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教 育 研 究 員 研 究 報 告 書

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(1)

高等学校

平 成11年 度

教 育 研 究 員 研 究 報 告 書

pp

東 京 都 教 育 委 員 会

(2)

曳臨

平 成11年 度

"

教 育 研 究 員 名 簿

〈国 語>」

学 区 学 校 名

2 都 立 深 沢 高 等 学 校 造 作 聡 美

2 、都 立 新 宿 山 吹 高 等 学 校 喜 代 田 智 子 、

3 都 立 大 泉 高 等 学 校

野 ・

4

都 立 文 京 高 等 学 校 湯 澤 一 夫

4

都 立 大 山 高 等 学 校 大 杉 恵 子

4

都 立 王 子 工 業 高 等 学 校 ;蹄 岸

㌦̲

本 康 男 6 都 立 向 島 商 業 高 等.学 校 勝 田 不 学

6

都 立 江 東 工 乗 高 等 学 校 岡 村 順 子

7

,都 立 忠 生 高 等 学 校 奈 良 林 稔

7

都 立 八 王 子 工 業 高 等 学 校 大 『 越 喜 美 子

:10

都 立 調 布 南 高 等 学 校 、 加 藤 和 一 宏

10・

都 立 国 立 高 等 学 校 自 石 文 俊

担 当

教育庁指導部高等学校教育指導課 同

都 立 教 育 研 究 所 教 育 経 営 部

明 彦 康

一 公

藤 子 見

加 金 新

事 事 事

駐 主 主

鮨 導 導 主 指 指

働 一

(3)

研 究 主 題

多 様 な言 語 活 動 を通 して 、伝 え合 う力 を育 て る指 導 の在 り方

IIWV

主題設定の理 由

主題解明の方法

目 次

研 究構想図

伝 え 合 う 力 を育 て る た め の 年 間 指 導 計 画 案

指導の実際

1能 動 的 な 聞 き方 と 話 合 い の 学 習 を通 し て 、 伝 え合 う 力 を 育 て る 指 導 の 工 夫

2聞 き 手 を 意 識 し た ス ピ ー チ を 通 して 、 伝 え 合 う 力 を 育 て る 指 導 の 工 夫

3古 典 に 親 し む 学 習 を 通 して 、 伝 え 合 う力 を 育 て る 指 導 の 工 夫

4説 明 文 を 書 く こ と を 通 して 、 伝 え 合 う力 を 育 て る 指 導 の 工 夫

VIま と め と 今 後 の 課 題

り ρ Q U 4 R U 7 7 ー ‑ ← ρ 0 0 4 1 1 9 倉 り 自

(4)

多 様 な言 語 活 動 を通 して 、伝 え合 う力 を育 て る指 導 の在 り方 1主 題設定 の理 由

1高 校 生 の 言 語 生 活

豊 か な 現 代 社 会 に 生 き る 高 校 生 た ち の 多 く は 、 明 る く会 話 を 楽 し ん で い る 。 コ ン ピ ュ ー タ 等 興 味 を も っ て い る 対 象 を め ぐ っ て 、 積 極 的 に 話 し合 う姿 を 見 か け る 。 共 通 し た 話 題 が あ れ ば 、 互 い が す ぐ に 友 人 と な る 機 会 も多 い よ う で あ る 。 しか し 、 例 え ば 携 帯 電 話 な ど で の 彼 ら の 会 話 は 、 一 見 非 常 に 活 発 で は あ る が 、 対 象 も 表 現 方 法 も 限 ら れ が ち で あ る と思 わ れ る 。 こ れ か ら の 社 会 で は 、 仲 間 同 士 に 限 らず 、 考 え 方 や 感 じ方 の 異 な る 他 者 と も 意 思 を疎 通 さ せ 人 間 関 係 を 築 く こ と が 必 要 に な っ て く る 。

2国 語 科 学 習 指 導 の 方 向

こ の よ う な 高 校 生 の 言 語 活 動 の 状 況 に は 、 授 業 の 在 り方 も 関 係 し て い る 。 た と え ば 、 話 合 い ・ス ピ ー チ な ど の 言 語 活 動 を 授 業 で 取 り上 げ る 際 に も 、 「話 す こ と 」 の 指 導 と と も に 「聞 く こ と」 の 指 導 が 十 分 な さ れ な け れ ば 、 言 語 活 動 も一 方 通 行 の ま ま終 わ っ て し ま う 。 生 徒 に 自 らの 言 葉 で 考 え させ る 機 会 を 十 分 に 設 け 、 生 徒 の 言 語 活 動 を組 織 化 し な け れ ば 、 日 常 生 活 に 役 立 つ 言 語 能 力 を 育 て る こ と は 難 し い 。

平 成11年3月 に 告 示 さ れ た 高 等 学 校 学 習 指 導 要 領 ・国 語 の 目標 に は 、 「国 語 を 適 切 に 表 現 し的 確 に 理 解 す る 能 力 を育 成 し 、 伝 え 合 う 力 を 高 め る と と も に 、 思 考 力 を 伸 ば し心 情 を 豊 か に し 、 言 語 感 覚 を 磨 き 、 言 語 文 化 に 対 す る 関 心 を 深 め 、 国 語 を 尊 重 し て そ の 向 上 を 図 る 態 度 を 育 て る 。」 とあ り 、 「伝 え 合 う力 」 を 育 成 す る こ と が 強 調 さ れ て い る 。 ま た 、 指 導 内 容 の 第 一 に 「話 す こ と」 「聞 く こ と 」 を 挙 げ 、 読解 に偏 らず 、論 理 的 に 意 見 を述 べ た り、 相 手 の 考 え を 尊 重 し て 話 し合 っ た りす る な ど 、 目的 や 場 に 応 じて 適 切 に 表 現 す る 力 を育 て る こ と の 重 要 性 が 示 さ れ て い る 。

3研 究 の ね ら い

私 た ち の 生 活 は 言 語 活 動 を 中 心 に 成 り立 っ て い る 。 自 己 を 表 現 し 、 相 手 を理 解 す る こ と が 人 間 関 係 づ く りの 基 盤 で あ る 。 こ の よ う な 言 語 能 力 を 実 際 の 場 で 活 用 す る た め に は 、 そ れ ぞ れ の 場 に 応 じ た 、 多 様 な言 語 活 動 を通 して 指 導 す る こ と が 必 要 で あ る 。 本 研 究 で は 「伝 え 合 う力 」 を 「言 語 表 現 に よ る 自 己 と他 者 の 相 互 理 解 、 感 性 と 思 考 力 ・表 現 力 の 相 互 啓 発 の カ 」 と設 定 し 、 「伝 え る こ と」 を 「伝 え 合 う こ と 」 に高 め る こ とで 、 自 ら を 表 現 す る 意 欲 と と も に 、 他 者 を理 解 す る 態 度 を育 て よ う と考 え た 。 例 え ば 音 声 言 語 活 動 に つ い て は 「話 す こ と 」

と 同 時 に 「聞 く こ と 」 の 指 導 を 、 文 字 言 語 活 動 に つ い て は 「 書 く こ と」 と 同様 に 「読 む こ と」

の 指 導 に 注 目 し た が 、 そ れ は 従 来 型 の 授 業 を 改 善 し、 生 徒 の 学 習 活 動 を 変 え る こ と に も つ な が る 。 加 え て 、 コ ン ピ ュ ー タ 、 電 子 機 器 等 の 発 達 が 、 言 語 の 在 り方 に も影 響 を与 え て い る こ と を 踏 ま え た 指 導 の 工 夫 も必 要 で あ る 。 さ ら に そ の 上 で 、 音 声 言 語 と 文 字 言 語 の 特 質 を 生 か し 、 で き る だ け 多 様 な 言 語 活 動 を 授 業 の 中 に 位 置 付 け た 。

以 上 、 本 研 究 に お い て は 、 今 後 特 に 求 め ら れ て い く 「伝 え 合 う 力 の 育 成 」 を研 究 の ね ら い と し て 、 上 記 の よ う な研 究 主 題 を 設 定 し た 。

一2一

(5)

H主 題解 明の方 法

1研 究 の 方 法

本 研 究 に お い て は 標 記 の 研 究 主 題 を 解 明 す る た め の 具 体 的 指 針 と し て 、 まず 以 下 の4項 目 を 設 定 し 、 そ の 上 で 各 実 践 が 有 機 的 な 関 連 を もつ よ う に 検 討 した 。

① 関 心 ・意 欲 … … 他 者 へ の 関 心 を も ち 、 自 ら 考 え 、 表 現 し よ う と す る 意 欲 を 高 め る 。

②表現 力

③理解力

言 語 感 覚 を 磨 き 、 自 ら の 考 え を 目的 や 場 に応 じて 適 切 に 表 現 す る 。 他 者 の 考 え 方 を理 解 し 、 も の の 見 方 や 考 え 方 を 深 め る 。

④ 伝 え 合 うカ … … 他 者 の 理 解 状 況 を推 察 し な が ら、 お 互 い に 表 現 し合 う 。

具 体 的 実 践 と して は 、 音 声 言 語 活 動 と し て 、 ス ピ ー チ と 話 合 い を 、 ま た 文 字 言 語 活 動 と して 、 和 歌 の 創 作 と説 明 文 の 作 成 を そ れ ぞ れ 中 心 的 な 言 語 活 動 と す る 、 四 つ の 研 究 授 業 を 行 っ た 。 各 指 導 法 と も2〜3校 で 研 究 授 業 を行 い 、 そ の 都 度 、 指 導 内 容 ・方 法 を 再 検 討 し、 改 善 を加 え る

