双葉電子工業株式会社
C o r p o r a t e R e p o r t 2 0 21
Futaba 哲学
企業理念
企業ビジョン
行動規範
私たちFutabaグループは なくてはならない器材・サー ビスを創出し世界の発展に 貢献します
Futabaテクノロジーを進化させ、世界で躍進する リーディングカンパニーを目指します
我々は、愚直なまでに本質を追究し、お互いの喜びと感動を分かち合いながら 自由で豊かな発想のできる企業風土を構築するため、以下を実践します 1.スピードと意欲を持って挑戦します
2.自らを高め、夢に向かって努力します
3.真心と思いやりを持ち、人と人とのつながりを大切にします 4.遵法精神と高い倫理観に基づき行動します
5.自然を愛し、環境負荷の低減を通じて、地球の未来を守ります
「本質 之 直視」
This is our philosophy and behavior system.
This is our philosophy and behavior system.
物事の本来的な姿を深く見つめて、とことん解明しようとする姿勢が「本質之直視」です。
終戦直後の1948年(昭和23年)2月3日、九州出身の衛藤五郎と北海道出身の細矢礼二の出会いから当社 の歴史は始まりました。主要製品は、当時需要が急増していた真空管。この真空管の製造を始めるにあたり、
社長の衛藤がまず行なったことは、真空管の製造設備を揃えるのではなく、工作機械の一つである旋盤を購 入することでした。そして、その旋盤を使って、自社で使用する設備・治工具の製作を行いました。「モノづくり というものは、まず治具、工具をきちんと作って、その上に立脚したものでなければ、良い品質のものはでき ないものだ」…その考えの根底にあるものは「本質之直視」。それは、物事の本来的な姿を深く見つめて、
とことん解明しようとする姿勢に他なりません。
時は流れ、真空管の製造技術や要素技術は、蛍光表示管、金型用器材、ラジコン機器、そして有機ELディス プレイ、タッチセンサーへと姿を変えていますが、その底流にある「本質之直視」は今も変わりません。
Futaba Wayは、Futabaグループの 理念・行動体系です
創業者
(左)細矢礼二、(右)衛藤五郎
■ 編集方針
当社グループでは、2002年から「環境報告書」で環境に対する取り 組みを開示してまいりましたが、2018年より「Corporate Report」
として、株主・投資家を含む全てのステークホルダーの皆さまに向 けて、当期の実績等の財務情報に加えて、当社の目指すべき姿や価 値創造に向けた取り組み等の非財務情報について開示することで、
当社グループを一層ご理解いただき、さらなる対話のきっかけとな ることを目指しています。
Futabaグループのあゆみ 3
トップメッセージ 5
暮らしの中の当社製品 7
ビジネスモデル 9
Futaba Innovation Plan 2023(中期経営計画) 10
研究開発方針/知的財産活動 11
SDGs・環境方針と推進体制 12 Futabaのマテリアリティ 13
環境マネジメント 14
環境負荷の状況 15
環境に配慮した製品の取り組み 16 C o n t e n t s
■ 報告対象期間
2020年4月1日~2021年3月31日
(一部に期間外の情報も含んでいます)
■ 報告対象範囲
双葉電子工業株式会社およびグループ会社
■ 非財務情報の開示に関するガイドライン
経済産業省「価値協創のための統合的開示・対話ガイダンス」を 参照しております。
■ 発行年月 2022年3月
低炭素社会への取り組み 17
再資源化の取り組み 18
生物多様性への取り組み 19
化学物質の管理/環境会計 20
社会への取り組み 21
人財への取り組み 23
コーポレート・ガバナンス 27
事業等のリスク 33
財務・非財務ハイライト 35
会社概要/グループ会社等 37
株式情報 38
■ 単独売上高 ■ 連結売上高 東京証券取引所市場第一部に指定
規格プレート製品をプレシジョンプレートに統合 起信精機(株)(韓国)を合弁設立
(プレス・モールド金型用器材の製造・販売)
フタバビジネスシステム(株)を設立 FUTABA DENSHI Corp.(S)Pte.Ltd.
(シンガポール)を設立(電子部品の販売)
富得巴精模(深圳)有限公司(中国)を設立
(モールド金型用器材の製造)
FUTABA Corp. of The Philippines
(フィリピン)を設立(蛍光表示管の製造)
FUTABA JTW(Thailand)Ltd.(タイ)を設立
(プレス・モールド金型用器材の製造・販売)
1986年 1987年 1988年 1990年 1991年 1994年 1995年 1996年 東京支店を設置し、真空管の販売を開始
(東京・神田花田町)
万世営業所を設置し、通信機・ラジコン機器・
プラモデルの販売を開始
(1972年 フタバ産業(株)として独立)
1948年 1961年
創業~1961
年モールドマーシャリングシステムが
「第43回十大新製品賞」(日刊工業新聞社)を 当社製品として初受賞
富得巴国際貿易(上海)有限公司(中国)を設立
(電子部品の販売)
FUTABA(Vietnam)Co., Ltd.(ベトナム)を設立
(モールド金型用パーツの製造)
双葉電子科技開発(北京)有限公司(中国)を 合弁設立(ラジコン機器の販売)
双葉電子部品(恵州)有限公司(中国)を設立
(電子部品の製造・販売)
双葉精密模具(中国)有限公司を設立
(プレス・モールド金型用器材の製造・販売)
岩手県釜石市に双葉精密(株)を設立
(モールド金型用器材の製造) 2001年
2002年 2003年 2005年 2006年
1997
年~2007
年 ホビーラジコン用送受信機の製造・販売を開始省力機器の製造・販売を開始
モールド金型用器材の製造・販売を開始
表示放電管の製造・販売を開始し、ディスプレイデバイス業界に進出 モールドプレートの製造・販売を開始
丸型単管蛍光表示管の製造・販売を開始
モールドベース組立セット品を規格・標準化し、販売を開始 1962年
1965年 1967年 1968年 1969年 1970年
1962
年~1970
年(株)サツキ製作所およびサツキ機材(株)を子会社化し、 金型用器材の強化を図る
(2009年(株)サツキ製作所にサツキ機材(株)を吸収合併し、 サツキ機材(株)に社名変更)
