米国における Risk Retention Group の 動向について
杉 野 文 俊
■アブストラクト
アメリカ合衆国のRisk Retention Group(以下 RRG )産業はこの25 年間に発展・成熟して,保険代替市場の重要なプレーヤーとなるに至った。
しかしそれは免許州と営業州の拡大と多種多様なRRGの増加を意味し,そ のことによって①統一的な規制・監督制度の欠如,②規制・監督における連 邦と州の確執,③コーポレートガバナンスの不備という問題点を露呈するこ とになった。Liability Risk Retention Actは 単一州規制フレームワー ク と 部分的専占 が先進的であったが,四半世紀を経て,そのオーバー ホールが必要となっている。Risk Retention Modernization Actの法案は 2011年度の連邦議会に再提出されている。2012年にはG o v e r n m e n t A c- countability Officeの第二次報告書も刊行される予定である。同法案の成否 は,保険の規制・監督における連邦と州の関係の行方を占うものである。
■キーワード
単一州規制フレームワーク,部分的専占,コーポレートガバナンス
1.はじめに
全米三位のRRGである United Educators Insuranceの本社の壁には今 も Sorry, America, Your Insurance Has Been Cancelled というタイ トルのタイム誌(1986年3月24日号)の表紙が飾られている。 企業保険市
29 /平成23年7月15日原稿受領。
←先 方 初 校 戻 り の 段 階 で 欧 文 単 語 の 文 字 間 が 伸 び て い る の で、こ こ は グ ル ー ピ ン グ が か か っています。
注意
場が 教育 を見捨てた ことを忘れないようにするためとのことである
(Greenwald,2011a)。RRGはACE Ltd., XL P.L.C.,キャプティブ,プー ルなどとともに,1980年代の保険危機と異常なハードマーケットの時代の遺 産である(Greenwald,2011b)。
保険危機によって企業保険市場から見放された者たちのシェルターとして 始まったそれらは恒久的な産業となり,その者たちの保険が伝統的な企業保 険市場に戻ることはなかった。その結果,米国の企業保険市場はその50%以 上が代替市場となっている(ARRC,2010; Greenwald, 2011b)。自家保険 がエクスポージャーを十分管理できる,代替市場から必要な保険カバーを得 ることができるというのは伝統的な保険会社に対する挑戦状である。
政府監査院 (Government Accountability Office以下 GAO)の調査 結果によればRRGは 小さいが重要な効果(a small but important effect) があるとのことである(GAO, 2005) 。これはRRGが伝統的な保
険会社が背を向けた賠償責任リスクの引き受け手として,なくてはならない 存在になっているということである。しかし,そのことによって,州の規制 当局との確執は一層深刻なものとなる傾向にある。またRRGの業態を賠償 責任保険から物保険にも拡大しようとする動きもある。保険に対する連邦の 規制が新たな段階に入ったこととも重なり,RRGの問題はかつてない重要 な局面にさしかかっている。導入から25年の節目の年にも当たるので,米国 におけるRRGの現状と動向についてまとめてみたい。
わが国の企業も1980年代に米国の保険会社が拒絶したような賠償責任のリ
米国におけるRisk Retention Groupの動向について
ity(入手可能性)とaffordability(購入可能性)
を高めるものであると評価している,③
1) 2000年代初頭に①RRGの数が急増したこと,②免許州が拡大したこと,③ 大手RRGの破綻が相次いだことから,連邦議会がRRGの実態調査を依頼し たものである。2003年11月〜2005年7月の調査を元に,114頁の報告書(GAO, 2005)が公表されている。その内容は,①市場の空洞を埋めるものである,② 36州のうち33州はavailabil
2州のうち8州のみであるなどである(GAO,2005)。
⑤コーポレートガバナンスには問題がな いと回
州によって規制監督の内容が異なる,
④RRGを不当に優遇する州がある,
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グ ル ー プ 処 理 さ れ て い る 所 が 直 せ ません。
そのままにし てあるので次 回注意
る の
スクとは無縁ではない。日本の損害保険会社がそうしたリスクを適正な保険 料によって引き受けることができる限りは,それほどの問題にはならないだ ろう。しかしその当否はともかく,PL保険の入手が容易でないのが医療機 器産業への参入を妨げるひとつの要因であるとの認識が一部にあったのも事 実である 。
経済産業省リスクファイナンス研究会の報告書では,わが国においてリス クファイナンスの取り組みが進んでいない背景として,経営陣の意識などの 内部要因とともに,外部要因として,ソリューション提供者にかかる問題や 税務・会計制度にかかる問題などがあるとされている(経産省,2006,p.15)。
わが国にはRRGのようなものがないのもその一つであろう。米国における RRGの現状を知ることは,そうした観点からも有意義と考えられる。
2.Risk Retention Group とは
⑴ Risk Retention Groupの定義
