小 学 校
平 成14年 度
教 育 研 究 員 研 究 報 告 書
道 徳1
東 京 都 教 職 員 研 修 セ ン タ ー
平 成14年 度
教 育 研 究 員 名 簿
[低学年分 科会]
地区名 学 校 名 氏 名
新 宿 区 新 宿 区 立 戸 塚 第 三 小 学 校 △ 立 野 文 雄 世 田 谷 区 世 田 谷 区 立 駒 繋 小 学 校 北 澤 由 香 杉 並 区 杉 並 区 立 高 井 戸 東 小 学 校 岡 田 仁 美 葛 飾 区 葛 飾 区 立 末 広 小 学 校 秋 山 雅 子 小 平 市 小 平 市 立 小 平 第 八 小 学 校 o大 野 寿 久 東 久 留 米 市 東 久 留 米 市 立 第 三 小 学 校 菅 谷 美 子
[中学年分科会]
地 区名 学 校 名 氏 名
大 田 区 大 田 区 立 道 塚 小 学 校 杉 田 しの ぶ 世 田 谷 区 世 田 谷 区 立 東 大 原 小 学 校 大 丸 光 子 北 区 北 区 立 桜 田 小 学 校 ◎ 渡 辺 三枝子 板 橋 区 板 橋 区 立 板 橋 第 七 小 学 校 高 橋 雪 枝 八 王 子 市 八 王 子 市 立 松 枝 小 学 校 後 々 陽 子 青 梅 市 青 梅 市 立 第 五 小 学 校 鈴 木 千 栄 稲 城 市 稲 城 市 立 若 葉 台 小 学 校 △ 村 野 嘉 憲
[高学 年分科会]
地区名 学 校 名 氏 名
文 京 区 文 京 区 立 根 津 小 学 校 松 山 隆 一 墨 田 区 墨 田 区 立 隅 田 小 学 校 植 木 洋 大 田 区 大 田 区 立 羽 田 小 学 校 井 村 加代子 中 野 区 中 野 区 立 丸 山 小 学 校 西 野 國 子 練 馬 区 練 馬 区 立 開 進 第 三 小 学 校 △ 岩 波 万里子 足 立 区 足 立 区 立 中 島 根 小 学 校 鈴 木 愛一郎 葛 飾 区 葛 飾 区 立 川 端 小 学 校 齋 藤 秀 明 府 中 市 府 中 市 立 府 中 第 二 小 学 校 石 井 良 子 調 布 市 調 布 市 立 杉 森 小 学 校 小 畑 行 広
※ 全体世話人 … ◎ 全体副世話人 … ○ 分科会世話人 … △
〔担 当〕東京都教職員研修センター統括指導主事 伊 津 寿 美
目 次
目 次 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …'1
〈 全 体 報 告 〉
◇ 研 究 主 題 に つ い て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …2
◇ 分 科 会 主 題
◇ 研 究 の 概 要 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ,… ●'"●'●.3
<分 科 会 報 告>
1気 付 い た こ と や 感 じ た こ と か ら 一 人 一 人 の 思 い を 深 め る 指 導 と 評 価 の 工 夫 1.分 科 会 主 題 設 定 の 理 由 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …4 2.研 究 の 構 想 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …5 3.研 究 主 題 に 迫 る 指 導 と 評 価 の 工 夫 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …6 4.実 践 事 例 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …8 5.研 究 の 成 果 と 今 後 の 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …9
皿 友 達 と の か か わ り の 中 で 、 互 い に 認 め 合 う 心 を 育 て る 指 導 と 評 価 の 工 夫 1.分 科 会 主 題 設 定 の 理 由 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ユ1 2.研 究 の 構 想 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …11 3。 研 究 主 題 に 迫 る 指 導 と 評 価 の 工 夫 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …12 4.実 践 事 例 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …15 5.研 究 の 成 果 と 今 後 の 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …17
皿 自 分 を 振 り 返 り 、 自 他 を 大 切 に す る 心 を 育 て る 指 導 と 評 価 の 工 夫 1.分 科 会 主 題 設 定 の 理 由 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …18 2.研 究 の 構 想 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …18 3.研 究 主 題 に 迫 る 指 導 と 評 価 の 工 夫 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ … ユ9 4.実 践 事 例 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …22 5.研 究 の 成 果 と 今 後 の 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …24
研 究 主 題 設 定 の 理 由
児童 の実態把 握を的確 に生かした指導 と評価 の工夫
◇ 研 究 主 題 に つ い て
