騨 勲 難 傭器 雛 プ擁
.ていた︒しかるに海外人口増加率の停滞は鐵道・港醤其の他建設資材の需要を減少せしめることは︑奮工業國[の榮働
人ロ増加の停滞が食糧輸入需要を減少せしめるのと同断である︒さて以上の諸要因を綜合判断するならば︑たとえ農
業技術の進歩薫著であ髪はい詫漿の貿曼里の世界生産額箋す琵奪は︑釜毒減するものと判断するのが
要當であろう︒欝\
しからば貿易のウェイトが小となる傾向があるという理由から現在普遍化している世界的貿易統制政策の傾向が正
當杷されるであろうか︒理論的には爾者の間に嚴密な關聯ありとは必すしもい充ない︒せいぜい比較生産費差の狭隙
化は︑些細な需要攣動がよく貿易方向に大なる影響を興えうるという意味で︑貿易を不安定ならゐめること︑亀同様の理由によ0て入爲的政策が貿易に大査く作用しうるが故に︑貿易の不安定を除去するために人爲的政策が實行され易
〜くな7る︑と小いうるにすぎない︒現在の貿易統制政策の流行濾多くの原因をもつものであつて︑特定の原因により統扇に読明することは芒くない︒だだ現實の貿易統禦義髪の三つの型を嘉玄をは︑將來の留に
封する豫測の基礎となるであろう︒第一型ー蕾式の保護閣視制度︒これは第一吹大職申の貿易停止にょつて劉外競孚
を冤かれていた各國の諸産業が︑職後においても海外まりの競孚より保護されたいという希望より生する︒この場合
關税制度に特定の指導原理はなく︑,ただその時々の各経濟的グループの要求に磨じて關税が並存的に設定された︒從
助つてみ鍾の關税が容易底ロ理的に慧されうをは菱られない.塑璽i量的輸入統制.爲馨理︒これは屡
ノロら ノω牧支の保護を主要目標とする︒國際牧支の危機は表面的には輸翫市場の崩壊・外資流入の中絶・ダンピング・短期資
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本の流出等による通貨・欝替恐慌に起因すると思はれ易いが︑根本的には世界経濟の諸條件の長期的構浩攣化の反映
と七て考へられる︒この購造攣動は未解⁝決の問題であるが︑この種の諸統制が大恐慌の終焼後にも淺存する事實は驚
くにあたらないところである︒第三型‑経濟的國民主義的貿易統制︑この型は一九三三年の世界経濟会議の失敗並に
オッタワ会議め開催にみられる︒これは世界的再軍備の傾向に結びつくものであり︑政治的椹力のために経濟的利釜
しノタが犠牲となることを意味する︒き
最後に世界貿易の嚢展維持のため︑如何なる政策が提唱されるべきであるか︒④淺された比較生産費差を出來る
限り擾張するζと︒農工聞の特化のみでなく︑農・工各自の内の特化を促進すること︒しかしそれによって充分な多
角貿易が實現されうるとは思は取な蜜︒㈲國際牧支保護の要求は必しも非合理とは塾之ない︒そのために國際投資,
が積極的に回復されねばならぬ︒09双務協定・爲替清算協定は將來それが多角化せられ渇出磯黙として實行され
るζとは︑無爲無策に過すよりも望ましい︒⇔︑榮養学的見地に立てぱ︑現在の食糧事情は決して満足すべき水準に
う ないのであるから︑政府は榮養水準向上のために財政的援助を積極.化すること︒㈲英帝國特恵關税制度の塵止︒こ
れは世界め政治的鎭静に役立つ︒8好況・不況に鷹じて輸入制限を綾和或は強化することは表面的な蜀策にすぎな
い︒景氣攣動に國際的鉗策が樹立ざれねぼならぬ︒
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さて以上の如く︑ロバートソンは比較生産費の動向から貿易の將來を判断せんとするのであるが︑比較生産費読は
それ自髄生産諸條件不攣を假定する分業の可能的利釜を誰明する静態的分業の理論であるが︑比較生産費艦系の攣動
そのものは︑正に静態的分業に封する生産迂画化の問題であり︾経濟構造の實質的要因にかかはる長期動態の問題で隔
あつて︑既に古典派貿易理論の峙外に・ある問題である︒後述のヴアイナτ・ハーバラーが批判する如く︑そζでは最
噺最近の貿易政一策論}の登展
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