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(1)

三大都市圏における都市的サービスの 空間配置から見た都市機能の集積と多様性に

関する考察

中塚 高士 1 ・森尾 淳 2

1

非会員 一般財団法人 計量計画研究所 (〒162-0845 東京都新宿区市谷本村町2-9)

E-mail:[email protected]

2

正会員 一般財団法人 計量計画研究所 (〒162-0845 東京都新宿区市谷本村町2-9)

E-mail:[email protected]

東京・大阪・名古屋の三大都市圏は日本の国際競争力を高める上で、都市機能のさらなる充実が必要と されるエリアである。

高度経済成長期までは大阪圏は商工業の中心地として東京圏に準じる大都市圏であった。しかし、現在 では金融業や情報通信業等の知識産業、一部上場企業の本社は東京圏に集中し、東京一極集中の傾向が顕 著である。また、名古屋圏は東京圏、大阪圏と異なり製造業が牽引し成長している。

一方、圏域内について着目すると社会潮流の変化、産業構造変化や都市圏規模拡大等により都心エリア に加え、情報、文化、ファッションなどクリエイティブな産業を核とした新たな拠点も形成され、産業等 の機能配置から見た都市圏構造にも変化がみられる。

本論では、産業種類別就業人口のメッシュデータを用い、三大都市圏の産業の集積・配置の変遷と特徴 から、機能集積と多様性について分析し、今後の三大都市圏の成長の方向性と課題を考察する。

Key Words : urban function,population,accumulation,diversity,major metropolitan area

1. はじめに

(1)

目的

今日、強い国際競争力を持った都市を持つことが国の 競争力に直結する時代と言われており、中でも東京、大 阪、名古屋の三大都市圏は、国土のグランドデザイン

2050

の中でも、世界から人・モノ・カネ・情報を惹き付 け世界を先導していくために、それぞれの特色を発揮し ながら一体化すること(スーパーメガリージョンの形 成)が基本戦略に位置づけられている。

しかし、高度経済成長期以降、東京圏へ第

3

次産業の 著しい集積がみられた一方、大阪圏では製造業からの業 種転換が行われず徐々に衰退した。また、名古屋圏では 自動車産業を主軸とする製造業が牽引し、大阪に比肩す る人口を有するまで成長した。

本論では、東京、大阪、名古屋における都市的サービ スの空間配置について、三大都市圏の産業等の集積・配 置の変遷とその特徴から、機能集積と多様性について分 析し、今後の三大都市圏の成長の方向性と課題を考察す る。

(2)

分析方法

本論では「都市的サービス」を都市において特にニー ズの高い産業機能と捉え、三大都市圏における産業種類 別従業人口の分布状況より、都市的サービスの空間配置 を把握し、三大都市圏における都市機能の集積と多様性 について分析する。

具体的には、三大都市圏それぞれの産業種類別従業人 口の割合を比較した上で、都市圏間の違いに着目し、分 析対象とする産業種類を特定する。

次に、これらの産業種類別の都市機能の集積状況を把 握するため、各都市圏における中心駅を原点とした5km 毎の距離帯で圏域を区分し、区分されたエリア別の従業 人口を集計し距離帯別の集積状況と推移を分析する。使 用データは1991年の事業所企業統計(日本測地系)と 2009年の経済センサス(世界測地系)の地域メッシュ統 計3次メッシュ(約1km四方)とする。世界測地系と日本 測地系の混在は分析への影響は小さいと考え無視した。

さらに、産業種類別従業人口分布を図化し、都市機能 の面的な集積状況を捉え、都市機能の多様性について分 析する。

(2)

中心駅

5km 10km

15km

中心駅からの距離帯によって メッシュを区分

(例)5~10kmエリア

図-1

圏域区分イメージ

2. 三大都市圏における都市機能の集積状況

(1) 三大都市圏における産業種類別従業人口割合

三大都市圏における中心駅から50km半径内の産業種 類別従業人口割合を算出し比較したところ、各都市圏に て以下の産業の従業人口割合が高いことが示された。逆 に、下に示した業種以外の建設業、卸売・小売業、宿 泊・飲食サービス業では、都市圏間での従業人口割合に 顕著な違いは見られなかった。