人 間 は 、 本 来 人 間 と し て よ り よ く 生 き た い と い う願 い を も っ て い る 。 こ の 願 い の 実 現 を 目 指 し て 生 き よ う と す る と こ ろ に 道 徳 が 成 り立 っ 。 道 徳 教 育 と は 、 人 間 が 本 来 も っ て い る こ の よ う な 願 い や よ り よ い 生 き 方 を 求 め 実 践 す る 人 間 の 育 成 を 目 指 し 、 そ の 基 盤 と な る 道 徳 性 を 養 う 教 育 活 動 で あ る 。 道 徳 教 育 を 充 実 さ せ 、 子 ど も た ち の 心 を 耕 し て い く こ と は 道 徳 性 を 高 め て い く 上 で た い へ ん 重 要 な こ と で あ る 。 そ し て 、 そ の 道 徳 性 の 育 成 は 計 画 的 、 発 展 的 に 図 っ て い か な け れ ば な ら な い 。
そ こ で 、 学 校 教 育 全 体 で 取 り 組 む 道 徳 教 育 の か な め と し て あ る の が 道 徳 の 時 間 で あ る 。 道 徳 の 時 間 に お い て 、人 間 と し て の 在 り 方 や 生 き 方 の 礎 と な る 道 徳 的 な 価 値 に つ い て 学 び 、
自 覚 を 深 め 、 道 徳 的 実 践 力 を 育 成 し て い く の で あ る 。 こ れ ま で に 、 道 徳 の 時 間 の ね ら い を 達 成 す る た め に 、 資 料 の 開 発 、 導 入 の 工 夫 、 効 果 的 な 発 問 等 の 展 開 に お け る さ ま ざ ま な 工 夫 な ど 指 導 上 多 く の 研 究 が な さ れ て き て い る 。
新 し い 教 育 課 程 に お い て は 、 指 導 と 評 価 が 一 体 化 し た 評 価 方 法 の 工 夫 改 善 が 大 き な 課 題 と な っ て い る 。 各 教 科 等 で は 、 学 習 目 標 の 達 成 状 況 を 評 価 す る た め に 、 指 導 し た 結 果 を 判 断 す る も の さ し と し て 評 価 規 準 を 明 確 に し 、 児 童 一 人 一 人 を 正 し く 理 解 し 、 そ れ を 次 の 指 導 の 改 善 に 生 か す こ と に よ り 、 指 導 全 体 の 質 を 高 め よ う と し て い る 。 道 徳 の 時 間 に お い て も 同 様 に 指 導 に 生 か す 評 価 が 重 要 で あ る こ と が 明 ら か で あ る 。 し か し 、 道 徳 の 時 間 の 評 価 は 、 各 教 科 等 と は 質 の 異 な る 部 分 も あ り 、 数 値 な ど に よ る 評 価 は 行 わ な い 。 道 徳 の 時 間 に お い て の 評 価 は 、 ね ら い が 達 成 で き て い る か ど う か 児 童 の 変 化 ・変 容 を 見 取 る こ と と 、 指 導 法 の 適 切 さ を 判 断 す る こ と 、 の2点 が 挙 げ ら れ る 。 児 童 変 容 の 見 取 り と は 、 人 間 性 の 評 価 で は な く 、 一 人 一 人 の 伸 び を 評 価 す る も の で あ る 。 そ の た め に は 、 ね ら い に 応 じ た 児 童 の 実 態 把 握 を も と に 指 導 を 工 夫 し 、 そ の 変 化 ・変 容 を し っ か り と 評 価 す る こ と で あ る 。 そ し て 、 そ れ に よ り 児 童 理 解 を 深 め た り 次 の 指 導 に 生 か し た り し 、 よ り 児 童 一 人 一 人 に 応 じ た 授 業 の 展 開 が で き る よ う に し た い と 考 え た 。 ま た 、 こ の よ う な 指 導 と 評 価 の 一 体 化 に よ
り 、 共 感 的 な 児 童 理 解 が で き 、 授 業 改 善 に つ な が る と 考 え た 。
以 上 の 理 由 か ら 、 本 研 究 主 題 「児 童 の 実 態 把 握 を 的 確 に 生 か し た 指 導 と 評 価 の 工 夫 」 を 設 定 し た 。 さ ら に 、 以 下 の よ う に 各 分 科 会 の 主 題 を 設 定 し 、 研 究 主 題 に 迫 る こ と と し た 。
◇ 分 科 会 主 題 く 低 学 年 分 科 会 〉
気 付 い た こ と や 感 じ た こ と か ら 、 一 人 一 人 の 思 い を 深 め る 指 導 と評 価 の 工 夫 思 い を深 め る表 現 活 動 を通 して
〈 中 学 年 分 科 会 〉
友 達 と の か か わ り の 中 で 、 互 い に 認 め 合 う心 を 育 て る 指 導 と 評 価 の 工 夫 考 え を深 め広 げ る話 し合 い を通 して
〈 高 学 年 分 科 会 〉
自 分 を 振 り返 り 、 自 他 を 大 切 に す る 心 を 育 て る 指 導 と評 価 の 工 夫 ワー ク シー トの効 果 的 な活 用 を通 して
◇研究の概要
研究主題 児童 の実態把握 を的確に生か した指導 と評価の工夫
目 指 す 児 童 像
気 付 い た こ とや 感 じた こ とか ら 自分 の 思 い を 深 め 、 よ り よ く生 活 し よ う とす る 子 ど も
互 い の よ さや 違 い を認 め 、よ り よ い 自分 に し よ う とす る子 ど も
自分 を 見 っ め な が ら 自他 を 大 切 に し、 よ り よ く生 き て い こ
う とす る子 ど も
i i 1
分 科 会 主 題
気 付 い た こ とや 感 じた こ とか ら 一 人 一 人 の 思 い を深 め る 指 導 と評 価 の 工 夫
友 達 との か か わ りの 中 で 、互 い に 認 め 合 う心 を 育 て る指 導 と 評 価 の 工 夫
自分 を振 り返 り、 自他 を 大 切 にす る 心 を 育 て る指 導 と評 価 の 工 夫
