■ は じ め に
本 書 は 所 有 者 ・ 運 行 管 理 者 の 方 よ り 、 当 社 製 エ レ ベ ー タ ー の 保 守 ・ 点 検 に つ い て 、 維 持 及 び 運 行 の 安 全 を 確 保 す る 為 に 、 エ レ ベ ー タ ー 専 門 技 術 者 の 方 へ 、 本 書 を 理 解 し た 上 で 作 業 を 実 施 す る よ う ご 指 示 し て い た だ き た い 事 項 を 記 載 し た 資 料 で す 。
● こ の 「 維 持 管 理 マ ニ ュ ア ル 」( 以 下 「 マ ニ ュ ア ル 」 と い う ) を 専 門 技 術 者 の 方 に 熟 読 い た だ き 十 分 理 解 の 上 で 作 業 を す る よ う に 依 頼 し て く だ さ い 。
● こ の マ ニ ュ ア ル は 、必 要 な と き に す ぐ 読 め る よ う に 、お 手 元 に 大 切 に 保 管 し て く だ さ い 。
● こ の マ ニ ュ ア ル は 、エ レ ベ ー タ ー の 所 有 者 や 管 理 者 が 変 更 に な る 場 合 に は 、適 切 に 引 き 継 ぎ を 行 っ て く だ さ い 。
● こ の マ ニ ュ ア ル の 内 容 に つ い て 、ご 不 明 な 点 や 、ご 理 解 い た だ け な い 点 が あ る 場 合 は 、 本 書 に 記 載 の 当 社 お 問 合 せ 先 へ ご 連 絡 く だ さ い 。
● 本 書 は 、基 本 仕 様 に つ い て 説 明 し て お り ま す 。従 い 実 際 の 製 品 で は 一 部 異 な る 場 合 が あ り ま す の で 、 あ ら か じ め ご 了 承 く だ さ い 。
本書に加え、巻末に記載してある参考文献のすべてをお読みいただき、その内容を包括 し、かつ使用頻度、利用状況、その他を考慮し、エレベーターを適切な状態に維持して ください。
救出作業はあらかじめ十分に訓練された方が、迅速に対応できるようにしてください。
本書の内容は、関係者以外の方に開示しないでください。本書には「関係者以外開示禁 止」の表示をしてください。一般の利用者が本書により知り得た情報を元に、エレベー ターを操作または運転した場合、思わぬ事故が起こるおそれがあります。このような事 故により生じる損害については当社では責任を負いません。
機 械 室 レ ス ・ エ レ ベ ー タ ー
維 持 管 理 マ ニ ュ ア ル ( 保 守 ・ 点 検 編 )
第 6 版
■ 目 次
1 . 警 告 表 示 、 及 び 諸 注 意 な ど ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3 頁 1 - 1 警 告 表 示 マ ー ク の 定 義
1 - 2 用 語 の 定 義 1 - 3 諸 注 意
1 - 4 専 門 技 術 者 へ の お 願 い
2 . 所 有 者 ・ 運 行 管 理 者 の 方 へ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 頁
3 . 保 守 ・ 点 検 の 留 意 事 項 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 頁
4 . 保 守 点 検 用 具 、 及 び 保 守 ・ 点 検 装 置 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 6 頁 4 - 1 保 守 点 検 用 具
4 - 2 保 守 点 検 に 使 用 す る 装 置 、 及 び ス イ ッ チ
5 . 保 守 ・ 点 検 事 項 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 3 頁 5 - 1 ピ ッ ト 廻 り
5 - 2 か ご 室 廻 り 5 - 3 昇 降 路 関 係 5 - 4 乗 場 廻 り
5 - 5 そ の 他 点 検 事 項
6 . 法 定 検 査 に 関 す る 事 項 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 9 頁
7 . 特 に ご 注 意 い た だ き た い こ と ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3 0 頁 7 - 1 エ レ ベ ー タ ー 故 障 表 示
7 - 2 ブ レ ー キ の 構 造
7 - 3 積 載 超 過 装 置 の 設 定 方 法
7 - 4 主 イ ン バ ー タ 装 置 の エ ラ ー 表 示 7 - 5 ド ア イ ン バ ー タ 装 置 の エ ラ ー 表 示 7 - 6 戸 開 走 行 保 護 装 置 に つ い て
8 . 閉 じ 込 め 救 出 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 2 頁 8 - 1 閉 じ 込 め 救 出 手 順
8 - 2 救 出 作 業 手 順
9 . 油 類 一 覧 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 5 頁
1 0 . 定 期 交 換 部 品 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 6 頁
1 1 . 参 考 文 献 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 7 頁
1 2 . リ サ イ ク ル の ご 協 力 と お 願 い ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 7 頁
■ 1.警告表示、及び諸注意等
1-1 警告表示マークの定義
取扱いを誤った場合に生じる危険と、その程度を示した警告表示マークの定義は、
以下のとおりです。
●危険・警告・注意の定義
危険
使用者が取り扱いを誤った場合、死亡または重傷を負うことがあり、かつその切迫の度合いが高いこと
警告
使用者が取り扱いを誤った場合、死亡または重傷を負うことが想定されるこ と。注意
使用者が取り扱いを誤った場合、傷害を負うことが想定されるかまたは物的 損害の発生が想定されること。●本資料に記載の“図記号”の定義
または 必ず実施いただきたい事、守っていただきたい事を表します。
または 「禁止事項」(禁止行為)を表します。
1-2 用語の定義
本資料における用語の定義は次の通りです。
◎ 所有者等とは、エレベーターを所有する者をいいます。
◎ 管理者とは、直接、エレベーターの運行業務を管理する者をいいます。
◎ 専門技術者とは、エレベーターの保守・点検を専門に行う者をいいます。
1-3 諸注意
◎ 本資料に記載の安全に関する警告表示(危険、警告、注意)については必ずお守りくだ さい。
◎ 本資料の記載に無い操作、及び取扱いは行わないでください。人身事故、機器の故障の 原因になる可能性があります。
1-4 専門技術者へのお願い
(所有者等への助言)
エレベーターはその使用頻度、使用状況により部品の摩耗・劣化の状況が異なります。
点検の結果を所有者等に報告いただき、エレベーターが安全な状態で使用いただけるよ うに、適切な保守についてご助言ください。
強 制 強 制
■ 2.所有者・運行管理者の方へ
所有者・運行管理者の方より専門技術者の方へ以下の各項目について 確実にお伝えください。
◎ 本資料を熟読の上、3.以降の作業を正しく実施してください。
◎ 法令で定められた定期検査については、日本工業規格JIS A 4302「昇降機の検査 標準」に基づき実施してください。
◎ 部品交換は必ず当社純正品を使用してください。また、製品の改造は行わないで下さい。
◎ 製品の仕様を変更するには、より詳細な製品知識が必要ですので、所有者経由にて当社に相 談してください。
◎ 当社は下記のような不適切な管理と使用に起因する故障又は、事故については、責任を負い かねますので、あらかじめご承知置き願います。
・ 本資料の記載に無い操作、及び取扱いに起因するもの。
・ 保守・点検、修理の不良に起因するもの。
・ 製品を改造したことに起因するもの。
・ 当社が供給していない機器、または部品類を使用させたことに起因するもの。
■ 3.保守・点検の留意事項
専門技術者の方へ保守・点検を行うに当たり、以下の事項を確実に守って 頂くように要請してください。
