183
あとがき
新・生命科学シリーズを発刊するにあたって,動物の系統や分類に関する 巻を執筆してほしいと,学生時代からの恩師でもある赤坂甲治先生からお声 をかけて頂いた.こんな若輩者でよいのかという思いであったが,大先生で なく新しい人たちに執筆して欲しいと熱心に説得して頂き,お引き受けする こととなった.動物系統分類学とはいったい何をしている学問分野なのかを 初学者が理解するにあたって,これまで,動物系統分類学という学問の考え 方や方法と実際の動物の系統分類体系の両方を解説した教科書があまりない と思ったので,それら両方を含む本を目指すこととした.私自身は博物館に 職を得てから動物分類学の道へと足を踏み入れることとなったが,まだまだ 知らないことばかりで,今回の執筆は,勉強をしなおす貴重な機会を与えて 頂いたのだということに気がついた.私のつたない原稿に丁寧に目を通して 頂き,多くのアドバイスを下さった赤坂先生に深く感謝をささげたい.
本書を仕上げるにあたって,多くの方から写真や図を提供して頂いた.ま た,先輩方がお書きになった既刊の教科書等からも多くの図を引用させて頂 き,川島逸郎さんはそれらの原図を快くお貸し下さった.動物分類学を指導 していただいた諸先生方を始め,職場の同僚や,フィールドワークや学会な どでご一緒している多くの研究者仲間から,様々なお知恵を頂き,また原稿 の一部にご意見も賜った.たくさんの方に支えていただき,ここにお名前を あげきれないが,これらの方々に厚くお礼を申し上げたい.研究室のメンバー である大塩博子さんには図の作成で,竹内弘美さんには原稿のチェックで協 力して頂いた.日進月歩の学問分野であり追い切れていない部分が多いかも 知れず,また間違いもあるかも知れないが,もちろんそれらは筆者の責任で ある.最後になってしまったが,裳華房編集部の野田昌宏さん,筒井清美さ んのリードや支えなしでは,本書の完成には至らなかった.
結果として赤坂先生のお眼鏡にかなうものとなったかはいささか自信はな いが,一つの「たたき台」にはなったかもしれない.読者諸氏のご批判を頂 ければ幸いである.
あとがき■