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資 本 蓄 積 、 海 外 投 資 、 国 内 投 資 お よ び 交 易 条 件

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Academic year: 2021

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(1)

資本蓄積︑海外投資︑国内投資および交易条件

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一九一一一一年の英国における交易条件の変動と国内投資︑海外投資の変動との問に存する関係について︑

キンドルバl1は次のように述べている︒﹁海外投資および国内投資と交易条件についてこつの関係が見られるの

しかし︑交易条件が海外投資や園内投資に診響を与えたというより︑これらの投資の変化によって交易条件が影響を

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にわたるイギリスの国内投資︑純海外投資および交

日初条件を示している︒その図をよく調︒へて見ると︑交易条件を国内投資や純海外投資に関連させる三つの型がある︒

すなわち︵冨さ

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∞志弁︶にわたる第一期においては︑純海外投資の上昇は︑交易条件の上昇と︑園内投資の下落に

伴なわれている︒5

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祁︶にわたる第二期においては︑交易条件の上昇は︑純海外投資の下落と国内投資のh

‑ 37 

上昇に伴なわれている︒5

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牝︶にわたる第三期においては︑交易条件の下落は︑純海外投資の上昇と国内5

投資の下落に伴なわれている︒

SH

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廿︶にわたる第四期においては︑交易条件の上昇は︑園内投資と純海外

の両者の上昇によゥて伴なわている︒しかし︑第二期と三期は︑交易条件の変化は︑国円投資の変化と王の相

(2)

宮大経済論集 38

関関係にあり︑純海外投資の変化とは負の相関関係を持っている︒

本稿の目的は︑第一期に関する限り︑キンドルバ1iの議論が成立する簡単なモデルを提供することであるc

れわれのさアルは二国二財モデルであるが︑第一期に関する限り︑この仮定はさして非現実的ではないであろうo

国を先進国とし︑世界の他の部分を後進国として扱い︑構造パラメーターに関しては先進国または後進国の特質とし

て一般に認められているような仮定を設けることとする︒

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3︶ 

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生産される商品はYX

生産要素は労働と資本である︒

両国に共通なXY財に関する生産函数は一次同次のコフプ・ダグラス型函数とする︒

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︵ 円 ︑

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τXYu財の産出量をあらわす︒L

n 3XY

財を生産する為に用いられる労働量

︵資本量﹀をあらわす︒生産函数は一次向次であって

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(3)

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LCは各国の労働と資本のそれぞれの総量をあらわす︒そこで上の式は次の事を意味する︒即ち︑X

は相対的に労働集約的生産物であり︵換言すれば︑Y財は相対的資本集約的生産物である︶︑生産要素は完全利用の

また︑各国の生産要素および商品の価格を労働で測る事にする︒また︑生産要素は両国を通じて共に同質であり︑

各国内において︑その移動は完全に自由であるとする︒従って資本価格問は次の様にあらわなれる︒

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ただし︑丸︑九はXYニ財の生産に用いられた資本と労働の限界生産力である︒したがって︑ HN︶ 

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また︑各財のコストを労働で測って︑それをmQHH−ちとすれば︑

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等生産量曲線の勾配は︑二生産要素の価格比率を与える︒

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(4)

40 

富大経済論集

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は与えられているのだから︑各産業に共通な生産要素価格比率﹁日\

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が与えられるならば︑各財で採用すべき生産方法のH

Hh

p ︶が定まる︒それがきまれば︑2H︶式から各財の

産出量DHが決まり︑それが決まれば︑Q 8式から各財のコスト日価格mがきまる︒つまり生産要素価格比率

F H \ ﹁

によって各財の相対価格別が一義的に決定されるのであるから

H

両生産要素の完全利用の仮定のもとでの各財の生産量は次のように書く事が出来る︒

HJ

HH

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句 ・ も 闘

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(5)

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Cはその固に存する労働量と資本量である00

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8式から次の事を知ることが出来る︒

即ちムがより小さくなるにつれて︑或いは一Cがより大きくなるにつれてi他の条件が等しい限り

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民はより一一層大きくなるという事であるo

もしんを用いてXY財の価格をあらわすならば︑08

式 ︑

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QC︶式から次の事を知り得る︒即ち仰が大きく︵小さく︶なればなる程︑

なる︒なんとなれば︑γ︿守であるからである勿論﹁\問主か大き︵小さ︶ければ大きい︵小さい︶程︑ムは益々大

きい︵小さい︶

0 3

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X財に対するY財の交易条件が決定される︒そこで以

下の議論ではんは価格指壊として用いられる︒

~ 41

xY二財の生産額もおよびもは次のようにあらわされる︒

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稿

(6)

沼大経済論集

42

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労働者と資本家の所得は︑またはL P HT

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さて︑次の様な仮定を設けようo労働者は︑彼等の所得を全てX財に支出する︒資本家の蓄積性向︑X財に関する

Y財に関する消費性向をそれぞれ︑

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Y財は投資財︵資本財︶であり︑X財は消費財である︒したがって︑X財への総支出九︑Y財への総支出島は次の如

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AB二国を含む国際市場の吻衡条件は︑資本価格に対する労働価格の比率が両国において等しく︵したがって仮

xY二財の価格は両国において等しい﹀︑両財の国際需給が等しく︑かっ︑各国の国際牧支

貿

(7)