と と も に 、 生 徒 や 学 校 の 実 態 に 応 じて 教 材 の 開 発 や 指 導 方 法 の 工 夫 を 重 ね た 。 2研 究 の 内 容

「能 動 的 な 聞 き方 を と話 合 い の 学 習 を 通 して 、 伝 え 合 う力 を 育 て る 指 導 」 で は 、 ま ず3回 の 演 習(「 聞 き 取 り演 習 」 「YES・NOゲ ー ム 」 「三 者 イ ン タ ビ ュ ー 」)を 行 い 、 「聞 く」 こ と の 重 要 性 を 指 導 し た 上 で 、3人 一 組 の グ ル ー プ に よ る 「話 合 い 」 の 実 践 を 行 っ た 。 そ れ ぞ れ の グ ル ー プ の3人 の う ち 、 二 人 が 「話 し手 」、 も う一 人 が 「話 合 い コ ー デ ィ ネ ー タ ー 」 と な り 、 話 合 い を 進 行 ・整 理 ・調 整 ・記 録 す る 。 個 々 の 生 徒 が 各 役 割 を体 験 す る 中 で 、 「話 合 い に お け る 聞 き手 の 重 要 性 」 を学 ぶ よ う指 導 し た 。

「聞 き 手 を 意 識 し た ス ピ ー チ を 通 して 、 伝 え 合 う力 を 育 て る 指 導 」 で は 、 写 真 を 題 材 と し て の グ ル ー プ に よ る ス ピ ー チ を 行 っ た 。 生 徒 は 問 題 意 識 を も っ て 写 真=情 報 を と ら え 、 「真 の 豊 か さ と は 何 か 」 と い う共 通 の テ ー マ に 沿 っ て 、 各 グ ル ー プ の 論 を 組 み 立 て る 。 次 に そ の 論 を 的 確 に 伝 え る た め に は 、 ど の よ う な 表 現 の 工 夫 が 必 要 か を 考 察 し 、 発 表 す る 。 こ の 学 習 の 過 程 で 、

「考 え る 力 」 を 「話 す 力 」 と 「聞 く力 」 と に 結 び 付 け 、 発 信 の み に 終 わ ら な い ス ピ ー チ と な る よ う 心 掛 け た 。

「古 典 に 親 し む 学 習 を 通 して 、 伝 え 合 う力 を 育 て る 指 導 」 で は 、 『伊 勢 物 語 』 の 第23段 を 教 材 と して 取 り上 げ 、 グ ル ー プ に よ る ス トー リ ー と そ れ に 基 づ く個 人 に よ る 短 歌 の 創 作 を 行 い 、 そ の 後 、 逆 に 短 歌 の 発 表 か ら創 作 意 図 を 考 え さ せ る 実 践 を 行 っ た 。 古 典 に 親 しみ な が ら言 語 感 覚 を 磨 き、 ま た 創 作 を 通 じ て 古 典 作 品 に 立 ち 返 り、 古 代 の 人 々 が 心 を 伝 え 合 う 一 つ の 手 段 と し て の 和 歌 の 意 義 と 歌 物 語 の 構 造 を 理 解 さ せ る よ う 指 導 し た 。

「説 明 文 を 書 く こ と を 通 して 、 伝 え 合 う力 を 育 て る 指 導 」 で は 、Eメ ー ル に よ る や り と り を

前 提 と した 学 校 間 で の トラ ン プ ゲ ー ム の 説 明 を行 っ た 。 一 方 の 高 校 か ら、 ゲ ー ム の 方 法 を 文 章

化 した 説 明 文 を 相 手 の 高 校 に 送 る 。 説 明 が 足 りず 分 か り に くい 箇 所 は 再 度 確 認 す る 。 こ の 交 換

か ら 電 子 通 信 機 器 を 利 用 す る 際 に 求 め ら れ る 国 語 力 の 育 成 を 図 っ た 。 高 度 情 報 化 時 代 を 迎 え 、

未 知 の 人 間 同 士 が 未 知 の 内 容 を 伝 え 合 う 状 況 が ます ます 増 え て い る こ と を 踏 ま え 、 実 用 的 な 文

書 に お い て 『伝 え 合 う力 』 を ど の よ う に 育 成 す る か を 検 討 し、 考 察 し た 。

(6)

1皿 研 究構 想 図

社会的背景 高校 生 の言 語 生 活(問 題点) 教育課題

・情 報 の 高 度 化

・国 際 化

・人 間 関 係 の 希 薄 化

・生 涯 学 習 社 会

・表 現 に対 す る 自信 の 欠如

・表 現 手段 、方法 に関する知識 、 能 力 不足

・中央 教 育 審 議 会 答 申

・教 育 課 程 審 議 会 答 申 1

・新 学 習 指 導 要 領 告 示 ↓

「国語 を 適 切 に表 現 し、 的 確 に理 解 す る能 力 の育 成 」

「 言 葉 で伝 え合 う能力 の 育 成」

今 まで の 国語 教 育(反 省点)

・教 え込 む こ とを 中心 と した授 業

・文学 的文 章 の詳 細 な読 解 に偏 っ た授 業

研究主題 多様 な言語活動 を通 して、伝え合 う力を育 てる指導の在 り方

1

(伝え合う力とは)言 語 表 現 に よる 自己 と他者 との相 互 理 解 ・相 互 啓 発 の 力

(指導 内容)① 他 者 へ の 関 心 を もち 、 自 ら考 え、 表現 し よ う とす る意 欲 を高 め る。(関 心 ・意 欲)

② 言 語 感 覚 を磨 き、 自 らの 考 え を 目的 や場 に応 じて適 切 に表 現 す る。(表 現 力)

③ 他 者 の 考 え方 を理 解 し、 もの の 見 方 や 考 え方 を深 め る。(理 解 力)

④ 他 者 の 理 解 状 況 を推 察 しなが ら、 お互 い に表 現 し合 う 。(伝 え合 う力)

1 1噛

音 声 言 語 に よる活 動 これ か らの 国 語 教 育

・生 徒 の 主 体 的 な学 習 を支 援 す る授 業

・課 題 解 決 能 力 の 育 成

・音 声 言 語 と文 字 言語 そ れぞ れ の 特 質 を踏 ま え たバ ラ ンス の と れ た授 業

文 字 言 語 に よる活 動

実 践1 実 践 皿

能 動 的 な聞 き方 と話 合 い の学 習 を 通 して 、 伝 え合 う力 を 育 て る指 導

(3人 一 組 に よる話 し合 い)

・聞 くこ との 重 要 性 を理 解 す る 。

・聞 き手 の 姿 勢 と役 割 を学 ぶ 。

・話 合 い を通 して 自己 の考 え を確 立 し、 他 者 へ の 理 解 を深 め る 。

古 典 に親 しむ学 習 を通 して 、 伝 え 合 う 力 を育 て る 指 導 一 伊 勢 物 語

「 筒井筒」一

(グ ル ー プ に よる和 歌 の 創作)

・伝 え合 い に必 要 な言 語 感 覚 を磨

・和 歌 とい う 日本独 特 の コ ミュニ く。

ケ ー シ ョンの 手段 に親 しむ 。 実 践 ∬

実 践IV 聞 き手 を意 識 した ス ピー チ を通 し

て 、伝 え合 う力 を育 て る指導 (写真 を用 い た グ ル ー プ ス ピー チ)

・問題 意 識 を もち 、主体的 に考 え を ま とめ る 。

・発 表者 と聞 き手 の 質 疑 応 答 を重 視 し、 相 互 理 解 ・相 互 啓 発 を深

め る。

説 明 文 を書 くこ と を通 して 、伝 え 合 う力 を育 て る指 導

(学校 間 でEメ ー ルの 交 換)

・目的 や 相 手 、場 に応 じて表現す る力 を育 て る。

・文 章 の や り と りを通 して 、他者 へ の 関心 、理 解 を深 め る 。

・言葉 で伝 え合 う力 ・相手 を尊重 す る心

・豊 か な人間関係 を築 くために必要 な相互理解 と相 互啓発 の力

一4一

(7)

IV伝 え 合 う 力 を 育 て る た め の 年 間 指 導 計 画 案 1作 成 上 の 留 意 点

(1)こ の 年 間 指 導 計 画 は 、 新 学 習 指 導 要 領 「国 語 総 合 」(4単 位)を 想 定 し て 作 成 し た 。 (2)「 話 す こ と ・聞 く こ と を 主 とす る 指 導 」 に15時 間 、 「書 く こ と を 主 と す る 指 導 」 に は30時

間 を 配 当 して 作 成 した 。

(3)新 学 習 指 導 要 領 「3内 容 の 取 扱 い 」 に 示 さ れ て い る 言 語 活 動 例 を 、 各 単 元 に位 置 付 け た 。 2「 国 語 総 合 」 音 声 言 語 表 現 年 間 指 導 計 画 案