Risk Retention Group(以下 RRG )とは同種のリスクにさらされてい るメンバー からなるグループが,メンバーのリスクを保有するために作る 保険会社のことであり,キャプティブと同様に,自家保険の一種である。そ れは相互扶助の目的をもって非営利の保険を営む協同組合(cooperative) の一種であり(GAO,2005, p.8),保険会社を所有するのは保険契約者であ るメンバーである。1975年のPL危機と1985年の保険危機に際して,賠償責 任保険のavailabilityとaffordabilityを改善するために作られた制度であり,
保険学雑誌 第 615号
lityが大きなテーマの一つであった(経産省,2010,pp.40‑43)。ちなみ に2009年の世界の医療機器市場は約20兆円であるのに対して,わが国のそれは 2兆円である(日本経済新聞社,2010年6月21日,8月26日)。
3) PLRRAでは,メンバーの活動が 製品の製造,設計,
2) 経済産業省が平成20年度〜22年度に設置した 医療機器分野への参入・部材 供給の活性化に関する研究会 においては,PL保険のavailabilityとaffor- dabi
,LRRAではメンバーの 事業 種類,活動分野が同一もし
輸入,卸売,梱包,
ラベル表示,賃貸もしくは小売である こと
は関連している ことが要件である。
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注意
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注意
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Product Liability Risk Retention Act of 1981(以下 PLRRA )とそ の改正法であるLiability Risk Retention Act of1986(以下 LRRA) を根拠法とするものである。
RRGは州によってキャプティブとして認可される場合(以下 キャプテ ィブRRG )と,伝統的な保険会社として認可される場合(以下 非キャプ ティブRRG )があるが,実際にRRGが免許を取得する州は,キャプティ ブ法を持ついくつかの州に集中する傾向がある。そのためRRGはキャプテ ィブあるいはグループ・キャプティブであるとされることが多いが ,グル ープ・キャプティブのグループは同業種に限られないこと,賠償責任リスク のみを対象とするものではな い こ と か ら,厳 密 に は 同 じ も の で は な い
(GAO,2005, p.11)。さらにキャプティブにない特徴としては,米国に固有 の制度であり,設立は米国内に限られること,保険会社のオーナーはグルー プのメンバーでなければならないことが挙げられる(損保総研,2004,p.
49)。
RRGは本拠地の州 (domiciliary state) で免許を受ければ,その他の州
(non-domiciliary state)では認可を取得せずに営業することができるのが,
通常の保険会社とは大きく異なる点である。またRRGは支払保証協会
(Insurance Guarantee Association)へ加入できないが,それはRRGに健 全経営を促すためであるとされている(GAO,2005, p.2)。
4) RRGの定義としては以下のようなものがある。RRGもキャプティブも自家 保険の一種であり,RRGは特別な形態のキャプティブであり,グループ・キ ャプティブあるいはアソシエーション・キャプティブと同様のものである
(Baranoff,2004, p.112)。RRGは使用者責任,労災責任,個人賠償責任以外 の賠償責任保険を引き受けるグループ・キャプティブである(Rejda, 2008, p.49)。メンバーの賠償責任保険を引き受けて分散するためのグループによっ て所有される保険会社である(Vaughan and Vaughan, 2003,p.68)。RRG は共通の利益を持つグループのための賠償責任保険専業の保険会社である(ベ ネット,1996,p.378)。
米国におけるRisk Retention Groupの動向について
⑵ RRG の意義
RRGの意義は,第一に,保険会社の利益分が節約できること,第二に,
安定的なカバーを確保できること,第三に,同種のリスクを有するメンバー のみで構成されているために,リスクの評価や保険料の算定が容易であるこ とである(損保総研,2004, p.50)。第四に,多様な選択肢を持つことによ って,リスクファイナンスの柔軟性が高まることである。たとえばオフショ アのキャプティブが米本土でフロンティング会社を利用せずに引き受けを行 うためにRRGを設立するなどというのもその一例である 。第五に,メン バーにリスクマネジメントのインセンティブが強く働くこと,あるいはリス クマネジメントのモチベーションの高いメンバーがRRGを作る傾向がある こと(Zolkos,2010, p.13)などから,リスクのコントロールにも効果があ ることである。
RRGの成功例としては,経済産業省の 医療機器分野への参入・部材供 給の活性化に向けた研究会 (以下 研究会 )で紹介されたMedmarc社の 例がある(経産省,2010, pp.40‑43)。同社は1979年に,PL保険の入手困難 に直面した医療機器メーカー31社がバミューダに設立したキャプティブが起 源である。その後,会員数が300近くに増加する中で,バーモント州のRRG となり ,1991年には通常の相互会社に転換した。現在は全米で営業認可を 取得し,年間の収保は6000万ドル,契約者剰余金は10億ドルに上り,A. M.