圏域 業種 2009 年 1991 年

東京

情報通信業 6.0%(1.40) 3.0%(1.36) 金融保険業 3.3%(1.14) 4.6%(1.15) 学術研究開発 0.7%(1.17) 0.5%(1.25)

大阪 医療 6.2%(1.22) 4.1%(1.17)

宗教 0.6%(1.50) 0.5%(1.25) 名古屋 製造業 23.7%(1.62) 32.1%(1.38)

※ カッコ内は特化係数

(2) 三大都市圏の中心駅からの距離帯別従業人口

表1にて抽出した都市圏毎の特徴的な業種を軸に、距 離帯別の従業人口分布状況について図2のように2009年 と1991年の状況を整理した。以下に、三大都市圏全体及 び都市圏別に業種毎の状況の変化について考察する。

a) 全体

まず、2001年と1991年の全産業従業人口について都市 圏間を比較すると、東京圏と名古屋圏では明らかに増加 しているが、大阪圏は人口の変化は見られない。業種別 に比較すると、建設業、製造業、卸売業、製造業は減少 しており、特に製造業は3地区とも10ポイント近く減少 している。一方、情報通信業、小売業、医療業は増加が 見られる。

b) 東京圏

製造業は0~5kmエリア(都心)と15~20kmエリア、30

~40kmエリアにピークが見られる。都心部のピークは、

は、臨海部および内陸部の工業地である。1991年から 2009年にかけては、各距離帯で従業人口が減少している。

情報通信業は製造業とは対照的に従業人口が増加して いる。0~10kmエリアにおいては製造業の従業人口より も多くなっており、この距離帯に東京圏の76%が集積し ている。千代田区や港区に集積している携帯電話会社や インターネット企業によるものと考えられる。

金融保険業は情報通信業と同様に都心部への集積が顕 著である。1991年から2009年にかけて、従業人口は減少 したものの、0~10kmエリアで61.1%(2009年)を占め ている。東京駅周辺の大手町・丸の内エリアにおける金 融保険業の集積によるものと考えられる。

医療業は各距離帯エリアがほぼ均等な従業人口割合で 分布している傾向が見られる。

宗教は、0~10kmエリアがやや多い。古くからの市街 地(下町など)における寺社の集積や大規模な宗教団体 の立地によるものと考えられる。医療業、宗教ともに年 度間による距離帯毎の分布の変化はみられない。

学術研究機関は、45~50kmエリアの割合が増加してお り、つくば等の大学研究拠点によるものと考えられる。

c) 大阪圏

製造業は5~15kmエリアにピークが見られ、古くから 製造業が盛んな大阪東部(東大阪市、門真市等)と臨海 部(尼崎市等)の工場集積によるものと考えられる。

1991年から2009年にかけて、各距離帯で従業人口が減少 している。

情報通信業は東京ほどの増加はなく8万人弱増加して いる。大阪圏の62%の従業人口が0~5kmエリアに集中し ている。また、金融保険業は10万人弱減少しているが、

35%の従業人口が0~5kmエリアに集中している。

医療業は5~15kmエリアがやや多い傾向が見られる 宗教は35~40kmエリアが多く、京都や奈良における寺 社の集積によるものと考えられる。医療業、宗教ともに 年度間による距離帯毎の分布の変化はみられない。

学術研究機関は、5~10kmエリアの従業人口割合は減 少し、35~40kmエリアの割合は増加している。けいはん な学研都市がある15~30kmエリア(生駒市・木津川市 等)の人口増加は顕著でなかった。

d) 名古屋圏

製造業は20~30kmエリアにピークがあり、豊田市を中 心とした自動車産業等の集積によるものと考えられる。

情報通信業は4万人強増加し、64%の従業人口が0~

5kmエリアに集中している。金融保険業は2万人強減少し、

34%の従業人口が0~5kmエリアに集中している。

医療業、宗教ともに距離帯毎の特筆すべき特徴はみら れない。学術研究機関は、そもそもの従業人口自体が少

-1

都市圏別の産業種類別従業人口割合が高い業種

(3)

2009年(平成21年) 1991年(平成3年)