学期 単 元 時数 目 標 指 導 事 項 学 習 活 動

能動 的な聞 き方

6 .・ 聞 く こ と の 重 要 性 。 よ り 良 い 聞 き 方 を 身 。録 音 テ ー プ の 内

と話 合 い を 理 解 す る 。

に 付 け さ せ る 。

容 を第三者 に伝

指導の案銭1参 照 ・聞 き 手 の 姿 勢 と 役

。「話 合 い コ ー デ ィ ネ ー

え る 。

割 を 学 ぶ 。

タ ー 」 の 役 割 を 学 ば ・ 「三 者 イ ン タ ビュ ー」

。話 合 い を 通 し て 自

せ る 。

を 行 う 。

i

己 の 考 え を確 立 し 。自 分 の 意 見 を 適 切 に

。「3人 一 組 の 話

他 者 へ の 理 解 を 深

表 現 さ せ る 。 合 い 」 を 行 う 。

め る 。 。話 合 い を 通 して 自 己 。話 合 い の 内 容 を

の 考 え を深 め 、 他 者 報 告 す る 。 の 立 場 や 考 え を 理 解

。意 見 文 を 書 く

さ せ る 。

聞 き 手 を 意 識 し

6

。問 題 意 識 を も ち 主

。情 報(写 真)を 問 題 。 グ ル ー プ で 写 真 た ス ピ ー チ

体 的 に 考 え を ま と

意 識 を も っ て と ら え 、

の 論 点 を 話 し合 髭導の実践鉦参照 め る 。 考 え を 構 築 さ せ る 。

う 。

。質 疑 応 答 を 重 視 し 。 メ モ を 活 用 し 、 表 現

。 ス ピ ー チ 原 稿 、

相 互 理 解 ・相 互 啓 の 仕 方 を 工 夫 させ る。

発 表 メ モ を 作 る 。

2 発 を 深 め る 。 ・ 質 疑 応 答 に よ り 、 考

・ ス ピ ー チ を 行 い 、

え を 深 め さ せ る 。

質 疑 応 答 をす る。

。相 手 の 立 場 や 考 え を

聞 き 手 は ス ピ ー

尊 重 して 評 価 させ る。 チ を 評 価 す る 。

。発 表 者 は 自 己 評

価 を す る 。

報 告 ・発 表 3 。事 実 を 正 確 に 伝 え 。自 己 の 体 験 を 事 実 に 。客 観 的 な 事 実 を

る 。

基 づ い て 報 告 させ る 。

集 め カ ー ド に 書

・収 集 し た 資 料 を 活 。必 要 に 応 じ て 収 集 し

く 。

用 し て 、 効 果 的 に

た 資 料 な ど を 活 用 し

。 カ ー ド を 取 捨 選

3 発 表 す る 。

て 発 表 の 仕 方 を 工 夫 択 し 、 報 告 文 を

さ せ る 。

作 成 す る 。

。聞 き手 の 状 況 を 意 識 。報 告 文 を 発 表 す し なが ら発 表 させ る。

る 。

。発 表 を 評 価 す る

(8)

3「 国語総合」文 字言語表現 年 間指導計画案

学期 単 元 時数 目 標 指 導 事 項 学 習 活 動

文字言 語表現

i

原 稿 用 紙 の 使 い 方 に

。句 読 点 、 記 号 、 改

・意 さ れ た 文 章 を 実 際 の 基 本1

慣 れ る 。

行 な ど を 適 切 に 理 に 原 稿 用 紙 に 書 く 。

解 さ せ る 。

文字言語表現

2

短 い 文 を 書 く こ と に 。言 葉 の 意 味 の 面 か 。用 意 さ れ た 言 葉 か ら の 基 本2

慣 れ 、 表 現 し よ う と

ら の 連 想 ・論 理 的 短 文 を 作 る 。

す る 意 欲 を 高 め る 。 な つ な が り に 着 目

ア 、 名 詞 、 接 続 詞 し て イ メ ー ジ を 引 イ 、 慣 用 句 、 四 字 熟

き 出 さ せ る 。

i

手 紙 文 を 書 く

3

表 現 し よ う とす る 内

。頭 語 、 結 語 、 時 候

ア 、 高 校 生 活 の 近 況 を 容 を 、 相 手 や 場 に 応

の あ い さ つ 、 文 体

知 らせ る 手 紙

じ て 表 現 す る 。

に 注 意 して 表 現 さ

イ 、 お 礼 、 感 謝 の 手 紙

せ る 。

説 明 文 を 書 く

6

相 手 の 立 場 に 立 っ て

。相 手 に 伝 わ る よ う 。 ト ラ ン プ の 遊 び 方 を

正 確 に 、 分 か り や す に 、 適 切 に 表 現 す 説 明 し、 相 手 の 指 摘 指導 の実践N く表 現 す る 力 を 育 て

る こ と の 難 し さ に

を 受 け て 、 文 章 を 修

参照

る 。

気 付 か せ る 。

正 を し て い く 。

意 見 文 を 書 く

7 自 ら の も の の 見 方 ・ 。 反 論 を 予 想 し て 、 。新 聞 の コ ラ ム を 基 に

考 え 方 を 深 め る と と 簡 潔 に 意 見 を ま と し て 、 自 分 の 意 見 を

も に 、 考 え を筋 道 立 め る 。 ま と め る 。

て て 述 べ る 。 。多 く の 意 見 を 聞 き、 。 ク ラ ス の 人 の 意 見 文

互 い の 立 場 や 考 え の 発 表 を 聞 き 、 自 己

を理 解 し尊 重 す る

の 考 え を 深 め る 。

2 こ と を 学 ば せ る 。

和歌 の創作

4 和 歌 と い う コ ミ ュ ニ

。登 場 人 物 の 気 持 ち 。歌 物 語 の 登 場 人 物 の

ケ ー シ ョ ン 手 段 に 親 を 表 現 す る に は 、

気 持 ち を 考 え 、 和 歌 指導の案践 皿

し む こ と に よ り 、 伝

ど の よ う な 言 葉 が の 創 作 をす る 。 参照 え 合 う力 を 育 て る 。 適 切 か 考 え させ る 。

宣 伝 ・広 告 文 3 相 手 の 反 応 や 理 解 の

。反 応 を 考 え て キ ャ ッ

。 キ ャ ッ チ フ レ ー ズ 、

を 書 く 状 況 を推 察 し な が ら

チ フ レ ー ズ を 考 え ア ピ ー ル ポ イ ン ト を

簡潔で効果 的な表現

る 。

考 え 、 そ れ を 基 に し

を 心 が け る 。 。 ア ピ ー ル ポ イ ン ト

て催 し物の宣伝文 を

の 生 か せ る 宣 伝 文 書 く 。

3 を 考 え さ せ る 。

自分 史 を 書 く

4

自 己 を 見 つ め 表 現 す

・収 集 し た 情 報 、 資 。 自 分 史 年 表 を 作 成 し 、 る と と も に 、 他 者 へ

料 を 整 理 して 、 人 そ れ を 基 に 自 分 史 を の 関 心 、 共 感 を 深 め 生 の 記 録 と し て の 書 く 。

る 。

自分 史 を書 か せ る 。 友 人 の 発 表 を 聞 く。

一6一

(9)

V指 導 の 実 際

1能 動 的 な 聞 き方 と 話 合 い の 学 習 を 通 して 、 伝 え合 う 力 を育 て る 指 導 の 工 夫 1.単 元 名 伝 え合 う 力 を 育 て る た め の 能 動 的 な 聞 き方 を 学 ぶ 。

(「国 語II」 「現 代 語 」)※ 研 究 授 業 は 「国 語II」 で 実 施 。

2.教 材 様 々 な 言 語 情 報(聞 き 方 の 演 習 ・話 合 い ・報 告 ス ピ ー チ ・意 見 文) 3.単 元 の 目 標

(1)聞 く こ と の 重 要 性 に 気 付 き 、 様 々 な 聞 き 方 を学 ぶ 。 (2)話 合 い を構 築 す る よ う な 積 極 的 な 聞 き方 を 身 に 付 け る 。

(3)自 分 の 意 見 を 相 手 に 筋 道 立 て て 話 す 力 を 身 に 付 け る と と も に 、 他 者 の 意 見 も 受 け 止 め 、 要 点 を と ら え る こ と が で き る 力 を 身 に付 け る 。

(4)話 合 い を 通 して 自 己 の 考 え を 深 め 、 他 者 の 立 場 や 考 え 及 び 心 情 を 理 解 す る 。 4、 単 元 設 定 の 理 由

大 人 た ち か ら は 若 者 と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 困 難 さ を 嘆 い て も ら す 「何 を 聞 い て も 、"う ん""べ つ に"と 、 一 語 で しか 答 え な い 。」 等 の 発 言 が 聞 か れ る 。 け れ ど も 、 物 静 か に 知 識 を 受 け 取 る 姿 勢 を 是 と し、 音 声 言 語 教 育 を 十 分 に は 指 導 し て こ な か っ た 責 任 も 大 きい の で は な い か 。 近 年 、 音 声 言 語 教 育 の 重 要 性 が 見 直 さ れ て は い る が 、 「報 告 」 や 「ス ピ ー チ 」 等 の 一 方 通 行 の 発 信 指 導 に 偏 りが ち で 、 「対 話 」 「 会 話 」 「討 論 」 等 の 相 互 交 信 を 深 め る 指 導 は 、 立 ち 後 れ て い る の が 現 状 で あ ろ う 。

