平 城 京 右 京 八 条 ー 坊 十 三 坪 _
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四 坪 発 掘 調 査 現 地 説 明 会 資 料1985年12月14日 奈 良 国 立 文 化 財 研 究 所 大 和 郡 山 市 教 育 委 員 会 本調査は、大和郡山市北部消掃工揚の周辺整備事業に伴う調査である。発 掘調査は大和郡山市九条町において1985年10月から実施しており、現在進行 中である。調査面積は約3000戒である。
調査地は、奈良時代には平城京の南部、右京八条ー坊十三坪と十四坪にあ たる。十三坪の北西部では本年の7月から9月まで発掘調査が行われ、金屈 関係の工房とみられる遵構・遺物が出土した。今回はひき続いてその北に接 する地を調査した。その結果、十三坪と十四坪を分ける坪境小路および小路 両側溝を検出し、この両側溝から逍物の出土を見た。また掘立柱建物•井戸
・塀によって構成される奈良時代の宅地が明らかになるとともに、産屋遺構
(うぶやいこう)・胞衣壺(えなつぽ)が発見され、大きな成果を得た。
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蒻 検出した遺構は掘立柱建物28・掘立柱塀 9・築地 3.井戸 4.土器埋納遺構 6.土J廣などである。これらの迎構は大きく 4時期に区分され がまず各時期の概要を述べ、次に井戸・土器埋納遺構についてふれる。
I期 十三坪・十四坪が築地塀で区画される時期、十三坪では 4分の 1町の 宅地割となり、築地に接して 2問x2間の総柱の倉府が建てられる。十四坪 内は築地塀によって東西に 2分される。
lI期 十三坪はI期とほぽ同じである。十四坪は掘立柱塀によって宅地が区 画 さ れ が 32分の 1町とI期に比べ宅地割が細分する。三つの宅地では、東 に廂をもつ南北棟掘立柱建物を西側に建て、東側に井戸をおく。規格的で典 型的な宅地と考えられる。
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期 十三坪は、南北棟掘立柱建物を主休とする。十四坪は、掘立柱建物・掘立柱塀が一部改條されるが、 32分の 1町の宅地割が継承される。東南の宅 地にある建物20は内部に土器埋納遺構21(胞衣壺)をおき、産屋と考えられ る建物である。
IV期 十三坪は東西棟揺立柱建物を主休とする。十四坪は、 2条の南北溝に よって東西に区画される。西側の宅地は南北棟掘立柱建物を主体とする。
井戸 井戸側はいずれも方形で縦板組である。井戸63は縦板組井戸側の 下に横板を組んでおり、.改修をうけた可能性がある。
土器埋納遺構 土師器皿4• 5枚を伏せておくもの、土師器甕を逆さまに伏 せるもの、土師器皿を伏せた上に土師器甕を被せるもの、土壊中に土師器皿 をたてかけて埋納したもの、以上4種がある。
這 堰 り 坪境小路の側溝を中心として多数の遺物が出土した。中でも南 側溝(溝 9) から出土した羊形硯・冠帽・三彩・土馬や、産屋遺構から出土
した胞衣壺などが特筆される。
羊形硯 平城京左京四条四坊九坪での出土に次ぐ 2例目である。やや小形 であるが造形、手法が良く似る。体部を硯として使用したものと思われる。
冠帽 楳維を編みあげ漆を登布している。膝紗冠とよばれ、正倉院宝物 中や平城宮、平城京八条三坊十坪で出土している。
三彩塘 厚さ約 1cmほどの薄い板状を呈する。垂木先や隈木箭などの道具 瓦か、装飾墳の一種と考えられる。
胞衣壺 産屋遺構(建物20)内の土器埋納還構21より出土。須恵器の 杯のなかから和同開弥 5枚と墨が検出された。平安時代末の文献に、男子の 胞衣を壁、筆とともに埋納する記述がみられる。平城京右京五条四坊三坪に 次ぐ 2例目である。
土馬 坪境小路南北両側溝や、坪を東西に 2分する溝28. 2 9などか ら大曼の土馬が出土した。なかには、鞍を表現した奈良時代初期のものが 1 点ある。
ま と め 今回の調査では、以下の諸点を成果としてあげることがで きる。
1.築地や据立柱塀を用いた区画施設の存在と、 32分の 1町という宅地割り が明らかになった。
2. 32分の 1町の宅地内では、東面する廂付きの掘立柱建物を主屋とし、井 戸 1基が付属するという構成が明らかとなったc
3.胞衣壺の埋納される、産屋とおもわれる遺構を検出した。
十三坪では、先回の調査で工房の存在が推定されている。今回調査した+
四J平の西南部は、宅地割りや産屋の存在などから住居区画として使用されて いたことが推定される。
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