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

0 10 20 30 40 50 60

0~5 km

5~10 km

10~15 km

15~20 km

20~25 km

25~30 km

30~35 km

35~40 km

40~45 km

45~50 km

東京駅からの距離

製造業 情報通信業 金融業,保険業 医療

製造業 割合 情報通信業 割合 金融業,保険業 割合 医療 割合 学術・開発研究機関 割合 宗教 割合

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

0~5 km

5~10 km

10~15 km

15~20 km

20~25 km

25~30 km

30~35 km

35~40 km

40~45 km

45~50 km

大阪駅からの距離

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

0 5 10 15 20 25 30

0~5 km

5~10 km

10~15 km

15~20 km

20~25 km

25~30 km

30~35 km

35~40 km

40~45 km

45~50 km

名古屋駅からの距離

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

0 10 20 30 40 50 60

0~5 km

5~10 km

10~15 km

15~20 km

20~25 km

25~30 km

30~35 km

35~40 km

40~45 km

45~50 km

東京駅からの距離

製造業 情報サービス・調査・広告業 金融保険業 医療

製造業 割合 情報サービス・調査・広告業 割合 金融保険業 割合 医療 割合 学術研究機関 割合 宗教 割合

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45

0~5 km

5~10 km

10~15 km

15~20 km

20~25 km

25~30 km

30~35 km

35~40 km

40~45 km

45~50 km

大阪駅からの距離

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

0 5 10 15 20 25 30

0~5 km

5~10 km

10~15 km

15~20 km

20~25 km

25~30 km

30~35 km

35~40 km

40~45 km

45~50 km

名古屋駅からの距離 業種 従業人口(万人)

建設業 101.7(6.0%) 製造業 199.3(11.7%) 情報通信業 101.5(6.0%) 卸売業 131.7(7.7%) 小売業 209.8(12.3%) 金融保険業 56.3(3.3%) 学術・開発研究機関 12.0(0.7%)

医療 78.7(4.6%)

宗教 4.8(0.3%)

公務 44.8(2.6%)

全産業 1704.8(100%)

業種 従業人口(万人)

建設業 43.4(5.2%)

製造業 127.5(15.4%) 情報通信業 20.2(2.4%)

卸売業 66.5(8.0%)

小売業 110.9(13.4%) 金融保険業 20.2(2.4%) 学術・開発研究機関 4.2(0.5%)

医療 51.6(6.2%)

宗教 4.8(0.6%)

公務 20.0(2.4%)

全産業 830.2(100%)

業種 従業人口(万人)

建設業 31.4(6.4%)

製造業 116.2(23.7%)

情報通信業 8.6(1.8%)

卸売業 34.2(7.0%)

小売業 61.8(12.6%)

金融保険業 10.3(2.1%)

学術・開発研究機関 1.3(0.3%)

医療 22.5(4.6%)

宗教 2.2(0.4%)

公務 10.0(2.0%)

全産業 489.6(100%)

業種 従業人口(万人)

建設業 56.8(6.8%)

製造業 193.1(23.3%) 情報サービス・調査・広告業 12.0(1.4%) 卸売業 90.8(10.9%) 小売業 105.2(12.7%) 金融・保険業 30.0(3.6%)

学術研究機関 3.0(0.4%)

医療業 34.2(4.1%)

宗教 4.3(0.5%)

公務 18.4(2.2%)

全産業 829.0(100%) 業種 従業人口(万人)

建設業 116.0(7.6%) 製造業 314.8(20.6%) 情報サービス・調査・広告業 46.0(3.0%) 卸売業 149.1(9.8%) 小売業 178.5(11.7%) 金融・保険業 70.8(4.6%)

学術研究機関 8.4(0.5%)

医療業 49.5(3.2%)

宗教 4.6(0.3%)

公務 39.7(2.6%)

全産業 1528.2(100%)

業種 従業人口(万人)

建設業 33.1(7.3%)

製造業 145.1(32.1%) 情報サービス・調査・広告業 4.2(0.9%)

卸売業 44.4(9.8%)

小売業 53.8(11.9%) 金融・保険業 12.5(2.8%)

学術研究機関 .9(0.2%)

医療業 15.0(3.3%)

宗教 1.9(0.4%)

公務 8.9(2.0%)

全産業 451.4(100%)

-2

三大都市圏別距離帯別産業種類別従業人口の状況(

2009

,1991

年)

-2 三大都市圏の 中心駅からの距離帯別の行政区域(一部抜粋・参考)

