• 検索結果がありません。

鶴圃綿圃圃鶴圃綿圃圃

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "鶴圃綿圃圃鶴圃綿圃圃"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

生年月日

学位論文審査結果の報告書

本籍(国籍)

学位の種類

学位記番号

判立授与の条件

(博士の学位)

昭和

岡田龍也

63年10月

滋賀県

士(農学

第 227 号

学位規程第5条該当 博

論文題目

29

国内産ドジョウに内包される隠蔽種に関する遺伝学的・生態学的研究

学位論文受理日 学位論文審査終了日

審査委員

平成30年 平成30年

1月16日 2月20日

(主査)

(副主査)

(副主査)

(副査)

細谷和海

城島透

小林徹

北川忠生

鶴圃綿圃圃

(2)

国内産ドジョウに内包される隠蔽種に関する遺伝学的・生態学的研究

【背景・目的】ドジョウm'sgutnusanguuh'caudatuSはコイ目ドジョウ科に分類 される純淡水魚であり,水田周辺に生息していることや食料資源として利用されて いることから人の暮らしに身近な生物である.ドジョウには,近年の遺伝学的な解 析によって大きく分化した2つのmwNA系統(Type1系統およびType Π系統)が含 まれていることが明らかになっており,さらにその中には倍数性変異やクローン集 団もみられるなど複数のグループを含んでいる.野生個体の減少からドジョウは絶 滅危倶種に指定されているが,複数のグループがそれぞれ独立種として存在してい るのかは不明なため「情報不足」として評価されており,実際的な保全活動は進ん でいないのが現状である.本研究は遺伝学的手法によってドジョウに内包される種 の実態を明らかにするものである.さらに,異なる遺伝的集団間の生態学的研究, 分子系統学的研究も行い,それぞれの関係性についても調査・研究を行ってきた

【方法・結果】

1.ドジョウ2系統集団間における生殖的隔籬の実態

Type1系統とType Π系統が同所的に生息している福井県敦賀市に位置する中池見 湿地産のドジョウ54個体を材料に用いた. mwNAの遺伝解析によって系統判別した 後,核DNA分析と形態分析を行うことで2系統に生殖的隔籬が生じているかその実態 について調査した.

単ーコピー遺伝子およびAFW法による核DNA分析の結果,2系統は遺伝的に共有し ていないこと,それぞれ両陛生殖集団であることが分かった.ペアワイズ凡tは

877であり,2系統は有意に分化していた(Pく0.OD.さらに,2系統間では総脊椎 骨数に差異がみられた(Type 1系統 48‑51 VS. Type Π系統 44‑48, Pく0.OD.以上

から, Typ01とTyp0 Πは生殖的に隔離された別種であると結論づけられた 2.ドジョウ2系統集団間における生態的分化の検証

中池見産ドジョウ2種間における共存の仕組みは生態学的特徴の差異が関係して いる可能性が考えられた.繁殖期と非繁殖期を含む2016年4月から8月にかけて,中 池見湿地内の水路や水田などの複数の地点における定量的な採集を行い,各調査地 点間(st.1・st.3)における2種それぞれの出現状況を調ベた.これにより,ド ジョウ2種の空間的・時間的な生息環境の差異について調査した.

Πは水田(st.1,3)で有意に多く確認され Type 1は水路(st.2) Type

(st.2 "S. st.1とSt.3, P く 0.0OD ,2種の生息環境の相違が示唆された.まP<

た,2種の生息環境からの移動に季節的な変化はないことが示唆された.以上よ リ,'ドジョウ2種には空間的な生態的分化の傾向が確認された

3.ドジョウ隠蔽種の両性生殖集団と交雑由来の3倍体・クローン集団の系統関係 中池見湿地以外の2系統の同所的生息地の多くでは,両者間の交雑に起因すると 考えられる3倍体集団や雌性発生クローン集団が存在している.両種が両性生殖を 行う中池見集団と,交雑によって3倍体や雌性発生クローン集団を形成しているそ の他の集団(以下,融合集団)との違いを明らかにすることを目的とし,中池見集 団と融合集団を含む63地点から採集した253個体のドジョウにおいて, mtD醐シトク

ロムb遺伝子(wtb)の部分塩基配列を決定し, DNAデータバンクに登録されている 本種とその近縁種の配列データを加えて系統解析を行った.

登△

n 文内

ヒ之

‑ 8 ‑

(3)

Type1系統内は6つのグループ(Gt0叩1‑6)に細分化され,それらの塩基置換率 は1.9‑9,0%で種内において非常に大きな多型を示した.融合集団はType1系統内の Gt0叩1に含まれ,さらに, Gr御PUよ地理的近接性とは関係なく,広範囲で同一の遺 伝子型をもつことが示された. Gr0叩2には中池見集団のみが含まれ,他の集団とは

独立した単系統かつ自然分布であると示唆された.以上の結果から,融合集団はあ

る地域を起源として人為的に分散したType1系統とTyp0 Π系統が交雑する

、^

とで生じたと考えられ,同一の遺伝子型を持つ融合集団が広範囲に分布することと 矛盾しなかった

1考察・課題】本研究によって国内産ドジョウには生殖的に隔離されたTyp01と

Type Ⅱが内包されていることが明らかになった.従来「ドジョウ」として認知さ れてきたのはType Πであり, Typ01は隠蔽種であることが確認された. Type1系 統はドジョウ本来の遺伝子を維持しているという進化的背景の重要性だけでなく, 生息地・個体数ともに少ないことからも従来のドジョウとは異なる保全単位を設定 する必要があり,早急な分類学的研究が求められる.種として認識するには,両性

生殖集団かつ自然分布という点から中池見集団が望ましく,その他の地域は中池見

とは異なる融合集団であるため,核D磁分析などを用いたさらなる研究によってそ

の起源と集団形成について明らかにする必要がある.また,既存研究にないTyp.1

の生態的情報の収集は保全を進めるうえでも必須であり,環境DNA分析を用いた Typ.1の生息、地の検出および物理環境調査,餌資源などの好適環境についても調査

を行う必要がある.

