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梢島の姫浦層群基底部の 不整合と下部層の化石

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Academic year: 2021

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「巡検会報告」

梢島の姫浦層群基底部の 不整合と下部層の化石

熊 本 ・ 教 育 西 岡 智 洋

表記の巡検会が10月25日,岩崎泰頴先 生の案内で行われた.参加者は途中参加を含

−15−

め23名.少し肌寒いが,よく晴れた絶好の

巡検会日和であった.

柄島は竜ヶ岳町の南にある一周3ほどの小

島であり,上部白亜系姫浦層群の中でも古い

ほうの基底部の地層が分布している.南部の

海岸では基盤の花嵐岩と姫浦層群下部が断層

で接している.島を南北方向に切る形でいく

つかの断層があり,海岸伝いに歩くと3回,

(2)

不整合の露頭を観察することができる 各々

の不整合は距離がそう離れていないにもかか

わらず,違った様相を呈していることは,当 時の堆積環境を考える上においてたいへん興

味 深 い こ と で あ る .

われわれは島に入ってすぐ車を降り時計回

りに島を一周することにした.

島の南部では基盤の花闘岩に岩脈が貫入し ている様子を観察した.ここには多くの岩脈 が貫入しており,塩基性の蛇紋岩から酸性岩 のアプライトと違った性質の貫入岩体がある が,この違いは貫入の時期によるものという.

最初の不整合は,手の届かない崖の面の花 閥岩の上に姫浦層群基底部が重なる.ここの 不整合は薄いが赤色の層を伴っている.断層 で切れているために足元には姫浦層群の露頭

はなく基盤の花問岩が続いている.それに比

べて2度目の不整合は花閏岩の風化した「マ

サ」の上に赤色岩が重なっていて,両者の境 界は大きく入り組んでいる.赤色岩を作って いるものがサクサクになった「マサ」の中に 入り込んだものとの説明があった.

ここで赤色岩について話題となった.赤色 岩相は赤崎層,御所浦層中部,御船層上部な ど四国・九州の白亜系,古第三系にしばしば 見られるものであるが,これがどういう起源

でどういう由来のものかはよくわかっていな

いそうである.赤は3価の鉄の色で,大陸に 多い古土壌またはダフ起源だと考えられてい

る.細かい層理がないことからロームのよう

な風成層の可能性もあるが,レスにしては粒

が粗いという.

3度目の不整合面の上は厚い砂岩で,斜交 層理が発達していることから,水流の強い堆

積環境であったことがうかがわれた.ここで

はまったく赤色岩を伴っていないが,不整合 に赤色岩があるとは限らず,地層ができた場 所が川など堆積物の供給源からから離れた海 岸であることを示唆するものである.

昼食後,険しいヌルギ崎を越えて島の西側

−16−

に出る.ここではSpondylusの化石を観察す る.本来,Spondylusは岩礁付着牲であるが

ここのものは泥岩の層理面にのっている.

イギリスの白亜紀層から泥の上に横たわる

Spondylus(刺があり泥の中に沈まない)も

発見されているので,産状からみてここのも のもそうではないかという説明であった.こ

の付近ではAmmmonite>Inoceramus等の 化石が地層中や海岸の転石から採集すること ができ,みな満足して帰路についた.最後に 今回の巡検会において終始丁寧に案内してい ただいた岩崎先生に感謝申し上げて巡検会報

告とする.

随 . 2

昌屠卿.

"〃瀧営[画 砂遣(基底闘 邑砂岩・縄営亙厨回璽]花嵐閃織岩

500晒

柄島の地質図と地質断面図(岩崎原図)

熊 本 地 学 会 誌 熊本市黒髪2丁目 地 学 研 究 室 内

TEL344‑2111

〃 一

イ 丁

NalOl

熊本大学教育学部

熊 本 地 学 会

振替熊本6‑5359

参照

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