ii 1
仮 説
多 様 な 方 法 か ら児 童 の 実 態 を 把 握 し、 そ の 実 態 に あ っ た 指 導 や 友 達 と の か か わ り を生 か す こ とで 、 目指 す 児 童 像 に 迫 る こ とが で き る。
相 手 の 考 え を 受 け 止 め 、自分 の 考 え を 深 め た り広 げ た りす る 話 し合 い を 重 ね る こ とで 、目指 す 児 童 像 に 迫 る こ とが で き る。
さ ま ざ ま な か か わ りの 中 で 、 自 分 を振 り返 る活 動 を 意 図 的 に積 み 重 ね る こ とで 、 目指 す 児 童 像 に迫 る こ とが で き る。
ii i
指 導e評 価 の 工 夫
一一n
「 「
質 問 な ど直 接 的 な 実 態 把握 の 活 用 実 態 把 握 を 指 導 に生 か す 工 夫 ね ら う価 値 に そ った 実 態調 査 の 工 夫 と活 用
LJ
・心 に響 く資料の選定や提示方法
・生 活体験 を生か した授業 の展開
・思 い を 表 現 し や す い 発 問 や
・指 導 方 法 の 工 夫
麺 し合いの工夫
(実態 把 握 を生 か し、 話 し合 い を支 援)
・子 ど もが じっ く り考 え られ る 展 開 の 工 夫(発 問 の 工 夫 ・意 図的 指 名 、 資 料 の選 択等)
ワ ー ク シ ー トの 工 夫
・児 童の思いを深め る場 の工夫
「 「
自 己 評 価 の 工 夫 、 自 己 評 価 の 工 夫 自 己 の 振 り 返 り の 工 夫
(「心 の ノ ー ト」 を 活 用 し た 見 取 り)(振 り返 りカ ー ド ・「心の ノ ー ト」 の 活 用)(質 問 紙 ・振 り返 りカ ー ドの活 用)
LJ
iiii
〔 言平価の鱗 の明確化}
i 11 1
i
検 証 授 業
i
総 合 的 な 評 価[指 導 計画 ・指導 方 法 ・児 童 の 変 化 ・変 容]
1気 付 いた こ とや感 じた こ とか ら一 人 一 人 の 思 い を深 め る指 導 と評価 の 工夫 思いを深める表現活動を通 して(低 学年分科会)
1.分 科 会 主 題 設 定 の 理 由 (1)児 童 の 実 態 を 踏 ま え て
低 学 年 の 時 期 に な る と、 道 徳 性 の 基 本 で あ る 自分 で しな けれ ば な ら な い こ とが で き る よ うに な っ て く る 。 他 人 の 立 場 を 認 め た り、 理 解 した りす る 能 力 も徐 々 に発 達 して く る。 しか し、 ま だ 幼 児 期 の 自 己 中 心 性 が 残 っ て お り、 自分 さ え よ け れ ば い い と い う態 度 を と る 児 童 も い る。 他 の 人 の 気 持 ち を 考 え て 行 動 す る に は 、 ま ず 、 多 く の 人 とか か わ っ た り、 い ろ い ろ な 体 験 を す る こ とが 大 事 で あ る 。 発 達 段 階 か ら見 る と 、 低 学 年 児 童 は 、 知 的 能 力 の 発 達 や 学 校 ・家 庭 ・地 域 等 に お け る生 活 体 験 に よ っ て 次 第 に 自主 性 が 増 し、 様 々 な か か わ り を広 げ て い く時 期 で あ る 。
と こ ろ が 、 近 年 、 宅 地 化 等 に 伴 い 、 児 童 の 遊 ぶ 場 所 が 限 られ て き た 。 ま た 、 ビデ オ やTVゲ ー ム の 普 及 に よ り、遊 び の 内容 も変 わ っ て き た。 この よ うな児 童 を取 り巻 く生活環 境 の変 化 か
ら 、 他 者 や 自然 と の か か わ りが 希 薄 に な っ て き て い る 。
他 者 や 自然 との か か わ りが 希 薄 に な っ て き て い る も の の 、 児 童 は 、 様 々 な 体 験 を しな が ら生 活 して い る。 そ こ で 、 そ れ らの 体 験 を授 業 に 生 か し、 生 き る こ と の 尊 さ に気 付 い た り、 美 しい も の に 感 じた り、 他 の 入 を 思 い や っ た りす る 心 を 育 て た い と考 え た。 そ して 、 道 徳 の 時 間 の 指 導 を 通 し て 、 児 童 一 人 一 人 の 道 徳 的 価 値 の 自覚 を促 し 、 自 立 性 を は ぐ くみ な が ら、 道 徳 性 の 育 成 に つ な げ た い と 考 え た 。
(2)目 指 す 児 童 像 に 迫 る た め に
低 学 年 の 児 童 に と っ て は 、 ま ず 自分 の 思 い を しっ か り と も っ こ と 、 そ して 、 自分 自身 に つ い て 気 付 き 理 解 して 考 え を深 め て い く こ とが 大 事 な の で は な い か と 考 え た 。 そ して 、 子 ど も た ち が 日常 の 生 活 の 中 で 気 付 い た り感 じた り した こ と を 基 に 、 授 業 の 中 で 心 に 響 く 資 料 に ふ れ 、 友 だ ち の 様 々 な考 え を 聞 き な が ら、 自 分 の 思 い に 気 付 き 、 「そ うだ っ た ん だ 。」 「こ うい う考 え も あ る ん だ 。」 と道 徳 的 価 値 に 対 す る 自 分 の 思 い を深 め て い っ て ほ しい と考 え た 。気 付 き 、感 じ、
深 め る こ と な ど を 繰 り返 しな が ら、 自 己 を 振 り返 り、 よ り よ く 生 活 し よ う と い う意 欲 を も っ て い っ て ほ しい と思 っ た。
そ こ で 、 「気 付 い た こ と や 感 じた こ と か ら一 人 一 人 の 思 い を 深 め る 指 導 と評 価 の 工 夫 」 を 分 科 会 主 題 と した 。