(4)

本論文「国内産ドジョウに内包される隠蔽種に関する遺伝学的研究」は,わが国 に広く分布し,身近な淡水魚であるドジョウ船Sgumus anguuh'caudatuSについ て,従来認識されていなかった別種(隠蔽種)が内包されていることを遺伝学的, 形態学的,生態学的な検証を行って示すとともに,この隠蔽種の期限やこれが引き 起としている交雑と交雑による新たな集団形成の要因について検討したものであ

る。

本論文は3つの研究の柱から成り立っている。第1の柱(第2章)では,過去の研 究で明らかになっていたドジョウに含まれるミトコンドリアDNA (mtDNA)の遺伝的 に大きく分化した2型(Typel, TypelD が,種に対応しているのか,同一種に含 まれる2型なのかを検討している。個別の独立種である場合,生殖的隔離が確立し ていることにより示すことが出来るが,交配前の隔離と交配後の隔離を共に検証す

る必要があり特に自然環境下で実際に交配に至っているかを検証することは難しい 場合が多い。本研究では,これら2型のmtDNAが同所的に検出される福井県敦賀市に ある中池見湿地に着目し,それぞれのmwNAをもつ個体の間に遺伝的交流が生じて いるかどうかをDNAフィンガープリンティング,シングノレコビー核遺伝子の角孕析, 形態学的解析によって検証することで,両者における生殖的な隔籬の成立を証明し ている。また, Type Πが,従来認識されてきたドジョウにあたり, Type1種が未 記載の隠蔽種であることを明確に示した成果は高く評価出来る。

第2の柱(第3章)では, Type1 種とType Π種の間に生態的な分化が生じている 可盲討生について検証されている。一般に,近縁な種が同所的に存在する場合,双方 の交雑や競合を避けるために生態的な分化が強化されることが知られている。本研 究では,毎月の定点採集調査による地点間の2種の出現割合の比較から全国的に見 ても希少であるType1 種は同湿地内でも希少であること, Type1 種とType Ⅱ種 がそれぞれ水路と水田にすみ分けている傾向を示している。新たな種を認識すると

ともに,その生態の一端も明らかにしたこの研究成果は高く評価出来るものであ る。

第3の柱(第3章)では,国内にはTyp01種とTyp0 Ⅱ種という2種が存在している という前提で,改めて2種が混在している集団をみると,中池見湿地の様に2種が共 存している場合(共存集団)と,交雑を繰り返してクローンや倍数体形成を行って いる場合(融合集団)が存在しており,それぞれを分ける要因について分子系統学 的アプローチから検討している。共存集団と融合集団からえられるmt磯Aの遺伝子 型は明らかに系統的に異なるものであること,

融合集団を構成する遺伝子型はいずれも地理的に不自然な分布を示し,特に在来で はないと考えられている北海道のドジョウからも多く検出されていること,一方, 共存集団の遺伝子型は固有性や地理的近接性をしめすなど自然分布と考えられると

とから,自然分布としてType1種とType Π種が存在する場合は両者の間に共存関 係が構築され,人為的に自然本来ではない形でType1種とType Π種が出会った場 合には交雑によりクローンや倍数体形成を行っている可能性が示唆されている。

妻△ 文 査

ヒ厶

‑ 10 ‑

(5)

ドジョウはわが国において水産資源として多方面で利用されている一方で,近 年,著しく減少していること,分類学的な整理が不十分なことから,環境省版レッ

ドリストにおいて「情報不足」とされている。本研究において,隠蔽種の実態が明 らかにされたことは,生物多様性の理解を深めるとともに,その利用にあたっての 問題点や注意点を明らかにする上で重要である。特に,従来正しく認識していない がための人為的な導入が行われ,クローンや倍数体の発生と言った,きわめて重大 な遺伝的撹乱が生じている可能性を示唆したことは,今後の生物多様性に配慮した 生物資源利用を考える上でも大変意義深い成果と言える。

よって、本論文は博士(農学)の学位論文として価値あるものと認める。なお、

審査にあたっては、論文に関する専攻内審査および公聴会など所定の手続きを経た うえ、平成30年2月20日、農学研究科教授会において、論文の価値ならびに博士の 学位を授与される学力が十分であると認められた。

参照

関連したドキュメント

賠償請求が認められている︒ 強姦罪の改正をめぐる状況について顕著な変化はない︒

刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)以外の関税法(昭和29年法律第61号)等の特別

卒論の 使用言語 選考要件. 志望者への

[r]

授業は行っていません。このため、井口担当の 3 年生の研究演習は、2022 年度春学期に 2 コマ行います。また、井口担当の 4 年生の研究演習は、 2023 年秋学期に 2

使用言語 日本語 選考要件. 登録届を提出するまでに個別面談を受けてください。留学中で直接面談 できない場合は Skype か

卒論の 使用言語 選考要件

第 1 部は、本ガイドラインを定める背景、目的、位置付けを示した。第 2