双葉電子部品韓国(株)を設立(電子部品の販売) TDKマイクロディバイス(株)の株式を取得し、 有機ELディスプレイ事業への新規参入を図る 双葉電子科技開発(北京)有限公司の100%子会社化 TDKマイクロディバイス(株)の100%子会社化
(社名を双葉モバイルディスプレイ(株)に変更し、 有機EL事業を加速化)
金型内樹脂用流速計測システムが「第56回十大新製品賞」
(日刊工業新聞社)受賞
フィルム有機ELディスプレイが「第58回十大新製品賞 モノづくり賞」(日刊工業新聞社)受賞
Futabaドローンスクールを長生工場内に開校 東京セールスオフィスを設置
セントラル電子制御(株)をグループ化 2008年
2009年
2010年 2012年
2014年 2016年
2017年 2018年
2008
年~ 1986
年~1996
年1948
年ラジオ受信用真空管の製造・販売を 目的として、双葉電子工業(株)を設立
(千葉県長生郡茂原町)
1963
年ユニーク精工(株)を吸収合併し プレス金型用器材の製造・販売 を開始
1985
年東京証券取引所市場 第二部に新規上場
1993
年小川精機(株)をグループ化し、
ホビー市場での多角化を図る
1999
年モールドマーシャリング システムを発売
2017
年(株)カブクをグループ化
(IoT・AIなどのソフトウェア開発力の強化)
創業~1961年 創業期
創業~1961年 創業期
1962年~1970年 模索の時代
1962年~1970年 模索の時代
1971年~1985年 成長の時代
1971年~1985年 成長の時代
1986年~1996年 拡大の時代
1986年~1996年 拡大の時代
1997年~2007年 変化の時代
1997年~2007年 変化の時代
2008年~ 第2の模索の時代
台湾双葉電子股份有限公司を設立(蛍光表示管の製造)
本社を現在地の茂原市大芝629番地に移転 米国に販売会社FUTABA industries U.S.A.を設立
(1978年 FUTABA Corp. of Americaに社名変更)
東南アジアにおける販売拠点として 富得巴(香港)有限公司を設立 ヨーロッパにおける販売拠点として FUTABA(Europe)GmbH(ドイツ)を設立 千葉県長生郡長南町に長南精機工場を設置し、
モールド金型用器材部門を移転 兵庫県明石市に明石精機工場を設置 1972年
1973年
1975年 1979年 1980年 1985年
1971
年~1985
年120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000 0
(百万円)
当社は、1948年(昭和23年) 「工業社会の一員として、基礎器材を供給し、
産業界の発展に寄与する」ことを基本理念として設立されました。
以来70余年、
そのあゆみをご紹介します。
Futabaグループのあゆみ 〜世界で躍進するリーディングカンパニー〜
● 売上高の推移 ※1994年度までは「単独」、1995年度以降は「連結」の売上高。
■ 単独売上高 ■ 連結売上高 東京証券取引所市場第一部に指定
規格プレート製品をプレシジョンプレートに統合 起信精機(株)(韓国)を合弁設立
(プレス・モールド金型用器材の製造・販売)
フタバビジネスシステム(株)を設立 FUTABA DENSHI Corp.(S)Pte.Ltd.
(シンガポール)を設立(電子部品の販売)
富得巴精模(深圳)有限公司(中国)を設立
(モールド金型用器材の製造)
FUTABA Corp. of The Philippines
(フィリピン)を設立(蛍光表示管の製造)
FUTABA JTW(Thailand)Ltd.(タイ)を設立
(プレス・モールド金型用器材の製造・販売)
1986年 1987年 1988年 1990年 1991年 1994年 1995年 1996年 東京支店を設置し、真空管の販売を開始
(東京・神田花田町)
万世営業所を設置し、通信機・ラジコン機器・
プラモデルの販売を開始
(1972年 フタバ産業(株)として独立)
1948年 1961年
創業~1961
年モールドマーシャリングシステムが
「第43回十大新製品賞」(日刊工業新聞社)を 当社製品として初受賞
富得巴国際貿易(上海)有限公司(中国)を設立
(電子部品の販売)
FUTABA(Vietnam)Co., Ltd.(ベトナム)を設立
(モールド金型用パーツの製造)
双葉電子科技開発(北京)有限公司(中国)を 合弁設立(ラジコン機器の販売)
双葉電子部品(恵州)有限公司(中国)を設立
(電子部品の製造・販売)
双葉精密模具(中国)有限公司を設立
(プレス・モールド金型用器材の製造・販売)
岩手県釜石市に双葉精密(株)を設立
(モールド金型用器材の製造)
2001年
2002年 2003年 2005年 2006年
1997
年~2007
年 ホビーラジコン用送受信機の製造・販売を開始省力機器の製造・販売を開始
モールド金型用器材の製造・販売を開始
表示放電管の製造・販売を開始し、ディスプレイデバイス業界に進出 モールドプレートの製造・販売を開始
丸型単管蛍光表示管の製造・販売を開始
モールドベース組立セット品を規格・標準化し、販売を開始 1962年
1965年 1967年 1968年 1969年 1970年
1962
年~1970
年(株)サツキ製作所およびサツキ機材(株)を子会社化し、
金型用器材の強化を図る
(2009年(株)サツキ製作所にサツキ機材(株)を吸収合併し、
サツキ機材(株)に社名変更)
双葉電子部品韓国(株)を設立(電子部品の販売)
TDKマイクロディバイス(株)の株式を取得し、
有機ELディスプレイ事業への新規参入を図る 双葉電子科技開発(北京)有限公司の100%子会社化 TDKマイクロディバイス(株)の100%子会社化
(社名を双葉モバイルディスプレイ(株)に変更し、
有機EL事業を加速化)
金型内樹脂用流速計測システムが「第56回十大新製品賞」
(日刊工業新聞社)受賞
フィルム有機ELディスプレイが「第58回十大新製品賞 モノづくり賞」(日刊工業新聞社)受賞
Futabaドローンスクールを長生工場内に開校 東京セールスオフィスを設置
セントラル電子制御(株)をグループ化 2008年
2009年
2010年 2012年
2014年 2016年
2017年 2018年
2008
年~ 1986
年~1996
年1948
年ラジオ受信用真空管の製造・販売を 目的として、双葉電子工業(株)を設立
(千葉県長生郡茂原町)
1963
年ユニーク精工(株)を吸収合併し プレス金型用器材の製造・販売 を開始
1985
年東京証券取引所市場 第二部に新規上場