距離帯 東京圏(中心駅:東京駅) 大阪圏(中心駅:大阪駅) 名古屋圏(中心駅:名古屋駅)

0 ~ 5km

中央区・千代田区・新宿区・港区他 大阪市北区・中央区・福島区・淀川区 名古屋市中区・西区・東区・中村区

5 ~ 10 km

渋谷区・品川区・豊島区・江東区 天王寺区・豊中市・門真市・尼崎市 千種区・熱田区・港区・清洲市

10 ~ 15km

北区・杉並区・世田谷区・市川市 住之江区・四条畷市・東大阪市・伊丹市 天白区・日進市・岩倉市

15

20km

三鷹市・川崎市・川口市・松戸市 堺区・八尾市・箕面市・芦屋市・生駒市 一宮市・春日井市・東海市・桑名市

20 ~ 25km

国分寺市・浦和区・船橋市・美浜区 高槻市・京田辺市・宝塚市・灘区 瀬戸市・大府市・知多市・羽島市

25 ~ 30km

柏市・国立市・立川市・町田市・神奈川区 泉大津市・広陵町・木津川市・長田区 知立市・豊田市・各務原市

30 ~ 35km

千葉市中央区・相模原市・横浜市中央区 和泉市・長岡京市・須磨区 安城市・岐阜市・大垣市・四日市市

35

40km

佐倉市・川越市・取手市・八王子市 岸和田市・奈良市・三田市・宇治市 岡崎市・常滑市・関市・美濃加茂市

40 ~ 45km

桶川市・厚木市・木更津市・青梅市 京都市中京区・泉佐野市・明石市 西尾市・武豊町・関ケ原町・鈴鹿市

45 ~ 50km

成田市・藤沢市・久喜市・つくば市 阪南市・五條市・篠山市・橋本市 蒲郡市・美濃市・米原市

(4)

3.

都市機能の多様性の考察

本章では、東京圏と大阪圏における産業種類別の即地 的な集積状況を比較し考察する。対象とする産業種類は、

クリエイティブ産業の代表として「情報通信業」「織 物・衣類・身回品小売業」と、前章にて東京圏・大阪圏 で異なる特徴が見られた「宗教」とする。経済センサス データ(2009年)を用い、三大都市圏に含まれる都道府 県メッシュのうち産業種類別従業人口の上位400位まで を有するメッシュを順位付けし図示した。

「情報通信業」は、東京圏への集積が圧倒的である。

大阪圏では大阪駅(梅田)周辺のみに集積が見られるが、

東京圏では山手線内全体、特に山手線東側沿線が情報通

信業の多いメッシュとなっている。東京圏、大阪圏とも に一極集中型であり他地域への分散はあまり見られない。

「織物・衣類・身回品小売業」は、東京圏では、銀座、

渋谷、原宿、新宿、池袋に集積が見られる。大阪圏では、

大阪の梅田周辺、難波周辺と、京都、神戸にそれぞれ集 積が見られ、分散している。

「宗教」は、東京圏では皇居のある千代田区を取り囲 む、台東区、豊島区、新宿区、渋谷区、港区に集積が見 られる。大阪圏では大阪市内では難波周辺と、京都、奈 良、天理といった地区に分散して集積が見られる。

東京圏では山手線沿線内に複数の産業機能が高い密度 で集積している一方、大阪圏では、大阪、京都、神戸、

奈良等に産業機能が分散配置していることが分かった。

東京圏 大阪圏

情報織物・服・身回品小売業宗教

凡例

(5)

4.

まとめ

(1)

三大都市圏における成長の方向性

東京圏、大阪圏、名古屋圏それぞれの都市機能の 集積と多様性についての分析結果を踏まえ、各圏域 の成長の方向性を整理すると以下のようになる。

東京圏は、日本の国際競争力を牽引する情報、金 融の拠点となっているだけでなく、多様な都市機能 が山手線沿線内に高密度で集積しており、これから も日本のヘッドクォーターとしての役割が求められ ると考えられる。

大阪圏は、歴史的に複数拠点があり京都、神戸、

奈良などの周辺諸都市と機能分散されている。これ らの各都市と連携し、圏域全体の魅力を高めていく 方向性が考えられる。

名古屋圏は、自動車産業を核とする製造業をベー スとして堅実な成長を目指し、経済・産業面で安定 した都市圏を維持していく方向性が考えられる。

(2)