◎ 保守上の留意事項が、各機器に貼り付けたラベルに記載されている場合は、それらも参照し て適切な保守・点検を実施してください。尚、ラベルの記載内容を逸脱して保守・点検した 場合、重大な不具合が発生するおそれがあります。
◎ かご上搭乗、ピット進入等の作業時には、第三者や作業者本人が昇降路転落等の事故に至ら ないように予防措置を施してください。
◎ かご上に搭乗する時は次の事項を確実に実施してください。
・ かご上下点検灯を点灯させる。(かご内、及び乗場運転操作盤にて操作できる機種に限 る)
・ 乗場より安全に搭乗できる位置にかごを停止させる。
・ 乗場ド ア を開けた状態でかご上運転操作盤の安全スイッチ(CIS)、及び点検スイ ッチ(HSIS)をOFFしてから搭乗する。
・ 安全帯を強固で適切なところにセットする。
◎ かご上での作業は次の事項を確実に実施してください。
・ 体のバランスに注意し安全な場所に位置する。
・ かご停止中、及び作業中は必ずかご上運転操作盤の安全スイッチ(CIS)をOFF すること。
・ かごを運転する場合は、かご上運転操作盤の安全スイッチ(CIS)を ON にし、点 検スイッチ(HSIS)をOFFのままとすること。
・ 昇降の合図(「アップ」「ダウン」「ストップ」)を明確に発音し、必ず復唱すること。
・ 運転中は昇降路器具との接触や頂部の挟まれに十分注意し、特につり合いおもりとの 交差時は挟まれに注意すること。
・ ドアを開閉する場合は、ドア機構やドアに挟まれないように注意すること。
◎ かご上から乗場に出る場合は次の事項を確実に実施してください。
・ 安全に出られる位置にかごを停止させる。
・ かご上運転操作盤の安全スイッチ(CIS)を OFF のまま乗場に出る。
・ 点検灯を消し、かご上運転操作用スイッチを平常に戻し、最後にかご上運転操作盤の 安全スイッチ(CIS)を ON にすること。
・ 静かに乗場のドアを閉める。
◎ ピットでの作業は次の事項を確実に実施してください。
・ 乗場より安全に入れる位置にかごを停止させること。
・ ピット安全スイッチ(PIS)をOFFにする。
・ 点検灯を点灯する。
・ 安全に入れるか確認し、必要に応じて脚立などを利用すること。
・ 乗場のドアが開いている場合は、第三者の安全に十分配慮すること。
・ 作業中は、ピット安全スイッチ(PIS)をOFFの状態で行うこと。
・ ピットに入ったまま運転をする場合は、安全な場所に位置すること。特に釣合おもり が降下してきた場合に挟まれないように十分注意すること。
・ 最下階まで運転する場合は必ず点検運転で運転し、運転者は何時でも安全スイッチを OFF出来る体勢をとること。
◎ ピットから乗場に出る場合は次の事項を確実に実施してください。
・ ピット安全スイッチ(PIS)がOFFであることを確認する。
・ 乗場ドアを全開させ、閉まってこないようにドアをストッパーなどで固定する。
・ 点検灯を消し、ピット安全スイッチを ON にし乗場へ出る。
・ 静かに乗場のドアを閉める。
作業者がかご上、またはピットにいる状態では自動運転、及び高速運転を行わない
こと。
■ 4 . 保 守 点 検 用 具 、 及 び 保 守 ・ 点 検 装 置
保守点検するための専用用具は、常時使用できるよう適切に保管してください。
4- 1. 保 守 点 検 用 具
保 守 点 検 に 使 用 す る 専 用 用 具 は 、 下 表 の 通 り で す 。 緊 急 時 の 活 用 、 保 守 点 検 時 の 作 業 者 の 安 全 確 保 の た め に 定 期 的 に 機 能 点 検 を 実 施 し て く だ さ い 。
表 4-1:保守点検用具の説明
対象者 用具名・用途 外形図 備考
管理者
エレベーター専用キー
① かご操作盤キー・・・・・・(#410)
かご内操作盤BOXを開ける時に使用。
② かご操作盤運転キー・・・・(#Ⓑ)
かご内操作盤キースイッチにてエレベーターの運 転をON-OFFさせる。
③ 乗り場運転休止キー・・・・(#S900)
乗場キースイッチにてエレベーターを休止させる 時に使用。
④ 乗場運転操作盤キー・・・・(#500)
乗場運転操作盤BOXの開閉に使用。
A
専門技術者
外部開放バー
⑤ 横開き扉用
⑥ 上開き扉用
乗場ドアを乗場側から開放する時にロック解除に使用。
B
ブレーキ開放装置
⑦:小型用(最下階敷居下に設置)
⑧、⑨:大型用(⑦、⑨はピットに保管)
C
安全距離確保バー(機械式ストッパー)
かご上、ピット作業時の安全確保のため緩衝器に取付け ます。
D
制御盤点検台(確認スイッチ付き) E
移 動 式 か ご 上 ・ ピ ッ ト 運 転 ス イ ッ チ F 別売
【 外 形 図 】
A:エレベーター専用キー
B : 外 部 開 放 バ ー
C : ブ レ ー キ 開 放 装 置
410 Ⓑ S900
500
⑤:横開きドア用 ⑥:上開きドア用
⑦:【対象マシン型式】
・200ES/200EL
・250ES/250EM
・BH055
⑨:【対象マシン型式】
・52TXS/52TXM
⑧:【対象マシン型式】
・BH110/BH170
① ② ③ ④
D : 安 全 距 離 確 保 バ ー ( 機 械 式 ス ト ッ パ ー )
E : 制 御 盤 点 検 台
F : 移 動 式 か ご 上 ・ ピ ッ ト 運 転 ス イ ッ チ
小型用 大型用
【 収 納 時 】 【 使 用 時 】
U 安全
D
【大型用】
【小型用】
ピット壁
点検台確認 スイッチ
【 収 納 時 】 【 使 用 時 】 点検台確認
スイッチ ピット壁
4- 2 . 保 守 点 検 に 使 用 す る 装 置 、 及 び ス イ ッ チ
保 守 点 検 に 使 用 す る ス イ ッ チ 、 そ の 他 装 置 の 機 能 は 以 下 の 通 り で す 。
表 4-2:保守点検に使用するスイッチの機能
【 外 形 図 】
名 称 操 作 機 能 説 明 対 象 操 作 盤 備 考
安 全 ス イ ッ チ O F F 安 全 回 路 を 遮 断 す る G ・ H
H S I S O F F 高 速 運 転 を 無 効 に す る G ・ H 点 検 運 転 D O I S O F F 戸 開 操 作 を 無 効 に す る G ・ H
H B I S O F F 乗 場 ボ タ ン を 無 効 に す る G ・ H
U
O N し て い る 間
低 速 上 昇 運 転 ( 点 検 運 転 ) G ・ H
H S I S が O F F の 時 有 効
D
O N し て い る 間
低 速 下 降 運 転 ( 点 検 運 転 ) G ・ H
H S I S が O F F の 時 有 効
D O O N 戸 開 す る G ・ H か ご が 戸 開 位 置 の 時
D C O N 戸 閉 す る G ・ H
D B I S O F F 上 開 き 戸 ブ レ ー キ 解 除 G ・ H C O R S O N 管 制 運 転 信 号 無 効 及 び 管 制 運 転 解 除 H
点 検 灯 O N か ご 上 下 点 検 灯 の 点 灯 H
M E S
O N し て い る 間
頂 部 、 ピ ッ ト 部 安 全 距 離 確 保 ス イ ッ チ 無 効 及 び 短 絡 用 コ ネ ク タ ー を 有 効 に す る 。
H
S F R
O N
戸 開 走 行 保 護 装 置 の 復 帰 。 但 し 、 一 度 停 止 し た が 正 常 に な っ た 時 。
H
0 . 3 秒 O N で 解 除 。
( ブ レ ー キ 異 常 時 は 2 度 押 し )
O N 継 続
戸 開 走 行 保 護 装 置 の 異 常 処 理 プ ロ グ ラ ム に て エ レ ベ ー タ ー が 停 止 し た が 、 救 出 等 の た め 緊 急 で 動 か す 時 。
H
押 し 続 け か ら 3 秒 で 解 除 し 、さ ら に 7 秒 後 に 再 度 遮 断 。
G : か ご 上 運 転 操 作 盤 H : 乗 場 運 転 操 作 盤
図 4-1 かご側そらせ綱車
釣合おもり側 そらせ綱車
釣合おもり側 レール 調速機返し綱車
非常止め装置 荷重検出装置
トラベリングケーブル
制御盤
巻上機
釣合おもり側 緩衝器
調速機 地震感知器 かご側緩衝器
三方枠
釣合おもり 乗場操作盤
乗場ドア
主索 かごドア
メインレール
小型機械室レスエレベーター構成図 (200ES・EL/250ES・EM型)
かご
ブレーキ
戸開走行保護制御盤 かご上運転操作盤
乗場運転操作盤
自動床合せ補正装置
オーバーヘットビーム
オーバーヘットビーム受梁
調速機返し綱車
非常止め装置
トラベリングケーブル
メインレール
地震感知器
制御盤
マシンビーム