1993
年小川精機(株)をグループ化し、
ホビー市場での多角化を図る
1999
年モールドマーシャリング システムを発売
2017
年(株)カブクをグループ化
(IoT・AIなどのソフトウェア開発力の強化)
創業~1961年 創業期
創業~1961年 創業期
1962年~1970年 模索の時代
1962年~1970年 模索の時代
1971年~1985年 成長の時代
1971年~1985年 成長の時代
1986年~1996年 拡大の時代
1986年~1996年 拡大の時代
1997年~2007年 変化の時代
1997年~2007年 変化の時代
2008年~ 第2の模索の時代
台湾双葉電子股份有限公司を設立(蛍光表示管の製造)
本社を現在地の茂原市大芝629番地に移転 米国に販売会社FUTABA industries U.S.A.を設立
(1978年 FUTABA Corp. of Americaに社名変更)
東南アジアにおける販売拠点として 富得巴(香港)有限公司を設立 ヨーロッパにおける販売拠点として FUTABA(Europe)GmbH(ドイツ)を設立 千葉県長生郡長南町に長南精機工場を設置し、
モールド金型用器材部門を移転 兵庫県明石市に明石精機工場を設置 1972年
1973年
1975年 1979年 1980年 1985年
1971
年~1985
年120,000 100,000 80,000 60,000 40,000 20,000
0
2020 2010
2000 1990
1980 1970
1959
(百万円)
(年度)
トップメッセージ
当社の存在意義(パーパス)について
当社は、戦後間もない1948年(昭和23年)に真空管の 製造販売を目的に創立して以来、当社哲学である「本質之
直視」を礎とした確かな技術と品質で、さまざまな分野に基 礎器材を供給し、産業界の発展に寄与してまいりました。
テクノロジーの進化に伴い、今日、当社の製品群は、デ ィスプレイ、タッチセンサー、無線技術を応用したホビー 用ラジコン機器・産業用ラジコン機器、金型用器材や成 形・生産合理化機器など幅広い分野で高度なご要望にお 応えするべく、その裾野を広げております。
日々進化し続ける現代において、企業にはスピード感を 持った対応が求められており、AIやIoTなど最新の技術を 取り込んだ「モノづくりの進化」、世界各地のネットワーク を活用した「グローバル経営」およびFutabaテクノロジー を進化・融合させた「新製品開発力強化」に注力し、当社の 存在意義(パーパス)である「なくてはならない器材・サー ビスを創出し世界の発展に貢献」してまいります。
新型コロナウイルス感染症について
長引く新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大 による国内外の工場の操業停止や生産調整などにより、
当社の主たる市場である民生・自動車分野でも生産およ び販売台数が大幅に落ち込みました。
それらの影響により当社および取引先の生産拠点にお いて、工場の操業停止や稼働率の低下が生じ、供給体制 の問題や受注の減少があり、また、半導体不足に端を発し た材料価格の高騰など厳しい経済環境となっております。
新型コロナウイルス感染症は、一瞬にして世の中の価 値観を変え、社会生活にパラダイムシフトを起こしました。
しかもこの変化は後戻りすることなく、新常態と呼ばれる 世界を創り出しました。多くの企業でテレワークやWeb 会議によるコミュニケーションなどの対応を迫られており、
当社も決して例外ではありません。このような環境の中で も、企業は将来に向け継続的に成長していかなければなり ません。当社の強みは、それぞれの事業において培ってき た技術力と、たとえニッチではあっても業界における信頼 と確固としたブランド力を持ち合わせていることです。この 強みを失うことなく最大限に活用し、お客さまから「なくて
電子デバイス関連
いち早く新製品を立ち上げ収益性を改善すべく、以下に取り組んだ 生産器材
産業を下支えし、なくてはならない事業として持続的に成長すべく、以下に取り組んだ
はならない」存在として評価いただくことを目指し、今後 も新常態への変化に柔軟に対応し、従業員とその家族の
当社にとって2回目となる中期経営計画(FIP2023)を 2020年8月に公表し、1年以上が経過しました。FIP2023 では、事業を4事業(エレクトロニックコンポーネンツ、シス テムソリューション、ホビーラジコン、生産器材)に分割し、今 後3年間で各々が事業の拡大を図っていく計画としました。
当社は、商品・サービスの提供を通じて企業価値を高め つつ、自然の営みを尊重し、次世代へ「負の遺産」を残さ ないよう環境負荷の低減に取り組み、持続可能な社会の 実現を目指すSDGs・環境方針を2021年10月に制定し ました。
この方針の下、社会問題に対する取り組みとして、誰一人 取り残さず、SDGsの問題解決に貢献することや、エネル ギー資源を効率的に利用し、事業活動における環境負荷の 低減に努めること等を行動指針としています。
さらに、サステナビリティに取り組む上で、重点的な課題
(マテリアリティ)を特定し、それぞれの行動内容と目指す べき指標(KPI)を明確化することで確実な推進を図って おります。
健康を守りながら、事業を継続してまいります。
FIP2023は、前中期経営計画(FIP2020)で取り組んで きた新製品や新規事業の「萌芽期」と位置付け、継続的な 成長を確実なものにするため、この期間に芽生えた新製 品・新事業を基盤に、掲げた経営目標を達成していきたい と考えております。
2020年度の実績は以下のとおりです。
近年特に問題となっている気候変動リスクに関しまして は、温室効果ガスの1つである二酸化炭素(CO₂)排出量 の削減を重視しており、当社グループでは、2030年まで に2013年度比で46%の削減を目標値としております。
2020年度の総排出量は2013年度比で32.7%の削減で あり、引き続きグループ全体で排出量の削減に取り組ん でまいります。
今後は、こうしたサステナビリティに関する情報を適切に 開示し、ステークホルダーの皆さまのご理解を得ることが 重要な経営課題と認識しており、ひいては中長期的な企業 価値向上につながるものと考えております。
代表取締役社長
中期経営計画(FIP2023)の進捗状況について
サステナビリティ経営について
独自開発ICを使用したタッチパネルの採用案件確定
フィルムセンサー、静電容量の3D形状タッチセンサーの開発進行、市 場・顧客開拓中