BestのA−(excellent) の格付けを得ている優良会社である。会員数は500 社程度,その世界シェアは22%程度と推測される 。
5) Harvard M edical Institutions Inc.が1976年にケイマン諸島に設立したキ ャプティブであるControlled Risk Insurance Co. Ltd.との関連で1995年に 作ったControlled Risk Insurance Co. of Vermont Inc.(A Risk Reten- tion Group) が有名である(Zolkos,2010a, p.13)。
6) 野津(1988, p.77)にあるLRRAに基づいて1986年当初に設立された5つの RRGのうちの一つとしてその名が確認できる。
7) 委員会の第二回ワーキンググループでの報告(M edmarc社へのヒアリング 結果)による。
33 保険学雑誌 第 615号
ペンシルバニア州では医療過誤保険の3分の1はRRGが担っており,そ れによって60%のコスト削減が図られている (Zolkos,2010a, p.13)。 ニュ ージャージー州では,タクシー会社の賠償責任保険の65%はRRGに付保さ れている(Business Insurance, May9,2011, p.8)。そのため同州の知事 は,タクシー会社のプライマリ賠償責任保険は認可保険会社によるものでな ければならないとする法案に拒否権を発動した。
全米3000の住宅供給公社(public housing authorities)のうち730社の賠 償責任保険を引き受けているRRGの場合,防火のリスクマネジメントプロ グラムを提供し,2000以上の改善策をアドバイスするなどにより,その料率 は15年前のレベルと変わらないものとなっている(GAO, 2005, pp.15‑
16)。ちなみにRRGが成功するかどうかは,①クレームデータの整備,② リスクマネジメントの訓練,③ロスコントロールの専門家の如何によるとこ ろが大きい(GAO,2005, p.15)。
⑶ RRG の企業形態
RRGがとる企業形態としては,株式会社,レシプロカル保険者(以下 レシプロカル ) ,相互会社,NPOなどがある。表1のとおり過半数を占 めるのは株式会社であり,レシプロカルと相互会社がそれに続いている。た とえば上位20社のRRGをみると,株式会社が65%,レシプロカルが20%,
相互会社が15%である。同じく81位から100位のRRGについていえば,株 式会社が50%,レシプロカルが40%,相互会社が10%であり,小規模になる ほどレシプロカルの割合が高い。ちなみに損保全体では,株式会社が71.5%,
8) レシプロカルとは,会員(subscriber)が被保険者であると同時に他の会員 のリスクを負担するものであることからの名称と考えられる(損保総研,2004,
p.30)。株主がいなくて被保険者が資本提供者である点は相互会社と同様であ るが,異なるのは,相互会社は法人であるのに対して,レシプロカルは法人で はなく(unincorporated association),会員の事務代理人(attorney-in-fact) としてのみ存在することである。
動向について tenti
米国におけるRisk Re on G roupの
でり の 段 階
か か っています。
注意
欧 文 単 語 の 文 字 間 が 伸 び て い る の で、こ こ は グ ル ー ピ ン グ が
←先 方 初 校 戻
相互会社が22.6%,レシプロカルが5.5%なので ,それらとの比較では,
レシプロカルの割合が高い(5.5%→30%)のがRRGの特徴である。
ただし上位10社にはレシプロカルが2社入っており,レシプロカルが小規 模なRRGに限られるということではない。また相互会社からレシプロカル に転向した大手のRRGも存在しており ,RRGがどのような企業形態を採 用するかは,RRGの個別の事情によるところが大きいといえる。すなわち RRGとしては,RRGであることが重要なのであって,企業形態の違いがそ れほど問題になることはない。それは株式会社であっても,RRGであるため には株主は保険契約者でなければならないということであり,株主として所 有するか,株主ではないメンバーとして所有するかは,いずれにしてもオー ナーであることに比べれば,瑣末な問題であるということである。
レシプロカルについては,1881年に最初のレシプロカルが設立されて以降,
独自の法をもつニューヨーク州と,1912年にNAICの前身団体が制定したモ デル法を採用しているそれ以外の州に分類される(Moriarty,2009)。レシ プロカルの税法上の利点は,会員用貯蓄口座(subscriber savings account) へ配分する収入を課税所得から控除することが認められており,事実上,所
表1 企業形態別分布
株式会社 相互会社
出所:IC(2010, pp.28‑35),損保総研(2004,p.9)より作成。
1〜20位 81〜100位 40社合計 13社(65%) 10社(50%) 23社(58%)
3社(15%) 2社(10%) 5社(12%) 12社(30%) 8社(40%)
4社(20%) レシプロカル
9) 2002年の数字であるが,これらにロイズの0.5%を加えて100%となる(損保 総研,2004,p.9)。
10) 全米3位のUnited Educators Insurance, A Reciprocal RRGは相互会社 として設立されたが,1997年にバーモント州がレシプロカルのRRGを容認す る法改正を行ったのに伴い,1998年にレシプロカルとなった(鴻上,2005,p.