調速機 かご側緩衝器
釣合おもり側 緩衝器 釣合おもり 釣合おもり側
レール 主索 乗場操作盤 乗場ドア
三方枠 かご 釣合おもり側
そらせ綱車 かご側そらせ綱車
かごドア
かご下綱車
ブレーキ
大型機械室レスエレベーター構成図 (52TX型)
モーター(巻上機)
戸開走行保護制御盤
図 4-3
自動床合せ補正装置
オーバーヘットビーム
オーバーヘットビーム受梁
調速機返し綱車
非常止め装置
トラベリングケーブル
メインレール
地震感知器
制御盤
マシンビーム
調速機 かご側緩衝器
釣合おもり側 緩衝器
巻上機 釣合おもり 釣合おもり側
レール 主索 乗場操作盤 乗場ドア
三方枠 かご 釣合おもり側
そらせ綱車 かご側そらせ綱車
かごドア
かご下綱車
ブレーキ
大型機械室レスエレベーター構成図 (BH型)
モーター
戸開走行保護制御盤
■5.保守・点検事項
特に記載されていない保守・点検項目、及び点検周期については「建築保全業務共通 仕様書(平成20年版)」(発行:財団法人建築保全センター)の点検周期を目安として ください。
5 - 1 ピ ッ ト 廻 り
5 - 1 - 1 環 境 状 態
① 清 掃 状 態 、温 度 、湿 度 、そ の 他 ピ ッ ト 内( 昇 降 路 全 体 )環 境 の 異 常 が な い な ど 、 エ レ ベ ー タ ー の 機 能 上 支 障 の な い こ と 。
② ピ ッ ト 床 面 に 亀 裂 や 損 傷 、 漏 水 等 の 異 常 が な い こ と 。
③ エ レ ベ ー タ ー に 係 る 設 備 以 外 の も の ( 法 令 で 認 め ら れ た も の を 除 く ) が 設 置 さ れ て い な い こ と 。
④ 照 明 ・ コ ン セ ン ト 類 に 異 常 が な い こ と 。
5 - 1 - 2 制 御 盤
① 主 開 閉 器 等 の 制 御 機 器 の 作 動 、及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
② 端 子 の 緩 み 、及 び 電 源 遮 断 器( サ ー キ ッ ト プ ロ テ ク タ ー )の 異 常 が な い こ と 。
③ 表 5-1 に 掲 げ る 回 路 に つ い て 、 絶 縁 抵 抗 を 測 定 し 、 そ の 値 が 判 定 基 準 の 数 値 以 上 で あ る こ と 。
注 意 1 絶 縁 抵 抗 は 、 各 電 源 遮 断 器 を “ 切 り ” の 状 態 で 測 定 す る こ と 。 注 意 2 半 導 体 、電 解 コ ン デ ン サ ー な ど の 電 子 機 器 を 含 む 回 路 に つ い て は 、
適 切 な 絶 縁 抵 抗 計 を 用 い て 測 定 す る こ と 。
表 5-1: 絶 縁 抵 抗 判 定 基 準
測定回路 判定基準
電動機主回路 (300V以下・300Vを超えるもの)
1MΩ以上 制 御 回 路 (150V以下・150Vを超え 300V以下)
信 号 回 路 (150V以下・150Vを超え 300V以下)
照 明 回 路 (150V以下・150Vを超え 300V以下)
④ 電 磁 接 触 器 の 接 点 に 異 常 な 摩 耗 が な い こ と 。
⑤ 制 御 盤 内 の 機 器 に 埃 等 が 堆 積 し て い な い こ と 。
⑥ プ リ ン ト 基 板 の 汚 れ や 、 冷 却 フ ァ ン の 回 転 状 態 に 異 常 が な い こ と 。
⑦ 制 御 盤 内 点 検 ス イ ッ チ の 作 動 、 及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 1 - 3 停 電 時 自 動 着 床 装 置
① バ ッ テ リ ー に 変 形 ( 膨 ら み )、 ひ び 割 れ 、 液 も れ 、 異 常 な 発 熱 等 が な い こ と 。
② 停 電 時 救 出 運 転 の フ ロ ー ど お り の 運 転 動 作 を 行 い 、 異 常 が な い こ と 。
バ ッ テ リ ー 交 換 時 は 特 に シ ョ ー ト ( 短 絡 ) に 注 意 し て く だ さ い 。
図 5-1: 非 常 電 源 盤 配 置 図
5 - 1 - 4 戸 開 走 行 保 護 制 御 盤
① 取 付 け 状 態 や 外 観 に 異 常 等 が な い か 確 認 す る 。
5 - 1 - 5 巻 上 機 ( 綱 車 )
① 取 付 け 状 態 の 変 化 や 条 痕 、 及 び 亀 裂 等 の 異 常 が な い こ と 。
② 綱 車 の ロ ー プ 溝 に 規 定 値 以 上 の 摩 耗※ 1、 及 び ロ ー プ ス リ ッ プ 等 の 異 常 が な い こ と 。
③ 軸 受 に 異 常 音 、 及 び 異 常 振 動 等 が な い こ と 。
④ ロ ー プ と ロ ー プ 外 れ 止 め 間 の 隙 間 寸 法 は 図 5-2、 及 び 表 5- 2 の 基 準 を 満 た し 、ロ ー プ 外 れ 止 め の 干 渉 等 の 異 常 が な い こ と を 確 認 す る こ と 。
( ※ 1 ) 詳 細 は 弊 社 発 行 の 「 昇 降 機 の 法 定 検 査 に 関 す る 技 術 資 料 」 参 照 。
図 5-2: ロ ー プ ガ ー ド 取 付 け 寸 法 12Vバッテリー
表 5-2: ロ ー プ ガ ー ド 取 付 け 基 準
記 号 項 目 式 ( 単 位 mm)
A 溝 深 さ 寸 法 A≧ d か つ A≧3
B 山 と ロ ー プ ガ ー ド 間 寸 法 B≦ d
C 耳 と ロ ー プ ガ ー ド 間 寸 法 C≦ d d ロ ー プ 径
5 - 1 - 6 巻 上 機 ( 電 動 機 、 軸 受 、 グ リ ス 給 油 )
① 回 転 時 に 電 動 機 、 軸 受 等 に 異 常 音 、 異 常 振 動 、 及 び 異 常 な 発 熱 等 が な い こ と 。
② エ ン コ ー ダ の 作 動 、 及 び 取 付 け 状 態 に 異 常 が な い こ と 。
③ グ リ ス の 補 給 は 定 期 的 に 行 う 。 排 出 口 を 開 け て か ら 補 給 し 、 出 て き た 古 い グ リ ス は か き 出 す こ と 。
5 - 1 - 7 巻 上 機 ( 減 速 機 )
① 回 転 時 に 軸 受 か ら 異 常 音 、 及 び 異 常 振 動 等 が な い こ と 。
② 潤 滑 状 態 の 良 否 ( 油 量 )、 及 び 油 漏 れ の な い こ と 。
③ ギ ヤ の 摩 耗 、 及 び 歯 当 り に 異 常 が な い こ と 。
5 - 1 - 8 巻 上 機 ( ブ レ ー キ )
① 作 動 が 良 好 で あ る こ と 。 ま た 、 ス リ ッ プ 等 の 異 常 が な い こ と 。
② 静 止 保 持 ブ レ ー キ ト ル ク 確 認
・ か ご 内 に 定 格 積 載 量 の 1 2 5 % 負 荷 を 載 せ た 時 に か ご が 移 動 ( ブ レ ー キ が ス リ ッ プ ) し な い こ と 。
③ 動 的 ブ レ ー キ ト ル ク 確 認
・ 無 負 荷 上 昇 点 検 走 行 ( 概 ね 10m/min) さ せ 、 リ ミ ッ ト ス イ ッ チ 作 動 に よ り 停 止 し た 時 の 床 レ ベ ル と の レ ベ ル 差 が 初 期 記 録 値 ( 竣 工 時 、 及 び 部 品 交 換 時 ) ± 2 0 m m 以 内 の こ と 。
④ 可 動 部 分 の 作 動 状 態 に 異 常 が な い こ と 。
⑤ パ ッ ド 、 コ イ ル 付 近 に 異 物 、 油 類 の 付 着 等 の 異 常 が な い こ と 。
⑥ ブ レ ー キ ド ラ ム や ブ レ ー キ デ ィ ス ク 部 に 、 傷 や 油 類 の 付 着 等 の 異 常 が な い こ と 。
⑦ ト ル ク 調 整 ボ ル ト 部 の ペ イ ン ト マ ー ク の ズ レ が な い こ と 。
⑧ ブ レ ー キ ス イ ッ チ の 作 動 、及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
「 9 . 油 類 一 覧 」 に 記 載 の 指 定 さ れ た グ リ ス 以 外 注 入 し な い で く だ さ い 。
⑨ パ ッ ド に 規 定 値 以 上 の 摩 耗※ 2が な い こ と 。
( ※ 2 ) 詳 細 は 弊 社 発 行 の 「 昇 降 機 の 法 定 検 査 に 関 す る 技 術 資 料 」 参 照 。