大型曲面カバーガラスの製品開発進行、顧客向けにサンプル出荷開始
製品や設備・装置の軽量化に寄与し、高精度加工を可能とするCFRP製 切削加工用厚板プレート「フェルカーボ」を発売
新構造のフィルム有機ELディスプレイを上市
金型内の圧力の情報を一括管理するIoTシステム「MMS Cloud」を発売
オールインワンモータモジュール「Roboservo」を発表、協働ロボット やAGV、FA機器用として企業、大学から引き合いを頂く
工作機械の稼働状況を見える化し、現場の作業を効率化するクラウド サービス「工作機械IoTモニタリングシステム」を発売
災害対策や点検・測量での活用を想定した有線給電の無線中継システム や被災者の位置特定システムといった産業用ドローンを共同開発
FA・金型用プレートやモールドベースのWEB受注システム「フタバオー ダーサイト」および株式会社カブクのオンデマンド受託製造サービス
「カブクコネクト」の活用によるWEB購買・調達の合理化支援サービス を強化、ECサイトでの受注比率拡大
タッチセンサー 厚板 CFRP「フェルカーボ」
有機ELディスプレイ
遠隔監視金型内計測システム
ロボティクス製品
IoT モニタリングシステム
産業用ドローンシステム
ソフトウェア・サービス事業
私たち双葉電子工業の技術は、
暮らしの中のあらゆるシーンで活躍しています。
カーナビ
カーナビゲーション システムの タッチセンサーには Futabaの薄膜技術が
使われています。
生産設備
プラスチック部品を製造 する工場では、Futabaの
金型内計測システムが、
不良品の選別に 活用されています。
点検作業
鉄塔や橋梁をはじめ 設備の点検など、
ドローンなら高所でも 安全かつ効率の良い
作業が可能です。
暮らしの中の当社製品
私たち双葉電子工業の技術は、
暮らしの中のあらゆるシーンで活躍しています。
大型商業施設
屋上のキュービクルに 無線ユニットを設置し、使用 電力量データなどを事務所 等に無線で伝送。配線工事
が不要になります。
電気自動車
スマートフォンや 電気自動車等、最先端の
製品を作る工程でも、
Futabaの金型用器材が 役立っています。
ラジコンカー
市販のラジコンカーの プロポやサーボでも
Futabaの製品が 活躍しています。
ラジコン飛行機
Futabaの ラジコン飛行機や 空用プロポは世界中の
マニアに愛用されて います。
ノートPC
キーボードに 有機ELディスプレイ を搭載。ファンクション キーなどの設定情報を
表示させることが できます。
ビジネスモデル
ホビー用プロポ/サーボ 有機ELディスプレイ
タッチセンサー
金型内計測システム 産業用ドローン
■
生産器材事業
■電子デバイス関連事業
■
ディスプレイ製品
■
金型用器材
■
ラジコン機器
▶プレート製品、金型用器材、
成形・生産合理化機器
▶有機ELディスプレイ 自発光ディスプレイで 視認性に優れており、
高輝度化による差別化
▶タッチセンサー 独自開発のICにより異 形など自由度の高いデ ザインに対応可能
▶有機ELディスプレイ、タッチセンサー、
複合モジュール、産業用ラジコン機器
長年、車載向けの製品を展開してきた実績から信頼性の面での優位性
自社で加工工場を持っており、自動 化された生産ラインによって低コス トと高品質を両立
長年にわたり、製品の開発と販売を 続けており、その中で培われた無線 通信技術と機体制御技術
▶ホビー用ラジコン機器等
設備用プレート
事業領域
Futaba製品の強み
当社は、生産器材事業とディスプレイ製品、産業用ラジコン機器等を産業市場(BtoB)に、ホビー用ラジコン機器をホビー市場
(BtoC)に供給しております。
当社ではさまざまな製品を取り扱っており、それぞれの分野で強みを生かした開発・製造を行なっています。
空物用機体
産業市場(B to B) ホビー市場(B to C)
ビジョン70
・第4の柱の創成
・新成長の実現
・グローバル経営の確立
ビジョン2020
2017年4月~2020年3月 2020年4月~2023年3月
ビジョン70の加速
基礎固め 萌芽ステージ 発展ステージ Futaba
Innovation Plan 2020
Futaba Innovation
Plan 2023
事業成長の促進
ビジョン2023 世界で躍進する
リーディングカンパニー
■
IoT、ロボティクス時代を支える シナジー製品
組織再編・連携強化によりシナジー製品の開発に注力
■
ヒトとモノとの快適なインターフェイス
大きく変わる自動車の未来に向けた次世代車載HMI デバイスの開発に注力
Futaba Innovation Plan 2023 中期経営計画
(2020年4月〜2023年3月)FIP2023ビジョンと基本方針
FIP2023の位置付けおよび経営目標
新たな価値を創出し、持続可能な社会創りに貢献する
高品質な製品を生み出す確かな技術を有するメーカーとして、
「モノづくりを基軸としたソリューション」により事業領域を拡大
Futabaテクノロジーを進化させ、世界で躍進するリーディングカンパニーを目指します
「 体質の改革 」 → 課題①②
・事業ポートフォリオの再構築、
組織再編、コスト構造改革
「 深化と拡張 」 → 課題①③
・固有技術の進化、
利便性の高い製品の供給、
合理化ソリューションの提供
「 投資と挑戦 」 → 課題③
・新たな価値を持続的に 創出するための積極的な投資
①市場、顧客ニーズの先読み
②高コスト体質からの脱却
③次期主力となる新事業創出
ビジョン2023
基本方針
企業ビジョン
発展ステージ (双葉電子工業が目指す姿)
課題
詳細はWEBサイトでご覧いただけます。
https://www.futaba.co.jp/ir/library
■
生産工程合理化を促す器材・サービス
変革が進むモノづくりの合理化をリードするビジネス モデルへ革新
■
環境負荷低減につながる製品
コア技術を用いた高品質な製品の開発に注力
連結売上高 連結営業利益 ROE 数値目標 1,000億円 100億円 8%
研究開発方針
当社は、グループ全体の技術力向上と高付加価値製品の開発、さらにはこれからの社会を支える新 事業創出を目指すために、コア技術開発センターを設置しています。
各領域のエキスパートたちの専門スキルを最大限に生かす研究開発体制を構築し、将来を見据え た、独自性豊かな技術、製品の具現化に取り組んでいます。
知的財産活動
■
基本方針