130)。
5.5%
22.6%
71.5%
損保全社 雑誌 第 615号 保
35 険学
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得税を免れることができることである(Moriarty,2009)。
一般にキャプティブへの規制は保険会社よりも緩やかであり,2004年末現 在,キャプティブRRGの数が94%であり,非キャプティブRRGは6%あ るのみである(GAO,2005, p.30)。キャプティブのメリットは①必要とさ れる資本金が保険会社なら数百万ドルのところ50万ドル以内で済むこと,② L/Cの利用が可能なことである。さらに,③NAICによるリスクベース資 本の要件,四半期および年次財務報告の義務がないことである。キャプティ ブRRGの集中している6つの州はいずれも年次財務諸表の提出を義務付け ているが,NAICへの提出を課しているのはハワイ州,サウスカロライナ 州,バーモント州の3州のみである(GAO,2005, pp.26‑28)。
3.Risk Retention Group の現状
⑴ 業界の概要
PL危機に際して設立されたRRGは数社あるのみであったが ,保険危
機の後は設立が相次ぎ,1988年には50社のRRGが存在した。その後1989年 から1990年代を通じて,RRGの数は65社〜72社で推移した。RRGの数が急 激に増加したのは2002年から2004年にかけてのことであり,2001年の69社に 対して,2002年は90社,2003年は141社,2004年は186社であった 。その後 も2005年が216社,2006年が238社,2007年は254社となり,ソフトマーケッ トで賠償責任保険の保険料は安定していたにもかかわらず,2008年には262 社,2009年には270社となった 。
11) 野津(1988,p.72)によれば3社である。
12) GAO(2005,pp.22‑24)に よ る と,2002年 か ら2004年 の 3 年 間 に117社 の RRGが生まれた。これは1986年から2001年の15年間に設立されたRRGの数を 上回るものであり,1986年から1989年の増加に匹敵するものである。業種はヘ ルスケア,ビル建設業者,トラック業者などであり,新設RRGの4分の3は ヘルスケアのものであった。
13) 各 年 のRRG数 は,RRR. Com:Industry News:Article Index(Risk Retention Roundup),pp.1‑57および IC(2010)による。
向について るRisk Retention Gro
米国におけ upの動
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RRGの2009年の市場規模は25.6億ドルである(IC,2010, p.30)。A. M.
Best (2010, p.387) から企業賠償責任保険関係の収入保険料を集計すると 735.9億ドルとなるので,RRGの占有率は3.5%と推定される。損害保険全 体の収入保険料は4185.9億ドルなので,その場合の占有率はわずか0.6%と なる。
業種別のRRG数は,ヘルスケアが60.7%,不動産開発が11.5%,運輸が 7.8%,製造業・商業が7.4%,政府・機関が5.6%,専門職業が3.3%,環境 とレジャーが各1.5%,金融が0.7%である(IC,2010, p.36)。
GAO(2005, p.16)によれば収入保険料が5000万ドルを超えるのは79社中 6社(8%)であるのに対して,1000万ドル未満のものは79社中47社(60%) であり,6社の収入保険料は全体の52%である。
2009年の収入保険料による上位100社をみると,第一位はAttorneysʼLia- bility Assurance Society, Inc., A RRGの3億2200万ドル,第10位はPre- ferred Physicians M edical RRG, Inc.の3840万 ド ル,第50位 はTerra Insurance Co.(A RRG)の1050万ドル,そして第100位は Emergency Med-
icine RRGの490万ドルである(IC,2010)。
⑵ 免許州とキャプティブ RRG
キャプティブ法のある州とない州の数はほぼ拮抗しているが,2004年末現 在,営業中のRRGが存在する19の州について言えば,182社のRRGのうち 173社はキャプティブ法がある14州で,9社がキャプティブ法のない5つの 州で設立されている。ただし173社のうちフロリダ州とイリノイ州の2社は 非キャプティブRRGなので,キャプティブRRGは171社,非キャプティブ RRGは11社である。RRGの免許州別分布は表2のとおりであるが,上位6 州が全体の88%を,第一位のバーモント州が37%を占めている。1980年代は バーモント州とハワイ州のほぼ独占状態であったが ,1999年〜2001年にサ ウスカロライナ州,コロンビア特別区などが新たな免許州として登場したの
O,2005, p.30)。
に1〜2社があったのみである(GA
号 5
は 14) その他
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第 61 険
3 雑誌
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が特徴である。
2010年のRRG Directory & Guide(IC,2010, pp.20‑25, p.35)によると,
上位6州は2004年のものと同じであるが,ハワイ州とコロンビア特別区の順 位が入れ替わっている。上位6州のRRGの数は全体の84%である。RRGの ある州の数は3州増えたが,16州のうち13州は1〜2社のみの州である。
免許州と主たる営業州は一致しない場合がほとんどである(GAO,2005, p.31)。2003年の115社のうち73社は免許州では営業実績がなく,免許州で30
%以上の売上を挙げたのは10社のみである。RRG の引受が多いのは,ペン シルバニア州(2億3800万ドル),ニューヨーク州(2億600万ドル),カリ フォルニア州(1億5600万ドル),マサチューセッツ州(9800万ドル)であ るが,いずれもRRGの認可はゼロの州である。テキサス州は一社のみ認可 しているが,その収入保険料は8700万ドルである。