5 - 1 - 9 調 速 機
① 回 転 中 に 軸 受 の 異 常 音 、 及 び 異 常 振 動 等 が な い こ と 。
② ロ ー プ 溝 の 摩 耗 等 の 異 常 が な い こ と 。
③ 取 付 け は 概 ね 水 平 で あ る こ と 。
④ 過 速 ス イ ッ チ 、 及 び キ ャ ッ チ 作 動 速 度 を 測 定 し そ の 値 が 本 体 に 貼 付 し て あ る 銘 板 ( ラ ベ ル ) の 表 示 内 容 の 通 り で あ る こ と 。
5 - 1 - 1 0 緩 衝 器
① 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 、 著 し い 腐 食 が な い こ と 。
② ス プ リ ン グ ま た は プ ラ ン ジ ャ ー に 発 錆 等 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
③ 油 入 緩 衝 器 の 場 合 、油 漏 れ 等 の 発 生 が な く 、プ ラ ン ジ ャ ー が 上 端 ま で 完 全 に 復 帰 し て い て 油 量 が 不 足 し て い な い こ と 。
5 - 1 - 1 1 下 部 安 全 距 離 確 保 ス イ ッ チ ・ 装 置
① ス イ ッ チ 動 作 位 置 、 及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。 注 意 : 動 作 位 置 は 定 格 速 度 に 関 わ り な く 、 か ご 下 と ピ ッ ト 機 器 上 面 間 距 離 が 1 3 0 0 m m 以 上 の 位 置 で す 。
② 下 部 安 全 距 離 確 保 バ ー の 状 態 が 良 好 で あ る こ と 。
5 - 1 - 1 2 下 部 フ ァ イ ナ ル リ ミ ッ ト ス イ ッ チ
① 作 動 位 置 、 及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
表 5-3: 終 端 階 行 過 ぎ 制 限 及 び 終 端 階 停 止 ス イ ッ チ 動 作 位 置 ( m m ) 定 格 速 度 ( m/min)
ス イ ッ チ 名 称 4 5 6 0 9 0 1 0 5
強 制 減 速 DLS + 850 + 1200 + 1950 + 2150 ダ ウ ン ス ロ ー リ ミ ッ ト 1 LS + 450 + 600 + 900 + 1000
ダ ウ ン リ ミ ッ ト 3 LS - 50
フ ァ イ ナ ル リ ミ ッ ト 5 LS - 110( - 150)
注 意 : 各 寸 法 は 、 最 下 階 乗 場 床 面 と か ご 床 面 の 鉛 直 距 離
( ) 内 の 数 値 は 大 型 マ シ ン の 5 2 T X 、 B H 1 1 0 、 B H 1 7 0 型 の エ レ ベ ー タ ー に 適 用 す る 。
100mm 100mm
5 - 1 - 1 3 か ご 非 常 止 め 装 置
① 作 動 、 及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 の な い こ と 。
② 非 常 止 め 試 験 を 行 い 、 異 常 の な い こ と 。
5 - 1 - 1 4 か ご 下 綱 車
① 回 転 中 に 軸 受 の 異 常 音 、 及 び 異 常 振 動 等 が な い こ と 。
② ロ ー プ 溝 の 著 し い 摩 耗 等 の 異 常 が な い こ と 。
③ 取 付 け 状 態 の 変 化 や 条 痕 、 及 び 亀 裂 等 の 異 常 が な い こ と 。
④ ロ ー プ と ロ ー プ 外 れ 止 め 間 の 隙 間 が 5-1- 5 の ④ の 基 準 を 満 た す こ と 。
5 - 1 - 1 5 釣 合 ロ ー プ
① 釣 合 ロ ー プ に 発 錆 等 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
② 釣 合 ロ ー プ の 取 付 け 状 態 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 1 - 1 6 釣 合 お も り 底 部 す き 間
① か ご が 最 上 階 に 着 床 し て い る 時 の 釣 合 お も り と 緩 衝 器 と の 距 離 が 物 件 ご と の 規 定 値 範 囲 ( JIS 検 査 基 準 に よ る ) で あ る こ と 。
5 - 1 - 1 7 移 動 ケ ー ブ ル 、 及 び 取 付 け 部
① か ご の 運 転 時 に 揺 れ 、 及 び 捩 れ 等 の 異 常 が な い こ と 。
② 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 1 - 1 8 ピ ッ ト 内 の 耐 震 対 策
① ピ ッ ト 内 耐 震 対 策 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 1 - 1 9 冠 水 セ ン サ ー
① セ ン サ ー に 著 し い 腐 食 が 無 く 、 フ ロ ー ト が ス ム ー ズ に 動 く こ と 。
② 管 制 運 転 の フ ロ ー ど お り の 運 転 動 作 を 行 い 、 異 常 が な い こ と 。
③ 塵 埃 の 付 着 の な い こ と 。
図 5-3: ピ ッ ト 冠 水 セ ン サ ー
ピット床面
【ピット床取付けタイプ】
【ピット壁取付けタイプ】
ピット壁
ピット床面
5 - 1 - 2 0 ピ ッ ト 安 全 ス イ ッ チ
① 作 動 お よ び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 2 か ご 室 廻 り
5 - 2 - 1 運 行 状 態
① 加 減 速 、 着 床 に 異 常 、 及 び 振 動 等 が な い こ と 。
② 床 合 わ せ 補 正 装 置 は 正 常 に 着 床 段 差 を 補 正 す る こ と 。
5 - 2 - 2 か ご 室 の 周 壁 ・ 天 井 お よ び 床
① 摩 耗 、 発 錆 、 腐 食 等 の 劣 化 が な い こ と 。
② 鏡 や 手 摺 に 異 常 が な い こ と 。
③ 換 気 扇 、 及 び フ ァ ン の 回 転 状 態 に 異 常 や 汚 れ が な い こ と 。
5 - 2 - 3 か ご 上 運 転 操 作 盤 の 安 全 ス イ ッ チ 、 及 び 非 常 救 出 口
① 作 動 が 良 好 で あ る こ と 。
② 非 常 救 出 口 は 、か ご 外 部 か ら の 開 閉 が 良 好 で 、ス イ ッ チ の 作 動 で エ レ ベ ー タ ー が 停 止 し 施 錠 が 確 実 で あ る こ と 。
5 - 2 - 4 か ご ガ イ ド シ ュ ー
① シ ュ ー の 著 し い 摩 耗 、 取 付 け の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 2 - 5 給 油 器 ( か ご ・ つ り 合 い お も り )
① 給 油 機 能 に 異 常 が な い こ と 。
② 油 量 が 適 切 で あ る こ と 。
5 - 2 - 6 か ご ド ア 、 及 び 敷 居 ( 乗 場 ド ア と 共 通 )
① 変 形 ・ 摩 耗 ・ 発 錆 ・ 腐 食 等 の 異 常 が な い こ と 。
② 取 付 け 状 態 、 及 び ド ア の 隙 間 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
③ 敷 居 溝 に ゴ ミ が な い こ と 。
④ ド ア シ ュ ー 取 付 け 状 態 に 緩 み 等 の 異 常 が な い こ と 。
5 - 2 - 7 ハ ン ガ ー ロ ー ラ ー 、 及 び 連 動 ロ ー プ ( 乗 場 ド ア と 共 通 )
① 開 閉 時 に 軸 受 の 異 常 音 、 及 び 異 常 振 動 等 が な い こ と 。
② ロ ー ラ ー 表 面 に 異 常 摩 耗 が な い こ と 。
③ 取 付 け 状 態 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