当社は、開発の過程で創造した発明やノウハウ等の知的財 産を適切に保護し、その活用に努めるとともに、第三者の知的 財産権を尊重することを知的財産活動の基本方針として、当社 グループの行動規範に則り知的財産の保護・活用に取り組ん でいます。
また、知的財産を競争力の源泉として位置付け、事業戦略に 知的財産の視点を加味する活動に取り組んでまいります。
■
推進体制
知的財産部門では、研究開発・事業部門と密接に連携した 活動を推進しています。
事業戦略の立案を支援する知財調査、知的財産権の取得、
技術関連契約、権利侵害への対応などを実施するとともに、発 明に関する表彰制度や教育体制を整備することで、社員に対 する知的財産活動の啓発を図っています。
■
知的財産侵害対策
知的財産の重要性に鑑み、知的財産権に関する教育資料を 展開するなど、従業員一人一人の意識醸成に取り組んでいます。
また、第三者の知的財産権を侵害しないよう、研究開発者や
■
基本方針
電子デバイス関連事業や生産器材事業の多様化するニー ズに対応した新製品の開発を強化することで、当社の持続的な 成長と企業価値の向上を図っていきます。
■
Futabaテクノロジー
私たちはFutabaテクノロジーに磨きをかけ、次世代製品の 要素技術・先端技術開発を進化させることが競争力の源と考え ます。当社のコア技術には、材料技術(発光材料、材料設計)、設 計技術(光学、薄膜、厚膜、静電、制御、回路)、評価技術、シミュ
技術者が利用可能な特許調査ツールを導入・展開し、知的財産 紛争の事前予防に取り組んでいます。
■
模倣品対策
第三者による侵害行為に対しては適切かつ正当な権利行使 を行なっています。
たとえば模倣品対策も積極的に対応しています。商標コピー 品等の模倣品は品質に問題があるものが多く、Futaba製品と 信じてご購入いただいたお客さまが不利益を被る可能性があ ります。模倣品の拡大はお客さまの信頼を失い自社のビジネス チャンスを失うものとして捉え、日本国内にとどまらず諸外国に おいても、模倣品市場が拡大しないよう、Futabaブランドを無 断で使用する者に対する権利行使活動を推進しています。
レーション技術があります。
これらの独自技術とオープンイノベーションにより新たな技 術を融合することでさら
なる競争力のある製品 を生み出していきます。
模倣品対策の詳細はWEBサイトでご覧いただけます。
https://www.futaba.co.jp/info/notice_
counterfeit_product_202010
当社では、これまでISO14001をベースに行なってきた環境管理体制を、SDGsがベースとなる体制へ変更 し、グループ全体で推進を行なっていきます。
SDGs・環境方針と推進体制
■
基本方針
当社は、商品・サービスの提供を通じて企業価値を高めつ つ、自然の営みを尊重し、次世代へ「負の遺産」を残さないよう、
環境負荷の低減に取り組み、持続可能な社会の実現を目指し ます。
■
行動指針
● 社会問題への取り組み
誰一人取り残さず、SDGsの問題解決に貢献する
● 環境配慮製品の推進
ライフサイクルにおいて、環境影響を考慮した開発・提供に 取り組む
● 環境負荷の低減
エネルギー資源を効率的に利用し、事業活動における環境 負荷の低減に努める
SDGs・環境方針
推進体制
● 生物多様性への配慮
自然生態系に配慮して、自然環境と調和した活動を行う
● 循環型社会への貢献
有限な資源の有効利用に向け、省資源化と再資源化に取り 組む
● 環境関連法規の遵守
環境関連の法律、条令、協定を遵守するとともに社会の要 求事項も遵守する
推進副委員長(専務取締役:1名、取締役:2名)
推進委員長(代表取締役社長)
取締役会
SDGs推進総括責任者 内部監査部
広報分科会 働き方分科会
エネルギー分科会 廃棄物リサイクル分科会 SDGs推進責任者
SDGs推進事務局
部門推進責任者 監査等委員会
部門事務局長
部門推進委員
■ 本社、各工場
部門推進委員
■ 国内・海外関係会社
● 双葉グループSDGs活動推進組織図
マテリアリティ項目 取り組み 関連するSDGs 双葉グループ 2030年度目標(KPI)
コーポレート・
掲載ページレポート
・環境配慮製品 ・環境に配慮した製品の開発
・環境に配慮した梱包の推進 P.16
・気候変動への対応 ・CO₂排出量の削減
省エネ、再生可能エネルギーへの
転換促進 P.17
・資源の有効活用 ・廃棄物のリサイクル率向上
(取り組みを関係会社へ展開) P.18
・生物多様性の保全 ・工場内に自生している絶滅危惧 植物の保護
(大型植物の駆除、水質改善等) P.19
・人財育成 ・教育計画の実行推進
・通信教育制度の活用推進
・FGC研修制度の活用推進 P.23
・ダイバーシティの実現
・女性活躍推進
・外国籍社員雇用推進
・障がい者雇用推進
・シニア社員の活躍推進
(シニア契約社員制度と子会社で の再雇用)
P.25~26
・従業員の健康と安全の 確保
・メンタルヘルス対策
(アンケート調査、評価、
アドバイス等)
・電話相談室の活用推進
P.26
・人権への取り組み ・社員倫理行動規範ガイドブックに
よる周知 P.26
・経営戦略や経営計画の
策定/公表 ・FIP2023の策定/公表 P.10
・企業倫理の徹底
・内部通報制度(ホットライン)の活
・社員倫理行動規範ガイドブックに用推進 よる周知
P.24、26
・コーポレート・ガバナンス
の強化 ・内部統制システムの整備/運用 P.29
・コンプライアンスの徹底 ・コンプライアンスリスク管理委員
会による体制の構築 P.29
・取締役会の実効性確保 ・実効性評価の実態と課題への対応 P.31
Futabaのマテリアリティ
Futabaグループでは、抽出したマテリアリティに対して、リスクや機会をふまえて、具体的な取り組 みとKPIを定めました。
これらの取り組みを着実に実行することで、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を図ります。
サステナビリティ重点課題 環境 (E)
社会
(S)
ガバナンス
(G)
女性比率目標
新規雇用
38
% 正社員26
% 管理職20
% CO₂排出量目標リサイクル率目標 2013年度比
46
%削減99
%以上環境マネジメント
従業員一人一人の環境意識の向上を図り、業務に結び付け るため、年間計画を策定し従業員の能力向上を図っています。
一般教育、新入社員教育に加え、年2回環境推進担当者を集 め、環境教育を開催しています。また、全従業員に対しては社 内WEBサイトを通じて、環境マネジメントプログラムおよび