出所:GAO (2005, p.30) の表5(Number of RRGs, by Captive or Non- captive Charter and State of Domicile, as of the End of2004)および IC(2010, pp.20‑25, p.35) より作成。
合計 182社 8州 22社
(1963年〜2001年) その他13州(2004年)
その他16州(2009年)
10社 2001年
アリゾナ州
11社 1999年
ネバダ州
15社 2000年
コロンビア特別区
18社 1986年
ハワイ州
39社 2000年
サウスカロライナ州
67社 1981年
バーモント州
RRG数(04年) Captive法の制定年
州
表2 RRG の免許州別分布(2004年・2009年)
RRG数(09年) 79社 44社 15社 35社 30社 23社
44社
合計 270社 いて
る州は8州(11社),ない州は5州(11社)で ある。
米国におけるRisk Re
15) 13州のうちキャプティブ法があ tion Groupの動
ten 向につ
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行 わ れが 自 動
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注意
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⑶ RRG の破綻
廃業したRRGの数は2009年1月時点で118社であったが,2010年11月に は150社に達した。1987年から2003年の16年間に破綻した企業の数は,一般 損保が385社(年間5〜57社)であるのに対してRRGは22社(年間0〜5 社)であり,その確率は前者が0.78%,後者が1.83%なので,RRGの方が 破綻する確率は高いといえる(GAO,2005, p.21)。
Captive Insurance Companies AssociationがThe Risk Retention Reporter, October2003の統計データに基づいてまとめた資料によると,キ
ャプティブRRGは13州の162社であり,そのうち破綻したのは6社であり,
破綻率は3.8%である。それに対して,非キャプティブRRGは15州とバミ ューダおよびケイマン諸島の38社であり,破綻率は12社の31.6%である。キ ャプティブRRGよりも非キャプティブRRGの方が破綻率は高いという結 果になっている。
たとえば2003年には,テネシー州を免許州とする①American National Lawyers Ins. Reciprocal(RRG),② Doctors Insurance Reciprocal
(RRG),③The Reciprocal Alliance(RRG) が清算された。3社とも同 じ倒産した再保険会社が設立したRRGであり,被保険者の弁護士,医師,
病院に対する未払いの保険金は2億ドルを超えた。また全米の自動車ディー ラーなど約580社の会 員 が ケ イ マ ン 諸 島 に 設 立 し たNational Warranty Insurance Risk Retention Groupが破綻して,およそ100万件の延長保証
契約にかかわる未払いの保険金は6000万ドル以上であった(鴻上,2005,
pp.136‑138;GAO,2005, pp.55‑56,pp.62‑64)。
⑷ 規制・監督
連邦法である LRRAは RRGの規制・監督を実質的に免許州に委ねると 同時に,単一の免許州で認可を得れば,他の州での認可は必要とせず,全米 での営業を可能とするものである。これを 単一州規制フレームワーク
(single-state regulatory frameworkあるいはlead state regulation
号 学雑誌
39 保険 第 615
方 初 先 の 文 字 間
校 戻 り の 段 階 で 欧 文 単 語
←
グ ル ー ピ ン グ が か か っています。
注意
伸 び て い るが の で、こ こ は
framework) と言う。単一州規制フレームワークの目的は,RRGの設立 と全米での営業を促進させることである(GAO,2005, p.8)。そのため免許 州には実質的な規制権限を付与する一方,営業州の規制権限は,①事業計画 書と,②財務諸表の写しの入手と,③検査などに制限している 。
この単一州規制フレームワークが正当化されるのは,RRGが 不特定多 数 ではない会員のみを被保険者とする保険会社だからである(GAO,2005, p.2)。しかし被保険者がより多くの州にまたがり,その数が増えるにしたが って,営業州としてはRRGを特別扱いすることの正当性は薄れることにな る。すなわち営業州としては上述の限定された規制権限が,自州の規制・監 督上の安全弁として適切なものであるかどうかとの問題である。ちなみに GAO(2005, pp.5‑6)の調査でLRRAの規定が被保険者の保護に十分であ ると回答したのは42州のうち8州のみであり,多くの州は権限の強化が必要 であるとしている。
他方,連邦の立場から言えば,州の側のLRRAに対する違反・脱法行為 が問題であり,LRRAの専占をいかに実効あらしめるかが重要であるとい うことになる。実際に,National Risk Retention Associationによれば,
営業州の干渉には目に余るものがあり,連邦議会が2010年7月に依頼した GAOの調査(以下 第二次調査 )によって,営業州の違法な行為の実態 が明らかとなれば,LRRA改正(たとえばFIOによるオーバーサイトな ど)への追い風になるだろうとのことである(Geisel,2010)。
さらに問題なのは,連邦に代わってRRGの規制・監督を行う免許州の法 や制度が異なることである。1980〜1990年代のように免許州がバーモント州 やハワイ州など特定の州に限られていたときはまだよかったが,免許州の拡
れている(野津,1988,p.67)。またPLRRAとLRRAの違 いは,リスクをPL以外にも拡大し
16) その他①Unfair Claims Settlement Practices Act,②税法,③共同保険 機構,④保険金・経費の報告,⑤送達受領人(保険庁長官)に関することは営 業州の権限とさ
て
RRGへの検査を行うことができることなどである(野津,1988,p.