本 分 科 会 で は 、 低 学 年 児 童 の 発 達 段 階 を 考 え て 、 評 価 す る 場 を 限 らず に 児 童 の 実 態 や 変 化 や 変 容 を 見 取 り、 指 導 し 、評 価 に 当 た っ て い く こ と と し た 。 ま た 、 自分 の 思 い を表 現 しや す い 授 業 を展 開 す れ ば 、 自 己 評 価 や 教 師 の 見 取 り も で き 、 そ こ か ら ま た 新 た な 指 導 が 進 め られ る の で は な い か と 考 え た(指 導 と評 価 の 一 体 化)。 主 題 に 迫 る た め に 、 事 前 の 質 問 紙 に よ る 実 態 調 査 や 日記 ・作 文 ・観 察 ・聞 き 取 りか ら児 童 の 実 態 を 把 握 し 、 一 人 一 人 の 実 態 や 学 級 の 実 態 に 応 じ
た 指 導 を行 う こ と と し た。 実 態 を 踏 ま え 、 心 に響 く資 料 を 選 定 し提 示 の 方 法 を 工 夫 した り、 思 い を 表 現 しや す く 分 か りや す い 発 問 や ワー ク シ ー ト ・自 己 評 価 な ど を検 討 ・工 夫 した り し な が ら研 究 を進 め て い く こ と に した 。
2.研 究 の 構 想
分 科 王 題
気 付 い た こ と や 感 じ た こ と か ら 一 人 一 人 の 思 い を 深 め る 指 導 と 評 価 の 工 夫 思 い を深 め る表 現 活 動 を 通 して
① 多様 な方法で見取 る 工夫
② 日常 の実態把握 を指導 に生かす工夫
① 資 料 の 選 択 ・提 示 の 工 夫
②思いを深める場や表現す る活動の工夫
③ 実 態 把 握 ・指 導 と 評 価 の 一 体 化
3.研 究 主 題 に 迫 る 指 導 と 評 価 の 工 夫 (1)実 態 把 握 の 工 夫 と活 用
① 多 様 な 方 法 で 見 取 る 工 夫
・直 接 的 な 聞 き 取 り、質 問 紙 、 日記 、作 文 、観 察 、 「心 の ノー ト」 な ど、多様 な 方 法 で児 童 の 実 態 を 把 握 す る。
② 日常 の 実 態 把 握 を指 導 に 生 か す 工 夫
・授 業 で の 様 子 だ け で な く 、 日常 の児 童 の 姿か ら、ね らい とす る価 値 に関す る実 態 を取 り上 げ 、 本 時 で の 意 図 的 な 指 名 や 個 別 指 導 に生 か し、 道 徳 性 の 育 成 に つ な げ る 。
(2)指 導 方 法 の 工 夫
① 資 料 の 選 択 ・提 示 の 工 夫
・低 学 年 に 親 しみ や す い 動 物 な ど が 主 人 公 とな っ て い る 資 料 を通 して 、児童 の興 味 ・関心 の 高 ま りに つ な げ る 。
・文 章 の 内 容 が ど の 児 童 も分 か りや す い よ うに 、 資料 に応 じて紙 芝居 や 切 り抜 き絵 、読 み 開 か せ な ど を 取 り入 れ た 資 料 提 示 を す る。
・BGMを 流 す こ と で 、場 の雰 囲 気 に浸 る こ とが で き る よ うにす る。
② 思 い を深 め る場 や 表 現 す る活 動 の 工 夫
・動 物 の お 面 を付 け て 動 作 化 を した り、役 割 演 技 を した りす るこ とで 、登 場 人物 の 気持 ち を 深 く考 え られ る よ う に す る。
・児 童 の 思 い を 表 現 しや す い 発 問 や ワー ク シー トを工 夫 す る。
(3)評 価 の 工 夫
① 評 価 の 観 点 の 明 確 化
・評 価 の 観 点 を 「気 付 い て い る」 「感 じて い る 」 「分 か っ て い る 」 「意 欲 を も っ て い る 」 と し て 児 童 の 変 化 ・変 容 や 心 の 状 態 を 見 取 る こ と と した 。 本 文 会 で は 、 い ず れ か(複 数 で も)
の道 徳 性 に つ い て 変 化 ・変 容 が 見 られ る こ と を 「一 人 一 人 の 思 い の 深 ま り」 と考 え 、 そ れ を 見 取 り、 事 後 の 活 動 に つ な げ て い き た い と考 え た 。
② 自 己評 価 を 生 か す 工 夫
・児 童 の 心 の 変 容 や 状 態 の 見 取 り に つ い て は 、授 業 中 の発 言や 観 察 な どの他 に ワー クシー ト に 自 己 評 価 項 目(質 問 紙)を 取 り入 れ 、 選 択 式 で 記 入 で き る よ うに した 。 低 学 年 で は 、 自 己 評 価 は 難 しい 面 も あ る が 、 ま だ 文 章 で 自分 の 思 い を 十 分 に 表 現 し き れ な い 実 態 も あ り、
振 り返 りの 場 に お い て 、 比 較 的 有 効 な 方 法 で は な い か と考 え た 。 ワー ク シ ー トの 記 述 内 容 と合 わ せ て 、 心 の 変 化 ・変 容 や 状 態 を 見 取 る 手 立 て と した 。
③ 実 態 把 握 ・指 導 と評 価 の 一 体 化
・「実 態 調 査 ・把 握 の 集 計 表 」(資 料P9参 照)を 基 に 指 導 と評 価 の 一 体 化 を 図 り 、事 後 の 活 動 に 生 か す よ うに す る。
・事 前 の 実 態 把 握 を 的 確 に 指 導 と評 価 に 生 か しな が ら道 徳 性 を 育 て る と と も に 、 日常 的 な道 徳 的 行 為 の 育 成 に つ な げ る た め に 、 次 の ペ ー ジ の よ う な 「評 価 の観 点 表 」 を作 成 した 。 本 時 で は 、 道 徳 的 習 慣 や 行 為 に つ い て の 評 価 は 行 え な い が 、 事 後 の手 立 て と して 日常 的 に 励 ま しや 賞 賛 を す る こ と で 、 望 ま しい 道 徳 的 習 慣 ・行 為 の 育 成 を 図 っ て い き た い と 考 え た 。