「海洋プラスチック問題」などその時々に注目を集めている話 題について教育を行なっています。
緊急事態(地震、火災、爆発、化学物 質の流出等)によって発生する状況を想 定し、模擬訓練を行なっています。模擬 訓練を繰り返すことで緊急事態が発生 しても人命の安全、被害の軽減および 環境への影響を最小限にするための体 制をグループ全体で整えています。
環境マネジメント活動を推進するため、年2回環境会議を実 施しています。代表取締役社長が推進委員長となり、推進委員 長の指揮のもと、経営方針および事業戦略に結び付いた取り組 みを行い、環境目標の達成状況や、継続的改善に関する重要事 項の審議を行なっています。2021年2回目の環境会議では、
ISO14001をベースにしていた環境管理体制から、SDGsを ベースとした全社統一の体制とすることが決定しました。
■
内部環境監査
環境マネジメントシステムの適合性、運用状態、法令遵守など を確認するため、年1回の内部環境監査を実施しています。内部 環境監査時の不適合事項については年2回行う環境マネジメント レビューのインプット情報として報告し改善へとつなげています。
■
外部環境監査
ISO14001認証取得した事業所および関係会社では外部 審査機関による年1回の定期審査、3年ごとの更新審査を受け 継続的に改善を行い、認証維持に努めています。
環境推進委員教育
外部環境監査
双葉モバイルディスプレイ工場の重油流出訓練
(緊急遮断弁の操作) 台湾工場の消火訓練
環境会議
環境教育
環境監査
緊急事態訓練
環境マネジメントレビュー(環境会議)
2020年度の当社グループの実績を集計しました。
今後も環境負荷低減を目指し、積極的に取り組んでいきます。
エネルギー使用量 1,292,211
GJ(原油換算 33,339
kl)
■ 電子デバイス関連
水資源投入量
当社グループの事業
I N P U T
上水 869
千㎥化学物質投入量 PRTR対象物質 11.6
t資材
●金属
●
プラスチック
●
ガラス
●
高分子フィルム
●
FRP
総排出量 12,226 t
OUTPUT
総排出量の79.9
%を 有価物として売却 総排出量の
92.0
%を リサイクル化2030年度目標99%以上
大気への排出 CO₂ 76,081
tPRTR物質排出量
廃棄物 0.1
t水域への排出
排水量 695
千㎥▶ディスプレイ製品
▶産業用ラジコン製品
▶ホビー用ラジコン製品
■ 生産器材
▶金型用器材
▶プレート製品
▶成形・生産合理化機器
廃棄処分量 983
tリサイクル量 1,475
t有価物量 9,768
t環境負荷の状況
当社グループは、企業哲学である「本質
之直視」を研究開発活動に展開し、物事を原理まで突き詰め ることを常に意識しながら、当社グループ一体となり環境配慮製品への取り組みを推進しています。
環境に配慮した製品の取り組み
環境に配慮した梱包材使用の取り組み
環境への効果
■
段ボールを緩衝材としてリユース
金型用部品の緩衝材は、社内で発生した不要なダンボール をリユースしています。緩衝材製造機で網状の緩衝材を製造し ており、2020年度は9,834kgの不要なダンボールからダン
ダンボール緩衝材製造機 網状ダンボール緩衝材(ウェーブクッション)
■
コスト面の効果
①緩衝材コスト削減
社内で発生した不要なダンボールを利用しているた め、材料費が不要。
■
環境面の効果(CO₂排出量削減)
①購入する材料が不要であり、納入するための燃料消費 に伴うCO₂排出量削減と資源節約。
②ダンボールの収集、回収をするための燃料消費に伴う CO₂排出量削減。
③回収したダンボールから再生製品に加工するために 必要な燃料消費に伴うCO₂排出量削減。
(9,834kgのダンボールをリサイクルすると19.2tの
CO₂が発生) ダンボール緩衝材を使用した梱包
ボール緩衝材(ウェーブクッション)を作成しました。
これまでリサイクルしていたダンボールをリユースするこ とで、CO₂排出量削減に取り組んでいます。
②廃棄処理コスト低減
ダンボールの収集など廃棄に関する工数削減によるコ スト低減。
150,000
100,000
50,000
(t-CO₂)
0 (年度)
2015 2016 2017 2018 2019 2020 2030
2013 2014
2030年目標 2013年度比で
46.0%削減
107,998 112,640
113,013 118,632 122,598122,598
109,290 109,290
85,312 85,312
76,081 76,081 100,940
100,940 87,988
87,988 83,078
83,078 87,211
87,211 80,431
80,431
24,354 24,354 8,228 8,228▼
▼
22,450 22,450 8,971 8,971▼
▼
15,687 15,687 9,233 9,233▼
▼
14,837 14,837 9,815 9,815▼
▼
◀11,940
◀11,940 9,718 9,718▼
▼
◀10,978
◀10,978 8,480 8,480▼
▼
◀11,665
◀11,665 7,127 7,127▼
▼
◀11,195
◀11,195 8,7548,754▶▶ 8,067
8,067▼
▼ 6,308
6,308▼
▼
89,832 89,832
66,520 66,520
56,819 56,819
44,466 44,466 59,528
■ 海外グループ会社
■ 国内グループ会社
■ 当社
低炭素社会への取り組み
2020年度の当社のCO₂排出量は前年度比4.0%削減、2013年度比で54.0%削減しました。2020年度のグループ全体(生産拠 点)のCO₂排出量は前年度比10.8%削減、2013年度比で32.7%削減となりました。
当社グループでは、高効率機器、LED照明への更新等により、省エ ネ活動を推進しています。2020年の省エネ活動として照明のLED 化、空調機・ボイラーの更新、変圧器の更新等を行いました。効果の 一例として、長南精機工場の照明のLED化について紹介します。
太陽の光で電気を作る太陽光 発電は、発電時にCO₂の排出がな く騒音もない、環境にやさしいク リーンなエネルギーとして注目さ れている発電方法です。
当社は、この永続的なクリーン エネルギーを生み出す太陽光発電 事業者様に社有地を提供し、温室 効果ガス削減に寄与しています。
②
①
③④
⑤