ハ ン ガ ー の お ど り 止 め ( エ キ セ ン ロ ー ラ ー ) と レ ー ル と の 間 隙 は 0 . 4± 0 . 1m m と な っ て い る こ と 。
④ 連 動 ロ ー プ の 固 定 部 の 緩 み や 素 線 の 破 断 等 の 異 常 が な い こ と 。
5 - 2 - 8 ド ア レ ー ル ( 乗 場 ド ア と 共 通 )
① 摩 耗 、 及 び 発 錆 等 が な く 、 取 付 け 状 態 に 異 常 が な い こ と 。
② レ ー ル 表 面 に 汚 れ が な い こ と 。
5 - 2 - 9 か ご ド ア の ス イ ッ チ
① 作 動 位 置 、 及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
② 戸 開 時 は 接 点 と シ ョ ー ト 板 間 が 5 m m 離 れ て お り 、戸 閉 時 は 接 点 が シ ョ ー ト 板 に 接 触 開 始 か ら ロ ー ラ ー 押 し 代 で 2 m m の こ と 。
③ 強 制 開 離 機 構 が 機 能 し て い る こ と 。
図 5-4: か ご ド ア ス イ ッ チ 設 定 寸 法 ( 片 ・ 中 央 開 き 戸 )
接 点 と シ ョ ー ト 板 隙間寸法
5mm カム
戸開時
接点接触開始時 かごドア全閉時
+1 -0
【ローラー押し代】
接点接触開始より 2 mm
【接点押し代】
接点接触開始より 4 mm +1 -0
+1 -0
強制解離機構
表 5-4: か ご ド ア ス イ ッ チ 各 設 定 寸 法 ( 単 位 m m ) 接 点 接 触 開 始 距 離 : 高 速 ド ア 全 閉 手 前 ( 片 開 き ) 1 0 ~ 7 接 点 接 触 開 始 距 離 : 高 速 ド ア 全 閉 手 前 ( 中 央 開 き ) 2 0 ~ 1 5 ロ ー ラ ー 押 代 は 接点接触開始より( 片 ・ 中 央 開 き 戸 ) 2 接 点 の 押 し 代 は 接点接触開始より( 片 ・ 中 央 開 き 戸 ) 4
図 5-5: か ご ド ア の ス イ ッ チ 概 観 ( 上 開 き ド ア )
表 5-5: か ご ド ア ス イ ッ チ 各 設 定 寸 法 ( 上 開 き ド ア ) 単 位 : m m 動 作 開 始 距 離 : 高 速 ド ア 全 閉 手 前 2 0
接 点 接 触 開 始 距 離 : 動 作 開 始 よ り 3 ±0 . 3 ロ ー ラ ー 押 し 代 : 接 点 接 触 開 始 よ り 3
※ 但 し 、 ロ ー ラ ー 押 し 代 は 、 か ご ド ア を ス イ ッ チ と 反 対 方 向 ( 図 5-4 の 矢 印 方 向 ) に 寄 せ た 状 態 で 測 定 し 、 全 閉 時 に ロ ー ラ ー を 押 し 切 ら な い こ と
+1 -0 +1 -0
かごドアスイッチ スイッチカム
強制解離機構
かごドア
+1 -0 +0 -5
5 - 2 - 1 0 か ご ・ 乗 場 ド ア 係 合 装 置
① 取 付 け に 緩 み 等 が な い こ と 。
② 乗 場 ド ア 敷 居 、 及 び 昇 降 路 内 突 起 物 と の ク リ ア ラ ン ス が 良 好 な こ と 。
図 5-6: か ご ・ 乗 場 ド ア 係 合 装 置
表 5-6:かごドア係合装置と乗場契合カムの取合い寸法
位置説明 位置 規定寸法(mm)
ランニングクリアランス H 35 30
係合ローラーと不動カムの隙間(戸閉時) A 29±2
乗場ドア係合カムと不動カムの隙間(戸閉時) B 10±2
係合ローラーと不動カムの隙間(戸開時) C 1±1
係合ローラーとベルクランプ支点の寸法 D 6
乗場ドア係合カムのかかり代 E 15±5 20
乗場ドア係合カムの垂直度(左右) F 1以内
乗場ドア係合カムの垂直度(前後) G 1以内
乗場ドア係合カム 係合ローラー
乗場ドア係合カム 係合ローラー
不動カム
戸全閉時 戸開時
乗場ドア係合装置 全閉時戸開位置(平面図)
かごドア係合装置
F G
+0 -5 +1 -0
5 - 2 - 1 1 戸 閉 め 安 全 装 置
① 光 電 ド ア セ ン サ ー( 乗 場 ド ア も 同 様 )や セ フ テ ィ ー シ ュ ー 等 、戸 閉 め 安 全 装 置 の 反 転 動 作 や 取 付 け 状 態 な ど に 異 常 が な い こ と 。
② 配 線 ケ ー ブ ル の 取 付 け 状 態 や 損 傷 が な い こ と 。
③ 片・中 央 開 き ド ア セ フ テ ィ ー シ ュ ー の ス ト ロ ー ク は 7 ±2 m m で 検 出 ス イ ッ チ が 動 作 す る こ と 。
図 5-6 : 片 ・ 中 央 開 き ド ア セ フ テ ィ ー シ ュ ー 設 定 寸 法
図 5-7: 上 開 き ド ア セ フ テ ィ ー シ ュ ー 設 定 寸 法
( 単 位 m m ) ド ア 形 式 Y 寸 法 検 出 ス イ ッ チ
動 作 寸 法 3 U 6 0 ± 5
8 ± 3 2 U ― A 5 0 ± 5
2 U ― B 7 0 ± 5
持上げによる検出スイッチ動作寸法
開閉中、及び全開時の出代寸法
開閉中、及び全開時の出代寸法
持上げによる検出スイッチ動作寸法 全閉時の出代寸法
8
5 - 2 - 1 2 戸 の 開 閉 装 置
① 戸 の 開 閉 状 態 、 及 び 開 閉 時 間 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
② 開 閉 機 構 の 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
③ 軸 受 の 異 常 音 、 異 常 振 動 、 及 び 異 常 温 度 等 が な い こ と 。
④ 駆 動 チ ェ ー ン ・ ベ ル ト の テ ン シ ョ ン 等 に 異 常 が な い こ と 。
⑤ 各 ス イ ッ チ 接 点 に 異 常 な 磨 耗 が な い こ と 。
⑥ 各 配 線 、 及 び 端 子 に 緩 み 等 の 異 常 が な い こ と 。
⑦ 装 置 廻 り の 清 掃 、 可 動 部 へ の 給 油 を 適 宜 行 う 。
戸閉リミット スイッチ 戸 閉 確 認 ス イ ッ チ ドアモーター
スプリングガイド
【Vベルトテンション(たわみ寸法)】
[2枚横開き、2枚中央開き戸]
0.3kgの押付で 2~2.1mm [3枚横開き、4枚中央開き戸]
・100Wモーターは
0.3kgの押付で 2~2.1mm
・180Wモーターは
0.6kgの押付で 2~2.1mm
【駆動ベルトテンション】
ベルトの中央付近で測定
2.3±0.1kgfで引っ張った時の たわみを図面指示寸法に設定
【スプリングガイド間寸法】
・戸閉時:47mm
・カム乗上げ時:35~37mm
強 制 解 離 機 構
ドア全閉時ローラーはカムに ジャストタッチのこと
5 - 2 - 1 3 か ご 操 作 盤 、 及 び 表 示 灯
① 動 作 ・ 点 灯 、 及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 2 - 1 4 外 部 へ の 連 絡 装 置
① 呼 び 出 し 、 及 び 通 話 が で き る こ と 。( 停 電 時 も 同 様 )
5 - 2 - 1 5 用 途 ・ 積 載 量 ・ 定 員 等 の 標 識
① 用 途 、 定 格 積 載 量 及 び 定 員 が 表 示 さ れ て い る こ と 。
5 - 2 - 1 6 照 明
① 球 切 れ や ち ら つ き 等 の 異 常 が な い こ と 。
5 - 2 - 1 7 停 電 灯 装 置
① 点 灯 状 態 に 異 常 が な い こ と 。
5 - 2 - 1 8 か ご 床 先 と 昇 降 路 壁 の 水 平 距 離
① 出 入 口 の 床 先 と か ご の 床 先 と の 水 平 距 離 が 4 c m 以 下 、か ご 床 先 と 昇 降 路 壁( 乗 用 、寝 台 用 、及 び 人 荷 用 の エ レ ベ ー タ ー に 限 る )と の 水 平 距 離 が 、 1 2 . 5 c m 以 下 で あ る こ と 。
5 - 3 昇 降 路 関 係
5 - 3 - 1 環 境 状 態
① 清 掃 状 態 、温 度 、湿 度 、そ の 他 昇 降 路 全 体 環 境 の 異 常 が な い な ど 、エ レ ベ ー タ ー の 機 能 上 支 障 の な い こ と 。
② 出 入 り 口 敷 居 下 部 の 保 護 板 の 取 付 け に 異 常 が な い こ と 。
