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Academic year: 2021

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Title Study on the Effect of Lactoferrin and Lactoperoxidase on Oral Health and Its Mechanisms [an abstract of dissertation and a summary of dissertation review]

Author(s) 中野, 学

Citation 北海道大学. 博士(ソフトマター科学) 乙第7083号

Issue Date 2019-09-25

Doc URL http://hdl.handle.net/2115/76090

Rights(URL) https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/

Type theses (doctoral - abstract and summary of review)

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File Information Manabu̲NAKANO̲review.pdf (審査の要旨)

Hokkaido University Collection of Scholarly and Academic Papers : HUSCAP

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学 位 論 文 審 査 の 要 旨

博士の専攻分野の名称 博士(ソフトマター科学) 氏 名 中 野 学

主 査 教 授 相 沢 智 康 審査担当者 副 査 教 授 綾 部 時 芳

副 査 教 授 出 村 誠 副 査 講 師 菊 川 峰 志

学 位 論 文 題 名

Study on the Effect of Lactoferrin and Lactoperoxidase on Oral Health and Its Mechanisms

(ラクトフェリンおよびラクトパーオキシダーゼの口腔衛生に対する効果とその作用 機序に関する研究)

博士学位論文審査等の結果について(報告)

ラクトフェリン(LF)とラクトパーオキシダーゼ(LPO)は、乳や唾液などの外分泌液 に含まれる生体防御成分である。本論文ではLFLPOの機能性に着目し、in vitro研究で これら成分の口腔内における生体防御作用機序を検討し、臨床研究にて口腔衛生に対する 効果を検証した。

まず、LPOを含む抗菌系であるLPOシステムの口臭産生抑制機構を検討した。口腔内の 嫌気性細菌はタンパク質やアミノ酸を分解し、硫化水素やメチルメルカプタンなどの揮発 性硫黄化合物(VSC)を産生する。代表的な歯周病菌であるFusobacterium nucleatumおよび

Porphyromonas gingivalisに対するLPOシステムの影響を検討し、短時間のうちに抗菌作用

およびVSC産生に関わるリアーゼに対する阻害作用を示すことを明らかにした。リアーゼ の不活性化は還元剤であるDTTの添加により回復することから、LPOシステムの活性成分 である次亜チオシアン酸がリアーゼの活性中心にあるチオール基と反応することで作用す る可能性を示した。

次に、口腔カンジダ症の主な原因菌であるCandida albicansに対するLFLPOシステム

の影響をin vitroで評価した。LFLPOシステム単独と比較して、LFLPOシステムの併

用物は菌糸量の減少に対し顕著な相乗作用を示し、代謝能を完全に抑制することを明らか にした。これら相乗作用は生体内に近い濃度域でも効果を発揮したことから、LFLPO

(3)

外分泌液中に共存する理由として、新たな考え方を示した。

また、LFとLPOシステムの機能性をヒト試験でも評価した。LFとLPOシステムを含む 試験食品の単回摂取による口臭抑制効果を評価では、試験食品の摂取10分後において、口 腔内空気中の総 VSC および硫化水素濃度はプラセボ群と比べて有意に低値を示した。In

vitro 研究で示唆された口臭抑制に対する有効性を検証し、口腔衛生改善への応用可能性を

示した意義は大きい。

最後に、LF と LPO システムの口腔内細菌叢に与える影響を臨床研究にて検討した。LF とLPOシステムを含む試験食品の長期摂取が、歯周病菌を含むグラム陰性菌を中心に占有 率を減少させること、このグラム陰性菌の減少は口臭やプラーク付着などの指標の改善と 相関することを明らかにした。以上の結果から、LFおよびLPO配合食品の継続摂取は、口 腔衛生の悪化に関わる細菌を抑制する一方で、悪化に関与しない細菌の割合を増加させ、

口腔内細菌叢を改善する可能性を示唆している。本研究は、LFおよびLPOを含む食品の摂 取が口腔内細菌叢に与える影響について、次世代シーケンサーを用いて網羅的に解析した 初めての報告であり、唾液中抗菌成分と口腔内細菌叢の関係性を明らかにするうえで本研 究の貢献するところは大きい。

以上のように著者は、抗菌タンパク質であるラクトフェリンとラクトパーオキシダーゼ を対象に口腔衛生に関わる機能性研究において、十分に深い知見を得ることに成功し、該 当分野での研究発展に寄与したと言える。よって著者は、北海道大学博士(ソフトマター)

の学位を授与される資格あるものと認める。

参照

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