〈 評 価 の観 点 表 〉 一 一 「わ き だ したみ ず 」(内 容 項 目1‑(2)勤 勉 ・努 力)を 例 と して
・ね ら い 一 一 一 自分 が や ろ う と 決 め た こ と は 、最後 までや り通 そ うと する態度 を育 て る。
評価の観点 事前の見取 り及び児童の 見取 りに対応 した指導 の手だて 授業での見取 り 実態(授 業中の様子) ・方 法
●道徳的価値 につ ○ 自分 が や ろ う と 決 め た ○ 自 分 が や ろ う と決 め た こ と を ・事 前 調 査 いて 気 付 い て い こ と を 最 後 ま で や り通 想 起 で き る 場 を 設 け る 。 ・ ワ ー ク シ ー ト
る すことの大切さに気付 ・事 前 調 査 への記述 内容
い て い る 。 ・展 開 後 段 「振 り返 り 」 ・自 己評 価 項 目
・友 達 の 発 言 ・発 言
・自 己 評 価
●道徳的価値 につ ○ 自分 で し っ か りや る こ ○主人公の達成感か ら自分を振 ・ ワ ー ク シ ー ト
い て 感 じて い る とは 大 切 だ と 感 じて い り返 られ る よ う に す る 。 への記述内容
る 。 ・事 前 調 査 ・自 己評 価 項 目
・展 開 後 段 「振 り返 り 」
・自 己 評 価
●物事の善 し悪 し ○ 自分がやろうと決めた ○ 自分 の 判 断 に つ い て 考 え られ ・ ワ ー ク シ ー ト
が 分 か っ て い る こ と を 続 け る こ と は 、 る よ う に す る 。 への記述 内容 良 い こ とだ と 思 う。 ・主 人 公 の 行 動 か ら ・自 己 評 価 項 目
○ ま だ 、 良 い こ と だ と い ・友 達 の 発 言 ・発 言 う考 え には 至 ら な い。
●価値ある行為 を ○ 自分がやろうと決めた ○ 勤 勉 に 努 力 し、 さ ら に 向 上 し ・ ワ ー ク シ ー ト
しよ う と い う意 こ と を続 けて い こ う と よ う と す る 気 持 ち を 育 て る 。 への記述内容 欲 を も っ て い る す る 気 持 ち を も つ 。 ・主 人 公 の 行 動 か ら ・自 己 評 価 項 目
○向上心がまだ育ってい ・ワ ー ク シ ー トへ の 記 述 ・後 段 の 発 言
な い 。 ・友 達 の 発 言
○ 方 法 を 自分 で 考 え 、 や ○終末 の学 習で、実践意欲を高 り続 け よ う と す る 。 め る 。
◎ 日常的に望ま し ○実践意欲を行動に表 し○ 励 ま しや 賞 賛 を す る 。 ・日 常 の 観 察 い道 徳 的 習 慣 ・ て い る 。 ・日 常 生 活 の 中 で、 ・ 「心 の ノ ー ト 」
行為が身 に付 い ○ 途 中 で く じ け そ う にな ・「心 の ノ ー ト」 の 活 用
て い る る 。 ・作 文 や 話 し合 い 活 動
〈評価 の観点 の関係 図〉
道 徳 の 時 間
一
本 時 のね らい
一
〔 感じている:
/^
\ 1
〔 意欲をもって いる:
4.実 践事例
(1)主 題 名 (2)資 料 名 (3)ね らい (4)展 開
がん ば る心(第1学 年1‑(2)勤 勉 ・努力)
「わ きだ した みず 」
自分 がや ろ うと決 めた こ とは最 後 までや り通 そ うとす る態度 を育て る。
学習活動 主な発問と児童の反応 ◆評 価 の観点 ・指 導上 の留 意点
導 入
1、 池 に い る 生 き 物 に つ い て 話 し合 う。 ・児 童 の反 応 を引 き出 しなが ら楽 しい池 を切 り抜 き絵 池 には どん な生 き物 がい るで しょ う。
に よ り再 現 してい く こ とで資 料 の内容 へ 方向づ けて い く。
・魚、 メ ダ カ 、 ザ リ ガ ニ 、 コ イ 、 フ ナ 、
展
開
2、 資 料 「わ きだ した みず 」 を場 面 ご と に捉 え なが ら話 し合 う。
・場 面絵 、切 り抜 き絵 を変 えた り、カニを見せ た りしなが ら物 語 の イ メー ジ化 を図 り、 条 件 状 況 をお さえ る。
1困 って い る魚 た ちの將 を見 て・喝 掴 まどんな こ とを考 え て ・鞭 しょ う.
・さか な た ちが か わ い そ うだ な。
・な ん とか た す け て あ げた い な。
・ぽ ぐの ちが らで か ん ンかL上 ろ
・池 が渇水 し困 っ てい る魚 た ちを思 い 自分 でで きそ う な こ とを考 え る カニ の気 持 ちを想像 で き る よ うにす ろ
大 きな石 にぶ つ かった り、昼 も夜 も掘 り続 けた カニ は どんな こ とを考 えて い るで しょ う。
・も うだ め だ、 や め よ うか な 。
・ど う し よ うか な、 こ ま っ た な 。
・こ こ で や め た ら た い へ ん だ な
。
・ま わ りみ ち を して も が ん ば ろ う。
・大 きな岩 を砕 こ うとす る動作 を反復 してい くことで、く じけそ うになるカニの気 持ち を想像 できる ようにす る。(動作化)
◆ 自分 が や ろ う と決 め た こ と を 続 け る と き の 迷 う気 持 ち に深 く共 感 して い る。
池 に水 が流 れ込 ん でい るの を見 て い るカ ニ は どん な気持 ちで し ょ う。
・が ん ば っ て よか っ た。
・よ ろ こ ん で も らえ て よか っ た。
・さか な た ち が た す か る そ.o
・水 が流 れ込 ん でい く様 子 を場 面絵 、切 り抜き絵 によ り再現 し児 童 と ともに感動 を作 り出 して い く。
3、 今 まで の 生活 を振 り返 って話 し合 い 手 紙 を書 く。
◆ 自分 がや ろ う と決 め た こ とを続 け てい こ うとす る気 持 ち を もつ 。