③ エ レ ベ ー タ ー に 係 る 設 備 以 外 の も の ( 法 令 で 認 め ら れ た も の を 除 く ) が 設 置 さ れ て い な い こ と 。
④ 地 震 等 の 振 動 で か ご 、及 び ロ ー プ が 昇 降 路 の 壁 や 機 器 に 接 触 し な い 措 置 が 施 さ れ て い る こ と 。
5 - 3 - 2 遮 へ い 板 ( ベ ー ン )、 リ ミ ッ ト ス イ ッ チ
① 取 付 け 、 及 び 作 動 に 異 常 が な い こ と 。
5 - 3 - 3 中 間 つ な ぎ 箱 、 及 び 配 管
① ケ ー ブ ル の 取 付 け 状 態 に 異 常 が な い こ と 。
② エ レ ベ ー タ ー に 直 接 関 係 の 無 い 配 管 、 配 線 が な い こ と 。
5 - 3 - 4 着 床 装 置
① 動 作 に 異 常 が な い こ と 。
5 - 3 - 5 頂 部 安 全 距 離 確 保 ス イ ッ チ
① 動 作 位 置 、 及 び 取 付 け 状 態 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
注 意 : 動 作 位 置 は 定 格 速 度 に か か わ り な く 、 か ご 上 と 昇 降 路 頂 部 ま で の 距 離 が 1 3 0 0 m m 以 上 の 位 置 で す 。( 昇 降 路 頂 部 ま で の 距 離 が 長 い 場 合 を 除 く 。)
5 - 3 - 6 上 部 フ ァ イ ナ ル リ ミ ッ ト ス イ ッ チ
① 作 動 位 置 、 及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
表 5-7: 終 端 階 行 過 ぎ 制 限 及 び 終 端 階 停 止 ス イ ッ チ 動 作 位 置 ( m m )
注 意 : 各 寸 法 は 、 最 上 階 乗 場 床 面 と か ご 床 面 の 鉛 直 距 離
( ) 内 の 数 値 は 大 型 マ シ ン の 5 2 T X 、 B H 1 1 0 、 B H 1 7 0 型 の エ レ ベ ー タ ー に 適 用 す る 。
5 - 3 - 7 積 載 超 過 装 置
① 定 格 積 載 量 の 1 1 0 % に な る 前 に 作 動 し 、 戸 開 放 状 態 の ま ま と な り 、 音 声 ま た は 警 報 ブ ザ ー が 鳴 動 す る こ と 。
② 定 格 積 載 量 を 超 え る 分 の 負 荷 を 下 し た と き 、音 声 ま た は 警 報 ブ ザ ー が 停 止 し 、 通 常 運 転 に な る こ と 。
5 - 3 - 8 主 索 ・ ガ バ ナ ー ロ ー プ 、 及 び そ の 取 付 け 部
① 破 断 、 摩 耗 、 及 び 発 錆 等 の 異 常 が な く 、 J I S 基 準 に 適 合 す る こ と 。
( 破 断 、摩 耗 の 基 準 は J I S A 4 3 0 2 昇 降 機 の 検 査 標 準 を 参 照 の こ と 。)
② 取 付 け 状 態 の 変 化 や ダ ブ ル ナ ッ ト 、及 び 割 ピ ン の 劣 化 等 の 異 常 が な い こ と 。
③ す べ て の 主 索 が 、 ほ ぼ 均 等 な テ ン シ ョ ン で あ る こ と 。 定 格 速 度 ( m/min)
ス イ ッ チ 名 称 4 5 6 0 9 0 1 0 5
強 制 減 速 U LS - 850 - 1200 - 1950 - 2150 ア ッ プ ス ロ ー リ ミ ッ ト 2 LS - 450 - 600 - 900 - 1000
ア ッ プ リ ミ ッ ト 4 LS + 50
フ ァ イ ナ ル リ ミ ッ ト 6 LS + 110( + 150)
5 - 3 - 9 釣 合 お も り
① 釣 合 お も り の ウ エ イ ト の 固 定 状 態 に 異 常 が な い こ と 。
5 - 3 - 1 0 釣 合 お も り 、 及 び 頂 部 の 綱 車 ・ そ ら せ 車
① 回 転 時 に 軸 受 の 異 常 音 、 及 び 異 常 振 動 等 が な い こ と 。
② ロ ー プ 溝 の 摩 耗 等 の 異 常 が な い こ と 。
③ 取 付 け 状 態 の 変 化 や 亀 裂 等 の 異 常 が な い こ と 。
④ ロ ー プ と ロ ー プ 外 れ 止 め 間 の 隙 間 寸 法 が 5-1-5 の ④ に 記 載 の 基 準 を 満 た す こ と 。
5 - 3 - 1 1 釣 合 お も り ガ イ ド シ ュ ー
① シ ュ ー の 著 し い 摩 耗 、 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 3 - 1 2 ガ イ ド レ ー ル 、 及 び ブ ラ ケ ッ ト
① 取 付 け 状 態 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
② 錆 、 変 形 、 及 び 摩 耗 等 の 異 常 が な い こ と 。
5 - 3 - 1 3 昇 降 路 周 壁
① 昇 降 路 周 壁 に 亀 裂 や 損 傷 等 の 異 常 が な い こ と 。
② 各 出 入 口 敷 居 下 部 の 保 護 板 の 取 付 け 状 態 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
③ エ レ ベ ー タ ー に 係 る 設 備 以 外 の も の ( 法 令 で 認 め ら れ た も の を 除 く ) が 設 置 さ れ て い な い こ と 。
5 - 3 - 1 4 昇 降 路 内 の 耐 震 対 策
① 昇 降 路 内 耐 震 対 策 に 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 4 乗 場 廻 り
5 - 4 - 1 乗 場 ボ タ ン 、 及 び 表 示 灯
① 動 作 ・ 表 示 、 及 び 取 付 け 状 態 の 変 化 や 異 常 が な い こ と 。
5 - 4 - 2 ド ア イ ン タ ー ロ ッ ク ・ ス イ ッ チ ( 片 ・ 中 央 開 き 戸 )
① 点 検 運 転 を 行 い 、ド ア ス イ ッ チ を O F F し た 時 、か ご が 停 止 す る こ と 。
② ロ ッ ク の 掛 か り 代 寸 法 が 許 容 範 囲 内 で あ る こ と 。
③ シ ョ ー ト 板 に 汚 れ 等 が な い か 確 認 す る こ と 。
④ 取 付 け 状 態 の 変 化 や 寸 法 が 許 容 範 囲 外 の 場 合 は 調 整 し 汚 れ が あ る 場 合 は 清 掃 す る こ と 。
⑤ イ ン タ ー ロ ッ ク ロ ー ラ 部 へ の 給 油 を 適 宜 行 う こ と 。
図 5-9 : ド ア イ ン タ ー ロ ッ ク ・ ス イ ッ チ 取 り 合 い ( 片 ・ 中 央 開 き 戸 )
表 5-8: ド ア イ ン タ ー ロ ッ ク ・ ス イ ッ チ 設 定 寸 法 ( 片 ・ 中 央 開 き 戸 ) 位 置 説 明 位 置 規 定 寸 法 ( m m )
ド ア ロ ッ ク の か か り 代 A 8± 1
ス イ ッ チ ベ ー ス と ロ ッ ク の 隙 間 B 3± 2
接 点 押 し 代 C 4± 1
ロ ッ ク ロ ー ラ ー 間 ( 戸 全 閉 時 ) D 3 6± 2
カ ー カ ム 厚 さ E 9
ロ ッ ク ロ ー ラ ー と カ ー カ ム 間 F 1 3 . 5± 1 ロ ッ ク ロ ー ラ ー と カ ー カ ム の か か り 代 G 9
ショート板
ドアスイッチ
ドアロック
ロックローラー カーカム
平面図
+2 -0
A
B C
5 - 4 - 3 ド ア イ ン タ ー ロ ッ ク ・ ス イ ッ チ ( 上 開 き 戸 )
① 点 検 運 転 を 行 い 、ド ア ス イ ッ チ を O F F し た 時 か ご が 停 止 す る こ と を 確 認 す る 。
② ロ ッ ク の 掛 か り 代 寸 法 が 許 容 範 囲 内 で あ る こ と 。
③ 接 点 に 汚 れ 等 が な い か 確 認 す る こ と 。
④ 取 付 け 状 態 の 変 化 や 変 形 、及 び 寸 法 が 許 容 範 囲 外 の 場 合 は 調 整 し 汚 れ が あ る 場 合 は 清 掃 す る 。
部 拡 大 図