一 方 、生 徒 を取 り巻 く社 会状 況 の 変化 に は 目ま ぐる しい もの が あ る 。携 帯 電 話 やPHSに 代 表 さ れ る モ バ イ ル 機 器 ば 急 速 に 普 及 し て お り 、 我 々 の 生 活 に 欠 か せ な い も の と な っ て い る 。 こ う し た 顔 の 見 え な い 相 手 と の 交 信 で は 、 今 ま で 以 上 に 相 手 の 発 す る 内 容 を的 確 に 聞 き取 る 力 や 、 相 手 の 理 解 の 状 況 を 推 察 しつ つ 、 適 切 に 表 現 す る 力 が 必 要 不 可 欠 な も の に な る 。

本 研 究 で は 、 一 方 通 行 の 発 信 に と ど ま らず 、 「双 方 向 の 話 合 い 」 を 確 立 し 、 相 互 理 解 を 深 め る た め に 、 「聞 く」 学 習 の 重 要 性 を 踏 ま え た 指 導 の 在 り方 を 考 え た 。 「話 合 い は 聞 き合 い 」 と も 言 う 。 単 に 聞 き流 す の で は な く、 正 確 に 聞 き取 る 、 心 を 傾 け て 聞 く、 共 感 し な が ら 、 あ る い は 批 判 し な が ら 聞 く 、 相 手 に 対 し て ふ さ わ しい 質 問 ・疑 問 を 発 す る 等 の 様 々 な 能 動 的 な 「聞 く」

学 習 の 土 台 が 構 築 さ れ て こ ぐ 、 「対 話 」 「会 話 」 「話 合 い 」 「討 論 」 「デ ィ ベ ー ト」 等 の 学 習 が 本 当 の 意 味 で 深 ま っ て い く の で あ る 。

こ れ か らの 国 語 の 授 業 は 、 話 す こ と ・聞 く こ と ・書 く こ と ・読 む こ と の バ ラ ン ス の と れ た 力 の 育 成 を 目指 す べ き で あ る 。 本 研 究 で は 、 こ れ ま で 軽 視 さ れ が ち で あ っ た 音 声 言 語 活 動 の 充 実 を 図 り 、 生 徒 の 「伝 え 合 う力 」 の 育 成 を 目標 に した 。 そ の た め に 必 要 な 能 動 的 な 聞 き方 の 学 習 の 実 践 を 試 み た 。 ま た 、3人 寄 れ ば 一 つ の 社 会 が 成 立 す る と い う 。 今 回 の 取 組 み で は 、3人 一 組 の 話 合 い とい う 場 を 設 定 し た 。 特 に 、 聞 き手 役 の 生 徒 に 、 話 合 い の 司 会 担 当 と記 録 担 当 の 両 方 を 兼 ね た 「話 合 い コ ー デ ィ ネ ー タ ー 」 と して の 役 割 を体 験 させ る こ と に よ り 、 「話 合 い に お け る 聞 き 手 の 重 要 性 」 を 学 ば せ る こ と に 主 眼 を 置 い た 。

生 徒 一 人 一 人 が 自 ら の 言 葉 で 発 信 す る 。 他 者 の 意 見 に 耳 を 傾 け 、 そ の 考 え を 理 解 し 、 自 ら の 意 見 を 発 信 す る 。 そ の 繰 り返 し に よ り 、 自 己 の 考 え を 深 め 、 豊 か な 人 間 関 係 を 作 り上 げ て い く

こ と を 目 指 して 、 こ の 単 元 を 設 定 し た 。

(10)

5.学 習 活 動 の 概 要(6時 間 扱 い)

(1)第1次 ・導 入(2時 間)※ 各 次 は2時 間 続 き の 授 業 枠 で あ る 。

今 回 の 学 習 活 動 の ね ら い(聞 く こ と を 学 ぶ 目 的)に つ い て 理 解 す る 。

演 習(1)「 聞 き 取 り演 習 」(正 確 に 聞 き 取 る 演 習)

演 習(2)「YES・NOゲ ー ム 」(効 果 的 な 質 問 を す る 演 習)

演 習(3)「 三 者 イ ン タ ビ ュ ー 」(共 感 し な が ら 聞 く ・相 手 に ふ さ わ し い 質 問 を す る 演 習)

⑤3人 一 組 の 話 合 い に つ い て 概 略 を 理 解 す る 。

話 し 合 い た い テ ー マ を 各 自 考 え て 教 師 に 提 出 す る 。

※ 普 段 疑 問 に 思 っ て い る こ と 、 人 の 意 見 を 聞 い て み た い こ と を テ ー マ 案 と す る 。

本 時 の 学 習 を 自 己 評 価 し 、 感 想 を ワ ー ク シ ー トに ま と め る 。

(2)第2次 ・展 開(2時 間)【 本 時3・4/6」

『本 時 の 指 導 』 参 照 (3)第3次 ・ ま と め(2時 間)

各 自 、 話 合 い コ ー デ ィ ネ ー タ ー を 担 当 し た と き の 話 合 い の 様 子 を 報 告 す る 。 ス ピ ー チ 担 当 者 以 外 は 、 ス ピ ー チ を 聞 き な が ら 、 そ の 内 容 を メ モ す る 。

②3つ の テ ー マ の 中 で 各 自 が 最 も 関 心 を も っ た テ ー マ に つ い て 、 意 見 を400字 程 度 の 文 章 に ま と め る 。

本 時 及 び ヒ の 授 業 全 体 を 振 り 返 っ て 、 自 己 評 価 を 行 い 、 感 想 を ま と め る 。 6.指 導 の 工 夫

(1)「 考 え る 」 こ と を 基 盤 と し た 上 で 、 様 々 な 「聞 く」 活 動 と 「話 す 」 ・ 「書 く 」 活 動 を 有 機 的 に 関 連 付 け た 学 習 活 動 を 工 夫 し た 。

(2)「 伝 え 合 う 力 」 の 育 成 と い う 趣 旨 か ら 、 ペ ア リ ン グ や グ ル ー プ 分 け は 既 存 の 人 間 関 係 に 頼 ら ず 、 新 し い 人 間 関 係 の 結 び 付 き を 意 図 し た 組 合 わ せ と し た 。

(3)1枚 の ワ ー ク シ ー ト に 授 業 ご と の 自 己 評 価 と 感 想 を ま と め さ せ 、 学 習 に 対 す る 意 識 の 深 ま り が 生 徒 自 身 に も 確 認 で き る よ う に 配 慮 し た 。

(4)教 師 の 説 明 だ け で は な く 、 話 合 い の 実 例 の ビ デ オ テ ー プ を 視 聴 さ せ る こ と に よ り 、 学 習 の 効 果 を 高 め た 。

(5}全 員 の1分 間 報 告 ス ピ ー チ の 時 間 を 設 け る こ と に よ り 、1時 間 の 授 業 の 中 で 全 員 が 参 加 し 、 発 言 し 、 集 中 し て 聞 く授 業 づ く り を 試 み た 。.一 し 騨騨 磁 騨 慰 跳編 轡弊

7.本 時 の 指 導(研 究 授 業 は3・4/6時)'㌦" 檎繍撒継灘 縄 蹴欝"㈹ 偉鷲 鞠 (1)本 時 の ね ら い

の び の び と 意 見 交 換 を 行 い ・ 様 々 ザ1 も の の 見 方 を 受 容 し 、 理 解 す る 。i

② 他 者 の 意 見 を 的 確 に 聞 き 取 り、 話 合 い を 円 滑 に 進 め る 。

③ 話 合 い の 内 容 を 深 め る よ う な 聞 き 方 を 身 に 付 け る 。

7 艦

憂 梅 欝 ギ

一m

(11)

(2)本 時 の 学 習 の 流 れ

学 習 の 流 れ

i

2

3

4

5

6

3人 一 組 の 話 合 い の 方 法 を 理 解 す る 。

1

話 合 い の 三 つ の テ ー マ を 確 認 す る 。

三 つ の テ ー マ に つ い て そ れ ぞ れ に 各 自 の 意 見 を ま と め る 。

11

グ ル ー プ ご と に3回 の 話 合 い を 行 う 。(1回8分 で 、 テ ー マ ご と に 役 割 を 交 替 す る 。)

各 自 、 話 合 い コ ー デ ィ ネ ー タ ー を 担 当 し た と き の 内 容 を 報 告 用 紙 に ま と め る 。

t

自 己 評 価 と 感 想 を ま と め る 。

教 師 の 指 導 ・助 言(○ 留 意 点 、 ◆ 評 価)

図 や ビ デ オ を 用 い て 分 か り や す く 説 明 す る 。

話 合 い コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 重 要 性 役 割 ・心 構 え に つ い て 理 解 で き た か 。

テ ー マ は 、 前 時 に 生 徒 が 提 出 し た も の を 参 考 に 決 め て お く 。

(例)・ ガ ン の 告 知 、2000円 札 の 発 行 、 少 年 法 と 少 年 犯 罪

テ ー マ に 対 す る 意 見 を100字 程 度 で ま と め る こ と が で き た か 。

○ 話 合 い コ ー デ ィ ネ ー タ ー は 話 合 い の 内 容 を 聞 き取 り用 紙 に メ モ し て お く こ

と を 指 示 す る 。

◆ 時 間 を 有 効 に 使 い 、 活 発 な 意 見 交 換 が で き た か 。

○ 次 時 に1分 間 の 報 告 ス ピ ー チ を 行 う こ と を予 告 す る 。

○ 本 単 元 開 始 か ら 同 じ用 紙 を 使 い な が ら 、 話 合 い に 関 して い く つ か の 観 点 で 自 己 評 価 を し て い け る よ う に す る 。