カ ニ さん の よ うに 目標 に 向 か って 最 後 ま で が ん ば った こ とは あ ります か。そ の こ と を入 れ て カ ニ さ ん に お 手 紙 を 書 き ま しょ う。
・ピア ノの練習 を毎 日がん ば った よ。
・音読 がん ばって す らす ら読 めた よ。
・ワークシー トを使用
・自分 の体 験や 気 持 ちを訴 え るよ うな 内容 にな るよ う に助言 す る。
◆ 自分 で しっか りや るこ とは大切 だ と感 じてい る。
◆ 自分 がや ろ うと決 めた こ とを最 後 ま でや り通 す こ と の大切 さに気 付 い てい る。
終 末
4、 教 師 の 話 を聞 く。 ・これ か らの実 践 と 自己評 価へ つ な げ る。
「こ こ ろ の ノー ト」 の 「が ん ば っ て い る ね 」 を 見 て お 家 の 人 と考 え て み て くだ さ い 。
・「こ こ ろ の ノー ト」pl6〜p19の 活 用 を呼 び か け る。 (5)評 価 カニの行 動を通 して、 自分が決 めた ことは最後までや り通そ うとす る態度が育 った か。
◎実証授業の資料か ら 業 風 景 ・資 料 提 示
動 作 化 を 取 り入 れ 、 主 人 公(か に)の 気 持 ち を 考 え 、発 表 し合 い ま した
児 童 の 興 味 を 引 く よ うに 資 料 提 示 は切 り抜 き 絵 を 使 い な が ら話 しま し た。
児 童 の ワ ー ク シ ー トか ら
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医態調査 ・把握 の集計表
0
右 側 に は 自分 こ と を振 り返 り なが ら主 人 公 に(か に)お 手 紙 を番 き ま した。 左側 は 、 質 問紙 と同 じ選 択 肢 で 、 選 ん で 色 を 塗 りま した 。 資 料 の主 人 公 の 絵 を使 い ま した。
実 態 掘 握(参 考 例)
氏 名 実 態 把 握
(0観 襲 ・08記 ・◇ 蘭 き 取 り ・係 甘 轡 の 取 り奪且み な ど}
自 己 評 価
ワ ー クシ ー トの 記 述 か ら 見Uり ・ そ のa
★ ☆ ☆ ★ ☆ ☆ ☆ 7651321 1
口 て 響 と うな 管 え が 多 い が 係 活 瑚 は 援 極 的 に 涌
彊 う て い る. 7 1 t た す け てあ げ て ほ ル とうに た ▽
か つ た ・りん ど うよ うちえ ん の と9 りれ 一 でい ち ば ん だoた.
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3
◎ 掃 縣 で 友f=ち と お し や べ り しな い で 曇 楼 ま で 涌
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い て い る ときに おて つ だ い を して い るよ
係 や 省 樹 の 仕 事 に が ん ば って い る.
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口 継 霞 自 轡 や 鍋 除 当 誉 な ど の 活 勘 は 軍 じめ に
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自己評 価 は 、質 問紙 の 選 択 肢 で 選 ん だ もの を数 宇 化 しま した 。左 側 か ら7・6〜2・1の 順 です 。 ま た 上段 は事 前 の 質 問 紙 の記 入 、 下段 は本 時 の ワー ク シー
5.研 究 の成 果 と今後 の課題
(1)研 究 の 成 果
① 実 態 把 握 の 工 夫 と活 用
・日記 や 作 文 、観 察 、質 問紙 、聞 き取 りな ど、 多様 な方 法 で 児童 の実 態 を把 握 した ことに よ り 、 具 体 的 な 言 葉 か け や 意 図 的 指 名 に 役 立 ち 、 ね らい と す る 価 値 に 迫 る指 導 と評 価 に 生 か す こ とが で き た 。
・授 業 前 と授 業 の 展 開 後 段 に お け る 質 問 紙 に よ る調 査 内 容 を 同 じに し た こ と で、 内 容 項 目 に 対 す る心 の 変 化 や 変 容(状 態)が 見 取 りや す く な っ た 。
② 指 導 方 法 の 工 夫
・低 学 年 に 身 近 な 主 人 公(動 物 な ど を擬 人 化 した も の)が 設 定 され て い る 資 料 を 選 択 した こ と で 、 よ り興 味 ・関 心 を 高 め る こ とが で き た 。
・紙 芝 居 や 読 み 聞 か せ 、切 り抜 き絵 な どに よ る資料 の提 示 方 法 は 、ね らい とす る価 値 へ の 意 識 付 け を 行 う上 で 有 効 で あ っ た 。
・動 物 の お 面 を付 け て 動 作 化 した り、役 割 演 技 を した り した こ とで 、 よ り深 く登場 人 物 の 気 持 ち を考 え る こ とが で き 、 振 り返 りの 場 に 生 か す こ と が で き た 。
・価 値 に 迫 る 発 問 や 表 現 しや す い ワ ー ク シ ー トを 工 夫 し た こ と に よ り 、児童 の 素 直 な心 の表 現 に つ な が っ た 。
③ 評 価 の 工 夫
・評 価 の 観 点 「気 付 い て い る 」 「感 じ て い る 」 「分 か っ て い る 」 「意 欲 を も っ て い る」 を 明 確 に した こ とで 、 一 人 一 人 の 思 い の 深 ま り(=変 化 ・変 容)や 心 の 状 態 を 見 取 りや す く な っ た 。
・ワ ー ク シ ー トの 中 に 選 択 肢 に よ る 自 己評 価 項 目(質 問 紙)を 入 れ た こ とで 、 文 章 で表 現 で き な い 児 童 に も 、 振 り返 りの 場 と し て 、 一 人 一 人 の 思 い を 深 め る 手 立 て とな っ た 。 同 時 に 事 前 と学 習 後 の 心 の 変 化 ・変 容 や 状 態 を見 取 る 上 で も 効 果 的 な 手 法 の 一 つ と な っ た 。