士叉︶が均衡していることである︒右に述べた条件は以下の様にあらわされるν︵以下において

サプスクリプト

a

bA

国 ︑

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N3式と︵NN

xY二財の生産額は消費額に等しい事をあらわしている︒

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方程式︵N3式はA国の国際牧支が均衡している事をあらわしている

o

Q︶式が満足される時︑同時にQH

・ 日 山 ︶

式︵N3式が満足される事を示すのは容易である︒そこでQ

式を必要条件として用いる

o

︶式を詳細QH

に書けば次の様になる︒

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単純化の為に日以

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Bを仮定している

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AF︶式から︑初期均衡価格指標んが決定され︑従ってXY二財の初

期均衡生産量と初期均衡消費量︑労働者と資本家の所得が決定される︒

また︑次の事を仮定する

o

XBXY財を生産する︒すなわち︑︵のと﹁︶︿︵のミA国は財生産に特化し︑国は

r u

であってB国を先進国と呼び︑A国を後進国と呼ぶ︒かくしてA国はX財を輸出し︑Y財を輸入する︒また︑

43 ‑

Y財を輸出してX財を輸入する︒

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次 空ば 後

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んが正値をとる為のGの範囲を示そう

o

A国がX財に特化しているから

(8)

‑ 44 ‑

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N3式を︵NAF︶式に代入し︑整理するならば︑

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と円切に関する一一次式であり︑それは直角双曲線をあらわすoH

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nの係数は豆で

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の係数は負である︒けだし︑

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方程式︵N5

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だからであるo

又︑常数項は主である︒

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直角双曲線の漸近線は

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でなければならぬ︒

A国における第一期の資本増加はp

B国における資本増加はp・わずである︒そこで︑労働者数の変化につ

いて︑次のように仮定する︒先進国B国においては労働者数は変化しない︒後進国AA国が一定の価格

指標のもとで︑X財の特化の状態を続けるのに充分であるように︑資本が増加するにつれて労働者は増加するo

事は次の事を意味しているo後進国においては一定価格指標ιのもとで︑一雇傭機会が与えられる限り人口が増加する

ということである︒

第二期においては資本は両国において増加し︑労働者はA国においてのみ増加する︒そこで産出額と支出額は両国

において変化する︒もし&が変化しないならば︑第一期における産出額と支出額が等しい為には

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(10)

富大経済論集

‑ 46

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3式を︵ω・同︶式に代入して次の方程式を得る︒

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右式より次のことが解る︒&が正である為には︑

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であらねばならぬから︑仇が不変であるためには︑%は九より小であらねばならぬ︒

海外投資と国内投資

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を仮定する︒この場合︑第一期において︑&のもとで国際均衡が維持されるためには︑B国の蓄稽

資本の一部は︑初期において︑B国からA国へ輸出されねばならぬoこの輸出される資本量を払で表わすOL

様に計算される︒

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(11)

同様に&のもとで︑第二期の国隣均衡が保たれるために︑第一期においてB国からA国へ輸出されねばならぬ資本

量庄は次の様に計算される︒

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同様に︑価格指標ιいかなる期についてもB国からA国へ輸出される資本量は︑その次の期のそ

‑ 47 ‑

れよりも小さくなければならぬということが証明される︒

さて︑初期におけるB国の国内資本の増加量を出として表示する︒それは次の如くである︒J

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第一期におけるB国の国内資本の増加額Hは次の如くである︒

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(12)

富大経済論集

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問︒であることは明らかである︒

価格指標が不変の時︑如何なる期についてもB園内において蓄稽

される資本量は︑次の期におけるそれよりも小さいという事を証明することができる︒

 

先進国が毎期国内投資量が減少する程多くの資本を輸出するならば︑国際均衡は破れることになる︒そこで均衡を

回復する為には価格指標−を変化させることが必要となる︒

過大な資本輸出ということは次のことを意味している︒すなわち︑Y財に対する需要はその供給よりも大きく︑X

財に対する需要はその供給よりも小さい︒均衡を回復するためには︑時間とともに価格指標がより小さくなることが

必要である︒このことは時間とともに︑先進国がたとい圏内投資を減少せしめる程に過大資本輸出を行っても︑国際

均衡を維持することを可能にする︒

渡植教授記念号の計画が発表された時︑わたくしは方法論について一文を草し︑教授から御教一訴を受けた諸問題

についてわたくしの考をのベ︑教授に対する謝意に代えたいと患っていた︒しかし︑以前からとりかかっていた仕

事の関係で思索がまとまらず結局︑国際経済学の分野に属する本稿を記念号に寄稿することになったことを残念に

(13)

本稿のモデルの基礎は一橋大学の小島清氏に負うものである︵もちろん︑本稿についての責任はわたくしにあ

る﹀︒また︑本稿は大阪大学経済学部社会経済研究室定例研究会および神戸大学の国際経済研究会で報告され︑そ

の際︑同研究会のメンバーの方々から貴重なコメントをいただいたけれど点︑その結果を十分とり入れることなし

に旧稿のままで発表せざるを得ないことも遺憾に思っている︒また︑旧稿は英文で書かれていたのであるが︑それ

を本稿のように日本文に直していただいたことに対してわたくしのゼミナールの学生であった塩崎建士口氏に感謝す

る ︒

‑ 49 ‑

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