(3>評 価 の 観 点

① 話 合 い に 積 極 的 に 参 加 し、 自分 の 意 見 を 相 手 に 適 切 に伝 え る こ と が で き た か 。

② 他 者 と の 相 互 交 信 に よ り、 様 々 な も の の 見 方 や 考 え 方 を 知 り、 自 分 の 考 え を 豊 か に す る こ と が で き た か 。

③ 他 者 の 意 見 を 的 確 に 聞 き取 り、 話 合 い の 進 行 ・整 理 ・調 整 ・記 録 が で き た か 。 8.生 徒 の 学 習 状 況

「聞 き取 り演 習 」 を 通 し て 、 生 徒 は 内 容 を 的 確 に 理 解 し な が ら 聞 く こ と の 大 切 さ を 改 め て 感 じた よ う で あ る 。 ま た 、 メ モ の 取 り方 を工 夫 す る こ と が 必 要 だ と い う こ と に 気 付 い て い る 。

「YES・NOゲ ー ム 」 や 「三 者 イ ン タ ビ ュ ー 」 で は 、 い ざ 人 に 質 問 す る と な る と何 か ら 聞 い

て い い か よ く分 か ら な い と 戸 惑 い を 感 じ た よ う だ 。 ま た 、 質 問 が 一 つ 一 つ 独 立 して し ま い 、 話

(12)

を 広 げ た り、 深 め た りす る こ と が で き な か っ た と い う反 省 も多 く 、 聞 き 手 の 難 し さ を 実 感 し て い た 。

「3人 一 組 の 話 合 い 」 で は 、 コ ー デ ィ ネ ー タ ー と い う役 割 が 一 番 難 し く 、 話 し手 の 活 発 な 意 見 交 換 を 引 き 出 せ な か っ た り 、 多 角 的 な 質 問 が で き な か っ た こ と を 反 省 点 と し て 挙 げ て い る 者 が 多 い 。 しか し 、 「自 分 と 相 手 の 意 見 が 対 立 す る と き は 、 今 ま で は ど ち ら か 一 方 が 正 し い も の だ と思 っ て い た け れ ど 、 今 回 の 話 合 い で ど ち らか 一 方 が 正 しい と は 言 え な い こ と もあ る と い う こ とが 分 か っ た 。」 とい う 意 見 に 代 表 さ れ る よ う に 、 他 者 の 意 見 を 取 り 入 れ て 、 自 分 の 考 え を 豊 か に す る こ と が で き て い た よ う だ 。

さ ら に 、 「話 合 い の 報 告 」 の 際 に は 、 他 の 班 で も様 々 な 意 見 が 飛 び 交 っ て い た こ と に 関 心 を も ち 、 同 じ意 見 に 共 感 し、 自 分 と は 違 う 意 見 を学 び 、 考 え も し な か っ た 発 想 に 驚 き を 感 じ て 、 大 い に 刺 激 を 受 け る 場 と な っ て い た 。

9.考 察

(1)成 果

3人 一 組 の 話 合 い の 指 導 に お い て 、 話 合 い の 手 順 や コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 役 割 を 知 る の に 、 ビ デ オ(本 研 究 班 が 作 成)を 見 た こ と は 有 効 で あ っ た 。 音 声 言 語 の 指 導 に お い て 、 視 聴 覚 教 材 の 利 用 が 成 果 を 発 揮 す る こ と が 確 か め ら れ た 。

こ の3入 一 組 の 話 合 い は 、 あ え て 対 立 や 論 争 を 意 図 し な い もの と し て き た 。 場 合 に よ っ て は 、 な れ 合 い の 話 合 い や 、 雑 談 に な る 危 険 性 も 懸 念 さ れ た が 、 実 際 に 行 っ て み る と 、 共 感 や 賛 同 と

と も に 、 自 分 と は 違 う発 想 や 考 え 方 を 学 び 合 う場 と して 、 有 機 的 に 機 能 し て い た よ う に 見 受 け ら れ る 。

生 徒 の 授 業 全 体 を振 り返 っ て の 感 想 は 、 「い い 経 験 を し た 、 た め に な っ た 」 と い う も の が 多 か っ た 。 こ れ は 、 今 回 の 学 習 内 容 が 国 語 の 学 習 の 範 囲 に と ど ま ら ず 、 学 校 生 活 や そ の 後 の 社 会 生 活 に も役 立 つ も の と して と ら え て い る た め と思 わ れ る 。

(2)今 後 の 課 題

本 研 究 で は 、 注 意 深 く正 確 に 聞 く こ と と 、 相 手 の 気 持 ち や 考 え を う ま く導 き 出 す よ う に 聞 く こ と の 両 方 の 指 導 を 行 っ た 。 特 に 生 徒 が 困 難 を 感 じた の は 、 後 者 で あ っ た 。 相 づ ち や 促 し等 の 具 体 的 な 方 策 の 指 導 の 必 要 性 を 感 じ た 。 ま た 、 様 々 な 聞 く場 面 で 的 確 に メ モ を取 る こ と の 指 導

を 行 う 必 要 を 感 じ た 。

話 合 い の 成 功 の ポ イ ン トは 、 テ ー マ の 設 定 に あ る 。 生 徒 の ア イ デ ア を 取 り入 れ 、 授 業 を 行 う ク ラ ス の 状 況 を よ く把 握 して 、 全 員 が 話 合 い に 参 加 で き る テ ー マ を 設 定 す る こ と が 望 ま しい 。 ま た 、 問 題 点 と して は 評 価 の 仕 方 が あ る 。 今 回 は 、1枚 の ワ ー ク シ ー トに 授 業 ご との 自 己 評 価 と感 想 を ま と め さ せ た 。 そ こ に 表 れ た 生 徒 の 学 習 に 対 す る 意 識 の 深 ま り に つ い て の 教 師 側 の 評 価 と 、 意 見 文 の 評 価 を 行 っ た 。 音 声 言 語 活 動 自 体 の 評 価 は 大 変 難 しい が 、 そ の 場 で 良 い 点 や 努 力 す べ き 点 を 評 価 す る 即 時 性 を 大 切 に した い 。 充 実 した 話 合 い や ス ピ ー チ を再 現 して 他 の 生 徒 に 示 す こ とや 、 視 聴 覚 機 器 の 利 用 等 の 検 討 を 今 後 さ ら に進 め て い く必 要 が あ る 。

今 回 の 取 組 み は 、 決 し て 一 過 性 の も の で は な く 、 継 続 して 学 習 を積 み 重 ね て い く こ と に よ っ て 初 め て 効 果 が 現 れ る も の で あ ろ う 。 生 徒 の 「聞 く力 」 「話 す 力 」 は 一 朝 一 夕 に 身 に 付 く も の で は な く 、 年 間 を 通 して の 練 ら れ た 授 業 計 画 の 作 成 と継 続 的 な 指 導 が 必 要 で あ る 。

一10一

(13)

2聞 き 手 を 意 識 し た ス ピ ー チ を 通 し て 、 伝 え 合 う 力 を 育 て る 指 導 の 工 夫 1.単 元 名 「伝 え 合 う 力 」 を 育 て る ス ピ ー チ の 授 業

※ 研 究 授 業 は 第1学 「国 語1」 で 実 施 。

2.教 「写 真 」(『 ナ シ ョ ナ ル ジ オ グ ラ フ ィ ッ ク 』 日 経BP社 刊)よ り 。 3.単 元 の 目 標

(1)関 心 と 問 題 意 識 を も っ て 情 報 を と ら え 、 考 え を 築 く力 を 身 に 付 け る 。 (2)相 手 の 理 解 の 状 況 を 推 察 し つ つ 、 適 切 に 表 現 す る 力 を 身 に 付 け る 。

(3)相 手 の 立 場 や 考 え を 尊 重 し 、 能 動 的 に 聞 く 力 を 身 に 付 け る 。

(4)話 す こ と 聞 く こ と を 通 じ て 互 い の 考 え を 深 め 、 他 者 へ の 理 解 を 深 め よ う と す る 。

① 考 える力 ②発信(適 切 な表現)