67)。
米国におけるRi
たことの他,営業州は 財政状態にかかわ りなく
tention Groupの
sk Re 動向につい
方 初 校 戻
で 欧 文 単り の 段 階先
グ が か か っています。
注意
語 の 文 字 間 が 伸 び て い る の で、こ こ は グ ル ー ピ ン
←
がりとともに,各免許州の間で規制のばらつきがあること,あるいはRRG に関する標準的な規制・監督の制度が存在しないことが無視できない問題に なってきたということである。
たとえばソルベンシー規制については,NAICの 財務信頼基準(finan- cial accreditation standards) のようなものはなく,全米の免許州の間で は一貫性がない。財務報告に関しても,州によって会計原則が異なるという 問題がある。GAO(2005, p.37)によれば,2003年末119社のうち,79社が GAAP(Generally Accepted Accounting Principles),40社がSAP
(Statutory Accounting Principles)である 。バーモント州,サウスカロ ライナ州,コロンビア特別区とネバダ州はGAAP,ハワイ州はSAPを義務 付けており,アリゾナ州はどちらでも可としている。伝統的な保険会社は SAPなので,営業州の監督官はGAAPに基づく財務諸表を理解できないと いう不都合が生じている(GAO,2005, pp.5‑6)。通常L/Cはアセットとし ては認識されないが,6州は法定最低資本へのL/Cの充当を認め,さらに はサープラスノートを資本・サープラスに含めることも認めており,変型 GAAP(あるいは変型SAP)とされる所以である(GAO,2005, p.38)。
さらに一部の州では,RRGを不当に優遇しているとの批判があり,GAO の調査では,過去4年間に2州が,元の免許州との間で未解決の問題を抱え ているRRGの自州への移転を許可したなどの事実が判明している(GAO, 2005, p.6)。
LRRAはもっぱら州法の分野である保険の規制に関して部分的ではあれ 州法に専占するものであり,それに対しては当初から州の側で抵抗があり,
1988年当時からRRGと各州との間ではトラブルが生じていた(野津,1988,
p.65,p.79)。中には不当に登録を要求したり,支払保証基金に加入してい ないことをもって差別的な扱いをしたり,営業の停止を命じたりする州もあ った。そうしたLRRAに対する違反行為に対しては,訴訟を提起するRRG
クレームの支払い能力を監視する目的,GAAPは投資家や 債権者などが業績を監視する目的のものである。
17) SAPは保険庁が
号 学雑誌
41 保険 第 615
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もあったが,米国では一つの州での勝訴が他州での先例となることはない。
そのためRRGとしては,各州でその都度,個別に訴訟を提起しなければな らないことになる。しかし訴訟は費用が嵩むので,営業州の脱法行為に対し ては,必ずしも法的に対抗するということにはなっていない (Moody, 2010; Hofmann,2010a)。
最近では2010年7月,ネバダ州がバーモント州のRRGであるAlliance of Nonprofits for Insurance, RRG(以下 ANI )にプライマリ自動車保
険の引き受けを停止するよう命令した事例がある(Zolkos,2011b; Geisel, 2010)。ANIは24州とコロンビア特別区で営業をしており,ネバダ州は,過 去9年間はRRGによる引き受けを認めていた。ANIとNational Risk Retention Associationなどは,保険法ではなく自動車法に基づく誤った決
定であり,キャプティブ法をもつネバダ州のレピュテーションに反する行為 ではないかと主張して,連邦裁判所への提訴も辞さないとのことである。ネ バダ州は,強制保険はLRRAの適用除外であり,労災保険でも同様の扱い にしているとの主張である。RRGの専占訴訟の状況については表3のとお
3 RRG の専占訴訟 年
出所:Zolkos(2010b)を基に作成。
営業州 勝敗 訴訟内容
資本・サープラスの要件 支払保証基金に加入要 支払保証基金に加入要 0.5%の保険料税を賦課 自動車ディーラーの販売停止 RRG勝訴(連邦
18) 2008年,モンタナ州のRRGはカリフォルニア州の自動車ディーラーのスト ップロスカバーを引き受けていたが,カリフォルニア州の保険庁がこれを違法 であるとして禁止した。RRGはカリフォルニア州と法的に争うだけの余裕は ないので,その引受を断念した(Geisel,2010)。
表
) RRG勝訴(第9巡回区) RRG勝訴(連邦地裁)
RRG勝訴(連邦地裁)
ルイジアナ州 フロリダ州 オレゴン州 ミシガン州 カリフォルニア州 1995年
1995年 2000年 2001年 2007年
42
米国におけるRisk Rete
控訴裁) RRG敗訴(第11巡回区 tion Groupの動向につ て