(2)今 後 の課 題
・内 容 項 目 に 合 致 した 自 己 評 価 項 目(質 問 紙)の 言 葉 を さ ら に 吟 味 して い く必 要 が あ る。
・児 童 の 自 己 評 価 と教 師 の 見 取 り と の 間 に ズ レが 生 じる 場 合 も あ り、 そ の ズ レを どの よ うに と ら え る か が 課 題 で あ る。
・低 学 年 分 科 会 で は 、 評価 の場 を学 習 展 開 の全場 面 と して考 えた が 、 ど こか の 場 面 に絞 っ た 方 が 良 か っ た の か 、 検 討 の余 地 が 残 る。
・児 童 一 人 一 人 の 良 い 所 を 評 価 す る た め に 評 価 の 観 点 を4っ 設 け た が 、観 点 の 言 葉 な ど妥 当 性 につ い て は 、 今 後 研 究 を深 め て い く必 要 が あ る。
∬ 友 達 と の か か わ りの 中 で 、 互 い に 認 め 合 う心 を 育 て る指 導 と評 価 の 工 夫 一 考えを深め広げる話 し合いを通 して 一(中 学年分科会)
1.分 科 会 主 題 殴 定 の 理 由
中 学 年 の 児 童 の 実 態 を 見 る と、 集 団 の 規 則 や 遊 び の き ま りの 意 義 を理 解 し、 主 体 的 に か か わ っ た り、 自分 た ち で き ま りを っ く り守 ろ う と した りす る な ど 自 主 性 が 増 し て き て い る 。 ま た 、 個 性 を 出 し、 そ れ を伸 ば し始 め て い る。 一 方 、 周 り に 少 しず っ 目 を 向 け られ る よ うに な っ て い る も の の 、 ま だ 自 己 中 心 的 な 行 動 を と る 面 も あ る。 ま た 、 友 達 と の か か わ りが 十 分 で な く 、 自 分 に 自信 が も て ず 意 見 を な か な か 言 え な い 児 童 も い る。
こ の 時 期 の 人 間 形 成 に 、 友 達 との か か わ りが 大 き な 影 響 を 及 ぼ す こ と を 考 え る と 、 学 級 集 団 の 中 で 互 い に 認 め 合 う場 を 作 っ て い く こ と が 大 切 で あ る と考 え る 。 人 は 自分 を 振 り返 り 自分 の よ さ に気 付 い た り、 自分 と は 違 う相 手 の よ さ に 気 付 い た りす る こ と で 、 相 手 を 共 感 的 に 受 け 止 め 互 い を 認 め 合 う心 が 育 つ も の で あ る。 そ の 一 つ の 場 と して 、 道 徳 の 時 間 に お け る 話 し合 い に 焦 点 を あ て 研 究 を 進 め る こ と に した 。
本 部 会 で は 、 話 し合 う場 を意 図 的 ・計 画 的 に 取 り入 れ た 授 業 を 積 み 重 ね る こ とで 、 相 手 の 考 え を 受 け 止 め 、 自 分 の 考 え を深 め た り広 げ た りす る こ と が 、 で き る と考 え た 。 そ の こ と を 実 現 す る た め に は 内 容 の 視 点2「 主 と して 他 人 と の か か わ りに 関 す る こ と」 に 重 点 を 置 い て 指 導 を 進 め る こ と が 適 して い る と 考 え た 。 そ の 中 で 多 様 な 価 値 観 に 気 付 か せ 、 互 い に 認 め 合 う心 を育 て て い く こ と に した 。
2.研 究の構 想
研究主題 児 童 の実態把握 を的確 に生 か した 指導 と評価 の工夫
目指す児童像 互 い の よ さや 違 い を認 め 、 よ りよ い 自分 に し よ う と す る 子 ど も
分科会主題 友 達 と の か か わ りの 中 で 、 互 い に 認 め 合 う心 を 育 て る指 導 と評 価 の 工 夫
仮 説 相 手 の 考 え を 受 け 止 め 、 自 分 の 考 え を 深 め た り広 げ た りす る 話 し合 い を 重 ね る こ と で 目指 す 児 童 像 に迫 る こ と が で き る。
指 導 ・評 価 の 工 夫
実 態 把 握 を 指 導 に 生 か す 工 夫
① 質問紙 に よる調査 の実施
・内 容 項 目2の 実 態 把 握
・話 し合 い の 意 識 把 握
・価 値 の 自覚 に っ い て 事 前 ・本 時 の 把握
② 日 常 の 観 察
③ 活用 しやすい記録 の工夫
2指 導 方 法 の 工 夫
一 話 し 合 い の 工 夫 一
① 資 料 の 選 定
② 場 と 方 法 の 吟 味 1.役 割 を 決 め て 話 し合 う 2.グ ル ー プ で 話 し合 う 3.相 互 指 名 で話 し合 う 4.書 い て か ら話 し合 う
③ 話 し合 いで の 支 援 の 観 点 の 明確 化
① ふ り 返 り カ ー ド
・ワ ー ク シ ー トの 記 述 と ふ り返 りの 設 問 か ら
・「心 の ノー ト」 の 活 用
② 評 価 の 観 点 と観 点 に 達 す る た め の 手 だ て の 明 確 化
・評 価 の観 点 の 関 係 図
3.研 究 主 題 に 迫 る 指 導 と 評 価 の 工 夫 ・
(1)実 態 把 握 を指 導 に 生 か す 工 夫(質 問 紙 調 査 の 実 施)
① 内 容 の 視 点(主 と して 他 の 人 との か か わ りに 関 す る こ と)に つ い て
② 学 級 で の 話 し合 い 活 動 に つ い て
③ 道 徳 授 業 前 の 本 時 の 内 容 項 目に 関 す る 調 査
① 内 容 の視 点2(主 と して 他 の 人 との か か わ りに 関す る こ と)に つ い て