③ 受 信(能 動 的 な 理 解) }④ 相互理解の深化

4.単 元 設 定 の 理 由

現 代 の 高 校 生 は 新 し い 情 報 機 器 を 取 り入 れ る な ど 社 会 の 変 化 に 素 早 く対 応 す る 柔 軟 性 を も っ て い る 。 ま た 、 そ う し た 情 報 機 器 を 日常 生 活 の 中 で 積 極 的 に 活 用 して 仲 間 た ち と の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 楽 し ん で い る 。 し か し反 面 、 言 葉 に よ っ て 自 ら の 考 え を 掘 り下 げ 、 意 見 と し て 他 に 発 信 し よ う と す る 意 欲 に 乏 し い 。 情 報 に つ い て も、 そ の 性 質 を 吟 味 し見 極 め た 上 で 取 捨 選 択 す る 態 度 が 十 分 に 身 に 付 い て い る と は 言 い 難 い 。 情 報 化 、 国 際 化 等 に よ り社 会 は 多 様 化 し複 雑 さ を 増 して い る 。 こ う し た 社 会 の 変 化 の 中 で 、 主 体 的 に 自 ら の 考 え を 築 く力 、 他 者 と の 対 話 に よ っ て 自 己 の 考 え を 検 証 し深 め る 力 、 「違 い 」 を前 提 と しつ つ 他 へ の 理 解 を 深 め る 力 が 今 ま で 以 上 に 強 く求 め ら れ て い る 。 ま た 、 氾 濫 す る 情 報 に ほ ん ろ う さ れ な い た め に も 、 問 題 意 識 を も っ て 情 報 と 向 き合 お う とす る 姿 勢 が ます ま す 必 要 と さ れ て い る 。 こ の 単 元 は こ う し た 観 点 か ら 次 の 二 点 を ね ら い と し て 設 定 し た も の で あ る 。

一 つ は 、 自 ・他 の相 互 理 解 、相 互 啓 発 を進 め る力 と して の 「伝 え合 う力 」 を は ぐ くむ こ とで あ る 。 「ス ピ ー チ 」 の 授 業 は 話 し手 と 聞 き 手 が 固 定 さ れ 一 方 通 行 に な りが ち だ が 、 こ の 授 業 は 、 そ こ に 対 話 的 要 素 を 取 り 入 れ た も の と し て 計 画 した 。 グ ル ー プ の 発 表 と し 、 発 表 後 の 質 疑 応 答

を重 視 した の は 、 一 つ の 論 を 組 み 立 て る 過 程 の 中 で の 対 話 、 発 表 者 と 聞 き手 と の 対 話 か ら 相 互 理 解 が 深 め ら れ 、 互 い を 啓 発 し合 う力 が 養 わ れ る こ と を期 待 し た か ら で あ る 。

も う 一 点 は 、 主 体 的 に 情 報 を と ら え る 力 を は ぐ くむ こ と で あ る 。 ス ピ ー チ で は 、1枚 の 写 真 を 基 に 自 分 た ち の 生 活 や 現 代 社 会 を 見 つ め 、 意 見 を 述 べ る こ と を 課 題 と し た 。 写 真 を は じ め と す る ビ ジ ュ ア ル 情 報 は 、 受 け 手 の 自 覚 の な い ま ま 感 性 や 価 値 観 の 領 域 に 浸 透 しや す い 性 格 を も つ 。 ビ ジ ュ ア ル 情 報 が 、 近 年 そ の 重 要 度 を 増 し、 私 た ち の 身 の 回 り に あ ふ れ る現 状 を 考 え る時 、

1枚 の 写 真 を 自 分 た ち の 生 き方 や 自分 た ち を 取 り巻 く社 会 と 関 連 さ せ て 見 つ め さ せ る こ と は 意

義 あ る こ と と考 え た 。 情 報 は 十 分 に 消 化 さ れ 、 自 己 の 考 え を深 め る も の と して 活 用 で き た 時 、

最 も意 味 を もつ 。 従 っ て 、 情 報 を 「生 か す 」 た め に も 、 主 体 的 に 情 報 と 向 き 合 い 、 自 らの 問 題

意 識 との か か わ りか ら と ら え よ う とす る 姿 勢 が 要 求 さ れ る 。

(14)

ま た 「 伝 え合 う 力 」 を 高 め る た め に は 「考 え る 力 」 「話 す 力 」 「聞 く力 」 の 三 つ の 力 が 有 機 的 に 結 び 付 け ら れ る こ と が 必 要 に な る 。 ス ピ ー チ を 選 ん だ の は 、 「討 論 」 や 「デ ィ ベ ー ト」 よ り 、 じ っ く り と 自 分 の 意 見 を 発 表 で き る と い う ス ピ ー チ の 長 所 に 注 目 し た か ら で あ る 。 こ の 授 業 で は 、 自 ら の 考 え を 深 め よ う と す る 意 欲 が 、 話 し方 の 工 夫 や 能 動 的 に 聞 く態 度 に 発 展 的 に 結 び 付 け ら れ る こ と を 目標 と して い る 。

5.学 習 活 動 の 概 要(6時 間 扱 い) (1)導 入 ・準 備(3時 間)

① 例 示 さ れ た 写 真 に つ い て 、 「真 の 豊 か さ 」 とい う テ ー マ で200字 以 内 の 作 文 を 書 く 。

② 各 グ ル ー プ1枚 ず つ 写 真 を 選 び 、 自 分 た ち が ど の よ う な 論 点 で そ の 写 真 に 迫 る こ と が で き る か 話 し合 う 。

③ 写 真 か ら情 報 を 取 り出 して 取 捨 選 択 し、 ワ ー ク シ ー トに 記 入 す る 。 調 べ る 必 要 の あ る 事 柄 に つ い て は 分 担 を 決 め て 次 回 ま で に 調 べ る 。

④ 調 査 結 果 を踏 ま え な が ら 、 ス ピ ー チ 原 稿 作 成 の た め の ワ ー ク シ ー トを 作 る 。

⑤ 原 稿 作 成 者 を 決 め 、 次 回 ま で に ス ピ ー チ 原 稿 を 書 い て く る 。

⑥ ス ピ ー チ の テ ー マ を 決 め て 原 稿 の 手 直 し を し 、 ス ピ ー チ メ モ を 作 る 。

⑦ グ ル ー プ 内 で ス ピ ー チ の リ ハ ー サ ル を し て 、 話 し方 や 効 果 的 な 発 表 の 仕 方 に つ い て 工 夫 す る 。

(2)展 開(2時 間)

『本 時 の 指 導 』(5/6時 参 照 。) (3)ま と め

発 表 グ ル ー プ は 評 価 シ ー トを 受 け 取 っ た 後 、 よ か っ た 点 、不 十 分 な 点 に つ い て 自 己評 価 シ ー トに 記 入 し 、2分 程 度 で 発 表 す る 。

6.指 導 の 工 夫

① 「伝 え 合 う」 た め に は 発 信 以 前 に 自分 の 考 え を き ち ん と もつ こ と が 大 切 で あ る と 考 え 、 動 機 付 け と 問 題 意 識 を も た せ る 段 階 を 設 定 し た 。

② 現 代 的 問 題 を 多 く含 み 、 話 し手 と聞 き手 の 双 方 が 関 心 を も つ よ う な 教 材 を 選 ん だ 。

③ 質 疑 応 答 を 充 実 さ せ る た め に ス ピ ー チ 中 は グ ル ー プ 全 員 を壇 上 に 上 が ら せ た 。

④ 聞 き 手 の 参 加 を 重 視 し て 、 ス ピ ー チ 後 は す べ て の グ ル ー プ を 質 疑 応 答 に 参 加 さ せ た 。 7.本 時 の 指 導(5/6時)

(1)本 時 の ね ら い

① 十 分 な 準 備 の も と 、 大 勢 の 人 た ち に 向

② 灘1難1欝 綿 農 ・榊

働 細

い灘1難 信により'互 噛 轡

罫㍉ 謙 奪

,

一12一

(15)

(2)本 時 の 学 習 の 流 れ

学 習 の 流 れ

i グ ル ー プ ご と に 席 に 着 く 。

2

3

4

発 表 グ ル ー プ は 全 員 壇 上 へ 。

/

1

ス ピ ー チ テ ー マ を 述 べ て か ら ス ピ ー チ 本 体 に 入 る 。(3分 程 度)

11

ス ピ ー チ に つ い て 各 グ ル ー プ 内 で 検 討 し 、 発 表 グ ル ー プ と 質 疑 応 答 を 行 う 。

(2〜4の 繰 り 返 し)

教 師 の 指 導 ・助 言(○ 留 意 点 、 ◆ 評 価)

聞 き 手 も グ ル ー プ で ス ピ ー チ を 聞 か せ る 。

○ 役 割 分 担 に 応 じ た 態 勢 を と ら せ る 。(質 疑 応 答 に グ ル ー プ 全 員 で 対 応 す る た め)

○ 聞 き手 が 参 加 す る た め の 動 機 付 け で あ り、

あ ま り時 間 を か け な い 。

◆ 聞 き 手 に理 解 し て も ら え る よ う な 工 夫 が あ る か 。

○ す べ て の グ ル ー プ が 質 疑 応 答 に 参 加 す る よ う に す る 。

◆ 話 し手 と 聞 き 手 と の 活 発 な 交 流 が あ っ た か 。

(3>評 価 の 観 点

① 問 題 意 識 を も っ て 取 り組 ん で い た か 。 自分 た ち の 考 え が 表 れ て い た か 。

② 発 表 者 は 、 聞 き 手 に理 解 して も ら う た め の 工 夫 を して い た か 。

③ 聞 き手 は 理 解 に 努 め て い た か 。

④ 発 表 者 と 聞 き手 と の 間 に 相 互 理 解 や 互 い の 考 え の 深 ま りが あ っ た か 。 8.生 徒 の 学 習 状 況

(1)200字 作 文 〜 最 初 の 共 同 作 業

最 初 に 行 っ た こ と は グ ル ー プ と して1枚 の 写 真 を 選 ぶ こ とで あ っ た 。 あ らか じめ 写 真 誌 と NASAの イ ン タ ー ネ ッ トの ラ イ ブ ラ リ ー か ら8枚 の 写 真 を 選 ん でA3サ イ ズ に 拡 大 カ ラ ー ゴ ピ ー し た も の を用 意 して お い た 。 こ れ を早 い 順 に 取 らせ た た め に 直 観 的 に 関 心 を も っ た 写 真 を 選 ん だ よ う で あ る 。