図 5-10: ド ア イ ン タ ー ロ ッ ク ・ ス イ ッ チ 取 り 合 い ( 上 開 き 戸 )
表 5-9: ド ア イ ン タ ー ロ ッ ク ・ ス イ ッ チ 設 定 寸 法 ( 上 開 き 戸 )
※ C 寸 法 は 乗 場 ド ア を ロ ッ ク 本 体 側 に 押 し 、 ラ ッ チ と ロ ッ ク 本 体 が 最 も 近 づ い た 時 に 測 定 。
位 置 説 明 位 置 規 定 寸 法 ( m m ) ロ ッ ク と ラ ッ チ の 隙 間 A 1 5 ±1
ド ア ロ ッ ク の か か り 代 B 9
戸 全 閉 時 の ロ ッ ク 本 体 と ラ ッ チ の 隙 間 C 8
戸閉時(ロック時) ソレノイド励磁時
ラッチ
(乗場ドアに取付け)
ドアスイッチ
+2 -0 +0 -2
5 - 4 - 4 ド ア ク ロ ー ザ ー
① 乗 場 ド ア が ど の 位 置 に お い て も 、 自 閉 す る 機 能 に 異 常 が な い こ と 。
② お も り や 連 動 ロ ー プ の 素 線 に 破 断 等 の 異 常 が な い こ と 。
5 - 4 - 5 非 常 解 錠 装 置
① 外 部 開 放 バ ー で 解 錠 で き る こ と 。
② 動 作 、 及 び 取 付 け 状 態 に 変 化 や 異 常 が い な い こ と 。
5 - 5 そ の 他 点 検 事 項
5 - 5 - 1 地 震 時 管 制 運 転 装 置
① 地 震 管 制 運 転 の フ ロ ー ど お り の 運 転 動 作 を 行 い 、 異 常 が な い こ と 。
5 - 5 - 2 火 災 時 管 制 運 転 装 置
① 火 災 時 管 制 運 転 の フ ロ ー ど お り の 運 転 動 作 を 行 い 、 異 常 が な い こ と 。
5 - 5 - 3 乗 場 ド ア 遮 煙 構 造
① 気 密 材 の 取 付 け 状 態 の 変 化 、 汚 れ 等 の 異 常 が な い こ と 。
② 気 密 材 の 亀 裂 、 欠 損 、 継 ぎ 目 の 隙 間 が な い こ と 。
③ 気 密 材 の 脱 落 、 変 形 ( ヨ レ ) が な い こ と 。
④ 気 密 材 の 接 触 状 態 、 摺 動 音 に 問 題 が な い こ と 。
■ 6 . 法 定 検 査 に 関 す る 事 項
本 エ レ ベ ー タ ー の 法 定 検 査 は 、弊 社 発 行 の「 昇 降 機 の 法 定 検 査 に 関 す る 技 術 資 料 」 に 従 い 、 実 施 願 い ま す 。
「 昇 降 機 の 法 定 検 査 に 関 す る 技 術 資 料 」 は 、 当 社 ホ ー ム ペ ー ジ を ご 覧 下 さ い 。
■ 7 . 特 に ご 注 意 い た だ き た い こ と
本章は、本エレベーターに特有の保守・点検時に特に注意を要する内容、及びエラーコー ド等について記載しています。一般的なエレベーターの保守・点検方法と異なる部分もあり ますのであらかじめ良く確認してください。
作業にあたっては、「3.保守・点検の留意事項」を遵守ください。
7-1.エレベーター故障表示
異常内容の表示方法は乗場運転操作盤フタの裏に表示してあります。
表 7-1: エ レ ベ ー タ ー 異 常 表 示 内 容
表 7- 1 に 記 載 の 異 常 が 発 生 し 復 旧 で き な い 場 合 は 、当 社 ま で ご 連 絡 く だ さ い 。
異常表示 内 容
過速運転 定 格 速 度 に 異 常 を 検 出 し た 場 合 。
加 速 渋 滞 起 動 か ら 定 格 速 度 到 達 ま で に 異 常 を 検 出 し た 場 合 。 減速渋滞 減 速 か ら 着 床 停 止 ま で に 異 常 を 検 出 し た 場 合 。 逆転走行 走 行 方 向 指 示 に 対 し 、 逆 転 を 検 出 し た 場 合 。 途中階停止 エ レ ベ ー タ ー が 階 と 階 の 間 に 停 止 し た 場 合 。 主インバータ保護機能エラー 主 イ ン バ ー タ 本 体 が 異 常 を 検 知 し た 場 合 。 主インバータ運転準備指示エラー 起動時、主インバータより応答信号がなかった場合。
主インバータ過熱エラー インバータ放熱フィン温度が設定値を超えた場合
ブレーキ投入エラー 起動時にブレーキ、及びブレーキスイッチがOFFしない場合。
ブレーキ解放エラー 着床時にブレーキ、及びブレーキスイッチがONしない場合。
ドアゾーン異常 特定距離感知装置が走行中にONしたままの場合。
戸開走行S遮断 戸開走行保護リレー(S)が遮断された、または運転許可異常
の場合。
運転許可異常 インバータ速度指示遮断リレー(UDS)がON故障の場合。
空転防止タイマー(救出運転時) 救出運転時にモータが連続空転した場合。
空転防止タイマー(高速運転時) 高速運転時にモータが連続空転した場合。
停電時運転エラー 停電時自動着床運転に異常があった場合。
シーケンサー異常 通信異常があった場合。
スキミゲージ スイッチ 作動点
リミットアーム 7 - 2 . ブ レ ー キ の 構 造
7 - 2 - 1 DB-5410EF・EC-5415SR・EC-5421SR型ブレーキ
図 7-1: 小 型 機 械 室 レ ス エ レ ベ ー タ ー ブ レ ー キ 構 造
表 7-2:DB-5410EF型ブレーキ各設定値 (単位 mm)
表 7-3:EC-5415SR型/EC-5421SR型ブレーキ各設定値 (単位 mm)
項目 基準値 測定方法
R 部 隙 間 1.0 コイル通電時にR部頂点での隙間を測定
コイルストローク 0.4~0.5 コイル通電時と非通電時のS寸法の差で測定 エアーギャップ A≒B≒0.25 ストローク0.5の時
スイッチ作動位置 0.8で作動せず 1.0で作動
コイル非通電時にスキミゲージをスイッチ作動点 とリミットアームの間に入れて確認。
項目 基準値 測定方法
R 部 隙 間 0.6 コイル非通電時にR部頂点での隙間を測定
コイルストローク 0.4~0.5 コイル通電時と非通電時のS寸法の差で測定 エアーギャップ A≒B≒0.25 ストローク0.5の時
スイッチ作動位置 1.05で作動せず 1.20で作動
コイル非通電時にスキミゲージをスイッチ作動点 とリミットアームの間に入れて確認。
コイル ブレーキディスク
ブレーキパッド
部拡大 部拡大
ワイヤー
ブレーキ開放レバー 確認スイッチ 電動機
【ブレーキ開放装置】
ピットに設置。足で踏んで小刻み に開放する。
かご速度を上げないこと。
ワイヤーは使用後開放装置 から外して収納して下さい。
ブレーキディスク
電動機
7 - 2 - 2 EC-4026EF・ EC-4030SM 型 ブ レ ー キ
図 7-2: 大 型 機 械 室 レ ス エ レ ベ ー タ ー ブ レ ー キ 構 造
表 7-4:EC-4026EF ・ EC-4030SM 型 ブレーキ各設定値 (単位mm)
ブレーキ型式 コイルストローク(使用範囲) ブレーキ動作確認スイッチ作動位置
EC-4026EF 基準:0.5(0.5~0.7) 0.5で動作せず1.0で動作すること EC-4030SM 基準:0.6(0.6~0.8) 1.0で動作せず1.5で動作すること
測定方法
コイル中央のロッドにダイヤルゲージを セットしコイル通電時に0位置にセット して測定。(図 7-1 参照)
コイル無励磁時にスキミゲージをスイッ チ作動点とリミットアームの間に入れて 確認。
パッド 部拡大図
コイル
ブレーキ動作確認スイッチ
スキミゲージ スイッチ作動点
【ブレーキ開放プレート】
コイル中央のロッドに取付け、
ボルトを締付けるとロッドが 引かれブレーキは開放します。
絶対に片側のみのこと リミットアーム
ロッド
ダイヤルゲージは必ずこの面に設置
【 ブ レ ー キ 開 放 装 置 】
予め拡大図のように片方のブレーキを開放させる。
次に、コイル中央に手締めにて取付ける。
解放は、矢印の方向に小刻みに動かし開放する。
かご速度を上げないこと。
ブレーキ開放プレートでのブレーキ開放は絶対に片側のみのこと。
危険
ブレーキ解除時(走行中)
7 - 2 - 3 B H 型 マ シ ン 用 ブ レ ー キ
【 ブ レ ー キ 動 作 感 知 装 置 】( 部 拡 大 )
図 7-3:BH型マシン用ブレーキ構造
表 7-5:B H 型 マ シ ン 用 ブ レ ー キ 各 設 定 値
※ ス イ ッ チ 押 し 込 み 位 置 は 、 ブ レ ー キ ア ー ム ス ト ロ ー ク 量 の 1/2( 中 間 点 ) に セ ッ ト ( 維 持 ) す る 。