質 問8項 目 を設 け 、 調 査 を した。 調 査 に よ り学 級 全 体 や 、 児 童 一 人 一 人 の 実 態 を把 握 した 後 、 継 続 的 に 調 査 を す る こ とで 、 変 化 や 変 容 を 見 取 る こ と が で き る 。 ま た 、 道 徳 資 料 選 定 の た め の 手 が か り とす る こ と が で き る。
② 学 級 で の 話 し合 い 活 動 に つ い て レー ダ ー グ ラ フ に つ い て
(五 角 形 の 外 枠=質 問 項 目) 1… 「話 し 合 う こ と は 好 き か 。」
2… 「発 言 を す る の は 好 き か 。」
3… 「発 言 を す る 時 の 気 持 ち 。」
4… 「意 見 を 聞 い て い る か 。」
5… 「意 見 を 聞 い て よ く 分 か っ た
り 、 考 え が 変 わ っ た り した こ と が あ る か 。」
項 目
児 1 2 3 4 5
童 名
児
童
‑ 3 4 4 4 4
児
童4 1 1 4 2 1
児 童 一 人 一 人 の 結 果 を レー ダ ー グ ラ フ に 表 し記 録 す る 。 何 回 か 質 問 紙 調 査 を 継 続 し て 行 い 、 グ ラ フ に 記 録 して い く こ と で 、 児 童 の 変 化 や 変 容 を 見 取 る こ と が で き る 。
〔活 用 方 法 〕
・ 授 業 に お け る意 図 的 指 名 に役 立 て る。
・ 話 し合 い に よ り価 値 を 自 覚 させ る た め の 手 立 て とす る。
'互 い の よ さや 違 い を認 め合 う活 動 を促 す 資 料 とす る。
[中 学 年 児 童214名 の 調 査]
し%な2
意見 を閉 いてよくわ かったり 考えが変 わった りしたことがあるか
あま り な い
12% 時籔 る 讐
③ 授 業 前 の 本 時 の 内 容 項 目に 関 す る 調 査
・本 時 の ね ら い とす る 内容 に 沿 っ た 事 前 調 査 を 行 い 実 態 を把 握 す る。 授 業 後 、 ワ ー ク シー トや 事 後 の 質 問 紙 調 査 か ら児 童 の 様 子 を見 取 っ て い く。
(2)指 導 方 法 の 工 夫 一 話 し合 い の 工 夫 一 く実 践 事 例 ユ,2に お け る 検 証 か ら 〉
① ど の よ うな 話 し合 い が 効 果 的 か 考 え な が ら資 料 を選 ぶ 。
・心 の 葛 藤 が 捉 え や す い 資 料 、価 値 は 同 じだが 異 な る行 為 と して表 れ て い る資 料 の よ うに、
二 者 の 立 場 が は っ き り して い る 資 料 は 役 割 を 決 め て 話 し合 う と効 果 的 で あ る 。
※ 役 割 を決 め て 話 し合 う と効 果 的 な 資 料 の 例
「な か よ しだか ら3年 」 「西川君のせ い4年 」 「絵はが きと切 手4年 」
② 話 し合 う場 とそ の方 法 を 考 え る。
1隈 割 を決 め て 話 し合 う1
実 践 事 例2で は 、 中 心 発 問 の 前 に 二 つ の 立 場 の 思 い を 十 分 捉 え させ る た め第 一 の発 問 で 話 し合 わ せ た 。 途 中役 割 を交 代 す る こ と で兄 ・母 そ れ ぞ れ の 友 達 を 思 う気 持 ち を捉 え られ 、中 心 発 問 で ひ ろ 子 の 思 い を深 く考 え る こ とが で きた 。
21グ ル ー プ で 話 し合 う1
分 科 会 で の 実 証 授 業(「 学 校 の 帰 り道 」2‑(2))で は 、 展 開 後 段 で 親 切 に した 経 験 を グル ー プ で 発 表 し合 った。 全 体 の 場 で は な か な か 発 言 で き な い 児 童 も、 少 人 数 で は 話 す こ とが で き 、そ の 後 「グル ー プ の 人 の 話 を他 の 人 に紹 介 し よ う」で は 、多 くの 児 童 が発 言 を して い た。
ど の 部 分 で 話 し合 うか 、 全 体 に ど う広 め る か を 考 え る こ とが 大 切 で あ る。
3湘 互 指 名 で 話 し合 う1
実 践 事 例1で は 、 第 二 の 発 問 で相 互 指 名 を しな が ら話 し合 わ せ た 。 児 童 が よ り友 達 の話 を 身 近 に感 じな が ら闘 く こ と が で き 、 多 様 な ま る子 の 気 持 ち に 気 づ く こ とが で き た 。
4iワ ー ク シ ー トに 書 い て か ら 話 し合 う1
実 践 事 例1で は 、 中 心 発 問 で ま る子 の 気 持 ち を 書 か せ る こ とに よ り考 え させ た 。 そ の 後 の 話 し合 い で は 、 意 図 的 な 指 名 を す る こ とで 友 達 を 大 切 に して い こ う と い うま る子 の 気 持 ち を 捉 え 、 ね らい に 近 づ く こ と が で き た。
③ 話 し合いでの支援の観点を明 らかにす る。
児 童の実態 児童へ の支援
● 発言 がない
・友 達 の 発 言 を 聞 い て 、 近 い 考 え を 見つ け る よ う促 す 。
・考 え が あ っ て も 発 言 で き な い 児 童 に は 、少 人 数 で 話 し合 う機 会 を 作 り 自信 を も た せ て い く 。
● 自分 の 考 え に
と どま っ て い る
・自 分 の 考 え と 比 べ な が ら 聞 く よ う助 言 す る 。
・多 様 な 発 言 を 板 書 し、 参 考 に させ る。
● 友達 の考 えを受けて 発 言 してい る
・さ ら に 考 え が 深 ま る よ う、話 し 合 い を 開 き な が ら 自 分 の 考 え を ま と め る よ う助 言 す る 。
・板 書 全 体 を 見 な が ら 価 値 に つ い て の 考 え を 深 め た り広 げ た りで き る よ う に 、 板 書 を 工 夫 す る 。