● 当社グループ CO₂排出量の削減(グループ目標)
■
長南精機工場省エネ効果(1年間)
● 電気使用量:818,463kWh削減
● 電気料金:21,795,912円削減
● 原油削減量:210kℓ削減
● 二酸化炭素排出量:372t削減
● ランプ在庫管理不要
● 職場の照度アップ
● 寿命40,000時間(既設16,000時間)
● メンテナンス作業負荷3回分交換不要
国内関係会社での主な取り組み 海外関係会社での主な取り組み 省エネタイプの照明へ更新 不良率を下げ効率良く生産 空調機・ボイラーの更新 エネルギー効率の高い機器へ更新 変圧器の更新 省エネタイプの照明へ更新
③長生太陽光発電所 2.7MW
②大網白里太陽光発電所 0.2MW
①匝瑳太陽光発電所 1.5MW
⑤睦沢太陽光発電所 2.0MW
④IPP 茂原発電所 0.25MW 本社
CO₂排出量の推移と削減目標の設定
省エネの取り組み
再生可能エネルギーの導入推進
水銀灯のLED化
※削減数値は2019年との比較
今後は、サプライチェーン全体の排出量を把握するため、Scope3排出量を算出し、販売会社を含めたグループ全体のCO₂排出 量削減に取り組んでいきます。
再資源化の取り組み
当社グループでは、2030年度のリサイクル率99%以上 を目標として取り組んでいます。2020年度の当社における リサイクル率は99.9%でした。当社グループ全体(生産拠点)
当社グループでは、限りある資源を大切に使うため、廃棄 物を細かく分解・分別し、有価物として処理することで再資源 化へ向けた取り組みを進めています。
樹脂類は5種類に分別、金属類は8種類に分別など適切な 分別を行うことで資源活用、天然資源使用の削減に取り組ん でいます。
当社グループでは、分別の徹底および廃棄物処理から有 価物処理への移行による再資源化に取り組んだ結果、2020 年度の当社における廃棄処分やリサイクル処理のための廃 棄物処理費は21百万円、有価物の売却金額は58百万円でし
た。当社グループ全体の廃棄物処理費は51百万円、有価物 の売却金額は167百万円でした。細かく分別をすることで有 価物の割合が高くなっており、当社グループ全体の廃棄物処 理費削減につながっています。
● 当社 総排出量とリサイクル率の推移 ● 当社グループ 総排出量とリサイクル率の推移
● 当社 有価物売却額と廃棄物処理費の推移 ● 当社グループ 有価物売却額と廃棄物処理費の推移
3,000 2,000 1,000
(年度)
4,000(t)
75.0 50.0 25.0 100.0
(%)
0 0.0
2016 2017 2,606 2,852
2450.9
2,716 2,920
2040.5
2,797 2,971
1740.3
2,758 2,896
1380.2
2,548 2,687
1390.4 99.9
99.9
リサイクル率
■ 有価物処理 ■ 廃棄処分 ■ リサイクル量
2018 2019
99.9 99.9 99.9
2020
15,000 10,000 5,000
(年度)
20,000(t)
75.0 50.0 25.0 100.0
(%)
0 0.0
2016 2017 10,736 14,083
2,477 870
9,764 13,634
2,967 903
10,316 13,495
2,285 894
10,411 13,010
1,628 971 93.4
93.8
リサイクル率
■ 有価物処理 ■ 廃棄処分 ■ リサイクル量
2018 2019 93.4 92.5
9,768 12,226
1,475 983 92.0
2020
200
100 50 150
(年度)
(百万円)250
-100 -50
39 73
-25 -27
91
-21
52 -21
58
-21 ■ 有価物売却額 ■ 廃棄物処理費
2016 2017 2018 2019 2020
0
200
100 50 250
150
(年度)
(百万円)
-100 -50
2016 2017 152
211
-81 -96 -77
2018 195
-64 2019
■ 有価物売却額 ■ 廃棄物処理費 182
-51 167
2020 0
分解・分別・有価物化
廃棄物の排出状況とリサイクル率
廃棄物の分解・分別の徹底
廃棄物処理費用と有価物の売却金額の状況
のリサイクル率は92.0%でした。今後は販売会社を含めた グループ全体のリサイクル率向上に取り組んでいきます。
かつて当社長生工場の一帯には低湿地が広がり、そこには 豊富な食虫植物や湿生植物を含む群落が存在し、日本でも有 数の植物の宝庫といわれていました。その後、湿地帯は工業 団地の区域となりましたが、当社としては、従来から湿生植物
が自生している10,000㎡の湿地帯を現状維持することとし、
また、湿地の乾燥化を防止するために敷地内に17,000㎡の 調整池(五郎池)を作りました。
長生工場の湿地帯には、現在、14種類の絶滅危惧種が確 認できています。従来から、自生している絶滅危惧植物の保 護活動に加えて、絶滅危惧種を増加させる試みも行なって います。
取り組みの内容としては、放置すると希少種が駆逐される ため、大型植物・外来種の駆除、草刈りの実施を行いました。
また、表土のかく乱を行うことで埋土種子の発芽を促し、絶 滅危惧種を含む新たな湿生植物の発芽を促進する試みを行 いました。
地道な努力が実を結び絶滅危惧種の固体数は年々増加 し、保護エリアの拡張活動も行うことができましたが、残念な
2016年に調整池へ流入する水路で生き物調査を実施し、絶 滅危惧種であるメダカを確認しました。その後、調整池におい て陸上より、アカミミガメやブラックバス、ソウギョなどの外来種 が確認されたことから、野生のメダカが生息できる環境である のかを調査するため、水路の生き物を捕獲することとしました。
2019年から調査を継続的に実施しており、カダヤシ、ヘラブ ナ、ヨシノボリ、クチボソ、ドジョウ、ブラックバス、ブルーギルは 捕獲できましたが、メダカは確認できていません。肉食性のブラ ックバスなどに捕食されたか、カダヤシに卵を食べられるなどし
たか、生態系の変化が危惧されます。今後も生態調査を継続し、
対策を実施していく予定です。
ホソバリンドウ イヌセンブリ ナガバノイシモチソウ
特定外来種カダヤシ
保護エリアの拡張 表土かく乱(埋土種子の発芽促進)
生物多様性への取り組み
がら新たな絶滅危惧種の発芽を確認することはできません でした。
今後も地道な努力の大切さを感じながら、表土のかく乱 を行うことで埋土種子の発芽を促し、湿生植物を含む群落を さらに取り戻したいと思います。