マシン型式
項目 BH055 BH110 BH170
ブレーキアームストローク量(上限) 3.95 3.8 3.75
ブレーキアームストローク量(下限) 1.1 1.4 1.5
スイッチ動作点からの押し込み量 0.55 0.7 0.75
コイル
【ブレーキ開放装置】
矢印の方向に操作し開放する。
ブレーキ動作感知装置
パッド 制動スプリング
ブレーキ作動時(停止中)
ブレーキアーム スイッチ押しボルト 1回転=1mm
スイッチ
動作方向
【ブレーキ開放装置】
ピットに設置。足で踏んで小刻み に開放する。
かご速度を上げないこと。
ワイヤーは使用後開放装置 から外して収納して下さい。
7 - 2 - 4 4 5 0 E S / 4 5 0 E L 型 マ シ ン 用 ブ レ ー キ
図 7-4:450ES/EL型マシン用ブレーキ構造
※ 動 作 感 知 装 置( マ イ ク ロ ス イ ッ チ )動 作 範 囲 は 、左 図 の よ う に ブ レ ー キ ギ ャ ッ プ 4 箇 所 に 基 準 の ス キ ミ ゲ ー ジ を 挟 み 込 み コ イ ル を 励 磁 さ せ そ の 時 の ス イ ッ チ 動 作 で 判 断 し ま す 。
表 7-6: 450ES/ EL 型 動 作 感 知 装 置 の 動 作 範 囲 基 準
ス キ ミ ゲ ー ジ 厚 さ 0.05mm 0.10mm
ス イ ッ チ の 動 作 ( 接 点 ) 「 開 」 と な る こ と 「 開 」と な ら な い こ と
※ ブ レ ー キ ギ ャ ッ プ は 初 期 値 0.25~ 0.35mm を 推 奨 。 限 界 値 は 0.65mm。
ブ レ ー キ 構 造 を 理 解 し た 専 門 技 術 者 以 外 は 絶 対 に 分 解 ・ 調 整 し な い で く だ さ い 。 ご 不 明 な 点 は 当 社 へ ご 連 絡 く だ さ い 。
異常を確認した場合は直ちに運転を休止してください。
7 - 3 . 積 載 超 過 装 置 の 設 定 方 法
こ の 装 置 は 、頂 部 主 索 ヒ ッ チ 部 取 付 け の ロ ー ド セ ル で 検 出 し た 荷 重 信 号 を ロ ー ド セ ル ア ン プ ( 制 御 盤 内 設 置 ) に 入 力 し 、 か ご の 積 載 量 を 検 出 し ま す 。
図 7-5:ロードセルアンプ外形(左:全体、右:操作キー部拡大)
① キーロック機能
誤操作防止の為、キーロック状態にします。
「ESC」キーを2秒間押し続ける事で、Loc:キーロック状態、またはUnLoc:解除 状態を切替えます。
② ゼロ点校正
かご積載を0%にして行います。
【操作】
ア) 「MENU」キーを3回押しガイド表示に1. 0.0を表示させます。
イ) 続けて「MENU」キーを7回押し 0. Adjを表示させる。
ウ) 「→」キーを押し0. Adjを点滅させます
エ) 「ENTRY」キーを押し正常に校正されればSEtが表示後、計量モードに戻ります。
③ かご積載100%のスパン量校正
100%を積載し荷重による沈みが落ち着いたら行います。
【操作】
ア) 「MENU」キーを3回押しガイド表示に1. 0.0を表示させます。
イ) 続けて「MENU」キーを8回押しガイド表示にG100.0が表示されます。
(数値は前回の校正値)
ウ) 「→」キーで桁を選択し「↑」キーで点滅桁の数値を設定します。実際積載が何%か計算 し、その値(%)を正確に入力する。
エ) 「ENTRY」キーを押すとウ)で入力した値を実積載値(%)として感度を校正します。
オ) かごを0%にし、表示が0%近似値になる事を確認してください。
カ) 設定終了後、キーロックしてください。
表示部
操作キー部
その他の変更は行なわないでく だ さい。
7 - 4 . 自 動 床 合 わ せ 装 置
2:1 ロ ー ピ ン グ エ レ ベ ー タ の か ご 側 ロ ー プ エ ン ド に 取 付 け 、か ご 床 レ ベ ル に 誤 差 が 生 じ た 時 か ご 床 レ ベ ル セ ン サ ー( I U S ・ I D S )か ら の 信 号 に よ っ て 油 圧 プ ラ ン ジ ャ ー に て ロ ー プ ヒ ッ チ を 自 動 的 に 上 下 さ せ 、か ご の 床 合 せ を 行 い ま す 。
図 7-6:自動床合わせ装置
表 7-7: 自 動 床 合 せ 装 置 点 検 項 目
点検箇所 点検内容
ポンプモーター・オイルタンク 異音・異臭がなく、作動油は規定量入っていること
プランジャーパッキン部・配管 油が漏れていないこと。
各プランジャー位置検出スイッチ 動作確認しON、OFFすること。
ガイドレール 清掃し、グリスが塗布されている事。
ポンプモーター
プランジャー位置 検出スイッチ
プランジャーパッキン部 ロープヒッチ部
プランジャー中立位置補正スイッチ(下降側)
プランジャー中立位置補正スイッチ(上昇側)
プランジャー中立位置検出スイッチ
スイッチカム
(プランジャーと連動)
ガイドレール プランジャー オイルタンク
7 - 5 . 主 イ ン バ ー タ 装 置 の エ ラ ー 内 容
表 7-8: 主 イ ン バ ー タ 装 置 エ ラ ー 内 容 異常
表示 内 容 原 因 対 策
OC
過電流
インバータ出力電流が、過電流 検出レベルを超えて流れた。
・インバータ出力側の短絡・地絡 が発生した。
・負荷が大きすぎる。加減速時間 が短すぎる。
原因調査・対策後リセットする。
GF
地絡
インバータ出力側地絡電流が、
定格電流に対する設定値を超 えた。
・インバータ出力側の地絡が発生
した。 原因調査・対策後リセットする。
PUF
ヒューズ溶断
主回路に挿入されているヒュ ーズが溶断した。
・インバータ出力側の短絡・地絡 によって、出力トランジスタが 破壊された。
・出力側から入力電源が投入され た。
原因調査・対策後、
インバータを交換する。
OV
主回路過電圧
主回路直流電圧が、過電圧検出 レベルを超えた。
・電源電圧の高すぎ。 電源仕様範囲内に電圧を下げる。
・減速時間が短く、モータからの
回生エネルギーが大きすぎる。 減速時間を長くする。
・PGケーブルの接続不良 PGケーブルの接続状態を確認 する。
UV1
主回路低電圧
主回路直流電圧が設定値以下 になった。
・入力電源の欠相が発生してい る。
・瞬時停電が発生した。
・原因調査・対策後リセットする。
・電源環境を改善する。
・インバータを交換する。
UV2 制御電源異常
制御電源の電圧が低下した。 ・制御電源の配線不良
・電源を OFF/ON してみる。
・異常が連続して発生する場合 は、インバータを交換する。
OH
放熱フィン過熱
インバータ放熱フィン温度が 設定値を超えた。
・周囲温度が高すぎる ・発熱体を取り除く
・冷却装置を設置する。
・インバータ冷却ファンの停止。 冷却ファンを交換する。
イ ン バ ー タ の 交 換 が 必 要 な 場 合 は 当 社 へ ご 連 絡 く だ さ い 。 パ ラ メ ー タ ー の 変 更 は 行 わ な い で く だ さ い 。
OL1
モータ過負荷
電子サーマルにより、モータ 過負荷保護が動作した。
・負荷が大きすぎる。
・加減速時間が短すぎる。
・負荷の大きさを見直す。
・加減速時間を見直す。
・PGとモータの回転方向が逆 となっている。
・PG配線を直す。
・モータ配線を直す。
・PG回転方向設定を変更する。
・モータ定格電流の設定値が不 適切
モ ー タ 定 格 電 流 の 設 定 を 確 認 す る。
OL2
インバータ過負荷
電子サーマルにより、インバ ータ過負荷保護が動作した。
・負荷が大きすぎる。
・加減速時間が短すぎる。 ・負荷の大きさを見直す。
・加減速時間を見直す。
・PGとモータの回転方向が逆 となっている。
・PG配線を直す。
・モータ配線を直す。
・PG回転方向設定を変更する。
PGO
PG断線
インバータが周波数を出力し ている状態で、PGパルスが 入力されない。
・PG配線が断線している。 断線箇所を修正する。
・PGを誤配線している。 配線を修正する。
・PGに電源供給されていない。 正しい電源を供給する。
・モータにブレーキがかかって いる。
ブレーキ使用時の「開放」を確認 する。
DEV
速度偏差過大
設定値以上の速度偏差が規定 時間以上連続した。
・負荷が大きすぎる。 負荷を軽くする。
・加速時間が短すぎる。 加速時間を長くする。
・負荷がロック状態になってい
る。 機械系を確認する。
・モータにブレーキがかかって いる。
ブレーキ使用時の「開放」を確認 する。