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りである。これまでの裁判では,RRG側が4勝1敗であり,連邦控訴裁判 所では,第11巡回区がRRG敗訴,第9巡回区がRRG勝訴と判断が割れて いる状況である。
⑸ コーポレートガバナンス
RRGは会員制の自家保険の組織であり,そのコーポレートガバナンスは 会員自治が原則である。しかしLRRAには所有・コントロール・ガバナン スの性格に関する具体的な規定は存在しないので,RRGの統治構造につい ては各免許州の規定によることとなる。その場合には,全被保険者による出 資とコントロールを必要とする州とそうでない州に分類されるが,その内容 は多様である(GAO,2005, pp.49‑51)。
バーモント州とネバダ州およびその他の多くの州は,前者の部類に属する が例外もあり,一概には言えない面もある。コロンビア特別区は出資を要件 とせず,ネバダ州,アリゾナ州,コロンビア特別区は非会員のL/Cによる 出資を認めている。ハワイ州やサウスカロライナ州のように出資は必要であ るが,その金額はさまざまであり,100ドル程度の名目的な金額でよいとす る州もある。たとえば大病院が主たる出資者であり,医師は少額の出資でよ いなどとするRRGがその例である。
自家保険を目的とするものでありながら,被保険者以外の投資家による企 業家的 RRG(Entrepreneurial RRG) の設立を認める州があるのは,被保 険者のみで必要な資本を確保するのは困難な場合があるためである 。しか し企業家的RRGの問題点は,被保険者と資本家との利益相反の問題が生じ ることである。そうしたRRGにおいては,被保険者には保険料以外の出資 は期待されておらず,その結果,取締役会を選任する能力も期待されていな
19) サウスカロライナ州は企業家的RRGの認可に積極的であり,看護施設やタ クシー会社のRRGに適しているとの立場であるのに対して,バーモント州と ハワイ州は懐疑的であり,アリゾナ州とネバダ州は前向きである(GAO,2005, p.53)。
43 保険学雑誌 第 615号
いのであって,被保険者よりも出資者の利益が優先されるおそれがある
(GAO,2005, pp.53‑54)。
とくに出資者がマネジメント会社やマネジャーである場合には,それらの 利益相反の問題に対して,RRGのコーポレートガバナンスは非常に脆弱な ものとなる。現に破綻したRRGの半数以上はマネジメント会社やマネジャ ーの利益相反が原因となったものである(GAO,2005, p.7)。マネジメント 会社やマネジャーが被保険者の利益よりも自らの利益を優先させた結果,過 剰な報酬の支払いやRRGにとって不利な取引を行うという問題である。ち なみに1990年以降,NAICの定義による破綻に至ったRRGは22社あり,そ のうちの16社についてGAOが調査したところ,10社では構造的な利益相反 が原因とされるものであった(GAO,2005, pp.54‑55)。
GAO(2005) によれば,コーポレートガバナンスの強化策は,第一に,
被保険者には保険料を超える出資を義務付けること,第二に,役員の指名・
選任は被保険者による,被保険者のみのものとすること,第三に,コーポレ ートガバナンスの最低条件として,①取締役の過半数はマネジメント会社あ るいはマネジャーからの独立役員であること,②マネジメント契約には独立 役員の過半数の承認を必要とすること,③マネジメント契約上の安全弁とし て,更新・解約の権利を留保すること,④マネジメント会社などには信認義 務を課すことなどである。
GAO(2005) が連邦議会に提案したのは,第一に,各州が一貫性のある 規制の標準を採用すること,第二に,連邦議会はそうした標準によりコーポ レートガバナンスの最低条件を満たした州を免許州とするRRGにのみ LRRAの専占を適用することである。GAO(2005) の調査結果を受けて,
①NAIC Corporate Governance Standards for RRGs,②NAIC Ac- creditation Parts A, B and C (applicable to captive RRGs)と ③Risk Retention Modernization Act of2010(H. R. 4802,以 下H. R.2126も
含め 改革法案 )が提案されている。改革法案はH. R.2126として2011年 6月,上院に再提出された。コーポレートガバナンスの他,連邦の紛争解決
米国におけるRisk Retention Groupの動向について
プロセス,プロパティ保険への拡張に関する規定を盛り込んだ法案である 。
4.Risk Retention Group の動向⎜むすびにかえて⎜
LRRGがユニークなのは,州法に専占する連邦法でありながら,同法に基 づいて設立されるRRGの規制・監督は免許州に委ねるものであること,さ らに単一の免許州で認可を得れば,全州での営業を可能にするものであるこ とである。その制定の目的からして,細かいことまで具体的に規定するとい う形はとっておらず,柔軟性に富んだ法であり,その結果生まれたRRGも 非常に多様なものとなっている。会社の形態としては,株式会社,相互会社,