当社長生工場の過去
湿地帯の保全活動
調整池(五郎池)生き物調査実施
■
PRTR法化学物質取扱量
当社ではPRTR法の対象となる化学物質について、取扱 量、排出量、移動量を継続的に把握・管理しています。2020 年度、第一種指定化学物質の取扱量は11.6tでした。
また、法令に基づき、2物質(鉛化合物、ホウ素化合物)の届 け出を行なっています。
■
フロンガスの管理
当社では、フロンガス使用機器は、簡易点検もしくは定期 点検を行い、フロンガスを大気放出させないように管理して います。廃棄時にも適切な回収と処理を行なっています。
環境保全への取り組みを効率的かつ効果 的に推進し、事業活動での環境保全コストと その活動結果により得られた効果算出を継 続的に行なっています。
分類 主な取り組みの内容 投資額 費用額
(1)事業エリア内コスト 92 153
内訳
・公害防止コスト 大気・水質・土壌汚染防止など 2 59
・地球環境保全コスト 温暖化防止、省エネルギーなど 90 86
・資源循環コスト 資源の効率的利用、廃棄物の削減など 0 8
(2)上・下流コスト グリーン調達の取り組み、製品の回収、
リサイクルなど - 0
(3)管理活動コスト 環境教育、環境マネジメントシステム
の整備・運用など - 6
(4)研究開発コスト 環境負荷低減の研究など - 8
(5)環境損傷コスト 土壌の修復費用など - 0
合計 92 166
項目 主な効果内容 効果金額
水道光熱費削減額 省エネ活動による水道光熱費削減額(前年度比較) 45 廃棄物処理費削減額 排出量低減による処理費用削減額 (前年度比較) 10 有価物売却益 廃棄物処理から有価物処理へ移行したことによる利益 176
合計 230
■
環境保全コスト
2020年の環境保全コストとして、投資に92 百万円、費用に166百万円を投入しました。
■
経済効果
環境保全対策に伴う経済効果は230百万円 でした。
(単位:百万円)
(単位:百万円)
● PRTR法第一種指定化学物質取扱量の推移
40 30
10 20
(t)
2016 2017 2018 2019 (年度)
0 2020
39.0
9.7 9.0 11.6
13.0
■
PCB廃棄物の管理
当社は該当するPCB含有機器について順次停止し、廃棄 物処理法に定める「特別管理産業廃棄物保管基準」に従い、
専用の保管場所において適正に管理しています。
PCB含有機器は蛍光灯安定器、水銀灯安定器合わせて 509.5kgありましたが、2020年度に全て廃棄しました。
フロンガス 台数 廃棄時回収量(kg)
HCFC(R22) 6 13.30
HFC(R410A) 2 2.97
合計 8 16.27
化学物質の管理/環境会計
化学物質の管理
環境会計
ヒメコマツ系統保存サポーターに登録
ヒメコマツはゴヨウマツとも呼ばれ、標高の高い山地など 寒冷な地域に生育する常緑針葉樹ですが、千葉県のヒメコマ ツは他県と比べ著しく温暖な地域に生育しています。寒冷期 から地球の温暖化に応じ、生息域を高山に移して行きました が、千葉県には高い山が無く、房総丘陵に取り残された状況と なり、生物学的にも非常に貴重な種となっています。
1970年頃までは、房総丘陵に数千本も生育していたとさ れていますが、近年大量に枯死し、現在は成木が75本にまで 減少して、絶滅のおそれが極めて高くなっています。
このため県では、2002年度にヒメコマツを「最重要保護生 物」に選定し、2009年度に千葉県ヒメコマツ回復計画を策定
社会への取り組み
本社 正門 長生工場 正門
して、その保護回復に取り組んでいます。
また、2015年度より、ヒメコマツの苗を育成・管理する育て 親を「ヒメコマツ系統保存サポーター」として募集し、ヒメコマ ツの苗を配布してきました。実際に栽培することで、ヒメコマ ツに対する理解を一層深めるとともに、ヒメコマツが絶滅する リスクの分散に協力することができます。
そこで、当社としてもSDGsの取り組みの1つとして、千葉 県生物多様性センターにサポーター登録を行い、頂いたヒメ コマツの苗を本社と2つの工場の正門に設置しました。
今後もヒメコマツの苗の成長を見守り、絶滅リスクの分散 に貢献します。
Futabaドローンスクールによる操縦者の育成
当社は、無人航空機産業の健全な発展のために、社有する 屋内・屋外飛行場を使用して自社所属のインストラクターによ るドローンスクールを定期的に開催し、受講者が全国から集ま っています。ドローンスクールでは、模型飛行で世界・国内トッ プレベルの講師陣がラジコンで培ったノウハウを授業に展開
ドローン実技講習
しています。「安心」、「安全」、「法令遵守」をスクールの理念に 掲げ、3D測量、建物の保全、改修等計画立案、物流倉庫内での 活用、危険な場所の巡視、通信システム連携の研究など幅広 い分野で活躍できる優れた操縦者を育成しています。
当社グループでは、さまざまな社会貢献活動を行なっていますが、2020年度は新型コロナウイルス 感染症の影響を受け、感染拡大防止対策のため社会貢献活動が制約されました。そのような中、以下 の活動を実施しましたのでご紹介します。
長南精機工場 正門
シミュレーターによる練習
社内操法大会
社会福祉協議会より感謝状
野菜の水耕栽培 マンゴーの栽培 地産地消の野菜販売
地域防火活動
災害備蓄品寄贈
「農園工房ふたば」新鮮野菜と果物の生産と販売
当社は特設消防隊を組織しており、5台の消防車を配備し、
50名(内、女性5名)の消防隊員で活動しています。社内の消 火活動だけでなく近隣の火災などにも出動し、長生郡市広域 市町村圏組合消防本部と連携をとりながら、地域貢献の一環 として地域防火活動の一翼を担っています。2020年度は8回 の出動を数えました。
当社では、大規模災害などの万が一の事態に備え、防災用 品や非常食、飲料水などを備蓄しています。
備蓄品入替は賞味期限の3ヶ月前に設定し、これに伴い発 生した備蓄品をフードバンク等に提供しています。
2020年度は茂原市(千葉県)の社会福祉協議会へ250食 を寄贈しました。
フタバビジネスシステム(株)では、安心・安全を追求した農 業ビジネスの取り組みとして、新鮮野菜やバナナ・マンゴーな どの熱帯果物の栽培を行なっています。また、自社栽培の新 鮮な野菜や果物だけでなく、農園工房ふたばの取り組みにご
賛同いただいた農家の皆さんが育てた商品も販売していま す。販売を通して地域との交流を深めるとともに地産地消を 推進しています。