始 め に 全 員 に 「真 の 豊 か さ」 と い う テ ー マ で200字 の 作 文 を 書 か せ た の は 、 グ ル ー プ 学 習 を 行 う に 当 た っ て 、 一 人 一 人 が こ の テ ー マ に 対 して 問 題 意 識 を も っ て も ら い た か っ た か ら で あ る 。

次 に グ ル ー プ と して の ス ピ ー チ の 方 向 性 を 、 「ス ピ ー チ 準 備 シ ー ト」 を使 っ て 検 討 さ せ た 。

シ ー トの3項 目 に 、 「必 要 な 情 報 を 取 り 出 そ う 」 と い う欄 が あ る が 、 こ こ を ど う記 入 した ら

(16)

よ い の か 戸 惑 う グ ル ー プ が 多 か っ た 。 し か し 、 項 目の 立 て 方 の 具 体 例 を示 す こ と に よ っ て 急 に 作 業 が 活 発 に な っ た 。1枚 の 写 真 を グ ル ー プ の 全 員 で 見 な が ら 、 盛 ん に 気 が 付 い た 事 柄 を 出 し合 っ て い た 。

(2)ス ピ ー チ 原 稿 の 作 成

「ス ピ ー チ 準 備 シ ー ト」 と 「ス ピ ー チ 原 稿 」 の 問 に 「ス ピ ー チ 原 稿 準 備 シ ー ト」 と い う も の を 書 か せ る 作 業 を さ せ た が 、 こ れ ほ ど い ろ い ろ な 作 業 シ ー トを 用 意 す る 必 要 は な か っ た と 思 わ れ る 。 ま た 、 ス ピ ー チ 原 稿 を書 く作 業 が 一 人 の 作 業 と な っ て し ま っ た 。 は じめ は 宿 題 と し て 次 の 授 業 ま で に書 い て く る よ う に 指 示 す る 予 定 だ っ た が 、 一 人 の 生 徒 だ け に 負 担 を 強 い る の が 困 難 な た め に 、 結 局 、 授 業 時 間 中 に 時 間 を と っ て 原 稿 を 書 か せ た 。

(3)〈 事 例 〉 〈グ ル ー プAの 学 習 活 動 か ら 「ス ピ ー チ 準 備 シ ー ト」〉

・舘 通 初 るBビ の 瀬 の イ 量 疑 。

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[考 察]

→ 撮 影 者 が ど の よ う な テ ーマ で その 写 真 を撮 っ た の か を 考 え る 。 教 材 へ の 関 心 を も た せ る と

い う ね ら い も あ る 。

→ グ ル ー プ と し て 最 も 論 じ合 っ た と こ ろ 。 写 真 を ど う受 け 取 る か 、 何 を 論 じ る か と い っ た 内 容 の 中 心 とな る 部 分 。

→ 共 同 作 業 の 楽 し さ が あ っ た と こ ろ 。 他 の グ ル ー プ で は も っ と 多 く の 精 密 な 情 報 の 読 取 り も あ っ た 。

→ 各 項 目 に つ い て の 担 当者 を決 め る こ と に よ っ て 、 ス ピ ー チ 後 の 質 疑 応 答 が 充 実 した 。

一14一

(17)

(4)ス ピ ー チ 発 表 会

ス ピ ー チ 自 体 は 各 グ ル ー プ と も原 稿 が よ く書 け て い た こ と も あ っ て 、 内容 的 には 充 実 した も の で あ っ た 。 た だ 、 聞 き手 を 意 識 し て い た か ど う か と い う点 に な る と難 し い 面 が あ る 。 よ く書 け た 小 論 文 を 読 み 上 げ た だ け とい う 印 象 の グ ル ー プ が 幾 つ か 見 ら れ た 。 話 し 方 に つ い て は 、 練 習 を 積 ん だ グ ル ー プ か ら棒 読 み に 近 い グ ル ー プ ま で か な りの ば らつ き が あ っ た 。

今 回 は 「伝 え 合 う力 を 育 て る ス ピ ー チ の 授 業 」 と い う こ と で 、 聞 く側 の 活 動 を重 視 した 。 一 つ の グ ル ー プ が ス ピ ー チ を 終 え た 後

、 聞 き手 グ ル ー プ 内 で 今 聞 い た ば か り の ス ピ ー チ の 内 容 に つ い て 、 も っ と知 り た い こ と 、 疑 問 点 、 よ か っ た 点 な ど を 話 し合 わ せ て 、 各 グ ル ー プ に 述 べ させ た 。 そ れ に 対 し て 、 発 表 グ ル ー プ の 調 査 担 当 者 が か な り詳 し く説 明 し 、 質 問 者 を 感 心 させ る 場 面 もあ っ た 。

9.考 察

ま ず 、 グ ル ー プ 学 習 と い う 形 を と る こ と に よ っ て 、 メ ンバ ー 同 士 の 「 伝 え 合 う 力 」 の 育 成 を 考 え た 。 た ま た ま 集 ま っ た 者 同 士 、 い ず れ は 壇 上 で の ス ピ ー チ へ と 力 を 結 集 して い か な け れ ば な ら な い 。 グ ル ー プ 内 の 「 伝 え合 う力 」 は 自然 に 強 ま っ て い っ た よ う で あ る 。 グ ル ー プ 内 の 活 気 が ス ピ ー チ の 場 で の 活 発 な や り と りに 結 び 付 く こ と を 期 待 した 。 しか し、 発 表 者 の 考 え て い る こ と は 、 と に か く無 事 に 話 し終 え る こ とで あ り、 聞 き 手 も他 の 発 表 を 聞 く こ と に そ れ ほ ど 積 極 的 だ っ た と は 言 い 難 い 。 い か に し て 「伝 え 合 う 」 意 欲 を も た せ る か と い う こ と が 、 今 回 の 授 業 の ポ イ ン トに な る 。

そ の た め に と っ た 方 法 の 一 つ は 「写 真 」 を提 示 す る こ と で あ る 。 現 在 、 社 会 の あ ら ゆ る 場 面 で 視 覚 に 訴 え る 表 現 方 法 が と ら れ て い る 。 国 語 の 授 業 だ か ら言 葉 だ け で ス ピ ー チ を 行 う と い う 考 え 方 も あ る か も しれ な い が 、 ビ ジ ュ ア ル 情 報 は 伝 達 を補 助 す る も の と して 非 常 に 有 効 な 一 面 を も つ 。 今 回 は 分 析 の 対 象 と して だ け で は な く、 プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ンの 観 点 か ら も写 真 を 積 極 的 に 活 用 した 。 ス ピ ー チ に お い て 写 真 を 使 う利 点 は 、 聴 衆 の 視 線 を 集 中 さ せ る こ とが で き る 点 に あ り、 生 徒 の 関 心 を 引 き 付 け る こ と が で き た と い う意 味 で は 大 き な 効 果 が あ っ た 。

そ し て 最 も大 切 な の は 、 聞 く側 を い か に ス ピ ー チ 活 動 に 参 加 さ せ る か で あ る 。 発 表 終 了 後 す ぐ に 聞 き手 グ ル ー プ 内 で 話 し合 わ せ 、 も っ と知 り た い 点 、 質 問 し た い 点 、 良 か っ た と こ ろ 、 悪 か っ た と こ ろ を す べ て の グ ル ー プ に 言 っ て も ら う こ と に した 。 グ ル ー プ に よ っ て は 盛 ん な や り と りが 見 ら れ た が 、 一 方 的 な 発 言 の た め 活 発 な 意 見 の や り と りが 妨 げ ら れ る 場 面 も あ っ た 。 メ モ を 取 る な ど意 欲 的 に 聞 くた め の 動 機 付 け を した が 、 必 ず し も十 分 で は な か っ た 。 自然 に 発 言

し合 う た め に は 、 発 言 者 、 聞 き手 双 方 に 伝 え 合 お う と す る 意 欲 が 必 要 で あ る 。

聞 き 手 側 の 聞 こ う とす る 意 欲 を 養 う こ とが 今 後 の 課 題 で あ り 、 そ の た め に も 聞 き手 の 関 心 を 引 き つ け ら れ る よ う な 題 材 を さ ら に 開 発 して い く必 要 が あ る 。 今 回 は 現 飛 社 会 の 諸 問 題 に つ い て 論 じ よ う と し た 意 欲 的 な グ ル ー プ が 多 か っ た た め 、 ス ピ ー チ の 原 稿 は よ い も の が 書 け て い た が 、 聞 き 手 側 の 関 心 を 十 分 に は 引 き 出 せ な か っ た 点 が 悔 や ま れ る 。

「伝 え 合 い 」 を 作 り出 せ る ス ピ ー チ の 授 業 を 実 践 す る た め に は 、 生 徒 の 気 持 ち の 動 き な ど も

あ ら か じめ 予 想 し な が ら 、 さ ら に 適 切 な 題 材 と 方 法 を 作 り出 して い く こ と が 必 要 で あ る 。

(18)