レシプロカルがあり,免許州の根拠法もキャプティブ法と保険法の場合があ る。
LRRAの柔軟性は,RRGの生成発展に寄与した面もあるが,RRGが成熟 し,その存在が重要なものとなることによって,いくつかの問題点を露呈す ることとなった。第一に,免許州によってRRGの規制・監督の内容が異な ることである。この問題は2000年代以降,免許州が拡大することによって増 幅されることになった。
第二に,営業州の規制・監督の権限がきわめて制限されていることである。
これはLRRAが州法に専占する連邦法であることからすれば当然のことで あるが,免許州以外の州を主たる営業州としているRRGがほとんどである ことから,営業州とRRGの間の摩擦が深刻になっていることである。
第三に,営業州の関与については,LRRAに対する違反・脱法行為ともい えるものがあり,連邦政府としては,連邦法であるLRRAを実効あらしめ る方策が求められていることである。
第四に,LRRAにはRRGの所有・コントロール・ガバナンスに関する包 括的な規定が存在しないことである(GAO,2005, p.48)。そのため自家保
20) プロパティ保険への拡張の意義は,RRGの効果をプロパティにも及ぼすも のであること,ライアビリティとプロパティの保険を一度に手配できる利便性 などである(Newman,2008)。
45 保険学雑誌 第 615号
険の組織として本来あるべき会員自治やマネジメント会社やマネジャーの利 益相反を管理するための仕組みが存在せず,多くのRRGが破綻する結果と なっていることである。
中でも問題なのはLRRAが州の保険法に専占する連邦法であるにもかか わらず,連邦のオーバーサイトに関しては何も定めていないことであり,金 融規制改革法(Dodd-Frank Wall Street Reform and Consumer Protec- tion Act)で連邦保険局(Federal Insurance Office) が創設されたこと もあって,いずれ何らかの法改正がなされるだろうとの期待が高まっている
(Hofmann,2010a, p.19)。その目的で起案されたのが改革法案である。改 革法案の内容は,第一に,財務長官(Treasury Secretary)がLRRAにつ いて,各州のコンプライアンス状況を議会と政府に報告すること,第二に,
政府監査院長(U. S. Comptroller General)が営業州の干渉を防止するため の方法について報告すること,第三にプロパティ保険を対象に含めてRisk Retention Actと改称することなどである。
改革法案は,金融規制改革法が制定される以前に起草されたものであり,
同法のサープラス・ラインと再保険に関する規定が一部重複すること,2010 年度議会の時間切れとなったこともあって成立はしなかったが,2011年6月 に再提出された。金融規制改革法はサープラス・ラインと再保険の規制権限 を単一の州に付与するものであり,その点でLRRAの精神と共通するもの があるので,同法がLRRAの改正にネガティブに影響することはないとみ られている(Hofmann,2010b, p.15)。
Self-Insurance Institute of America, Inc., National Risk Retention Association, Risk & Insurance Management Societyなどの業界団体は,
早速同法案(H. R.2126)への賛意を表明している(Marketwire,2011)。
改革法案の成否は,保険事業の規制・監督における連邦と州の関係,FIOの 行方などを占うものである。
②保険 規制に関する調査報告などを行うのがその役割である (牛窪,2010,p.61) 21) 保険会社に対する規制監督の権限はもたず,①モニタリングと調整,
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。 米国におけるRisk Re tion Gr oupの動向につい
文. 英
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注意
の 後 を 開 か せ る た め、イ レ ジ ュ ラ ー の ア キ 設 定 や 字 幅 詰 め を 行 っ て い ま す。
GAO(2005) はRRGの実状を広範かつ詳細に調査し た も の で あ り,
RRGの重要性とともに,連邦と州による規制・監督の実態やLRRAの問題 点などを明らかにした点で高く評価されるものである 。しかし営業州と RRGの関わりについてはそれほど深く調査・分析したものではないこと,
2004年の調査からすでに6年が経過していることから,連邦議会は2010年7 月,GAOに二回目の調査を依頼した。その調査結果は2012年に公表される 予定であり,改革法案審議の成り行きとともに注目されるところである。
(筆者は専修大学准教授)
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