都市圏の成長を維持するための課題

経済成長の3大要因は資本ストックの増大・労働 力供給の増大・技術力の進歩であり、これを都市圏 に援用し、課題について考察する。

a)

資本ストックの増大

資本ストックの増大は、都市インフラの機能向上 と捉えられる。東京圏は人口

4000

万人弱を擁する世 界で最も大きい都市圏であり、高度な交通インフラ や水・エネルギー供給システム等により都市機能が 維持されている。日本の水道技術は世界屈指であり 東京の漏水率

3%

(世界では平均

10

20

%)である。

しかし、現在、高度経済成長期に建設された社会 資本が老朽化し更新時期を迎えているほか、東日本 大震災を踏まえた災害対策が喫緊の課題となってい る。東京圏は山手線沿線内に都市機能が集積してい るため、首都直下型地震による都市機能の麻痺や帰 宅困難者の発生が懸念されている。また、大阪圏で は阪神大震災、名古屋圏では水害等の被害も経験し ており、これら災害の発災後の被害を最小限に留め るため、安全性・防災性の向上を進めることが重要 である。

また、現在、三大都市圏において多くの市街地再 開発事業が進められている。機能更新により新たな 都市機能需要の受け皿を確保することは都市の成長 の維持に必要不可欠であり、良好な資本ストックを 形成していくことが求められる。

b)

労働力供給の増大

三大都市圏における労働力供給は、これまで地方 から三大都市圏への人口流入により賄われてきたが、

地方では少子高齢化が深刻であり、地方からの人口 流入による労働力供給は期待できない。根本的な解 決には、子どもを産み育てやすい社会づくりにより 出生率を向上させることが必須で、日本の人口を維 持するためには必要な合計特殊出生率2.08を上回る が重要である。しかし、

2014

6

月時点での日本の

合計特殊出生率は1.43であり短期的な実現は困難な 状況にある。

当面不足する労働力の確保のためには、女性や高 齢者の社会進出を進めるとともに、外国人による労 働力確保が考えられる。人材不足が深刻な医療や介 護などの業界では外国人を雇用する取組みも既に行 われているところである。

労働力供給の確保のために、女性や高齢者といっ た人材の有効活用や外国人雇用の仕組みづくりと同 時に、長期的な視点から出生率を上げることが重要 である。

c) 技術力の向上

都市における技術力の向上とは、労働生産性を向 上させるための教育水準の向上や余暇を過ごす文化 や観光的な魅力の向上と捉えることができる。

教育水準については、2014年世界教育ランキング で2位(出典『ラーニングカーブ2014』)とするデ ータがある。また、国際的に有名な観光地を評価す るミシュランにおいて、東京や大阪は多くの星を獲 得しており、日本は教育水準や文化・観光的な魅力 を世界的に評価されていると言える。しかし、世界 大学ランキングでは東京大学が25位、京都大学が59 位(出典『TIMES HIGHER EDUCATION』)であ り、国及び各大学においてグローバル化への取り組 みが見られる。

今後は、基本的な教育水準を維持しつつ、グロー バル化に対応した人材育成を行うことが重要である。

さらに、文化・観光面の魅力を高め、都市で働く 人々の日々の暮らしを充実させることが、都市圏の 成長に重要であると考えられる。

参考文献

1)

佐藤泰裕,田淵隆俊,山本和博:空間経済学,有斐 閣,

2011

2)

黒田達朗,田淵隆俊,中村良平著:都市と地域の経 済学,有斐閣,

2008

3)

加藤久和著:人口経済学,日本経済新聞出版社

,2007 4)

リチャード・フロリダ著:新クリエイティブ資本論,

2014

5)

総務省統計局:事業所・企業統計調査(平成

3

年)

6)

総務省統計局:経済センサス活動調査(平成

21

年)

(2015. 4. 24 受付)

参照

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1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38

Mean Range Mean Rang Mean Range MA 4 18 12:1 8:8−17:0 4:9 3:7−5:9 41.1 31−62 Retarded   MA 6 18 15:10 10:7−19:2 6:7 6:1−7:2 43.5 36−66 MA 8

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17

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