3古 典 に 親 し む 学 習 を通 して 、 伝 え 合 う 力 を育 て る 指 導 の 工 夫 1.単 元 名 古 典 に 親 しみ な が ら 「伝 え 合 う 力 」 を 育 て る授 業 2.教 材 伊 勢 物 語 第23段 「筒 井 筒 」

3.単 元 の 目 標

(1)和 歌 の 贈 答 を 理 解 し て 、 言 語 感 覚 を 磨 く。

(2)自 己 を 見 つ め 、 自 らの も の の 考 え 方 を 深 め る 。

(3)書 き手 、 読 み 手 と し て 互 い の 立 場 や 考 え を 理 解 し尊 重 す る 。 4.単 元 の 設 定 理 由

現 在 、 私 た ち は 、 言 葉 に よ っ て 意 思 の 疎 通 を 図 る た め の ス ピ ー デ ィ ー で 便 利 な 手 段 を 数 多 く 持 っ て い る 。 しか し 、 実 際 に どれ ほ ど深 い 交 わ り を も て て い る か と い う 点 に な る と 、 少 し疑 問 を 感 じる 。 む し ろ 言 葉 の 伝 達 に 時 間 の か か る 不 便 さ を抱 え て い た 時 代 の 方 が 、 人 は 自 然 に 能 動 的 な 聞 き手 や 話 し手 で あ り得 た は ず だ 。 か つ て は 、 ど う す れ ば よ り よ く相 手 に 伝 わ る か 言 葉 を 選 ん で い た 書 き 手 や 、 待 ち こ が れ て 行 間 に こ も っ た 相 手 の 思 い を 心 で 補 い な が ら懸 命 に 読 み と ろ う と し た 読 み 手 が い た 。 しか し、 そ の ゆ と りが 現 代 人 に は 無 い の か も し れ な い 。 携 帯 電 話 、 メ ー ル 、 つ け っ ぱ な しの テ レ ビ な ど 言 葉 は 時 と場 所 を 選 ば ず 否 応 な し に あ ふ れ で て く る 。

こ の よ う な 言 葉 の 氾 濫 の 時 代 だ か ら こ そ 、 表 現 者 の 思 い に つ い て 相 手 の 立 場 や 背 景 を推 察 で き る 理 解 力 を 育 て る と と も に 、 他 者 を思 い や り、 ど う感 じ ら れ る か を 想 定 し な が ら表 現 で き る 力 を 育 て る こ と が 必 要 で あ る 。 そ して 他 者 へ の 表 現 や 理 解 が 、 自 己 を 見 つ め 自 ら の も の の 見 方 や 考 え 方 を 深 め る こ と に も な る と 考 え ら れ る 。

今 回 、 古 典 教 材 を 選 ん だ の は古 典 の 世 界 に 生 き る 人 々 が 伝 え 合 う た め の 独 自 の 手 段 と して 和 歌 を 用 い て お り、 そ こ に 能 動 的 な書 き手 と読 み 手 との 姿 が 描 か れ て い る と考 え た か ら で あ る 。 そ こ で ま ず そ の 姿 を古 典 教 材 の 中 か ら選 び 、 そ れ を き っ か け に 生 徒 自 身 も登 場 人 物 の 気 持 ち に な り和 歌 を 作 る こ と に よ っ て 和 歌 の 贈 答 を 追 体 験 す る 。 そ して 互 い の 和 歌 を 理 解 し合 う 中 で 、 他 者 の 理 解 と 自 己 の 思 い 、 他 者 の 思 い と 自 己 の 理 解 、 そ れ ぞ れ に 対 す る 共 感 、 他 者 に よ る 新 た な 自 己 の 発 見 な ど を 通 じて 「伝 え 合 う力 」 を 育 成 し た い と考 え 、本 単 元 を 設 定 し た 。

5.学 習 活 動 の 概 要(7時 間 扱 い) (1)第1次(2時 間)

① 単 元 全 体 の 学 習 の ね ら い を 理 解 す る 。

② 男 女 混 合 で3人 か ら6人 の グ ル ー プ に 分 か れ る 。

③ 辞 書 を 使 わ ず 、 グ ル ー プ 員 の 言 語 体 験 だ け で 本 文 の 現 代 語 訳 を 試 み る 。

④ 各 班 の 現 代 語 訳 一 覧 を 見 て 、 各 班 の 微 妙 な ニ ュ ア ン ス の 違 い を確 認 す る 。

⑤ 歌 物 語 、 お よ び 古 来 の 和 歌 贈 答 の 習 慣 に つ い て 理 解 す る 。

⑥ 本 文 の 和 歌 に は 登 場 人 物 の ど の よ う な 気 持 ち が 込 め ら れ て い る の か 。 ま た 、 そ の 気 持 ち は ど こ で 分 か る の か 、 ノ ー トに ま と め 提 出 す る 。

(2)第2次(2時 間)

① 提 出 し た ノ ー トの 中 か ら 、 よ く読 み 取 れ て い る も の を紹 介 す る 。

② 当 時 の 成 人 式 や 結 婚 の 習 慣 に つ い て 知 る 。

③ こ の 物 語 の 続 き を 創 作 す る た め に 、 グ ル ー プ に 分 か れ る 。

一16一

(19)

④ 各 グ ル ー プ の ス トー リ ー の 登 場 人 物 に な り代 わ っ て 、 各 自 、3首 の 和 歌 を 作 る 。

⑤ 創 作 した 和 歌 に か か わ る 詳 細 な メ モ を 添 え て 提 出 す る 。 (3>第3次(3時 間)

① 和 歌 一 覧 プ リ ン トか ら好 き な 贈 答 歌 を 各 自2組 選 ぶ 。 選 ん だ 人 の 多 か っ た 贈 答 歌3組 を 発 表 し、 そ の う ち 一 組 を 選 ん で 鑑 賞 す る 。 次 に 自分 の 出 席 番 号 と 同 じ番 号 の 贈 答 歌 に つ い て 鑑 賞 す る 。

② ※ 本 時 の 指 導 参 照

③ 自作 の 和 歌 に つ い て 書 か れ た 他 の 生 徒 の 鑑 賞 メ モ を 読 む 。

④ 他 の 生 徒 の 鑑 賞 メ モ に つ い て の 感 想 を提 出 す る 。 6.指 導 の 工 夫

(1)古 典 の 中 で 「 伝 え 合 う 」 姿 が 端 的 に あ ら わ れ て い る 形 式 と して 歌 物 語 を 選 ん だ 。 (2>言 葉 の 意 味 を 各 自 に推 測 さ せ る た め に 、 あ え て 辞 書 を 使 わ せ な い 工 夫 を した 。 (3>自 由 に 和 歌 を作 れ と 指 示 して も 無 理 な の で 、 古 典 の 実 例 に 続 け る 形 を と っ た 。

(4)既 存 の 和 歌 で は な く、 生 徒 の 作 品 を 互 い に 理 解 し合 う こ と で 、 作 者 か ら そ の 創 作 意 図 や 背 景 を 聞 く こ と が で き る 。 そ の こ と か ら伝 え 合 う こ との 難 し さ や 喜 び を体 験 で き る よ う に す る 。

㈲ グ ル ー プ 分 け は 、 男 女 混 合 に した 。 7.本 時 の 指 導(6/7)

(1>本 時 の ね ら い

① 作 者 の 説 明 を 聞 き 、 自分 の 鑑 賞 と の 一 致 点 や 差 異 を確 か め る 。

② 自作 の 和 歌 に つ い て 他 者 の 鑑 賞 を 聞 く こ と に よ り、 共 感 や 違 う見 方 が あ る こ と に 気 付 く。

③ ① 、 ② を 通 じ て 自 己 の も の の 見 方 を 確 認 す る 。 (2)本 時 の 学 習 の 流 れ

学 習 の 流 れ

1選 ば れ た 贈 答 歌 に つ い て 、 ど の よ う な 鑑 賞 が あ っ た か を知 る 。

i

2選 ば れ た 贈 答 歌 の 作 者 が 自分 の 和 歌 に つ い て 解 説 す る 。

3伊 勢 物 語 第 二 十 三 段 の 省 略 部 分 の プ リ ン トか ら 原 作 の 結 末 は ど う な る の か を 理 解 す る 。

4各 自 の 理 解 と作 者 の 解 説 と の 差 異 や 一 致 点 を 確 か め 、 原 作 の 結 末 の 感 想 を ま

と め る 。

教 師 の 指 導 ・助 言(○ 留 意 点 、 ◆ 評 価)

○ 選 ば れ た 贈 答 歌 の 作 者 名 は 伏 せ て お く。

生 徒 の 鑑 賞 メ モ を 紹 介 す る 。

○ あ ら か じめ 選 ば れ た 贈 答 歌 の 作 者 に は 自 作 に つ い て の 説 明 の 準 備 を して お く よ う 指 示 す る 。

◆ 説 明 を 聞 い て 新 しい 発 見 が あ っ た か 。

○ 和 歌 を 中 心 に お お ま か な 説 明 を す る 。

○ 他 者 の 見 方 と 自 己 の 考 え 方 を 比 べ て 、 自 分 を 見 つ め ら れ る よ う 働 き か け る 。

◆ 自分 な りの 発 見 を 文 章 に ま と め る こ と が

で き た か 。

参照

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